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    元スレなぎさ「プリキュアでトーナメント?」 つぼみ「ですか?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×5
    タグ : - ライアーゲーム + - とある + - なぎさ + - なぎさ「正座をして + - ひだまり + - ひだまりスッケチ + - キュアベリー + - スマイルプリキュア + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 = 1 :

    パイン『これです! 足を止めなきゃならないラブサンシャインに対して、シューティングスターは回避と攻撃を両立出来ます!』

    パイン『その差がカウンターとして活きたんです!』

    ピーチ「た、立たなきゃ……」

    ピーチの思いも虚しく、宣告がなされる。

    番人「9……10! 勝者、キュアドリーム!!」

    ドリーム「やったぁ!!」

    ピーチ「ま、負けちゃった……」

    ドリーム「いやーこっちもギリギリだったよ! ていうか最後なんか半分ヤケクソだったもん」

    ピーチ「仕方ないか……次も頑張ってね」

    ドリーム「うん! ありがとう!」

    笑顔で握手を交わす二人。
    その姿に盛大な拍手が送られる。

    「……ちょっと顔洗ってくるね」

    「う、うん」

    咲がドアを閉めた数秒後、壁を殴るような音がしたが、舞は聞こえない振りをした。

    52 = 1 :

    のぞみ「勝ったよー!」

    こまち「おめでとう、のぞみさん」

    かれん「お疲れ様」

    りん「冷や冷やさせてくれたけどね」

    のぞみ「あれ? くるみとうららは?」

    かれん「もう会場に向かったわ」

    りん「うららには悪いけど」

    こまち「結果は……」

    かれん「ある程度見えてるわね」

    のぞみ「そ、そんな事無いですよ! うららだって頑張れば……」

    うらら「ボコボコにされる前にギブアップしてきましたー!!」

    かれん「……賢明ね」

    くるみ「何で勝った私がブーイングされるわけ!?」

    53 :

    咲ってやつなんでイラついてんだ?

    54 = 1 :

    フレッシュ組の控え室。せつなに抱き付くラブがいた。

    ラブ「せつな~!! 私の代わりに優勝して敵を取って来て~!!」

    せつな「わ、解ったから放してラブ!」

    サウラー「相手のイーグレットは強力だ。気を付けろよ」

    せつな「えぇ、じゃあ、行ってくるわね」

    ウェスター「お土産よろしくな!!」

    せつな「はいはい……」

    控え室を出ていくせつな。

    美希「何だか……」

    ラブ「ん?」

    美希「妙に思い詰めた顔してたわね、せつな」

    ウェスター「あいつの分のドーナツまで食ったから怒ってるのか……」

    サウラー「ちょっと黙ってろ」

    55 = 1 :

    「舞、怪我だけはしないでね」

    「私達なんか気にしないで、無理はしないで」

    「大丈夫よ」

    「そーそー、舞だけじゃないんだから。いざとなったら私がサクっと優勝しちゃうよ!」

    「咲は試合に遅刻して失格とかありえそうね」

    「酷いナリ……」

    (咲……何を思いつめてるのか解らないけど、絶対に無理してる……)

    (どうして私にも言ってくれないの……? ううん、言えないから言わないんだよね……)

    (とにかく咲に無理はさせられない……私が勝ち残れば、全部解決するはず!)

    56 = 1 :

    タルト『え~、さっきはしょっぱい試合になってもうたけど……』

    タルト『Aブロック一回戦、最後の試合や! プリキュア屈指の美人対決! キュアパッション対キュアイーグレット!』

    客1「せっちゃ~ん!!」

    客2「まいまーい!!」

    タルト『お客さんも大盛り上がりですなぁパインはん?』

    パイン『そうね』

    タルト『ぱ、パインはん?』

    パイン『早く進めてタルトちゃん』

    タルト『は、はぁ……』

    タルト(怒ってはんねやろか?)

    タルト『おお! キュアパッションこと、東せつなはんの登場や! 後ろにはわいの兄弟もついとるで!』

    ウェスター「フレー! フレー! イース! 頑張れ頑張れ、イ・ィ・ス!!」

    せつな(恥ずかしい……)

    せつな「チェンジ・プリキュア! ビートアーップ!!」

    57 = 1 :

    パッション「真っ赤なハートは幸せの証! うれたてフレッシュ! キュアパッション!」

    番人『……』

    パッション「……イーグレットは?」

    「舞たんまだー!?」

    その時、一陣の風と共に舞い降りる影。

    イーグレット「煌く銀の翼、キュアイーグレット」

    降り立ったイーグレットに会場の興奮は最高潮に達する。
    電光掲示板に表示されたオッズは完全に互角である。

    パッション「派手な登場ね」

    イーグレット「人前で変身する人に言われたくないわ」

    タルト『早くも火花が散っとる……とにかく試合開始や!』

    イーグレット(咲のために! こんな所でモタモタしてられ……な……い……)

    倒れるイーグレット。何が起こったのか、本人だけが理解していなかった。

    番人『イーグレット、ダウン!』

    パッション「油断し過ぎよ……」

    得意のワープ殺法で後ろを取り、首筋に手刀。シンプルだが強力な手でパッションは先手を取った。

    58 = 8 :

    マ  ミ  ピ  ド  ロ  レ  パ  イ
    リ  ン  |  リ  |  モ  ッ  グ
    ン  ト  チ  ム  ズ  ネ  シ  レ
    │  │  │  │  │  │  │  │
    └┐      ┌┘  └┐         
      │      │      │

    59 = 1 :

    イーグレット「あ……う……」

    朦朧とした意識で、何とかもがくイーグレット。
    6……7……進むカウントが酷く遠く聞こえていた。

    イーグレット「……」

    8……9……。

    イーグレット「ああああ!」

    イーグレットのブーツが輝き、ロケットのように飛び上る。
    何とか着地するも、精霊の力によって無理矢理体を立たせているに過ぎない。

    イーグレット「はぁ……はぁ……」

    パッション「寝ていれば良いのに」

    イーグレット「負けるわけにはいかないのよ」

    パッション「そう……あなたにも事情があるのね……でも」

    チラリとウェスターを見やるパッション。

    パッション「私には背負っているものがある……アカルン!」

    イーグレット(消えた!? けど!)

    60 = 1 :

    再び後ろに回って手刀を繰り出すパッション。
    しかしその攻撃はほんの僅かにイーグレットには届いていない。

    パッション「なに?」

    イーグレット「どこから来るのかは解らなくても、来る事自体を解っていればバリアを張っておくくらいは可能よ」

    パッション「ズルいわね、それ」

    イーグレット「お互い様よ」

    ステップを踏んで距離を取るパッション。不意打ちはもはや効果をなさない。

    イーグレット(まだしっかり立てない……、ウィンディになって遠距離戦に持ち込むしかない)

    イーグレット(エンジェルにならない限り、パッションは飛べないはず)

    回転しつつ飛び上がるイーグレット。
    頂点で手足を広げると、その姿は鮮やかな水色を基調にしたものに変わっていた。

    ウィンディ「風よ!」

    風の塊が地表のパッションを襲う。

    パッション「くっ!」

    ウィンディ「このまま押し切る!」

    61 = 12 :

    >>58
    なんじゃ見づらい

    62 = 1 :

    パッション「凄まじい力ね……」

    ウィンディ「はああ……!」

    ウィンディの掌で巻き起こる風が、やがて巨大な竜巻となる。

    タルト『あんなもんもろたら、なんぼパッションはんでも無理やで!』

    パイン『そうね……でもパッションは少しも焦ってないみたい』

    ウィンディ「これで最後……風よ!!」

    発射される竜巻。
    周囲の空気を取り込んで肥大化していくそれが迫っても、パッションは落ち着き払ってリングに手をつく。

    パッション「……ン」

    囁くように呟かれた言葉は、ウィンディはおろか誰の耳にも届かなかった。
    観客が見たのは、地上に竜巻が激突する寸前に、リングが丸ごと消える光景だった。

    ウィンディ「え……」

    急に夜になったかのように周囲が暗くなる。
    上を見れば、パッションがワープさせたリングが迫っていた。

    ウィンディ「そんな……嘘……風……間に合わない……さ、咲……」

    63 = 1 :

    「ウィンディ……! 舞ーーーーー!!」

    モニターを見ていた咲が叫ぶと同時に、リングはウィンディを巻き込んで元々あった位置に沈んでいった。

    「さ、咲……」

    「……!」

    唇を噛み締め、拳を握って控え室を飛び出す咲。満と薫も後に続く。

    番人『あらー……』

    パッション「審判さん、判定は?」

    番人『しょ、勝者、キュアパッション』

    パッション「どうも」

    一礼してリングを降りるパッション。今しがた起きた出来事に目を奪われ、誰も拍手など送らない。
    仲間であるパインでさえ呆気にとられていた。

    タルト『な、なんちゅう戦い方や……まるで……まるで……』

    パイン『言っちゃダメよ……タルトちゃん』

    ウェスター「イー……ス……みたいだ……いや……イースだけど」

    65 = 1 :

    控え室へ向かう廊下。俯いて歩いていたせつなは前からの大声に顔を上げた。

    「舞!」

    すれ違ったせつなを無視してリングに向かう咲。

    「舞……舞!」

    リング中央に、小さなひび割れが広がっていき、そこから風と共にウィンディの手が伸びた。

    「ウィンディ……」

    ウィンディ「竜巻で地面が削れてたから……隙間があって助かったの」

    笑うウィンディだが、その体には力が籠っていない。
    光の粒子が散って、ウィンディから舞へと戻っていく。

    「ごめん……咲、ごめんね……負けちゃった……咲を……一人にしちゃった……」

    「い、いいよそんなの! 舞が無事ならそれで……」

    大粒の涙を流すパートナーを抱きしめる咲。

    66 = 1 :

    一方、せつなは廊下で満と薫に道を阻まれていた。

    せつな「どいてくれない?」

    「そうしたいところだけど」

    「さすがにあれはやり過ぎじゃない?」

    せつな「先は長いもの……力を温存して勝つに越した事はないでしょ。あの子なら助かるって解っていたし」

    「そういう問題じゃ……!」

    「止めて!」

    せつなに掴みかかろうとした薫を咲が止める。

    「咲、どうして!? 咲が一番悔しいはずでしょ!?」

    「悔しいよ……悔しいけど、ここで殴りあっても何の意味も無い。試合で正々堂々勝たなきゃ意味なんて無い」

    せつな「あなたと私が戦うとしたら、決勝よ?」

    「私は負けない……満と薫……それに舞……四人分の意地があるから!」

    せつな「そう……精一杯頑張ってね」

    せつな(私は……あなたとは比べ物にならない思いを背負っているのよ)

    67 = 1 :

    控え室に戻ったせつなをラブや美希達が出迎える。

    ラブ「せつな……」

    せつな「なに、ラブ?」

    いつもの、ラブが知っている笑顔を浮かべるせつな。あの戦いを見た後では、それがかえって不気味だった。

    美希「まるでイースだった頃の戦い方ね」

    ラブ「美希たん!」

    せつな「否定はしないわ」

    美希「それで良いの?」

    せつな「良いか悪いかじゃない……必要だからやる。それだけよ」

    せつな「願いを叶えるためには、絶対に負けられない。例えどんな戦法を使っても」

    美希「……」

    ラブ「ま、まぁまぁ! 舞ちゃんも無事だったんだしさ! せつなも次はあんまり無茶しないでね!」

    せつな「えぇ、わかったわ」

    69 = 1 :

    タルト『なんやかんやで前半戦の終了や』

    パイン『思ったより番狂わせの少ない結果でしたね』

    タルト『新人のキュアマリンがどこまでいけるかが見物やな』

    パイン『次はいよいよ初代プリキュアの二人が登場するBブロックです』

    タルト『なお、キュアイーグレットはんの怪我は見た目ほど深刻やないそうや』

    パイン『精霊のオートバリアのお陰ですね』

    タルト『パッションはんはそこまで計算しとったんやろか?』

    パイン『さぁ……でもそうだと信じたいですね』

    タルト『さぁて、次は最上級生対決、キュアアクア対キュアブラックや!』

    70 = 12 :

    >>68
    そんなことしたらまた幼女が泣くだろ

    71 = 1 :

    マックスハート控え室。

    なぎさ「よーし! ようやく出番ね!」

    ひかり「頑張ってください!」

    ほのか「落ち着いて戦えば、きっと勝てるわ」

    なぎさ「……」

    ほのか「どうしたの?」

    なぎさ「ほのかはさ、怖くなったりしないの?」

    ほのか「え?」

    なぎさ「私達っていつも一緒に戦ってたから……一人きりで戦うのって初めてだから怖くなったりしないかなって」

    ほのか「そうね……怖いわ」

    ほのか「怖いけど、私はどうしても叶えたい願いがある」

    ほのか「だから、負けられない」

    72 = 1 :

    なぎさ「叶えたい……願い……」

    ひかり「なんですか?」

    ほのか「それは内緒……悪い事じゃないから安心してね」

    穏やかな笑みを浮かべるほのか。
    物腰こそ柔らかだが、その眼には固い決意が宿っている。

    なぎさ「願いか……私なんてチョコ食べ放題か、テストを無くして下さいくらいしか思いつかないよ」

    ひかり「くすくす……」

    なぎさ「むー、何笑ってるのよ」

    ひかり「いえ、こんな状況でもなぎささんはいつも通りなんだなって」

    73 = 1 :

    なぎさ「どーいう意味よ」

    ほのか「そのままの意味よ。なぎさはずっとなぎさのままでいてね」

    なぎさ「はぁ? ふたりしてもう……」

    ほのか「藤村君とのデートとかお願いしなくて良いの?」

    なぎさ「ほ、ほのか!!」

    顔を真っ赤にするなぎさに対して、ほのかとひかりの笑顔が深まる。

    なぎさ「と、とにかく行って来るよ」

    ひかり「はい」

    ほのか「負けないでね」

    なぎさ「ありえない!」

    75 = 1 :

    休憩時間が過ぎ、会場は再び熱気を取り戻す。
    花道に現れたキュアアクアを見て、ボルテージは更に増していく。

    アクア「凄い人の数……皆暇なのね」

    客1「バーバーア!」

    アクア「は?」

    客2「バーバーア!」

    アクア「ちょ、ちょっと」

    客3「バーバーア!」

    客4「バーバーア!」

    客5「バーバーア!」

    アクア(後で全員血祭りにしてあげる……)

    タルト『知性の生徒会長キュアアクア! ババアコールを浴びての入場や!』

    アクア「知性の碧き泉! キュアアクア!」

    湧き上がる歓声。そんな中、大声を上げて花道を走る者がいた。

    76 = 1 :

    ブラック「どいてどいてー!!」

    土煙りを上げ、両手両足を振り回して大ジャンプする。
    爆音とともにリングに着地するブラック。

    キュアブラック「光の使者、キュアブラック!」

    リング中央で対峙する二人。互いに視線を外そうともしない。

    アクア「……」

    ブラック「……」

    タルト『もの凄い火花が散っとる!』

    こまち「もう、かれんったら頭に血が上ってるわね」

    りん「そりゃあの状況じゃ仕方ないですよ……」

    つぼみ「お二人とも素敵です!」

    えりか「控え室で見れるじゃん……」

    つぼみ「あ、ブラックさんがこっち見ましたよ! め、目が合っちゃったかも……」

    えりか「つぼみって結構ミーハーだよね」

    77 = 8 :

    ┌──────┐
    │マリン.       ├──┐
    └──────┘    │
                        └──
    ┌──────┐
    │ミント..     │
    └──────┘
    ┌──────┐
    │ピーチ.     │
    └──────┘
                        ┌──
    ┌──────┐    │
    │ドリーム...   ├──┘
    └──────┘
    ┌──────┐
    │ローズ.     ├──┐
    └──────┘    │
                        └──
    ┌──────┐
    │レモネード   │
    └──────┘
    ┌──────┐
    │パッション.   ├──┐
    └──────┘    │
                        └──
    ┌──────┐
    │イーグレット.. │
    └──────┘

    78 = 1 :

    アクア「オッズは……やっぱりあなたの方が多少有利ですね」

    ブラック「えー、あんなの当てになんないよ」

    アクア「胸をお借りしますね」

    ブラック「期待されても困るけど」

    照れたように頬をかくブラック。さきほどの眼差しとは比べるべくもない。
    真剣なのか抜けているのか解らない態度にアクアは呆れたように溜息を吐く。

    アクア(とはいえ……油断して勝てる相手じゃないわね)

    番人『試合開始!』

    アクア(引いたらダメ! とにかく攻め勝つ!)

    アクアの両手に水が集まり、弓矢を象っていく。

    アクア「プリキュア・サファイアアロー!」

    三つの水矢が音を立てて飛んでいく。真っ直ぐに進むそれは、的確にブラックを捉えていた。

    ブラック「い、いきなり!?」

    79 = 1 :

    ブラック「うわわっと!」

    身を捻ってアローをかわすブラック。
    が、そんな事はアクアも承知の上。続け様に距離を詰めてフルーレで追撃する。

    アクア「はぁっ!」

    ブラック「ぶ、武器なんて反則よ!」

    紙一重で避けながら文句をたれるブラック。

    アクア「そう思うなら、ひと思いにやられてくれませんか?」

    ブラック「お断りよ!」

    タルト『ブラックはんも粘っとるけど、防戦一方やないかい。アクアはんの勝利も近そうやで』

    パイン『わかりませんよ。確かにアクアは速くて鋭い攻撃を繰り返しています。ですが……』

    ブラック「このっ! いい加減に……しなさい!」

    ブラック渾身の右ボディフックがアクアの脇腹に深々と突き刺さる。

    アクア「が……ふ……?」

    脇腹を抑えて倒れこむアクア。

    80 :

    >>53
    女の子の日が近いんじゃね

    81 = 1 :

    番人『だ、ダウン! 1、2……』

    アクア(な、なんなのこの威力……? プリキュアじゃなかったら確実に死んでた……)

    パイン『やはり一撃の威力はブラックさんが遙かに上ですね』

    パイン『一発で試合をひっくり返される以上、アクアさんは慎重に動かねばなりません』

    ブロック「んー、やっぱりラクロス引退して鈍ってるのかなー、いまいち調子出ないや」

    拳を開閉させながら恐ろしい事を口走るブラック。
    ブラフを使うタイプではない。アクアにはそれが真実なのだとハッキリ解った。

    アクア「だから何なのよ……」

    汚れを払って立ち上がる。その表情はいつも以上に自信と誇りに満ちている。

    アクア「あなたが強い事なんて百も承知よ、一発や二発で私の心を折れるなんて思わないで!」

    アクア「勝つのは私なんだから!!」

    ブラック「……なんだか知らないけど、私も燃えてきたかな」

    両者とも笑って構える。

    82 = 1 :

    りん「かれんさん、妙に張り切ってません?」

    こまち「相手が相手だもの」

    りん「強い敵ほど燃えるって事ですか?」

    こまち「それもあるけど……彼女、キュアブラックとキュアホワイトは私達プリキュアにとって憧れの存在」

    こまち「私達の道を切り開き、繋いでくれた先輩」

    こまち「とても遠くにその背中を見ながら……それでいて追い付き、追い越す事を目指してきた」

    こまち「かれんが張り切るのも無理ないわね」

    こまち「まぁ最も、彼女達はそんな風に思われてるなんて考えてないでしょうけど」

    りん「そういう事ですか」

    ブンビー「キュアブラックの撮りたて生写真ですよ~! 今ならお安いですよ~!」

    つぼみ「じゅ、十枚下さい!」

    えりか「止めなって! ボッタクリだよ!!」

    シプレ「つぼみがおかしくなったですぅ……」

    83 = 1 :

    ブラック「はっ!」

    リングを蹴って間合いを詰めるブラック。
    特殊な技や能力の少ない彼女の戦法は単純明快。しかしその突撃殺法が数多の敵を粉砕してきたのは事実。

    ブラック「だだだだだだだだだ!!」

    アクア(フェイントも緩急も無い単調な攻撃ね……でも、速さのレベルが違い過ぎる!)

    ブラック「だだだだだだだだだだだだだだだだだ!!」

    アクア(ていうか、いつ打ち終わるのよ!?)

    ブラックの連続攻撃を後退しながら避け続けるアクア。
    序々に、しかし確実に、背後に壁が迫る。
    プリキュアの身体能力を持ってすれば、ブラックを飛び越える事など容易い。
    だがそれを見逃す彼女ではあるまい。隙を見せれば撃墜されるのがオチだ。

    ブラック「はぁっ!!」

    アクア(アッパー? 不味い……)

    両手で顎を守るアクア。

    アクア「え……? ちょっと……?」

    ガードを突き抜けて、強烈な衝撃が走る。アクアの体が宙に浮き、縦回転しながら飛んでいく。

    タルト『ガ、ガードごと吹っ飛ばすて……ありえへんやろ……』

    84 = 1 :

    宙を舞いながらアクアは猛省していた。

    アクア(なんて甘いの私は……)

    アクア(引いたら負けだって解っていたのに)

    アクア(攻めきるんじゃなかったの!? しっかりしなさい水無月かれん!!)

    ブラック「止めよ!」

    飛び上がってアクアに迫るブラック。

    アクア「本当の戦いは、ここからよ! プリキュア・アクアトルネード!!」

    ブラック「!!」

    アクアの放った水流がブラックをリングに叩き付ける。

    ブラック「がはっ……げほ……」

    アクア(今の……ブラックなら避けられたはず……)

    ブラック「あ~、もう! ビショビショじゃない……」

    つぼみ「濡れたブラックさんも素敵です……」

    えりか「けっ」

    85 = 1 :

    アクア「まさかとは思うけど……アクアトルネード!」

    ブラック「やばっ!」

    おおげさな大ジャンプでアクアとの距離を離すブラック。
    一方控え室には苦い顔で試合を見つめるほのかがいた。

    ひかり「どうしたんでしょうなぎささん……動きが変ですね」

    ほのか「不味いわね……考えてみればなぎさとアクアは相性が悪いわ」

    ひかり「どういう事ですか?」

    ほのか「なぎさって実は……泳げないのよ」

    ひかり「水が苦手なんですか!?」

    ほのか「そこまで酷くはないけど、あの激流に飲み込まれたくはないでしょうね」

    ほのか(そしてそれに気付かないアクアじゃない)

    86 = 1 :

    何かを確信したようにニヤリと笑うアクア。

    ブラック「何がおかしいの?」

    アクア「私のアクアトルネード、どれくらい出せると思います?」

    ブラック「何の話?」

    アクア「このスタジアムを水没させれば……どうなるでしょうね?」

    ブラック「……ありえない」

    アクア「試してみます?」

    ブラック「くっ!」

    技を出される前に潰そうと突撃するブラック。

    アクア(狙い通りね……)

    不意にフルーレをブラックに向け、叫ぶ。

    アクア「プリキュア・アクアトルネード!! 最大出力!!」

    ブラック「やばっ……あっ!!」

    水流に飲み込まれ、壁まで吹き飛ばされるブラック。
    だがトルネードはまだ終わらない、ブラックを壁に貼り付けたまま、水責めを続行する。

    87 = 1 :

    ひたすらブラックの顔面に撃ち続けられるアクアトルネード。

    ブラック(息……出来な……)

    アクア「はぁぁぁっ!!」

    タルト『これはえげつない!! なんぼプリキュアはんでも窒息してしまうでー!!』

    アクア「さすがに……疲れるわね……」

    フルーレを握る手が震えるが、放す事はない。

    アクア「さぁ……ギブアップしないと死んじゃいますよ」

    「さすがババアだ! 結婚してくれ!」

    アクア「お黙り!」

    客2「もっと、もっとだ! もっと罵ってくれ!!」

    アクア「汚らわしい……」

    アクアと観客が喋ってるうちに、ブラックは手を天高く掲げる。するとどこからともなく雷雲が現れた。

    ブラック「ぶばっぶ、ばんばーー!!」

    88 = 1 :

    ブラックサンダーの掛け声と合図に、黒い稲妻がブラック目掛けて落ちる。
    当然、雷は水流を通してアクアにも伝わっていく。

    アクア「うああーーー!?」

    衝撃でフルーレを手放す。

    アクア「しまっ……た」

    慌ててフルーレを拾うが、ブラックの方が速い。
    たったの数歩でアクアとの距離を零にする。

    アクア「くっ」

    ブラック「逃がさないよ」

    振り子のような動きでアクアの逃げ場を無くすブラック。
    やがてその動きが∞の軌道を描いていく。

    タルト『この動きは……』

    ブラックの動きが加速していくにつれ、歓声が上がる。

    「みっ! すっ! みっ! みっ! すっ! みっ!」

    アクア「で、デンプシーロール……?」

    90 = 8 :

    ┌──────┐                                  ┌──────┐
    │マリン.       ├─┐                          ──┤アクア     │
    └──────┘  │                              └──────┘
                      └──                                 
    ┌──────┐                                  ┌──────┐
    │ミント..     ├──                          ──┤ブラック    │
    └──────┘                                  └──────┘
    ┌──────┐                                  ┌──────┐
    │ピーチ.     ├──                          ──┤ホワイト     │
    └──────┘                                  └──────┘
                      ┌──
    ┌──────┐  │                              ┌──────┐
    │ドリーム...   ├─┘                          ──┤ベリー      │
    └──────┘                                  └──────┘
    ┌──────┐                                  ┌──────┐
    │ローズ.     ├─┐                          ──┤ルミナス.     │
    └──────┘  │                              └──────┘
                      └──                                 
    ┌──────┐                                  ┌──────┐
    │レモネード   ├──                          ──┤ブルーム.    │
    └──────┘                                  └──────┘
    ┌──────┐                                  ┌──────┐
    │パッション.   ├─┐                          ──┤ルージュ    │
    └──────┘  │                              └──────┘
                      └──                       
    ┌──────┐                                  ┌──────┐
    │イーグレット.. ├──                          ──┤ブロッサム.   │
    └──────┘                                  └──────┘

    92 = 53 :

    さるなのかバーボンなのか・・・・

    94 :

    これは面白い
    続きwktk

    95 = 8 :

    何だ猿のほうか

    97 = 1 :

    ブラック「はぁっ!!」

    アクア「ぐっ!」

    反動と加速のついた剛腕がアクアに迫る。
    ガードした腕から骨の軋む音が聞こえた。

    ブラック「だだだだだだだだだ!!」

    「みっ! すっ! みっ! みっ! すっ! みっ!」

    アクア「腕が……もう……限界……」

    りん「アクア! 飛んで!」

    アクア「なるほど……上なら!」

    ブラック「させないよ!」

    大きく屈み、アクアの膝にパンチを打ち込むブラック。

    アクア「あぐ……」

    足を潰されては逃げようもない。
    腕ももはや上がらない。

    ブラック「いくよ!」

    98 = 12 :

    きた

    99 = 8 :

    2回戦で劇場版二作目の再来か

    100 = 1 :

    投下間隔速過ぎてさるってた、しかも十時からバイトなんだ
    帰ってくるのは明け方四時くらい
    それまで適当に投下していくけど、長時間消えたらさるってると思って
    書き溜めはしてるので落ちたらまた立て直す……かも


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