元スレメイド「だから愛しています”ご主人様”」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×13
501 = 1 :
金「一駅、ここですわ」
紫「電車おもしろかった!」
金「確かに」
内心は、一人で電車に乗れた事をホっとしていた
悟らせまい悟らせまい
改札をでて、地図を開く
まずは、左
金「こっちですわ」
紫「うん!」
全くしらない未知の場所
緊張しながらも、私はおば様のためとその道を進んだ
503 = 1 :
金「おかしい、ですわね……」
地図に書いてある通りに進んだはずなのに、何故かその場所にあったのはただの林
紫「ねね、地図見せてー?」
金「はい……」
紫が地図をみる
どきどき、間違えてないだろうか
紫「うーん、あってるなぁ」
ほっ
金「もしかしたら、曲がる場所を間違えたのかもしれません。地図を描くときは、道の本数を省いたりするものですから」
紫「うん、そうだね、そうかも! 一旦戻って道変えてすすもう!」
一体どこにあるのかしら、この病院は
どきどきなんてしてないんだから
504 = 331 :
ど~れみふぁ~そ~らしど~ど~しらそふぁみれど~
505 = 1 :
紫「うーん、ないなぁ。地図が間違ってるのかもしれない?」
金「そんな事あるのかしら……、むぅ」
結構な時間この地を歩いたが、目的の病院は見つからない
紫「もっと奥に進んでみよう、金ちゃん。戻って道変えてってばっかりだったから、ダメだったのかもしれないよ!」
金「一理ありますわね、行ってみましょう」
紫の手を握って歩を進める
いつもと違った匂いが最初は新鮮だったが、もう慣れたものだ
紫「るんるん」
金「楽しそうですわね、急ぎなんですわよ?」
紫「えへへ、だってー、こうやって知らないところを歩くのって、楽しくない?金ちゃん!」
金「……えぇ、楽しいわ」
確かに楽しかった、最初は
でも今は高鳴る胸を紫から隠す事の方が重要だった
507 = 1 :
いつの間にか夕暮れ
まだ見つからない
紫「ないねぇ~」
金「うーん、ないですわね……」
紫「戻る?」
金「う、うぅ、おめおめと戻るのは、なんだか恥ずかしいですが……、仕方ないですわね」
紫「うんうん、逃げるが勝ちだよ!」
金「それはちょっとどころか全然違いますわ」
紫「えへへ」
……ッ!
紫「どうしたの?」
金「い、いえ……」
帰り道が、分からない……
508 = 106 :
なんという
509 = 1 :
困った、帰り道が分からないとなると……うぅ
それに気付いたとたん、急激にこの場所が怖くなってきた
紫「どうしたの?」
金「え、えぇ」
だめだ、紫を怖がらせちゃいけない
でも、でも
帰り道が、分からない
どうすれば、いいの……?
私はとにかく紫の手を握り、来た道を真後ろに向かって歩くのだった……
510 = 1 :
月明かりのみが道を照らす
左右は林、いつのまにこんなところへ入ってきたんだろう……
紫「ね、ねぇ金ちゃん、ここ、どこ……?」
金「か、帰り道ですわ、よ」
紫「ちが、う……みたこと、ない……」
金「だ、大丈夫ですわ、怖くないですの!」
紫「ごめ、ごめんね、あたしもちゃんと、道を覚えておけば……」
金「いえいえ、そんな事無いですわ、貴方はちゃんと帰り道を覚えていました」
紫「それは、さっきの話で……今駅に帰る道は……覚えてないよぉ……」
あぁ、紫は今にも泣きそうだ
私だって泣きたい、こんなどこか分からない場所にいたら、泣きたい
でもだめだ、ないちゃだめ
金「いいですの? 家は陽の沈む方にあるって話知ってます? あちらに沈みましたわよね、ですから、あちらに進めばきっと帰れますわ」
紫「うっ……うっ……」
どうすれば……
512 = 138 :
メイドの執事になりたい
513 = 1 :
紫「ひっ」
金「!」
遠吠えが聞こえた
それがまるで、私達を襲う悪魔の声に聞こえて、私はぐっと体を強張らせる
とうとう紫が泣き出してしまった
紫「ひっく、ひっく……」
でも声を上げないようにと、必死に頑張っていた
私を心配させないようにだろう
そっと紫の頭に手を置いて、なでる
大丈夫、大丈夫。と
ガサッ
すぐ目の前の草の中が揺れた
514 = 305 :
皆良い娘すぎる支援
515 = 352 :
おい
ばぁちゃんどうなった
516 = 151 :
この>>1、できる……!
517 = 106 :
まさかSSを読んで胸が痛むとは
518 = 443 :
誰か金ちゃんを助けて!!
519 = 1 :
猪だった
金「!?」
紫「ひゃっ」
猪は獰猛な視線を私達に向ける
怖かった、いますぐ泣き出したいくらい怖かった
金「1、2、3、で逃げますわよ」
紫「ぶんぶんぶん」
金「1……2……」
怖い
金「3」
私達は一気に走り出す
するとそれを見てか、猪も追いかけてきた
このスピード差。すぐに、追いつかれる
520 = 386 :
ばぁちゃんがんばれ
522 = 1 :
このままではダメだ、一か八か……
私は振り返り、猪と対峙する。その差数秒
一瞬判断だった、私は近くにあった片手サイズの石をとると、猪の到着にあわせて上へ飛ぶ
前に飛んではいけない、かち合ってしまったら、その分手痛い怪我をすることになる
だから私は、猪から見て前、自分からみて後ろへととんだ
そして猪が私のしたを通過するようにし、上から石を叩きつける
当たった!
身を守る術は自分しかいなかったから覚えた体術
私は得意な方ではないから本当に賭けだった
紫「金ちゃん、あぶない!」
金「え?」
猪は頭部に打撃をもらいつつも、猛然と私を狙ってきた
金「や、あ、」
声が、でなかった
523 = 1 :
シュンッ
風を切る音が私の横を通過する
金「……え?」
何かが飛んできたらしい
でも、何?
金「!」
ふわっと、私の上に何かがかぶさる
それはとても、暖かい、優しい……
男「遅くなったな、すまん。大丈夫か」
金「―――!!!!」
私のご主人様だった
524 = 117 :
金んんんんんんんんんんんんんんんん!!
525 = 1 :
金「ご主人、様……っ!」
男「怪我はないみたいだな、よかった。紫は大丈夫か?」
紫「ひっくっひっく、大丈夫、です……」
男「よしよし」
ご主人様は一度私から離れる
男「おー、この麻酔銃すごいな、通販でテキトーに買ったにしては上出来」
猪には針が刺さっていた
ご主人様の撃った麻酔銃で、寝てしまっているらしい
男「お前か、うちのに手をだしたのは……全く」
金「ご主人様、どうして……?」
男「話はあとだ、さ、帰るぞ」
金「は、はい。はいっ……っ!」
526 = 305 :
陛下来てくれると信じてた。格好良すぎ
527 = 170 :
何このイケメン
もやしじゃないのか
528 = 352 :
今夜は牡丹鍋?
530 = 1 :
男「ただいま」
褐「お、おかえりなさい! 金!紫!大丈夫かっ!?」
金「えぇ、大丈夫ですわ」
紫は疲れたのか、ご主人様におぶられて寝こけていた。
茶「お洋服が……、あぁ、擦り傷までっ」
金「大丈夫ですわ、消毒して絆創膏でもはっておけばなおります」
男「勇ましいな」
金「茶化さないでくださいましっ」
男「わるいわるい」
金「ところで、どうしてあの場所が?」
男「あぁ、それはな……」
531 = 336 :
男「昨日、人工衛星を一つ買い取ったんだ」
532 = 1 :
私は逆方向の電車に乗っていたようだ
だから一駅でも、場所が違った
ご主人様は襲い私を心配して、探してくれたそうだ
男「あの雑貨屋さんに行き地図をもらってから、どうすれば迷子になって、どこ行くかと考えながら進んだんだ」
駅の方向を間違えたのはすぐに気付いたらしい
男「苦労したぞ、近くで悲鳴が聞こえたから良かったものの……まぁでも、あの場所は駅からそう遠くなかったしな」
私達がいたのは、駅近くの林の中
怖くて気付かなかったけど、実はそこまで遠くに行っていなかったようだ
男「そろそろ皆帰ってくるだろ、全員で探したんだぞ、ちゃんと謝っとけ」
金「は、はいっ」
ご主人様はすごい人
私がどこに居ても助けてくれる
出会いだってそうだっただから、きっと、これからも
だから私はご主人様を支え続ける
それが私の、お役目
帰りの電車で、紫が寝てるのを良い事に、ご主人様の肩によっかっかったのは、私とご主人様だけの秘密なんだから
533 = 188 :
なにこのイケメン
534 = 106 :
人工衛星とか違和感なく読んじまったじゃねぇかwwww
しかし無事に帰れてよかったな
535 = 305 :
凄く和む
536 = 289 :
金ェ……今のは…今のは萌えたぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ------!!!!!
537 :
流れぶったぎってすまんがばあちゃんどうなったし
538 = 1 :
その日の夜、私はご主人様と二人でお風呂に入らせてもらった
ちょっとずるいかなと思いつつも、二人でなんて……えへへ
金「お背中、お流ししますわ」
男「ん、あ、あぁ」
もう……、タオルなんてつけて無くてもいいのに
金「るんるん」
男「すまんな、今日は疲れてただろ」
金「そんなことありませんわ。それに申し出たのは私からですのよ、喜んでやっております」
男「そ、そうか」
恥ずかしそうにしてこちらをみないご主人様が、なんだか可愛い
金「あ、そういえばおば様っ」
男「あぁ、大丈夫だよ、緑と赤が行ってくれた。念の為、向こうの駅まで送ってから金の所にいったんだ」
そうだったのか……、後で私がいけなかったことを謝りに行こう
539 = 199 :
ふぅ…
ふむ、こちらは任せておけ。
構わん。続けてもいいぞ。
540 = 106 :
黒に薬の手配たのんだら「任せとけ」って言ってくれたんじゃないかな
541 = 506 :
ばぁちゃん放置w
542 = 331 :
ばあたんの生存確認!
543 = 1 :
タオルでゴシゴシとする音だけが私達を囲んでいた
とても……幸せな時間
金「ごしごし」
男「……」
金「顔、赤いですわね」
男「べ、別に……」
からかうのが、面白い
金「向き、変えてください」
男「な……に?」
金「前も綺麗にするべきですもの」
男「い、いや、いい。自分で、やる。また今度、な」
む~、何時になったらやらせてくれるの~
545 = 1 :
一緒に湯船に浸かる
でもご主人様は反対方向ばっかりみてるから、私は少しいたずらしてやる事にした
金「えい」
男「!」
後ろから抱き付いてみた
金「こっちむいてくださいませんの?」
少し誘惑的な目でご主人様を見つめる
男「は、はなれて、くれ」
本当に辛そうだったので、私はしぶしぶ離れる
ご主人様はちょっとだけ、こっち側を向いてくれた
本当にちょっとだけ。……でも、うれしい
546 = 386 :
ばぁちゃん助かってよかった いい話だったなぁ・・・
548 = 1 :
金「肩とか、凝ってませんか? パソコンというのは肩こりがひどいと良く効きますが……」
男「ん、まぁ凝ってる、な」
金「もみますわ!」
男「それは助かる」
やった、ご主人様が喜んでくれる事、見つけた!
もみもみもみもみ
男「お、いいね」
気持ちよさそうにしてくれる
あぁ、それがこんなに嬉しいことだなんて……
私はひたすら揉み続けた
みんなの評価 : ★★★×13
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