私的良スレ書庫
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元スレ女騎士「私は女であることなど捨てたのだ」
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侍女「姫様」
侍女「夕食のお時間ですが……」
姫「いらない」
侍女「……はい」
姫「……」
姫「……ッ」
姫「……こんな指輪っ」 ブチィッ
姫「……ぅ…っ」
姫「お母様…っ」
兵士a「ここか、魔物があふれ出した洞窟ってのは」
兵士b「ああ。 地図にあるとおりだな」
兵士a「…この地図どこで見つけたんだろうな、やけに正確じゃないか」
兵士b「知らん。 魔物の住処の場所なんてな……
こんなのがあったなら、もっと早く魔物対策できたんじゃないのか」
兵士a「この地図発見も最近だし、魔物は危ないからと王妃様が止めていたんだろう。
亡くなってからは国王様が解禁した、と……」
兵士b「おいおい、大丈夫なのか俺らで」
兵士a「任せられたんだ、やるしかあるめぇよ」
兵士b「かーっ…これからこんな任務増えるのか。 嫌になるよ」
兵士b「……ここ本当に魔物の住処なのか? 全く現れんが」
兵士a「うーむ、地図通り…なんだがな。 確かに、おかしいな」
兵士b「ありがたいと言えばありがたいんだけどな、魔物がいなけりゃ」
兵士a「あふれ出して、ここに何もいないってのは……逃げ出したってことか?」
兵士b「知らね……うわ! 魔物!!」
兵士a「ビビりすぎだ馬鹿、死体だ死体」
兵士b「なんだ死体か……うへ、こっちにもある。 進むにつれて増えてるな」
兵士a「うーむ……本当に逃げ出したのかもしれんな」
兵士a「うーむ、地図通り…なんだがな。 確かに、おかしいな」
兵士b「ありがたいと言えばありがたいんだけどな、魔物がいなけりゃ」
兵士a「あふれ出して、ここに何もいないってのは……逃げ出したってことか?」
兵士b「知らね……うわ! 魔物!!」
兵士a「ビビりすぎだ馬鹿、死体だ死体」
兵士b「なんだ死体か……うへ、こっちにもある。 進むにつれて増えてるな」
兵士a「うーむ……本当に逃げ出したのかもしれんな」
兵士a「…行き止まり……最深部、か」
兵士b「げぇ、でっけぇ魔物…これも死んでんのか」
兵士a「…! おい、あれ……人間じゃないか」 タタッ
兵士b「死んでるのか?」
兵士a「……いや、呼吸はある、が……瀕死だぞ、もう」
兵士a「ん? …おい、これ…騎士殿、じゃないか…?」
兵士b「!? 騎士って……王妃様を殺した、か!?」
兵士a「……とにかく城に連れて行くぞ」
兵士b「げぇ、でっけぇ魔物…これも死んでんのか」
兵士a「…! おい、あれ……人間じゃないか」 タタッ
兵士b「死んでるのか?」
兵士a「……いや、呼吸はある、が……瀕死だぞ、もう」
兵士a「ん? …おい、これ…騎士殿、じゃないか…?」
兵士b「!? 騎士って……王妃様を殺した、か!?」
兵士a「……とにかく城に連れて行くぞ」
兵士A「姫様」 コンコン
姫「……」
兵士A「隊…、騎士が、発見されたようです」
姫「…!」
ガチャ
兵士A(……随分とやつれてしまわれている)
姫「どこに」
兵士A「はっ …ご案内致します」
姫「……」
姫「……生きているの?」
医師「はい。 なんとか、一命は……」
姫「……どうして生きているの」
姫「どうしてっ…どうして、お母様を殺したくせに…!」
姫「よくもよくも!!」
姫「よくもお母様をぉぉおおおお!!」
兵士B「姫様ッ!」 ガシッ
姫「っ、放してっ!!」
兵士B「姫様、落ち着いて下さいっ」
姫「私は! 騎士を、騎士を――」
姫「……生きているの?」
医師「はい。 なんとか、一命は……」
姫「……どうして生きているの」
姫「どうしてっ…どうして、お母様を殺したくせに…!」
姫「よくもよくも!!」
姫「よくもお母様をぉぉおおおお!!」
兵士B「姫様ッ!」 ガシッ
姫「っ、放してっ!!」
兵士B「姫様、落ち着いて下さいっ」
姫「私は! 騎士を、騎士を――」
国王「騎士を、どうするというのだ」
姫「っ!」
兵士AB「「国王様ッ!」」 ビシッ
国王「姫。 騎士をどうすのだ。 殺すか? その手で」
姫「だって、騎士は、お母様を」
国王「だから何だという。
相手が何人であろうと殺人に手を染めたならその騎士と同じであろう
ましてや一国の王妃となるであろう人間がそのような事」
姫「…っ」
国王「…気持ちは分からんでもない」
国王「…この者はかなり腕が立つ。 本来なら隣国へ魔王討伐に向かわせるのだがな。
……処置は公開処刑とする。 罪人の処刑は執行人の仕事だ。 異議はないだろう」
姫「……はい」
姫「っ!」
兵士AB「「国王様ッ!」」 ビシッ
国王「姫。 騎士をどうすのだ。 殺すか? その手で」
姫「だって、騎士は、お母様を」
国王「だから何だという。
相手が何人であろうと殺人に手を染めたならその騎士と同じであろう
ましてや一国の王妃となるであろう人間がそのような事」
姫「…っ」
国王「…気持ちは分からんでもない」
国王「…この者はかなり腕が立つ。 本来なら隣国へ魔王討伐に向かわせるのだがな。
……処置は公開処刑とする。 罪人の処刑は執行人の仕事だ。 異議はないだろう」
姫「……はい」
姫「……」
姫(私は……騎士を信じていた)
姫(信じていた、のに)
姫(お母様を)
姫(信じていたのに)
姫「……裏切り者」
姫「裏切者裏切者裏切者っ」
>>267
IDに数字がない
IDに数字がない
――
「おい! 騎士の処刑今日だってよ!」
「あの騎士様がねぇ……信じられないわ」
「ふん、王妃様を殺したんだ。 当然の報いだ」
『これより――大罪人 王立兵士団 王女身辺警護隊隊長 騎士の公開処刑を行う』
『この女、騎士は――騎士という身分でありながら、自らの騎士道から背き――』
『主 王妃陛下に刃を向け死に至らしめた。 また、同胞であったその衛兵らをも死傷させた』
『我が国への反逆であるこの罪は万死に値する』
『よって大罪人 騎士を斬首の刑に処する』
「おい! 騎士の処刑今日だってよ!」
「あの騎士様がねぇ……信じられないわ」
「ふん、王妃様を殺したんだ。 当然の報いだ」
『これより――大罪人 王立兵士団 王女身辺警護隊隊長 騎士の公開処刑を行う』
『この女、騎士は――騎士という身分でありながら、自らの騎士道から背き――』
『主 王妃陛下に刃を向け死に至らしめた。 また、同胞であったその衛兵らをも死傷させた』
『我が国への反逆であるこの罪は万死に値する』
『よって大罪人 騎士を斬首の刑に処する』
騎士「……」
死刑執行人「どうよォ、テメェが昔必死こいて守ってた庶民どもは」
騎士「……」
執行人「恩も知らずにテメェの処刑を楽しんでやがる」
騎士「……」
ゴッ
騎士「ぅ、……」
「うは!見ろ! オレの投げた石、左目に当たったぞ!」
「左目なんか無いみたいだけどな」
死刑執行人「どうよォ、テメェが昔必死こいて守ってた庶民どもは」
騎士「……」
執行人「恩も知らずにテメェの処刑を楽しんでやがる」
騎士「……」
ゴッ
騎士「ぅ、……」
「うは!見ろ! オレの投げた石、左目に当たったぞ!」
「左目なんか無いみたいだけどな」
騎士「……」
執行人「まったく、クズみてぇな人間どもだ」
執行人「……ま、王妃殺したお前はもっとクズだがな」
執行人「それを殺す俺も」
騎士「……」
騎士「……姫は…来ておられるのか」
執行人「来てるわけねぇだろ。 国王は来てるが」
騎士「…そうか」
執行人「あ、姫といえば、言伝。 “裏切り者”だとさ」
騎士「……そう、か」
執行人「まったく、クズみてぇな人間どもだ」
執行人「……ま、王妃殺したお前はもっとクズだがな」
執行人「それを殺す俺も」
騎士「……」
騎士「……姫は…来ておられるのか」
執行人「来てるわけねぇだろ。 国王は来てるが」
騎士「…そうか」
執行人「あ、姫といえば、言伝。 “裏切り者”だとさ」
騎士「……そう、か」
執行人「さて、と。 クズ共ももう待ちきれんような顔してやがる」
執行人「……そろそろ終わりにしようや」
執行人「…最後に言いたいことは」
騎士「……」
騎士「……私は」
騎士「…反省も、後悔もしていない」
執行人「……」
執行人「はっ」
執行人「命乞いじゃない点は評価してやる」
執行人「……そろそろ終わりにしようや」
執行人「…最後に言いたいことは」
騎士「……」
騎士「……私は」
騎士「…反省も、後悔もしていない」
執行人「……」
執行人「はっ」
執行人「命乞いじゃない点は評価してやる」
執行人「そんじゃ」
騎士「……」
執行人(……笑ってやがる)
騎士(―――姫)
騎士(私は、貴女を―――)
ザンッ
騎士「……」
執行人(……笑ってやがる)
騎士(―――姫)
騎士(私は、貴女を―――)
ザンッ
姫「…お母様のお部屋」
姫「お母様のベッド」
姫「……」
姫(お母様の香り)
姫(…お母様は……普段どんなお気持で過ごしてきたのだろう)
姫「……」
姫(これは……)
姫「…お母様の日記」 ペラ
--年--月--日
ついに我が子が産まれた
元気に泣く可愛い子を、姫と名付ける
抱き上げると、小さな手で指を力強く握った
生まれてきてくれてありがとう
姫「……」 ペラ
--年--月--日
ついに言葉を話した
確かに、"ママ"と言った!
悔しがる夫を尻目に、何度も何度も言ってくれた
ああ、なんと喜ばしい事だろうか!
姫「…ふふ、お母様……」
--年--月--日
ついに我が子が産まれた
元気に泣く可愛い子を、姫と名付ける
抱き上げると、小さな手で指を力強く握った
生まれてきてくれてありがとう
姫「……」 ペラ
--年--月--日
ついに言葉を話した
確かに、"ママ"と言った!
悔しがる夫を尻目に、何度も何度も言ってくれた
ああ、なんと喜ばしい事だろうか!
姫「…ふふ、お母様……」
コンコン
医師「…姫様」
姫「医師さん」
姫「…何の用?」
医師「…手紙を、届けに。 …騎士からです」
姫「いらない。 帰って」
医師「しかし」
姫「そんな名前耳にしたくもない!! 帰って!!」
医師「…ここに置いておきます」
医師「…それは、王妃様の日記でしょうか。 ……あまり読まれない方が良いかと」
医師「では、失礼します」
姫「……」
医師「…姫様」
姫「医師さん」
姫「…何の用?」
医師「…手紙を、届けに。 …騎士からです」
姫「いらない。 帰って」
医師「しかし」
姫「そんな名前耳にしたくもない!! 帰って!!」
医師「…ここに置いておきます」
医師「…それは、王妃様の日記でしょうか。 ……あまり読まれない方が良いかと」
医師「では、失礼します」
姫「……」
姫(…意味が分からない、そんなこと、私の勝手でしょう) ペラペラ
--年--月--日
小さかった娘も、もう10になる
月日は早い
少しわがままな一面もあるが、とても優しく成長した
その笑顔はまるで天使のようだ
--年--月--日
家族で花畑に行った
遠くで姫がはしゃぐのを見て夫が
昔のお前を見ているようだ、と言った
昔か…城に嫁いでから、随分経ったものだ
--年--月--日
小さかった娘も、もう10になる
月日は早い
少しわがままな一面もあるが、とても優しく成長した
その笑顔はまるで天使のようだ
--年--月--日
家族で花畑に行った
遠くで姫がはしゃぐのを見て夫が
昔のお前を見ているようだ、と言った
昔か…城に嫁いでから、随分経ったものだ
医師「……お前らは止めないのか、姫様を」
兵士B「……」
兵士A「……止めるべき、なのは分かってますよ」
兵士A「ですが……何故でしょうね」
兵士B「……あんたも同じでしょう、止めようと思えば本を奪うなりできたはずだ」
医師「……そうだな」
医師「…誰の為に、何をすればいいのやら」
兵士B「…どれを選んでも誰の為にもなりませんよ、結局」
兵士B「……」
兵士A「……止めるべき、なのは分かってますよ」
兵士A「ですが……何故でしょうね」
兵士B「……あんたも同じでしょう、止めようと思えば本を奪うなりできたはずだ」
医師「……そうだな」
医師「…誰の為に、何をすればいいのやら」
兵士B「…どれを選んでも誰の為にもなりませんよ、結局」
--年--月--日
姫を抱きしめるたびに思う
弾力があり、肌理の細かい美しい肌
私がいつの間にか無くした肌 若さ
うらやましい
--年--月--日
姫は日に日に美しくなっていく
かねてより絶世の美女と言われている私の娘なのだから
当然と言えばそうであるが
いつか抜かされるとなると
恐ろしい
姫「?」
--年--月--日
姫は美しくなった
私の娘、美しい女
同じ女として
妬ましい
妬ましい
妬ましい
姫「……?」
--年--月--日
憎い憎い憎い憎い
憎い憎い憎い憎い
かつて愛した我が子が
憎い
殺してしまいたいほどに
姫「…お母、様……?」
姫は美しくなった
私の娘、美しい女
同じ女として
妬ましい
妬ましい
妬ましい
姫「……?」
--年--月--日
憎い憎い憎い憎い
憎い憎い憎い憎い
かつて愛した我が子が
憎い
殺してしまいたいほどに
姫「…お母、様……?」
--年--月--日
城に魔物の襲撃があった
娘も殺されれば良かったのに
残党を見逃す代わりに契約を交わした
娘を魔物に殺させる、と
姫「な、に…?」
--年--月--日
3回目の襲撃
娘も誘拐し、あと一歩の所だったが
結局失敗した
何をやっているんだ、魔物は
姫「何なの、これ…っ」
城に魔物の襲撃があった
娘も殺されれば良かったのに
残党を見逃す代わりに契約を交わした
娘を魔物に殺させる、と
姫「な、に…?」
--年--月--日
3回目の襲撃
娘も誘拐し、あと一歩の所だったが
結局失敗した
何をやっているんだ、魔物は
姫「何なの、これ…っ」
--年--月--日
また、失敗した
あの近衛兵め、また余計な事を
女のくせに 女のくせに
--年--月--日
魔物との交渉の最中
何者かの気配を感じた
気のせいだと願いたい
--年--月--日
娘からと受け取った物の中身は
娘の手作りらしいタピストリーだった
こんなもので、私の気を惹けるとでも
下らない
破り捨て、魔物のせいにした
--年--月--日
夜、あの女騎士が話をしたいとのこと
あの女とは関わりたくない
…もし、前の話を聞いていたのがこいつだったとしたら
……
日記はここでおわっている
また、失敗した
あの近衛兵め、また余計な事を
女のくせに 女のくせに
--年--月--日
魔物との交渉の最中
何者かの気配を感じた
気のせいだと願いたい
--年--月--日
娘からと受け取った物の中身は
娘の手作りらしいタピストリーだった
こんなもので、私の気を惹けるとでも
下らない
破り捨て、魔物のせいにした
--年--月--日
夜、あの女騎士が話をしたいとのこと
あの女とは関わりたくない
…もし、前の話を聞いていたのがこいつだったとしたら
……
日記はここでおわっている
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