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元スレ女騎士「私は女であることなど捨てたのだ」
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兵士B「隊長といや、医師さんとはどういう関係だ? 仲良いみたいだが」
兵士A「同じ孤児院出身だそうだ」
兵士B「なん…だと…」
兵士B「…じゃああれか、そういう関係でも不思議じゃないっていう……」
兵士A「おいおい、隊長だぞ。 隊長は姫を…」
兵士B「……それもそうか」
兵士A「だいたい医師さんだって隊長をどう思っているのやら」
兵士A「医者と兵士ってのも微妙な関係だよ」
姫「二人とも、何を話しているの?」
兵士B「ああ、はは、お気になさらず」
兵士A「同じ孤児院出身だそうだ」
兵士B「なん…だと…」
兵士B「…じゃああれか、そういう関係でも不思議じゃないっていう……」
兵士A「おいおい、隊長だぞ。 隊長は姫を…」
兵士B「……それもそうか」
兵士A「だいたい医師さんだって隊長をどう思っているのやら」
兵士A「医者と兵士ってのも微妙な関係だよ」
姫「二人とも、何を話しているの?」
兵士B「ああ、はは、お気になさらず」
姫「騎士、おかえり!」
騎士「姫。 わざわざお出迎えありがとうございます」
姫「もう腕は大丈夫なの?」
騎士「ええ。 痛みもないので明日から本格的に鍛え直そうかと」
姫「頑張ってね」
姫「ねぇ、どんな所に行ってきたの? 話、聞かせて」
騎士「そうですね。 では馬を置いて来てから――」
兵士A「姫、そろそろ夕食のお時間です。 また明日にしてはどうでしょう」
姫「えー」
騎士「お前……」
兵士B「隊長、お疲れでしょう。 ゆっくり休んで、また明日」 ボソ
騎士「…! ……すまんな」 ボソ
騎士「姫。 わざわざお出迎えありがとうございます」
姫「もう腕は大丈夫なの?」
騎士「ええ。 痛みもないので明日から本格的に鍛え直そうかと」
姫「頑張ってね」
姫「ねぇ、どんな所に行ってきたの? 話、聞かせて」
騎士「そうですね。 では馬を置いて来てから――」
兵士A「姫、そろそろ夕食のお時間です。 また明日にしてはどうでしょう」
姫「えー」
騎士「お前……」
兵士B「隊長、お疲れでしょう。 ゆっくり休んで、また明日」 ボソ
騎士「…! ……すまんな」 ボソ
騎士(……疲れが顔に出てしまったか?)
パカッ パカッ パカッ パカッ
騎士「…それとも、お前を見てああ言ったのかもな」
騎士「お前もありがとうな。 今日はゆっくり休め」
騎士「……またいずれ、走ってもらう事になる」
馬「ヒヒン」 ハミハミ
騎士「はは、なんだくすぐったいな」
医師「微笑ましいねぇ」
騎士「……」
医師「おかえりさん」
騎士「……何故貴様がここに居るのだ」
医師「けっ、ひどい言われようだなわざわざ会いに来てやったのに」
パカッ パカッ パカッ パカッ
騎士「…それとも、お前を見てああ言ったのかもな」
騎士「お前もありがとうな。 今日はゆっくり休め」
騎士「……またいずれ、走ってもらう事になる」
馬「ヒヒン」 ハミハミ
騎士「はは、なんだくすぐったいな」
医師「微笑ましいねぇ」
騎士「……」
医師「おかえりさん」
騎士「……何故貴様がここに居るのだ」
医師「けっ、ひどい言われようだなわざわざ会いに来てやったのに」
騎士「…まぁ良い、どうせそっちには行くつもりだった」
医師「ん、明日からリハビリか?」
騎士「ああ」
医師「はいよ。 なら準備しとく」
医師「…左腕、無理に動かしたりとかしてないだろうな」
騎士「もちろんだ。 左腕は使ってない」
医師「……左腕は、ねぇ。 右腕は何だ、魔物か?」
騎士「どうでもいいだろう、そんな事」
医師「よくはない。 …まぁお前に何言っても無駄か」
騎士「ふん」
医師「ん、明日からリハビリか?」
騎士「ああ」
医師「はいよ。 なら準備しとく」
医師「…左腕、無理に動かしたりとかしてないだろうな」
騎士「もちろんだ。 左腕は使ってない」
医師「……左腕は、ねぇ。 右腕は何だ、魔物か?」
騎士「どうでもいいだろう、そんな事」
医師「よくはない。 …まぁお前に何言っても無駄か」
騎士「ふん」
騎士「……」 グググ…
騎士「……ッ」
騎士「……はぁ」 ぶらん
騎士(いかんな…予想以上に筋力が落ちている)
姫「騎士、居る?」 ひょこっ
兵(患者)たち「!! 姫様っ!」 ビシッ
姫「わ、わ。 皆、そんなに畏まらなくてもいいのに」
騎士「姫! いかがなさいましたか」
姫「うん、えっと。 クッキーを焼いてきたの。 食べて!」
騎士「なんと、姫が。 宜しいのですか?」
姫「うん! 皆も食べて!」
騎士(ちっ…こいつらも食うのか)
兵士A(今隊長の舌打ちが聞こえた気がした……いや気のせいでも無いだろうが)
医師「これは何とも……大変おいしゅうございます」
騎士「甘さもちょうどいいですね、香りも……これは紅茶でしょうか?」
姫「そう。 出し殻を乾燥させて入れてみたの」
騎士「なるほど。 ……王妃様にはもう?」
姫「うん。 とても美味しいと言って下さいましたっ」
姫「次は何にしようかなー」
騎士「そうですね……」
騎士「……」
騎士「甘さもちょうどいいですね、香りも……これは紅茶でしょうか?」
姫「そう。 出し殻を乾燥させて入れてみたの」
騎士「なるほど。 ……王妃様にはもう?」
姫「うん。 とても美味しいと言って下さいましたっ」
姫「次は何にしようかなー」
騎士「そうですね……」
騎士「……」
雑兵「しかし姫様がいらっしゃるだけで、このむさ苦しい場所が一気に華やかになりますな」
医師「はは、まったくだ。 紅一点だな」
姫「騎士が居るじゃない」
医師「こいつはメスですが女ではありませんよ」
姫「??」
兵士A「…生物上は雌として分類されますが、精神的には男、ということでしょう」
姫「なにそれひどい。 騎士も言い返したらいいのに」
騎士「私は気にしませんよ」
姫「騎士も女でしょ!」 むにゅっ
騎士「だ、だからやめてくださいっ!」
雑兵「ちょっくら便所いってくる」
医師「はは、まったくだ。 紅一点だな」
姫「騎士が居るじゃない」
医師「こいつはメスですが女ではありませんよ」
姫「??」
兵士A「…生物上は雌として分類されますが、精神的には男、ということでしょう」
姫「なにそれひどい。 騎士も言い返したらいいのに」
騎士「私は気にしませんよ」
姫「騎士も女でしょ!」 むにゅっ
騎士「だ、だからやめてくださいっ!」
雑兵「ちょっくら便所いってくる」
雑兵ナニをしにいった!wwww
それとも空気読んだのかwwww
それとも空気読んだのかwwww
>>162
いや、医師がまだいるから間違いなくあれだろ
いや、医師がまだいるから間違いなくあれだろ
ギィン キンッ カァンッ
騎士「!」
兵士B(今ッ!) ぶおっ
騎士(大振り!) コツッ
くんっ
兵士B「おっ…!?」 ビリビリッ ぽろっ
騎士「…」 パシッ
グイッ ガシャアァンッッ
騎士「……」 ギリリ…
兵士B「あだだだだ! ギブ! ギブギブ!」
兵士B「っはー……隊長、相変わらずで」
兵士B「今日から復帰、ですか。 おめでとうございます」
騎士「うむ」
兵士B「姫様も随分と楽しみにしていらしてましたよ」
騎士「! …そ、そうか」
兵士「隊長、次は私の相手をお願いします」
騎士「うむ、よし」
兵士「では」
兵士B「今日から復帰、ですか。 おめでとうございます」
騎士「うむ」
兵士B「姫様も随分と楽しみにしていらしてましたよ」
騎士「! …そ、そうか」
兵士「隊長、次は私の相手をお願いします」
騎士「うむ、よし」
兵士「では」
騎士「姫、おはようございます」
姫「騎士! おかえり!」
騎士「はは、毎日のように会っていたのにですか?」
姫「私が行くのでなく、騎士が来てくれるのが嬉しい」
騎士「ありがとうございます」
姫「…やっぱり、騎士は鎧を着ていたほうが騎士らしいかな」
騎士「ふふ、そう言って頂けるととても嬉しいです」
姫「それで。 じゃんっ」
騎士「……これは」
姫「お祝い! 騎士が復活した記念に! パイ焼いてみましたっ」
騎士「……私の為に、…ですか?」
姫「うん、そう」
騎士「あ、あ、ありがたき幸せッ!」
姫「ふふふー。 あ、でも今仕事中だし、夜にまた」
騎士「いえ、せっかく出来たてなので、今頂きますよ」
姫「いいの?」
騎士「ええ。 今日は特別です」
騎士「……これは」
姫「お祝い! 騎士が復活した記念に! パイ焼いてみましたっ」
騎士「……私の為に、…ですか?」
姫「うん、そう」
騎士「あ、あ、ありがたき幸せッ!」
姫「ふふふー。 あ、でも今仕事中だし、夜にまた」
騎士「いえ、せっかく出来たてなので、今頂きますよ」
姫「いいの?」
騎士「ええ。 今日は特別です」
姫「特別? なら、鎧も……」
騎士「それは無理です」
姫「けち」
姫「あ、兵士Bさんも一緒にどう?」
兵士B「え、あー…」 チラ
騎士「……」
兵士B(勿体無いが、食ったら殺されるなこれは…)
兵士B「…俺は、遠慮しておきます。 隊長の為のものなので」
姫「そう?」
騎士「それは無理です」
姫「けち」
姫「あ、兵士Bさんも一緒にどう?」
兵士B「え、あー…」 チラ
騎士「……」
兵士B(勿体無いが、食ったら殺されるなこれは…)
兵士B「…俺は、遠慮しておきます。 隊長の為のものなので」
姫「そう?」
姫「見てっ! タピストリー、完成したの!」
騎士「ほー…私はこういったものはよく分からないのですが、素晴らしいと思います」
騎士「細部も丁寧に施されていて……まさか初めての物だとは誰も思わないでしょう」
姫「うふふー。 時間掛ったから」
姫「今、包むものを侍女に用意してもらっているから…」
姫「包んだら、お母様に持って行こうと」
騎士「…王妃様、ですか」
騎士「大変喜ばれることでしょう」
姫「だといいなー」
姫「ふふふ」 ぎゅっ
騎士「ああ、皺になってしまいますよ」
姫「あっ」
王妃の近衛「王妃様は現在来客に応じておられます」
姫「えっ、そんな」
姫「…じゃあ、お客様が御帰りになられてから…」
近衛「本日、王妃様は一日中接客の予定が入っておりますので、そのような暇は…」
姫「うーん」
近衛「伝言であれば、合間に伝えることは可能ですが…」
騎士「…姫、また明日の機会に…」
姫「ううん、いい。 …近衛さん、これをお母様に渡しておいてもらえる?」
近衛「これをですか? 承知いたしました」
姫「えっ、そんな」
姫「…じゃあ、お客様が御帰りになられてから…」
近衛「本日、王妃様は一日中接客の予定が入っておりますので、そのような暇は…」
姫「うーん」
近衛「伝言であれば、合間に伝えることは可能ですが…」
騎士「…姫、また明日の機会に…」
姫「ううん、いい。 …近衛さん、これをお母様に渡しておいてもらえる?」
近衛「これをですか? 承知いたしました」
騎士「……宜しかったのですか?」
姫「何が?」
騎士「直接お渡ししなくて」
姫「うん、いい。 …お母様だって忙しいし」
姫「…それに、直接渡すのってなんか恥ずかしいかなって」
騎士「…そう、ですか」
騎士「しかし、―――…」 ピク
騎士「…………」
姫「…? どうしたの、騎士」
騎士「…………いえ…、」
騎士「…何でも、…ありません」
姫「何が?」
騎士「直接お渡ししなくて」
姫「うん、いい。 …お母様だって忙しいし」
姫「…それに、直接渡すのってなんか恥ずかしいかなって」
騎士「…そう、ですか」
騎士「しかし、―――…」 ピク
騎士「…………」
姫「…? どうしたの、騎士」
騎士「…………いえ…、」
騎士「…何でも、…ありません」
騎士「……渡す、と言えば」
騎士「先日休みを頂いたときに訪れた町で、姫にお土産を買ったのです」
姫「!」
騎士「渡しそびれていました。 少々遅れてしまいましたが、受け取って頂けますか?」
姫「もちろんっ」
騎士「それは私の部屋にあるのですが…」
姫「私も行きます」
騎士「はは、では、行きましょうか」
騎士「…兵士A、兵士B。 お前たちも来い」
兵士B「え、部屋に行く程度なら…」
騎士「いいから、来いと言っている」
騎士「先日休みを頂いたときに訪れた町で、姫にお土産を買ったのです」
姫「!」
騎士「渡しそびれていました。 少々遅れてしまいましたが、受け取って頂けますか?」
姫「もちろんっ」
騎士「それは私の部屋にあるのですが…」
姫「私も行きます」
騎士「はは、では、行きましょうか」
騎士「…兵士A、兵士B。 お前たちも来い」
兵士B「え、部屋に行く程度なら…」
騎士「いいから、来いと言っている」
兵士A「…どうされたんだ、隊長」 ボソ
兵士B「分からん。 姫様となら、むしろ二人きりになりたいはずだが」 ボソ
兵士A「……二人きりではいけない事があるのか?」 ボソ
兵士B「俺に訊くな俺に」 ボソ
兵士A「……」
兵士A(…どことなく、隊長の顔色が優れん気がする)
兵士A「……」
兵士B「分からん。 姫様となら、むしろ二人きりになりたいはずだが」 ボソ
兵士A「……二人きりではいけない事があるのか?」 ボソ
兵士B「俺に訊くな俺に」 ボソ
兵士A「……」
兵士A(…どことなく、隊長の顔色が優れん気がする)
兵士A「……」
騎士「こちらです」 コトン
姫「開けていい?」
騎士「もちろんです」
姫「……わぁ…! 指輪!」
姫「は、はめてもても、いいかな」
騎士「ふふ。 私がして差し上げましょう」 ス
姫「…素敵……」
姫「ね、ねぇ。 これ、本当にもらっていいの?」
騎士「ええ、もちろんです。 姫の為に用意したものですから」
姫「嬉しいっ! ありがとう、騎士っ!」
姫「開けていい?」
騎士「もちろんです」
姫「……わぁ…! 指輪!」
姫「は、はめてもても、いいかな」
騎士「ふふ。 私がして差し上げましょう」 ス
姫「…素敵……」
姫「ね、ねぇ。 これ、本当にもらっていいの?」
騎士「ええ、もちろんです。 姫の為に用意したものですから」
姫「嬉しいっ! ありがとう、騎士っ!」
姫「? ねぇこれ、内側に文字のようなものが彫ってある」
騎士「ああ、それは魔法が刻まれているんだそうです」
姫「魔法?」
騎士「そう。 持ち主を守る魔法を」
姫「私を守ってくれるんだ」
騎士「店主曰く、ですがね」
姫「へー。 …騎士みたいに?」
騎士「え、あー、はは。 どうでしょうか」
姫「ふふふ。 とにかく、ありがとう! 大切にするっ」
騎士「ありがとうございます」
騎士「ああ、それは魔法が刻まれているんだそうです」
姫「魔法?」
騎士「そう。 持ち主を守る魔法を」
姫「私を守ってくれるんだ」
騎士「店主曰く、ですがね」
姫「へー。 …騎士みたいに?」
騎士「え、あー、はは。 どうでしょうか」
姫「ふふふ。 とにかく、ありがとう! 大切にするっ」
騎士「ありがとうございます」
兵士B「あー、あの指輪見たことあんな。 前嫁さんにねだられた」
兵士A「なんだ、じゃあ姫様とおそろいか? 幸せじゃねえか」
兵士B「馬鹿言うな、買ってない。 ……あれが、俺が見たものと同じだとしたら、だ」
兵士B「……金貨10枚は下らんぞ」
兵士A「じゅっ…!?」
兵士B「バッカお前、声がでかい」
兵士A「待て、金だぞ、銀じゃないんだぞ。 …そこまで価値があるようには見えんが」
兵士B「……話によれば、あれは隣国から流れてきたもんなんだそうだ」
兵士B「あと俺の嫁さんは魔法は使えんが、魔力を感じることができる、らしい」
兵士B「曰く、守護の魔法は本物だし魔力もすさまじい、と……」
兵士A「……」
兵士A「なんだ、じゃあ姫様とおそろいか? 幸せじゃねえか」
兵士B「馬鹿言うな、買ってない。 ……あれが、俺が見たものと同じだとしたら、だ」
兵士B「……金貨10枚は下らんぞ」
兵士A「じゅっ…!?」
兵士B「バッカお前、声がでかい」
兵士A「待て、金だぞ、銀じゃないんだぞ。 …そこまで価値があるようには見えんが」
兵士B「……話によれば、あれは隣国から流れてきたもんなんだそうだ」
兵士B「あと俺の嫁さんは魔法は使えんが、魔力を感じることができる、らしい」
兵士B「曰く、守護の魔法は本物だし魔力もすさまじい、と……」
兵士A「……」
兵士A「…よく分からんが、とにかく金貨10枚以上の価値がある、と」
兵士A「……お前の嫁さんはそんな物をねだったのか。 恐ろしいな」
兵士B「“貴方が居なかったら誰が私を守ってくれるのっ!”」
兵士A「のろけかよクソが」
兵士A「……しかしまぁ、それを惜しげなくポンと渡す隊長も恐ろしいな」
兵士B「値段じゃないんだろ。 それだけ姫様を愛しているってこった」
兵士A「叶わぬものと分かっているのにな。 …辛いな」
カァーン カァーン! カァーン カァーン!
兵士A「!」
兵士B「またか…!」
兵士A「……お前の嫁さんはそんな物をねだったのか。 恐ろしいな」
兵士B「“貴方が居なかったら誰が私を守ってくれるのっ!”」
兵士A「のろけかよクソが」
兵士A「……しかしまぁ、それを惜しげなくポンと渡す隊長も恐ろしいな」
兵士B「値段じゃないんだろ。 それだけ姫様を愛しているってこった」
兵士A「叶わぬものと分かっているのにな。 …辛いな」
カァーン カァーン! カァーン カァーン!
兵士A「!」
兵士B「またか…!」
兵士A「隊長! 魔物です!」
騎士「ああ、分かっている」
兵士B「すぐに避難所へ――」
騎士「待て!」
騎士「避難所は恐らく危険……このまま、この部屋にいた方がいい」
姫「えっ」
兵士A「隊長、何を――」
騎士「いいから! お前たちは姫から離れるな!」
姫「騎士は! 騎士はどこに行くの!?」
騎士「離れたところでおびき寄せます。 では」
姫「あっ――」
バタンッ
騎士「ああ、分かっている」
兵士B「すぐに避難所へ――」
騎士「待て!」
騎士「避難所は恐らく危険……このまま、この部屋にいた方がいい」
姫「えっ」
兵士A「隊長、何を――」
騎士「いいから! お前たちは姫から離れるな!」
姫「騎士は! 騎士はどこに行くの!?」
騎士「離れたところでおびき寄せます。 では」
姫「あっ――」
バタンッ
兵士A「どういうことだ…」
兵士B「分からん。 分からんが、隊長の命令だ。 姫様はここでお守りする」
兵士A「……ああ」
姫「……っ」
姫「騎士……」 ギュッ
姫(…主よ――)
姫(どうか、騎士をお守りください――)
兵士B「分からん。 分からんが、隊長の命令だ。 姫様はここでお守りする」
兵士A「……ああ」
姫「……っ」
姫「騎士……」 ギュッ
姫(…主よ――)
姫(どうか、騎士をお守りください――)
魔物「ガアァァアアアアア!!」
騎士「フッ!」 ビュオッ
ギチギチギチッ ブバァッ
魔物「 」 どしゃ
騎士「―――ふぅ」
騎士「……」
「魔物が撤退したぞォォ!!」
「「ウオオォォオオオオオッ!!」」
騎士「……チッ」
騎士「……戻るか」 グイッ
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