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    元スレキョン「なぁハルヒ」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - 涼宮ハルヒの憂鬱 ×2+ - 鶴屋 + - みなみけ + - キョン + - ハルヒ + - 垣根 + - 当麻 + - 御坂 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    101 = 13 :

    「彼女は――凉宮さんの心は乱れているように見受けられました。
     あなたが本当に脱退してしまうという不安を、別の感情、つまりは怒りで塗り潰しているようでした。
     彼女はあなたのことを放置すると言いました。
     あなたを無視することで、どれだけあなたがSOS団に依存していたか、思い知らせてやる、と。
     彼女は深層意識では願っているのでしょう。
     あなたが自発的に彼女に頭を下げ、SOS団に戻ってくることを。しかし、」

    接ぎ穂を継ぐ。

    「しかし、俺が戻ることはあり得ない」
    「分かっています。僕と長門さん、そして恐らくは朝比奈さんも、それを知っている」

    小さな溜息が受話器の向こうから聞こえてくる。

    「現況は芳しいものではありませんよ。
     彼女の精神はぎりぎりのところで均衡を保っている状態です。
     時間とともにそれは均衡を失い、やがて崩壊する。
     彼女があなたに我慢できなくなった時に何が起こるのかは、誰にも分かりません。
     一部の環境情報が書き換えられるだけで済むのか。
     それとも世界の消滅、改変レベルにまで力が及ぶのか。
     全ては"神のみぞ知る"ですよ」


     

    102 = 13 :

    俺が何も答えないでいると、古泉は「また電話します」と言って通話を切った。
    携帯を放り投げ、ヘッドホンを付け直す。
    好きなジャンルじゃなかった。
    むしろ嫌っていたジャンルの音楽だった。
    けど、SOS団という縛りから解放された今、
    改めて聞いてみると、そう悪くない音楽のように思えた。

    次の土曜日、俺は思いきり寝坊した。
    カーテンの隙間から零れる日の光が眩しい。
    時計を見ると、もう昼前だった。目覚まし時計が鳴った様子はない。
    昨晩にセットしていなかったからだ。
    これからは不思議探索のために早起きすることもない。
    俺は素早く身支度を調え、お袋が用意してくれていた朝食兼昼食を胃袋に詰め込み家を出た。
    喫茶店には既に俺以外の全員が集合していた。

    「おっせーぞ、キョン」
    「まあまあ谷口、五分程度の遅刻は許してあげようよ」

    (遅いわよ、キョン。罰金ね!)
    (まあまあ凉宮さん、彼も遅刻した訳ではないんですから)

    一刹那のデジャヴ。
    そこにいるのは谷口を初めとするクラスのメンバーで、
    ハルヒを初めとするSOS団のメンバーじゃない。

    104 = 13 :

    「キョンは飯はもうすませたの?」
    「ああ。みんなは?」
    「すませてるよ。それじゃ、行くか」

    知り合って間もない人間の私服姿は新鮮で、
    俺は谷口が会計を済ませているあいだ、皆を眺めていた。

    「何見てんの?」

    数日前にCDを貸してくれた子が話しかけてくる。

    「あ、もしかしてわたしたちに見とれてたとか?」
    「まあ、そんな感じだ」
    「そういうキョンくんも格好いいじゃん」
    「お世辞はいいよ」

    黒のチノクロスに淡いチャコールのダンガリーシャツ。
    適当なことこの上ない服装だ。
    俺はその子の後ろにいた、メールでは活発、現実では大人しめの子に声をかけた。

    「そういやお前、髪切ったのか」
    「え、うん。ちょっとだけ……変じゃない?」
    「全然。似合ってるよ」
    「あ、ありがとう」

    106 = 53 :

    クラスの女子をお前って呼べるくらいの間柄っていいよね

    107 = 51 :

    キョンがクラスの女子と話していることより、谷口に遊びに出かける女友達がいることに驚き

    108 = 13 :

    カラオケ、ボーリング、ショッピングモール……。
    街に散在する娯楽施設に不足はなく、時間は瞬く間に過ぎていった。
    夜。それなりに疲れた俺たちは、谷口の先導に従って、とある飲食店に入った。
    メニューが豊富で安くて旨い。
    でも場所が入り組んだところにあるので、混雑しているわけでもない。
    まさに穴場だった。

    「カシスソーダ一つ」
    「わたし、モスコミュール」
    「俺はジン・トニックで」

    そのオーダーを咎める者はない。
    谷口と店主が知り合いらしく、いつも目を瞑ってくれるのだそうだ。
    一杯だけ、という条件で。
    谷口の冗長な音頭が終わると、後はみんな好き勝手に騒ぎ始めた。

    「キョンー、お前やっぱ歌うめぇな」
    「CD貸してもらってから三日経ってないのにねー」
    「才能かもな」

    ガラにもなく調子に乗って見せると、クラスメイトたちは少し驚いた顔を見せ、すぐに笑った。

    「でもボーリングは超絶に下手くそだったよね」
    「おい国木田、それは言わない約束だろ」

    109 :

    お・・・遅すぎる・・・

    110 = 13 :

    「僕とスコア何点差だったっけ?」
    「あの投球フォームも思い出しただけで笑えるよなあ」

    元東中の奴が思い出し笑いし始め、他数名が続く。
    けどそこに馬鹿にするような雰囲気はなく、気付けば俺も笑っていた。
    しばらくして酒の弱い奴に軽くアルコールがまわってきたころ、
    谷口がクジを取り出して声を張り上げた。

    「王様ゲームやろうぜ、王様ゲーム!」

    俺は隣の元東中の男に小声で言った。

    「まるで合コンの乗りだな」
    「谷口にとっては合コンなんだよ。狙ってる子がいるんだとさ」

    三人の女子を順に見やる。
    CDを貸してくれた活発な子。昨日髪を切ったらしい大人しめの子。
    他校に彼氏がいるらしくクラスの男子とはあまり喋っていない派手めな子。
    最後の奴は違うとして、どっちなんだろうな。
    ま、俺が与り知るところじゃないが。


    111 :

    書き溜めしてあるの?

    112 = 13 :

    してない

    113 = 82 :

    わっふる わっふる

    114 :

    おっぱい おっぱい

    115 = 13 :

    王様ゲームは時には爆笑、時には悲鳴と共に進行したが、
    途中、谷口が裏で糸を引いていたことがバレ、
    谷口は女性陣からの信頼を失った。
    俺を含めた男性陣は笑いながら谷口を慰めた。
    俺は盛り上がったところを見計らって席を立った。

    「なんだよキョン、大か? 大の方なのか?」

    すかさずほろ酔いの谷口が突っ込み、

    「谷口サイテー」

    との女子からのブーイングを食らう。
    俺は「ちょっとな」とだけ言い残して、席を離れた。
    店の外に出ると、濡れたアスファルトの匂いがした。
    小雨が降ったのかもしれない。

    「遅かったね、キョン。
     僕を待たせるとはいい度胸じゃないか」
    「何様だよお前は」

    左を向くと、俺の頭一つ分下のところに佐々木が立っていた。
    語調とは裏腹に、表情は真上の夜空のように晴れている。

    「どうしてお前がここにいるんだ」
    「それは僕の台詞だよ」
    「俺はクラスの連中と一緒に来てる」
    「僕もそんなところだい。似たもの同士だね、僕とキョンは」
    「何しろ親友だからな」
    「親友だからね。とはいっても、親友だから行動が似るとは限らないのだけど」

    116 = 13 :

    僕もそんなところだい ×
    僕もそんなところだよ ○

    117 :

    しえん

    118 :

    佐々木!佐々木ちゃんだ!

    119 = 13 :

    温かい沈黙。
    佐々木はつと俺を上目遣いに見上げ、

    「質問はそれで終わりかい?
     君は僕と久闊を叙すことがあまり喜ばしくないのかな」
    「どうしてそうなるんだよ」
    「盗み見させてもらったよ。
     随分と楽しそうに女の子達と会話していたじゃないか。
     本当は今すぐ彼女たちの元へ舞い戻りたいんだろう」

    妙なことを言う佐々木に、ブラフをかけてみる。

    「そういうお前はどうなんだ。
     お前だって楽しそうにお前のクラスの男の相手してたじゃないか。
     今だってそいつらはお前の帰りを今か今かと待ち侘びてるかもしれないぜ」
    「彼らはただのクラスメイトさ。遊びに誘われて、乗った。
     それだけの関係だ。発展の兆しは皆無で、
     また交際を迫られたとしても僕がそれに承諾する可能性は万に一つも、」
    「嘘だよ」
    「なんだって?」
    「お前がお前のクラスの男と話してるとろこなんて見てない。
     俺はお前にメールをもらってここに呼び出されるまで、
     同じ店にいることも知らなかったんだからな。
     だからそんなに必死になって否定しなくてもいいぞ」
    「まったく、君は相変わらず意地悪な性格をしているな」

    120 = 82 :

    佐々木さんは至高だなあー

    121 = 114 :

    何度目かわかんないけど


    122 = 53 :

    佐々木好きには嬉しい展開、わっふるわっふる

    123 = 13 :

    むくれる佐々木。

    「俺が優しくなっていたら逆に気持ち悪いだろ」
    「確かに気持ち悪いだろうが、」
    「おいおい」
    「まあ話は最後まで聞きたまえよ。
     その気持ち悪さは一過性の物だ。
     周囲は慣れるさ。そして君に好意を抱く人間はさらに増えると思うよ」
    「そうかい」

    俺は店の看板を見上げて、本題に移る。

    「どうして俺を呼び出した」
    「近況聴取及び凉宮さんの不在について」
    「面倒だな」
    「僕には聞く権利がある。君には話す義務がある」
    「誰が決めたんだそんなもん」
    「僕だよ」
    「ああ、知ってたさ」

    俺は頭の中で話すことを纏めかけて、やめた。
    佐々木は婉曲に話をされることを嫌う。自分のことは棚に上げて。

    「SOS団を脱けた」

    佐々木は驚きの表現を瞬き数回で済ませて言った。

    「本当かい?」
    「ああ。ハルヒは認めてるか認めてないか微妙なところだが」

    125 :

    クラスの女とのフラグはバッキバキに折ってほしいな

    126 = 77 :

    いい展開だ…

    ところで のタイトル何方かご存知ないですか?

    127 = 13 :

    「凉宮さんがいないのはその所為か。
     もし君がSOS団に在籍していたら、
     不特定多数の女性と交流を持つ夜遊びを彼女が認可するわけがないからね」
    「あいつは俺の保護者じゃねえよ」
    「ならそれに準ずる何かだ。
     どうして君がSOS団を脱けたのか、理由を聞いてもいいかい」
    「面倒になったんだ」

    俺は正直に話した。
    こいつに嘘をついて良い結果に終わった試しはない。

    「何もかもな。そりゃあ中学を卒業したての頃は、
     漠然と横たわる高校生活を退屈に感じたりもしたが、
     ハルヒやSOS団の奴らと過ごしてるうちに気付いたんだよ。
     普通に高校生するのも十分楽しいってことにな」
    「凉宮さんたちと過ごす時間が楽しくなくなった、というわけではないんだね」
    「ああ。俺はただ、距離を置きたいだけだ。
     あいつらの特殊な事情は知ってるが、もうそれに振り回されるのは御免なんだよ」

    129 = 53 :

    >>126
    詳細はわからんが1枚持ってた、あげる

    130 :

    >>126
    http://gilgamesh-epic.com/

    133 = 77 :

    >>130 ありがとう。
    セーフモードも欲しかったんです。

    134 = 13 :

    佐々木は詩想に耽るように目を瞑り、やがて謳うように言った。

    「君の心は摩耗し、疲れてしまった。
     誰も彼もを受容する大海のような潤いも、今や茫漠とした砂漠のように枯れ果ててしまった。
     そういうわけか」

    俺は頷いて見せる。
    佐々木は言った。

    「それは身勝手が過ぎないかな、キョン」
    「分かってる。お前に言われなくても、」
    「いいや、君は分かっていない。
     既に君の聡明な友人から聞かされているとは思うが、
     凉宮さんと対を成す存在である君の行動は、
     彼女に、延いては彼女の背後に席巻する組織に、多大な影響を与えるんだ」





    ちょっと飯

    135 = 67 :

    >>134
    いってら

    136 = 53 :

    ちゃんと噛んで食べるのよ!!

    137 :

    30回以上噛むのよ!

    138 = 62 :

    >>137
    銀魂思い出してしまったwww

    139 :

    いいや かむ必要はない!それよか早く書いてくださいお願いします。

    140 :

    >>139
    太るぞ?

    141 :

    佐々木って下の名前ないんだっけ

    142 :

    よく噛んで早く食べようとすると顎がめちゃ疲れるよな。

    143 = 77 :

    >>141 谷口 国木田 鶴屋さん 藤原…同様今のところないよね。

    橘京子 周防九曜すらあるのにな…

    144 :

    森さん可愛いです

    145 :

    健介だろ?

    146 = 59 :

    >>141
    佐々が名字で木が名前なんじゃないか?

    147 = 13 :

    佐々木の瞳はいつになく真剣だった。

    「今からでも遅くはない。
     君の矜持は許さないだろうが、それでも君は彼女の元に戻るべきだよ、キョン」
    「残念だ」
    「残念って、何が?」
    「お前なら俺の気持ちを少なからずとも理解してくれると思ってたからさ」
    「どういうことだい?」

    俺は夜の闇をを見渡して、

    「ついてるんだろ、監視」
    「……まあね」

    軽く溜息を吐く。

    「僕は凉宮さんと違って能力を抑えることができているが、
     それでも彼らにとっては重要人物であることに変わりはない。
     監視の目はそこかしこにあるよ」
    「お前はどうしてそれに耐えられるんだ?」

    不思議で仕方がない。

    「受け入れているのさ。
     僕は運命を信じていないけど、運命だと考えれば楽だ。
     要するに思考停止だよ、キョン」

    148 :

    おっかー

    149 = 139 :

    待ってたよ!!

    150 :

    >>1はまだこのスレにいる!!


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