男「夢ってさ」

女「ん？」

男「夢って見る？」

女「別に成仏したいとも生き返りたいとも……」

男「いや、それはそれでさびしいけどそうじゃなくて」

女「んー……。まだ見てない、と思うよ」

男「そう」

女「夢なんて、良い夢も悪夢もロクなことないしね」

男「ネガティブだなー」

女「幽霊ですからー」

男「……そんなものかねぇ」

女「さぁ」

支援
いいよいいよ

男「味噌は大丈夫なの？」

女「何が」

男「いや、塩がアレなら味噌とかはどうなのかなーって」

女「私はアレルギーか何かか」

男「あぁ、アレルギーとか大丈夫なの？」

女「幽霊に言うこと？」

男「まぁ、塩とか唐辛子とか銀の十字架とか炒った豆とか、いろいろと」

女「いろいろと混じってるよ」

男「心配してあげたのに……」

女「……」

男「……」

女「……まぁ、ありがと」

男「え？あ、あぁ……」


うあぁ、やることがあるんだよなぁ・・・
誰か保守してくれてるとうれしいな。
書いててくれるともっとうれしいけどな。

幽霊な俺でよければ幽霊保守をだな

保守しつつ何か思いついたら落とす

男「そういえば女ってさ…」

女「…何？」

男「普通に飯食ったり寝たりしてさ」

女「……」

男「ホントにただの白装束を着た女の子だよね」

女「だから？」

男「いや、本当は背後霊じゃないのかも」

女「……」

男「そこんとこどうなのよ」

女「…知らない」

男｢お前そういや幽霊なんだよな｣

女｢うん｣

男｢死んじゃってるんだよな｣

女｢かもね｣

男｢親とかどうしてんのかなー…｣

女｢知らない｣

男｢……｣

女｢……｣

男｢探す？｣

女｢……｣

男｢…そーかい｣

男「お前と写真撮ったら心霊写真になるのかな、やっぱり」

女「さあ」

男「そしたら写真撮りまくってテレビ局に送りまくればお前有名人になれるな」

女「有名……？」

男「お？　食いついたか？」

女「死んでから有名になっても、ねえ……」

男「……そうだよな、お前はやっぱりそういう奴だよ」

女（お化け専門のパパラッチっているのかな……いたらやだな……）

男「あれ…ﾋｯｸ、しゃくりがﾋｯｸ、とまんない…」

女「…後ろ向きに走れば治る」

男「いや、ﾋｯｸ、驚かせようとか思わないの？ﾋｯｸ、お前幽霊だし」

女「……」

男「……期待した俺がﾋｯｸ、馬鹿だったか」

女「…あははははは！」

男「…うわぁ!?いきなり笑い出すな！しかもお前そんなキャラじゃねーだろ！」

女「……びっくりした…？」

男「あ…治った…。」

女「……ん。」

男「女、ありがとうな。」

女「……ﾋｯｸ」

男「え」

男｢親か……｣

女｢……｣

男｢たまには実家かえっかなー｣

女｢……｣

男｢お前俺が出かけるっつったらどうするよ｣

女｢ふわふわ｣

男｢そうね……なんて説明すっかなーマジで｣

女｢幽霊さん｣

男｢いやさすがにそれは…彼女とでも言っとく｣

女｢……｣

男｢のはやめとくか……｣

女｢かーのじょ｣

男｢やれやれ……｣

男｢パンうめえ｣

女｢なーがさーれるー｣

男｢お前屋上来るといつも楽しそうだな｣

女｢くるくる｣

男｢ま、元気なことはいいことだ。幽霊相手に変な話だが｣

女｢ねえ男｣

男｢なんだ｣

女｢落ちる？｣

男｢だから落ちないっての｣

女｢そ｣

男｢……あ、飲み物なくなった｣

男「女！見ろよ！4段トランプタワー完成！」

女「へぇ――」


男「今日化学で100点取ったぜ！」

女「ふーん」


男「すごい！練習したら、かめはめ波撃てるようになった」

女「あっそ」


男「…………」



無感心背後霊
ちょっと違うか

個人的には、少しのデレがほしくなってきた
…いや、それだとスレタイと違くなっちゃうか？
難しいところだな

男｢……もどっか｣

女｢……｣

男｢また何見てんだ｣

女｢……｣ｽｳｯ

男｢さすがにフェンスの向こうは危ねえぞ｣

女｢飛び降り｣ﾌﾜｯ

男｢おま──｣

女｢…ふわふわ｣

男｢っだあ！！肝を冷やすことすんじゃねえ！！｣

女｢飛び降り、じゃないっぽい｣
ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ
男｢ん？…あーあ、まぁた遅刻だよ……｣

ｷﾞﾌﾞﾐｰデレ

>>314
背後霊どこいった

男「デレが欲しいんだってさ」

女「デレって何」

男「んー……、ビー球好きの子供にとってのラムネのビー球？」

女「渋柿の甘みね」

男「なぁ、女」

女「なに？」

男「俺らの答えって合ってる？」

女「さぁ」

男｢お前もよく俺んとこで飽きないな｣

女｢んー｣

男｢寺で供養されるなりどっか自縛ったりあるべや｣

女｢知らない｣

男｢そればっかやね…｣

女｢他のところ知らないからここでいい｣

男｢…そう言ってくれるとありがたいね｣

女｢……｣

男「お前、なんかされるとうれしいこと、ってない？」

女「別に」

男「えー。じゃあ、逆にされたくないことって？」

女「変にベタ付くこと」

男「うわー、傷つくわー」

女「寂しい？」

男「さみしい」

ぴとっ

男「え、ふぇ？　え！？」

女「眠い」

男「だからって、寄りかからんでも……」

女「嫌？」

男「別に」

男「なぁ、この赤い首飾りと青い首飾り、お前どっちがいい？」

女「どっちでもいい」

男「いや、せっかくのお土産なんだから、自分の意思を言えよ」

女「どーでもいい」

男「はぁ、わかったよ。じゃあ、お前この赤い方。俺はそっちの青い方な」



女「……」

男「似合ってる、ぞ」

女「えへへ……」

男（どーでもいい、なんて言っておきながら。貰ったら貰ったで喜ぶんだな）

女「男ー」

男「お、どうした？」

女「ひまー」

男「じゃあ、そうだな……、しりとりでもするか？」

女「めんどくさい」

男「マジカルバナナ」

女「めんどくさい」

男「ごせｒ」

女「めんどくさい」

男「……寝たら？」

女「そうだ、散歩しながら夜景でもみようかなー」

男「堪忍してくれ……、俺は寒いんだ」

女「ひっぱってでも」

男「……少し待ってくれ、支度するから」

女「うん」

男「んー・・、でも、成仏する気とかない？」

女「別に」

男「一遍、寺か神社にでもつれてってみようかな……」

女「私、クリスチャン」

男「そうなのか？」

女「嘘。イスラーム」

男「それも？」

女「うん、嘘。　神なんて信じないしね」

男「幽霊なのに？」

女「まぁ、いいじゃん」

男「まぁ……、いいけどさ」

女「だるいねー」

男「だるいねー」

男「何見てるんだ？」

女「空」

男「空？」

女「ふわふわしながら、空を見る。まるで、空に溶け込んだみたい」

男「そんなもんか？」

女「そんなもん」

男「生前も、空を見るのが好きだったのか？」

女「しｒ」

男「知らないよな」

女「……。たぶん好きだった」

男「どして？」

女「今、こうしてるのが、大好きだから」

男「……。そうだな」

おっひるやーすみはうきうきうぉっちん

女「あたしなんで漂ってるんだろう」
男「いいとも見ながら根本的な質問をするな」
女「えーと今何時だっけ」
男「しかもテレビの内容一切頭に入ってないんだね、うん」
女「あーみかん食いたい」
男「俺の話にくらい関心持ってええええ」
女「男うっさい」
男「もうやだこの霊」

女「はぁ……」

男「どうした？　溜息なんぞついて」

女「触れられたらなぁ……。って」

男「は？」

女「ものに触れようとしたとき、触れられたらな……、って」

男「なに、物珍しいことを」

女「そうすれば、お前の頬を撫でられるのに、な」

男「ふぇ？　え、ぇえ！？」




女「ときめいたか？」

男「嘘かよ」

女「暇なんだもん」

男「暇だからって、人を騙すな」


女（嘘ってのも、嘘なんだけどね。そうすれば、退屈くらいは、紛らわせるのに、な）

女「死にたい」

男「いろいろと突っ込みたいことはあるが、まず何があった」

女「言ってみたかっただけ」

男「楽しかった？」

女「何も」

男「まぁ、別に楽しいこともないしね」

女「でもさ」

男「ん？」

女「私が死んだらどうする？」

男「もう、死んでない？」

女「いなくなったら、それきり。それは死ぬってことじゃない？」

男「ふむ。まぁ……、きっと寂しいだろうな」

女「そう」

男「……そうだな」

女「……そう」

男「死ねば、楽になるのかなー」

女「知らない」

男「お前にとって、今ってものは楽か？」

女「知らない」

男「どうして？」

女「今の前が、無いから」

男「あ、そうか」

女「でも、死なないほうが、いいと思う」

男「どうして？」

女「やることがあるほうが、幸せだよ」

男「退屈なのか？」

女「……知らない」

支援
相変わらずかわいい

男「あ」

巫女「あ」

男「もしかして、巫女ちゃん？」

巫女「そういう君は、男くん？」

男「いやぁ、久しぶり」

巫女「お久しぶり、ね。そっちの白装束の娘は？」

女「……」

男「あー、えっと。俺の、守護霊というのか、背後霊というのか。俺に憑いちゃった、娘」

巫女「！？　幽霊？！」

男「っつっても、信用しないよな……」

女「……」

無関心つっても
お姉ちゃん的な性格でもいいと思うんだ

女「幽霊だから、足がなくてね」

男「あぁ」

女「良い事と、悪いことがあるんだ」

男「ふむ」

女「悪いことは、地面を踏みしめてあるけないこと」

男「……」

女「でもね、良い事もあるんだよ」

男「なんだ？」

女「男がぜいぜい言って歩いてるのをが馬鹿っぽくみえること」

男「……お前、塩まくぞ」

女「ひーどーいー」

男「霊ってお前以外にもいるんだよな？」

女「ん、なんで」

男「いやなんかお前以外の霊みねぇなぁと思って。」

女「そこら中にいるけど。」

男「…マジでか。」

女「うん、まじ。」

男「喋ったりしてんのか？」

女「…別に。」

男（沢尻エリカかこいつ…）「霊って喋らないのか？」

女「…普通に喋る」

男「あぁ、お前人見知りだったな。」（こいつ…他の霊ガン無視してるだろ…）

巫女「ふーん、まぁ、信じてもいいけど」

男「そりゃ、どうも」

女「……」

巫女「ねぇ、その娘が憑いてから、なにか変化あった？」

男「変化？」

巫女「体調が悪くなったとか、気持ちが沈んできたとか」

男「特には、ない、かな」

女「……」

巫女「ふーん、そう。よかったら、今度ウチに一緒に来てくれない？」

男「お前の家？　あの、お寺だったか、神社だったか……」

巫女「まぁ、よかったら、でいいんだけど」

男「まぁ、わかった。暇ができたら寄ってみるよ」

ここに来て幼馴染み的キャラ登場ｋｔｋｒ

男「で、女さん。彼女のことに関しては、ガンスルーですか？」

女「興味無い」

男「あーそうですか。ヤキモチとか拗ねたりはしなくても、あいつのこと気には留めて欲しかったなー」

女「知らない」

男「まぁ、お前極度の顔見知りだもんな」

女「関係ない」

男「はいはい、で、あいつの家に今度寄ってみようと思うんだ」

女「あ、そ」

男「興味なし、か。理由の追及とかも、なし？」

女「興味無い」

男「ですよねー」

数日後

男「はい、おじゃましまーす」

巫女「いらっしゃーい。待ってたよー」

男「何年ぶりだ？　お前の家に上がるの」

巫女「私も覚えてないねー」

女「……」

巫女「あ、いらっしゃーい」

女「おじゃまします」

男（あ、そこんところは、ちゃんとできるんだ、この娘）

wktk

男「あのさー」

女「んー？」

男「つぶあんとこしあん、どっちが好き？」

女「幽霊にする質問とは思えませんな」

男「まぁ、そｒｙ
女「こしあんだけど」

男「あ、あぁ、そうか」

女「くれるの？」

男「いや、別に」

女「つぶあんも嫌いじゃないよ？」

男「はいはい」

女「なーんだ、買ってくれないのか……」

男「今度買ってやるから。……って、幽霊が食事するのに順応してるよ、俺」

巫女「今回、あなたを家に招いた理由は、わかっているわね？」

男「こいつのこと、だろ」

巫女「そう。この娘を見定める」

男「見定めて、どうするんだよ」

巫女「状況によるけど、まぁ、なんともいえないところね」

女「……」

巫女「あなた、生前の記憶は？」

女「知らない」

巫女「そう。じゃあ、好きなものは？」

女「空と御神酒」

巫女「空？」

女「何も考えないで、ふわふわしてるのが、好き」

男（あれ、こいつ今微笑まなかったか？）

巫女「空、ね。じゃあ、逆に嫌いなことは？」

女「男が、執拗に構ってくること」

男「おまえな」

巫女「くすっ、なるほどね。じゃあ、あなたは何かやりたいことは、ある？」



女「……。何も、無い」

巫女「何も、無いの？　本当に？」

女「本当」



巫女「ふーん、これはちょっと面倒なケースね」

男「何がだよ？」

巫女「だいたい霊魂ってのは、何かしらの想いがあるから現世にとどまるの」

男「まぁ、いわゆる怨念、とかってやつだな」

巫女「怨念だけに限らずに言えるんだけどね」

男「でも、こいつ何もないぞ」

巫女「そう、そこなのよ。そこ」

男「そこ？」

巫女「霊魂が現世に残るだけの思念がある。ってことは、それの対応する記憶も残るハズなんだけど……」

男「それが、ない。ってことか！？」

女「男、ちょっと」

男「なんだ？」

女「外に行くから、支度して」

男「この寒いのにか？」

女「いいから」

男「まったく……。少しだけだぞ」



男「寒いなー」

女「でも、今日は澄んだ夜。これなら……」

男「どうした？」

女「男、何か願い事があるなら……、今だけ、聞いてもいいよ」

男「願い事……。そうだなぁ……」

>>344

男「そうだなぁ……。お前と、嫌な別れ方はしたくないな」

女「微妙な願い事だねー」

男「言うな。幽霊との付き合い方がわからないんだから」

女「じゃあ、いいよ。それでやろう」

男「何の話だ？」

女「今日はふたご座の流星群の日だから」

男「え？そうなのか？」

女「そう」

男「ふーん……。じゃあ、もう一つくらい願い事、しようかな」

女「何を？」

男「それは……、内緒だ」

女「ずるいなー……」

男「帰りに焼き芋かタイヤキか何か買ってやるからさ」

女「むー……。仕方ないなー。手をうつよ、うん」

男「それって、まずいことなんじゃないの」

巫女「一概に断定は、出来ないわ。死後のショックで忘れているのかもしれないし」

男「記憶がないのに、思念が残る。そんなことって、あるのか？」

巫女「思念、と言うよりも、信念かもしれないわね」

男「信念？」

巫女「生きていく柱のことよ」

男「どういうこと？」

巫女「記憶とかを頼らないでも、本心の心底での思想が、彼女の思念なのかも、ね」

男「うーん、わかったような、わからんような」

巫女「要するに、この娘を成仏させるとしても、一筋縄ではいかない、ってこと」

男「まぁ、納得できた」


巫女「ねぇ、あなた。成仏できるなら、したい？」

女「……わからない」

巫女「彼と、一緒にいたい？」

女「……知らない……」

巫女「あなたは、どうしたいの？」

女「わかんないっ……」

女「実は私、男だったんだ」

男「へー」

女「あぁ、驚かないんだ」

男「まず、幽霊だし。どうせいつもの嘘でしょ？」

女「男、お前……、一度人の胸を見ておきながら……！」

男「うわっ！？　初めて幽霊らしい殺気が……！」

女「ちょっと、本気で怒りたい気分だよ」

男「いや、ごめん、本当に……。でも、あれって俺、何か悪いことしたか？」

女「見たでしょ」

男「いや、あれって結局自分が……」

女「み　た　で　し　ょ」

男「そうでした、世の中不平等でしたね。私がわるぅございました……」

女「結局、誰も得しないのよね」

男「そうかもなぁ……」

女「あんたには言われたくないけど」

巫女「ふぅ。とりあえず、悪霊ではないのは確かね」

男「まぁ、みりゃわかんだろ」

巫女「あなたが、彼女を“不快”とか“怖い”とか認識したら、その時点で悪霊の可能性があるんだけどね」

男「なん……、だと……ッ！？」

巫女「でも、大丈夫でしょ。悪いイメージはないし、あなたにも別状はないし」

男「そんなもんかー」

巫女「とりあえずは、一緒に過ごしてみなさい。何か思い出したり、変化があったら、すぐに私に連絡ちょうだい」

男「わかったー」

巫女「基本は、あせらずゆっくり、よ」

男「わかってますよー」



巫女「それからね、あなた」

女「？」


巫女「目の前のことをぼやかすんじゃなくて、自分と向き合ってみなさい」

女「……！」

女「考えてみたんだけどね」

男「うん」

女「豆腐と納豆がどうしてあの名前の組み合わせか、どうしてもわからない」

男「大抵のことは気にしないのに、どうでもいいことばっかり気にするね、君は」

女「で、実際どうなの？」

男「知らないよ」

女「使えない……」

男「ひどっ」

女「まぁ、少しは冗談だから」

男「残りは本気か」