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元スレ新ジャンル「強がりな寂しがり屋」
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移動先で携帯から様子見よ言うとしたけど電波悪杉;
スマソ、ただいま;
大学編乙だぜ^^ 続き投下~
(二日後 昼前)
男「母さん、おかえり」
母「ただいま、元気でやってた?」
男「うん。荷物持つよ……タバコ、止めた方が良いよ?」
母「居間までお願いしようかな……タバコくらい見逃して」
男「……お昼まだだよね、すぐ食べる?」
母「そうしようかなー……わー、スパゲッティーだ」
男「お母さんが好きなものを作ってみたんだ」
母「そーなんだー。うんうん、いい息子を持って私は幸せだよ」
妹「私もー」
母「うんうん、妹ちゃんもよく頑張ったー」
男「ねえ、母さん、晩ご飯食べるよね?」
母「外食してもいいんじゃない? ホテルの展望レストラン、予約とろうか?」
男「いや、いいよ……もう材料用意してあるから、うちで食べようよ」
母「あら、そうなの? じゃあ、そうしようかな」
男「あのさ、知り合いも誘っても大丈夫?」
母「いいよー、10人でも20人でもよんじゃになさい♪」
男「……クラス全員呼ぼうか?」
母「床抜けるから駄目―」
スマソ、ただいま;
大学編乙だぜ^^ 続き投下~
(二日後 昼前)
男「母さん、おかえり」
母「ただいま、元気でやってた?」
男「うん。荷物持つよ……タバコ、止めた方が良いよ?」
母「居間までお願いしようかな……タバコくらい見逃して」
男「……お昼まだだよね、すぐ食べる?」
母「そうしようかなー……わー、スパゲッティーだ」
男「お母さんが好きなものを作ってみたんだ」
母「そーなんだー。うんうん、いい息子を持って私は幸せだよ」
妹「私もー」
母「うんうん、妹ちゃんもよく頑張ったー」
男「ねえ、母さん、晩ご飯食べるよね?」
母「外食してもいいんじゃない? ホテルの展望レストラン、予約とろうか?」
男「いや、いいよ……もう材料用意してあるから、うちで食べようよ」
母「あら、そうなの? じゃあ、そうしようかな」
男「あのさ、知り合いも誘っても大丈夫?」
母「いいよー、10人でも20人でもよんじゃになさい♪」
男「……クラス全員呼ぼうか?」
母「床抜けるから駄目―」
(夕方)
女「お、お邪魔します……」
母「……」
女「あ、あの……?」
男「母さん、女っていって、一緒のクラスなんだ」
母「はぁ……」
男「……えと……あげてもいいんだよね?」
母「……スリッパとってくるね」ポロ ←タバコ落とした
男「わっ!? !! あつぅ!? せっかく掃除したのに!?」
母「……彼女なの?」
男「まあ……」
母「……いつから?」
男「本当に最近だよ……知り合ったのはもう少し前からだけど」
母「ふーん……うふふふふふ……男がねー、うふふふふふふ」
女「よ、よろしくおねがいします……」
母「愚息はふつつか者ですがよろしくー」
男「……なんか悔しいな……」
女(このひとが『お母さん』か……良いわね)
女「お、お邪魔します……」
母「……」
女「あ、あの……?」
男「母さん、女っていって、一緒のクラスなんだ」
母「はぁ……」
男「……えと……あげてもいいんだよね?」
母「……スリッパとってくるね」ポロ ←タバコ落とした
男「わっ!? !! あつぅ!? せっかく掃除したのに!?」
母「……彼女なの?」
男「まあ……」
母「……いつから?」
男「本当に最近だよ……知り合ったのはもう少し前からだけど」
母「ふーん……うふふふふふ……男がねー、うふふふふふふ」
女「よ、よろしくおねがいします……」
母「愚息はふつつか者ですがよろしくー」
男「……なんか悔しいな……」
女(このひとが『お母さん』か……良いわね)
母「ねえ、男」
男「ん?」
母「女ちゃんとはどこか行ったの?」
男「……いや、どこへも……」
母「ふーん……へーぇ……」
男「……何?」
母「私らは高校の時、北海道まで行ったけどねー」
男「……高校違うんじゃなかったっけ?」
母「まぁねー……女ちゃんは行きたいと思うよね?」
女「え? あ、その……私は……」
女(すごく行きたい……)
母「あ、でも一応親御さんに連絡はしないとね」
女「……はい」
母「……あれ? どうしたの?」
男「まあ、ちょっと……」
母「あ、夜が怖い?」
女「!!!?」
男「か、母さん何を――」
母「大丈夫、男はそんな度胸ないって、今どきエロ本もエロDVDも持ってないんだから」
男「何の関係があるの!?」
女「そうなの?」
男「ないけど……その憐れむような視線は凶器だね……」
妹「ないんだー」
男(……生活費が心配で余裕ないんだよね……ははは……)
男「ん?」
母「女ちゃんとはどこか行ったの?」
男「……いや、どこへも……」
母「ふーん……へーぇ……」
男「……何?」
母「私らは高校の時、北海道まで行ったけどねー」
男「……高校違うんじゃなかったっけ?」
母「まぁねー……女ちゃんは行きたいと思うよね?」
女「え? あ、その……私は……」
女(すごく行きたい……)
母「あ、でも一応親御さんに連絡はしないとね」
女「……はい」
母「……あれ? どうしたの?」
男「まあ、ちょっと……」
母「あ、夜が怖い?」
女「!!!?」
男「か、母さん何を――」
母「大丈夫、男はそんな度胸ないって、今どきエロ本もエロDVDも持ってないんだから」
男「何の関係があるの!?」
女「そうなの?」
男「ないけど……その憐れむような視線は凶器だね……」
妹「ないんだー」
男(……生活費が心配で余裕ないんだよね……ははは……)
(食卓)
男「お待たせー、ゴルゴンゾーラとトマトのリゾット(もどき)でーす」
母「おー……なんか、ヨーロピアンな」
女「こっちも(なんちゃって)ミネストローネできました……重いわね」
男「手伝うよ」
母「あらあら、オシドリ夫婦」
男「か、母さん……」
妹「お兄ちゃん、トマトサラダもって行っても良ーい?」
男「うん、気をつけてね」
妹「はぁーい――」
母「ちょっとストップ、ねえ男」
男「え?」
母「なに、このトマトの大群は……」
男「今日は店長の気まぐれセールとかで、夏野菜が格安だったから、
女と妹と一緒にお一人様5個まで買って、大量に買ってきたんだ、お得でしょ?」
母「なるほどー(トマト好きじゃないんだよね)」
男「お待たせー、ゴルゴンゾーラとトマトのリゾット(もどき)でーす」
母「おー……なんか、ヨーロピアンな」
女「こっちも(なんちゃって)ミネストローネできました……重いわね」
男「手伝うよ」
母「あらあら、オシドリ夫婦」
男「か、母さん……」
妹「お兄ちゃん、トマトサラダもって行っても良ーい?」
男「うん、気をつけてね」
妹「はぁーい――」
母「ちょっとストップ、ねえ男」
男「え?」
母「なに、このトマトの大群は……」
男「今日は店長の気まぐれセールとかで、夏野菜が格安だったから、
女と妹と一緒にお一人様5個まで買って、大量に買ってきたんだ、お得でしょ?」
母「なるほどー(トマト好きじゃないんだよね)」
母「でも二人とも仲良いよね」
男「なんで?」
母「だって、料理してる時後ろから眺めてて、何だか新婚みたいだったんだもん。
昔を思い出しちゃった」
女「し、新婚……」
男「女が困ってるじゃないか……」
女(ふふふふ……新婚、いいわね……お父さんもお母さんも、こんな風だったのかな……)
母「あはははは、ごめんごめん」
男「もう……食べたならお皿下げちゃうよ」
女「あ、私も手伝うわ」
母「……本当に仲良いね、結婚しちゃえー」
男「母さん!」
母「あはははははは」
女(これは、義母さんの公認を得たということでいいのかしら……)
男「なんで?」
母「だって、料理してる時後ろから眺めてて、何だか新婚みたいだったんだもん。
昔を思い出しちゃった」
女「し、新婚……」
男「女が困ってるじゃないか……」
女(ふふふふ……新婚、いいわね……お父さんもお母さんも、こんな風だったのかな……)
母「あはははは、ごめんごめん」
男「もう……食べたならお皿下げちゃうよ」
女「あ、私も手伝うわ」
母「……本当に仲良いね、結婚しちゃえー」
男「母さん!」
母「あはははははは」
女(これは、義母さんの公認を得たということでいいのかしら……)
男「母さんも夏休み?」
母「そうだねー」
男「父さんの所へはいつ行くの?」
母「お盆ころかなー……切符格安で手配してもらったから、ゆっくりできるしねー」
男「そうなんだ、じゃあ準備とかしておかないとね」
女「あの、お母さん……あ!?」
母「へ? 私?」
女「あ、その、おばさん……」カーッ
母「あはははは、もうお母さんって読んじゃえー」
男「母さん……どうしたの、女?」
女「え? あ、リンゴ剥けました……」
母「おー、気がきくねー……じゃあ、代償として男について何か情報を提供しよう」
男「なっ、何言ってんの!?」
女「むー……」
男「女も迷わないで……」
女「あ、ごめんなさい……」
女(お母さんと随分と会ってないから、つい『お母さん』なんて……恥ずかしいわね……)
母「そうだねー」
男「父さんの所へはいつ行くの?」
母「お盆ころかなー……切符格安で手配してもらったから、ゆっくりできるしねー」
男「そうなんだ、じゃあ準備とかしておかないとね」
女「あの、お母さん……あ!?」
母「へ? 私?」
女「あ、その、おばさん……」カーッ
母「あはははは、もうお母さんって読んじゃえー」
男「母さん……どうしたの、女?」
女「え? あ、リンゴ剥けました……」
母「おー、気がきくねー……じゃあ、代償として男について何か情報を提供しよう」
男「なっ、何言ってんの!?」
女「むー……」
男「女も迷わないで……」
女「あ、ごめんなさい……」
女(お母さんと随分と会ってないから、つい『お母さん』なんて……恥ずかしいわね……)
(男部屋)
男「講習も終わって、一段落だね」
女「ええ、そうね。
……ねえ、どこかへ行ってみない?」
男「……旅行ってこと? 女、どこか行きたいところある?」
女「どうかしら」
男「外国とか、飛行機使うところは無理だけど……
海でも山でも、行ってみたいところ、ない?」
女「……どこへでも行きたいわ。
私は、県境を越えたことがあるのは、修学旅行くらいだから……」
女「……だけど、どこが楽しいのか、よく知らない……。
男が行きたいところへ行きたいわ」
男「探してみようか?」
女「できるの?」
男「旅行代理店もあるし、インターネットでも見られるよ」
女「お願いしようかしら」
男「うん」
男「講習も終わって、一段落だね」
女「ええ、そうね。
……ねえ、どこかへ行ってみない?」
男「……旅行ってこと? 女、どこか行きたいところある?」
女「どうかしら」
男「外国とか、飛行機使うところは無理だけど……
海でも山でも、行ってみたいところ、ない?」
女「……どこへでも行きたいわ。
私は、県境を越えたことがあるのは、修学旅行くらいだから……」
女「……だけど、どこが楽しいのか、よく知らない……。
男が行きたいところへ行きたいわ」
男「探してみようか?」
女「できるの?」
男「旅行代理店もあるし、インターネットでも見られるよ」
女「お願いしようかしら」
男「うん」
(翌朝)
母「クー……クー……」
男「ブランデー半分飲んでつぶれちゃってる……」
男「二日酔いするかもしれないから、何か用意しておくか」
男「……じゃこ唐辛子かな」
男「二日酔いの原因はアルコールを分解した後のアルデヒドらしくて、
唐辛子とかハバネロで血行を良くしてやれば安らぐらしい、
昔みの○んたさんが言ってた」
男「あとで旅行先調べてみよう」
男「……」カチ
男「一泊32,500円か……バス代往復21,000も厳しいね……やっぱり遠出は無理かな……」
男「……女も美味しいもの食べたいよね」
男「……」
……
男「……こういうところの料理って、美味しそうだな……」
……
男「足攣った……」
……
(女宅)
女「……一緒に旅行……♪」
女『女友ちゃんは、夏休みどこかへ行くの?(^^』
母「クー……クー……」
男「ブランデー半分飲んでつぶれちゃってる……」
男「二日酔いするかもしれないから、何か用意しておくか」
男「……じゃこ唐辛子かな」
男「二日酔いの原因はアルコールを分解した後のアルデヒドらしくて、
唐辛子とかハバネロで血行を良くしてやれば安らぐらしい、
昔みの○んたさんが言ってた」
男「あとで旅行先調べてみよう」
男「……」カチ
男「一泊32,500円か……バス代往復21,000も厳しいね……やっぱり遠出は無理かな……」
男「……女も美味しいもの食べたいよね」
男「……」
……
男「……こういうところの料理って、美味しそうだな……」
……
男「足攣った……」
……
(女宅)
女「……一緒に旅行……♪」
女『女友ちゃんは、夏休みどこかへ行くの?(^^』
男「買い忘れたもの買うついでに、旅行会社のパンフレットも見てみるか……」
男「……まだスーパーは開いてないか……先にご飯食べよう……」
……
男「キャンプとか、釣りは興味ないんだよね……。
この辺りかな……」
男「ついでだから、何か食材買って行こう……あ、今日は一人卵98円だ……。
妹連れてくれば良かったかな……」
女「あら、男……」
男「あ、おはよう。朝から買い物なんだ」
女「ええ……講習の間、忙しくてほとんど買い物に言ってなかったから、
冷蔵庫の中がすかすかよ」
男「そうだったんだ。
あ、そうだ……お昼食べるついでに、うちで旅行先探そうよ」
女「いいわね、そうするわ」
男「じゃあ、買い物だけ先に済ませようよ」
女「ええ」
男「……まだスーパーは開いてないか……先にご飯食べよう……」
……
男「キャンプとか、釣りは興味ないんだよね……。
この辺りかな……」
男「ついでだから、何か食材買って行こう……あ、今日は一人卵98円だ……。
妹連れてくれば良かったかな……」
女「あら、男……」
男「あ、おはよう。朝から買い物なんだ」
女「ええ……講習の間、忙しくてほとんど買い物に言ってなかったから、
冷蔵庫の中がすかすかよ」
男「そうだったんだ。
あ、そうだ……お昼食べるついでに、うちで旅行先探そうよ」
女「いいわね、そうするわ」
男「じゃあ、買い物だけ先に済ませようよ」
女「ええ」
男「素麺も買っておこう」
女「お昼、何か食べたいものあるかしら? 私が作るわよ」
男「そう? 頼んじゃおうかな」
女「ええ。何が良い?」
男「うーん……あっさりめで何かできないかな?」
女「そうね……春雨サラダはどうかしら?」
男「じゃあ、春雨買って行こうよ」
女「ええ」
男「……女って、変わったよね?」
女「そうかしら?」
男「だって、初め教室の前であったときは、あまり笑ってなくて、
俺は女に嫌われてると思ったもん」
女「そんなことないわよ……今笑ってるのは……たぶん、嬉しいからよ」
男「……かわいい」
女「え?」
男「さ、さーて、フルーツゼリーがあれば妹喜ぶかなー!?」
女「お昼、何か食べたいものあるかしら? 私が作るわよ」
男「そう? 頼んじゃおうかな」
女「ええ。何が良い?」
男「うーん……あっさりめで何かできないかな?」
女「そうね……春雨サラダはどうかしら?」
男「じゃあ、春雨買って行こうよ」
女「ええ」
男「……女って、変わったよね?」
女「そうかしら?」
男「だって、初め教室の前であったときは、あまり笑ってなくて、
俺は女に嫌われてると思ったもん」
女「そんなことないわよ……今笑ってるのは……たぶん、嬉しいからよ」
男「……かわいい」
女「え?」
男「さ、さーて、フルーツゼリーがあれば妹喜ぶかなー!?」
(男宅 昼食後)
女「あ、男、これは?」
男「おー、安いし、風景がきれいだ、ご飯もおいしそう」
男(……山と麓を一望できる温泉郷、って……女って渋いな……)
女「夕方に温泉に行くとして、昼までに途中の観光スポットがあれば時間が潰せるわね」
男「そうだね」
男(渋い、渋すぎる……もっとほら、遊園地とか、ショッピングモールとか、ないの?)
男「あのさ――」
女「この時期の遊園地は混んでて楽しめそうにないものね。
一緒に居るなら、ゆったりと過ごしたいわ」
男「ははは……さいですか」
女「?」
男「いや、何でもないよ、気にしないで。
値段も――」
女「一泊8,500円、なんとかできそうね」
男「だね」
女「あ、男、これは?」
男「おー、安いし、風景がきれいだ、ご飯もおいしそう」
男(……山と麓を一望できる温泉郷、って……女って渋いな……)
女「夕方に温泉に行くとして、昼までに途中の観光スポットがあれば時間が潰せるわね」
男「そうだね」
男(渋い、渋すぎる……もっとほら、遊園地とか、ショッピングモールとか、ないの?)
男「あのさ――」
女「この時期の遊園地は混んでて楽しめそうにないものね。
一緒に居るなら、ゆったりと過ごしたいわ」
男「ははは……さいですか」
女「?」
男「いや、何でもないよ、気にしないで。
値段も――」
女「一泊8,500円、なんとかできそうね」
男「だね」
男「……じゃなくて」
女「え?」
男「ごめん、何だって?」
女「え? なんとかできそうってこと? 内職と節約で浮いたお金でなんとかって――」
男「じゃなくてじゃなくて、『一泊』?」
女「……? ……!? あ、違う、他意はないのよ!?」
男「いやいやいや、ないのは分かるけども、一応ほら、まだ学生だしね……」
……。
女「……あ、この部屋暑いわね、窓あけるわよ」
男「うん……」
男(日帰りを想定してたんだけどな……)
女「え?」
男「ごめん、何だって?」
女「え? なんとかできそうってこと? 内職と節約で浮いたお金でなんとかって――」
男「じゃなくてじゃなくて、『一泊』?」
女「……? ……!? あ、違う、他意はないのよ!?」
男「いやいやいや、ないのは分かるけども、一応ほら、まだ学生だしね……」
……。
女「……あ、この部屋暑いわね、窓あけるわよ」
男「うん……」
男(日帰りを想定してたんだけどな……)
男(泊まりかー……悪くはないんだけどね。
男友とか、他の人はどうなんだろう……気にしてないのかな)
男『男友は夏休みどこか行った?
それとも、これから行くの?』
(ブーブーブー)
男友『俺は今海に居るぞ、嫁と』
男『いやいや、海って……日帰り?』
(ブーブーブー)
男友『いや、2泊目で明日帰る予定だぞ』
男(あ、そう……仲のよろしいことで……
てことは、泊まりを前提に話したのも、女友さんから事情聞いてたな……)
男(泊まりかー……まあ、やましい気持ちがあるわけでもないんだ……。
恋人同士、思い出作りってことでいいのかな……)
カチ・・・カチ・・・カチ・・・
男「あー、なんか、日帰りのコースはないみたいなんだけど、どう、女?」
女「まあ、いいんじゃない……?
旅行は楽しそうだし、ご飯もおいしそうだし……」
女「男と居られるならそれはそれで嬉しいわけだから」ボソボソ
男「なんて?」
女「何でもないわ……早く申し込みましょう」
男「うん」
男(……母さんにはなんて説明しよう……)
男友とか、他の人はどうなんだろう……気にしてないのかな)
男『男友は夏休みどこか行った?
それとも、これから行くの?』
(ブーブーブー)
男友『俺は今海に居るぞ、嫁と』
男『いやいや、海って……日帰り?』
(ブーブーブー)
男友『いや、2泊目で明日帰る予定だぞ』
男(あ、そう……仲のよろしいことで……
てことは、泊まりを前提に話したのも、女友さんから事情聞いてたな……)
男(泊まりかー……まあ、やましい気持ちがあるわけでもないんだ……。
恋人同士、思い出作りってことでいいのかな……)
カチ・・・カチ・・・カチ・・・
男「あー、なんか、日帰りのコースはないみたいなんだけど、どう、女?」
女「まあ、いいんじゃない……?
旅行は楽しそうだし、ご飯もおいしそうだし……」
女「男と居られるならそれはそれで嬉しいわけだから」ボソボソ
男「なんて?」
女「何でもないわ……早く申し込みましょう」
男「うん」
男(……母さんにはなんて説明しよう……)
男「……え?」
母『切符の手配間違えたみたいで……
二人分しかなかったの、妹ちゃんを独りにはできないでしょ?』
男「じゃあ、帰省ラッシュ終わるころに俺も切符買って父さんの所へ行くよ……」
母『それがね、お父さんは夏休み明けたらドイツへ出張なんだって』
男「さいですか」
母『だから、今回はお父さんの所へ行くのはやめて、
冬休みに会おうってことになったんだけど――』
男「……母さん、相談なんだけどさ――」
母『ああ、なるほど……
そういうことなら許可するけど、女ちゃんの方の親御さんには連絡入れるようにね?』
男「うん」
男「計画通り……いや、運が良かっただけだけど……」
男「父さんも母さんも、会ってないのは苦痛だよね……
最近女を見てて思ったんだけど」
男「女はどうかな?」
男『親の許可は得たよ、女は大丈夫?』
(ブーブーブー)
女『忙しくて連絡とれないみたい(ToT
いつものことだから、たぶん大丈夫だと思う
せっかくだから、思いっきり楽しもう(^o^*』
男「……いいのかな……」
母『切符の手配間違えたみたいで……
二人分しかなかったの、妹ちゃんを独りにはできないでしょ?』
男「じゃあ、帰省ラッシュ終わるころに俺も切符買って父さんの所へ行くよ……」
母『それがね、お父さんは夏休み明けたらドイツへ出張なんだって』
男「さいですか」
母『だから、今回はお父さんの所へ行くのはやめて、
冬休みに会おうってことになったんだけど――』
男「……母さん、相談なんだけどさ――」
母『ああ、なるほど……
そういうことなら許可するけど、女ちゃんの方の親御さんには連絡入れるようにね?』
男「うん」
男「計画通り……いや、運が良かっただけだけど……」
男「父さんも母さんも、会ってないのは苦痛だよね……
最近女を見てて思ったんだけど」
男「女はどうかな?」
男『親の許可は得たよ、女は大丈夫?』
(ブーブーブー)
女『忙しくて連絡とれないみたい(ToT
いつものことだから、たぶん大丈夫だと思う
せっかくだから、思いっきり楽しもう(^o^*』
男「……いいのかな……」
(旅行当日)
母「じゃあ、行ってくるね」
妹「ばいばい、お兄ちゃん」
男「うん」
母「あ、そうだ……男、信用はしてるけど……くれぐれも変なことはしないように」
男「うん(むしろ母さんの信用しすぎなところが問題なんじゃないかな、と……)」
(バス停)
男「高速バスなんて初めてだけど……」
女「特急とか、新幹線と変わりはないでしょう?」
男「乗ったことある?」
女「……新幹線に一度だけ……」
男「まあ、なんとかなるよ、きっと……ほら、あれだ」
男「窓側座ってよ」
女「ええ、ありがとう」
男「……」
女「……」
男「近いね?」
女「嫌?」
男「いや、全然……」
女「ふふふ……」
母「じゃあ、行ってくるね」
妹「ばいばい、お兄ちゃん」
男「うん」
母「あ、そうだ……男、信用はしてるけど……くれぐれも変なことはしないように」
男「うん(むしろ母さんの信用しすぎなところが問題なんじゃないかな、と……)」
(バス停)
男「高速バスなんて初めてだけど……」
女「特急とか、新幹線と変わりはないでしょう?」
男「乗ったことある?」
女「……新幹線に一度だけ……」
男「まあ、なんとかなるよ、きっと……ほら、あれだ」
男「窓側座ってよ」
女「ええ、ありがとう」
男「……」
女「……」
男「近いね?」
女「嫌?」
男「いや、全然……」
女「ふふふ……」
男「女、もう着くよ」ユサユサ
女「――。あ、寝てたみたい……ごめんなさい」
男「ううん、ほら、準備しよう?」
男(寝言で呼ばれた時は焦ったよ……後ろから笑われてるし……)
男(……まあ、寝顔は……うん、眼福、眼福……)
女「ここからはどう行くの?」
男「ローカルでバスを乗り継ぐみたいだけど……」
女「時間はあるの?」
男「まあね」
女「……じゃあ、旅館まで歩きましょう」
男「そうだろうと思ったよ、うん、そうしよう」
さて、どういうところを歩かせようか……
注文ありますか?
イメージは静かな温泉旅館なので、でかい観光名所とかは無理だけど、
そういう場所でイメージ合えば参考にしたいと思う;
女「――。あ、寝てたみたい……ごめんなさい」
男「ううん、ほら、準備しよう?」
男(寝言で呼ばれた時は焦ったよ……後ろから笑われてるし……)
男(……まあ、寝顔は……うん、眼福、眼福……)
女「ここからはどう行くの?」
男「ローカルでバスを乗り継ぐみたいだけど……」
女「時間はあるの?」
男「まあね」
女「……じゃあ、旅館まで歩きましょう」
男「そうだろうと思ったよ、うん、そうしよう」
さて、どういうところを歩かせようか……
注文ありますか?
イメージは静かな温泉旅館なので、でかい観光名所とかは無理だけど、
そういう場所でイメージ合えば参考にしたいと思う;
>>570
夏の公園はホームレスのたまり場だぞ
夏の公園はホームレスのたまり場だぞ
>>572に全面的に合意
続き投下~
鈍足ですまんよ;
ただVIPだと早すぎてモチベーション保てないんだ、スマソ;
男「さすが温泉郷だな……」
女「家族連れが多いみたいね」
男「夏休みってのもあるんだろうなー……」
女「とりあえず、コインロッカー借りて、荷物を置いてから行かない?」
男「そうだね」
男「俺は92番、女は91番だね?」
女「ええ」
男「人が多いから、はぐれないようにしないとね」
女「そうね」
男「……言ったそばからはぐれてしまった……」
鈍足ですまんよ;
ただVIPだと早すぎてモチベーション保てないんだ、スマソ;
男「さすが温泉郷だな……」
女「家族連れが多いみたいね」
男「夏休みってのもあるんだろうなー……」
女「とりあえず、コインロッカー借りて、荷物を置いてから行かない?」
男「そうだね」
男「俺は92番、女は91番だね?」
女「ええ」
男「人が多いから、はぐれないようにしないとね」
女「そうね」
男「……言ったそばからはぐれてしまった……」
女「男、待ってよ――」
他人「はい?」
女「え?」
他人「……どうも」
女「す、すいません、まちがえました……」
女「男ー、どこー?」
女「……いい年して迷子とは……」
女「……」
幼「ママー、どこー?」
女「!」
幼「ママー……グスッ」
女「どうしたの? お母さんとはぐれちゃったの?」
幼「……うん……」
他人「はい?」
女「え?」
他人「……どうも」
女「す、すいません、まちがえました……」
女「男ー、どこー?」
女「……いい年して迷子とは……」
女「……」
幼「ママー、どこー?」
女「!」
幼「ママー……グスッ」
女「どうしたの? お母さんとはぐれちゃったの?」
幼「……うん……」
男「いい年して迷子とは……まいったな……」
男「あ、女……おーい、女」
女「あ、男」
幼「だぁれ?」
女「私の……か、彼氏……」
幼「かれし?」
男「どうしたの、その子?」
女「迷子みたいで……」
男「ふーん……一緒に探そうか?」
女「そうね」
男「あ、女……おーい、女」
女「あ、男」
幼「だぁれ?」
女「私の……か、彼氏……」
幼「かれし?」
男「どうしたの、その子?」
女「迷子みたいで……」
男「ふーん……一緒に探そうか?」
女「そうね」
(無事、親を見つけることができました)
男「見つかってよかったねー」
女「そうね、見知らぬ場所で独りぼっちなのは辛いのよ?」
男「……今は辛いの?」
女「……全然」
男「よかった」
女「……だけど――」
男「ん?」
女「……」
女(さっきは、心細かったわね……)
男「……?」
女「男、クレープ食べましょう」
男「ん? うん、買ってくるよ、何が良い?」
女「……バカ」
男「……???」
女(何で一緒に行こうって言ってくれないのよ……バカ、バカ、バカ!)
男「……クレープ半分あげるから、怒ってるなら許してくれると……嬉しい」
女「……そうね」
女(……半分こ……ふふふっ……)
男「見つかってよかったねー」
女「そうね、見知らぬ場所で独りぼっちなのは辛いのよ?」
男「……今は辛いの?」
女「……全然」
男「よかった」
女「……だけど――」
男「ん?」
女「……」
女(さっきは、心細かったわね……)
男「……?」
女「男、クレープ食べましょう」
男「ん? うん、買ってくるよ、何が良い?」
女「……バカ」
男「……???」
女(何で一緒に行こうって言ってくれないのよ……バカ、バカ、バカ!)
男「……クレープ半分あげるから、怒ってるなら許してくれると……嬉しい」
女「……そうね」
女(……半分こ……ふふふっ……)
女「後でこの先の公園に行ってみない?」
男「公園なんてあるんだ?」
女「ええ、さっきの子のお母さんが教えてくれたわ。
一面ひまわり畑で、綺麗らしいわよ」
男「そうなんだ、うん、行こうか」
女「ええ」
男「家族連れ、本当に多いよね」
女「そうね……良いわね――」
男「……」
男「将来、また家族と来れたらいいよね――」
女「あのリンゴ飴、一度食べてみたかったのよねー……何か言ったかしら?」
男「いやー、リンゴ飴だよねー、よーし買ってこよう! 女は待っててね!!」
女「……バカ……」
男「公園なんてあるんだ?」
女「ええ、さっきの子のお母さんが教えてくれたわ。
一面ひまわり畑で、綺麗らしいわよ」
男「そうなんだ、うん、行こうか」
女「ええ」
男「家族連れ、本当に多いよね」
女「そうね……良いわね――」
男「……」
男「将来、また家族と来れたらいいよね――」
女「あのリンゴ飴、一度食べてみたかったのよねー……何か言ったかしら?」
男「いやー、リンゴ飴だよねー、よーし買ってこよう! 女は待っててね!!」
女「……バカ……」
男「本当に一面ひまわりだらけだね……」
女「ええ」
男「ひまわりで迷路なんて作ってるんだ」
女「面白そうね」
男「やってみる?」
女「そうね」
男「どっちが早くゴールできるか競争しようよ」
女「え?」
男「よーいドン」
女「……男ー……」
女「ええ」
男「ひまわりで迷路なんて作ってるんだ」
女「面白そうね」
男「やってみる?」
女「そうね」
男「どっちが早くゴールできるか競争しようよ」
女「え?」
男「よーいドン」
女「……男ー……」
男「調子に乗りすぎた……」
男「本当は家族連れが羨ましくて、ついうっかり女と家族のことを考えて……」
男「その照れかくしだったんだよね……」
男「絶対怒ってるよね……」
男「迷ってないで、捜しに行かないと……」
女「……鞍井ちゃんに、男をシめてもらうように頼もうかしら……」
女「……肩車、羨ましいわね」
女「肩車したら、ひまわり畑を泳いでるように見えるのかもしれないわね」
女「……フフフッ、まあ相手がいなければ肩車どころか、
おんぶに抱っこもあったもんじゃないですけどねー……」
子「おかーさん、あの人――」
子母「しっ、早く行くわよ……」
男「……早くしないとマズい気がする……」
男「本当は家族連れが羨ましくて、ついうっかり女と家族のことを考えて……」
男「その照れかくしだったんだよね……」
男「絶対怒ってるよね……」
男「迷ってないで、捜しに行かないと……」
女「……鞍井ちゃんに、男をシめてもらうように頼もうかしら……」
女「……肩車、羨ましいわね」
女「肩車したら、ひまわり畑を泳いでるように見えるのかもしれないわね」
女「……フフフッ、まあ相手がいなければ肩車どころか、
おんぶに抱っこもあったもんじゃないですけどねー……」
子「おかーさん、あの人――」
子母「しっ、早く行くわよ……」
男「……早くしないとマズい気がする……」
女「……」
男「本当にゴメンナサイ……」
女「別に怒ってないわよー、放置なんてよくあったものねー?」
男「返す言葉もございません……」
女「あー、周りのカップルが羨ましいこと……」
男「……ブラック……」
~かれこれ15分ほど~
女「まあ、いいわ、どうせ嫌がらせでやったわけじゃないんでしょう?」
男「まあ……(照れかくしです、ゴメンナサイ)」
女「……ねえ、男」
男「うん?」
女「肩車して」
男「……え?」
女「!? そんなに重くはないわよ!! ××kg、普通よ!!(プライバシー保護のため、伏字にしております)」
男「あの、声大きいよ……?」
女「!?」
男「本当にゴメンナサイ……」
女「別に怒ってないわよー、放置なんてよくあったものねー?」
男「返す言葉もございません……」
女「あー、周りのカップルが羨ましいこと……」
男「……ブラック……」
~かれこれ15分ほど~
女「まあ、いいわ、どうせ嫌がらせでやったわけじゃないんでしょう?」
男「まあ……(照れかくしです、ゴメンナサイ)」
女「……ねえ、男」
男「うん?」
女「肩車して」
男「……え?」
女「!? そんなに重くはないわよ!! ××kg、普通よ!!(プライバシー保護のため、伏字にしております)」
男「あの、声大きいよ……?」
女「!?」
女「……は、早く旅館に行きましょうか?」
男「……ほら」
女「え? あ、ちょ、ちょっと待っ――」
男「いい? せーの――」
女「だ、駄目――」
男「……どう?」
女「……すごく、綺麗な景色」
男「そうなんだ」
男(たぶん……5分ともたない……)
女「……重くはないかしら?」
男「全然、重労働には慣れてるから」
女「……重労働で悪かったわね……」
男「そういう意味じゃなくて――」
女「ありがとう」
男「え?」
女「……お父さんに肩車してもらうの、憧れてたのよ……」
男「そうなんだ」
女「……」
男「……ほら」
女「え? あ、ちょ、ちょっと待っ――」
男「いい? せーの――」
女「だ、駄目――」
男「……どう?」
女「……すごく、綺麗な景色」
男「そうなんだ」
男(たぶん……5分ともたない……)
女「……重くはないかしら?」
男「全然、重労働には慣れてるから」
女「……重労働で悪かったわね……」
男「そういう意味じゃなくて――」
女「ありがとう」
男「え?」
女「……お父さんに肩車してもらうの、憧れてたのよ……」
男「そうなんだ」
女「……」
女「あと30分くらいこうしていようかしら」
男「鬼ですか」
女「駄目よ、罰ゲーム」
男「……了解」
男(そうじゃなくて、周りの目がそろそろ恥ずかしいんだよね……)
男(女って意外と子どもだな……)
女「♪~♪♪~♪~(美女と野獣のテーマとか、そのあたりの曲を鼻歌)」
男「……」
子「おとーさん、僕も肩車やってー」
子父「こら、あまり見るんじゃない」
子母「うふふふ、昔を思い出すわね?」
男(助けてください……)
男「鬼ですか」
女「駄目よ、罰ゲーム」
男「……了解」
男(そうじゃなくて、周りの目がそろそろ恥ずかしいんだよね……)
男(女って意外と子どもだな……)
女「♪~♪♪~♪~(美女と野獣のテーマとか、そのあたりの曲を鼻歌)」
男「……」
子「おとーさん、僕も肩車やってー」
子父「こら、あまり見るんじゃない」
子母「うふふふ、昔を思い出すわね?」
男(助けてください……)
――寸劇その3。
男「そろそろいいでしょ?」
女「そうね」サスサス
男「……怒ってる?」
女「むしろ、私は謝る方よね、ごめんなさい」サスサス
男「……」
カップル女「さっきの二人、すごく転んでたでしょー?」
カップル男「はははっ、残念だなー、ワロスワロス」
カップル女「できないから僻んじゃってー」
カップル男「う、うるせーよ」
男「そろそろいいでしょ?」
女「そうね」サスサス
男「……怒ってる?」
女「むしろ、私は謝る方よね、ごめんなさい」サスサス
男「……」
カップル女「さっきの二人、すごく転んでたでしょー?」
カップル男「はははっ、残念だなー、ワロスワロス」
カップル女「できないから僻んじゃってー」
カップル男「う、うるせーよ」
男「他にどこかみたい?」
女「そうね、特にはないわね……あ」ジー ←看板を見ている
男「じゃあ、チェックインしようか?」
女「そうね、神社に寄ってから行きましょうか」
男「そうだね――って、神社?」
女「ええ、途中にあるみたい」
男「……まあ、ちょっとだけなら時間はあるし……」
女「そうね、特にはないわね……あ」ジー ←看板を見ている
男「じゃあ、チェックインしようか?」
女「そうね、神社に寄ってから行きましょうか」
男「そうだね――って、神社?」
女「ええ、途中にあるみたい」
男「……まあ、ちょっとだけなら時間はあるし……」
女「さっきのひまわり畑、よく見えるわね」
男「そうだね」グビッ ←水を飲んでる
女「柄杓、次貸してね」
男「うん、はい」
女「ありがとう……」コク、コクン
男「あ」
女「え?」
男「……間接キス」
女「!!?」
男「気にしないでもいいのに……」
女「……えいっ」
男「わっ、冷たっ!!」
女「ほーら、ほーら」
男「長寿の水をそんなにかけたら、将来[ピーーー]なくなるって!!」
女「……私より先に[ピーーー]ないようにしてあげるわ、寂しいもの」
男「大人げないって! 一応ちらほらと人いるから抑えようよ? ね?」
女(キスなら、直接の方が――ゴニョゴニョ)
男「そうだね」グビッ ←水を飲んでる
女「柄杓、次貸してね」
男「うん、はい」
女「ありがとう……」コク、コクン
男「あ」
女「え?」
男「……間接キス」
女「!!?」
男「気にしないでもいいのに……」
女「……えいっ」
男「わっ、冷たっ!!」
女「ほーら、ほーら」
男「長寿の水をそんなにかけたら、将来[ピーーー]なくなるって!!」
女「……私より先に[ピーーー]ないようにしてあげるわ、寂しいもの」
男「大人げないって! 一応ちらほらと人いるから抑えようよ? ね?」
女(キスなら、直接の方が――ゴニョゴニョ)
巫女「おみくじはいかがですか?」
男「女、一回引いてみようか?」
女「そうね」
男「すいません、一回ずつお願いします」
巫女「どうぞー」
男「中吉だ……失物、すぐにはでない、争事、相手が女なら不利、
待人、――」
女「吉……恋愛、愛情を信じなさい、出産、安産、産後も順育、縁談――」
男「ちょっとちょっと、ストップ……」
女「何よ?」
男「……恥ずかしい……」
女「……!! あ、それはほら、その――」
巫女「仲が良いんですね、ふふっ」
男「……ま、まあ」カーッ
女「……」カーッ
男「女、一回引いてみようか?」
女「そうね」
男「すいません、一回ずつお願いします」
巫女「どうぞー」
男「中吉だ……失物、すぐにはでない、争事、相手が女なら不利、
待人、――」
女「吉……恋愛、愛情を信じなさい、出産、安産、産後も順育、縁談――」
男「ちょっとちょっと、ストップ……」
女「何よ?」
男「……恥ずかしい……」
女「……!! あ、それはほら、その――」
巫女「仲が良いんですね、ふふっ」
男「……ま、まあ」カーッ
女「……」カーッ
女「あ」
男「どうしたの?」
女「病気、心悪くし身を滅ぼす、用心せよ……不吉ね……」
男「俺も、あんまりよくないな……」
巫女「ご神木に、利き手とは反対の手で結ぶと厄払いできますよ」
男「あ、そうですか」
女「行きましょう、男、不安で仕方ないわ……」
男「そうだね」
女「利き手と反対……こ、う……かしら?」
男(……俺のおみくじのすぐ真横に付けてる……かわいいなぁ……)
女「~~~!! 難しい……」
男「どうしたの?」
女「病気、心悪くし身を滅ぼす、用心せよ……不吉ね……」
男「俺も、あんまりよくないな……」
巫女「ご神木に、利き手とは反対の手で結ぶと厄払いできますよ」
男「あ、そうですか」
女「行きましょう、男、不安で仕方ないわ……」
男「そうだね」
女「利き手と反対……こ、う……かしら?」
男(……俺のおみくじのすぐ真横に付けてる……かわいいなぁ……)
女「~~~!! 難しい……」
男「あ、神社も色々売ってるんだ……」
男「……『やまい』が駄目だったんだっけ……?」
男「……すいません、これとこれください」
巫女「はい、500円になります」
男「あ、袋はいらないです」
女「やっと結べたけど、肩が攣りそうね……」
男「お疲れ様」
女「あ、男……」
男「はい、これ」
女「え? なに、これ?」
男「病気にならないように、お守り、というか……」
女「かわいい、ウサギがモチーフなのね……」
男「動物、好きだったでしょ?」
女「ええ……いくらだったの?」
男「いいよ、俺からの贈り物、うけとって」
女「……じゃあ、明日……私も何か買うわ」
男「うん」
巫女「……私も早くあんな彼氏ができたらなぁ」
巫女>2「……仕事しなさい」ギロッ
巫女「は、はいっ!?」
男「……『やまい』が駄目だったんだっけ……?」
男「……すいません、これとこれください」
巫女「はい、500円になります」
男「あ、袋はいらないです」
女「やっと結べたけど、肩が攣りそうね……」
男「お疲れ様」
女「あ、男……」
男「はい、これ」
女「え? なに、これ?」
男「病気にならないように、お守り、というか……」
女「かわいい、ウサギがモチーフなのね……」
男「動物、好きだったでしょ?」
女「ええ……いくらだったの?」
男「いいよ、俺からの贈り物、うけとって」
女「……じゃあ、明日……私も何か買うわ」
男「うん」
巫女「……私も早くあんな彼氏ができたらなぁ」
巫女>2「……仕事しなさい」ギロッ
巫女「は、はいっ!?」
男「じゃあ、そろそろ旅館へ行こうか」
女「そうね」
男「帰りは下りだから、少し楽だよね」
女「ええ」
男「……女が嫌じゃなかったらでいいんだけどさ」
女「え?」
男「……手、繋ごうよ」
女「……」
男「駄目かな――」
女「……」ギュッ
男「……女?」
女「は、早く……行くわよ……」
男「……うん」
女「そうね」
男「帰りは下りだから、少し楽だよね」
女「ええ」
男「……女が嫌じゃなかったらでいいんだけどさ」
女「え?」
男「……手、繋ごうよ」
女「……」
男「駄目かな――」
女「……」ギュッ
男「……女?」
女「は、早く……行くわよ……」
男「……うん」
(旅館)
管理人(以下『管』)「若いのに旅行かい、いいことだね」
男「夏休みですしね」
管「私も昔は妻とよく旅行に行ったものだよ」
男「そうなんですか」
管「少女、君は可愛いね」
女「え? あ、ありがとうございます」
管「大事にしてやりなさいよ」
男「はい」
~時間間隔が分からないくらい、妻ののろけを聞かされた~
管「温泉は23時半以降と、翌朝の5時半までは利用できないのでご了承ください」
男「はい……」
管「では、ごゆっくり」
男(なんか、疲れた……)
管理人(以下『管』)「若いのに旅行かい、いいことだね」
男「夏休みですしね」
管「私も昔は妻とよく旅行に行ったものだよ」
男「そうなんですか」
管「少女、君は可愛いね」
女「え? あ、ありがとうございます」
管「大事にしてやりなさいよ」
男「はい」
~時間間隔が分からないくらい、妻ののろけを聞かされた~
管「温泉は23時半以降と、翌朝の5時半までは利用できないのでご了承ください」
男「はい……」
管「では、ごゆっくり」
男(なんか、疲れた……)
男「7時半から食事だって、それまで温泉に行ってようよ」
女「ええ」
男「216号室だって」
女「何階かしら?」
男「……100の位が階数だよ」
女「へー、そうなの、面白いわね」
男(知らないの、って聞いたら……
きっと旅行にはあまり言ってないとか返されちゃうんだよね……)
女「……男、聞きたいんだけど……」
男「ん?」
女「ここって混浴かしら?」
男「いや、別々……安心してよ」
女「安心できないわよ、知らない人となんて……不安要素よ」
男(申し込み前に気づこうよ……てか、混浴だったら俺のそばでもよかったわけ?)
女「ええ」
男「216号室だって」
女「何階かしら?」
男「……100の位が階数だよ」
女「へー、そうなの、面白いわね」
男(知らないの、って聞いたら……
きっと旅行にはあまり言ってないとか返されちゃうんだよね……)
女「……男、聞きたいんだけど……」
男「ん?」
女「ここって混浴かしら?」
男「いや、別々……安心してよ」
女「安心できないわよ、知らない人となんて……不安要素よ」
男(申し込み前に気づこうよ……てか、混浴だったら俺のそばでもよかったわけ?)
(女湯)
女「……男性が居ないとは言え、服を脱ぐのは恥ずかしいわね……」
女「それよりも、一人の方が不安だわ……」
女「……ラビちゃん、一緒にお風呂入ろうね」←ブレスレットのウサギに話しかけてる
女「……」←……虚しくなった
女「……なれると不安でもないわね……」ザバー
女客「隣良いですかー?」
女「ええ」
女客「ふー……ここ、景色ええですねー」
女「そうですね」
女客「私、関西から来たんですけど、長旅で疲れて……」
女「大変でしたね」
……
女「そうなんですか」
女客「旦那のクジ運、悪すぎなんですよー、大凶なんて初めて見ましたよー」
……
女客「あははははは」
女「ふふふふっ」 ←なんだかんだ言って見知らぬ人との会話を楽しんでいる
男「……」 ←そして、むしろこっちが寂しかったり
女「……男性が居ないとは言え、服を脱ぐのは恥ずかしいわね……」
女「それよりも、一人の方が不安だわ……」
女「……ラビちゃん、一緒にお風呂入ろうね」←ブレスレットのウサギに話しかけてる
女「……」←……虚しくなった
女「……なれると不安でもないわね……」ザバー
女客「隣良いですかー?」
女「ええ」
女客「ふー……ここ、景色ええですねー」
女「そうですね」
女客「私、関西から来たんですけど、長旅で疲れて……」
女「大変でしたね」
……
女「そうなんですか」
女客「旦那のクジ運、悪すぎなんですよー、大凶なんて初めて見ましたよー」
……
女客「あははははは」
女「ふふふふっ」 ←なんだかんだ言って見知らぬ人との会話を楽しんでいる
男「……」 ←そして、むしろこっちが寂しかったり
男「はい、牛乳」
女「あら、ありがとう……」
男「……女」
女「何?」
男「……帯、結び方間違ってるよ」
女「嘘!?」
男「あとでやってあげる」
女「……ありがとう」
女客「こんばんはー」
女「あ、こんばんは」
女客「部屋となりやったんですねー」
女「ですね」
女客「よかったら、あしたも朝風呂行きませんかー?」
女「ええ」
男「知り合いなの?」
女「ええ、まあ」
女「あら、ありがとう……」
男「……女」
女「何?」
男「……帯、結び方間違ってるよ」
女「嘘!?」
男「あとでやってあげる」
女「……ありがとう」
女客「こんばんはー」
女「あ、こんばんは」
女客「部屋となりやったんですねー」
女「ですね」
女客「よかったら、あしたも朝風呂行きませんかー?」
女「ええ」
男「知り合いなの?」
女「ええ、まあ」
女「ちょっと、横になるわ」
男「歩き疲れたんでしょ?」
女「そうかもしれないわね」
男「膝枕してあげようか?」
女「……膝が、固そう……」
男「……さいですか……」
女「クー……クー……」
男「……」
女「んふっ……クー……」
男「……夜風に当たってこよう……」
男「歩き疲れたんでしょ?」
女「そうかもしれないわね」
男「膝枕してあげようか?」
女「……膝が、固そう……」
男「……さいですか……」
女「クー……クー……」
男「……」
女「んふっ……クー……」
男「……夜風に当たってこよう……」
(外)
男「缶コーヒーなんて、めったに買ったことないや……」
男「……ふーっ……」
管「おや、少年、夜に出歩くなんて不良だな」
男「管理人さん」
男(またのろけられるのかな……)
管「少女はどうした?」
男「寝てますよ、たくさん歩いたから、疲れたんだと思います」
管「そうか、かわいい子じゃないか」
管「少年、あの子を幸せにできてるか?」
男「……え?」
管「はははっ、難しい質問だったな」
男「……?」
管「ちょっと、私と話でもしないかな?」
男「……ええ、いいですよ」
男(一人でいても何もやることないからね……)
男「缶コーヒーなんて、めったに買ったことないや……」
男「……ふーっ……」
管「おや、少年、夜に出歩くなんて不良だな」
男「管理人さん」
男(またのろけられるのかな……)
管「少女はどうした?」
男「寝てますよ、たくさん歩いたから、疲れたんだと思います」
管「そうか、かわいい子じゃないか」
管「少年、あの子を幸せにできてるか?」
男「……え?」
管「はははっ、難しい質問だったな」
男「……?」
管「ちょっと、私と話でもしないかな?」
男「……ええ、いいですよ」
男(一人でいても何もやることないからね……)
管「この宿も、この夏で閉めようと思ってる……」
男「どうしてですか、こんなにいいところなのに……」
管「……妻が、一人きりになってしまうからね」
男「?」
管「7年前に、妻を亡くしてね」
男「そうなんですか」
管「宿の管理がずっとずっと忙しくてね、
年が増すごとに、妻のことを考える時間が少なくなっていったんだ」
管「妻は、今でも家に一人なんだ、私がそばに居てやらなければならないのに」
男「……」
管「もう世間では定年で、職を引退した老いぼれと言われている年齢にもなるのに、
妻の笑顔よりも、君たちみたいな若い男女の笑顔に惚れてしまっていた」
管「妻を、おいてけぼりにしてしまっていたんだ……」
男「……」
男「どうしてですか、こんなにいいところなのに……」
管「……妻が、一人きりになってしまうからね」
男「?」
管「7年前に、妻を亡くしてね」
男「そうなんですか」
管「宿の管理がずっとずっと忙しくてね、
年が増すごとに、妻のことを考える時間が少なくなっていったんだ」
管「妻は、今でも家に一人なんだ、私がそばに居てやらなければならないのに」
男「……」
管「もう世間では定年で、職を引退した老いぼれと言われている年齢にもなるのに、
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管「妻を、おいてけぼりにしてしまっていたんだ……」
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