元スレ別に新ジャンルじゃない「ひょんなことから女の子」Part2
新ジャンル覧 / PC版 /みんなの評価 :
251 :
めちゃくちゃ楽しみだ
wktk
252 :
続きが書けましたので投下しておきます
あまり多くは書けませんでした・・・
253 = 239 :
第二話
目が覚める
と言っても誰かに殴られて気絶したとかクロロホルム嗅がされたとか
そういう危険臭のする目覚めではない、ただ寝て起きただけである
この流れだとさっきの出来事は夢オチなんじゃね?って思うだろ!
残念それは私のおいなりさん・・・じゃなくてトラップだ、普通にマキに変な誤解を与えました、泣きたいです
まあ実際にはあの後、夢は作り話でしたー!とか言ってなんとか誤解は解けたんだけどさ・・・誤解を解くのって想像以上に難しい・・・
そして次の日の朝を迎えたというわけだ、ちなみに今日は土曜日、休日の前日ってどう頑張っても夜更かししてしまう、賛同者が多いことを願う
え、じゃあそのまま寝てればいいじゃんって?生活サイクル崩れると直すの面倒なんだ・・・まあ休日だからゲームしたいというのもある。そういえば日曜日にマキが遊びに来るって言ってたな
色々くだらないことを考えられるぐらいだから頭は起きてるのだが、体が動かない、というかダルい、体だけ寝ているような感覚だ、いつものことだが
254 = 239 :
ジリリリリリリリリリリリリ
と目覚まし時計が大きな音を出して暴れている、目は覚めてるのに目覚まし時計って何か訳分からない・・・まあ体が寝ているようなもんだからいいか
スラムダーンク!
とでも言いたくなるぐらい思いっきり目覚まし時計を叩く、毎日毎日スラムダンクやってるから見なくても場所は把握出来ている
バンッ!という音をたてて目覚まし時計の暴走は終了となった、体もしっかりと動いてくれた・・・と考えていたその瞬間
バチンッ!
「いてっ!」
何かが僕の手の上に乗っかってきた・・・というかむしろ叩かれた感じがする。しかも妙に威力があって痛かった、いてっ!なんて言ってるのがその証拠だ
しかし、最近の目覚まし時計はカウンター機能があるのか、凄いな科学技術、技術大国日本万歳
・・・いやいや何現実逃避してるんだよ、僕。問題はそこじゃないだろ、しかもその謎の不意打ち攻撃してきた『何か』はまだ手の上にあるし、痛みが引いてきて分かったことは、この『何か』は熱を持っているということだ。
255 = 239 :
目覚まし時計に熱を出す機能はない!僕の知らないところでそんな目覚まし時計が作られているかもしれないが、僕の目覚まし時計はそんな凄いもんじゃなくて・・・うんたらかんたら
もうとっくに気づいてます、この熱くもなく冷たくもない熱、そしてこの感触、僕の手の上に乗っかっている『何か』は間違いなく人の手だ
ホラー系の匂いがするが、勇気を持って目覚まし時計を見ると・・・
僕と全く同じポーズをして固まっている・・・一人の『少女がいた』
髪はそこまで長くない、寝ているからよく分からないけど大体肩にかかるかどうかぐらいだと思う。少女も起きたばかりなのか目は半開き、全体的にボーッとしているような感じなのだが、不覚にも可愛いと思ってしまった。年齢は僕と同じぐらいか・・・。しかし、可愛いよりも優先される思考が混乱であった
「「え?」」
お互いに声を重ねて言う、ロシアにも負けないぐらいのシンクロ率だ
256 = 239 :
「「あれ・・・え?何?・・・誰ですか?」」
目覚まし時計に手を置いたままそんなことを言う、一字一句同じである
少女の存在自体ありえないのに、その少女もきちんと布団をしいて寝ているという点がもっとありえない。少女の分の布団なんて出した覚えないし、記憶障害みたいなヤバそうな病気にもかかっていない。むしろ半年近く一人暮らししてるのにそんな重大なことがあったら困る
僕と目の前の少女は仲良く、状態異常:混乱にかかっていた
257 = 239 :
------------------------------
今日の分の投下はここまでです
それでは失礼しました
258 :
乙です、続きを楽しみにしてるんだぜ?
259 :
前も同じトリで勇人の話書いてたよね今の話はアレと関係あるん?
260 :
そこまで分かっているのならタイトルと話の流れを比べてみれば良いじゃない。
262 :
>>259
完全に別物と思ってください、何一つ関係ないです
続き書こうと思ったら
あれ?設定忘れた→ここはどうなってるんだ・・・?→やべえ訳分からなくなってきた→\(^o^)/
そして1からスタートとなりました。
皆さんのwwktkで気力を貰ってます、有難うございます
それではまた書けた分、投下しておきます
263 = 239 :
第三話
僕は現在リビングでコップに入れた牛乳を飲んでいる
そして目の前には先ほどまで仲良くハイパーパニックタイムを過ごした少女もいる、少女の前にも牛乳
お茶には沈静作用があると何処かで聞いたことあるのだが、寝起きはお茶より牛乳でしょ!という僕の独断と偏見により牛乳に決定
今は落ち着いて話せるぐらいにはなっているが、ちょっと前まではお互いに・・・いや少女だけが異常に暴走していた
少し回想してみようと思う
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「あの、どちら様ですか?」
先に質問したのは僕だった
「えっと・・・この部屋の住人なんですけど・・・ってあれ?」
少女が首を傾げる。いやいやこの部屋僕が借りてるのですが
「あ~あ~、もしもーし」
今度は何か独り言・・・なのだろうか、少し違う気がする。しかし、何をしたいのかが分からない
「あれ・・・声が変になってる」
一般的な女性の声としては普通だと思うんだけど・・・いつもと違うなら風邪でも引いたのでは?と言いたかったがタイミングが掴めない
「あ・・・あれっ!?」
264 = 239 :
自分の身体を見下ろして素っ頓狂な声を出す
と思ったらいきなりパジャマを脱いで下着姿になった、しかも自分の胸や下半身急所・・・いわゆる股間を触る始末
「ちょっ!何やってるんですか!人の目の前で何やる気ですか!」
いくらなんでも暴走しすぎである、流石にこれ以上放置したらヤバいと判断して正気に戻そうと試みるが
「え!?何で!?」
全く聞こえていないのだろうか。ここまで華麗なスルーは初めて見ましたよ
少女はいきなり立ち上がってダッシュした。どうやら洗面所に向かったらしい。そこで鏡を見ている
「え!?僕女になってる!?」
いやいやいや、何を言ってるんだお前は(画像省略)
ただ危害を加えてくる気配は無さそうなので少し安心した
しかし安心したとは言っても混乱しているのは一向に直りそうにない。このままでは事態を収集出来そうにないので
「あの・・・少し落ち着きませんか?」
と鏡の前の少女に声をかけてみた。少女はまだ暴走気味ではあったが
「あ・・・はい、すみません」
割と容易に落ち着いて貰えた
ここからはハイパー質疑応答タイムに入る
265 = 239 :
彼女の話を要約すると
「あ、ありのまま今朝起こったことを話すぜ!昨日の夜普通に寝たと思ったら朝起きたら女になってた!何を言ってるか以下省略」
で、おまけに目の前に自分自身がいたらしい
つまり客観的に見ると、「僕が二人に分裂して、片方は女になった」ということである
そして今に至るというわけだ
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「つまり、記憶、思考能力等の内面的能力に変化はなく、身体的な特徴が」
「はい、おそらく同じ記憶を所有しています。考えていることも完全に同じだと思います・・・」
そんなこと言われて、はいそうですかと信用するほど僕の頭の中はお花畑ではない
そうなると、やはり自分自身に関する質問をして真偽を審議するのがよさそう・・・なんちゃって
そして今の駄洒落に審議中のAAが貼られると
よし、大分僕の頭も落ち着いてきたようだ、下らない駄洒落で判断するのかよとか言わないでね
「では少し質問してもいいですか?僕本人であるのならば確実に答えられる質問ですが」
「はい、お願いします。それで信用してもらえるなら・・・」
相手も結構大変なようだ。まあこれで本当か嘘か大体分かるはず
「まず第一問、僕の名前と多少のプロフィールをお願いします」
266 = 239 :
最初の一問目は比較的間簡単なものにしておこう、これすら答えられないようでは話にならないぐらいだ
「秋空勇人、現在15歳で高校一年生。学校では一部の友人としか話さないので比較的目立たない人種」
成る程、確かに思考回路は似ているかもしれない。僕の考えていた解答とほとんど同じである
「では第二問」
ゲーマーならではの質問といこうではないか
「今までやったことのあるネトゲを全て答えてください」
ネトゲはマキとよくやるのだが、マキに内緒で色々試しにやってみているネトゲもある
つまり、一番親しいマキですら知りえない情報についての質問である
「メイプルストーリー、テイルズウィーバー、ラテール、NOSTALE、WonderLand Online」
おっと、これはさっそくボロを出したか?と思ったら
「そうだ、あとトリックスターもだ」
・・・しっかり全部答えられたようだ。ここで僕は相手をひっかけてみることにした
「MoEは?」
勿論MoEなるネトゲはやったことない、ここで相手が動揺したら怪しい。普通にやったことないと答えられたら信じられるに一歩近づくわけだが
「MoE?確かそれはよく聞いたけど、やったことはないですよ」
全く動揺した素振りは見られなかった。となるとやはり本当なのだろうか・・・
267 = 239 :
次の質問で最終的な結論を出すことにした
と言っても現時点で僕にしか知りえない情報まで持っているという点から、理論的にはほぼ100%信じられるのだが・・・
一応念のためということで聞いてみる
「第三問、これでラストにします」
何を聞いたかは近いうちに説明しよう
「・・・正解です」
結局、三問目も正解した。どうやら本当に僕本人のようだ・・・
しかし、正解したらしたでまた新しい問題というか疑問というか
これから先どうなることやら・・・
268 = 239 :
------------------------------
今回の分の投下はここまでです
それでは失礼しました
休日をフル活用して書いてきます
269 = 239 :
こんばんは
それではまた書けた分を投下していきます
270 = 239 :
第四話
「それじゃ・・・信じてもらえたんですか」
確かに問題には全問正解できたものの・・・
「しかしまだ100%完全に信用した、というわけではないですね。70%程度です。科学の発達した今の世の中ではちょっと厳しいというか・・・」
これはちょっと物理的に信じがたいものがある
「そうですよね・・・僕自身も未だに信じられません」
しかし実際問題、こうなってしまったものは仕方ない。幸い土曜、日曜、月曜と三連休だ。ちなみに月曜は創立記念日
「とにかく、これからのこと考えませんか?こうなってしまった以上」
「そうですね、悩んでいる暇はありません」
意外にあっさりとこの提案を受け入れてくれた
「それでは・・・えーっと、んー・・・」
「どうしました?」
早速問題にぶち当たってしまった
「えーっと、何て呼べばいいですか?勇人は男の名前ですし、それに自分の名前を呼んでいるみたいでちょっと抵抗感が・・・」
「それもそうですよね・・・じゃあ人を取ってユウと呼ぶのは?漢字は・・・優しいの優です」
・・・優か
271 = 239 :
「うん、悪くないね」
「よかった。じゃあそうしましょう。僕は何て呼べばいいですか?」
「一応僕が本来の秋空勇人だからな・・・頑張って勇人って呼んでください」
自分は嫌なことを避けるけど相手には強要させる。おおう、僕、凄い外道だ
「そ、それずるくないですか!何か別の名前で呼ばせてくださいよ!」
「僕がずるいのは僕自身が一番知ってるでしょう?ね、秋空優さん」
優は肩を震わせている。おー怒ってる怒ってる、元自分とは思えないぐらい面白いやつだ
「・・・分かりました、それで妥協します」
「おお、秋空勇人は大人だな。凄いぞ自分」
「妥協したのは秋空優で秋空勇人は子供ですよ!」
もともとは同一人物であろうに。まあそれはいいとして
「とりあえずこれから宜しくお願いします」
改まって挨拶する
「こちらこそお願いします、って自分に対して敬語って変じゃないですか?」
確かにそう言われればそうかもしれない
「じゃあヨロシク、これでおk?」
272 = 239 :
「うん、ヨロシクねっ」
満面の笑みでそう言われる、少し顔が赤くなった気がした
僕が優のことに関わる必要性なんてないんだろうけど、自分のドッペルゲンガーとやらはかなり気になる。今のご時世にこんなことに出会えるなんて面白すぎる
何より優がちょっと僕好みで可愛いってのもあるんだけどね。同じ感性してるならバレてるかもしれない。アドバンテージは優にありか、ちょっと憂鬱だ・・・
273 = 239 :
第二章:元々同一人物
第一話
まず何をすべきか考えていたところ、洗面所に向かっている最中に優がパジャマの裾を踏んで豪快に転倒したため服を買いにいくことにした
男一人で女性の服を買いにいくのは周囲の目が危なすぎるので優も同行、というかサイズの問題もあるし
しかし女性と並んで歩くというのは予想以上に恥ずかしいものがある。いくら自分だと分かっていてもである
「もしかして恥ずかしい?」
さらに悪いことに、自分のことだからいとも簡単に人の思考を当ててしまう。迷惑ってレベルじゃねーぞと叫びたい
「自分のことも分からんのか?」
そうは言っても見破られるのはもっと恥ずかしい。半分キレ気味半分照れ隠しで言う
しかし優は
「腕組もうよ、腕♪」
なんて言い出す始末である。自分の性格を恨んだのは今まで生きてて初めてである
そりゃ女の子と腕組んで歩けたら幸せですよ、ええ。でもぶっちゃけ自分だし、だからと言って恥ずかしくないと言ったらそれは嘘になる。複雑な気分だ・・・
「普通に歩けないのかお前は」
と言ったにも関わらず
「勇人君♪」
274 = 239 :
豪快に腕に抱きついてきやがった。人の話を聞かないってのがどんだけ迷惑なのかが分かった気がする、これからは人の話をよく聞こう・・・
「お前っ!離せって!僕が恥ずかしがってるの分かっててやってるだろ!」
「うん、そうだよ?」
上目遣いでこんなこと言われた。本来なら可愛いはずのこの顔も今は悪魔の笑みにしか見えない
そんなやりとりをしているうちに、目的地へ到着した
「あ、着いたね。じゃあ服と下着買ってくるねー」
結局腕を組んだままここまで来てしまった・・・クラスの連中に見られてはいないだろうか
服に関してだが、同行する予定ではあったものの自分のセンスのなさはお互いに承知。なので店員に任せるという結論が出た
近くにあった自動販売機でジュースを買う
長くなりそうだったので椅子に座って色々と考えることにした
一体僕には何が起きているのだろうか
自分のドッペルゲンガー・・・しかも異性・・・か
マンガから得た知識だが、ドッペルゲンガーというのは完全に自分そのままの姿をしているらしい。性別が違うなんて話聞いたことがない
ドッペルゲンガーも性別の転換も本来ならまずありえないこと
けど確か、前何処かで聞いたことがある
確立の低いことが連続して2回以上起きたとき、それらは何かしらの関係を持つ可能性が非常に高いと
ドッペルゲンガーと性別の転換には何か関係があるのだろうか
一昨日見た不思議な夢は何か関係あるのだろうか
何かの病気なのだろうか
275 = 239 :
・・・ダメだ、全く分からない
どんな問題にも何かしら手がかりはあるのだが、今回の件については何一つ手がかりを見つけることができない、知識の範囲外とかそういう問題じゃなくなってる
まあでも自分以外の知識、本とかインターネットで探してみれば何かしらの手がかりは得られるだろう。それに期待するか
少し眠くなってきた、優が戻ってくるまで軽く寝ていよう・・・
・・・そのまま夢の世界に落ちていった
276 = 239 :
------------------------------
今日の分の投下はここまでです
それでは失礼しました
277 :
GJ続きに期待してます
279 :
この作品すっげー好きww
wktk
280 :
こんばんは
それではまた書けた分を投下していきます
281 = 239 :
第二話
「・・・」
ん?何だろう・・・
「お・・・、勇・・・?・・・人」
何かが聞こえる
「おーい、勇人?買い物終わったよ?もしかして寝ちゃってる?」
声の主は優だった
「ん・・・、あれ?僕完全に寝ちゃってた?」
「うん、凄い気持ちよさそうに寝てたよ」
参ったな、軽くうとうとするぐらいの予定だったのに・・・
「それより見て見て!」
何だろうと思って目を擦って見ると、さっきとは違う服を着た優がいた
「えへへ、似合う?」
僕とは思えないような言葉遣いだが、それすら気にならないぐらい似合っていて可愛い
「店員さんが色々と持ってきてくれたんだ、その中で気に入ったやつ選んできたの。どう?可愛いでしょ」
でしょって聞くも何も、優が気に入る=僕が気に入るだろう
282 = 239 :
似合っていて可愛い、と言いたいがそこは性格の捻くれた僕だ。図星ではあるがちょっと反抗してしまう
「微妙」
「あ、ひどいなー」
言葉に反して顔は笑顔だった。やっぱり心を読まれているらしい・・・。ちょっと僕不利じゃないっすかこれ。呼び方の仕返しにしてはちょっときついですよ。メラミ撃ったらメラゾーマで反撃されたみたいな感じだ
「まあとりあえず帰るか」
「うん、そうだね」
二人並んで夕焼けの道を歩いていった
両手は荷物で塞がっていたから帰りは腕組まれることはなかった、荷物が多くて有難いと思うなんて・・・
283 = 239 :
第三話
「ふぅ~・・・」
帰宅完了、久しぶりに動いたというわけでもないのに汗だく。服って地味に重いんだな
「はー疲れた・・・」
隣では優が同じように汗だくである
とりあえず買ってきた服を整理整頓しよう、優が今来ているやつも買ってきたやつだ。しかし買ってすぐ着るやつがいるか?普通・・・
「うーん、汗だくだよベタベタだよー」
「汗だくなのもベタベタなのも分かったから手伝えっての」
僕は早速作業に取り掛かることにして、片っ端から袋の中の物を出している
一方、優は僕の服が入っているタンスを漁っている
「・・・何やってるんだ人のタンスなんか開いて」
「今日だけ寝るときのパジャマ、勇人の使わせて貰おうかなーって思って」
それで人のタンス漁ってるわけか、パジャマは上から3段目だ
・・・と言おうとして気がついた
「おいちょっと待て、パジャマって何だ、お前もう寝るつもりか?これが終わるまで寝るとか許さん」
人に任せて自分は寝るとかいい度胸だな
284 = 239 :
「やや、違うって。汗流したいからシャワーあびてくるだけ。また着替えるの面倒だからそのままパジャマでいいかーってことだよ」
「ああ、なんだ」
そういうことか・・・しかし随分女らしくなったな、僕。男の僕のほうは汗だくベタベタでも平気だぞ、気持ち悪いけど問題ない
「あったあった、これ借りてくね」
優がタンスから着替えのパジャマを取り出す。だが風呂場に向かおうとしない
「何やってるんだ?さっさと浴びて来い」
急かしてみるものの一向に動く気配がない。何か問題があるのだろうか
・・・もしかして
「シャンプーとかが髪にあわなかったらどうしようとか考えてるのか?そんなこと言われても僕にはどうしようもないぞ」
そう言って優のほうを見る
何故か優はニヤニヤ笑っている。これは・・・ちょっと悪い予感がするぞ・・・
「勇人~♪」
案の定とでも言うべきか、優が抱きついてきた
女の人に抱きつかれる経験なんてほとんどなかったため心臓バクバク。やばいんじゃねこれ心臓破裂して死んじゃうんじゃねってぐらいやばい
だがそれを悟られるのも嫌なので冷静に冷静に・・・
「流石に多少は抵抗力ついてきたぞ、街中ってわけでもないし」
285 = 239 :
言葉と体が一致してないのは仕様です
「そうかな~?勇人の鼓動感じるよ~?」
そりゃ密着させれば分かるだろ・・・くっそ~ディスアドバンテージがでかすぎる、肉体的にも精神的にも。脳からやばそうな物質が分泌されまくりんぐ。頭の中が溶けそうだ
「いいからさっさとシャワー浴びて来いって!」
なんとか理性を総動員して優を引き剥がす。あいにくだが僕の理性は最強の称号を持つ。その程度の誘惑に負けるわけが・・・
「ねえねえ、一緒にシャワー浴びようよ。勇人も汗だくじゃん♪」
「ぐ・・げほっ!」
総動員された理性は一撃で瀕死になった。最強の称号はどうやら井の中の蛙とかいうものだったらしい。飲み物飲んでるわけでもないのにむせてしまった
これはもう想定ラインから10M以上はオーバーしてる、まさかここまでの強さだったとは・・・流石元同一人物だ、強すぎる・・・!
「えへへ~、勇人の身体はかつての自分の身体だし、僕は平気だよ?」
僕は平気だよ?に、でも勇人は平気じゃないもんね、という意味が込められている。いわうる反語というやつだ。あれ反語であってたっけ
僕は瀕死になっている理性達に全力で回復魔法をかけて再び総動員した
「15歳の人間に18歳以上のことを要求するな!」
「僕・・・いいよ、勇人なら・・・優しくしてくれるって信じてるから・・・」
ビキビキビキ、頭の中でこんな効果音が響き渡る
理性も完全回復して本来の僕に戻れたようだ
286 = 239 :
「寝 言 は 寝 て 言 え 。 蹴 り 殺 さ れ た い の か」
「うぅ、酷いなぁ・・・。じゃあ浴びてくるねー」
着替えを持って風呂場へ向かう優
・・・危なかった、もし追撃があったら回復魔法が間に合わなくて死んでいたかもしれん、人として
「さて・・・さっさと片付けるか」
目の前にある服の山を見てそう呟く、先は長そうだ・・・
片付け開始から15分くらいが経過、大体半分以上終わった頃だった
ガシャーン!!
と風呂場から凄い音が聞こえてきた。どうやったらあんな音出せるんだよってぐらい大きな音である
「うおっ!」
あまりに大きな音だったので少し驚いてしまった
「お、おい大丈夫か?」
風呂場にいる優に声を掛けてみるが返事がない
「おい、大丈夫なのか!」
またも声を掛けてみるが、やはり返事がない
不安になって風呂場へ向かう、のぼせて転倒して頭強打とかだったら大変だ
287 = 239 :
「おい、優!どうした?」
風呂場の前で聞いてみる、それでも返事は無かった
これは流石に危ないと思った僕は優の安否を確認することにした
「おい、だいじょ」
風呂場のドアを開けて聞いてみる、内心かなり不安だったのだ・・・が
「やっほー勇人!やっぱり一緒に浴びたかったんだね!」
といきなり抱きつこうとする優
ガラガラ
華麗に無言で閉める僕
「えぇ!?勇人それは酷くない!?せっかくどうやって大きな音出すか必死に考えたのに・・・」
「お前一回死んでこい!氏ねじゃなくて[ピーーー]!」
「酷いなぁ・・・僕は勇人と一緒にシャワー浴びたかっただけなのに」
風呂場から立ち去る僕。何も見ていない何も見ていない、僕は何も見ていない・・・
だが脳内スクリーンではさっきの優の裸体が再生されている、あのとき本気で心配してたから余計綺麗にクリアーに再生されている・・・
「・・・最悪だ。まさか自分の性格がここまで悪かったとは」
何でこう・・・あんな挑発的な性格になってしまったんだ僕は。名前の仕返しにしてはちょっと酷すぎるだろ常識的に考えて・・・
288 = 239 :
喜んでいるのか悲しんでいるのか怒っているのか・・・いや、どれでもない
答えは簡単、憂鬱だ・・・
------------------------------
今日の分の投下はここまでです
それでは失礼しました
289 :
GJ
この二人はくっつくのだろうかwwww
楽しみだwwww
290 :
こんばんは
それではまた書けた分を投下していきます
291 = 239 :
第三章:HKOK症候群
第一話
目が覚める。目覚ましが鳴っていないことを考えるとまだ7時前のようだ
今日は・・・昨日が土曜日だったから日曜日か。夜には月曜怖いタイムが始まる。僕には関係ないけど。その代わり火曜日が怖いです
「すーすー」
隣から優の規則的な寝息が聞こえる。やはり昨日のことは夢ではなかったようだ
目が覚めたら全部夢でしたー!ってなればよかったのに・・・。現実はそこまで甘くなかったようだ
「すーすー」
優に起きる気配は見られない。いくら同じ人間でも起床時間に多少のズレは生じるようだ
というより僕の視点で見れば同年代でしかも僕好みの可愛い女の人と寝ているわけだから、ゆっくり寝られるわけがない
時計を見ると、午前7時5分・・・・あれ、どうやら目覚ましのセットを忘れていたようだ
昨日の夜は大変だった。あの後シャワー浴び終わった優と片付けをしていたのだが・・・
それが終わって、今日はもう寝て明日考えよう、とか言ったら優がお約束のように一緒に寝ようとか言い出す始末
もちろんきちんと二人分の布団を敷いてやったけど
何でそうやって・・・僕のことを大人の領域に誘うのかが分からん。こういうことがあったから今日は少し早く目覚めたのかもしれない。警戒心丸出しじゃねーか僕
「うーん・・・あ、おはよう」
292 = 239 :
「おはよう」
優が起きて朝の挨拶を交わすものの、すぐにまた布団に潜る。起きてから1時間経過しないといつも通りにはならないってのもやっぱり同じみたいだ。流石ドッペルゲンガー
まあ僕も完全に目が覚めていないから布団に潜ることにする。羽毛布団サイコー
1時間後
「勇人おはよう~、昨日は楽しかったね。今日は何処いく?」
「はぁ・・・」
優はしっかりと、昨日と同じテンションに戻っていた。いくら目が覚めていても朝っぱらからこのテンションに付き合うのは疲れる・・・というか何で中身同じなのに、こうも人柄というかなんというかが違うんだ
「溜め息つかないでよ、せっかくの日曜日なのに」
休日は部屋でゆっくりするもんだろ・・・日曜日なのにじゃなくて日曜日だからだ。まあ僕は年中ゆっくりしてるようなもんだけど
「彼氏彼女ってわけじゃないんだ、今すべきことを考えろ」
「むむむ、今すべきこと?」
女になった僕、何か頭悪くなってないか・・・?まあそんなことはどうでもいいとして
「生活用品は全て揃えた。食料も大丈夫、暮らしていくのに必要なものは一通り揃ったってことだ」
もともと予備に取っておいたものなんだけどね、ほとんどが
「じゃあ出かけようよ~」
ああ、やっぱり女になった僕は頭が可愛そうになってるようだ。しかもアウトドア派になってるし
293 = 239 :
「何で肝心なことを忘れてるんだよ。ドッペルゲンガーと女体化について調べなくてどうする」
「うーん、面倒臭いなあー」
「今日も休みだからな、一日全部使って調べ上げるぞ」
優が不満そうな顔をする、こいつ本来の目的忘れてるんじゃないか・・・?
「あ、寝起きのシャワー浴びてくるね」
寝起きのシャワー・・・だと。今までの僕では考えられない行動だ、もう別人レベルにまで性格変わってるぞ元自分。もうどうにでもなーれ
「ねー、勇人。い」
「先に調べてるからさっさと浴びて来い」
と言ってパソコンを起動する。どうやら先制攻撃が成功したようだ。優がまたもや不満そうな顔をする
優が風呂場に向かうのを見て再度パソコンを見る
「何か情報が得られるとは思わないが・・・とりあえず検索してみるしかないか」
まずはドッペルゲンガーについて検索をしてみた
検索結果を纏めると、やはりもう一人の自分=ドッペルゲンガーという認識で問題なさそうだ
妖怪みたいなものとして捕らえられているから性別とかなさそうだけど、本人のコピーらしいから性別は同じと考えるしかない・・・ってところか
それ以上のことは分からなかった。他は、ドッペルゲンガーは宇宙人説とか電波障害が起きそうなものばかりだった
「じゃあ次」
294 = 239 :
今度は女体化で検索みた。件数が多すぎる
しかもドッペルゲンガーと違って、何か元になりそうなものすらないし
「・・・」
よく考えれば女体化なんて普通に考えられないし、人間で女体化とかありえないよな・・・
こんなもの創作の範囲にすら入りそうだし
なんというか前途多難、やる気が0になってしまった。おおゆうとよ、しんでしまうとはなさけない。違うそれ0になったのHPだ
仕方ないからVIPにいくことにした、今日も何か面白いスレ見つけられるかなという期待
板一覧からVIPを開き、スレをぼんやりと眺めていく
新ジャンル詰め合わせ、新ジャンル素直HOT、新ジャンル掃除用具、新ジャンルひょんなことから女の子
なんか最近新ジャンルスレが乱立してる・・・
「え?」
危うく見逃すところだった、見間違いかと思ったが確かに新ジャンル:ひょんなことから女の子というスレがある
新ジャンルスレだしVIPだし・・・いい情報は期待できそうにないが、念のため見ることにする。藁にもすがる気持ちだ
295 = 239 :
1 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2005/2/○○(土) 21:47:14.69 ID:
ここは「ひょんなことから女の子」スレです。
誰かが女の子になったり、何かが女の子になったりしています。
デフォのキャラがいないので、自由にキャラを作って下さい。
別に新ジャンルじゃないし既出も上等。
あなたも「ひょんなの子」を妄想してみませんか?
・過度のリアル報告・自虐、自動保守は避けましょう。
まとめwiki http://www12.atwiki.jp/hyon/pages/1.html
避難所 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/31732/1155745234/
実際に発生したケース http://~
「成る程成る程・・・って実際に・・・?」
どうやら実際に発生したケースがあるらしい。さっそくリンクからそのページに飛んでみた
その先には
「HKOK症候群 正式名称:突発性女体化症候群
性染色体がXYからXXに書き換えられ、さらに細胞が再構築されることによって男性が突然女性に変異する病気
特徴として、朝目が覚めたら既に女性になっていたケースしか見られず徐々に変化する様子は誰も見たことがない
発症例が極端に少ないため、治療法不明、発症原因さえ未だ明かされていない
唯一判明していることは、10年に一度だけ必ず患者が出るということだけである
最近は、1995年のカナダでの発症を最後に未だ世界各国でも発症者は発見されていない。法則から考えて、2005年に発病者が出ると考えられている
296 = 239 :
驚いた、まさかここまで珍しい病気だとは・・・。しかし、女体化は確率が低くてもこのHKOK症候群とやらで説明出来るとして、ドッペルゲンガーについてはどうなるんだ
・・・まさかそれも珍しい病気なのだろうか
「ふぅー、気持ちよかった」
後ろを見ると、優が着替え終わってバスタオルで髪を拭いている
「何か分かったことある?」
「あぁ、可能性としてだがどうやらHKOK症候群と言うらしい」
「HKOK?何それ、青酸カリ?」
何でそんな物騒な単語が出てくるんだよ
「青酸カリはKCNだ、とりあえずこれ読んでみろ」
そう言ってパソコンの画面を優に見せる。ついでに椅子に座らせた
「もしかして、僕がこれ発症したってこと?」
「そうとしか考えられんな」
書いてある通り、1995年のカナダで発症、そしてその10年後の今年2005年、日本でもう一人の僕、つまり優が発症したと考えると辻褄があう。のだが
「じゃあドッペルゲンガーについてはどうなの?」
それが問題なんだ。HKOKという病気がある以上、何処かにドッペルゲンガー症候群なんてのもあるはずなのだが
「それは分からん。ドッペルゲンガー症候群なんて聞いたことない」
297 = 239 :
そう、もう一つの問題が大きな壁になっているのである
それに優もHKOK症候群になったとは限らないし
「「・・・」」
お互い無言になる。気まずい・・・何か言わなくては・・・
「ま、まあお先真っ暗ってわけじゃないんだし、とりあえず女になった原因は分かったんだし」
とっさにフォローを入れる僕
HKOK症候群にかかる確率はほとんどない。だが低確率の連続は互いの事象に関係性がある確率が高いという理論から優はHKOK症候群にかかったと見て間違いないだろ、と自分に言い聞かせる
「別にいいんじゃないか?不自由してないだろ?」
言ってから気付いた、男だったのにいきなり女になって不自由じゃないわけない。失言だ・・・
「うん、まあそれもそうだよね!何とかなるって!」
それでも優は笑顔を見せてくれた、優が笑顔じゃないとこっちの調子が狂いそうだ。何でかは分からない
298 = 239 :
------------------------------
今日の分の投下はここまでです
それでは失礼しました
299 :
おちゅおちゅん
300 :
乙!
すげぇなあ…俺もこんな風に書いてみたいもんだぜ
みんなの評価 :
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