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    元スレ提督「墓場島鎮守府?」

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    301 :

    なんかワカメみたいな頭してそうだなこの少佐

    302 :

    L少佐はナルシスト系のキャラを思い浮かべると良いかもしれません。
    そう考えるとウェーブヘアー系は当たってそうですね。
    ちなみに古鷹だからエル少佐にしたわけではなく偶然です。


    続きを投下します。

    303 = 1 :


     * 北東の砂浜 *

    吹雪「……」(提督の着替え籠持参)

    「……」(手押しの一輪車持参)

    古鷹「ふ、二人ともどうしてそんな暗い表情してるんですか!?」

    吹雪「……だって……」

    「……司令官が何をしようとしているかを考えると……」

    吹雪「こういうの、なんて言うんだっけ? 人を呪わば穴二つ?」

    「この場合は、毒を以て毒を制す、かなあ」

    古鷹「い、いったい何を言ってるんですか!?」

    吹雪「……まあ、普段のお仕事といいますか……」

    「司令官の日課の一つというか……」

    古鷹「?」

    L少佐「ふむ、なかなか綺麗なプライベートビーチじゃないか。君にはもったいないね」

    L少佐「しかし准尉、今僕が欲しいのは資材であって癒しじゃないんだよ」

    提督「吹雪、服を頼む」

    吹雪「はいっ」

    304 = 1 :


    古鷹「あの、提督准尉はどちらへ?」

    「着替えてるんですよ」

    L少佐「? 自分で資材調達するつもりかい?」

    「……あなたにとっては、それに近いものです」ムスッ

    古鷹「?」

    L少佐「?」

    提督(Tシャツ+長めのサーフパンツ+作業靴)「さて、やるか」

    L少佐「なんだなんだその恰好は?」

    提督「まあ、見ていてください」

     チャプチャプ

    L少佐「彼は何をするつもりなのかな?」

    「とりあえず、司令官の言う通り見ててください」

    吹雪「そうすれば、この島がどんな場所か理解できると思いますから」

    古鷹「?」

    305 = 1 :


    吹雪「とか言ってるうちに見つけたみたいですね」ハァ

    「……見つからなければいいのに」ハァ

    L少佐「何を言っているんだ君たちは?」

    提督「よっ、と」

     ザバーッ

    轟沈した艦娘「」

    古鷹「!?」ギョッ

    L少佐「な、なんだそれは!?」ビクーッ

    提督「……『それ』なんて轟沈した艦娘に酷えことを言うなよ。吹雪、こいつの顔を隠してやってくれ」

    吹雪「はいっ」ファサ

    提督「五体繋がってるだけ、ましな方だな。艤装を外すぞ、朧、一輪車」ガシャガシャッ

    「はい」ガラガラッ

    古鷹「……あの、こういうこと、多いんですか?」

    提督「多いな。半年前なら砂浜を埋め尽くさんばかりだった」

    吹雪「それを司令官が一人一人埋葬しているんです」

    古鷹「ま、埋葬?」

    306 = 1 :


    提督「この辺の浅瀬に埋もれてても、そのうち潮の流れで浜に打ち上げられるからな」

    提督「水葬ができねえんで、妖精たちとも話をして丘の上に埋めることに決めた」

    L少佐「丘の上……って」

    提督「さっきあんたが話していたたくさんの単装砲。それはこいつらの墓標代わりだ」

    提督「でだ。さっきの話に戻るが……こいつを解体して、あんたの資材にするってことでいいのか?」ギロリ

    L少佐「い、い、いや、まあ、あー、や、やめ、やめておくよ!! は、はははは!」

    提督「……じゃあ、資材はうちで出せる最低限。それでいいんだな?」

    L少佐「あ、ああ! 十分だとも! そ、それじゃあ、よろしく頼むよ!」ダッ

    古鷹「L少佐!? どこへ行くんですか!?」ダッ

    「逃げた」ジト

    吹雪「最悪」ジト

    提督「ま、そうなるんじゃねえかと思ってたけどよ」ハァ

    轟沈した艦娘「」

    提督「悪ぃな、お前をだしに使っちまって……」ナデ

    吹雪「……」

    提督「……吹雪、どうかしたか?」

    吹雪「いえ! なんでもないです!」

    提督「?」

    吹雪(……この島に来てくれたのが司令官で、本当に良かった……!)

    307 = 1 :


     * * *

    L少佐「やれやれ……とんでもないものを見せられたな」

    朝雲「司令官! ここの提督さんとは話がついたの?」

    L少佐「ああ、僕らの要求より少ないけどね」

    朝雲「それはそうでしょ! いきなり他所様の鎮守府に乗り込んで資材寄越せだなんて、一歩間違えば海賊行為よ?」

    L少佐「厳しいなあ朝雲は」

    朝雲「司令官が古鷹さんに甘え過ぎなの!」

    L少佐「でも、その古鷹を率いている僕の艦隊の主力部隊は高い練度を誇っているわけだよ?」

    朝雲「古鷹さん、司令官の身の回りのことばかり気にして、自分の練度がおろそかになってるじゃない!」

    L少佐「まあ、彼女は裏方だからね」

    朝雲「まったくもう、ああ言えばこう言うし。古鷹さんがいなかったら、この艦隊はどうなってるのよ、もう」

    L少佐「おやおや、君は僕の手腕を評価してくれないのかい?」

    朝雲「ぶっちゃけ司令官は何もしてないでしょ?」ツーン

    L少佐「……朝雲。それは聞き捨てならないぞ? 僕がいなかったらこの艦隊は結成すらできなかった」

    L少佐「僕と言う司令官がいるからこそ、この艦隊は成り立っているんだ」

    308 = 1 :


    朝雲「そこまで言うなら、古鷹さんにおんぶにだっこの現状をなんとかしなさいよね!」

    朝雲「ほんと、こういうときに叱ってくれるのは妹の霞の役目なんだけど……早くうちに来てくれないかなぁ」


     * 一方 遠征中の朝潮と霞 *

    「へっくち!」

    朝潮「霞!? 風邪ですか!? 熱はありますか!? 鼻紙は持っていますか!?」

    「騒ぎ過ぎよ! そんなんじゃないわ。ただのくしゃみよ」

    朝潮「では鼻の中に異物が入ったんですね! 朝潮が見てあげます!」

    「やめなさいよ!」


     * 鎮守府 *

    古鷹「L少佐! 資材の積み込み完了しました!」

    L少佐「ご苦労、古鷹。いつも全部やってもらって悪いね」

     『ぶっちゃけ司令官は何もしてないでしょ?』

     『そこまで言うなら、古鷹さんにおんぶにだっこの現状をなんとかしなさいよね!』

    L少佐「……」

    L少佐「古鷹。ちょっとここで待っててくれるかな」

    古鷹「は、はい?」

    309 = 1 :

    というわけで、今回はここまで。

    310 :

    間が開いてしまいましたが、続きです。

    311 = 1 :


     * 執務室 *

    提督「古鷹を置いていく?」

    L少佐「ああ。後日改めてお礼がしたい」

    L少佐「もし僕たちに万一のことがあって、それが果たされない時の保険だよ。彼女を担保として欲しいんだ」

    提督「……」

    L少佐「彼女は働き者だ。お願いすれば何でも言うことを聞いてくれる。この鎮守府にとってもマイナスにはならないはずだよ」

    提督「どういう風の吹き回しなんだかな」

    L少佐「受けてくれないか?」

    提督「……レンタル、ということでなら、だな」

    L少佐「良かった! よろしく頼むよ、准尉!」

    L少佐「それで……頼まれついでで悪いけど、古鷹を風呂に入れてやってくれないか?」

    L少佐「うちの古鷹はワーカホリックでね。束の間の休日ということで、今日くらいはゆっくり骨休めさせてやりたいんだ」

    提督「……仕方ねえな」

    提督(なにを企んでやがる……?)

    312 = 1 :


     * 入渠ドックそばの大浴場 *

    古鷹「お風呂を貸していただけるんですか!?」

    L少佐「ああ。汗をかいただろうし、服も汚れただろう。しばらくゆっくりしてリフレッシュさせてもらうといい」

    L少佐「響と大淀? だったっけ、二人ともよろしく頼むよ」

    吹雪「吹雪です。『ひ』じゃなくて『ふ』です」

    「アタシに至っては艦種も違うし」

    L少佐「まあまあ、細かいことは気にしない気にしない」ニコニコー

    吹雪(よくこれで提督業できるなあ)

    (すごく不安なんだけど)

    313 = 1 :


     * 埠頭 *

    L少佐「准尉、見送りご苦労。君の働きのおかげで観艦式の成功が盤石となったよ」

    提督「……(ほんとかよ)」コク

    L少佐「観艦式の成功の暁には、僕の勲章を見せてあげようじゃないか」

    提督「……(もう来んな)」

    L少佐「まあ、楽しみにしていたまえ。では、出航!」

    提督「……(おう、とっとと出てけ)」ケイレイ

     船 < ブォーン ザァァァァ…

    提督「……」

    提督「……ったく、やっと行きやがったか。うぜえったらねえな、くそが」

    妖精「古鷹さんを置いていくとか、何を考えているんだろうね?」ヒョコッ

    提督「さあな。奴の考えてることはさっぱりだ」

    提督「あいつ、考えがあると思わせぶりにしておいて、何も考えてねえって感じなんだよな。無能な政治家と同じにおいがするぜ」

    妖精「……本当に、置いていって大丈夫だったんだろうね?」

    提督「……言うなよ。俺まで不安になってきた」

    314 = 1 :


     * *

    L少佐「まったく、みな古鷹古鷹と……この僕の手腕を評価しないなんて、みんな目玉が節穴だ」

    L少佐「古鷹がいなくとも、この僕が観艦式を立派に取り仕切って見せようじゃないか!」

    L少佐「ふふふ、はっはっはっは……!!」


     * 日没 執務室 *

    吹雪「司令官! 古鷹さんを連れてきました!」

    古鷹「こんなにゆっくりさせて戴いてありがとうございます! あの、こんなにして戴いて、良かったんでしょうか」

    提督「気にすんな。まあ、今のところ何もすることはねえし、しばらく適当に歓談してな」

    古鷹「いえ、そうも言っていられません、そろそろL少佐の船に戻ってお仕事を……」

    提督「……あ?」

    古鷹「はい?」

    提督「……ちょっと待て。お前、あいつにここに残るように指示されてねえのか?」

    古鷹「ええええ!? そ、そんな話聞いていませんよ!?」

    提督「……おい、どういうことだよ。っつうか、とんでもねえミスだぞこりゃあ」

    提督「大淀いるか!!」

    古鷹「……」ボーゼン

    吹雪「あ、あの、古鷹さん!? 古鷹さん!?」

    315 = 1 :


     * 一方 L少佐の船 *

    L少佐「うんうん、順調順調。この調子なら明日朝の観艦式には間に合いそうだな」

    朝雲「ねえ、司令官。古鷹さんの姿が見えないんだけど、どこに行ったの?」

    L少佐「古鷹なら、さっき立ち寄った鎮守府に置いてきたよ」

    朝雲「……は?」

    L少佐「なあに、心配ないよ。何も問題なくことが進んでるじゃないか」

    朝雲「……何を言ってるのよ。観艦式に古鷹さんがいないってどういうことなの!?」

    L少佐「何を言っているんだ。もともと古鷹は観艦式には出ない予定だったろう」

    朝雲「そういう意味じゃないわ! この艦隊が……司令官が今までやってこれたのは古鷹さんがいたからこそでしょ!?」

    朝雲「その功労者をほったらかしにして何が観艦式なの!? 冗談じゃないわ!」ダッ

    L少佐「朝雲!? どこへ行くんだ!」

    朝雲「決まってるわ! 古鷹さんを迎えに行くの!!」ザシャァァァァ

    L少佐「だ、駄目だ! 戻ってこい!! 朝雲ーーーー!!」

    316 = 1 :


     * 墓場島鎮守府 *

    古鷹「すぐにL少佐の船に戻らないと!」

    提督「そこまで急ぐ理由はなんだ?」

    古鷹「今L少佐が乗っている船は、資材を運ぶ輸送船も兼ねています。その輸送物資の金庫の鍵を私が持ってるんです!」

    提督「……つまり、お前がいないと補給物資が使えない」

    古鷹「観艦式のときに使う燃料なども、絶対に不足します!!」

    提督「……バカジャネーノ、アイツ」

    古鷹「……すみません!! 私、これからL少佐の船を追いかけます!」ダッ

    吹雪「えええ!? ふ、古鷹さん!? ど、どうしましょう? 確かにL少佐の自業自得ではあるんですが……」

    提督「うちが手助けしてやる義理はねえんだがな」

    吹雪「かといって見捨てたりしたら……えっと、あの、き、きっとこの鎮守府に文句を言う人がいますよ!?」

    提督「……面倒くせえな」ハァァ

    吹雪「司令官!!」

    提督「……吹雪。神通と由良、比叡を呼んでこい」

    吹雪「!」

    提督「旗艦はお前だ。古鷹を連れて奴の船に送り返せ」

    吹雪「はいっ! 了解しました、行ってきます!」ビシッ ダダッ

    提督「……ったく、どこまで甘えんだ俺は」

    317 = 1 :


     * それからしばらくして *

    提督「奴の船から返事は」

    大淀「いえ、まだ来ません。電文を六回ほど打っていますが、未だ返信がありません」

    提督「……なにやってんだあの野郎は」

    大淀「提督、中将へ連絡してみてはどうしましょう」

    提督「……それしかなさそうだな。L少佐の不始末だ、そう伝えろ」

    大淀「はいっ!」

    吹雪「司令官! 出撃準備できました!」

    提督「揃ったか? よし、とっとと行ってこい」

    吹雪「了解です!!」ビシッ


     * * *

    提督「……」

    大淀「……」ソワソワ

    「……」イライラ

    大淀「……」ソワソワ

    「……」イライラ

    提督「……はぁ。だっる」

    318 = 1 :


    「……司令官」

    提督「ん? なんだ」

    「どうして吹雪を行かせたんですか」

    提督「どうしてもなにも、どう見ても行きたがってたろあいつ」

    「朧は納得いきません。置いて行かれた古鷹さんも古鷹さんです。どうして身勝手なあの人を助けようとするんですか」

    提督「そんなん知らねえよ」

    「司令官は、それで納得できるんですか」

    提督「納得するもしないもねえな。そいつがやりたいことをやらせてるだけだ、勝手にやれってこった」

    提督「それとも、行くなと言えばいいのか? 邪魔すりゃあ良かったのか?」

    「……あの人は、ちょっとくらい、痛い目を見ればいいんです」

    提督「……まあ、俺もそういう気持ちはある」

    提督「が、助けたいって思ってる奴がいる以上は、そっちを優先するかな。別段、死ねと言うほど憎い相手でもねえし」

    「……」

    提督「お前は、気に入らないんだろうけどな」

    319 = 1 :


     通信機 < RRRR...

    大淀「!」ガチャッ

    「!」

    大淀「もしもし!!」

    提督「来たか」

    大淀「……」

    提督「悪い方に転んでるみてえだな」

    「それはそれで腹が立ちますね」

    提督「手を尽くそうとしたからには、良い結果が出て欲しい、ってか」

    「他人の不幸を笑いの種に出来るほど腐ってもいませんから」


     * 鎮守府 埠頭 *

    吹雪「すみません、司令官……」

    提督「いい。話は聞いた、急いでそいつをドックに連れて行け」

    吹雪「はい! 急ぎましょう古鷹さん!」

    朝雲を背負った古鷹「しっかりして、朝雲さん!」

    朝雲(大破)「……」

    提督「で、奴の船には追いつけず、か」

    神通「はい。途中、戦闘していた彼女が大破したのを見て、そこからL少佐の船を追いかけるのは危険でしたから」

    比叡「彼女を助けるには、引き返すしかありませんでした」

    提督「ったく……あの野郎どこまで馬鹿なんだ、くそが」

    320 = 1 :


     * 翌朝 *

    大淀「提督。中将からの電文が届きました」スッ

    提督「ん」ガサガサ ペラリ

    大淀「……」

    提督「……奴の観艦式は、なんとかなったみたいだな」

    大淀「!」

    提督「中将が資材を肩代わりしたらしい。その代わり、L少佐は降格処分だと。ほれ」スッ

    大淀「……そうですか……」ペラッ

    提督「まあ、当然だな。中将の手を煩わせて赤っ恥もかいたし、この程度で済んで良かったじゃねえか」

    大淀「ご不満のようですね」

    提督「まーな。もっと大っぴらに失敗して後ろ指でも指されてりゃいいんだよ、ああいうのは」

    大淀「……! 提督?」

    提督「? なんだ」

    大淀「こちらの一文……」

    提督「なに? ……『重巡洋艦古鷹、及び、駆逐艦朝雲は異動、提督准尉配下の艦娘とする』……だと?」

    吹雪「本当ですか司令官!!」ガチャバーン!

    朝潮「新しい朝潮型の着任と聞いてご挨拶に参りました!」バーン!

    「ちょっと朝潮! 少し落ち着きなさいよ!!」

    吹雪「古鷹さーん! この鎮守府へ異動だそうですよー!」

    古鷹「えっ!? そ、それじゃあ、この方が私の新しい提督なんですか!?」

    「……」

    提督「……なんだろうな? この形容しがたい漠然とした不安感は」

    321 = 1 :

    今回はここまで。
    というわけで古鷹と朝雲が着任です。

    古鷹:お人よし過ぎて自分の練度が上がらない上、観艦式において行かれた ←New!
    朝雲:観艦式に向かう途中で艦隊を離脱して古鷹を追いかけ大破する ←New!


    本当の騒動はここから。

    322 :


    何企んでるかと思ったらただのおバカさんだったか…

    323 :

    アクティブな無能ほど害になるもんは居ねえからな
    この程度で済んで良かったんじゃねえかな?
    こんなの子飼いにしようとする奴ももれなく無能だろうし

    324 :

    ここの提督有能だからお仕事なくて存在意義について悩みそうだな

    325 :

    ある意味、ここからが古鷹編の本編です。

    続きを投下します。

    326 = 1 :


    吹雪「古鷹さんが書記艦補佐?」

    「この鎮守府になじむ練習がしたいんだって。メインの書記艦の霞がいるから、あまり変なことはしないと思うけど」

    吹雪「何でか知らないけど、心配だなあ……」

    「吹雪もそう思うんだ……アタシもそう思う」



     * 翌朝 提督の私室 *

    提督「……ん」パチ

    提督「何時だ……」

    目覚まし時計「マルゴーフタゴー」

    提督「……起きるか」

    提督「……」キガエキガエ

    提督「……?」

    目覚まし時計「マルゴーサンサン」

    提督「……5時半にしてた目覚まし時計のアラームの設定が変わってるだと?」

    提督「俺、変えてねえよな……8時半とか遅すぎるだろ」セッテイシナオシ

    327 = 1 :


     * 廊下 *

     廊下 < ピカァ…

    提督「なんだこりゃ」

    古鷹「あっ、提督! おはようございます! お早いんですね!」

    提督「ああ……お前の仕業か、これ」

    古鷹「はい! 張り切ってお掃除してみました!」

    提督「どうやったらここまでできるんだよ」

    古鷹「夜のうちに済ませておいたんです。それで、申し訳ないんですが……」

    提督「? なんだ」

    古鷹「実はワックスや雑巾が足りなくなってしまいまして。追加で購入したいんですがお願いできないでしょうか?」

    提督「……考えとくが、別にそこまでしなくていいぞ?」

    328 = 1 :


     * 執務室 *

    提督「……なんだ?」

    古鷹「あっ、執務室もお掃除させていただきました!」

    提督「……机の上にあった書類はどうした」

    古鷹「それはこちらの棚に!」

    提督「算盤はどこへやった」

    古鷹「こっちの机の中に入ってます!」

    提督「……」

    提督「妖精、いるか?」

    島妖精D「ふわぁい……」ムニャ

    島妖精F「なーに……?」ムニャ

    提督「……何があった」

    島妖精A「いや、実はだな……」

    329 = 1 :


     * * *

    提督「つまり、古鷹は前の鎮守府と同じ感覚で掃除と整理整頓をやってたと」

    島妖精A「ああ。私たちが止めるのも聞かず、夜のうちに一人で大掃除を始めたようなものだ」

    提督「俺が決めた場所に置いていたものを勝手に入れ替えたのも、その一環だと」

    島妖精A「みたいだな」

    古鷹「す、すみません! つい、L少佐の鎮守府と同じ感覚でお仕事をしてしまいまして」

    「どこまで古鷹さんに任せてたのよあのクズは……」

    提督「古鷹、やりすぎだ。俺の机は勝手に触るな。重要書類をどこかに持っていかれたらたまったもんじゃねえ」

    古鷹「は、はい。一応、前の鎮守府では喜ばれてたんですが……」

    提督「ここにゃここのルールがある。勝手に物の置き場所を変えるんじゃねえよ」

    古鷹「す、すみません」

    「……初回だけなら、あまりきつく言わないほうがいいんじゃないの?」

    提督「なあ霞? お前、厨房の食器と調理器具の場所が全部違ってたらどうするよ?」

    「なにそれ……そこまでやったの?」

    提督「ついでに調味料もな。電が砂糖と塩を間違えそうになってたのを比叡がとめてたって暁から報告があったぞ」

    提督「おかげで朝餉の準備も遅れるそうだ」

    「……」

    330 = 1 :


    古鷹「それなんですが提督、比叡さんがお料理作ったら大変なことになりますよ!?」

    提督「それもお前の勝手な思い込みだ。比叡が料理できないのは余所の話で、うちの比叡は別だ」

    古鷹「そ、そうなんですか!?」

    「……まるであのときの長門さんみたいになってるわね」

     バタバタバタ

    長門「提督、失礼する、長門と明石だ」トトトン

    提督「噂をすれば、か。入れ」

    長門「提督、保管しておいた布がなくなっているんだが、しらないか!?」ガチャ

    提督「もしかして、掃除で全部使ったとかじゃないだろうな……」

    明石「工廠の工具も! 置き場所がばらばらでどこに何があるかわからないんです!」

    提督「……古鷹……」

    古鷹「すみません! 本当にすみません!」ペコペコペコ

    提督「……なあ、奴の鎮守府の連中はここまで古鷹に世話してもらわねえと何も出来なかったのか?」

    「……目眩がしてくるわね」

    331 = 1 :


     * 食堂 *

     ワイワイ ガヤガヤ

    提督「とにかく、余計な真似はするな。何か手伝って欲しいときは呼ぶ」

    古鷹「本当にすみません……」ションボリ

    提督(いくら善意からお節介焼いてるとはいえ、ここまで常識外れだとはな……)

    提督(最悪、一般常識から教育し直さなくちゃならないとかなったりしねえだろうな?)

    「なに難しい顔してんのよ」

    提督「わかってんだろ、察しろよ……ところで朝雲の具合はどうだ」

    「もう八割方いいんじゃないかしら。大事を取ってまだ休養室にいるけど」

    提督「じゃあ、普通の飯も食えそうだな? 後で持って行ってやるか」

    古鷹「あ、私も行きます!」

    提督「……ああ」

    「……あんた、今の間は」

    提督「わかってんだろ、察しろよ……」ハァ

    (まあ、不安よね)ハァ

    332 = 1 :


    比叡「あっ、提督すみません、朝餉の準備、遅くなってしまいました!」

    提督「いいよ、気にすんな。とりあえず元に戻ったのか?」ゴハンウケトリ

    比叡「はい! 大丈夫です!」

    古鷹「うう、すみません、ご迷惑おかけしました」ペコペコ

    比叡「いえいえ、置き場所が変わってた以外は、厨房も綺麗になってましたし!」

    比叡「次から改めて、お手伝いをお願いします!」

    古鷹「あ、ありがとうございます!」パァ

    提督「……こういうのを大人の対応っつうんだろうなあ」

    「……なんで私に言うのよ」

    提督「このくらい同意を求めてもいいだろ。とりあえず飯にすっか……」

    「そうね……」

    古鷹「提督、右隣の席に失礼しますね」

    提督「ん? あ、ああ」

    (……なんか、また嫌な予感が)

    古鷹「♪」チャッ

    提督「おい古鷹。それ、俺の箸……」

    333 = 1 :


    古鷹「提督、はい、あーん」ニコー

    提督「!?」ピキッ

    如月「!?」カシャーン(箸を落とした音)

    神通「!?」バキィ(箸を圧し折った音)

    敷波「んがぐっ!? げほ! げっほ!」ドンドンドン

    吹雪「し、敷波ちゃん大丈夫!?」セナカサスリ

    不知火「」ブボァ

    初春「」ブボァ

    「」ベチャア

    由良「暁ちゃん!? ちょっと待って、今拭く物を持ってくるから……きゃあ!?」ガシャーン

    「由良さん!?」

    「」ポカーン

    長門「」ポカーン

    「はわわわ!? し、司令官さん!? 古鷹さんと何があったのです!?」

    334 = 1 :


    明石「ごめんね大淀も朝潮ちゃんも朝から手伝ってもらって……って、なにがあったのこれ」

    朝潮「どうして古鷹さんが司令官のご飯を持ってるんですか?」

    大淀「あの、提督? 提督!?」ユサユサ

    提督「」コウチョク

    「この……しっかりしなさいよ! このクズ!!」ガスッ

    提督「ぐお!? な、なにしやがる霞!」

    「この程度でフリーズするとか、軟弱なのよ!」

    提督「軟弱って言うのかよこれは! びっくりしすぎて固まるわこんなもん!」

    古鷹「あの、提督? あーんしないんですか?」

    提督「自分で食うから。箸をおいて、お前はお前で食べろ……」ハァァァ…

    如月「そうよ! 司令官に『はい、あーん♪』ってしてあげるのは私の役目なんだから!」バーン!

    提督「如月も落ち着けよ……」グッタリ

    335 = 1 :


     * 執務室 *

    提督「……」カリカリカリ

    「……」カリカリ

    古鷹「……」ペラリペラリ

    提督「……これで終わり、と。どうだ、霞」

    「……ふん、いいんじゃない。無難だと思うわ」

    古鷹「……へえ、すごいですね提督! 拝見させて戴きましたが、誤字もないし!」

    提督「普通だろ?」

    「普通よ?」

    古鷹「いえ、とても素晴らしいと思います! 提督、よくできました」ナデナデ

    提督「!?」

    「!?」

    古鷹「しかもこんなに早く仕事を終わらせられるなんて!」ダキツキナデナデ

    提督「!?」シロメ

    「!?」シロメ

    336 = 1 :


    古鷹「あっ、この資料、早速大淀さんに提出してきますね!」

    古鷹「~♪」タタタッ

    「……」

    提督「……」

    「……はっ!? ち、ちょっと! あんた鼻の下伸ばして……」

    提督「……」アタマカカエ

    「……ない、わね……どうしたのよ」

    提督「……あ、あいつは、いったいなんなんだ?」

    「……は?」

    提督「だってわけわかんねえだろ! あれが褒められるようなことなのか!?」ツクエバーン!

    「とりあえず落ち着きなさいよ……あんたがそこまで取り乱してるところ、初めて見るわ」

    337 = 1 :


     * トイレ(個室) *

    提督「ったく、参ったぜ……」カチャカチャ

    古鷹「提督! 紙はありますか!? ちゃんと拭けてますか!?」ウエカラヒョコッ

    提督「入ってくんな!!」


     * 風呂 *

    古鷹「提督! お体洗って差し上げますね!」マッパ

    提督「出てけ! あと前隠せ!!」

    如月「そうよ! 私が洗ってあげるんだから!」バスタオルマキ

    提督「如月もだ!!」


     * 寝室 *

    古鷹「提督、子守唄歌って差し上げますね!」ガシッ

    提督「いやもういいから自分の布団で寝ろよ……」

    古鷹「寝付くまでだっこしててあげますから!」ギュー

    提督「頼むから一人で寝かせてくれ……」グッタリ

    如月「古鷹さん、司令官から離れてー!!」グイグイ

    338 = 1 :


     * 翌朝の執務室 *

    提督「眠ってえぞ、くそが……」ゲッソリ

    「……ちょっと。大丈夫なの?」

    提督「……いつもなら『体調管理も仕事のうち』とか言うくせに、どうした」

    「さすがに昨日一日の様子を見てたら、そんなこと言えないわ。どう考えてもあの古鷹さんの過保護が過ぎてるんだもの」

    「あんたが気を付けてどうこうできるとも、あんたに説教して事態が変わるとも思えないし?」

    提督「言って聞かねえ奴ほど面倒くせえもんはねえな……」

     扉 < コンコン

    敷波「しれーかーん、なにかお薬いる? 頭痛薬とか胃薬とかさ」ガチャ

    提督「……あー、大丈夫だ、寝りゃあ治る。心配させて悪いな」

    敷波「まあ、霞が一緒なら体調でも仕事でも心配はいらないんだろうけどさぁ……」

    提督「で、連れてきたのか?」

    敷波「うん。入ってー」

    朝雲「失礼します。やっぱり、古鷹さんがご迷惑かけてるのかしら……」

    「朝雲! 体はもう大丈夫なの?」

    朝雲「うん。それより、こんなに素直な霞、見たことないんだけど……なにかあったの?」

    339 = 1 :


    提督「? 余所の霞は素直じゃないのか?」

    朝雲「私が知る限りは、どんくさい司令官のおしりを蹴飛ばしながら『クズ』って罵ってるイメージがあるわね」

    提督「まあ、クズ呼ばわりはあったな。事実だから気にしてねえけど」

    「こんな感じで自分で自分のことクズって呼んでんだもの、蛙の面に水じゃ言うだけ無駄よ」

    「それに、司令官は仕事できないわけじゃないの。理由なく蹴飛ばしてたら私がクズになるじゃない」

    提督「霞は秘書官やらせりゃ仕事も早え。助かってるから俺もやる気にはなる」

    「私以外の時もやる気を出して欲しいんだけど?」ジロ

    提督「お前が一番事務仕事早えから、捗ってるってだけだ。俺の仕事の速さは変えてねえ」

    敷波(なにイチャついてんだか)ムスー

    朝雲「ふぅん……少なくとも、俗にいうダメ提督ではなさそうね」

    朝雲「そうなると、古鷹さんはこの鎮守府には馴染めなさそう……最悪、毒になるのかしら」

    提督「毒?」

    340 = 1 :


    朝雲「ええ。呆れるくらい人に親切にするのがうちの古鷹さん。それで堕落したのがL少佐」

    朝雲「L少佐がだらければだらけるほど、古鷹さんが世話を焼いて、何もしなくなる悪循環」

    朝雲「一見、鎮守府がちゃんと機能しているように見えるから、猶更たちが悪いの」

    提督「……冗談じゃねえぞ」ゾワ

    「……これは、なんとかする必要がありそうね」

    敷波「なんとかって、どうする気?」

    提督「……俺の今の状況が苦痛だってことを理解してもらえればいいんだよな」

    「それができれば苦労しないわね」

    提督「いいや、わかってもらおうじゃねえか。……絶対、わからせてやる」ギリギリギリ

    (なんて顔してんのよ……)

    341 = 1 :

    今回はここまで。
    一応古鷹さんが世話焼きになった理由も後ほど。


    書いてて思ったんだが、この提督と雷ちゃんはすっごい相性悪そうだ……あと卯月と山風あたりも。

    342 :

    続きを投下します。

    343 = 1 :


     * 翌朝 *

    古鷹「……ん、んんんっ……?」ジャラン

     (ベッドの上で鎖で拘束されている古鷹)

    古鷹「え? な、なに? いったいなにが……?」モゾモゾジャラジャラ

    吹雪「おはようございます古鷹さん!」ドアガチャ

    古鷹「吹雪さん!? こ、これは一体、なにがあったんですか!?」

    吹雪「古鷹さん、今日からこの吹雪が、古鷹さんの身の回りのお世話をさせていただきます!」ビシッ

    古鷹「え!?」

    吹雪「これから古鷹さんの歯磨きと洗顔をさせていただきますね!」

    古鷹「えええ!?」

    吹雪「? どうかしましたか?」

    古鷹「そ、そのくらいなら、私が自分でできますから、この鎖を解いてくれませんか?」

    吹雪「それはできないです。司令官の指示ですから」

    古鷹「て、提督の!?」

    344 = 1 :


    吹雪「これ以上、古鷹さんに苦労はかけさせられない。前の鎮守府で苦労した分を、ここで取り戻してもらおうという司令官の配慮です!」

    古鷹「そ、そんな! 私はそれを苦労だなんて……」

    吹雪「古鷹さん、無理しなくていいんですよ。さ、お湯が冷めちゃいますから、温かいタオルで顔を拭きましょう!」

    古鷹「ふ、吹雪さ……わぷっ!?」

    吹雪「終わったら歯磨きしますから、口をあけてくださいね~」

     * *

    古鷹(結局、ドライヤーまでかけてもらっちゃった……)

    古鷹(うう、こんなことしてる場合じゃないのに……提督、ちゃんと朝餉を食べてるのかな……)

    吹雪「古鷹さん! 朝餉をお持ちしました!」

    古鷹「え!? も、もしかして」

    吹雪「はい! 私がお手伝い致します! あーんしてください!」ニコッ

    古鷹「」

     * *

    345 = 1 :


    「……つまり、古鷹さんがああなったのは、演習相手の秘書艦からアドバイスを受けた結果、なのね」

    朝雲「ええ。そこまでいくと過保護通り越して、介護って感じなんだけど」

    朝雲「その秘書艦が言うには、殆ど付きっ切りでお世話してるみたいなの。昨日司令官にやったみたいにね」

    提督「そこまでするのかよ……たまったもんじゃねえ」ウエッ

    「私もにわかに信じられないんだけど。朝雲、その話は本当なの?」

    朝雲「ええ、古鷹さんに直接聞いたし、間違いないわ」

    提督「何やってんだよ、その演習先の司令官はよぉ……」

    朝雲「私もそう思うけど、余所の鎮守府の事情に首を突っ込むわけにもいかないし……そもそも突っ込みたいと思わないし」

    提督「確かにな。俺もそんな奴らだってわかってたら、関わり合いにすらなりたくねえや」

    「……思ったんだけど、あんたもどっちかというと世話焼きタイプじゃないの?」

    提督「あ?」

    「なんだかんだ言って、私たちのこと気遣ってくれてるわよね。些細なことでも助けてと言われたら、ちゃんと助けてくれるし」

    提督「一応この鎮守府任されてる立場だからな。それに共同生活してるんだから、ある程度は当然だろ」

    346 = 1 :


    「そう思うんなら何か頼まれるたびに『面倒くさい』って言うのやめなさいよ。あとくそくそ言うのも禁止!」

    提督「あ? 嫌だよ面倒くせえなくそが」

    「そういう風に言うんじゃないわよ! その口が悪いって言ってんの! 少しは直そうとしなさいよねこのクズ!!」

    提督「マジ面倒くせえ。つうか俺クズだからクズらしくしてるわ」

    「そうやって人をおちょくるのもいい加減にしなさいよ! あんたそういうところは子供っぽいんだから!」

    朝雲(傍から見てるとイチャついてるようにしか見えないんだけどなー)

    神通「本当、仲良しに見えますよね」

    朝雲「!?」ギョッ

    提督「神通、人の背後取って考えてること言うのやめてやれ。あと誰が仲良しだ、誰が」

    神通「失礼しました。ところで、吹雪さんの件ですが……」

    提督「今は古鷹の対応してるから悪いが、訓練の参加は見合わせだ。そのうち回り番にして、吹雪は復帰させる」

    神通「……ですが、吹雪さんほど甲斐甲斐しいお世話ができる子もいないと思います」

    「吹雪には、船の時の記憶もあるから猶更ね。一緒に出撃したことのある古鷹さんが相手だから張り切ってるとも言えるわよ?」

    提督「なんだよ……因縁浅からぬ相手だってか。そりゃ面倒だな」

    347 = 1 :


     * 一方その頃 *

    吹雪「古鷹さん! ご本をお持ちしました! 読み聞かせてあげますね!」

    吹雪「古鷹さん! おトイレは大丈夫ですか! おまる持ってきました!」

    吹雪「古鷹さん! お昼寝の時間です! 子守歌を歌いますね!」

    吹雪「古鷹さん!」

    吹雪「古鷹さん!」

    吹雪「古鷹さん!!」

    古鷹「」

    348 = 1 :


     * そして次の日の昼 *

    提督「もう少し時間がかかりそうだと思ったんだけどなあ……」

    朝雲「そうね……」

    古鷹「ごめんなさい! 本当にごめんなさい!!」ナミダメ

    提督「おい吹雪、お前古鷹に何しやがった」

    吹雪「ええと、朝起きたら歯磨き洗顔ブラッシングして朝餉、そのあとストレッチと簡単な筋トレして砲撃訓練で古鷹さんは見学で……」

    提督「その辺は神通の教育の賜物だなおい」

    吹雪「で、昼餉を取ったらお昼寝の時間で子守歌歌って本を読み聞かせして夕餉を取ったらお風呂入ってお話ししてまた子守歌歌って就寝ですね!」

    提督「……こいつもお世話大好き艦娘の予備軍じゃねえか?」タラリ

    朝雲「否定できないわ」

    吹雪「あ、勿論下のお世話も」

    古鷹「やめてえええええ!!」ナミダジョバーー

    提督「おいやめろ吹雪。朝雲も何をしてたか言ったのお前だろ、なんとかしろ」

    朝雲「私じゃないわよ、おおもとの発案者はダメ提督製造機の駆逐艦よ」

    提督「つうかここまで吹雪が暴走するとは思わなかったぞ、くそが」

    349 = 1 :


    吹雪「司令官! 明日も古鷹さんのお世話しますね!!」ランラン

    古鷹「も、もう結構です! 私がやり過ぎてたこと、わかりました! 十分わかりましたから!!」

    提督「おい吹雪」

    吹雪「お世話続けていいですよね!!」

    提督「……吹雪」

    吹雪「いいですよね!!!」ギラギラッ

    提督「……」ハァ

     バッチィィィィンン!

    朝雲「」

    古鷹「」

    「ちょっ、何の音よ!」ドタドタ

    「なにかあったんですか!?」バタバタ

    吹雪「」キュウ…

    「吹雪が倒れてる!」

    「あんた、吹雪になにしたのよ!」

    朝雲「……でこぴん」

    「は?」

    朝雲「今、この人のでこぴんで、吹雪が吹っ飛んたの……」ガクブル

    提督「手加減忘れてた」フン

    「」

    「」

    350 = 1 :

    今回はここまで。


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