元スレ勇者「ハーレム言うなよマジで」戦士「5だぞっ!」
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402 = 401 :
sage忘れ失礼
403 :
ドラクエやらないから分からないんだけど、この皇帝の人は本編ではもっと脇役なの?
404 :
乙どすえ
>>403
脇役どころかただのモブ。このSSではドラクエ本編ではただのモブ同然だった連中が超重要キャラになってるってパターンが結構多い(そこら辺のギャップが面白さの一つでもあるんだけど
405 :
勇者「……」ゴクリ
スー勇者「ま……まさかそんな……」
スー戦士「いや、冗談は言っちゃいないよ。恐らく、軍神の二人よりも強いんじゃないか」
スー勇者「軍神?」
スー戦士「同士大戦を終わらせたっていう二人の剣士の話さ。“青い鬼”と“赤い鬼”」
スー戦士「あの二人のように、何十年後かにもソクラスやオルテガは神話として語られるんじゃないかな」
勇者「……」
スー戦士「ま、そんな事より、お前達の話を聞かせてくれよ。この一年の事」
スー勇者「あ!いっぱい話すことあるです!えっとですね――……」
…………
――スー勇者の家――
ホー ホー
スラお「ぐぅ……ぐぅ……」
勇者「……」
スー勇者「……」
ゴロ
スー勇者「……起きてるです?ご主人様」
勇者「ん?ああ。ちょっとね。眠れなくて」
スー勇者「なんだか、さっきから様子がおかしいです」
勇者「え?そう?」
スー勇者「はい……考え事、です?」
勇者「んー……」
ゴロッ
勇者「……商人の事とか、色々考えてたんだ」
勇者「なんでソクラス様みたいな凄い人があの町に来ているんだろう、とか」
スー勇者「あの街、有名な、船の中継地点みたいです。その方も移動するために、来たんじゃです?」
勇者「うーん……でもそれだったら移動魔法使える人を雇えばいい話だし……単に輸送の監督役なのかな」
サス…
スー勇者「……足の痣、痛むです?」
勇者「ん?ああっ、い、いや。そんな事ないよ」パッ
スー勇者「…………」
ギュッ
スー勇者「ご主人様、もう寝るのが、いいです。また悪い夢見るですよ」
勇者「そ、そうだね」
スー勇者「………………あと、3回です」
勇者「……」
スー勇者「3回、魔力に魅入られる、ご主人様……死んじゃうです」
スー勇者「もう絶対……飲み込まれないで、くださいです」
勇者「……うん」
勇者「心配かけてごめんね。僕は大丈夫だから……おやすみ。スーちゃん」
406 = 1 :
―――――――――
ガサッ
「はぁっ、はぁっ……やっと着いた……!!」
「ここが……スーの村か……」
…………
……
…
・
――朝――
チュンチュン
バシャッ!
勇者「っぷはっ……冷たい」
エド「ブルフンッ……顔を洗うのは本当に気持ちがいいですね。拭いて下さいお願いします」
勇者「拭かせるんかい」フキフキ
スタスタ
スー勇者「ご主人様。歯磨き用の茎、持って来たです」
勇者「おー、ありがと」
クキクキ
勇者「んー……ひもひろいいあはら(気持ちの良い朝だ)」グシグシ
スー勇者「ほうれふね」グシグシ
スラお「ぼくもそれやりたい」
勇者「スラお歯がないれひょ」
エド「さて、今日はどうされるんですか?ご主人様」
勇者「今日はスー戦士さん達に魚獲りに誘われてるんですよ。それに参加しようかなって」
エド「おや、いいですね」
スー勇者「私はちょっとお母様と一緒にお裁縫するです」
エド「それまた良い事だ。完成したら呼んでね」
勇者「とりあえずのんびりと過ごさせて貰おうかなって思ってまs――……」
【“おーい!!村の前に何かいるぞ!!”】
【“街の人間だ!!何しにきやがったんだ!!”】
スー勇者・エド「「「!!?」」」
【“とりあえず行って見るぞ”】
【“くそっ!!痛い目にあわされてえのか!!?”】
タッタッタ…
勇者「?なんだかみんな騒いでるけど」
エド「スー勇者。行こう」
スー勇者「はい!ご主人様!行くです!」
グイッ
勇者「えっ?ちょっ、えええ!?」
407 = 1 :
…………
【“何の用だ!!帰れ帰れ!!”】
【“入り口に居座りやがって……!!”】
スー戦士「……なんのつもりだ」
スー戦士「そんな所にあぐらをかいて居座って……何をしに来たんだ」
「俺は丸腰だ!武器も何も持ってねえ!」
タッタッタ
ザッ
スー勇者「はぁっ、はぁっ」
勇者「スーちゃんっ、どうしたのこの騒ぎ――……え?」
あらくれ「だからお願いだ!!少し話を聞いてくれ!!」
勇者・スー勇者「「あらくれさん!?」」
【“おい、こいつは何て言ってやがるんだスー戦士”】
【“もういいから追い返してしまえ!”】
スー戦士【“……皆は少し静かにしていてくれ”】
スー戦士【“俺が通訳をする。しばらくは黙れ”】
【“何を……”】
スー戦士「わかった。何の話だ?言ってみろ」
スー戦士「悪いが、お前らの町長のせいで、村の若い奴らは殺気立っている。つまらん事は言うなよ」
あらくれ「……その町長の事だ」
ザリッッ
【【【【【“!!!”】】】】】
勇者(土下座!!!?)
あらくれ「…………うちの町長が、あんたらに不快な想いをさせて……悪かった」
あらくれ「代わりに、あんたらの怒りは俺が受け入れる……!煮るなり焼くなり好きにしろ!」
あらくれ「だから……!なんとか、町長の事は許してやってくれ!!」
【“はぁ!!!?何を言ってやがる!!!”】
【“何を今さら!!”】
408 = 1 :
スー戦士「……町長の命令で来たのか?」
あらくれ「いや……俺の、俺個人の意思だ」
スー戦士「なぜこんな事を?謝りに来るという事は町長の非を認めているという事だろう?」
スー戦士「だったら町長の為にここまで来てスーの怒りを受け止めるなど……」
あらくれ「…………町長は、俺の……いや」
あらくれ「町長は、俺達の。あの街の住人達の恩人なんだ……!」
勇者「……!」
スー戦士「どういう事だ……?」
あらくれ「これを見てくれ!」
スッ
スー戦士「……!!!」
【“それは……”】
【“み、見た事がある”】
あらくれ「……足首の、刺青」
あらくれ「そうだ……奴隷だ。奴隷の烙印だ」
勇者「っ……!!!!!!」
あらくれ「……あの町の人間はな、町長に連れてこられたんだ」
あらくれ「エジンベアの、クソみてえな下層街から、連れてこられた人間達なんだよ!!」
409 = 1 :
スー勇者「下層街って……!!」
スー勇者(この前、私達が行った……)
スー戦士「……街の、住人達。全員か?」
あらくれ「……ああ、今の所、そうだ」
あらくれ「町長に連れてこられなけりゃ、今頃まだずっとあの下層街でくせえ飯を食ってた」
あらくれ「でも、今はあの人のおかげで……みんなやっていけてる。職だってまともに見つけられてる!」
ガッ!!
あらくれ「頼む……!!今回の事も、何か事情があったにちげえねえ!!」
あらくれ「他のやつらは知らねえんだ……俺は知ってる……あんたらは強い」
あらくれ「昔、戦争に行ったヤツから聞いた事がある……スー人が本気を出したら、誰もまともにたちうちできねえって」
あらくれ「スー人は敵に回すなって……!!」
スー戦士「……俺達の、町長への報復を恐れて……この村まで来たのか?」
あらくれ「…………お願いだ、後生だ」
あらくれ「あの人を……憎まないでやってくれ」
あらくれ「許してやってくれ……!怒りを治めてくれ……!!」
【【【【【“…………”】】】】】
【“……けっ”】
ゾロゾロ
【“自分らも奴隷だったくせに、俺らに威張り腐ってやがったってのかよ”】
【“もういい……視界に入れるのも、考えるのも嫌だ”】
【“何が事情があったから、だ……クソが”】
スタスタ…
スー戦士「……俺達には、そんな事関係ない」
スー戦士「約束を反故にされ、馬鹿にされたんだ。許せる筈もない」
あらくれ「……っ」
スー戦士「だが……お前に言われなくとも、報復などはしない」
あらくれ「!ほ、本当か!?」
スー戦士「勘違いはするな。お前達の事は許せない」
スー戦士「だが、偉大なる魂の導きの為に、憎しみを生む事などはしない」
スー戦士「……それだけだ」
あらくれ「……おっ」
ギリッ…
あらくれ「恩にきるっ……!すまねぇ……すまねぇ……!!」
410 = 1 :
………………
――スーの村・川の上流――
カァ カァ
バシャッ
スー戦士「ふぅ……陽も暮れはじめたな」
あらくれ「…………あの」
スー戦士「ん?なんだ」
あらくれ「いや…………おれは、いつまでこの魚籠を持ってりゃいいんだ……?」
【“あぁ!!?ガタガタ言ってるんじゃねぇぞ!!?”どうぞ】
【“煮るなり焼くなり好きにしろって言ったのはてめえだろうが!魚籠持ちくらいしろやぁ!!”どうぞ】
あらくれ「そりゃ、言ったけどよ……半日もずっと川の中で、魚籠持ちっつうのは、辛い……どうぞ」
スー戦士「お前らどうぞどうぞ言って俺に翻訳託すのやめろ。マジでしんどいんだこれ」
スー戦士「ったく……辛いなら勇者の傍に行っていろ。あいつは銛突きでなく釣りをしているから」
あらくれ「すまねぇ……」
――――――
勇者「……」ボーッ…
クイクイ
勇者「……」ボー…
クイクイ
あらくれ「……おい、ひいてんぞ」
勇者「えっ?あっ!?」グッ!!
スカッ
勇者「……逃げられた」
あらくれ「何ぼーっとしてんだ……隣座るぜ」
勇者「ちょっと考え事してて……あ、どうぞどうぞ」
ドカッ
あらくれ「っふー……」
勇者「そういえば倉庫番はいいんですか?」
あらくれ「あぁ、一週間交代だからな。しばらく非番だ」
あらくれ「まああの街からここに来るのに一日使っちまったんだけどな」
勇者(あ、そっか。近道あるのはスーの人以外知らないんだ)
あらくれ「考え事ってなんだよ?町長の事か?」
勇者「え?あー……まあ、そうです」
411 = 1 :
あらくれ「……さっきも言ったが……町長は、俺らの恩人だ」
あらくれ「だから、あまり悪く思わねぇでやってくれ……幼馴染なんだろ、お前」
勇者「……あの」
あらくれ「ん?なんだ」
勇者「ここ最近、あいつの事で気がかりだった事とか、ありませんか?」
あらくれ「……いきなりだよ」
あらくれ「ほんの少し前までは、それこそスーの人らからも、誰からも好かれるような人だった」
あらくれ「それがちょっと前から、人が変わったように妙な取り引きやらをするようになっちまって……」
勇者「……」
あらくれ「…………気付いたら、町人達からも、信用されてねえような人になっちまった……」
あらくれ「人が変わっちまったみてぇによ……未だに、信じらんねえよ……あんな、いい人が……」
勇者「……」
あらくれ「……?おい?」
勇者(何かが、何かがひっかかってる)
勇者(何だろう、バラバラになってる何かが……組み合わさりそうな……)
―――――――――――
――村長の家――
スー勇者【“お母様!この角のところ、こんな感じで大丈夫かなっ?”】
村長妻【“ええ、上手いわ。ふふ。本当に立派な女の子になってるわね、スー勇者”】
スー勇者【“えへへー”】
ピタッ
スー勇者【“あ……お母様、ここの刺繍はどの糸を使いましょうか?”】
村長妻【“ああ、それならここの箱にあったかしら……”】
ゴソッ… パカッ
村長妻【“あら違う箱を……あららら、これ。懐かしいわね”】
ヒラッ
スー勇者【“……?それって”】
村長妻【“あなたが作った、あぶり出しを使った絵を描いた紙よ”】
スー勇者【“……”】
村長妻【“冬に、女王様の元から帰って来たあなたが柑橘類をお土産に持って帰って来てねぇ……”】
村長妻【“私が、余った皮でこれをやってみせたら貴女すごくよろこんで……”】
ガバッ ダッ!!!
村長妻【“あら?どこへ行くの?”】
―――――
タッタッタ
スー勇者「……っ」
スー勇者(もしかして……!)
412 = 1 :
………………………………
『なんでっ……!!いちいち構うんですか!!!!』
『1人だけ悪者になるだけで、全部上手くいくならっ』
『それですむならっ……それでいいじゃないですかぁっ……!!!』
………………………………
勇者「…………………………………………あれ」
あらくれ「ん?どうした?」
勇者「……」
勇者「……」
勇者「……」
あらくれ「……おい、お前本当にどうした?」
ザパザパッ
スー戦士「はー、もう駄目そうだ。日が暮れて魚が見えなくなってきた」
【“腹減ったし獲った魚持って帰って女房に飯作ってもらうか”】
【“おい魚籠係!ちゃんと見張ってただろうな!?”】
スタスタ
スー戦士「ん?どうした?勇者……さては釣れなかったな?」
勇者「…………スー戦士さん」
スー戦士「ん?」
勇者「あいつ……最後に何て言ってました?」
勇者「最後に、スー戦士さんに何て言いましたか?」
スー戦士「おいおい、勘弁してくれよ。なるべく思い出したく」
勇者「何て言いましたか!!!」
スー戦士「っ……!!?……え、えっと」
スー戦士「もうスーの村と取り引きする気は無いって」
勇者「他には!?」
あらくれ「お、オイお前どうした?」
【“勇者?目が怖いぞお前”】
スー戦士「他……?ああ」
413 = 1 :
スー戦士「『お前に売った木箱の中の秋種を実らせたら、取り引きしてやる』的な事を言われたな」
勇者「……」
あらくれ「あ、秋種を?」
スー戦士「ああ。今から秋までどのくらいあると思ってるんだって話さ」
勇者「スー戦士さん、あいつから買った秋種と本とかが入った袋……今何処に」
スー戦士「ん?俺の家だが……正直、使う時が来るかどうかあやし――……」
ダッ!!!!
スー戦士「っておい!?」
あらくれ「勇者!!?」
………………
タッタッタ!!!
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
――――――――――――
『根も葉もないもんさ。この町の金使って宝石買い漁ってるだの、うまいもん食ってるだの』
『町の金使ってくだらねえ骨董品買っただの』
――――――――――――
タッタッタ!!!
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
――――――――――――
『今の町長の行いはちょっと看過できない事が多すぎましてね……』
『ですから、新しい町長を選びなおす。その機会がほしいのです。この私達は』
――――――――――――
タッタッタ!!!
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
――――――――――――
『ここはな、ガルナバークだ』
――――――――――――
414 = 1 :
タッタッタ!!!
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
――――――――――――
ギリッ…
商人『……なんで、このタイミングでっ……』ボソッ
――――――――――――
タッタッタ!!!
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
――――――――――――
『まちをつくるのが、ゆめなんですっ』
『みんながわらってくらせる、みんながびょーどーなまちを!』
ニコッ
『そして、そこにみんなですむんです!』
415 = 1 :
……………………
パカラッ パカラッ
エド「おなかすいたね」
スラお「んー……すいたね」
――村長の家――
バサッ
スラお「スーちゃん!おなかすいた!」
エド「スー勇者……あれ?なにをしてるんだい?」
村長妻【“あら、エド、スラおさん。お帰りなさい”】
スー勇者【“あ、エドさん、スラさん”】
スッ…
スー勇者【“これ”】
エド「?なんだいその笛」
スー勇者【“わからないの……ほら、前にランシール勇者さんのお仲間が荷物を届けてくれたでしょ?”】
スー勇者【“あれに同封されてた白紙の紙、魔力を使ったあぶりだしだったの”】
エド【“魔力を使ったあぶりだし?”】
スー勇者【“そう。前にあぶりだしの話をランシール勇者さんにした事があって……それを覚えてたのか、魔力で作ったみたいで”】
スッ
スー勇者【“これが、書かれてて”】
エド【“どれどれ?”】
[ ぬいぐるみの中を見て ]
エド【“……”】
スー勇者【“だから、ぬいぐるみの中を開けたんだけど……この笛が入ってて”】
エド【“なんだろ……ただのお土産とか?”】
スー勇者【“どうなんだろ”】
エド【“それって吹けるの?”】
スー勇者【“えっとね……”】
スッ…
416 = 1 :
フィィィィン……
フィィィィン……
417 = 1 :
エド【“……綺麗な音……だけど”】
スラお「なんか、ひびいたよ?」
スー勇者【“そう……なんだか、〝こだまする〟の”】
ガサッ
村長妻【“あら?ぬいぐるみの綿の底、まだメモがあるわ”】
スー勇者【“えっ!?なんて書いてあります?”】
村長妻【“えっとね……”】
村長妻【“……――やまびこの、笛?”】
スー勇者【“…………やまびこの笛……?”】
タッタッタ!!!
ガバァッ!!!
スー勇者・エド・スラお「「「っっ!!!?」」」ビクゥッ!!!
勇者「はぁっ!!はぁっ!!」
スー勇者「ご主人様!?びっくりしたでs」
勇者「スーちゃん!!」
スー勇者「は、はい?」
勇者「スー戦士さんが商人から買った秋種は!!?」
スー勇者「えっ……!?えっと」
ゴソゴソ
スー勇者「うんしょ……こ、この袋です……」
勇者「貸してっ!!」ガシッ!!
バリバリッ!!!
村長妻「!!?」
エド「ご主人様!!?」
勇者「……っ!この、木箱かっ」
スー勇者「ご主人様!何をしてるですかっ、さすがに」
バコッ
スー勇者「いけな…………い……?」
418 = 1 :
勇者は乾きの壷を手に入れた!!
スー勇者・村長妻・エド「「「!!!!?」」」
勇者「はーっ……!!はーっ……!!!」
村長妻【“それは、渇きの壷……!?”】
エド「は、話に聞いてる渇きの壷と形が全く一緒……!?」
スー勇者「ほ、本物ですっ!?ご主人様っ」
ゴソッ
勇者「っ……!!!」
スー勇者「……ご主人様?」
勇者(僕の、嫌な予感が、当たっているなら)
――――――――――――
『根も葉もないもんさ。この町の金使って宝石買い漁ってるだの、うまいもん食ってるだの』
――――――――――――
『街の金で……骨董品、買う……宝石、買う……』
――――――――――――
商人『さあさあ、国連の方々が動き始める前にとっとと消えてください?』
――――――――――――
勇者「はぁっ……!!!!はぁっ!!!!」
419 = 1 :
カランッ……
村長妻「……?」
スラお「なに……なになに?」
エド「……そ、それ、は?」
スー勇者「…………それって」
勇者「…………………………」
勇者はイエローオーブを手に入れた!
勇者「…………商人が、危ない」
420 = 1 :
今日はおしまいです
421 :
おつ
422 :
しょ、商人ちゃん・・・勇者の為に・・・!
で、イエローオーブって何だっけ?
424 :
今更だが女勇者も添い寝してハムハムペロペロされたのかねぇ?
425 :
続きがぁ・・・続きが気になるぅぅ・・・・・・!
426 :
自演ぽいレスばっかで草生える
もう終われば?誰も見てないよ
427 :
イエローオーブは商人の街で革命起きた後牢にいる商人から場所聞くんだったっけ
428 :
楽しみではあるがあと何年で終わるのか
429 :
なかなか終わらんなぁ。
もうちょい更新速度早ければ、、、
430 :
>>1に早さを求めるのは無駄なこと
ここの読者なんてあと10年以内には終わるだろくらいに思ってる連中ばっかりだと思ってたけどな
431 :
読者と読者様の違いを理解しなさい
432 = 426 :
もう誰も続きなんて求めて無いから書くのやめて
こんなくそつまんねーSS。読んでねーけどw
433 :
――――――――――――
――エジンベア城・客間――
ガチャッ
マーゴッド「ポルトガ姫!!」
ポルトガ姫「マーゴっちゃん!!」
ガシッ
マーゴッド「やだあ!久しぶりじゃない!どうしたのいきなり!」
ポルトガ姫「ご無沙汰っすねえ!ちょっと顔見たくなったんすよ!」
マーゴッド「何にせよ嬉しいわ!……ちょっと」
従者「はっ」
マーゴッド「あなた達はお外しなさいな」
従者「しかし……」
マーゴッド「私とポルトガ姫の久々の再会に首を突っ込む気?その首刎ねても構わないことよ?」
従者「りょ、了解しました」
ゾロゾロ…
バタン
マーゴッド「……さて」
ポルトガ姫「……いいんすか?」
女勇者「……」
遊び人「……」
ポルトガ姫「こちらの従者を払わなくて」
マーゴッド「…………ふふ」
スタスタ
ギシッ
マーゴッド「貴女がわざわざ連れてくるんですもの。そのお連れが何か今回のお話に関係あるんでしょ?」
ポルトガ姫「えへへ、さすがマーゴっちゃんっすね」
女勇者「無理を言って申し訳ありません姫様」
遊び人「少しお聞きしたい事があって参りました」
マーゴッド「あら、その甲冑の下は女性だったのね?道理で小柄だと思ったわ」
ポルトガ姫「そうなんすよ。それで、聞きたい事っていうのが……」
マーゴッド「もしかして、伝説のオーブの事かしら?」
ポルトガ姫「っとぅほお……流石察しがいいっすね」
マーゴッド「今は国連の間で話題になってるし、いきなりそんなワケありそうな従者を連れてくるんですもの」
マーゴッド「ま、大方宝物庫に手がかりを探しに来たんでしょ?でも今は何にもないわよ」
女勇者「えっ……」
434 = 1 :
マーゴッド「ちょっと色々あったの。残念ね」
遊び人「そ、そうですかぁ……」
ポルトガ姫「ん……んー……やっぱ難しいっすねえ」
マーゴッド「……ねえ、へんな事聞いていい?」
ポルトガ姫「なんすか?」
マーゴッド「あなた方、あの“ガルナの変”の勇者のお知り合い?お仲間?」
三人「「「!!!!?」」」
マーゴッド「あ!その顔図星なのね?あははっ」
ポルトガ姫「ちょ、ちょっと待ってくださいマーゴっちゃん、その」
マーゴッド「いいのいいの。ふふっ」
女勇者「ちょ、ちょっとちょっとポルトガ姫ちゃんっ」
遊び人「これまずいんじゃないのっ」
ポルトガ姫「……マーゴっちゃんはね……昔から本当に頭と察しが良いんすよ……でも、今回は流石に良すぎっす」
マーゴッド「勇者も国連に追われる身ながら貴方の兄と同行してたんだし、なんとなくね」
マーゴッド「ここに来た後からそんなに日にちも経ってないし、目的も宝物庫だったし」
ポルトガ姫「えっ?ちょっと待ってください?」
女勇者「……今何て仰いました?」
マーゴッド「ん?」
ガシッ!
マーゴッド「ふぇっ」
遊び人「ゆ、勇者ちゃん、ここに来たんですか?会ったんですか!?」
女勇者「無事でしたか!?元気でしたか!!?」
マーゴッド「ちょっと、この人ら怖いわよポルトガ姫」
ポルトガ姫「マーゴっちゃん、あの人知ってるって事は、えっ?この国に来たんですか?」
マーゴッド「ええそうよ。安心なさい。元気だったわ。あ、勇者の正体の事も私以外にはバレてないからそこも安心なさい」
女勇者「……そ」
遊び人「そう……ですか……よかった……」
マーゴッド「ふふ……やっぱり、国連はお目目節穴バカと傀儡ばかりみたいね」
女勇者「でも、お義兄ちゃ……勇者は何故この国に?」
ポルトガ姫「ってか、さっき勇者くんが『貴方の兄と同行してた』って……もしかして」
マーゴッド「ん?それはね」
ピタ
マーゴッド「…………そうね、丁度いいわ。決行しましょうか」
ポルトガ姫「え?決行って?」
435 = 1 :
…………
黒服「……で」
マーゴッド「そういうワケで」
――エジンベア城・奥の空き部屋(エジンベア勇者の私室)――
マーゴッド「そこをどいてドアを開けなさい」
黒服「どういうワケだよ」
マーゴッド「ねえいいじゃない!ずっとどいてくれないし、私もううんざりよ」
黒服「ったく、帰れ帰れ。エジンベア勇者の言いつけ破ったら俺らが殺される」
マーゴッド「んもー、姫の命令よ?きけないの?」
黒服「それでも聞くなって言われてんだ。俺等は別にこの国に仕えてねえしな。ってかここに何の用だよ」
マーゴッド「だってぇ……そこにお客さんが数人居るでしょ?」
黒服「……」チラッ
遊び人「?」
黒服「……フンッ」
マーゴッド「で、それって恐らくだけど。ポで始まる国の勇者とイで始まる国の勇者様だったりするんじゃないかしら」
ポルトガ姫「えっ!?兄貴がここにいるんすか!?」
マーゴッド「そのお客さんがね?ちょっとこの子らの関係者と知り合いらしいの」
マーゴッド「だからちょっとお話を聞きたくて」
黒服「……帰れ」
マーゴッド「……」
黒服「とにかく。今日の夕方にエジンベア勇者はあの貿易の街からここに帰ってくる。それまで大人しく」
マーゴッド「貴方達がコソコソしてる事。全部、お父様に話すわよ」
黒服「……ぐ」
マーゴッド「あら、本気よ?」
黒服「……っ……卑怯にも程があんだろ……!!」
マーゴッド「分かったら早く――……」
タッタッタ
黒服2「はぁっ!はぁっ!おい!戻ったぞ!!」
ズザッ
黒服2「って、あれっ?姫様?なんでこの部屋の前に?」
マーゴッド「あら……貴方、エジンベア勇者に同行していた黒服じゃない。エジンベア勇者は?別の任務の前に戻ってくる予定でしょ?」
黒服2「え?あの、えっとですね」
黒服「……タイミング最悪だ……」
マーゴッド「……」
ニコォ
マーゴッド「この部屋の中で、続きを聞かせてもらいましょうか♪」
436 = 1 :
――――――――――――
……………………
――ガルナバーグ・牢――
ピチョン…
商人「……」
スタスタ
ザッ
「おやおや、一晩でまた惨めになられましたね」
商人「……」
ガチャッ キィ…
スタスタ
ザッ…
エジンベア大臣「さて、気は変わりましたかね?」
商人「……」
エジンベア大臣「……話す気は、無いと?」
エジンベア大臣「いいでしょう……おい。アレを」
サマンオサ兵「……」スッ
パシッ
エジンベア大臣「さて、昨日さんざんやりましたが、もう一発ほど御見舞いしておきましょうか」
ヒュンッ!!
バシィッ!!!
商人「っ……!!」
エジンベア大臣「おや、血が出てしまいましたね……で?」
エジンベア大臣「話す気になりましたか?オーブの在り処を」
商人「……」
エジンベア大臣「……往生際の悪い」
エジンベア大臣「分かっているのだよ。宝石商達から聞いた話で、オーブらしきものを貴女が手に入れたという噂をね」
エジンベア大臣「早く何処に隠したかを言え……言うのだ」
商人「……ふふっ」
エジンベア大臣「お?」
商人「……アンタが裏でせこせこと怪しい動きをしてるのは知っていましたが……ここまで魔族にどっぷり半身埋めているとは思いませんでした」
エジンベア大臣「……貴女のその小賢しい思考のせいで、計画が狂った部分もありますからね」
エジンベア大臣「しかし、勘違いはしないで頂きたい。魔族の方々と関係を持っているのは利害の一致というやつです」
エジンベア大臣「私なりの賢い考え方に基づいた結果、この状況が私にとってベストだと考えたのです」
437 = 1 :
エジンベア大臣「とにかく観念する事です。もうこの街にオーブがある事は分かっているんです」
エジンベア大臣「幸い、勇者とかいう魔族が現れたおかげでタイミング良く街の出入りの検問を強化する事ができましたしね」
商人「……知りませんねぇ」
エジンベア大臣「……はぁ、何を言っても無駄そうですね」
クルッ スタスタ
エジンベア大臣「いいでしょう。でしたらこちらにも考えがある」
商人「……?」
エジンベア大臣「……街の人間達に、危害が加わる事が無いとでも思ったかね?」
商人「なっ……?……ははっ、いい加減な脅し使わないで下さい」
商人「そんな事すれば街に居る国連の勇者や目撃者達が上に黙っているワケが」
エジンベア大臣「まあそれはそうですな……だが」
ガチャッ キィ…
エジンベア大臣「……“災害”の仕業だったら、誰が文句を言いましょうか」
商人「はっ……?」
エジンベア大臣「それでは私はこれで――…」
「大臣様」
エジンベア大臣「ひぁっ!!?……な、なんだね君達か」
ノッポの男「……」
太った男「……」
細目の男「…………“前”町長とお話をさせていただきたいのですが」
エジンベア大臣「えぇえぇいいですとも……――“現”町長」
エジンベア大臣「私は席を外しますので、お好きに話されてください」
細目の男「ありがとうございます」
ガチャァン…
…………
スタスタ…
エジンベア大臣「さて。と」
エジンベア大臣(そろそろ実行に移るか)
スタスタ
ソクラス「おや、大臣どの」
エジンベア大臣「おや?ソクラス様。どうも」
ソクラス「どうですかな?町長の様子は」
エジンベア大臣「依然口を割りませんな……しかし」
ニタァ
エジンベア大臣「それも時間の問題でしょう」
エジンベア大臣「それでは失礼します。やる事が山積みでしてね」
スタスタ…
ソクラス「……」
438 = 1 :
・
…
……
…………
細目の男「さて……どんな気分です?元町長」
商人「……」
細目の男「いやあ、色々ありましたがなんとか町長の座、貰い受けましたよ」
商人「……貴方は」
細目の男「ん?」
商人「貴方は、何故そんなに町長になりたかったんです……?」
細目の男「はい?……ふふ、不思議なことを聞くものですね」
細目の男「応えますが、そんなもの決まっています」
細目の男「町が手に入るから。です……シンプルにね」
商人「……」
細目の男「町が手に入れば交易のルート等を自分で選択できます」
細目の男「私はね、ここに来る前までは様々な場所で交易を学ぶ人間だったのですよ」
細目の男「そしてあらゆる事を纏めた結果。この地に港町を作ろうとした……そうしたらどうです、先を越された」
スタスタ
バシッ!!
商人「ッ……」
細目の男「ポッと出のインディアンと小娘に、邪魔をされたんです……!」
細目の男「この私の計画がね!……ですがもう心配ないです。ちゃんと椅子は譲り受けました」
細目の男「まずはあの能無しアパッチの副町長の老いぼれを村に追い返してやりますよ」
商人「……」
細目の男「そもそも奴隷区分のスーのアパッチが偉そうにしているのも堪えられなかった!あー思い出しても反吐が出る!」
細目の男「就任したら早々にスーの人間の立ち入りは制限させてもらいますからね!」
太った男「この方はな、エジンベアのとある名家の1人息子だからよ……そういうのは許せねえんだ」
商人「……」
太った男「へっ!なんて目をしてるんだよ!そんな睨んで――……」
ノッポの男「おい、二人共」
細目の男「ん?」
ノッポの男「あれ見ろよ、股間のシミ……」
「「「……」」」
太った男「っくっ、くくっ……!ずっと両手を鎖で縛られてる状態だっただろうからなぁ」
ノッポの男「仕方ねえよな!」
細目の男「……脱がしてやりましょうか」
ノッポの男「そりゃいい!親切親切!」
439 = 1 :
ガシッ
商人「っ……!やめ、てっ下さい……!」グイッ!
太った男「いいじゃねえの。着替えさせてやるよ。そのままじゃ気持ち悪いだろ?」
シュルッ
ノッポの男「よし!腰紐解けた……ぜっ!」
ズルッ!!
商人「っ……!!」
ノッポの男「……っはっ!ションベンの匂いがすげぇっ!」
太った男「おいおい、性格の生意気さと違って下着は顔相応に可愛らしいじゃねぇ……の……」
商人「……」
「「「…………」」」
ノッポの男「…………町長、まさか」
太った男「……その、脚の刺青」
細目の男「……っく」
細目の男「くはははははははははは!!!!!!」
細目の男「こりゃケッサクだ!!!!」
細目の男「“奴隷”だ!!!!」
細目の男「“奴隷の烙印”が掘られてる!!!!!元奴隷だコイツ!!!!!!あははははははははははは!!!!」
440 = 1 :
太った男「けへへ!!なんだぁ?やけに下層街から奴隷身分の奴らを移住させると思ったら、そういう事かよ!」
細目の男「はーっ!はーっ!ひーっ……あーおかしい」
商人「……」
太った男「どうしようもねぇなあオイ……ん?おいどうしたよ」
ノッポの男「なぁ…………えっとさ」
太った男「ん?……ってお前っ、ぶはっ!!何イチモツ勃たせてんだよ!!」
ノッポの男「だって、こいつ、さ、顔可愛いし……匂い嗅いだら、なんかよぉ」
太った男「お前相当だな!!がははははっ」
細目の男「……いい機会ですね」
太った男「え?」
カチャカチャ
太った男「って、え?何してるんすか?」
細目の男「はぁっ……んふっ」
バサッ
細目の男「いいじゃないですか。奴隷の立場を理解させてやりましょう」
太った男「あんたもギンギンじゃないっすか!!」
ノッポの男「ねぇ、いいっすか?これ、好きにしていいっすかね?」
細目の男「ええ。ちょっと遊んでやりましょう」
太った男「けへっ、マジかよ。まあいいけどよ」
商人「……」
スタスタ
グイッ
細目の男「それじゃあ、町長……少し遊びましょうか」
ノッポの男「はぁっ……はぁっ……!!」
太った男「悪く思うなよ……」
商人「……」
商人(……………………ああ)
商人(…………………………………………勇くん)
441 = 1 :
――――――――――――――
――スー地方・岩山――
エド「ヒヒィィ――――ン!!!!」
スラお「ゆれる――――っ」
ダカダッ!! ダカダッ!!
勇者「エドさん!あとどのくらいで着きそうですか!!?」
エド「あともう少しかかります!!ご主人様!スー勇者!しっかり掴まっていてください!!」
勇者「スーちゃん!大丈夫!?僕に強くしがみ付いてて!!」
スー勇者「……ご主人様」
勇者「ん!?何!?」
スー勇者「ごめんなさい、です」
スー勇者「……スーの村の人たち、誰も付いて来てくれなくて」
勇者「……ううん。いいんだよスーちゃん」
勇者(あの街や商人に対する不満や偏見もあったんだろう。来てくれるなんて思わなかったし)
勇者「とにかく、エドさんが送ってくれるだけでもありがたいよ!」
エド「しかし!ご主人様、よくあれがわかりましたね!」
エド「それに町長さんが危険な目に遭ってるなんて、何故思ったんです!?」
勇者「……あいつ、昔っからああなんです」
勇者「ああいう回りくどいやりかたして……最終的に自分を蔑ろにするような奴なんですよ」
勇者「だから、分かるんですっ……」
スー勇者「……」
ギュッ
スー勇者(……ご主人様みたい)
勇者「とにかくっ、なるべく速くあの街にお願いします!!」
エド「任せて下さい!それでは飛ばしますよ!!!」
ダカダッ!! ダカダッ!!
スラお「ゆれぅぁ―――――っ」
勇者「っ……」
勇者(商人……マジで無事で、無事でいてくれよ……!!)
442 = 1 :
今日はおしまいです
443 :
おつ
444 :
走れエドさんっ!!
445 :
間に合えよ間に合えよ
446 :
拷問される商人ちゃんハァハァ 俺もお楽しみに混ぜてくれ!!!!!
447 :
>>446
恐らくろくな目に遭わないがよろしいか?
448 :
次はまた一ヶ月後かな?
450 :
――――――――
――ガルナバーグ・牢場・外――
ザワザワ
蝶ネクタイ男「お願いだ!!町長と話だけでもさせてくれ!!」
ダーマ勇者「ですから!できませんと何度も言っているでしょう!」
「お願いだよ!少しだけでいいから話をさせてくれよ!!」
「そうだ!きっとなんかの間違いだ!」
「お願いします!私達からも弁解させて下さい!」
ダーマ勇者「鎮まってください!!」
「「「……っ」」」
ダーマ勇者「……容疑者は、この街のお金の横領だけではなく、国連の取り引きで賄賂受け取りや収入の無断差し引き」
ダーマ勇者「それに収まらず、貨物の横領、そして犯罪に関わった人間を口封じのため殺害しています」
「んなわけあるかぁ!!!」
「濡れ衣だ!!あの人がそんな事するわけねえだろうが!!」
ダーマ勇者(ダメ……キリが無い)
ダーマ勇者(この街に居る国連の勇者は私だけだし負担がすごい……なんでこんな時一人なのぉぉ……)
スタスタ
エジンベア大臣「おやおや、皆さん。随分あの容疑者を庇いますね」
「「「!!」」」
「エジンベアの大臣だ……」
エジンベア大臣「おお、私を御存知で?有難いですね」
エジンベア大臣「しかし……わかりますね?あの容疑者のカタを持つ人間は……」
「「「……っ」」」
ダーマ勇者「……み、皆さん。御引取り願います」
「くそっ……」
「絶対なんかあるぜ……お前言ってやれよ」
「や、やだよ……職失いたくねえ」
ゾロゾロ…
ダーマ勇者「ふう……ありがとうございました。エジンベア大臣様」
エジンベア大臣「いえいえ。ダーマ勇者様もお疲れ様です」
ダーマ勇者「もうよろしいのですか?容疑者は」
エジンベア大臣「ええ。サマンオサ行きになるでしょうな」
ダーマ勇者「サマンオサに……あれ?ソクラス様や他の方々は?まだ中に?」
エジンベア大臣「…………ああ」
エジンベア大臣「ソクラス様はもうじき出てこられるでしょう。ただ他の方々はしばらくかかるかもしれませんな」
ニタァ
エジンベア大臣「前町長に熱ぅ……い“お別れ”をしているやも、しれませんから」
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