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    元スレ勇者「ハーレム言うなよマジで」戦士「5だぞっ!」

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    251 = 1 :



    今日はおしまいです

    /nox/remoteimages/21/44/66eb706ded9db664d3f0b15ba7e9.png

    252 :

    乙でございます

    253 :

    おつです

    254 :

    おつ

    255 :

    おつ

    256 :

    おつー
    商人ちゃんめっちゃかわいいじゃないですかやだー!!

    257 :

    ここでこのイベント来ましたかー

    258 :

    >>1がまた絵を書いてくれて嬉しい

    259 :

    久々だ、スーちゃんも見たい

    260 :

    商人ちゃんカワイイ!!

    261 :

    そろそろ来て欲しい

    263 :

    せっかく商人ちゃんの画像らしいのに…!
    ページが……っ、開かないなんて……!

    264 :

    乙でした!久々に戻ってきたら面白いことに…また楽しみに待ってます!

    265 :

    乙ですー

    >>263
    普通に見られるけど?

    266 :

    商人ちゃんかわゆい

    267 :

    乙 その一から読んできた

    268 :

    …………


    ザザァン…


    戦士「しっかしさあー」


    ――エジンベア・国境前――


    スタスタ

    戦士「なんであんなに商船が多かったんだ?」

    僧侶「んー、もしかして祭りかなにかあるんでしょうか」

    魔法使い「とにかく、いまはエジンベアにぶじにはいることをかんがえないとねえ」

    武道家「それだったら大丈夫よ。ポルトガ王から令状貰ってるから安心なさい」

    ポルトガ姫「そうっす。一応私も一緒っすから、皆さん護衛って体でお願いしますね」

    ガシャッ ガシャッ

    遊び人「うー……甲冑の中鉄臭いよう」

    盗賊「……ちょっと我慢しててね……」

    戦士「遊び人は顔バレるとまずいからさ」

    ガシャッ ガシャッ

    勇者「御付の人間が女ばかりだと色々と怪しまれるかもしれないからね」

    武道家「……なんでアンタまで甲冑を?」

    勇者「…………いや、えっと……ほら。1人だけってのもあれじゃないか」

    ポルトガ姫「まあとにかく、これまでも何度かこうやって訪れてるんで安心してくださいっす」

    魔法使い「けっこうきたことあるの?」

    ポルトガ姫「はい!この国の人間はムカツク奴多いんすけど、お姫さんとだけは仲いいんすよ!」

    僧侶「ムカツクって」

    ポルトガ姫「まーそれは入れば分かる事っす……とにかく急ぐっすよ。あの城の宝物庫、別名泥棒博物館なら何か手がかりが――……」

    戦士「……」

    ポルトガ姫「って戦士ちゃんどうしたっすか。港のほうじっと見て」

    戦士「んー?ああ、ちょっとな」

    戦士「商船、か」

    戦士「商人…………ちゃんと無事かな」

    勇者「……」

    遊び人「……ん。当たり前よ。あの商人だよ?」

    武道家「今は目先の事を考えましょ」

    戦士「……うん」

    269 = 1 :

    …………
    ……






    ――ガルナバーグ・町長室――




    スー勇者「えっ、えっ」

    大爺「なに……?」

    あらくれ「……あれ?」



    勇者「……」


    商人「……」



    あらくれ「…………お知り合い、だった?」


    勇者「え、だって……え?皆と旅してたんじゃ」

    商人「……」

    勇者「それに、町長って、えっ……えぇ?」

    商人「……」

    勇者「えっと、えっと」

    ゴホン

    勇者「と、とりあえず。久しぶり。商人」

    商人「……」

    勇者「…………商人?」


    ギリッ…


    商人「……なんで、このタイミングでっ……」ボソッ



    勇者「え?」

    あらくれ「おいおい、町長!お知り合いだったのかよ!俺とんだ失礼を」

    商人「あらくれさん」

    あらくれ「ん?何だ?」

    あらくれ「あっ!縄か!?すまねえ!今解いて」

    商人「縄はそのままで構いません」

    勇者「エッ」

    あらくれ「え?」




    商人「その男を牢にぶち込んでおいてください」




    勇者「あれれ?」



    270 = 1 :

    今日はおしまいです
    週末に纏めて投下します

    271 :

    おつおつ
    週末が楽しみ

    272 :

    おつー
    週末楽しみにしてるけど無理はしないようにね

    273 :


    勇者よ・・・;;

    274 :

    乙でございます

    275 :

    あらくれ「えっ!?でも町長」

    商人「いいですから。ぶち込んでおいてください」

    勇者「ちょっ、ちょっと待って商人!?なんで」

    ガタッ

    商人「さて、仕事も一段落着きましたし。私は国連の方々に挨拶しに行かないといけません」

    商人「副町長。ではここはお願いします」

    大爺「あ、ああ」

    スー勇者「ちょっと待ってくださいです!」

    商人「なんです?」

    スー勇者「ご主人様は何も悪い事、してないです!許してください!」

    商人「…………ご主人様?」

    スー勇者「はい!」

    商人「ご主人様って誰の事です?」

    勇者「…………僕です」

    商人「…………」

    スタスタ

    商人「あらくれさん。そのクソペド犯罪者を牢に。いいですね?」

    あらくれ「お、おう」

    勇者「ちょっと待ってえ!!!?クソペドって、誤解――……」


    バタン!!


    勇者「商人!商人ってば!!」

    グイッ!

    勇者「あぐっ!?」

    あらくれ「……悪いが、牢にぶち込ませてもらうぜ」

    スー勇者「そ、そんなっ」

    あらくれ「安心しな。嬢ちゃんを牢にぶち込む命令はされてねえからな」

    スー勇者「でもご主人様が!」

    勇者「……いや、いいんだ。スーちゃん」

    スー勇者「ご主人様!?」

    勇者「ここは一旦従おう。あらくれさん、お願いします」

    276 = 1 :

    あらくれ「なんだ?素直じゃねえか」

    勇者「一応、あいつの事は信用してるんで……ああなったら梃子でも意思を曲げませんし」

    勇者「……逆らったら、怖いですし」

    あらくれ「せ、せやな」

    グイッ

    あらくれ「よし、それじゃこっちだ。付いて来な」

    スー勇者「待ってください!」

    勇者「スーちゃん。大丈夫」

    スー勇者「っ……!」

    勇者「すぐ戻るよ。待ってて」


    …………
    ……





    ……
    …………


    ――ガルナバーグ・裏通り――

    スタスタ

    勇者「……しっかし、ほんとにできたばかりの町とは思えませんね」

    あらくれ「立派なもんだろ?大工も腕のいいのばっかだからな」

    勇者「はい……でも」


    ヒュゥゥゥ……


    勇者(……なんだか、裏通りは……あまり良い感じの雰囲気じゃ)

    ザッ


    ――牢場――


    あらくれ「ここが牢場だ。ほら。入れ」

    277 = 1 :

    …………



    ガショォオン


    ガチョッ


    あらくれ「これでよしっと……んじゃ、大人しくしとけよ。俺は倉庫番に戻るからな」

    勇者「あの、ちょっといいですか?」

    あらくれ「あん?」

    勇者「商人と……いや、町長と国連の話し合いやらってどのくらいで一段落つきそうですかね?」

    あらくれ「さあなあ……。噂じゃ港の宿でお偉いさんが数日泊まるって話だしなあ」

    勇者「そうですか……」

    あらくれ「……なあ、お前町長のなんなんだ?」

    勇者「え?」

    あらくれ「あんな町長始めて見たぜ。まるで年相応のガキんちょみたいにむくれ顔して……」

    勇者「……」

    あらくれ「……?なんか言えよ」

    勇者「僕は」

    あらくれ「お?」

    勇者「…………あいつの、足枷みたいなもんです」

    あらくれ「…………はあ?」

    勇者「まあ、昔からの知り合いですよ。それだけ」

    あらくれ「……まあいいけどよ」

    スタスタ

    あらくれ「とにかく大人しくしてろよ。そんじゃ見張り番。ちゃんと見張ってろよ」

    見張り番「まっかせろい」

    スタスタ…

    勇者「……」

    ゴツン

    勇者「……ふぅ……」

    勇者(まだ頭ん中ごちゃごちゃしてる……いろいろありすぎだよ)

    勇者(とりあえず国連の人たちからは逃げ続けないといけないし、ここに居たら少しは安全かな)


    …………
    ……

    278 = 1 :


    ―――――――――――



    スタスタ


    商人「……」


    秘書「……町長」

    商人「なんです?」

    秘書「大丈夫ですか?」

    商人「なにがです」

    秘書「いや……なんだか苛々してるように見えたので」

    商人「それより秘書さん、国連の方々は?」

    秘書「先ほど搬入は終了したそうです。搬入船に同乗していた勇者の方々も大聖堂に移動したとの事です」

    商人「そうですか。では急ぎましょうか」

    秘書「しかし、予定では会合は昼の筈でしたが……何故到着がこんなに早く」

    商人「それは、恐らく最後のお客人がいらっしゃるのが昼になるからだと思います」

    秘書「……あの方ですか」

    商人「とにかくまずは大聖堂へ行って現在いらっしゃってる方々に挨拶をしましょう」

    商人「それとエジンベアからの搬入物も確認しなければなりません」

    秘書「はい」


    …………


    ――大聖堂――



    ダーマ勇者「それにしても……大きな大聖堂ですね……」

    エジンベア勇者「もうおおかた建設も終わってそうだけど……まだ手を加える所があるのかねえ」

    ダーマ勇者「まだルビス様の聖像もありませんし、クロスが掲げられているだけですが……それでも凄いです」

    エジンベア勇者「さて、それじゃ町長さんが来る前にちょっとだだけ今後の事話そうか?」

    ダーマ勇者「今後の事ですね?」

    エジンベア勇者「ああ。君とボクの今後の関係を――……」

    ダーマ勇者「エジンベア勇者様!!ふざけないでください!!」

    エジンベア勇者「おおう怖い怖い。悪かったよぉ」

    ダーマ勇者「もう……」

    ゴホン

    エジンベア勇者「とりあえず、全員揃って国連の方針を明日の朝に話し合う」

    エジンベア勇者「そこで国連関係の物資の運搬交渉も町長さんに説明して納得してもらう」

    ダーマ勇者「納得されなかった場合は?」

    エジンベア勇者「納得してもらうのさ」

    ダーマ勇者「……」

    エジンベア勇者「そしてその後、5日後にポルトガへこの船を向かわせる」

    エジンベア勇者「その際は君が代表としてこの船を率いておくれ」

    279 = 1 :

    ダーマ勇者「え?私1人ですか?」

    エジンベア勇者「ああ」

    ダーマ勇者「なぜです?エジンベア勇者様は」

    エジンベア勇者「僕やあの方は2日後に別の任務さ。勇者は君1人になる」

    ダーマ勇者「でも……今回は私の部下は1人も居ませんし、務まるでしょうか」

    エジンベア勇者「大丈夫さあ、なんたって乗り合うのは全員サマンオサ兵。ストイックで従順な奴らばかりだよ」

    ダーマ勇者「……そう、ですね」

    エジンベア勇者「不安そうだね?」

    ダーマ勇者「い、いえ!大丈夫です!」

    エジンベア勇者「とにかく、任せたよ」

    エジンベア勇者「まあ、ポルトガに運ぶ予定のスー方面で調達できる物資が整うのが4日ほどかかるらしいからねえ」

    エジンベア勇者「それまではゆっくりしてなよぉ。普段から君は肩の力張りすぎなんだし。さ」


    ガロォン…


    ダーマ勇者「!」

    エジンベア勇者「おっと、いらっしゃったね」


    スタスタ


    商人「遠い船旅、ご苦労様でした。御二方」


    ダーマ勇者「お疲れ様です。はじめまして、ダーマ勇者と申します。以後お見知りおきを」

    商人「町長の商人です。お会いできて光栄です」

    商人「……それと」

    スタスタ

    エジンベア勇者「こんにちはぁ、お久しぶり……といっても買取の話し合い以来だからそうでもないかな?」

    エジンベア勇者「とりあえず今日も美しいですね町長さん……」

    商人「こんにちは。どうも」

    エジンベア勇者「いやあ、慣れない町に来て少し不安でして……どうでしょう、もしよろしければ私にこの町を案内していただけませんか?……二人きりで」

    商人「ああ、それは構いませんよ」

    エジンベア勇者「本当ですかあ!?」

    商人「工事休憩の屈強な男共が暇を持て余してるんで、その人たちの中の誰かに」

    エジンベア勇者「あ――でも考えたら視察を兼ねて自分で練り歩いた方がいい気がしますね?」

    商人「それが一番かもですね」ニコー

    280 = 1 :

    ……………………


    ――牢場――


    ピチョン……  ピチョン……


    勇者「……はあ」

    勇者(なんか慨視感感じるなこの状況……あの時より全然待遇はいいけど)

    勇者(しばらくは我慢だ。商人がここに戻ってくるまでは)

    ぐぅぅぅ……

    勇者「……」

    勇者(お腹へった……そういやスーちゃんは何してるだろう……ちゃんとご飯食べたかな)


    見張り番「おう坊や」


    勇者「え?あい、はい?」

    スッ

    見張り番「暇だし、トランプで札遊びしようぜ」

    勇者「……いいんすか見張りのお仕事は」

    見張り番「一日牢に張り付いて退屈してんだよお。バチはあたらねえだろ?」

    勇者「じゃあ、お言葉に甘えようかな」

    勇者(丁度色々聞きたい事もあったし)

    見張り番「流石にお前さんの手縄は解けねえし、牢越しだから、プリミエラ以外の遊びでもすっか」

    勇者「何します?まあどの遊びでも大抵強くないですけど僕……」

    見張り番「んじゃ“神と豚”だ!ルールは分かるな?」

    勇者「まあ、一応は」


    パサッ パサッ


    見張り番「いやー、この仕事ぁ暇で暇でしょうがねえんだ。お前さんが来てくれてありがてぇよ」

    勇者「そんなに暇なんです?」

    見張り番「まあな。めったに罪人なんてこねえしな。お前さん何やらかしたんだ?」

    勇者「……一応、無賃乗車……?と、窃盗……かな」

    見張り番「あはははは!二つもやらかしたのかよ!欲張りだなあ!」

    勇者「やりたくてやったわけじゃないもの!」

    281 = 1 :


    …………


    バシッ!


    見張り番「っしゃ!トイトイのテッペンだ!」

    勇者「うぐっ……!」

    見張り番「ははははは!お前さん本当に弱ぇなあ!?」

    勇者「だから言ったじゃないですか……昔から弱いんですよ札遊びは」

    勇者「それこそあの商人……この町の町長にはボロクソに負かされてるんですよ。今までに」

    見張り番「なに?じゃあお前さん町長の知り合いなのかよ?」

    勇者「一応、幼馴染です」

    見張り番「……なんで幼馴染が町長やってる町で犯罪やっちまったんだ?」

    勇者「成り行きです……」

    見張り番「しかしそうかぁ、町長の知り合いねえ」

    勇者「……あの」

    見張り番「あん?」

    勇者「ちょっとお聞きしてもよろしいでしょうか」

    勇者「その……町長の事」

    見張り番「お聞きするも何も、幼馴染ならてめえの方が詳しいだろうよ」

    勇者「いえ、あいつが町長になってからの事です」

    勇者「ちょっと小耳に挟んだんです。……悪評の事とか」

    見張り番「……」

    勇者「……あれって本当なんですか?」

    見張り番「……んー……さあな。どうかしらん」

    パサッ

    見張り番「ホラ。次お前が裏返す番だ」

    勇者「あ、はい」

    ペラッ

    見張り番「……ブタだな」

    勇者「ぐぅ」

    見張り番「……お前、窃盗と無賃乗車だったっけか?」

    勇者「?あ、はい?はい」

    見張り番「俺は殺し」

    勇者「……え?」


    見張り番「俺は、殺し。人間を1人殺したんだよ。前になあ」

    282 = 1 :

    勇者「……!?」

    見張り番「まあ、殺しっつっても好きでやったんじゃねえ」

    見張り番「ちょっと酒場で酒飲んで、喧嘩売られて……取っ組み合いをしてたら、割れたビンがそいつの喉にグサ。だ」

    見張り番「小せえ村だから教会も遠い、再生呪文使いもいない。少し経ってそいつは死んだ」

    見張り番「すぐにその村を統治している国のお上さん方にに突き出されて、豚箱に入った」

    見張り番「出所しても居場所もクソもねえ。惨めだったよ。人を殺した事があるヤツなんてどこも居さしちゃくれねえ」

    勇者「……」

    見張り番「でもな、町長はそれでも拾ってくれたんだよ」

    見張り番「こんなもうお先真っ暗の俺でもあの人はかまわねえって拾ってくれたんだ」

    見張り番「だから俺ぁあの人に恩がある。あの人の悪評なんざ聞きたくもねえ」

    勇者「それじゃ……」


    見張り番「でもな」


    見張り番「“殺人の前科持ちを軽く雇う人間”だからこそ……その悪評も、脳みそん中に居座ってる」


    見張り番「『俺みてえなのを雇ったのはそういう悪事を働く時に切りやすいから』とか、なんじゃねえかってな」


    勇者「……!」

    見張り番「……なあ。逆に聞かせてくれよ」

    見張り番「町長は、そんな事する人じゃあねえよな?」

    見張り番「あの悪評は馬鹿な奴らのホラでいいんだよな……?」

    勇者「……」

    見張り番「……」

    勇者「……この一年、あいつから離れていたので……状況は分かりませんが」


    勇者「あいつは悪い事なんて絶対しない。それは確実です」


    見張り番「……本当か?」

    勇者「はい。まあ、悪い事の基準は人それぞれでもあるんですが……」

    見張り番「……へへ」

    見張り番「そうか。良かったぜ。それ聞いて安心した」

    勇者「安心してください。悪評の内容と真実がどうあれ、あいつが皆さんを陥れる事なんてないですよ……っと!」


    パサッ


    勇者・見張り番「……」


    ……。


    見張り番「…………出すのが難しいくらいの、ブタだな」

    283 = 1 :


    ――――――――――――――



    バタアァン!!!!



    「町長!!!!町長!!!!大変です!!!!!!」



    ――大聖堂――



    ダーマ勇者「!!?」

    エジンベア勇者「なんだなんだ?」

    商人「どうしたんです!?一体何が――……」


    「港……!港に!!」




    ――ガルナバーグ・港――



    ザワザワ……!!!


    ズザッ!!


    ダーマ勇者「……っ!?これは……!!」




    バシャバシャバシャバシャ!!!!!



    水中魔族「「「「「「ギャア!!!!!ギャア!!!!」」」」」」



    エジンベア勇者「うへぇっ……!?なんだこの数の魔物達は……!!!?」


    ビョンッ!!!

    水中魔族「グギャアアア!!!!」


    エジンベア勇者「ってうわあぉっ!!?」チャキッ!!


    ズバァァン!!


    水中魔族「グエエッ!!!!」


    水中の魔物を倒した!


    ビチャビチャッ!!


    エジンベア勇者「っ!磯臭っ!!ちょっとちょっと、こいつら港に飛び乗ろうとしてるよ!!?」

    284 = 1 :

    秘書「なんですか……!?この事態は」

    商人「こんな事いままで一回も……!!!!」

    ダーマ勇者「……」

    ダーマ勇者(……なんだろう)


    バシャバシャバシャ!!!!!


    ダーマ勇者(みんな、何かから逃げようとしているような……)


    ジワ…


    ダーマ勇者「…………え」



    「うわああ!!!?」


    「赤潮!?じゃない!これ血だっ!!!!」


    「海が真っ赤だ!!」




    オォォォオォォォオォォォォ……




    商人「……嘘、でしょう……!?」


    商人(こんな大量の血……一体……)

    商人(ここに集まってる水中の魔族はほとんど二次魔族みたいですし、二次魔族は血はこんな色じゃない)

    商人(このあたりに住む水中の一次魔族は……クラーケンくらいしか)


    「おい!あれ見ろ!!」


    「人だ!!!」




    「沖の方に、小舟に乗った人間がいる!!!!」




    商人「えっ!!?」


    ダーマ勇者・エジンベア勇者「「!!?」」

    285 = 1 :




    ゴゴゴゴゴゴゴゴ



    ダーマ勇者「んぇ?」

    エジンベア勇者「?何の音だい?これ」


    商人「……!!!皆さん!!!港から離れて下さい!!」


    エジンベア勇者「えっ!?何々!?何がおきたんです!?」

    商人「大きい波が来ます!!」


    ゾゾゾゾ


    商人「おそらく、あの沖のほうから……ッ!!」



    ズザザザザザザザ



    商人「クラーケンが…………こっちに!!!!!」



    ザパアアアアアアン!!!





    クラーケン「ゴガアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」





    ダーマ勇者・エジンベア勇者「「嘘オオオオオオ!!!!?」」


    「みんな!!坂の上に逃げろ!!」


    「このままじゃでけえ波が来るぞォ!!!」


    「でも沖の方に小舟がっ」


    エジンベア勇者「くそぉっ!!なんだってこんな所までクラーケンがっ!!!」

    ダーマ勇者「……」

    エジンベア勇者「ちょっとダーマ勇者!!!早く港から」

    ダーマ勇者「……あの人、剣を」

    エジンベア勇者「え?」

    286 = 1 :







    クラーケン「ゴギャアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」






    「…………一つ」






    キィィィィィン





    「二つ」





    キィィィィィィィィン





    「さらばよ、さらば」







    クラーケン「ゴギュッ」







    ゾンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



    ゾンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!






    ドパアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!






    287 = 1 :




    ザザァッアアアアン!!!!!



    バシャアァァッ!!! ザパァァァン!!!!!





    商人「……」



    ダーマ勇者「……」



    エジンベア勇者「……」



    「……え……あ?」


    「今、何が……?」


    「お、おい見ろ」



    ザザァン…  ザザァン…




    「さっき居た魔物達が、全部くたばってる」


    「真っ二つだ……全部。いつの間にか」



    エジンベア勇者「…………あのイカも」


    エジンベア勇者「この、水中魔族たちも……逃げてたんだ」


    エジンベア勇者「……あの人から……」



    ダーマ勇者(剣一振りで、二刃の破壊の風を呼ぶ)


    ダーマ勇者「…………噂どおり、です」





    商人「………………あの人が」




    288 = 1 :





    ジャキィン!!!!




    「この海域の主と聞いてわざわざ海路を選びはしたが……」



    「なんとも、つまらない事でありますなあ」



    「まあよろしい」



    ――――――――――――





    商人「……“皇帝”――糾えるソクラス」





    ――――――――――――





    ソクラス「幕はこれから上がるのだから」





    289 = 1 :

    今日はちょっと一旦おしまいです

    291 :

    おつ

    292 :

    乙どす
    ソクラスとかめっちゃマイナーな奴がこんな登場してくるとは・・・

    293 :

    乙でございます

    294 :

    乙です
    なんでソクラスが強いのだww

    295 :

    相変わらず戦闘描写はよくわからんな

    296 :

    そろそろ書きに来て欲しいのだが

    297 :

    2ヶ月経過

    298 :

    楽しみにしてるんだがな。。。

    299 :



    ……
    …………


    ギィ…

    ゴトン

    ソクラス「さて、舟はここいらによせればよいかな」

    スタスタ

    ソクラス「む?」


    商人「ご足労頂きありがとうございました」


    エジンベア勇者「御初にお目にかかります」


    ダーマ勇者「船旅、お疲れ様ですソクラス様」


    ペコッ


    ソクラス「おやおや、なんとまあ。皆さん礼をご丁寧に」

    スタッ

    ソクラス「うむ。地面が恋しかった」

    ザッ!


    ソクラス「……ソクラスと申します。以後お見知りおきを」



    …………


    スタスタ

    ソクラス「なんとまあ、綺麗な街である事か!これでまだ一年も経っていないとは驚きだ」

    商人「有難いお言葉です」

    ソクラス「いやはや、私も世界中を旅してきたが、これほど立派な港町は見かけた事は少ない」

    商人「ソクラス様ともなれば、様々な港町をご覧になってこられた事と思いますが」

    ソクラス「ええ。それはもう。その私が保証しましょう」

    商人「ふふ、ありがとうございます」


    <……。……。


    ダーマ勇者(この方が……生ける伝説の1人、ソクラス様)


    エジンベア勇者(魔王バラモスと対峙して、生きて帰ったただ1人の人間)

    300 = 1 :

    商人「ここまであの小舟で?」

    ソクラス「ああ、そうなんです。どうも海路に海の主が立ち塞がる事件を聞きまして」

    ソクラス「陸に飽きてきた頃だったのでね。小舟旅ついでに退治をと」

    商人(……長い海路を1人で漕いで来たって事ですか)

    ダーマ勇者「先ほどは御見事でした。あんな数の魔物を一斉に倒してしまうなんて」

    ソクラス「いやいや、御恥ずかしい所を見られてしまった」

    エジンベア勇者「しかし、そのお強さでしたら……未だ最前線で戦われても」

    ソクラス「それがそうもいかなくてね」

    スッ


    商人・ダーマ勇者・エジンベア勇者「「「!!!」」」



    フルフル…


    ソクラス「……もうこの体では、あの戦いのみの負担さえも支えきれない」


    ダーマ勇者「だ、大丈夫ですか!?」

    ソクラス「お気になさらず。安静にすれば明日にはまた震えも治まる」

    ソクラス「あの日……バラモスとの戦いの後遺症は未だこの齢になっても体を蝕んでいるのだよ」

    ソクラス「最早戦線に出ても碌に戦えはしない……情け無い事にね」

    ダーマ勇者「……!」

    エジンベア勇者「……申し訳ありません。出すぎた事を」

    ソクラス「ははは、やめませやめませこんな話は」

    商人「一先ず、宿にご案内します。そこでどうか一旦休まれて下さい」

    ソクラス「ああ。どうかお願いいたします」

    商人「もし落ち着かれたら大聖堂に席を用意しておりますので」


    ソクラス「ええ。そこで……色々とお話を伺いものですな」


    商人「…………ええ、よろしくお願いいたします」


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