元スレ加持「初めまして、碇シンジ君」
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351 = 344 :
ミサト「さっきの攻撃で道が塞がれちゃってね!遅れちゃったのよ」
シンジ「あ、ありがとうございます!」
ミサト「いいのよ、さ!早いとこケイジに...」
マヤ「だ、誰かいるんですか!?」
ミサト「...あら?」
352 = 344 :
マヤ「あ、ありがとうございます葛城さん!」
ミサト「まさかマヤちゃんまでここに入れられてたなんて、指令も趣味が悪いわね」
シンジ「あの、やっぱり父さんが僕を出さなかったんですか...?」
ミサト「そうよ、今初号機はダミーで起動しようとしてるはずよ」
シンジ「ダメだ!あれでまた人が傷ついたら...!!」
ミサト「そのためにも、急ぎましょう」
353 = 344 :
〜???〜
トウジ(...ん?なんやここ...?)
トウジ(ワイは...死んだんか?)
トウジ(シンジ...?なんでそんな辛そうな顔しとるんや?)
トウジ(惣流...綾波...渚...?)
トウジ(ケンスケ、なんちゅう顔しとんのや)
トウジ(...サクラは、サクラはどうなった...?)
トウジ(...委員長)
354 :
これで頭の中は息子を危険から遠ざけることでいっぱいって考えると草生えますわwwww
355 :
>>343
ゲンドウの場合最後にあんな目に会わせるから、シンジが自分を憎めるようにしたところもあるな。正直アレを折り込み済でシンジ巻き込んだユイさんのが大概な気がする
356 :
トウジ覚醒来る?
357 :
第10使徒「...!」ズドーン!!
日向『目標ジオフロント内部に侵入!』
カヲル「来たっ!」
アスカ「おいでなすったわね!」
アスカ「カヲルっ!あたし一人で充分だからあんたは遠くから眺めてなさい!」
カヲル「はいはい、援護するよ」
アスカ(シンジは独房レイは怪我、鈴原はもちろん無理...)
アスカ(私とあいつがやられたら終わり...)
アスカ(私が守るのよ...!大丈夫アスカ、絶対やれるわ)
アスカ「私があいつを引きつける!あんたは射撃よ!」
カヲル「了解!」
358 = 357 :
〜ネルフ本部・通路〜
ミサト「私が来た道は運悪くさっきの攻撃で瓦礫の中。急ぐわよ」
シンジ「はい」
マヤ「は、はい」
マヤ「...あの葛城さん、使徒ってなんなんでしょうか...」
ミサト「...さあね、ここを攻めてくるってことは何か理由があるんでしょうけど」
マヤ「...私、前の戦闘で思ったんです。なんで使徒が、あんなのが攻めてきて」
マヤ「しかもなんで、シンジ君達みたいな子達が苦しい思いして戦ってるのかって...」
シンジ「マヤさん...」
ミサト「あなたは優しいのね」
ミサト「...私はね、セカンドインパクトの時にシンジ君達と同じくらいの歳だったわ」
ミサト「私はあの惨劇で、目の前で父を失ったの」
ミサト「私だけじゃない、数えきれないほどの人が死んだわ」
シンジ「セカンドインパクト...」
359 = 357 :
カヲル「くそっ!あいつめちゃくちゃ硬いよ!?」
アスカ「A.T.フィールドはエヴァ2体で中和してるのよ!?なのになんで!」
第10使徒「...」パタパタパタ...
アスカ(なに...?腕が伸びてる?)
第10使徒「...!」シュバッ!
アスカ「きゃああああああっ!!」
カヲル「アスカっ!!」
カヲル「こいつっ!!」
カヲル「アスカ!?アスカっ!!」
アスカ「...」
カヲル「くそっ!アスカのプラグ出して!早く!!」
日向『弐号機プラグ強制射出!』
カヲル「回収早く!!」
第10使徒「...!」シュバッ!
カヲル「ああっ!!」
リョウジ『渚君!!」
青葉『四号機、左腕切断!』
日向『弐号機プラグ回収完了!』
リョウジ『渚君!君も一旦引くんだ!!』
360 = 357 :
カヲル「ダメ!僕が引いたらヤバイんだろ!!」
リョウジ『だが!このままじゃ君が...』
カヲル「いいから早く初号機を!!」
リョウジ『...わかった!初号機は!?』
日向『探査針打ち込み完了!コンタクト』
リツコ『...パルス消失!ダミー起動せず!!』
日向『だ、ダメです!起動しません!』
リョウジ『そんな...!』
361 = 357 :
第10使徒「!」キュピン!!
カヲル『ああああああっ!!』
日向「四号機胸部装甲融解!パイロット生命反応微弱!!」
カヲル『...』
リョウジ「...四号機プラグ強制排出!回収急げ!」
リョウジ「...どうする!?」
ゲンドウ「...冬月、少し頼む」
362 = 357 :
第10使徒「!」キュピン!!
日向「最終装甲板融解!!」
リョウジ「まずい!メインシャフトまで捲られた!!」
零号機『...』ガコン
リョウジ「レイ!?」
リツコ「あれは...爆弾!?」
リョウジ「まさか...!レイやめろ!戻れっ!!」
レイ『...っ!』
第10使徒「!!」ズドオオオオオオ!!
リョウジ「レイっ!!!」
日向「...零号機沈黙、パイロット生死不明!」
リョウジ「...熱が引き次第回収班急げ!」
リョウジ(初号機...急いでくれ...!)
363 = 357 :
日向『ダミー拒絶!反応ありません!』
ゲンドウ「続けろ、もう一度108からやり直せ!』
ゲンドウ(何故だ、何故ダミーを拒絶する...!)
ゲンドウ「ダミーを...俺を拒絶するのだ!」
ゲンドウ「...ユイ」
ゲンドウ「俺は、使途を殲滅しなければならない」
ゲンドウ「だが、それでシンジを、お前との生きた証を失いたくないんだ」
ゲンドウ「俺はお前を取り戻したかった、そのためにネルフ総司令になり、ここまで来た」
ゲンドウ「...俺は不器用だ、シンジに何かすれば、逆に傷つけてしまうかもしれないと思っていた」
ゲンドウ「だが俺の前に現れたシンジは、強かった。俺などよりもずっと優しく、強い人間だったのだ」
364 = 357 :
ミサト「私はあの惨劇を起こした人間を、許すつもりはないわ」
シンジ「...授業だと大質量隕石の落下って」
ミサト「それは嘘よ。私はね、その真相を探るために、父の、死んでいったすべての人のためにネルフに入ったの」
ミサト「...優しいあなたなら、これを託してもいいかも知れない」
マヤ「これは?」
ミサト「私の血と涙の結晶の半分よ、これを貴方に預けるわ」
ミサト「貴方が戦う覚悟があれば、それを開きなさい。真実に近づけるわ」
ミサト「貴方を信用してるから渡す、もし怖くなったらあいつに、加持に渡しなさい」
マヤ「...わかりました!」
ミサト「あとシンジ君、これを加持に渡してほしいの」
シンジ「わ、わかりました」
ミサト「あいつをお願いね、シンジ君」
シンジ「は、はい?」
ミサト「さ、そこを右に真っ直ぐでケイジ、そこを左で発令所に戻れるわ」
ミサト「今の話は、ここだけの話にしてね。二人とも行ってらっしゃい」
シンジ「あ、ありがとうございました!」
マヤ「私、頑張ってみます...!」
ミサト「...ありがとう」
365 = 357 :
〜ネルフ本部・初号機ケイジ〜
ゲンドウ「...ユイ、私からシンジまで奪わないでくれ...!」
「大丈夫、あなたの言う通りあの子はと
ても強いわ」
ゲンドウ「...ユイ?」
「私がいつもついてる、だから安心して
いて」
ゲンドウ「...」
シンジ「父さんっ!!」
ゲンドウ「シンジ...なぜ...!?」
シンジ「父さん、僕を初号機に乗せて下さい!!」
ゲンドウ「...」
シンジ「もう、誰かを失うのは絶対に嫌なんだ!だからっ!」
ゲンドウ「...必ず、戻ってくるんだぞ」
シンジ「...」コクリ
ゲンドウ「ユイ、確かにシンジは大丈夫だな」
366 = 357 :
〜ネルフ本部・第一発令所〜
リョウジ「目標は!?」
青葉「現在メインシャフトに侵入し、セントラルドグマへ降下中!!」
リョウジ「まずい...!ここへ来るぞ!!総員退避だ!急げ!!!」
マヤ「大丈夫、シンジ君が来てくれるはずです!」
青葉「マヤちゃん!?なんでここに!」
リョウジ「シンジ君が...!?」
第10使徒「...」ドガアァアアア
リツコ「きゃあっ!?」
第10使徒「...」
リョウジ「...くっ!」
シンジ「あああああああっ!!」
第10使徒「!?」ドゴッ!!
リョウジ「初号機...シンジ君!!」
367 :
乙 やっぱこういう展開はいいねぇ
368 :
おっつおっつ
369 :
乙
ゲンドウがわりといい感じに
370 :
おつ
371 :
やっぱちゃんと会話するってのは原点であり大事なことなんだなぁ
ミサトさんが実にクールビューティー
372 :
〜ネルフ本部・病棟〜
ヒカリ「ど、どうしよう...」
サクラ「兄ちゃん...」
ヒカリ(警報が鳴ったからサクラちゃんと鈴原ひっぱってきたけど...瓦礫で本部の方に行けない...)
トウジ「...」
ヒカリ「鈴原...私どうしたらいいの...」
373 = 372 :
シンジ「うおおおおおお!!」
第10使徒「!!」キュイン!
シンジ「があっ!!」
シンジ「左腕がっ...!」
ゲンドウ(シンジ...!)
シンジ「うあああああっ!!」ドガガガガ!
シンジ「マヤさんっ!5番のリニア上げてっ!!」
マヤ「わかった!!」
シンジ「...本部から遠ざけられた!!」
シンジ「うおおおおおおっ!!」ドゴッ!ドゴッ!
第10使徒「...!」
シンジ「お前らっ!なんでお前らはっ!!僕らの大事なものをっ!!!」
シンジ「いつもいつも!一体なんなんだよ!!」
シンジ「僕は!僕がみんなを!!この街を守るんだよっ!!!」
シンジ「いい加減くだばれ...」ピーッ
シンジ「...!」
マヤ「初号機...活動限界なの...?」
日向「そんな...」
青葉「頼りはもう初号機だけじゃないか...!」
第10使徒「...!」
リョウジ「シンジっ!!」
374 = 372 :
〜?????〜
「トウジ」
トウジ「...?」
「トウジ」
トウジ「誰や...?」
「サクラを、お願いね」
トウジ「...母ちゃん?」
『兄ちゃん...』『鈴原...!』
トウジ「サクラ...委員長」
トウジ「ワイはこんなとこでなにやっとんのや」
トウジ「この街を守るんやって、サクラと、シンジと約束したやんか」
トウジ「ワイかて一人前の男や」
トウジ「だから、力貸してぇな」
トウジ「...母ちゃん」
375 = 372 :
ヒカリ「鈴原...鈴原起きてよ...!」
サクラ「兄ちゃん!!」
トウジ「...なんやうっさいわい」
ヒカリ「鈴原...?」
トウジ「なに泣き目になっとんのや、ぶっさいくやのぉ」
ヒカリ「な、なによ!あんたなんかさっきまで死んだみたいに寝てたくせに!」
ヒカリ「寝てた...死んだみたいに...」
ヒカリ「鈴原ぁ...」
トウジ「泣くなや、ワイは生きとる。確かに生きとるんや」
トウジ「もう心配あらへん」ポンポン
ヒカリ「...うん」
サクラ「兄ちゃん...」
トウジ「サクラ...お前治ったんか?」
サクラ「せや!ここの人達ごっつ優しくてすぐ治ったんやで!」
サクラ「だから!またお家で一緒に暮らせるんや!」
トウジ「...そうか!ほんまに、ほんまに良かった!」
ヒカリ「自分だって泣いてるじゃない」
トウジ「うるさいわい!」
トウジ「...さて、ワシは行かなあかん」
ヒカリ「...どこに?まさか!」
トウジ「...親友のピンチやからな」
ヒカリ「ダメよ!また死んじゃうかもしれないのよ!?」
トウジ「その死にかけのワイを助けたのはシンジ達や、ワイだってあいつらを守りたいんや」
トウジ「...大丈夫!ワシは絶対に負けへん!母ちゃんにサクラ頼まれたんや!」
サクラ「母ちゃんに...?母ちゃんにおうたんか?」
トウジ「...さぁ、どやろな。でもそう言われた気がしたんや」
トウジ「サクラ、ワイは今から親友を、この街を助けてくる」
トウジ「だから、委員長とここでおとなしくしとるんやで」
サクラ「...わかった!気いつけてね!」
トウジ「流石ワイの妹や!出来がええのぉ〜」
トウジ「...委員長」
ヒカリ「...?」
トウジ「帰ったら、毎日弁当食わしてな」
ヒカリ「...うん」
トウジ「じゃあまたあとでな、サクラ、ヒカリ」
376 = 372 :
シンジ「動け!動け動け動けよ!!」
シンジ「今動かなかったら意味がないだろ!!もうダメだ!!嫌なんだよ!!」
シンジ「誰かが傷ついたりするのは!嫌なんだよっ!!」
シンジ「だから!動いてくれよ!!」
第10使徒「!!」キュピーン!!
シンジ「っ!?」
377 = 372 :
シンジ「...なんともない?」
シンジ「...!」
トウジ「すまへん、遅れてしもたな」
マヤ「エ、エヴァ参号機です!」
リツコ「なんですって!?」
リョウジ「鈴原君...!」
シンジ「トウジ...!?どうして!?」
トウジ「親友の大ピンチやからな、ヒーローは遅れて来るもんやろ?」
日向「た、助かったのか...?」
リツコ「けど、参号機は片腕の修理がまだよ!!」
シンジ「トウジ!片腕だけじゃ無理だよ!!」
トウジ「それでも、やらにゃあかんのや!」
第10使徒「...」
378 = 372 :
トウジ「おらあっ!!」ドゴッ!!
第10使徒「!!」
トウジ「ワイはなぁ!サクラがいけすかん男を連れてきてなぁ!!」
トウジ「そいつにウチのサクラはやらんって言うまではなぁ!死ぬわけにはいかへんのや!!」
トウジ「お前らかてな!生き残りたいとかなんか目的があんのかもしれんけどなぁ!!」
トウジ「俺だって負けるわけにはいかんのやぁ!!」
トウジ「うおおおおぉおぉらぁ!!」
参号機『ウオオオオオオオッ!!』
第10使徒「!!」
379 = 372 :
マヤ「参号機、活動限界まで60秒!」
トウジ「だあああありゃあああ!!」
シンジ「...このままじゃトウジが...!」
「いいのね?」
シンジ「...」
「もう、いいのね」
シンジ「前まではね、でも今は怖くない。僕の力は、初号機だけだから」
シンジ「この力で、みんなを守りたいんだ」
シンジ「父さんは心配するかもしれない、でも僕は初号機で、使徒と戦いたいんだ」
シンジ「だから、力を貸して、母さん」
初号機『...!』
マヤ「初号機、再起動!!」
リツコ「暴走!?」
リョウジ「いや、様子が前とは違う...あれはシンジだ」
マヤ「残り30!」
380 = 372 :
トウジ「ダメや...決定打が与えられへん...!」
第10使徒「...」
シンジ「トウジっ!」
トウジ「シンジ!?動けるんか!」
シンジ「僕があいつを押さえつける!トウジはコアを!!」
トウジ「...おう!」
シンジ「うおおおっ!」
第10使徒「!?」
シンジ「ここだっ!」
シンジ「トウジっ!!」
トウジ「どぉりゃぁあああぁ!!」
初号機『ヴォオオオォォオォ!!』
参号機『ヴォオオオォォオォ!!』
第10使徒「...!!」
第10使徒「.....」
第10使徒「」
マヤ「...参号機活動限界、と同時に使徒殲滅しました!」
青葉「よっしゃああああっ!!」
リョウジ「二人とも...!」
リツコ(目覚めたのね...彼女が)
ミサト「初号機の覚醒と解放、あとはいかり指令がどう出るかね」
ミサト「さてと、ゼーレが黙っちゃいないわねこれは」
ミサト「...いよいよ仕事も大詰めか」
381 :
乙です。
男の戦いというよりも、漢の戦いって感じで熱くていいな。
382 :
乙。全員がうまく回ってきてて、読んでて楽しい。やっぱミサトさんはこのくらいの距離感の方がいい
383 :
おっつおっつ
384 :
おつ
ちょっとトウジに弁当の差し入れしてくる
385 :
乙
原作とは異なるトウジの予想外の活躍がかっこよかった
そしてミサトが原作の加持の代わりにシンジを励ましたがこのままいくとミサトはどうなるのか気になる
386 :
S2機関取り込んでないし展開はかなり変わりそうだな
387 :
〜ネルフ本部・病棟〜
トウジ「...」ニコッ
ヒカリ「怪我増やしてどうすんのよ...バカ」
トウジ「約束は守った、それでええやんか」
ヒカリ「もう二度と無茶しないでね?」
トウジ「...おう」
サクラ「お姉ちゃん顔赤いけど、どしたん?」
ヒカリ「えへへ...」
388 = 387 :
アスカ「...」
カヲル「...お、怒ってんの?」
アスカ「...違うわよ」
カヲル「じゃあ睨まないでよ...僕君と違って寝てないとなんだから」
アスカ「...あんたに」
カヲル「はい?」
アスカ「あんたになんか助けられたくなかったのよ!!」
アスカ「バカシンジにも...鈴原にすら...!!」
アスカ「っ!!」バタン
カヲル「...」
カヲル「見舞いにきたなら見舞ってよ...」
389 = 387 :
リョウジ「...」バタン
レイ「...リョウジさん」
リョウジ「バカっ!!!」
レイ「!」ビクッ
リョウジ「もう二度とあんなことするんじゃない!...怒鳴ってすまない」
リョウジ「お前はもう俺の家族だ...お前自身のことももちろん、お前が死んだら悲しむ人の事を考えるんだ...」
リョウジ「俺は...お前が死んだんじゃないかって...」
レイ「ごめんなさい...」
リョウジ「...いいんだ、自分を犠牲にしてみんなを守る。お前は優しい子だからな」ギュッ
レイ「...」
レイ(暖かい...)
レイ(私は...私の心は私だけのものなの...?)
レイ(私が、私が死んでも、代わりはいるもの...)
390 = 387 :
シンジ「...父さん」
ゲンドウ「シンジ...」
ゲンドウ「良く、やったな」
シンジ「...うん」
シンジ「父さん、心配してくれて...ありがとう」
シンジ「でも、僕は大丈夫。大丈夫だから」
シンジ「みんなだって、必死に戦ってるんだ、僕もやるよ」
シンジ「僕は、戦うって意味を知ったから」ニコッ
ゲンドウ「!」
ゲンドウ「...そうか」
ゲンドウ(私は...俺はどうしたらいい...)
ゲンドウ(シンジ...ユイ)
391 = 387 :
〜数週間後・葛城自宅〜
ミサト「...」
ミサト「さて、と」
ミサト(ここまできて、しくじるわけにはいかないわ)
ミサト「アスカ〜渚君〜」
アスカ「...」
カヲル「はーい」
ミサト「私、ちょっち長い出張に行くことになったから、あとお願いね」
カヲル「!...わかりました」
アスカ「...いつ帰るの?」
ミサト「...まだわからないわ」
ミサト「でも、大丈夫よ!お土産たくさん買ってくるからね!」
アスカ「...わかった」
アスカ「早く帰ってきなさいよね、このバカと二人とかいつまで耐えられるかわからないわよ」
ミサト「はいはい、じゃ、行ってくるわね」
ミサト「...アスカ、あなたは良くやってるわよ」
ミサト「エヴァに乗ること以外にも幸せがあること、忘れないでね」バタン
アスカ「ミサト...?」
392 = 387 :
カヲル「ちょっと待ってください」
ミサト「...渚君」
カヲル「すいません、アスカがいると話せないから」
ミサト「...いいわ」
カヲル「...いよいよ、行かれるんですね?」
ミサト「ええ、今までありがとう。あなたのお陰で色々情報を集められたわ」
カヲル「...僕とあなたの目的は似ているようで違う。本当に良いんですね?」
ミサト「どちらにせよ、アレを起こした連中を許すつもりはないわ」
ミサト「約束の時は近い、あなたがシンジ君達に勝ってしまえば、あなた達の勝ちよ」
ミサト「きっと、あなたには出来ないでしょうけどね。あなたは優しい、心のどこかで迷っているはずよ」
ミサト「あなたはもう人よ」
カヲル「...僕は人じゃないですよ、なりきれません」
ミサト「...人って、捨てたもんじゃないでしょ?」
カヲル「それは...否定しません」
カヲル(...僕や綾波さんのようなモノを生み出し、更に僕らを利用している奴らを許すつもりはない...!)
カヲル「...僕はやり遂げますよ」
ミサト「...そう」
393 = 387 :
〜ネルフ本部・通路〜
冬月「...」
冬月(全く...碇は何を考えている)
冬月(我らの目的はあれ一つのはずだぞ)
?「...」
394 = 387 :
リョウジ「副司令が拉致されただと!?」
ネルフ諜報員「今より二時間前、ジオフロント西区第8管区を最後に消息不明です」
リョウジ「うちの所内だろ!お前らはなにをやってた?」
ネルフ諜報員「身内に内報及び先導したものがいます」
ネルフ諜報員「葛城ミサト、この事件の首謀者と思われます」
リョウジ「...それで俺のとこに来たってことか」
リョウジ「昔の女に手を貸す趣味は無いよ、これでいいか?」
ネルフ諜報員「ご理解が早く、助かります。お連れしろ」
リョウジ(あのバカ...!)
395 = 387 :
〜?????〜
?『久しぶりだな、副司令殿』
冬月「...キール議長、全く手荒な真似をしますな」
キール『非礼を詫びるつもりはない、君と話をするには当然の処置だよ』
冬月「私の都合は御構い無し、ですか?」
キール『議題としている問題が急務なのでね』
ゼーレメンバー『左様』
冬月「委員会ではなく、ゼーレが直接お出ましとはな」
キール『...エヴァ零、弐、四号機の大破。参号機の小破、そして初号機の覚醒』
キール『碇の解任には十分な理由になる』
キール『初号機を特別視する理由は存じておるが、少々目に余るものがある』
キール『絶対的存在を手にして良いのは、本物の神だけだ』
キール『我々に具象化された神は不要なのだよ』
キール『碇の腹に逸物あるのはわかっている、はたして碇は君の信用に足る人物かな?』
冬月「...」
キール『よく考えたまえ、君が碇につくか、我々につくか』
キール『この意味のわからん男でもあるまい』
キール『正しい決断を期待しているよ、冬月先生』
冬月「...」
冬月(冬月先生...か)
冬月(私の決意は変わらんよ)
冬月(そうだろ?碇...!)
396 = 387 :
〜ネルフ本部・独房〜
リョウジ「...」
リョウジ(暗い所は苦手だ、あの時代を思い出す)
リョウジ(昼でも暗い、ずっと曇った空に、怖い顔の大人達)
リョウジ(...俺たちのいた廃ビルの壁)
リョウジ(弟や、仲間達のこと)
リョウジ(そんなことも、葛城といる時は忘れられていた)
リョウジ(あのまま、もしあの時のまま幸せに浸って入られたなら...俺たちは)
リョウジ「...俺もお前も、誰かを踏み台にして生き延びた」
リョウジ「俺たちは幸せになっちゃいけないんだな」
リョウジ「...それでも俺は」
397 = 387 :
冬月「...」ピーッ ガチャン
冬月「...?」
冬月「...君か」
ミサト「ご無沙汰です、生きてて安心しました」
冬月「私をさらっておいて助けるとは、理解に苦しむな」
ミサト「あなたに死なれたら夢見が悪いですから、それにあなたは正しい選択ができる人だと思っています」
冬月「君は...?」
ミサト「真実に近づきたいんです、あなたも一度は試したでしょう?」
冬月「...死ぬぞ」
ミサト「覚悟の上です、命を張ってでも成し遂げなければならないことですから」
冬月「...」
398 = 387 :
〜ネルフ本部・独房〜
ネルフ諜報員「ご協力、ありがとうございました」
リョウジ「もう、いいのか...?」
ネルフ諜報員「はい、副司令は無事に保護されました」
リョウジ「そう、か...」
リョウジ「...」
399 = 387 :
〜第三新東京市・加持宅〜
リョウジ「ただいま」
レイ「おかえりなさい」
シンジ「あっ!リョウジさん!」
シンジ「やっと帰ってきたんですね」
リョウジ「ああ、始末書の処理で忙しくてな」
シンジ「リョウジさん帰ってこなかったから渡せなかったんですけど、これ葛城さんがリョウジさんにって」
リョウジ「葛城が...?」
シンジ「はい」
400 = 387 :
リョウジ「...USBメモリ」
リョウジ「...音声ファイルと文書か」カタカタカタ
リョウジ「音声から聞いてみるか...」カチッ
『加持、私よ。多分これを聞いてる時はあなたに迷惑がかかった後ね、本当にごめんなさい。
あなたにこれをどう渡すか迷ったけれど、シンジ君に託すことに決めたわ。このデータは半分しか入ってない。もう半分は信頼するもう一人に預けておく、きっとあなたの力になれる人よ。
本当は私一人で追うつもりだったけれど、あなたや今を生きる人にも知る権利はある、だからこれをあなたに。これで一人でも多くの人間が救われる事を祈るわ。
...加持君、あなたはあなたの思うようにして、誰のためでもない、あなたのために。それがきっと、あなたの追い求める真実になるわ。 閲覧パスコードは、二人の最初の思い出の場所よ。それじゃあね』
リョウジ「...!」ガタッ
シンジ「りょ、リョウジさん!?こんな時間からどこに...」バタン
レイ「行っちゃった...」
みんなの評価 : ○
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