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    元スレ結衣「おかえり、ヒッキー」八幡「……いつまでヒッキーって呼ぶんだ」

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    みんなの評価 : ★★★
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    251 = 239 :

    八幡「……そうだな。少し懐かしく感じる。なんか飲むか?紅茶は置いてねぇけどよ」

    雪乃「……その前に、すごく今更だしあなたの家だから少し恐縮なんだけども……」

    八幡「んだよ、遠慮とか珍しいな。なんだ?」

    雪乃「……下を、ちゃんと履いてもらえるかしら……。立たれると目のやり場に困るのよ」

    八幡「……おぉ!?」

    雪乃「一人暮らしの男子なのだし、いろいろと、その……わからないわけではないけど……」

    八幡「な、何を心配してるんだ、お前は……」

    雪乃「いいのよ、そういうのも必要なことなんだから。…………由比ヶ浜さんとうまくいってないの?」

    252 = 239 :

    八幡「いってるよ余計なお世話だよ。てか下世話だよ」

    雪乃「そう……。なら私は身の危険を感じなくてもよいのかしら」

    八幡「感じてたのかよ!失礼極まりないな、勝手に来といて」

    雪乃「し、仕方ないじゃない。一人暮らしの男子の部屋に入るなんて初めてだし、下はパンツだし……」

    八幡「ほら、もう履いたぞ。興味ねぇからいらん心配すんな」

    雪乃「その言い方は少し……それはそれで複雑な気分ね」

    八幡「あーもう超めんどくせぇ。さっきうまくいってんのかって聞いたけどな、うまくいかなくなるとしたらこんなことがバレた時なんだからな」

    雪乃「隠すからよくないんじゃない?そういう、その……アレは別にないのだし」

    253 = 239 :

    八幡「じゃあお前が連絡しといてくれよ」

    雪乃「…………言いにくいわね。アレなことはないとはいえ」

    八幡「だろ?何もなくても後ろめたいし、実際怒られてんだよ」

    雪乃「と言うと、まさかあなた、他にも女子を連れ込んでアレなことを……」

    八幡「してねぇよ。ていうかアレアレ連呼すんな。なんか変に意識しちゃうだろが……」

    雪乃「ご、ごめんなさい。やっぱりアレの有無は重要かと思って……」

    八幡「だから……」

    雪乃「あ……」

    八幡「………………」

    雪乃「………………」

    254 = 239 :

    陽乃「……雪乃ちゃーん…………」

    八幡「っ!」

    雪乃「!!」

    八幡「寝言かよ……」

    雪乃「まったく、寝ていても迷惑ね……」

    八幡「……なんつーか、お前も結構変わったよな」

    雪乃「どこを見てそう言っているの?」

    八幡「陽乃さんとのやり取りとか、態度とか」

    雪乃「……そうね。私も変わったと思うわ。いつまでもあの頃のままではいられないのはわかっていたことだし」

    八幡「そうか……」

    255 = 239 :

    雪乃「姉さんに言ったことはないけれど、姉さんには感謝しているのよ、今では。甘えていた私を一人前にしようとしてくれていたのだと思うし、家のことからも私を守ってくれていたから」

    八幡「お前がそう思えるようになったんなら、よかったな」

    雪乃「ええ。歪んでいる愛情表現だとは思うけど、こんなのでもたった一人の姉で、家族だから……」

    八幡「あの頃からお前がそんな顔できてたらなぁ……」

    雪乃「なによ、口説いてるの?」

    八幡「ばば馬鹿か、そんなわけねぇだろ」

    雪乃「ふふっ。……そんなに、狼狽えないでよ。必死なんだから……」

    八幡「………………」

    雪乃「………………」

    256 = 239 :

    八幡「雑魚寝になっちゃうけどさ、そろそろ寝なくていいのか?」

    雪乃「いいのよ。ここで……こんなところで、寝られそうにないから」

    陽乃「…………すー…………むにゃ…………」

    八幡「……そうか」

    雪乃「……朝までまだ時間があるわね。積もる話でも、語らいましょうか。由比ヶ浜さんからある程度は聞いているけどね」

    八幡「どこまで言ってんだ、あいつ……」

    雪乃「さぁね?朝までに探ってみるといいわ」

    八幡「怖いななんか。コーヒーでも飲むか?」

    雪乃「ええ。頂くわ」


    一一一

    257 = 239 :

    ここまで

    更新遅くてさーせん

    260 :


    なんだろねこの空気感
    こういうの出せる人って珍しいと思う

    261 :

    >>260
    「空気感」を「でかいうんこ」に置き換えて声に出して読んでみ

    262 :

    >>260
    「珍しい」を「死ねよ」に置き換えて声に出して読んでみ

    263 :

    そして最後にその2つを置き換えるんだ

    264 :

    3回も同じやり方で女に押しかけられてたら流石にもっと毅然としなきゃ駄目だって思うゾ

    265 :

    それでも断れないのが美少女なんだゼ

    266 :

    >>263
    あれ?普通になった!

    267 :



    八幡「なぁ、あんま時間ないけどそろそろ寝たら?派手にうつらうつらしてんじゃん」

    雪乃「………………はい?寝てな……。……いから」

    八幡「意識が大分途切れてるみたいですが……」

    雪乃「……うぅ、眠い…………」

    八幡「我慢する意味がわかんねぇよ」

    雪乃「寝たら何されるか…………」

    八幡「お前もしつこいな。なんもしねぇって」

    雪乃「…………嘘よ。久しぶりに会えたのに、もったいないじゃない……」

    八幡「…………もう、寝とけ」

    雪乃「…………うん。ごめんけど、そうする……。おやすみ、比企谷くん……」

    268 = 267 :

    八幡「ああ、おやすみ」

    雪乃「………………」

    八幡「はー……。寝顔はそっくりだな、この二人」

    八幡「………………」

    八幡「………………」

    雪乃「…………すぅ………………」

    陽乃「……雪乃ちゃん、寝ちゃった?」

    八幡「ぬ、起きましたか……」

    陽乃「うん、気持ちよかったー。今何時?」

    八幡「四時すね」

    陽乃「わたしは始発で帰るつもりだったけどー、雪乃ちゃんは今寝たんだよね。どうしよう?」

    269 = 267 :

    八幡「悪いんですけど、起こして連れて帰ってもらえますか?」

    陽乃「……どうして?」

    八幡「俺には大切な彼女がいるんで。今でも問題なのに、さらに誤解されそうなことしたくないですから」

    陽乃「別に雪乃ちゃんと今さらどうこうってのはないでしょ?」

    八幡「……絶対ないとは言い切れないですよ、俺がどんな理性の化物でも。所詮は人間ですから」

    陽乃「ふーん、昔みたいに自分のこと過小評価してないんだ」

    八幡「過大評価の間違いじゃないですか?昔の俺なら絶対ないって答えてますよ」

    270 = 267 :

    陽乃「んにゃ、合ってるよ。君は昔は自分のことを過小評価してた。今はちゃんと自分のことをわかってる。だからそう言えるの。と、思うよ」

    八幡「……陽乃さんと話すのはやっぱ苦手ですね。見透かされてる気がして」

    陽乃「そーう?わたしは楽しいよ、比企谷くんと話すの。……でも、昔よりはつまんなくなっちゃったかな」

    八幡「陽乃さんにそう言われるってことは、俺も多少は現実が見れるようになってきたってことですかね?」

    陽乃「何その顔。生意気ー。言っとくけどわたしは雪乃ちゃんを泣かせたこと、許してないからね」

    八幡「勘弁してくださいよ……。でも、謝りませんからね。こいつに失礼なんで」

    雪乃「…………すぅ…………んん…………」

    271 = 267 :

    陽乃「うん。それで、いいと思うよ」

    八幡「……そうですか。ていうかなんでうち来たんですか。タクシーでも送迎車でもなんでも、いくらでも帰れたでしょうに」

    陽乃「んー、久しぶりに比企谷くんの屁理屈が聞きたくなって。押し掛けてごめんね」

    八幡「そんな風に謝られるとは思ってませんでした」

    陽乃「わたしもちょっと飲み過ぎちゃったから。反省してるのよ、これでも」

    八幡「いやまぁ、すんなり上げる俺も俺なんで。そこまで責めるつもりは……」

    陽乃「そう?ならよかった。ね、ガハマちゃんとのこと聞かせてよ。どんなプレイしてんの?」

    272 = 267 :

    八幡「ぶほっ!い、言うわけないでしょそんなこと……」

    陽乃「言えないようなことばっかりしてるんでしょー。比企谷くんどう考えてもムッツリだもんねー」

    八幡「質問がストレートすぎて引きますよ……」

    陽乃「じゃあさ、ガハマちゃんのいいとことか好きなとこ教えてよ」

    八幡「……それなら、いくらでも」

    陽乃「……ほんと、生意気。あーあーやめやめ。また寝る。五時半ぐらいに起こしてよ、雪乃ちゃん起こして帰るから」

    八幡「わかりました」

    陽乃「おやすみ」

    八幡「おやすみなさい、陽乃さん」

    273 = 267 :

    陽乃「…………あ、比企谷くん」

    八幡「なんですか?」

    陽乃「………………いいや。なんでもない。おやすみ」

    八幡「……はい」


    一一一


    陽乃「ほら、しっかり歩く。雪乃ちゃん」

    雪乃「……うん…………」

    八幡「どしたんですか、こいつ」

    陽乃「雪乃ちゃん低血圧だから朝は激弱なんだよー。知らなかった?」

    八幡「はい……。知りませんでした。体力ないのは知ってましたけど……」

    274 = 267 :

    雪乃「……ふふ。まだまだ、あなたの知らないことはたくさんあるのよ」

    八幡「……かもな。じゃあまたな。気を付けて帰れよ」

    陽乃「うん、ありがとね比企谷くん。またねー」

    雪乃「……ええ、またね比企谷君。やっぱり、今日のことは私から由比ヶ浜さんに謝っておくから……」

    八幡「……いいよ、俺から言うよ」

    雪乃「……そう。……でも私も謝っておくわ。彼女に嫌われたくはないけど、親友として対等でいたいから」

    八幡「そうか、わかった」

    雪乃「由比ヶ浜さんのこと、よろしくね」

    八幡「おお。任せろ」

    275 = 267 :

    雪乃「じゃあ、また」

    八幡「ふぁぁ……。俺も、あいつ来るまで寝とくかぁ……」


    一一一


    八幡「………………」

    結衣「………………」

    八幡「…………なんか、柔らかい……」

    八幡「…………おぉ?」

    結衣「あ、おはよ。ヒッキー」

    八幡「…………あれ?俺どこで寝てた?」

    結衣「床で寝っ転がってたよ。ダメだよー、ちゃんとベッドで寝ないと」

    八幡「なんで膝枕……」

    276 = 267 :

    結衣「やだった?」

    八幡「な、なわけねぇだろ。……で、お前は何してたの?」

    結衣「枕もなくてしんどそうだったから膝枕してー、ヒッキーの寝顔見てた」

    八幡「…………結衣」

    結衣「……なに、どしたの。苦しいよ……」

    八幡「またお前に謝らないといけないことがあるんだ」

    結衣「ゆきのんのこと?」

    八幡「……なんだよあいつ、俺から言うって言ったのに」

    結衣「ゆきのんと、陽乃さんからも連絡あった。その二人なら、まぁ……あたしも仕方ないって思えるかなぁ」

    277 = 267 :

    八幡「いや、駄目だろ」

    結衣「あたしはゆきのんのことも信じてるから……大丈夫だよ。ちょっと釘はさしといたけどね、えへへ」

    八幡「なんて言ったんだ?」

    結衣「え、んー、いろいろだけど……まとめると、ヒッキーはあたしの!って感じのこと」

    八幡「そっか……」

    結衣「それにヒッキーはさっき、自分から話そうとしてくれたし。…………甘いかな、あたし」

    八幡「たぶん。大甘だな」

    結衣「でもなー。ゆきのんだとどうしようもないなぁ、あたし。だってゆきのんのことも絶対に嫌いになりたくないもん……」

    278 = 267 :

    八幡「雪ノ下もお前に嫌われたくないって、そう言ってたよ」

    結衣「そっかぁ……。嬉しいな。ね、だから離してもいいよ。怒ってないから」

    八幡「……やだ。怒ってなくても離さない」

    結衣「ヒッキー、んー……」

    八幡「………………。なぁ」

    結衣「ん?」

    八幡「二人とも就職決まったら、一緒に暮らすか」

    結衣「え、いいの?」

    八幡「いいってか、俺はずっとそうしたかったし……。あの、よく知らないから教えてほしいんだけど。同棲するときってちゃんと親に挨拶するべきなのか?」

    279 = 267 :

    結衣「ど、どうなんだろ……。あたしもよくわかんない。ママにちょっと、真面目に同棲したいって相談してみる」

    八幡「そうしてくれ。駄目だとか連れてこいとか言われたら、そのときにはちゃんとお前のうちに挨拶行くよ」

    結衣「……あのさ、同棲するって言ったらさ、結婚する気あるのかって言われると思うんだけど……。考えてる、って言っても、いいのかな」

    八幡「んー……するつもり、でいいんじゃねぇの……」

    結衣「ヒッキー……。婚約ってさ、口約束でも成立するんだよ?」

    八幡「……そうなの?難しいこと知ってんな」

    結衣「茶化さないで。真面目に話してるの」

    280 = 267 :

    八幡「……悪い」

    結衣「あたしはもうずっとそのつもりだったけど、ヒッキーも引き返すの大変になっちゃうよ。まだあたしたち学生なんだよ?それでも、いいの?」

    八幡「引き返すつもりなんか最初からない。俺にとってお前以上の子なんかいない。だからそれでいい。お前こそいいのか?俺より優しくて誠実でいい男なんかゴロゴロいんぞマジで」

    結衣「…………いないよ。断言してもいい。あたしがこれほど好きになる相手は、ヒッキーだけだから」

    八幡「そか……。じゃあ、まぁ……。そういうことで……」

    結衣「あ、はい……。えと、不束者ですが?よろしくお願いします?」

    八幡「このタイミングでその挨拶は合ってんのか……?」

    281 = 267 :

    結衣「よ、よくわかんない。けど今、あたしの人生で二番目ぐらいに嬉しいかも……」

    八幡「一番は?」

    結衣「ヒッキーがあたしに告白してくれたとき」

    八幡「じゃあ……三番は?」

    結衣「……今から、思いっきりあたしを愛してくれるとき、かな?」

    八幡「…………自信はないけど、了解」

    結衣「えへへ……ヒッキー、愛してる」

    八幡「俺も……愛してるぞ、結衣」

    結衣「……初めて、愛してるって言ってくれたね」

    282 = 267 :

    八幡「愛とかよくわかんねぇし、なんか重すぎだろって思ってたからな。でももう、よくわかんねぇままだけど、たぶんこの言葉が適切なのかなって思った」

    結衣「ヒッキー、ドキドキしてる?」

    八幡「しまくりだ。顔がすげぇ熱い……」

    結衣「あたしも。心臓がバクハツしそう……」

    八幡「……お前と出会えて、良かった」

    結衣「あたしも、ヒッキーと会えてよかった」

    八幡「………………」

    結衣「…………んっ…………んんっ……」


    一一一

    283 = 267 :

    ここまで
    またそのうち

    286 :

    なんか最終回っぽい流れだったけどまだ続くのか楽しみだな乙

    287 :

    当然、同棲編が始まるだろう

    290 :

    素晴らしいこれからも期待

    291 = 290 :

    すまんageてしまった…

    292 :



    結衣「ねねヒッキー、これどうかな?」

    八幡「……いんじゃねぇの」

    結衣「そんじゃあこれは?」

    八幡「なかなかじゃないですかね」

    結衣「じゃあ、これ……」

    八幡「いいと思いま……」

    結衣「もー!さっきから似たようなことばっかりー!それじゃあ全然参考にならないよー!」

    八幡「……いやな、周りの目がな……」

    結衣「誰も見てないよ、あたしたちなんて。ほら向こうにもカップルいるじゃん」

    八幡「なんでああ堂々とできるのかね……」

    293 = 292 :

    結衣「ヒッキーが思うほど他人は他人のこと気にしてないもんだって。気にしすぎー」

    八幡「いや、お前目立ってるから。店の外を通る男の視線見てみ?みんなお前をちらちら見てるぞ」

    結衣「えー、そんなことないと思うけどなー」

    八幡「自覚なしか。お前可愛いんだよ、俺以外の奴から見てもさ」

    結衣「あ、あたしはヒッキーからそう見られてたらそれでいいけど……」

    八幡「と言ってもだな…」

    結衣「まぁまぁ、もっかい最初からね。これとこれならどっちがいいかな?」

    八幡「……どっちも似合うよ、間違いなく」

    294 = 292 :

    結衣「えへへ、そう?だったらヒッキーの好きな方にする!どっちが好き?」

    八幡「すまん。あえて、一つ言わせてもらうとだな……」

    結衣「なに?」

    八幡「お前が選ぶの、どれも面積が小さすぎるんじゃないでしょうか……」

    結衣「え、えー?そうかな……。水着ってこんなもんじゃない?」

    八幡「同じビキニでももうちょっと、こう……あるだろ。恥ずかしくねぇの?」

    結衣「そう言われるとあたしが痴女みたいでなんかヤダなぁ……」

    八幡「あーいや、言い方が悪かった。いやそれもちがくて……あんまり他の男に見せたくねぇとか、そんなこと思ってたり、してたりとか……いろいろ」

    295 = 292 :

    結衣「……ヒッキー、あたしをキュン死させる気?」

    八幡「は、は?何その謎の単語……」

    結衣「かわいすぎるんだけど。ね、試着するから見てみてよ」

    八幡「え?水着って試着できんの?」

    結衣「できるよー。もちろん下着の上に着るけどね」

    八幡「はー、なるほど……。知らない世界もあるもんだな。で、俺は一人で待つの?無理だからそれ」

    結衣「そ、それじゃ意味ないじゃん、見てもらわないとさー」

    八幡「つっても、マジ無理。気にする女性客もいるかもだし勘弁してくれよ……」

    結衣「うーん、じゃあ試着なしで決める。ヒッキーどれがいいのか教えてよー」

    296 = 292 :

    八幡「……えと、じゃあ……これで」

    結衣「これ?パレオあったほうがいいんだ」

    八幡「お、おお。なんか……いい感じ。すまんうまく言えなくて……」

    結衣「えへへ、いいよ別にー。ありがと、じゃあこれ買ってくるね!」

    八幡「そ、外で待ってるなー」

    結衣「うんー」

    八幡「………………」

    八幡「…………はぁ、ものすげぇ疲れる……」



    結衣「お待たせー。じゃあ次行こー」

    八幡「あん?まだなんか買うの?」

    結衣「次は、あのー……ヒッキーの好きそうな、下着とか……」

    297 = 292 :

    八幡「馬鹿か無理、絶対無理。行かねぇぞ俺は」

    結衣「うーん、やっぱりそうかー……」

    八幡「あ、当たり前だろ。水着が限界だ……」

    結衣「じゃあいいや、帰ろっか」

    八幡「いやに素直だな」

    結衣「うん?まぁ別にお店で選ばなきゃいけない理由はないしね。あたしもちょっと恥ずかしいし……」

    八幡「じゃあ提案すんなよ」

    結衣「うん、やっぱあたしたちには合わないかもね。でも一回やってみたかったんだ」

    八幡「……やってみて、感想は?」

    結衣「嬉し……恥ずかし?でもなんか、楽しかった」

    298 = 292 :

    八幡「なんだその笑顔。…………耐えた甲斐があったな、俺も」

    結衣「ん?なんか言った?」

    八幡「いーや、なんでも」

    結衣「ふーん。ねー、下着なんだけどさ、家でカタログ見て選んでもらうならいいよね?」

    八幡「……ま、それなら」

    結衣「あと水着も家で着てみるから、ちゃんと見てよ?」

    八幡「……おお。あ、ならついでにコスプレ衣装見に行ってみるか。あそこなら俺あんま恥ずかしくねぇかもしれん」

    結衣「おー、いいねいいね。あたしもどんなのがあるのかよく知らないから行ってみたい」

    八幡「うし、んじゃこっちだな」


    一一一

    299 = 292 :



    八幡「暑くね……」

    結衣「夏だからねー」

    八幡「人、多くね……」

    結衣「海だからねー」

    八幡「それ、でかくね……?」

    結衣「イルカさんだからねー。ヒッキー助けて疲れたー。うまく膨らまないー」

    八幡「えー、俺がやんの?」

    結衣「いいじゃん手伝ってよー。ヒッキーも乗っていいからさー」

    八幡「いや別に乗らなくていいけど……。まぁやるか、貸せ」

    結衣「さすがヒッキー、頼りになるー」

    300 = 292 :

    八幡「…………はぁ、はぁ。疲れた。俺ここで休んでていい?」

    結衣「ダメに決まってるし。ほら、海があたしたちを呼んでるよ!」

    八幡「幻聴だそれは。もしくは溺れた死者の黄泉からの呼び声だ」

    結衣「怖いこと言わないでよ!ほら、あたしイルカさんに乗るんだから引っ張ってくれないと」

    八幡「俺労働者じゃねぇか。…………まぁいいか」

    結衣「うおー砂浜あつーい」

    八幡「なー、今日は聞かねぇの?」

    結衣「え?何を?」

    八幡「ほら、出掛けるといつも聞くじゃん。どう?似合う?って」


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