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    元スレ佐天「久しぶりですねー。まぁまぁ、ゆっくりしていってくださいよ」

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    タグ : - とある魔術の禁書目録 + - 喫茶店 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    ここは喫茶サテン。通称『サテンさんの喫茶店』
    私、佐天涙子が経営する喫茶店だ
    それほど広くない店内には珈琲豆を挽いたいい香りが漂いモダンな雰囲気が漂っている。
    昔ながらの友人もよく顔を見せてくれる…ありがたい限りだ。


    カランカラーン


    一方通行「いらっしゃ……なンだテメェか」

    浜面「客にそれはないだろ……。って、なに? 今マスターいないの?」

    一方通行「あー、そうだよ。つーか、適当に座れ。ドアの前は邪魔だろォが」

    浜面「あっ、わるい。へー、いつの間にか店番任されるくらいになったのか」

    一方通行「いや、まだ本当は店番任せられるほど何も教わってねェンだけどよォ……今回は仕方なくな」

    浜面「ん?」

    一方通行「豆切らして買い出しに行ってンだよ、オマエのとこの店に……これだけは自分がやらないと駄目なんです!ってなァー」

    浜面「それはそれはご贔屓に。っていうか、前から思ったけど、よく豆切らすなこの店は」

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1367338397

    2 = 1 :

    浜面「でも、それで店番任せちゃうってのはどうよ?」

    一方通行「俺も場所さえ教えれば買い出しのほう行くっつったンだけどな?」

    一方通行「『これだけは自分の目でしっかり豆を見極めないとダメなんです!』って聞かなくてよォ」

    浜面「はー、職人気質なのか」

    一方通行「……職人なら大事な豆きらさねェだろ」

    浜面「違いない」ククッ

    3 = 1 :

    浜面「えっと……で、俺はなんか注文しても大丈夫なのか?」

    一方通行「あー、豆切れてるって言っても全然ねェわけでもねェからな」

    一方通行「ただ、さっきも言ったがまだ店番任せられるほどじゃねェから味の保証はしねェし、金はしっかりとるぞ?」

    浜面「もーそれでいいわ。それじゃ、とりあえずコーヒー……アメリカンで」

    一方通行「あァ、アメリカンだな。ちょっと待ってろ」

    4 = 1 :

    ―――――
    ―――



    一方通行「ほら、アメリカン」

    浜面「あれ? アメリカンって湯で薄めるんじゃねえの? 見てた感じ普通に淹れてたけど」

    一方通行「あァ? アメリカンってのは確かに薄いがよォ、別に湯で薄めたのがアメリカンってわけじゃねェよ」

    浜面「そうなのか?」

    一方通行「アメリカンってのはな、浅く炒った豆から薄めに抽出したコーヒーのことをいうンだよ」

    浜面「マジで? でも、前に別の店で頼んだ奴は薄めてたぞ、どうみても」

    一方通行「そりゃ、単純にその店が勘違いしてるか、店によっちゃアメリカン風でそういうの出すからお前の勘違いだ」

    5 = 1 :

    浜面「はー、そうだったのか。さすが喫茶店の手伝いしてるだけあって詳しいな」

    一方通行「まァ、俺も佐天さンに聞いたンだけどな」

    浜面「受け売りかよ! ていうか、どこか抜けてる感じだけどちゃんとそういうのは詳しいんだなマスター」

    一方通行「オマエ、さすがにバカにしすぎだろ。あれで一応、一人で店経営してンだぞ」

    浜面「そうだけど、今は一方通行が手伝ってるから大分楽になってんじゃねえの?」

    一方通行「まだまだだな。まだ楽させてやれるほど俺は仕事できるわけじゃねェよ。実際今日も留守番しかできてねェ」

    浜面「そうなのか? 俺はよくわかんねえけど」カチャッ ズズゥーッ

    6 = 1 :

    浜面「おっ? なんだ、自信なさげだったけど美味いじゃねえか」

    一方通行「なンだかなァ……お前に褒められてもいまいち嬉しくねェ」

    浜面「なんでだよ!!」

    一方通行「いや……、お前にコーヒーの味とかわかンのかなァってな?」

    浜面「そりゃ詳しくはわからねえけど美味いか不味いかくらいわかるわ!!」

    一方通行「でもオマエって、コーヒーとフライパンの焦げ付き抽出して煮込んだ汁の区別つかなそうなイメージだからなァ」

    浜面「やめて!俺だって傷つくんだからやめて!」

    7 = 1 :

    一方通行「にしても暇だなァ……」

    浜面「仮にも客が目の前にいるのにそれはどうなんだ?」

    一方通行「なンつーか、留守番してるところに知り合いが来てもいまいち客としてやる気がでねェ」

    浜面「あー、気持ちはわかるけどな」

    一方通行「そういう所でも佐天さンはすげェわー」

    浜面「知り合い相手にもそんなだれたりしないもんな」

    一方通行「花女にはちょっとあれだけどな、対応が雑」

    浜面「初春ちゃんか。まぁ、昔からの親友らしいしな、それに半分従業員みたいなもんだろ? ピザ運んでるの見たぞ」

    一方通行「ピッツァな」

    浜面「……前から思ってたけど喫茶店なのにぴz……ピッツァになんかこだわりでもあんの?」

    一方通行「いや、マスターのいっときのノリだと思うわ。ピザ……ッツァもテレビの特集見てなンかハマったって言ってたし」

    浜面「(ピザって言った……)結構ミーハーなのな」

    8 = 1 :

    一方通行「まァそういう自由な感じが受けてるンだしいいんじゃねェか?」

    浜面「確かにこの雰囲気は好きだけどな。ていうかその店の一番のファンはお前じゃねーか」

    一方通行「あァ?」

    浜面「毎日珈琲飲みに通った挙句に、しまいにはエプロンつけてカウンターの向こう側に立っちまった奴に言い訳はさせねえよ」

    一方通行「……流石に反論できねェ」

    浜面「学園都市第一位が入れてくれる珈琲飲める店ってのも話題性あるよなー」

    一方通行「変に客増えても雰囲気が壊れちまうから変に吹聴するンじゃねェぞ?」

    浜面「俺だってこんないい穴場みすみす自分でぶち壊すようなマネはしねぇよ。お得意様だしな」

    9 = 1 :

    一方通行「……つーか、豆買いに行っただけにしちゃ帰りが遅ェな」

    浜面「そういやそうだな。麦野とかと話こんでんじゃねえか? 何だかんだあそこも仲いいし」

    一方通行「俺は未だにあの女が客商売してるってのが信じられェンだがな」

    浜面「一応、俺も従業員だから擁護しとくけど麦野はちゃんとやってるぞ? ていうかその発言ブーメランすぎるだろ」

    一方通行「安心しろ、自覚はある」

    浜面「自覚あんのかよ……。その点に関しちゃ俺も似たようなもんだけどな。スキルアウトしてたチンピラがまぁそれなりにまともな仕事につけたもんだよ」

    一方通行「上条は上条で相変わらずっちゃ相変わらずだからなァ」

    浜面「あいつは死ぬまで人助けの厄介事からは逃げられねえよきっと」ケラケラ

    10 = 1 :

    一方通行「そのうち集まって飲みでもするかァ?」

    浜面「お、いいな。しばらく三人そろってってのはなかったしな」

    一方通行「酔っ払った上条のそげぶを阻止する役目は任せたからなー」

    浜面「まじかよ……能力者とか関係なくあいつの悪酔いパンチは骨に響くんだよ……」

    一方通行「いざとなったら嫁さん呼ぶかァ……」

    浜面「ならいっそあいつの家でよくね?」

    一方通行「駄目だ……忘れたか? つまみを腹ペコシスターが全部食っちまう……」

    浜面「そうだった……以前と同じ過ちはくりかえせねえ」

    一方通行「まァ店は今度上条と連絡とって決めるか」

    浜面「そうだな、連絡は任せたわ。話日程決まったら俺にも教えて」

    一方通行「おォ、任せとけ」

    11 = 1 :

    中途半端ですが一旦ここまで。
    店主不在で久々の開店ですのー。

    12 :

    ほんと久々、乙!

    13 :

    いつか帰ってくるって信じてたよ
    おかえり

    14 :

    超おかえりなさい!

    15 :

    本物さんですか?また書いてくれて嬉しいです!

    16 :

    乙! 超懐かしいじゃないの 楽しみだわ!

    17 :

    超乙!なつかしー

    19 :



    まさかの主人公不在

    20 :

    再会乙

    21 :

    佐天さんの喫茶店シリーズの御方!?マジで!?

    佐天「ようこそ、喫茶サテンへ!」
    佐天「いらっしゃーい」
    佐天「いらっしゃーい。また来てくれたんですね」
    蔵入り喫茶店

    上記のSSの続きって事でよろしゅうござんすか?期待!!

    22 = 14 :

    >>21
    一つ足らない
    「ある昼下がり」
    ってのもあるぞ

    23 = 13 :


    ありがとう…それ知らなかった

    24 :

    今回は完結させてくださいね

    25 :

    強要すんなバカ

    26 :

    この水差し野郎が

    27 :

    喫茶サテンがまた読めるなんて!!
    >>1に感謝☆

    28 :

    上条の嫁さんてだれ?

    インちゃん以外ならそっ閉じ

    29 :

    黙って閉じろ

    30 :

    >>28
    じゃあ早く閉じましょうね

    31 :

    上条さん家は新婚で嫁美琴の居候インデックスだっけ

    32 :

    またこのシリーズを読める日が来るとは

    33 :

    茶店通行の復活を心から歓迎します。

    34 :

    浜面「……にしても」

    一方通行「ン?」

    浜面「いや、なんか今のでふと思ったんだけどさ」

    一方通行「おォ」

    浜面「『嫁さん』ってなんかいいな」ニヘッ

    一方通行「馬鹿面になってンぞ……つーか、お前だってジャージいるだろ」

    浜面「でもまだ結婚してないから嫁さんじゃねえしなー。いや、滝壺に不満があるとかじゃねえからな? むしろ俺には勿体ない彼女だ」

    浜面「なんだろうな……嫁さんっていう響きがなんかたまらんのだと思う」

    一方通行「なに浜面、人妻フェチなの? そォなンですかァ?」スッ ポチポチ

    浜面「いや、それとはまた違うと思うけど……って、急に携帯取り出して何してんの?」

    一方通行「上条に『浜面が嫁さんの話でエロ面してた』ってメールを……」ポチポチ

    浜面「ちょっ! 馬鹿! マジでやめろ!!」ガタッ

    35 = 34 :

    一方通行「落ち着け落ち着け、冗談だって。さっきの飲みの連絡するだけだから馬鹿面を近づけンじゃねェ」ポチポチ

    浜面「はーっ!? なんだよ、心臓に悪い冗談いうんじゃねえよ……」

    一方通行「そこまでビビるもンか? 確かにあの愛妻家怒らせたらただじゃすまねェだろうがよォ……送信っと」

    浜面「いや、上条も怖いけどそれ以上にその話が本人の耳に入るのがこえぇ」

    一方通行「おォ……そりゃ確かにこえェな!避けられるだけ避けられて、会ったら会ったで汚いものを見る目で電撃お見舞いされるぞ?」クカカッ!

    浜面「笑い事じゃねえよ……ほんとにメールに変なことかいてねえだろうな?」

    一方通行「おォ、オレを信じろ。楽しみは飲みまで取っといてやるよ」カキクコケケッ!

    浜面「一方通行様……マジでお情けを、このとおり……」

    36 = 34 :

    一方通行「と、まァ冗談は置いといて」

    浜面(ほんとに冗談なんだろうな……)

    一方通行「そンな嫁さんがいいならさっさと結婚しちまえ」

    浜面「しちまえ!って、簡単に言うなよ人事だと思ってよー」

    一方通行「簡単にって……オマエ何年付き合っててその台詞吐きやがる」

    浜面「んー……かれこれ5年?」

    一方通行「ヘタしたら今頃浜面二世がいてもおかしくねェンじゃねえの?」

    浜面「なんだよ浜面二世って。俺は世襲制じゃねえぞ」

    37 = 34 :

    一方通行「とはいえ、人様のことだから何をどうしろとは言わねェけどな」

    一方通行「ただ、相手の気持ちも考えて行動しねえと逃げられてもしらねェぞ」

    浜面「逃げられるって……いやいや、そんなことは――」

    一方通行「ありえないってか? なンで?」

    浜面「なんでって……それこそこんな何年も付き合ってるんだから今更別れるとか」


    一方通行「カーッ!薄ィ!薄いねェ!!理由が薄ィ!!オマエの飲んでるそのアメリカンコーヒーより薄い!!」


    浜面(微妙な例えで反応しづれぇ)

    38 = 34 :

    一方通行「いいか? 長年付き合ってるから今更そンな急にお別れなンて無いだろうっていうのはそもそも考えが真逆なンだよ」

    一方通行「むしろそれだけ一緒にいてそこから先の進展が未だに見えない。っていうのは結構危機感があると思わねェか?」

    浜面「それは……確かに」

    一方通行「だろォ?」

    浜面「でも、記念日とか誕生日の類はまめに祝ってるんだぜ? サプライズとか結構がんばってよー」

    一方通行「それでも毎年やってれば『それが当たり前』になってくるンじゃね?」

    浜面「えっ」


    一方通行「あー、勘違いするなよ? 別にオマエの女が『祝ってもらって当たり前』なンて思ってるって言ってるンじゃねェ」

    一方通行「でもオマエならきっと祝ってくれるって分かっちまってる」

    一方通行「なぜならお前はそういう奴だから。そういうことができる奴だから。忘れたりなんてするはずがねェって信頼されてる」

    一方通行「でも逆に言えば誕生日に。記念日に。クリスマスに何かが用意されてるか分かっちまう」

    一方通行「ネタばらしされてるマジックの繰り返しじゃ、いくら純粋でも最初の頃の大歓声は続かねェぞ?」

    39 = 34 :

    浜面「……確かに一方通行の言うことにも一理ある。いや、かなり納得した」

    浜面「でも、それなら結婚したらそこでもう行き止まりなんじゃねえか? それ以上先なんてねえだろ?」

    一方通行「なァ、結婚する前と後で何が一番変わると思う?」

    浜面「は? そりゃ、一緒に暮らすようになることじゃねえか?」

    一方通行「それは別に結婚してなくてもいいだろ?」

    浜面「あー、それもそうか。子どもとか?」

    一方通行「最悪それだって絶対じゃねえな」

    40 = 34 :

    一方通行「正解はな、結婚後の財産ってのは共有になるンだよ」

    浜面「え、なに急に難しい話?」

    一方通行「難しくねえから聞け、つーか難しくても聞け」




    一方通行「例えばよ、嫁さんが作ってくれた朝飯が美味かったとするだろ?」

    一方通行「そこで何気なく美味いって呟いたら、嫁さんだって嬉しいよな」

    一方通行「そしたら次はもっと美味いものを作ろうと思うかもしれねェ、オマエの好きなものを作りたいと思うかもしれねェ」

    一方通行「それがお前のところの家庭の味ってェやつになってくわけだ。それだって立派なオマエの家の財産じゃねェか?」

    一方通行「別に料理だけじゃねえぞ?」

    一方通行「一緒に散歩をしたらお互いに相手とは違ったいい景色を見つけるのが分かった」

    一方通行「今まで知らなかったが結構負けず嫌いだから、チャンネル争いくらいは自分が折れてやろう」

    一方通行「思ったよりも涙もろい、笑うときは案外でかい口開けて笑う」




    一方通行「そういう小さな発見が全部財産になって、毎日毎日積み重なってテメェの家庭を作ってくわけだ」

    一方通行「そうなったらよ、行き止まりどころか止まってる暇もねェンじゃねェか?」

    41 = 34 :

    浜面「おぉ……なんかわからんがちょっと俺は今感動すらしてる!!」

    一方通行「いや、大げさだろ……むしろ単純過ぎだろ」

    浜面「いや、そんなことねえって! 可能なら今すぐ結婚したいくらいだ!」

    一方通行「結婚とか簡単に言うなって言ってたのはどこのどいつでしたっけねェ?」

    浜面「そんなコト言ったってお前の話し聞いたらなんかいてもたってもいられなくなってよ……」

    一方通行「やる気出してるとこ悪ィけどよォ、変に突っ走って失敗して玉砕しても俺のせいにするンじゃねェぞ?」

    浜面「え、えー……ここでそれ言う? ここは背中をもうひと押しくらいしてくれるところじゃねえの今は?」

    一方通行「俺は佐天さンほど甘かねェンだよ」クカカッ!

    42 = 34 :

    またしても短い上にちょっと区切り微妙かもしれないけれど一旦ここまで。
    最初のほうでなるべく間隔あけないで投下しないとすぐネタづまりしそうだったので大目に見ていただけると助かります。

    一日でレスいっぱいついててびっくりしました。
    ホント久々なのに覚えてくれてる人がこんなにいてすごく嬉しいです!

    43 :

    乙ー
    久々に前のも読み返したわ。相変わらずおもしろいなー

    44 :

    いぇいぅ!

    45 :

    >>40 浜面、上条の助言も、もらうべきだろう…

    46 :

    いちおつ
    ずっと待ってた大好きなシリーズだから期待してる

    47 :

    >>40
    ていうか一方さん、自分は牛歩戦術のくせに他人には偉そうに言ってんなww

    48 :

    上条ちゃんは美琴っちゃんと結婚したんだっけか?

    49 :

    >>48
    そう。
    それで更にインデックスも上琴夫妻のところに居候してる
    打ち止めは一方さんラブで佐天さんにライバル意識持ってたっけか

    なんにしてもこのシリーズ大好きだから嬉しい
    ところでいまだに佐天さんが出てきてないんだがww

    50 :

    >>47 牛歩じゃないから誰にも取られることはないという王者の余裕だから(震え声)


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