元スレ提督「おおしお」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
52 :
あくしろよ
53 :
ヒイロ「! 任務了解」
54 :
続きはまだかね
55 :
荒潮「……」
提督「荒潮、寝ちゃったか」
荒潮「……うふふ~、寝ちゃってるわよぉ」
提督「寝てたら勿体ないから遊んどけ」
荒潮「ではぁ、ここで問題で~す」
提督「うん?」
荒潮「眠りについたお姫様を起こすために~、必要なものはなんでしょうかぁ?」
提督「荒潮はお姫様だったのか」
荒潮「そこはスルーしてちょうだい」
提督「何だろう、朝ごはんの良い匂いか……皆はどう思う?」
大潮「大潮はハンマーだと思います!」
荒潮「えっ」
朝潮「敵襲を知らせるサイレンなら瞬時に目が覚めるかと!」
荒潮「あの」
ハンマー サイレン ハンマー グーパンチ ハンマー ハンマー エヘヘー キストカー
提督「民主主義に則りハンマーという事になったが、いけるか荒潮」
荒潮「死んじゃうじゃない……」
56 = 1 :
提督「山雲」
山雲「ん~?」
提督「なに作ってんの」
山雲「お花の冠~。朝雲姉にあげるんだ~」
提督「そうか、喜んでもらえるといいな」
山雲「えへへ~」
提督「俺にも作りかた教えて」
山雲「司令さんも誰かにあげるの~?」
提督「ん、うん、どうだろうな」
山雲「山雲はね~、司令さんの気持ち知ってるんだよ~」
提督「ん!?」
山雲「司令さんは~」
提督「……」
山雲「山雲のことが好きなんでしょ~?」
提督「……ああ、うん、そう、ばれちまったか」
山雲「でも~、ごめんね~、山雲は朝雲姉も一緒じゃなきゃだめだから~」
提督「そうかー、じゃあ諦めるしかないかー」
山雲「ごめんね~、朝雲姉と二人でだったらお嫁さんになってあげるから~」
提督「そうな」
57 = 1 :
提督「重ねて……回して……」
霞「……」
提督「あれ、なんかおかしい、なんでこんなに捩れてきてんだ」
霞「……」イライラ
提督「ちょっと一回戻そう」
霞「……」イライライライラ
提督「難しいな花の冠……あっ切れた!」
霞「貸しなさいよ! 見てらんないったら!」
提督「あっ待て、待て待て、俺やるから」
霞「さっきからぜんっぜん進んでないじゃない! ほんとトロいんだから!」
提督「いいから、大丈夫だから」
霞「貸しなさいったら!」
提督「いや、これは俺が自分でやる」
霞「……」
提督「ありがとう霞、でも大丈夫」
霞「……」
提督「重ねて……回して……」
霞「……もう少し左寄りに重ねて」
提督「ん? ……こうか」
霞「そう、あと回すときに引っ張り過ぎないようにしなさい」
提督「なるほど」
霞「このくらい少し考えたら分かるでしょ、もっと頭使いなさいよ」
提督「ごめーん」
58 = 1 :
大潮「司令かーん!!!」テテテッ
提督「どうした大潮」
大潮「かまどを作りましたよ!」
提督「そうか、ご苦労、どれどれ」
大潮「あれです!!」
提督「どれ? 山積みの石しか見当たらないけど」
大潮「あれです!!」
提督「さては竈がどんなものだか知らないな?」
大潮「そうですねぇ」
提督「朝潮も知らなかったのか」
大潮「朝潮は石を積んで薪を使うという事は知ってましたよ!!」
提督「薪をどこにくべるつもりだったんだ朝潮」
大潮「さします!」
提督「挿すな」
大潮「朝潮ー!! さすの中止ー!! 違うってー!!」
朝潮「えっ!!? ……問題ありません、心得ていました!!」
大潮「知ってたならなんでやったって司令官がー!!」
提督「言ってないよ」
朝潮「……」シュン
提督「……」
朝潮「……」ションボリ
提督「一緒にやろうな、ごめんな投げっぱなしで」
59 = 1 :
荒潮「ではおにぎりを配りまぁす」
朝雲「もらっといたげる」
大潮「……コソコソ」
朝雲「ん? 大潮なにこそこそしてるの?」
大潮「!!」ビクーン
朝雲「あっ! 大潮だけおにぎり三個持ってるわ!」
大潮「しまったぁ!」
朝雲「ずるいじゃない! みんな二個なのにぃ!」
大潮「まだまだいけるよ!!」
朝雲「そういう問題じゃないでしょ!」
提督「ほら朝雲、俺のやるから」
朝雲「ん? いいの? ありがとう」
提督「よしよし」
満潮「……」
提督「俺はスープ多めに飲んで空腹をごまかそう」
満潮「……おにぎり半分――」
霰「司令官、おにぎり、半分……あげるね……?」
朝潮「私も一つで十分ですので、どうぞ!」
提督「マジかー、霰も朝潮も超好き、愛してる」ナデナデ
朝潮「……」ポワワ
満潮「……」
提督「ところで満潮、なんか言ったか?」
満潮「言ってないわよ!! バッカじゃないの!?」
提督「お、おう、すまん……」
60 = 1 :
赤城「……」
加賀「……」
赤城「どうして私はピクニックに連れて行ってもらえなかったのでしょうか」
加賀「司令官室の修繕を任されたでしょ」
赤城「……これ修復剤かけたら直らないかな」
加賀「無駄使いは駄目よ」
赤城「はぁ……今ごろ朝潮型の子達はきゃいきゃいしながら」
加賀「……」
赤城「おにぎりとか、スープ作ったりとか……いいなぁ」
加賀「……提督からの言伝なのだけれど」
赤城「ん? なんですか?」
加賀「片づけが進んだら鳳翔さんに、赤城さんの好きな夕飯をリクエストして良いそうよ」
赤城「本当に!? わぁ、さっさと片付けちゃいましょう!」
加賀「そうね」
61 = 1 :
数時間後
赤城「そろそろ出来ますか!?」バーン
鳳翔「もうすぐだから、大人しく待っていて下さいね」
赤城「もうすぐっていうのは、秒で言うとどれくらいのすぐですか!?」
鳳翔「ん、そうね、提督達が帰ってくる頃には」
赤城「私、呼びに言ってきます!」
鳳翔「すぐ帰ってくるから、大丈夫よ」
赤城「すぐっていうのは秒で言うと!」
鳳翔「加賀、大人しくさせておいて」
加賀「分かりました。赤城さん、こっちに」
赤城「加賀さんも一緒に迎えに行きましょう!」
加賀「いいから来なさい」
赤城「このから揚げの端っこは余ってるやつですか?」
朝潮「艦隊が帰投しました!」
赤城「来た! 提督!!」タタタッ
加賀「あっ、ちょっと」
鳳翔「……ふふっ、あの子は相変わらずね」
加賀「海の上では、凛として格好も付いているのですが……」
62 = 1 :
大潮「あっ!! 赤城先輩!!」
赤城「ご飯!」
大潮「ご飯じゃないです!! 大潮です!!」
赤城「取り乱しました」
加賀「……」
大潮「加賀先輩も! ただいま戻りました!」
加賀「そうね、おかえりなさい。楽しめた?」
大潮「ちょー楽しかったですよぉ!」
赤城「ところで提督は?」
朝雲「荷物置きに行ったわ。私がやったげるって言ったのに」
大潮「そうだ! 赤城先輩にお土産がありますよ!」
赤城「お土産! まぁまぁまぁ、それはそれは、ありがとうございます」
大潮「食べ物じゃないです!!」
赤城「あっ、あ、そうなんですか、いえ別に全然期待とかしてませんよ?」
大潮「お花の冠です!!」
赤城「あら、可愛らしいですね、ありがとうございます」
大潮「ちなみに加賀先輩のはありませんよ!」
加賀「……そう、別に、いいけれど」
大潮「加賀先輩の分は司令か――」
霞「余計なこと言ってんじゃないわよ!!」ベチッ
大潮「あ痛ー!!」
63 = 1 :
提督「おっ、赤城、加賀、ただいま」
加賀「おかえりなさい」
提督「部屋直った?」
加賀「それなり、と言ったところね」
提督「そうか、ありがとな加賀、赤城も」
加賀「いいけれど」
提督「そうだ、これ」
加賀「何かしら」
提督「俺が作ったやつだから不恰好だけど……花の冠」
加賀「……」
提督「……」
加賀「……こういうことをされると」
提督「おぉ……駄目か、迷惑だったか」
加賀「ううん……さすがに、気分が高揚します」
提督「そっか、良かった」
赤城「えっ? でもさっき別にいらないみたいに言って――」
霞「余計なこと言うなったら!!」ベチンッ
赤城「あ痛ー!! あー!! お尻がー……!」プルプル
大潮「霞の平手はほんとに痛いんですよぉ」
赤城「お尻が……! あー……!」プルプル
64 = 1 :
ピクニック編終わり。朝雲と山雲はうちの鎮守府に早めに来るように。
66 :
乙です。
この雰囲気良いですね。
67 :
かわいい(かわいい)
そして赤城さんがポンコツかわいい
69 :
チュンチュン チュチュン
三隈「くまりんこ」キューン
三隈「……」
三隈「んー、もう少し可愛く……」
三隈「くまりんこ ♡」キューン
提督「……」
三隈「……」
大潮「早く行きましょうよぉ」
三隈「……」
提督「……」
大潮「司令官、約束の時間に遅れちゃいますよぉ」
三隈「……提督、いつから見ていらしたの」
提督「六時半頃から」
三隈「お恥ずかしい……声をかけて下さればよかったのに」
提督「三隈が可愛いから、見とれてた」
三隈「あらやだ、お世辞がお上手ですのね」
提督「いやホントに。で、準備できてる?」
三隈「あっ、はい、三隈、いつでも準備万端ですわ」
大潮「行っきまっすよー!!!」
提督「分かった分かった、行くから」
70 = 1 :
赤城「演習は良いですね、毎日演習でもいいくらいです」
鈴谷「えー、なになに? 赤城さん演習好きなの?」
赤城「演習に出向くと豪勢なお料理が振舞われたりしますからね」
提督「そういうの期待し過ぎるのは良くないぞ」
最上「でも、ボクもちょっと期待しちゃうなー」
提督「もがみんまで」
大潮「でもまずは演習を頑張らなきゃです!!」
提督「おっ、偉いぞ大潮」
大潮「大潮は演習大好きです!」
鈴谷「そうなんだ、何で何で?」
大潮「演習に出向くと豪華なご飯が出てきますからね!」
鈴谷「あれ何かデジャヴ」
提督「お前ら、くれぐれも失礼の無いように頼むぞ」
満潮「……」
提督「満潮は愛想良くな」
満潮「……うるさいわね」
提督「よしよし、向こう着いたら一緒にパフェ食べに行こう」
満潮「……」
大潮「大潮も行きます!!」
赤城「一航戦赤城もご一緒しますね」
71 = 1 :
【呉鎮守府】
大潮「到着ですよー!」
赤城「じゃあパフェ食べに行きましょうか」
提督「待て待て、ここで秘書艦の子と待ち合わせしてるから」
大潮「秘書艦の大潮です!!」
提督「そうじゃない、呉鎮の秘書艦の子と待ち合わせしてるから」
加賀「……あの子かしら」
提督「ん? あぁ、そうっぽいな。おーい、こっちこっち」
青葉「あっ! どもども、ようこそいらっしゃいました横須賀鎮守府の皆さん!!」テテテッ
72 = 1 :
提督「横須賀鎮守府提督以下九名、来たよ」
青葉「恐縮です青葉ですぅ! 一言お願いします!」
提督「そちらの提督さんは元気?」
青葉「司令官ですか? まぁまぁ元気ですねっ!」
提督「そっか。……あっ」
青葉「どうかしましたか?」
提督「首のところ」
青葉「???」ペタペタ
提督「……虫刺され?」
青葉「ふぇっ!?!??」ビクーン
提督「なんて、冗談。呉提督が元気そうで何よりだ」
青葉「あ、えっ、あの、いえ、その、ええと……」アセアセ
満潮「あんたが一番失礼じゃないの!!」ガスッ
提督「痛っ! おおぅ、すね、お前すねを……痛ぁ……」
加賀「……今のは貴方が悪いと思う」
提督「ご、ごめんなさい……」
大潮「虫刺されのお薬ありますよ!!」ゴソゴソ
青葉「だ、だ、大丈夫です、はい、恐縮です、あはは……」
73 = 1 :
提督「じゃあ、俺はちょっと呉の提督さんと話してくるから」
大潮「パフェは!!?」
赤城「そうです!!!」
提督「青葉ちゃん、この子ら甘味処にでも連れてってあげて」
青葉「……」
熊野「……」
提督「青葉ちゃん」
青葉「あっ、は、はい! お任せください!」
提督「満潮に財布渡しとくからな」
満潮「ふんっ」
提督「青葉ちゃんもこれで好きなもの食べてくれ」
青葉「いいんですか!? わーい」
提督「加賀ともがみん達はどうする?」
加賀「私は……ここで待ってる」
最上「ボクは師匠に挨拶に行きたいな」
三隈「では、私はモガミンと一緒に」
74 = 1 :
鈴谷「熊野どうする? パフェ行く?」
熊野「……」
鈴谷「……おーい熊野ー?」
青葉「……」ジッ
熊野「……何かご用ですの?」
青葉「い、いえ……何でもありません」
熊野「……」
鈴谷「熊野コラ! 意地悪やめなってば!」
熊野「まさか、そんなつもりは無くってよ?」
鈴谷「はいはい、昔は昔、今は今、仲良く仲良く!」
熊野「ですから、私は平素と変わりありませんわ」
青葉「……あの、あの……ごめんなさい」
熊野「今時のレディは些事に拘りを持ちませんの。今日と明日の演習、宜しくお願いいたしますわね」
青葉「……はい、こちらこそ、よろしくお願いします!」
大潮「パフェ!!」
赤城「それより提督のお財布でステーキとか食べませんか」
提督「張り倒すぞ赤城」
75 = 1 :
大潮「はぁー、パフェは偉いですねぇ」モグモグ
赤城「~♪」パクパク
青葉「いやぁ、何か悪いですねぇ、青葉までご馳走になってしまって」
満潮「……」ムスッ
青葉「満潮ちゃんはご機嫌ななめですか? も、もしかして青葉がいるからですか?」
満潮「違うわよ……あいつ、一緒に食べに行くって言ったのに」
大潮「司令官が居なくて寂しいんだ!!」
満潮「なんでそうなるのよ」
大潮「満潮! 大潮に甘えていいからね!!」ギュー
満潮「暑い暑い……違くて、あいつがいい加減な事ばっかり言うのがむかつくのよ」
大潮「司令官が?」
満潮「いっつもそうよ、テキトーな冗談言ったり、優しいふりで好感度上げようとしてばっかり」
青葉「……」メモメモ
満潮「何メモってんのよ」
青葉「あっ、お気になさらず」
満潮「……悪い風に記事にしないでよね、良い所も、まぁ、あるにはあるから」
赤城「満潮ちゃん」
満潮「な、な、何よ、お説教だったら聞かないわよ」
赤城「提督のお財布を、一回だけ私に預けてみませんか」
満潮「……」
赤城「大丈夫、安心してください、一航戦の誇りを信じて」
満潮「……これも記事にしないでね」
青葉「あっ、はい」メモメモ
76 = 1 :
演習編が長くなりそうです。そしてトリップ間違えました気にしないで下さい。
77 :
現金だけならまだ大丈夫
カードまで入れてたなら終わったが
78 :
あくしろよ
79 :
待ってます
80 :
そろそろ
81 :
青葉「ところで、加賀さんはなんで来なかったんでしょう?」
赤城「提督を待っていたかったのではないでしょうか」
青葉「加賀さんは秘書艦さんなんですか?」
大潮「秘書艦は大潮です!」
青葉「あ、そうなんですね。ええと、じゃあ、つまり」
赤城「つまり?」
満潮「……」
青葉「……ひょっとして、ひょっとしてな感じですか?」
赤城「……」
大潮「……」
赤城「ちょっと意味が分かりませんね」
満潮「行間を読みなさいよ」
大潮「大潮は分かりましたよ!」
赤城「解説をお願いします」
大潮「だからー、つまりー、まずこのスプーンをネコさんだとします!」
満潮「分かってなさそうね」
82 = 1 :
青葉「これは秘密の情報なんですけど」
大潮「えっ!? 大潮にだけ教えてください!」
青葉「えへへ、じゃあ内緒ですよ」
大潮「大潮は内緒が得意です」
青葉「司令官という立場の人と仲良くなるにはですね」
大潮「ふむふむ」
青葉「秘書艦として従事するのは、かなり有効みたいですよ」
大潮「満潮!! 聞いて!!」
満潮「なに」
大潮「司令官と仲良くなるにはね」
満潮「聞こえてたわよ、っていうか何で私に言うのよ」
大潮「秘書艦のじゅ、じゅ……ジューシーな部分を食べる」
満潮「引くほど間違えてるわね」
赤城「大潮ちゃん、お腹の辺りが美味しそうだと思ってたんです」ヒョイッ
大潮「わぁあああああ放してぇえええええ!!!」ジタバタ
赤城「うふふ、冗談です」
大潮「死んじゃうかと思ったよぉ……」プルプル
赤城「私って何だと思われてます?」
83 = 1 :
青葉「情報によると、司令官と好い仲にある秘書艦の方は結構多いみたいですよ」
満潮「あんたとかね」
青葉「えへへ……」テレ
大潮「大潮も司令官と仲良しです!」
満潮「好い仲ってそういうのじゃないから」
赤城「じゃあどういうのなんでしょう」
青葉「……」
大潮「……」ジー
赤城「……」ジー
青葉「……ん? えっ?」
満潮「……」
青葉「いえあの、ですから……その、お付き合いとか、してたりとか」
赤城「お付き合いというと、ご飯を……」
満潮「食べ物から離れなさいよ」
青葉「いえ、ですから……こ、恋人同士と、言いますか……」
赤城「ああ! そういうのですね、分かりました。キスしちゃったりしてるやつですね」
青葉「はい、まぁ、キスとかは、まぁ……えへへ……」テレテレ
赤城「……とかって言うのは」
青葉「あの、青葉インタビュー受けるほうはあの、苦手で……勘弁してください」パタパタ
84 = 1 :
昼過ぎ
提督「よしお前ら、腹ごしらえは程ほどにしたか?」
大潮「ほどほどにしました!」
三隈「食べ過ぎてしまうと、満足に動けませんものね」
赤城「……」ケプッ
提督「赤城は、まぁ、出番明日だし、いいんだけどさ……」
加賀「ごめんなさい、明日は食べさせすぎないようにするから」
提督「いや、いいさ、大丈夫」
加賀「……そう」
提督「で、とりあえず今日のオーダーだけど」
最上「ボクたちはみんな出るんでしょ?」
提督「そうだな、こちらは航巡四隻に、駆逐二隻の編成で」
鈴谷「向こうは戦艦も居るんでしょー? 大丈夫?」
提督「うん、あちらは航空戦艦二隻に重巡二隻、駆逐二隻って感じだ」
熊野「制空権の、取りあい取り合いになりますわね」
最上「師匠の瑞雲に勝てるかなぁ」
提督「戦艦が徹甲弾積んでくるか分からんけど、どちらにしろ制空は拮抗以上に持ち込める予定」
赤城「そこで私の出番ですねっ♪」
提督「赤城の出番は明日だ」
満潮「ちゃんと聞いときなさいよ」
赤城「……」シュン
85 = 1 :
【演習場】
卯月「審判のうーちゃんだぴょん」
卯月「みんな正々堂々とやること!」
卯月「ぷっぷくぷ~!」ポインッ
満潮「……あれ開始の合図じゃないわよね」
鈴谷「どうだろ、分かんない……」
三隈「相手方の皆様も動かれていませんし、違うかと思うけれど……」
大潮「いっきまっすよぉー!!」
満潮「待って待って、まだ始まってるかどうか分かんないから待って大潮」
卯月「じゃあうーちゃんが始めって言ったら始めるぴょん」
満潮「始まってなかった! 戻ってきなさい大潮!」
大潮「うぉおおおおお!!」
満潮「戻ってこないと蹴っ飛ばすわよ、三隈を」
三隈「えっ……」
大潮「大潮がお守りします!!」テテテッ
86 = 1 :
卯月「位置についてー、よーい……」
卯月「……」
卯月「始めるぴょん!」
提督「おー、始まった始まった」
加賀「そうね」
赤城「……」モグモグ
提督「ひとまず航空戦か」
加賀「……」
提督「……向こうの瑞雲さ」
加賀「えぇ、私も同じこと思ってた」
提督「なんか多くない?」
加賀「多いわね」
提督「……あっ、あの航空戦艦二隻」
加賀「伊勢と日向」
提督「あれ、装備全部、瑞雲っぽい」
赤城「空を取られましたね」モグモグ
提督「マジかよ……」
87 = 1 :
鈴谷「何あれ!? 何あの量!?」
三隈「今から制空権を取り戻すのは……」
最上「無理無理、無理だよ!」
熊野「一機一機の動きも、尋常じゃありませんわね」
最上「きっと師匠が言ってた特別な瑞雲だ!」
大潮「大潮にいい考えがあります!!」
満潮「……」
大潮「大潮と満潮は素早いので」
鈴谷「どうすんの!?」
大潮「わーって近付いて! わーってやって! 旗艦を落とします!!」
満潮「六隻で旗艦に集中砲火浴びせれば……いけるかしら」
大潮「大丈夫!! まだまだいけるよ!!」
最上「えと、じゃあ、ボクたちが艦載機落として安全な道を作るから」
鈴谷「しおしお姉妹は前だけ見て全力で突っ走るって感じで!」
大潮「お任せ下さい!!」
満潮「しおしお姉妹……」
ズドンッ ズドンッ
三隈「きゃっ!」中破
熊野「きゃあっ!」大破
鈴谷「うぇっ!? 何!?」
88 = 1 :
提督「……いきなり二隻やられた」
加賀「……」
提督「おっ、反撃に出るのか、いいぞ」
赤城「……」モグモグ
加賀「あっ、あぁ……」キュッ
提督「あー……駄目か」
赤城「厳しいですね」
提督「青葉型二隻がやばいな、弾着観測で確実に連撃を当ててくる、何あの精度」
加賀「こちらの残った艦載機は睦月如月が着実に落としていって……」
赤城「砲撃は瑞雲を放って身軽になった伊勢日向が全て阻んでいます」
提督「……」
加賀「……」
赤城「……」モグモグ
提督「赤城、フライドポテトちょっとくれよ」
赤城「えー、自分のは自分で買って下さい」
提督「いや、そもそも俺の金で買ったやつだろそれ」
加賀「ちゃんと最後まで、見ていてあげて……」
提督「ご、ごめん、ちょっと逃避してた……」
89 = 1 :
とりあえずここまでで頼みます……
90 :
乙乙
91 :
まってましたー
92 :
逝ったか
94 :
提督「で」
大潮「で!」
満潮「……」
提督「めっちゃ負けたな」
三隈「はぁ……三隈、まるでお役に立てませんでしたの……」
提督「いや、中破状態からよく頑張ってくれたよ三隈は」
三隈「……」テレ
最上「三隈いま、提督に慰めてもらえると思ってわざと――」
三隈「モガミン、どうしてそういう事を言うんですの!」
最上「わっ、わっ、ごめんごめん」
三隈「分かっていても言ってはならない事がありましてでしょう!」
最上「ごめーん三隈、許して」
三隈「提督、モガミンの言う事はお気になさらずにいて」
提督「えっ? うん、えっ?」
三隈「モガミンは先ほど変なキノコを食べてしまいましたの」
最上「凄い必至だね三隈、そこまで言う!?」
95 = 1 :
提督「で」
大潮「で!」
加賀「……」
提督「鈴熊はどこへ行った」
最上「あー」
三隈「……」
提督「何かあったのか?」
大潮「そう言えばちょっと怒ってました!」
最上「熊野はプライド高いからね」
提督「どゆこと? 最初に大破こそしたけど、その後は被弾ゼロだし、反撃にも一役買ったし」
満潮「……」
提督「抱きしめてやりたいくらいの大活躍だったと思うけど」
三隈「……」
提督「……?」
最上「中破から頑張った三隈も抱きしめてあげてよ」
三隈「モガミン!」
96 = 1 :
熊野「……」
青葉「え、え、あの、な、何でしょうか……」
衣笠「青葉すっごい睨まれてるじゃん、今度は何したの」
青葉「い、いや、青葉は何も……」
熊野「……手を抜きましたわね」
青葉「えっ?」
熊野「最初の一撃以降、全く私を狙わなくなりましたわよね」
青葉「えっと、その……た、大破まで持って行けたので、十分かと思いまして……」
熊野「大破判定を受けていても、私はまだ動くことが出来ましたわ」
青葉「……」
熊野「私を航行不能にしておかなかったせいで、そちらの旗艦が危なかった場面もあったでしょう」
衣笠「まぁ結果的にはこっちの勝ちだけどねっ」
熊野「……」ジロッ
衣笠「……はーい、静かにしてまーす」
熊野「あの状況なら、S勝利も狙えたはずでしてよ」
青葉「や、いやー……あそこからの追撃は、さすがに申し訳ないかなぁと……」
熊野「……申し訳ない?」
97 = 1 :
熊野「私たちは、戯れにここまで足を運んだわけではなくってよ?」
青葉「は、はい、重々承知してます……」
熊野「練度を上げるため、演習に来ているんですの」
青葉「そうですね、はい……」
熊野「それなのに、まさか」
青葉「……」
熊野「まさか、負い目があるから情けをかけたなんて、そんな事は仰いませんわよね」
青葉「……」
熊野「……あら、図星なんですの?」
青葉「いえ、その……」
熊野「ふふっ、随分とまぁ、お優しいんですのね」
青葉「……」
熊野「ですがその優しさ、この熊野に対する侮辱と受け取らせて頂きましてよ」
青葉「そんな……!」
熊野「明日こそは本気でやってくださいまし。必ずですわ」
青葉「は、はい……」
熊野「では、ごきげんよう」
青葉「……あ、あの、待ってください」
熊野「いいえ、待ちませんわ、補給がまだなんですの」
青葉「……」
熊野「『お先に失礼』いたします」
青葉「っ……」
98 = 1 :
鈴谷「……」
熊野「……」
鈴谷「お疲れ」
熊野「……はぁ」
鈴谷「補給は呉鎮の人たちがすっごいご飯用意してくれるんだって。めちゃ楽しみー」
熊野「……何も、言ってくれないんですの?」
鈴谷「熊野は悪くないよ! 全部あっちが悪い! 熊野は正しい!」
熊野「まるで思っていませんわよね」
鈴谷「熊野だって思ってないじゃん」
熊野「……」
鈴谷「熊野、手ぇ繋いで」
熊野「……」キュッ
鈴谷「じゃあ、戻ろっか」
熊野「……」
鈴谷「今日は頑張ったから提督にうーんと褒めてもらおー」
熊野「……私、嫌な女ですわよね」
鈴谷「そうかもね」
熊野「……やっぱり手を放してくださらないかしら」
鈴谷「やだ」
熊野「……」
鈴谷「あ、この後のプチ宴会でまた青葉さんと顔合わせるだろうけど、まぁ頑張って」
熊野「気まずさMAXですわね……」
99 :
新年初大潮下さい…
みんなの評価 : ☆
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