私的良スレ書庫
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元スレ男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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男「素手で一撃…っ、滅茶苦茶だな」
セイバー「エクスカリバーが言っていました、私程のレベルならば会心の一撃で倒せると」
男「脱いだらムッキムキなんだろうなそりゃ」
セイバー「ふぇえぁっ!?」ガバッ!!
主任「店員さん! 貴女、このモンスター達をどうやって見破ってるの!」ザッ
セイバー「気配を探ってみて下さい、これも特訓向けだと思いますよ?」
主任「それが出来たなら苦労はしないのよ!」キィィンッ
主任「ヒャダルコ!!」バッ
━━━━━━━ キィンッ!! バキバキバキバキィィッッッ!!! ━━━━━━━
< 【「ォォオオオ……ッ!?」】
< 【「おのれ……まだ此方に顕現したばかりなのに……ッ」】
男(声、主任のヒャダルコで不自然に氷が突き立てられてない位置……冷気の乱れ……)
男(……大体の位置は分かった)チャキッ
────────── ポワァ・・・ンッ
男「はぁ……ッ、はぁッ……」チャキッ
主任「凄い数でした、ね……MPが切れる前に全滅させられて良かった」へたんっ
男「だな、まさか主任の住んでいたマンションがこんな恐ろしいモンスターハウスになってるとはな……」
主任「……」
男「後で俺から事情は話す、けどこうなるとここは彼女の言う通り野放しには出来ないのも確かだよ」
主任「そうですね、分かってます」
主任「だけどあの子は何処か楽しんでいる素振りがあって、そこが私には不愉快で……」
男「それに関しても言っておくよ」
主任「……」
男(に、してもだな……ブラッドソード達は手を出して無いんだろ? なのにこれか)
セイバー「ふー……」スタスタ
男(素手で完全な顕現をしているモンスターを一撃で仕留めてるし、俺や主任とは違って確実に姿の見えないモンスターを捉えてる)
男(俺や主任のレベルが15前後だとして、店員のレベルは幾つなんだこれ)
男(じごくのよろいには見えていた筈だ、後で聞いてみるか?)
セイバー「男、どうかしましたか?」
男「いや……それよりもうモンスターは出ないのか?」
セイバー「ええ、そろそろ出ましょうか」
< スタスタ……
セイバー「……」パサッ
店員「何だかその……ごめんなさい」
男「いやいい、知らなかったのもあるだろうし」
男「君も遊び半分であそこに行っているわけじゃないんだろ?」
店員「……遊ぶ?」
男「何処か楽しんでいる素振りが嫌なんだと、主任が言っててさ」
店員「遊んでなんかないです、私」
男「あー、や、それは分かったけど」
店員「罪のない人が傷つくのを私は防げるなら防ぎたい、ただそれだけですよ? その過程で法律を破ることになるとしても、私達にはそれが出来る力があるんです」
男「……っ」
男(なんだなんだ…?)
店員「力があるのに、それをちゃんと使わないのは……力がない人に対する侮辱、冒涜ですよそんなの」
店員「失礼します……その、主任さんにはごめんなさいとだけ伝えてください」
店員「……帰ります、エクスカリバー」
< ダンッ
< シュタタタッ……!
男(……俺にどうしろと)
男(もう一人男性が欲しい話だぜ……これ)
店員は何か勇者系ともとれるが、何かそのうち他人を大怪我させそうだな
━━━━━━━━ 【幻想騎士】
< ギシッ……
地獄の鎧(……濃い魔力を感じて男の家に行かずに来たが、無駄足だったか)ギシッ
地獄の鎧(この国、『ニホン』には多くの神を祀る社や祠があるらしいが)
地獄の鎧(これほど小さな社に、周囲の魔力が渦巻いているとはな……さてどうしたものか)
ベホマスライム【ホヨヨ】
地獄の鎧「やはり社を破壊するか、厄介な事になりそうだ」シャキィ…
< タッタッタッ……!
地獄の鎧「……」ピタッ
地獄の鎧(人間の足音……近いな、この社まで階段を登っているのか)
地獄の鎧(……チィ、仕方ない)シャキッ
地獄の鎧「様子を見るぞ、我が右腕よ」
ベホマスライム【ホヨヨー】
ポニテ「……はぁ…はぁ…」スタスタ……
ポニテ「あー……もう、やだ…っ」
< タッタッタッ……!
< タッタッタッ……!
茶髪「ポニテぇ! アンタ何逃げてんだ、ざけんじゃねえぞテメェ!! 金貸せってすら言ってねぇぞコラァッ!!」
金髪「あたしらが今度の試合に向けて訓練してやるって言ってんだろ、ちょっとこっち来な!」コキッコキッ
ポニテ「せ、先輩……っ…私、そんなのいらないです…っ」
金髪「あぁ? 今日はたまたま あたしらに勝ったからって試合に出させて貰ってさぁ!」
ポニテ「それは前から先生が出してくれるって……」
金髪「それが気に入らねぇんだよオラァッ!!」ブンッ
< バチィンッ!
ポニテ「ぎぃ…っ!?」ドサァッ
茶髪「おい、顔に竹刀は不味いだろ馬鹿、金髪馬鹿」
金髪「っせぇ! こいつ、昼間の稽古の時に私から二本も取りやがって!」
茶髪(え、 こいつそんなんでキレてんの?)
< 「このッ! このッッ!!」
< バシッ! バチィッ!
< 「きゃぁ!! わぁっ……!! 痛ッ……やめっ…ぎゃ……」
< 「お、おい金髪……あんま怪我させたらアタシ達がやばいって…!」
地獄の鎧「……」
ベホマスライム【……】
地獄の鎧(こういう姿を見るのはこれが初めてではないな……全く、何と醜い)ギシッ…
ベホマスライム【ホヨヨ?】
地獄の鎧「よく分からぬが、あの殴られている娘にそこまでの非は無いのだろう」
地獄の鎧「適当に脅かして散らせば良いのだ」チャキッ
────────── ズンッ!!
地獄の鎧「ッ!!」ビクッ
ベホマスライム【ホヨォッ!?】ビクッ
地獄の鎧「この気配……は……」
────────── ズズズズ・・・ッッ
金髪「……?」ピタッ
茶髪「やっと気がすんだか……とりあえずこの事他言されないようにポニテの服脱がして写メを……」
金髪「ねぇ、あれなんだよ」
茶髪「は?」
────── ズズズズズズズズ・・・ッッ
茶髪「神社の上に……黒い穴が……」
金髪「もしかしてテレビでやってるやつじゃねえの!? ほら、イタリアとかアフリカで出てきた『黒い玉』!」
金髪「すっげー! 写メろうぜ写メ!!」
ポニテ「ぅ……あ……ッ…」ヨロッ…
ポニテ(ぁ…あれ…? 私の人差し指…動かない……)
──── ズズズズズズズズズズズズ・・・・・
< ズルンッ
ドゴォォッ!!
金髪「……ぇ……」
茶髪「ぅ……」
ポニテ「…っ」ヨロヨロ……
トロル【ブォォオオオオッッ!!!】
金髪「きゃぁああああ!!!」
茶髪「ぎゃぁああああ!!!」
< ダダッ!!
ポニテ「ぇ……あ…? 先輩たち……?」
< ヨロッ……
ポニテ「今の…何…?」
トロル【……】ズシンッ!!
ポニテ「……」
ポニテ(え?)
ポニテ(なに、この人…? 人、だよね……?)
ポニテ(私頭叩かれておかしくなっちゃったのかな……)
トロル【ウマソォナ…ニンゲン……ミィィツケタァアアア】ズシンッズシンッ
ポニテ「あの、あれ……なに、なにっ……?」ヨロッ…
ダダダダッ……!!
チャキンッッ ダンッ!!
地獄の鎧【シー……ッ!!】ビュバァッ!
トロル【ッ!?】
< ザシュンッッ
トロル【グォオオオッ!!? キ、キサマァ!!】
ギュォッ……!
地獄の鎧【シィッ……ッ!!】ガギィッ……
地獄の鎧(くっ、止められん……ッ)ミシミシッ……ブワッ!!
< ギュンッ! ズドォッッ! ゴガァンッ!! ガシャァッ……ゴロゴロッ……!!
ポニテ「え? え?」
ポニテ「あ、足が……」カタカタカタ……
ポニテ(怖い怖い怖い……っ、誰か、誰か助けて……っ)カタカタカタ……
トロル【オデノ ジャマシヤガッテェェエ!! ブッコロシテヤルゥ!!】ズシンッズシンッ
痛恨の一撃が決まらなければ、ベホマスライムいるからギリ勝てそうだな。
< ガラガラァッ……
地獄の鎧「ヌゥ、『トロル』か……いよいよ八魔将の配下が来るとはな……ッ」ギシッ…
ベホマスライム【ホヨヨー!】ビューン!
地獄の鎧「盾ごと左腕をやられた、ベホマでも感覚が戻るのに時間が掛かる」チャキッ
地獄の鎧「……あの人間の娘を逃がせ、私がトロルを止める」
ベホマスライム【ホヨヨ…?】
地獄の鎧「心配するな、私とてあの程度のモンスターに遅れを取るつもりはない」
ベホマスライム【……】コクンッ
< ズシンッ!!
地獄の鎧【……シー…ッ】
地獄の鎧(……)
地獄の鎧(あの一族を思い出す……私の父を、先祖を倒したあの人間を……)
地獄の鎧(ロトの勇者、貴様ならばこういう戦いにも勝利するのだろうな)
地獄の鎧(無論、私もだが)ギシッ…!
トロル【ブォオオッ!!】ブォッ!
地獄の鎧【シー……】ヒュッ
─────────【『ライトニングソード』】 ─────────
カッ!!
トロル【 】
< バチバチッ…!!
ズンッッ!!!
トロル【……ッッ!!?】グラッ…
トロル【ヌァニィィ……ッ!?】ブシュァッ……バチバチッ…
トロル【(オ、オデノ カラダ ガ シビレテッッ!!)】ビクビクッ…!!
地獄の鎧【シィィッ……!!】ガシャッ!!
< ヒュンッ……ザクッ
地獄の鎧(駄目押しだ、手負いだと思ってノコノコと近付いてきた貴様のミスだったな!)バリバリィッ…!!
──────── ギィンッ……バリバリバリィィッ!!
トロル【ブヌゥォォオオオオァァッッ!!!】
< ズゥンッッ・・・!
地獄の鎧「……地を走る我が雷、勇者の雷撃には程遠いがそれに近い物なり」シャキンッ
地獄の鎧「貴様が弱くて助かったぞ、トロルよ」
ベホマスライム【ホヨヨー!】ビューン!
地獄の鎧「我が右腕、よく戻った」
ベホマスライム【ホヨヨ…!】ベホマー
< ポォゥ……
地獄の鎧「ウム、感謝する」
地獄の鎧「あの人間の娘はもう逃がしたか」
ベホマスライム【ホヨヨ】フルフル
地獄の鎧「なに?」
< ガサガサッ……
ポニテ「……ぁ、あの…」ガサッ
地獄の鎧「……」
ポニテ「おじさん……っ、あの、ありがとうございました」
ポニテ「助けてくれて……」ポロポロ…
トロル【……~~ッッ】ユラァッ
地獄の鎧「!!」
ベホマスライム【ホヨォッ!?】
< ガシィッ……!
ポニテ「わっ…きゃぁあっ!!」
トロル【カ、カラダガタリナイ……オデノカラダ……ニク、タリナイッッ】ブンッ
ポニテ「ひっ……!?」
トロル【イタダキ……マァス……】ガパァッ……!
地獄の鎧(しまった……ッ……)
ベホマスライム【ホヨヨー!】キィンッ
地獄の鎧(ベホマで娘の受ける致命的ダメージを回復させる……! ならば私は……)
地獄の鎧「ッッ……」
地獄の鎧【ッ! シィッ…!!】バチバチッ……
【【剣を振っても間に合う事は無い】】
【【ならば、飛ばせばいい】】
【【あの日、私が見た勇者はその力で父を倒していたではないか】】
【【その呪文の名を私は理解している筈だ】】
トロル【ァアーン……】
──────── カッッ!! ドゴォォッ!!
トロル【~ッッ!!!?? ッッグォアァッ!!?】バチバチッバリバリィッ!!
ポニテ「きゃぁっ……!!」ブワッ
ガシッ…!
< ドサァッ!
地獄の鎧「……間一髪か」ギシッ…
ポニテ「ぁ……っ」
トロル【オ、オノレェェエ……ウラギリモノッッ、ウラギリモノォオッ!!】ズゥンッッ
トロル【セッ……カク、ボストロールサマニ、イタダイタ…チカラガァァア…………】
< シュオォオ……
トロル【デ、デモコレナラ……ッ……】
< ポワァ・・・ンッ
地獄の鎧「……」
ベホマスライム【……】ポカーン…
地獄の鎧「……どうした、我が右腕よ」ギシッ…
ベホマスライム【…! ホヨヨ…】フルフル
地獄の鎧「フ、そうか」
< ヒック…ヒック……
地獄の鎧「さて、どうしたものかな」
ポニテ「ヒック……ぅ、ヒック…こわかったよぉ……おじさん……っ」ポロポロ…
地獄の鎧「……」
< ギュッ…
地獄の鎧「あまり泣くな、どうしたら良いのか分からなくなる」
地獄の鎧「剣士の卵か何かなのだろう、貴様は」
地獄の鎧「それにな」ギシッ…
地獄の鎧「……私の体は硬く、冷たいだろうに」
【夜中、男宅】
男「じ、じごくのよろいが怪我でしばらく来れない!!?」
ベホマスライム【ホヨヨー】身ぶり手振り
主任「付近の神社で強力なモンスターと戦い、その際のダメージが当分回復しないようです」
男「ベホマがあんだろ?」
ベホマスライム【ホヨヨ】フルフル
主任「……じごくのよろいは『アーマー系』という特殊な性質があります、見た目のダメージ以外に何かあるんじゃ」
ベホマスライム【ホヨヨ!】コクンッ
ベホマスライム【ホヨヨ、ホヨヨー】身ぶり手振り
主任「……なるほど、それのせいですか」
男「さっぱりわかんねーっす主任」
主任「魔力を枯渇寸前まで使ってしまったらしいです、通常ではそんな事がないので回復の仕方がよくわからないとか……」
男「お、おいおいマジかよそれ……大丈夫なのかアイツ」
ベホマスライム【ホヨヨ】身ぶり手振り
主任「協力者に頼んでいるから、少なくとも明日には簡単な戦闘が出来る様になるらしいです」
男「協力者? 俺達みたいな? もう見つかったのかよ他に!」
ベホマスライム【ホヨヨ…】フルフル
主任「?」
男「なんだ、違うのか…?」
……どの位、前の事だろうか。
たった三週間程度前、俺は更なる非日常が訪れる事を予感して自室で崩れ落ちた。
泣いたのか、絶望したのか、もう覚えていない。
少なくとも希望なんてものはずっと抱いていない。
雨に打たれたままの冷えた体で、俺はずっと先の事も過去の事も考えられずにいるのだ。
店員という女性、そしてじごくのよろいとベホマスライムというモンスター達。
彼等に出会い、話をしても俺は何も考えられないでいる。
疲れた。
疲れたのだ、俺はきっと。
だから脳は浅い眠りの中で俺の記憶を整理しようとして夢を見せているに違いない。
でなければ、これは何の意味があるのだろう。
「嫌っ……やめて、やめて下さい…やぁ……ッ」
「動くんじゃねぇ!!」
ガッ!
「……~~っ」
何もない雪景色の中で、制服らしき物を着た少女がもがいている。
人の腰まで積もり、掻き分けられて壁の様になっている雪の中に押さえ付けられて。
顔は見えない、悲痛な声を漏らして自身に覆い被さる男に何度も手足をぶつけている。
しかし男は止まらない。
少女は次第に繰り返される暴力と、雪の冷たさに弱々しくなっていった。
何だこれは。
俺の夢にしては悪趣味だった。
だから、これは疲れているに違いない。
俺は……生きる事に疲れているんだ。
そうだ、あの時俺は死んだ、死んだ、俺は死んだ。
四年前……皆と死んだんだ。
「目を、目を覚まして下さい……!」
男(……)
「戦士様、目を覚まして……っ」
< ユサユサッ
「お願いっ……消えちゃ駄目……」
男「……んぅ…っ、だれ……だよ」むくっ…
男「…………」ボー…
男(寝ぼけてた、か……)
男(そろそろ起きるかね、今日はメラミの練習でもしてみるか)スッ
男(……)ぶるっ
男(何だ? 悪寒じゃない……これは……)
< ドタタタッ!
< ガチャッ!
主任「男さん! 起きてますか!?」
男「どうした?」
主任「来て! テレビで今……大変な事に……っ!」
男「……!」
< 『こちら中継の○○です! 現在アメリカ、ニューヨークのエンパイアステートビルが見えるブロードウェイ周辺に来ています!』
< 『見えますか!! ビルの頂上に黒い球体らしき物が見えます!!』
< 『周囲には武装したアメリカ兵の姿などもあり、ただならぬ雰囲気が出ております!』
男「……これ」
主任「他にも! ネットの書き込みで北朝鮮の上空に二つの、アメリカで確認されている黒い球体が目撃されているんです!」
男「一気に出てきたな……ヤバいんじゃないのかこれ」
主任「他にも有りそうですけど、ネットやテレビで見る限りでは今はこれしか分かりません!」
主任「どうしよう……このまま見てるだけって訳にも……」
男「様子を見るしかないと思うぜ、後はじごくのよろいに聞こう」
主任「でも……!」
男「場合によっては俺達じゃ何も出来ないかもしれない、冷静に行こう」
男(……本当は俺の方が冷静になれねーんだけどね!)
男(いやいや、待てよ待てよこれ……! じごくのよろいが言っていた事やあの時の死神が言っていた事から考えるに……相当ヤバいのが来るんじゃないのか)
男(まるで強くなれてない俺が、主任が、戦えるわけがない!)
< 『……続いて今情報が入りました、都内の封鎖されていた大型森林公園で動きがあった模様です』
男「!」
主任「男さん……これ……」
男「……」
男「何かあるとしたら、日本もいよいよヤバいかもね」
男(……どうする)
男(とにかく今は店員を呼ぼう、何かあっても彼女がいればそうそう死にはしない)ピッ
男(それから、じごくのよろい……弱っているなら呼びに行くか)
男(せっかくの『仲間』なんだ、ドラクエ的に見捨てるのは抵抗がある)
男(後は……そうだ)
男(妹、家族に連絡を……)
< キィンッ
男(……え? いや、俺の家族は四年前に事故で……何言ってんだろうな俺、くそっ)ブンブンッ
主任「男さん」
男「店員に来てもらう様に言ってくれ、俺はじごくのよろいを連れてくる」ギシッ…
主任「剣を剥き出しで持っていたら捕まりますよ…?」
男「捕まる前に逃げる、それにギターケースに入れていたら何かあった時に動作が遅れちまう」
男「何かあったら連絡を! 行ってくる!」
主任「待って……」
< ガシッ
男「…?」
主任「……早く戻ってきて……」
男「……」
男「直ぐ戻る」
────────── ダンッ!! シュタタタタッ・・・!
男(街に人の気配がない……皆家に籠ってるのか)ダダダッ
男(それに……あちこちからモンスターの気配がする、今日は空が曇っているからか……!?)ダダダッ
< ヴオゥンッ
さまよう鎧【シー……】チャキッ
男「邪魔だァ!!」ダンッ!!
男( ─────『兜割り』─────!!)グルンッ
< ガギィンッッ
さまよう鎧【ー!?】ガシャァッ
< ポワァ……ンッ
男(……急がねぇと、なんか嫌な予感ばっかしやがる)
【神社】
地獄の鎧「……!」シャキンッ
ベホマスライム【ホヨヨ!!】バッ
男「まてまて、俺だ!」スタッ
地獄の鎧「男か、何が起きているのだ」
男「他の国で一斉に黒い渦が出現した、それに何かおかしい! モンスターの出現頻度が増えてる!」
地獄の鎧「『衣の残梓』が出現する要因は分からん、だが自然発生でないのも確かな様だな」
男「ああ、とにかく来てくれ! 店員も呼んである!」
地獄の鎧「……私は行けん」
男「何でだよ!」
地獄の鎧「あと一時間しないうちに、ここへ協力者が私の体を回復させる効果のある物質を持ってくるのだ」
男「じゃあそいつも……って、連絡先わかんねぇのか」
地獄の鎧「そういうことだ、私が迂闊だったとはいえこの危険な時に放っておく訳にもいかんのだ」
地獄の鎧「それにここはこの地区では最も魔力が渦巻く霊域とも呼べる、私の回復を早めるならばこうするしかあるまい」
ベホマスライム【ホヨヨー】
男(……となるとじごくのよろいにはベホマスライムが必要か、コイツらの連携は俺がよく知ってる…強さも)
男「分かった、その協力者と合流したら俺の家に来てくれッ」
地獄の鎧「了解した」
ベホマスライム【ホヨヨー♪】
男(仕方ない、戻るか……!)バッ
────────── ・・・
機動隊員A「三佐、本部から報告です!」
三佐「駄目だったんだろ?」
機動隊員A「……はい、まだ何も起きていない以上は付近の住民を避難させるしか出来ません」
三佐「チッ、陸上自衛隊をここに配置して欲しかったんだがな」
三佐「場合によっちゃ、俺等の装備じゃ勝てねぇのが来るかも知れないぜ?」
機動隊員A「……そうなったらどうなるんでしょう、俺達」
三佐「運がよけりゃゲームみてーに半殺しで金も奪われて教会か総理大臣のとこ、現実的に見ればまぁ殺されるわな」
機動隊員A「総理、びびりますねそれ」
三佐「むしろ俺がびびるわ」
三佐「で、例のあれは?」
機動隊員A「設置完了、前代未聞の量ですよ……バレたら間違いなく刑務所ですこれ」
三佐「何か起きたらその瞬間に吹き飛ばす、責任は俺が取る」
機動隊員A「その時は教えてくださいよ、スクルトかけますんで」
三佐「いや、常に隊にかけておけ」
機動隊員A「えっ?」
< カシャッ…
三佐「……街の其処らからモンスターの『あれ』を感じる、近頃増えてきた高位のモンスターが襲ってくるかもしれねぇな」
三佐「スクルト、スカラを使える隊員を掻き集めて全員にかけろ、臨戦態勢に移れ」
機動隊員A「はっ!」ザッ
三佐(……あの黒い渦、見てるとどれだけの武器を持ってようと不安になってくる)
三佐(あれはただのモンスターが出てくる『穴』なんかじゃない、もっと人類が見ちゃいけない様な禁忌の代物だ)
三佐(世界がこのまま破滅するんだとして、その原因はきっとアイツだ)
三佐(そんなことを確信できる、あの渦は……)
< ポツッ……
< ポツッ……ポツッ……
三佐(雨か?)
三佐(今日は曇るだけだったと思ったが……)
三佐「……」
三佐「……聴こえるか狙撃班」スッ
< ガガッ『どうしました三佐殿』
三佐「あの黒い渦を撃て」
< 『……は?』
三佐「許可する、今すぐ撃て」
< 『ちょ、しかし今は……』
三佐「撃て」
< 『……了解』ガガッ
黒い球体「あーたーら、しーいあーさがきた」
黒い球体「てめぇ達は今からこの方をやっつけに行って下ちい」
黒い球体「てめぇ達は今からこの方をやっつけに行って下ちい」
────────── ッ・・・!
< チュィンッッ
三佐(……ッ!!)バッ
三佐(弾かれた…!! 野郎、ずっとあの中から見ていやがったな……ッ)
三佐「総員戦闘開始ッ、黒い渦に攻撃せよ!!」
< ガガッ『『了解!!』』
三佐「くっ……!」ガシャッ
──────── パラララララッッ!!!
< ギギギギィンッッ ガキィンッ!! チュィンッッ
< バッ!!
地獄の騎士【カタカタカタカタッッ】ジャキキィッ
< バッ!!
< バッ!!
ラゴンヌ【グルルルッ……!!】ズシッ…
トロル【タァダイマァァアアア!!】ズシンッ
トロルB【ブォォォオオオオッッ!!】ズシンッ
三佐(『じごくのきし』か『ソードイド』か……それに続いて、『ラゴンヌ』と『トロル』……!!)パララララッッ
三佐(まだ出てきてやがるぞ……!?)ガシャッ
< ガガッ『公園東、B班です! 本部から支援不可の連絡が……』
三佐「!?」
三佐(ここ以外にも同じ事が起きているのか……? 何にせよヤバいって事か)
三佐「こちら三佐、公園中央に近い班はスクルトをかけ合いながら退避せよ!」
三佐「黒い球体周辺に設置したC4爆薬を起爆する!!」
< 『『了解』』ガガッ
キメラ【ギャァァアッ!!】バサバサァッ
三佐「チィッ」パララララッッ!!
< ポワァ……ンッ
地獄の騎士【カタカタカタカタッッ】ビュバッ!
キィンッ!
三佐「『ピオリム』……ッ」ヒュッ
< ガゥンッ! ガゥンッ!
ガィンッ!! ヂュィンッ!!
地獄の騎士【「馬鹿め、銃なんて分かりやすいモンに当たるかよォッ!」】ジャキキィッ
三佐(至近距離で45口径を弾くか……っ、今までとは別格だぞコイツら!!)ガシャコンッ!
地獄の騎士【「死ね!!」】シャキンッ
ズドンッッ……!!
地獄の騎士【 】ゴキャァッ……
< ドサァッ……ポワァ……ンッ
< ガガッ『アンチマテリアル、効いてます……狙撃に弱いという情報は確かな様です』
三佐「助かった狙撃班、このまま頼む! 他の班も恐らく苦戦してる筈だ」
三佐(今のうちに……起爆する、退避が済んでない班もいるかもしれないがこのままでは街に流れるかもしれねぇ)カチッ
【『マヒャド』】
────────── ドォウッッ!!!
ギィィンッ…!! バキバキバキパキキキィィインッッ!!! ───────
三佐「…………な……」
< ガガッ『ぅ、うわぁああああっ!!?』
< ガガッ『助けて隊長!! 隊長ぉお!!』
< ガガッ『ひぎぃぃいいいっ!!』
< ガガッ『こ、氷が……ッ! 氷が体を…………』
三佐(爆薬が起爆したのと同時に……何が起きた……)
三佐(爆発を覆うように巨大な氷山がまるごと落ちてきた……そんな風に見えた……)ガクッ
三佐「……全員、動けるか…?」ガガッ
< ガガッ『こちらA班! 三佐殿、こちらへ来てください! 貴方の居る位置は敵の出現域に近すぎる!』パララッ!! パララララッッ
< ガガッ『こちらB班……仲間が三名やられました』
< ガガッ『こちらC班、一名負傷! 後退しながら狙撃班と協力して敵を撃退しています……!』タッタッタッ…
三佐「全員、この地区から撤退……爆薬は不発、幾つかの班は恐らくあの氷山に潰されている」
三佐「周囲のモンスターも多少は巻き込まれている、逃げるならば今だ……」
< ガガッ『隊長…?』
三佐「無意味に死ぬ必要はない……撤退だ」
三佐(……クソッ!!)
────────── ・・・
男「主任! 今戻った!」ガチャッ
セイバー「男、行きましょう」
男「店員……!」
主任「お帰りなさい……でも男さん、このまま様子を見ているわけにいかなくなりました」
男「なんだ、どうしたんだ?」
セイバー「例の公園で怪魔達が一斉に現れました、待機していた機動隊も撤退した事から恐らく太刀打ち出来なかったのでしょう」
男「……モンスターは強いのか?」
セイバー「現時点では男や主任でも苦戦は免れません、しかしこのまま放っておく事はもっと出来ない」
主任「行きましょう、男さん」
男「……」
男「先頭は頼んだぜセイバー」
セイバー「ええ」
主任「頼りにはしていますから、お願いしますね」
男「主任! 今戻った!」ガチャッ
セイバー「男、行きましょう」
男「店員……!」
主任「お帰りなさい……でも男さん、このまま様子を見ているわけにいかなくなりました」
男「なんだ、どうしたんだ?」
セイバー「例の公園で怪魔達が一斉に現れました、待機していた機動隊も撤退した事から恐らく太刀打ち出来なかったのでしょう」
男「……モンスターは強いのか?」
セイバー「現時点では男や主任でも苦戦は免れません、しかしこのまま放っておく事はもっと出来ない」
主任「行きましょう、男さん」
男「……」
男「先頭は頼んだぜセイバー」
セイバー「ええ」
主任「頼りにはしていますから、お願いしますね」
荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」
↓
信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」
↓
鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋
↓
信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」
↓
>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」 【仮面ライダードライブSS】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450628050/
>>1を守りたい信者君が取った行動
障害者は構って欲しいそうです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451265659/
あけましておめでとうございます
相も変わらぬ遅筆でありますが、今年中に完結させる事を目標とさせて頂きます
>>1ですが、今週末辺りに再開します
最近はFGOでヒロインXを呼符一枚で手に入れて無課金なりに漸く星5がお迎え出来て嬉しさの余りにブレイクダンスを踊っていました
相も変わらぬ遅筆でありますが、今年中に完結させる事を目標とさせて頂きます
>>1ですが、今週末辺りに再開します
最近はFGOでヒロインXを呼符一枚で手に入れて無課金なりに漸く星5がお迎え出来て嬉しさの余りにブレイクダンスを踊っていました
白アサシン→ああ、またけーかちゃんか……→変化エフェクト→金色アサシン→
!?→ジャックちゃんだと思った?ヒロインXでした!
アレはビビるね
!?→ジャックちゃんだと思った?ヒロインXでした!
アレはビビるね
④←最近支援って意味だと知ったよ…
という訳で置いておくわ つ④
という訳で置いておくわ つ④
──────── ゴッッッ!!!
……何度も打ち鳴らされる轟音に耳が慣れてきた頃、俺より少し前を走っていた主任に追いついた。
主任と俺はセイバー……つまり店員を先頭にして家を飛び出したものの、セイバーとは少し距離が出来ていた。
追い付けないのだ。
主任のピオリムで加速しているにも関わらず俺と主任よりも早く走り……その上、先程から視界に入ったモンスターを全て一撃で倒している。
まさに無双、もうあいつ一人で良いんじゃないかな? と言いたくなる程に。
ただ……
男「とは言え……なんか、焦ってないかあの子」
主任「やっぱりそう見えますか」タンッ
男「ああ、上手く言えないけど……こう」
前日の彼女を見ていた俺は、荒々しく走りながらモンスター達を片手間に粉砕する姿に違和感があった。
表情は分からない、俺も店員も相当速い速度を出して走っているから見えないのだ。
しかも追い付けない。
男(……上手く言えないけど、なんか……俺みたいだ)
セイバー「男、主任、二人ともついて来れてますか?」
男「何とかなッ……少しは振り向いて聞いたらどうだ!」
主任「本当にね……!」
降り落ちる雨に濡れながら、俺達は森林公園に向かう。
屋根を、建物を、途中で現れるモンスターを退けながら飛び越えて行く。
目的の地区までそれほど時間はかからない、実際には交通機関を駆使しても一時間半はかかった筈だが。
そうして、俺達は異変に気づいた。
……ォォン…ッ
男「!」
主任「男さん、今の!」
男「『銃声』……撤退した機動隊なのかもしかして」ズザァァッ
男「セイバー!」
咄嗟に足を止めると、俺は前方を走っているセイバーを呼び止める。
現状、もしも機動隊がまだ近くにいるなら多少のリスクは覚悟して公園の事を聞いておかなければならない。
しかし。
……俺の声に応じたセイバーが戻ってくる事は無かった。
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