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元スレ提督「鎮守府に妹がやってきた」
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青葉「ん……? じゃないですよ! 誘ってるってどういう事ですか!?」
提督「確証はないが、そんな気がするんだよ」
提督「まぁ、勘違いかもしれないが」
青葉「とりあえず、手は出してませんよね!?」
提督「あ、あぁ。手は出してない……うん」
青葉「手『は』……ってどういう意味です?」ニコニコ
提督「あ、いや、膝枕をしたくらいだ。手を出すわけない!」
青葉「……。まぁ、膝枕ならセーフですかね」
提督「何がセーフかは分からんが次――」
――――
ピッ
千歳「提督と一緒に食事出来るだけで嬉しいのに……提督ってば、ふふっ♪」
青葉「あの、ところで千歳さん――」
千代田「誘うってどういう事なの千歳お姉!?」
千歳「やっぱり提督にはバレちゃってましたか……」
青葉「ホントに誘ってたんです!?」
千歳「意味はなかったみたいですけどね」
千歳「それに、残念なことに最近はお酒に誘っても断られてしまうんですよね」
千代田「ぎくっ……!」
千歳「どうしたの千代田?」
千代田「う、ううん! なんでもないよ千歳お姉!」
千歳「何か隠し事してますね、千代田」
千代田「し、してない! してないよ!」
千歳「だったらこっちを向けるはずよね?」
千代田「うっ……!」ビクッ
青葉「まぁまぁ、問い詰めは見てからにしましょう!」
千歳「そうですか?」
青葉「えぇ、詳しい事は見ればわかりますよ」
千代田「え! ちょっと待っ──」
ピッ
――――
提督「次は千代田だな」
青葉「ずーっと姉離れしなさそうですよね」
提督「あの行動力は大井に近いものを感じる」
提督「まぁ、魚雷撃つとか言わないからまだマシな気もする」
青葉「時間の問題ですね!」
提督「(笑って流せないのがツラい……)」
提督「それじゃあ行くぞ――」
――――
提督「ったく、ほら千歳」
千歳「んぅ……」
提督「よっ……と。それじゃおっちゃん邪魔したよ」
「あいよー。また来てくれよな」
提督「勿論。んじゃね、おっちゃん」
ガララッ
提督「さて、千歳をどうするか……」
提督「俺の家は遠いし連れてったらあいつが怒るだろうし普通に送るか――」
ピンポーン
?「はーい」ガチャ
?「千歳お姉~? ……って、なんだ兄さんか」
提督「露骨に嫌な顔をするな。ま、元気そうで安心したよ千代田」
提督「それとちゃんと千歳もいるからな」
提督「今は酔い潰れてるけど」
千代田「え、ちょっと千歳お姉大丈夫なのー!?」
ドタバタドタバタ
提督「よっ……と」
提督「千歳も無事送り届けられたし俺はもう帰るな。邪魔したな千代田」
千代田「え、兄さんもう帰っちゃうの?」
提督「千歳を送りに来ただけだしな」
千代田「折角久しぶりに会ったんだしもう少しゆっくりしていけば……?」
提督「……じゃあ、もう少しだけお邪魔するよ」
千代田「千歳お姉と一緒に飲んでたの?」
提督「あぁ、そうだぞ」
千代田「兄さんは千歳お姉とよく飲むの?」
提督「たまにだな。千歳の方から飲みましょって誘いが来る」
千代田「ふーん……。そうだったんだ」
提督「知らなかったのか?」
千代田「千歳お姉に何しに行くのって聞いても『秘密』って教えてくれなかったんだもん……」
提督「別に秘密にする事でもないのに千歳の奴は何考えてんだか」ポンポン
千歳「んぅ、兄さん……やぁ……」
提督「怒られちゃったか……。ごめんごめん」
千歳「すぅ……」
千代田「…………」
千代田「(なんか、複雑……。なんだろ……)」
千代田「ねぇ、兄さん。お酒飲も」
提督「どうした急に」
千代田「私が飲みたいの! 兄さんお酒強いんだしいいでしょ!」
提督「何でそんなに怒ってるんだよ……。はいはい飲みます飲みますよ」
千代田「ふんっ……!」
提督「それじゃ、乾杯」カツン
千代田「……乾杯」カンッ
提督「んぐ、んっ……ぷは」
提督「そういや千代田とこうして飲むのは初めてだなー……」
千代田「そうだね……」
提督「なーんか見ない内に千歳といい千代田も美人になったな」
千代田「そ、そう……」
提督「千代田は彼氏とか出来たか?」
千代田「っ……! けほっけほっ!」
提督「だ、大丈夫か……?」
千代田「い、いきなり何聞いてくるの!?」
提督「久しぶりに会うし彼氏の一人や二人出来てると思ったんだよ」
千代田「……別に、いないもん」
提督「……意外だな」
千代田「そういう兄さんこそどうなのよ」
提督「……いません」ガク
提督「はぁ……」
千代田「溜め息なんかつかないでよ……もぉ……」
提督「まぁ、いっか。千歳と千代田いるし」
千代田「もしかして兄さんてば酔った?」
提督「かもな。ほら、千代田も飲め飲め~」
千代田「あ、ちょ! 待ってってばぁー!」
――――
―――
千代田「ん~……もう一杯~」
提督「お、おい千代……うおっ!?」
ドサッ
千代田「んぅ……すぅ……すぅ……えへへ……」
提督「寝てやがるし……動けないし……」
提督「はぁ……もういい。諦めてこのまま寝よ……」
――――
―――
ツンツン
提督「んぅ……うぅ……」
ツンツン
提督「んぅ……?」
千歳「おはようございます、兄さん」
提督「あぁ、おはよう……千歳……」ゴシゴシ
千歳「兄さん、随分と千代田が仲が良いようですね」
提督「……ん?」
千代田「んぅー……」ベッタリ
提督「あ……! いや、これは……! お、おい千代田起きてくれ! 千歳を何とかしてくれ!?」
千代田「んぅ、おにぃ……なにぃ……?」
千歳「おはよう千代田。随分と兄さんにベッタリね」
千代田「っ……!? ち、違うの千歳お姉! これはね!」
千歳「まぁ、今はいいです」
千代田「へっ……?」
千歳「兄さんの左側、失礼しますね」
提督「お、おい千歳――」
千代田「あ、ちょ、ちょっと千歳お姉!」
千歳「あら、別に千代田には関係ないでしょう?」
千代田「う、それは……そうだけど……」
千歳「それに、私は兄さんに添い寝をまだしてないんですから」
提督「なぁ、俺の意見は……」
千歳「ありません♪という訳でおやすみなさい」
千代田「なら、私だって……!」ギュ
提督「千代田……!?」
千代田「これはそう、千歳お姉に変なことさせないためだから!」
千代田「それじゃ……おやすみ」
提督「(俺の意見……はぁ……)」
――――
提督「一度でもいいから取り合われてみたいなーと思う」
青葉「実際は居心地悪そうな気もしますけどねー」
提督「確かにそうだろうけどなってみたいんだよ」
青葉「取り合ってると言えば司令官と千代田さんは千歳さんを取り合ってますね」
提督「待て。俺は千歳を千代田と取り合ってるつもりはないぞ」
青葉「あぁ、二人とも取るんですね!」
提督「違うわ!!」
青葉「つまらないですねー。他には何かありますか?」
提督「そういえば千代田とも最近お酒を飲むようになったんだよなー」
青葉「へー、何があったんです?」
提督「いや、ただ最近よく千歳と酒を飲んでるんだーって話したらな――」
千代田『あ、あたしが千歳お姉の分も満足させるから! 千歳お姉とお酒飲まないで!』
提督「って、言われてな。それで、最近は千代田と飲むようになった」
青葉「台詞だけならなんだか官能的な雰囲気がしますねー」
提督「実際は酔った千代田の愚痴聞いてるだけだがな」
青葉「どんな感じなんです? あまり想像できませんけど……」
提督「最初は千歳の事ばかり呟いてる危ない人みたいな感じだったな」
青葉「最初は……ですか」
提督「最近は膝枕しろとかやたらと絡んでくるから少し困ってるんだよ」
提督「膝枕したらそのままぐっすり寝ちゃうしな」
青葉「(むっ……これはグレーゾーンでしょうか?)」
青葉「(はぁ……ホントこの司令官は……)」
提督「でも寝顔を見れて役得と考えてもいいか。よし、次にいくか」
青葉「え、あ、はーい!!」
――――
ピッ
青葉「はい、千代田さんでしたー!」
千歳「そう、最近は千代田が提督の夜の相手をしていたんですね」
千代田「よ、夜って……千歳お姉! 誤解を招くようなこと言わないでよ!」
千歳「あら、私は別にそんなつもりで言ったつもりはないのよ?」
千歳「お酌して軽く言葉を交わすだけでしょう?」
千歳「千代田は夜の相手で何を思い浮かべたのかしら?」
千代田「え、あ……えと、それはその……」アワアワ
青葉「そもそもなんですけど千代田さんは司令官の事が好きなんです?」
千代田「ええっ……!?」
千歳「……そうですね。姉としても知りたいわ、千代田」ニコニコ
千代田「べ、別に私はその……」
千歳「じゃあ私が提督と一緒にお酒を飲むのは問題ないですね」
千代田「そ、それはダメ!」
千歳「どうして?」
千代田「え、えっと……そう! 千歳お姉が変なことされないためなの!」
千歳「別に私は提督になら何されても構いませんよ?」
千代田「わ、私が構うの!」
千歳「困りましたね……」
千歳「千代田、私が提督とお酒を飲むのをダメって言うなら考えがあります」
千代田「な、何……?」
千歳「千代田も一緒に、なら問題ないでしょう?」
千代田「え……?」
千歳「だって千代田は私が提督に何かされない為に提督とお酒を飲むのでしょう?」
千代田「そ、そうだけど……」
千歳「なら千代田も一緒に提督とお酒を飲めば問題ないでしょ?」
千歳「ということで今度は二人で楽しみましょ♪」
千代田「え、ちょっと千歳お姉! 楽しむってどういう事ー!? ねぇ、千歳お姉ー!!」
青葉「(……これは、次に行っておきましょう)」
青葉「次は誰にいきましょうかね~」
青葉「うーん……」
利根「進行役というのも大変じゃのう」
青葉「あ、それじゃ利根さんたちでいきましょうか!」
利根「む、そうか。参るぞ!」
筑摩「楽しみですね」
ピッ
――――
青葉「さぁ、次は利根さんと筑摩さんです!」
提督「あの二人も仲良いよなぁ」
青葉「姉妹艦ですからね」
提督「やっぱりうら――いや、始めるかー」
――――
提督「疲れた……。この旅館、遠すぎる……」
筑摩「利根姉さんに兄さん、窓からの景色とても綺麗ですよ」
利根「本当じゃ! 兄者も見てみるのだ!」
提督「ん……そうか。でもその前にスカートの中見えそうだから利根は落ち着こうな」
利根「なっ……! ど、どこを見ておる!」バッ
提督「いや、見えそうだと――」
筑摩「あ、兄さん。私のも見たいですか?」
提督「はしたないからやめなさい!」
筑摩「は~い♪」
――――
―――
筑摩「私は温泉に入ってきますね」
提督「もう入るのか?」
筑摩「先に入って後はゆっくりしたいんです♪」
提督「そっか。利根も一緒に入ってきたらどうだ?」
利根「我輩はまだ入るつもりはないぞ」
筑摩「そうですか。それじゃあ私は先に入ってきますね」
提督「あぁ、いってらっしゃい」
提督「はぁー……畳はいいなぁ」ゴロン
提督「ほら、利根も寝てみろよ。落ち着くぞ」
利根「……ふむ、そうか。どれどれ――」
ポスン
提督「……おい」
利根「兄者の腹は堅いのぉ……」
提督「そりゃ、力入れてるからな」
利根「なら力を……うむ、それくらいが丁度良い」
提督「いいから頭下ろせ」
利根「嫌じゃ……。ここが……一番……」
提督「利根……?」
利根「すぅ……ん……」
提督「早すぎだろ……。はぁ……」
提督「ま、流石に疲れが……ふわぁ……。俺も……少し寝るか……」
――――
提督「利根とはのんびりお茶でも飲んでみたいな」
青葉「案外ゆっくりしてそうですけど」
提督「暇そうにしてるとカタパルトの整備をしろって言われるんだよ」
青葉「え、司令官が整備してるんです?」
提督「しろと言われたからな」
青葉「利根さんにも信頼されてるんですね」
提督「そうか? 暇にしてたからだと思うんだが」
青葉「カタパルトの整備なんかある程度信頼してなきゃ頼まないと思いますけど?」
提督「そういうものか。そうだったら嬉しいな」
提督「それじゃ次――」
――――
ピッ
青葉「はい、利根さんでした~」
青葉「千歳さん達の後だと何かインパクトが少なく感じますね」
利根「別にインパクトなぞ必要ないじゃろ!?」
筑摩「相変わらずなんですね、利根姉さん」ハァ
利根「その溜め息はなんじゃ筑摩よ!?」
筑摩「相変わらず奥手だなぁ~と思いまして」
利根「ぐうっ……!」グサッ
筑摩「青葉さん、次は私の番ですね」
青葉「えぇ、そうですね」ジトー
筑摩「……? どうかしました?」
青葉「はっ……! いえいえ! それではいきますね!」
青葉「(あとで聞けばいいですもんね! えぇ!)」
筑摩「ふふ、楽しみです♪」
ピッ
提督「それじゃ次は筑摩と行くか」
青葉「筑摩さんは浮かぶんです? お姉ちゃん子ですけど」
提督「うーん、筑摩はそんな苦労しないな」
青葉「そうです? それじゃあお願いします」
提督「了解――」
――――
提督「う……ん……」
ナデナデ
提督「……ん?」
筑摩「あ、起きましたか」
提督「ちく……ま……?」
筑摩「はい」ニコッ
提督「あれ……利根の奴はどうした……?」
筑摩「利根姉さんならお母さん達に呼ばれていきましたよ」
提督「そう……か……」
提督「ったく、あのバカップル……。何で俺達は別の部屋なんだか……」
筑摩「また寝ますか?」
提督「いや……これ以上寝たら夜寝れなくなりそうだから起きるよ」
提督「悪いな。膝枕まで……」
筑摩「私がしたかっただけですから」
筑摩「それに、悪いと思うなら私にも今度してください」
提督「ん、じゃあ今度な」
筑摩「はい、約束ですよ♪」
提督「ふわぁ……それじゃあ俺も温泉に浸かって来るよ……」
筑摩「いってらっしゃい兄さん」
――――
提督「――喉乾いたな」
提督「っと、筑摩とはやっと仲良くなれた感じだなー」
提督「最近は話しかけると笑顔を見せてくれるようになった」
青葉「前から笑顔じゃありませんでした?」
提督「何て言うんだろうなー……」
提督「今まではどこか壁を少し感じたんだよ」
提督「でも最近はそういうのを感じなくなった気がするな」
青葉「なるほど……」
提督「でも……その、なんだ」
青葉「急に歯切れが悪いですね」
提督「仲良くなったのはいいんだが、少し無防備になった……かな」
青葉「無防備……ですか?」
提督「筑摩が秘書艦の時にだ――」
筑摩『この服、足が少し涼しいの』
提督「――と言われたんだが、俺も男だからちょっと反応に困ったな……」
青葉「そ、そうなんですか……」
青葉「(ち、筑摩さんって利根さんが好きなんじゃ……あれ? あれっ?)」
提督「まぁ、あまり深くは考えないでいくか」
提督「さて、次は――」
――――
ピッ
筑摩「やっぱりちょっとはしたなかったかしら」クスッ
利根「ま、まさか筑摩よ……。お主も……」
筑摩「えぇ、提督の事はお慕いしてます」ニッコリ
利根「なっ……!?」
青葉「ななっ……!?」
筑摩「そんなに驚くことでしたか?」
青葉「だって筑摩さんは利根さん一筋じゃ……」
利根「そ、そうじゃ。筑摩は別に提督の事は……」
筑摩「それは昔の事ですよ利根姉さん」
筑摩「でも、その、提督の事を好きになったことを黙っててごめんなさい」
筑摩「利根姉さんの応援すると言ったのにダメな妹ですね……」
利根「…………」
利根「気にするな筑摩よ」
利根「我輩はそんなことを気にする小さな器の持ち主ではない」
利根「提督と既に契りを交わしている、とかだったら分からんがな」
筑摩「そうだったら利根姉さんも契りを交わすときに呼んでますよ♪」
利根「な、何をいっておるのじゃ筑摩!?」
筑摩「何かおかしな事を言いましたか?」
青葉「あ、あのー……」
青葉「ところで司令官を好きになった経緯を聞いてもいいですか?」
筑摩「いいですよ♪」
筑摩「そもそもは利根姉さんなんです」
利根「何!?」
筑摩「だって利根姉さん、人が折角提督との恋のお手伝いをしたというのに出来ないと言って……」
利根「あ、あれはじゃな! その、筑摩の作戦は過激なのが多いのだ!」
筑摩「過激と言われても……それくらい攻めないと他の方に取られてしまうと思ったんですよ」
筑摩「それで、私が姉さんの為に提督と話したりしてるうちに……ですね」
筑摩「お陰で私がミイラ取りがミイラに、という事になってしまいました」
青葉「なるほど……」
筑摩「利根姉さんが動かないなら私が取っちゃおうかしら♪」ボソッ
利根「な、なんじゃと!?」
筑摩「姉さんがやめろと言うなら諦めますけど――」
筑摩「私が動かなくても誰かに取られるかもしれませんよ?」
利根「うぐ、それは……そうじゃが……」
筑摩「姉さんもそろそろ行動に移すべきですよ」
利根「し、しかしじゃな……」
筑摩「一人じゃ出来ないなら私も手伝いますから、ね♪」
利根「何故か嫌な予感しかしないのじゃが……」
筑摩「気のせいですよ、ね♪」
青葉「……次の人参りますね」
――――
―――
間宮「あ、こんにちは」ペコリ
提督「こんにちは間宮さん」
間宮「あらあら、両手に花ですね」
提督「え、えぇ……まぁ、嬉しいことに……」
ビスマルク「ならもう少し喜んでいいのよ」ギリリ
ヲ級「そこはビスマルクに同意かな……」バチバチ
提督「だ、だったらもう少し仲良くしてくれないか……。あと腕が痛いんだけど……」
ヲ級「嫌」
ビスマルク「嫌よ」
提督「…………」
間宮「ビスマルクさんに……えーとそちらの子は……?」
ヲ級「深海棲艦ヲ型空母ヲ級です♪」ビシッ
ビスマルク「貴女にはそんな艦名はついてないでしょう」
ヲ級「でもそれっぽくなかった?」
ビスマルク「全然よ」
間宮「あの、深海棲艦って……」
ヲ級「大丈夫だよ! 私は基本無害だから!」
ヲ級「ね、お兄ちゃん♪」ギュー
提督「常に無害がいいんだけどなぁ……」ポンポン
間宮「……なるほど、そういう事ですか」
ヲ級「それにしても……間宮さんの胸、大きい!」
間宮「お、大きい……ですか?」
ヲ級「私やビスマルクよりも胸が大きいもん……!」
ヲ級「私もそこそこある方だと思ったんだけどなぁ~……」
間宮「そ、そんな……大したものじゃ――」
提督「いいえ、間宮さんのは素晴らしいですよ!!」
ビスマルク「提督……? 貴方は何をいっているのかしら?」ニコリ
ヲ級「お兄ちゃん?」ニッコリ
提督「」ビクッ
間宮「ま、まぁまぁ、落ち着いてください。殿方なんですから多目に見るのも必要ですよ」
間宮「でも、余りその……恥ずかしいので大きな声で言うのはやめてくださいね」
提督「あ、は……はい。すみません……」
ヲ級「(これが、大人の余裕……!)」
ビスマルク「(私もまだまだ、って事ね……。間宮、侮れないわ)」
間宮「ところで何しにこちらに……? お食事ですか?」
提督「あ、そうでした! アイス3つ頂けますか?」
間宮「はい、畏まりました」
間宮「はい、お待たせしました」
ヲ級「ん~? ……?」
ビスマルク「いただきます」パクッ
ビスマルク「やはり間宮のアイスは美味しいわね!」
ヲ級「ねぇ、お兄ちゃん」クイクイ
提督「ん、どうしたヲ級」
ヲ級「これ、どうやって食べるの~?」
提督「あぁ、そうか。ヲ級はアイス初めてか。これはスプーンで――」
ヲ級「食べさせて♪」
提督「え? いや、何で――」
ヲ級「あーん!」
提督「…………」
ヲ級「あ~んーっ!!」ユサユサ
提督「……はいはい。分かった分かった」
提督「ほら、あーん」
ビスマルク「なっ……!?」
ヲ級「あーん♪」パクッ
ヲ級「ん~っ♪おいしいお兄ちゃん! もう一口!」
提督「そうか? 仕方ないなぁ……ほら、あーん」
ヲ級「あーん♪ふふ~っ♪」
ビスマルク「っく……!」
ビスマルク「(考えなさい、ビスマルク!)」
ビスマルク「(私はビスマルク型戦艦のネームシップよ!)」
ビスマルク「(ヲ級になんか負けていられないわ!)」
ビスマルク「(まずは状況の整理よ……!)」
ビスマルク「(既に私はアイスに食べてしまっているから食べ方が分からないという作戦は使えない)」
ビスマルク「(かといって提督に食べさせてと頼むのも……。あぁもう!)」
ビスマルク「(なら、私が取るのは――)」
ビスマルク「提督!」ビシッ
提督「どうしたビスマルク」
ビスマルク「え、えっと……。そう! 提督のアイス、溶けてきてるでしょう」
提督「げ、やべ――」
ビスマルク「ま、待ちなさい、提督」
提督「……?」
ビスマルク「貴方はヲ級にアイスを食べさせてあげてればいいわ」
ビスマルク「その、貴方には私が食べさせてあげるわ!」
提督「はぁ!?」
ビスマルク「い、いいから早く口を開けなさい!」
ビスマルク「ほら、あーん!」
提督「あ、あーん……」
ビスマルク「ど、どうかしら……?」
提督「あぁ、美味しいよ」
ビスマルク「と、当然よ! このビスマルクが食べさせてあげてるのだから!」
ヲ級「ビスマルクだけずるいーっ! 私もあーんってやる!」
ヲ級「お兄ちゃん、あーん!」
提督「あむっ……」
ビスマルク「あ、ちょっと!」
提督「んぐんぐ……。ビスマルクもこれでいいだろ」
提督「ほら、あーん」
ビスマルク「あむ――」
提督「どうだ……?」
ビスマルク「……もう一口」
提督「はいはい、あーん」
ビスマルク「あむっ。……~♪」
提督「(こんなビスマルクは新鮮だなぁ……)」
ビスマルク「あー……って、手が止まってるわよ」
提督「ごめんって。はい」
ビスマルク「~♪」
提督「(なんかかわいい)」
ヲ級「むぅー……」
提督「ほら、あーん」
ビスマルク「あー──」
ヲ級「はむっ!!」
ビスマルク「なっ……!? 何するのよヲ級!」
ビスマルク「私が食べさせて貰ってたのを見ていたでしょう!!」
ヲ級「そんなの関係ないもーん」プイッ
ビスマルク「へぇ、そう」ピキ
ヲ級「何、やる? ビスマルク」ピキッ
ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごしらえよ!」
ギャーギャーワーワー
提督「おい、二人とも少し落ち着――」
「このままだと溶けてなくなっちゃいますよ、あなた。はい、あーん♪」
提督「あーん。んぐんぐ――ん? あな……た?」
間宮「えと、その、意外に恥ずかしいものなんですね……」
提督「ま、間宮さん!?」
間宮「あ、ごめんなさい。お嫌でしたか……?」
提督「い、いえ、驚いただけで……」
間宮「そ、そうですか……。良かった」ホッ
提督「それにしてもどうしたんです?」
間宮「一度殿方にあーんってしてみたかったんです」
提督「そうだったんで――」
ヲ級「あー! 間宮さんとイチャイチャしてるー!!」
ビスマルク「なっ、間宮!? 意外なところに伏兵が居たものね!」
間宮「あら、見つかっちゃいましたね。でもその前に――」
間宮「――」ボソッ
提督「え、え……? あの、間宮さ――」
間宮「ふふっ、これ以上は秘密です」
提督「え、ちょ――」
――――
―――
今回は以上です
早くとか言ったのに遅れて申し訳ないです
多忙なので更新がまた日が開くと思います
では
>>597修正
×ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごしらえよ!」
↓
○ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごなしよ!」
早くとか言ったのに遅れて申し訳ないです
多忙なので更新がまた日が開くと思います
では
>>597修正
×ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごしらえよ!」
↓
○ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごなしよ!」
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