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元スレ提督「鎮守府に妹がやってきた」
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青葉「そろそろ駆逐艦の子達も行きましょうか!」
雪風「人数が多いのです!」
青葉「半分近くはいますからね~」
青葉「さて、それではまずは吹雪ちゃんから参りましょう!」
吹雪「わ、私ですか……!」
吹雪「なんだか緊張してきました!」
ピッ
雪風「人数が多いのです!」
青葉「半分近くはいますからね~」
青葉「さて、それではまずは吹雪ちゃんから参りましょう!」
吹雪「わ、私ですか……!」
吹雪「なんだか緊張してきました!」
ピッ
────
青葉「さて、それじゃあ吹雪ちゃんに行きますよ司令官!」
提督「吹雪か」
青葉「司令官と一番付き合いが長いそうですね」
提督「なんせ初期艦だからな。それなりに長いな」
青葉「色々とありそうですね~」
提督「話すと長くなるしさっさと始めるぞー」
――――
提督「はぁー、寝転がってる時が至福の時……」
バン
吹雪「お兄ちゃん! 部屋くらい片付けたらどうなんです!」
提督「んー、後でなー」ゴロゴロ
吹雪「いつもそういってしないじゃないですか! もう、私が勝手に片付けちゃいますよ!」
提督「んー、任せた」ゴロゴロ
吹雪「もぉ~! お兄ちゃん!!」
ガチャバタン
吹雪「ふん、もう勝手に片付けちゃいます」
吹雪「全く、お兄ちゃんはどうしてあんなだらしないんでしょう」
ガサゴソガソゴソ
吹雪「……って、あれ。なんでしょうこの漫画」
吹雪「少女漫画……って奴ですかね?」
吹雪「へぇー……」パラパラ
吹雪「意外に面白い……続きは……あったあった」
吹雪「…………」パラリパラリ
吹雪「いいなぁ……仲が良くて」
吹雪「(私もお兄ちゃんとこんな風に――)」ポワポワ
吹雪『お兄ちゃん、大事な話ってどうしたんです?』
提督『吹雪、その……俺――なんだ』
吹雪『どうしたんです? はっきりと教えてくださいよ』
提督『……吹雪の事が好きなんだ!』
吹雪『そ、そんなっ! 私達は兄妹で――』
提督『もう我慢できないんだ! 俺は吹雪の事が好きなんだ!』
提督『吹雪……っ!!』
吹雪『そんな! お兄ちゃんダメですぅ!』
────
───
吹雪「って、私はななな何を考えてるんですか!」ブンブン
吹雪「そ、そんな……そんな兄妹で……兄妹で……」
吹雪「お兄ちゃんとキ……って、違うんです! 私はそんな事は!」ブンブンブン
吹雪「そうです。こんなイケない話じゃないんです」
吹雪「私はもっと普通な――」ポワポワ
提督『どうしたんだ吹雪。急に話があるなんて言って……』
吹雪『あの、お兄ちゃん……私ね――』
────
───
ガチャ
提督「さて、片付けますかぁ~……って、何してるんだ吹雪」
吹雪「きゃあぁあああああああ!!」
提督「ど、どうした!?」
吹雪「お、お……」
吹雪「お兄ちゃんのバカぁあああああああ!!!!」ダダダッ
提督「えぇええええ!? ちょ、吹雪何処に行くんだー!!?」
――――
提督「吹雪は真面目だからなー」
提督「もし妹だったら部屋掃除中にHな本とか見つけてあたふたしてる姿を見たいな」
青葉「司令官の薄い本とか案外見つかってたりするんじゃないです?」
提督「ははは、そんなまさ――」
提督「ま゛……まっさかぁー」
提督「まさかあの時……いや、でも吹雪の事だから何か言うはず──」
青葉「し、司令官? 急に顔が青ざめてますけどどうしたんです?」
提督「い、いや。なんでもない! ししし白雪の番に行くぞ!!」
青葉「は、はい!」
――――
ピッ
吹雪「(や、やっぱりあの本って司令官のだったんだ……)」
青葉「うーん、もしかして吹雪ちゃんも司令官のコレクションを見ましたか?」
吹雪「っ……!?」
吹雪「み、見てません! あんな破廉恥な本なんか私は……!」
吹雪「あっ……!!」
青葉「あー、司令官も心当たりあったからあんな風になったんですね」
吹雪「あう……」プシュー
青葉「どんな内容でした?」
吹雪「ノ、ノーコメントです! 早く白雪に行きましょう!!」
青葉「はーい。という訳で白雪ちゃんです」
白雪「(いったい吹雪はどんな本を見たんでしょう……?)」
青葉「気になりますか?」
白雪「えぇ!? あ、いえ……少しだけ」
青葉「だそうですよ吹雪ちゃん」
吹雪「もういいですから進めてくださぁい!!」
青葉「それでは白雪ちゃんでいっちゃいましょー!」
ピッ
――――
提督「次は白雪か」
青葉「復活早いですね。さっきはあんなに深刻そうな顔してたのに」
提督「今は考えないことにした。あと、隠し場所を考え直さねば……」
青葉「そうですか。それではお願いします司令官」
提督「了解――」
――――
提督「うーん……うぅーむ……」
白雪「兄さん。はい、お茶です」
コトッ
提督「おぉー、ありがとう白雪。丁度喉が乾いてたんだ」
提督「ずずーっ。ああー……生き返る」
白雪「宿題の方はどうですか?」
提督「え……? あぁ、順調だよ! 順調!」
白雪「さっきから全く手が動いていませんでしたけど?」
提督「うぐ……!」
提督「ほ、ほら、今までのは休憩さ。休憩!」
白雪「明後日で休み終わりですけどね」
提督「」
提督「そ、そういう白雪は宿題終わってるのか!」
白雪「私もまだですよ」
提督「なんだ、白雪もまだじゃないか」
白雪「でも、私は別に兄さんみたいに全部放置はしてませんから」
提督「なっ……!?」
提督「…………」
提督「……あの、白雪さん」
白雪「何ですか兄さん?」ニコニコ
提督「写させて頂けると嬉し――」
白雪「だ・め・で・す」
提督「そこをなんとか!」
白雪「私がやったら兄さんの為にならないじゃないですか」
提督「……その通りです」カクッ
提督「あー……終わらない……」
白雪「大丈夫ですよ兄さん」
提督「ん……?」
白雪「私がちゃんと教えますから!」
提督「白雪……」
白雪「だから、一緒に頑張りましょ。兄さん♪」
――――
提督「白雪は一緒に宿題とか頑張りたいなーとか思う」
提督「仕事に飽きた時とか頭撫でさせてくれるし癒しだな」
青葉「司令官は……まぁ、あれですよねー」
青葉「夏休みの宿題を最終日に焦って取り組むタイプですよね」
提督「いや、そもそもやらずに海とか山で遊んでた」
青葉「……ソウデスカ」
提督「宿題って言葉が懐かしいな……」
青葉「いつもやってるのも宿題では?」
青葉「期日厳守、誤字脱字厳禁になりましたけど」
提督「言うな。頼むからそれを言うな……」
青葉「それじゃあ次行きましょうか」
――――
ピッ
青葉「頭撫でさせてあげてるんですね~」
白雪「気晴らしになるかと思いましたから」
白雪「それに、私も嫌じゃないですから♪」
吹雪「ず、ずるい……」
白雪「吹雪もお願いすればいいんじゃないの?」
白雪「司令官ならきっと喜んで撫でてくれますよ」
吹雪「そ、そうかな?」
白雪「だから吹雪も勇気を出さないと、ね」
吹雪「う、うん!」
白雪「(でも、ちょっとだけ不安かなぁ……)」
青葉「さて、次は初雪ちゃんですよー!」
初雪「……眠い。おやす――」
青葉「いやはや、初雪ちゃんも行動力ありますねー」
初雪「え……?」
青葉「まさか司令官に――って、これは楽しみとして残しておかないとですね」
初雪「えっ、あっ、まっ……!」
青葉「はい、スタート♪」
ピッ
――――
提督「次は……初雪か……」
青葉「はい……って、どうかしましたか?」
提督「いや、なんでもない」
青葉「そうです?」
提督「そうだ。それじゃあ始めるぞ」
――――
提督「なぁ、初雪ー」
初雪「何……お兄ちゃん」
提督「初雪って料理出来るか?」
初雪「料理……?」
提督「まぁ、無理か。忘れてくれ」
初雪「……」
初雪「私だって本気を出せばやれるし……」
提督「そうか? よーし、じゃあやってみてくれ」
初雪「……わかった」
初雪「……ただ、切るだけ……」
トントントント――
初雪「痛っ……! ……マジ痛い」
提督「だ、大丈夫か初雪!?」
初雪「いたい、治したい……ひきこもる」
提督「こら、ひきこもるな……というよりどこにこんな力が……!」
初雪「ひ、ひきこもる……っ!」
提督「その前に傷の手当てだ……!」グググ
提督「ほら、消毒してあげるからこっちにおいで」
初雪「……うん」
提督「消毒液……消毒液……」
初雪「消毒液、嫌。なら唾とかつけるから……いい」
提督「なら、舐めるぞ」
初雪「……お兄ちゃん、変態」
提督「冗談だ。って、ガチで引くな」
初雪「やだ。今……変態の目だった」
提督「してないからな。はい、終わったよ」
初雪「ん……」
提督「にしてもやっぱり出来ないんじゃないか」
初雪「今日は……調子と経験値が足りなかっただけ」
提督「じゃあこれから経験値稼ぎか」
初雪「ん……。でも、明日から本気だす……」
初雪「だから、期待してて」
提督「ん、楽しみにしてる」ポンポン
初雪「ありがと……がんばる……」
――――
提督「青葉、問題だ」
青葉「突然ですね。なんです~?」
提督「顔を真っ赤にしている。『す』から始まる言葉。おそらく二文字。どういう場面だと思う?」
青葉「す、す……。す……?」
青葉「……って、告白されたんですか!?」
提督「いや、されてはない。途中で初雪がどっか行っちゃったし」
提督「まぁ、やっぱり告白だよなぁ……」
提督「どうしようか……」
青葉「……あの、全員分終わったら考えませんか!」
提督「……そうだな。一旦保留にしよう、うん」
青葉「しかし、行動力ありますねー」
提督「そうだな……」
青葉「胸の辺り押さえてどうしました?」
提督「今後の事を考えたら胃が痛くなってきた……」
青葉「深海棲艦じゃなく青葉達が原因で倒れるとかやめてくださいね」
提督「わかってる……。いつつ」
青葉「それに今からそんなんじゃたぶん大変ですよ?」
提督「ん……。次……行くか」カクッ
――――
吹雪「え、えぇ!? は、初雪!?」
白雪「こ、告白したの……?」
初雪「う、うぅ……恥ずかしい……引きこもる」
深雪「はいはいストップストップー!」
初雪「う、うぅー……」
叢雲「あの初雪が……ねぇ」
初雪「引きこもりたい……」
白雪「ダメですよ」
初雪「うぅ……」
深雪「初雪もやるときはやるんだなー」
白雪「まさか先を越されちゃうなんて……」
初雪「部屋の隅……逃げる」
叢雲「初雪……! って、本当に部屋の隅で体育座りしてるわね……」
深雪「そのうち復活するんじゃない?」
青葉「それじゃあ続きといきましょうか!」
深雪「ぃよーし! 深雪様の出番だな!」
青葉「スタートです!」
ピッ
――――
提督「はぁ、次は深雪か……」
提督「深雪……深雪……」
青葉「どうしました司令官?」
提督「ん、あぁ、何でもない」
提督「それじゃ……いくか――」
――――
提督「今日は深雪の体育祭。今年はどうなるやら……」
提督「さて、深雪の競技はそろそろかー」
提督「騎馬戦……何故男子じゃなく女子なんだ……?」
提督「って、そんなこと言ってる間に始まったか」
深雪「ぃよーし! 行っくぞぉー!」
深雪「深雪さま一番乗りぃ! 敵はどいつだぁ?」
深雪「よぉしっ!」
提督「……我が妹ながら凄いな。獅子奮迅……一騎当千だな」
提督「よし、そろそろ戻るか。深雪を待たせるわけにはいけないし」
――――
―――
深雪「えーっと、兄貴兄貴……兄貴は――」
提督「おーい、深雪ー! こっちだー!」
深雪「兄貴ー! 深雪さまの活躍、見てくれたかー?」
提督「(ちょっと嘘ついてみるか)」
提督「……悪い、見てなかった」
深雪「そ……そっか」シュン
提督「……なんてな。俺が深雪の活躍を見ないわけないだろー!」
提督「ほれー、わしゃわしゃー!」
深雪「ち、ちょっと! 何すんだよー……!」
提督「全く、そんな寂しそうな顔して可愛いなぁ」
提督「ちゃんとこの目で深雪の勇姿は見てたぞー!」
深雪「っ……! からかったな兄貴!」
深雪「食らえ! 深雪スペシャル!!」
ドゴッ
提督「っふ……!?」
ドサッ
提督「わ、悪かった……」ピクピク
深雪「ふんっ、兄貴のバーカ!」
――――
提督「深雪は元気だよな」
青葉「元気が有り余ってるって感じですよね」
提督「だからこそ行動力もあるのかもなぁ……」
青葉「行動力? ……何がです?」
提督「いやー、告白」
青葉「深雪ちゃんにもですか!?」
提督「あぁ」
青葉「その割りには動揺してませんね」
提督「あんまし実感というか曖昧なんだよ。さっき思い出したからな」
青葉「思い出したって……忘れてたんです?」
提督「違う違う! そういう訳じゃ……いや、でも結果論としては――」
青葉「……?」
提督「告白された後深雪に頭を殴られてな。まだ記憶が曖昧なんだよ」
提督「たぶん恥ずかしかったんだろうなー」
青葉「殴られたって大丈夫なんです……?」
提督「今の俺を見て何処かおかしいところはあるか?」
青葉「ないですね」
提督「だろう?」
提督「それじゃあ次の叢雲だが――」
――――
青葉「っとと、少し行きすぎちゃいまし――」
吹雪「み、深雪!? 司令官に何してるの!?」
深雪「い、いやぁ……恥ずかしくなっちゃってつい――」
吹雪「そうじゃないです!? 告白って――」
深雪「んもぅ、うるさいなぁ。というより司令官の心配したげなよ……」
深雪「そもそも告白ったって、アタックするチャンスが一番あったのは吹雪だぜ」
吹雪「うっ……!」グサッ
深雪「それを恥ずかしいから~とか、私なんかが~とか言って動かなかったのは誰だー?」ジトー
吹雪「ひうっ……!」グサグサッ
叢雲「そこら辺にしておきなさい深雪。吹雪が立ち直れなくなるわ」
吹雪「うぅー! こうなったら私だって司令官に告白――」
初雪「吹雪……きっと出来ない」
吹雪「何で……!?」
叢雲「復活したのね、初雪……」
深雪「まぁ、無理だろうな。な、磯波」
磯波「え!? わ、私はノーコメントで……」
吹雪「み、味方はいないんですか……」ズーン
叢雲「残念だけどいないわね」
吹雪「そんなぁ……」
深雪「だって、考えてみろよ」
深雪「吹雪が告白しようとしたら――」
吹雪『し、司令官……!』
吹雪『あの、あのあの……私、司令官の事!』
吹雪『えと、あの、その……やっぱり何でもないですー!!』
深雪「――って、なるだろ?」
初雪「容易に想像出来る……」
吹雪「うぅ……否定できない……」ガクッ
叢雲「というよりそろそろ私の番に行って欲しいのだけど」
青葉「まだまだ後ろに控えてますもんね」
青葉「じゃあ叢雲ちゃんも行きますか」
磯波「どきどき……どきどき……」
叢雲「何で磯波が緊張してるのよ……」
青葉「スタート!」
ピッ
――――
提督「それじゃあ次の叢雲だが……って、何難しい顔してるんだ青葉」
青葉「え!? いえ、何でもないですよ! あははー!」
青葉「(まさか駆逐艦の子達も行動に移してただなんて……)」
青葉「(青葉も負けていられません!)」
提督「……? 勝手に始めてるか――」
――――
コンコン
叢雲「……いいわよ」
提督「気分はどうだー?」
叢雲「ちょっとだるいだけよ」
提督「そうか。辛いなら言ってくれよ?」
叢雲「私より兄さんの方が心配よ」
提督「どうしてだ?」
叢雲「料理、出来ないでしょう?」
提督「ははは……確かに普段叢雲に任せてるから自炊が大変だよ」
提督「じゃあもう暫くこのままだな」
叢雲「はぁ!? 何いっ――けほっけほっ!」
提督「大丈夫か?」
叢雲「だ、誰のせいよ……」
叢雲「まぁ、心配してるって気持ちは伝わったわ……ありがと」
――――
提督「叢雲にはよく怒られた。いや、怒られるが正しいか」
提督「今でもよくダメ出しされるな」
青葉「どんなダメ出しです?」
提督「書類の記入漏れがあるとか――」
青葉「なんか普通で――」
提督「寝癖があるとか上司なんだからもっとちゃんとしろとか言われるな」
青葉「ん……?」
提督「どうした?」
青葉「い、いえいえ! 何でもないですよ!」
青葉「(まさか叢雲ちゃんも……?)」
提督「あとは……いつだったか過労でぶっ倒れた時は助かったよ」
青葉「あー、あの時は大変でしたね司令官!」
提督「騒動拡大させた主犯格だろお前は!」
青葉「青葉はただ司令官が倒れたって皆に知らせただけですよ」
青葉「まぁ、あんな騒ぎになるとは予想外でしたけど」
青葉「……それで?」
提督「……それでって何だよ」
青葉「叢雲ちゃんの看病ですよ」
提督「聞いてどうするんだよ」
青葉「面白そうじゃないですか」
青葉「(それに気になりますし……)」
提督「別に普通だったぞ」
提督「仕事しようとしたら寝てろと怒られ、体調管理をしっかりしろと怒られた」
提督「叢雲にも心配されてるんだな……って思ったな」
青葉「誰だって司令官の心配しますよ。しつこいですけど無茶は止めてくださいね」
提督「……流石にあんな騒ぎは御免だし気を付けるよ」
青葉「他には何かありますー?」
提督「叢雲にはメイド服着てもらうのもいいかもなぁ」
提督「絶対に着てもらえないだろうけど」
青葉「でも確かに似合いそうですね」
提督「さて、それじゃ次に行くか」
青葉「はーい」
――――
ピッ
深雪「何だかんだ言いつつ叢雲も司令官の事気にかけてるんだなー」
初雪「叢雲……意外にやる……」
叢雲「ち、違うわよ! 私は別に……!」
叢雲「司令官がいつまでもだらしないのがいけないのよ!」
白雪「それってつまり司令官の事を普段から見てたって事だよね?」
叢雲「っ……!」
青葉「おぉー、真っ赤ですね~! と、ここで一枚ぱしゃりと」
叢雲「って、何撮ってるのよ!?」
青葉「貴重な場面でしたので残そうと思って」
吹雪「確かに叢雲がこんなに顔真っ赤にするなんてないですもんね」
叢雲「だからって撮って良い訳ないでしょう!」
初雪「どうどう……諦めも、肝心」
深雪「良いじゃんさ。司令官に見られてないんだからさー」
叢雲「……。ま、まぁ、そうね」
青葉「それでは青葉は進行役に戻りますねー!」
叢雲「(メイド服……。今度用意してみようかしら)」
青葉「はい、それじゃあ吹雪型もラスト。磯波ちゃんです!」
磯波「は、はい!」
白雪「緊張しすぎじゃないかな……」
磯波「で、でも……」
青葉「あまり緊張しすぎても大変ですよ?」
青葉「それではどうぞー」
ピッ
――――
提督「磯波か……」
提督「うん、大丈夫。傷は癒えた……癒えたんだ……!」
青葉「司令官? どうしました?」
提督「きっと大丈夫……大丈夫!」
提督「よし、行くぞ!」
――――
提督「……」パラリパラリ
磯波「……」ジー
提督「ん?」
磯波「……!」サッ
提督「(何だ……?)」
提督「……」パラリパラリ
磯波「……」ジー
提督「……」
提督「……磯波」パタン
磯波「は、はい!」
提督「さっきから視線を感じるんだけど何の用だ?」
磯波「えと、あの! お兄ちゃんにお願いがあるんです!」
提督「お願い?」
――――
―――
提督「(と、言われるまま公園に来たけど何するんだ……?)」
磯波「あの、見ててくれますか……?」
提督「見るって何をだ?」
磯波「あの、逆上がりの練習……です」
磯波「お兄ちゃんが見ててくれたら出来る気がして……」
提督「分かった。ちゃんと見てるから頑張れよ」ポンポン
磯波「……! 頑張ります!」
磯波「(お兄ちゃんが見てる……私も頑張らなきゃ……!)」
磯波「(でもでも、今までは出来なかったし……)」
磯波「(……ううん、ダメ。やらなきゃ!)」
磯波「……ていっ!」
クルッ
磯波「っ~♪ 出来ました!!」
提督「やったな磯波!」
磯波「はい! お兄ちゃんのおかげです!」
提督「あー、でもその……」
磯波「どうかしましたお兄ちゃん?」
提督「逆上がり……いや、鉄棒するときはスカートじゃない方がいいと思うぞ」
磯波「……はい?」
磯波「……」
磯波「……」
磯波「ひゃああぁっ!!?」
提督「その、練習の前に着替えるよう言わなかった俺も悪かっ――」
磯波「(見られた……見られた……)」
磯波「(お兄ちゃんに見られた~っ……!!)」
磯波「(どうしようどうしよう! 今日のは可愛いやつだったっけ!?)」
提督「でもあんま見てな――って、何してるんだ磯波!?」
磯波「はわぁ!? えと、あのあの――」
ボフン
磯波「あぅ~……」
――――
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