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元スレ京太郎「タイム…リープ!?」
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神保町に着いてから、実に一時間以上はしゃぎっぱなしだった
まあ楽しんで貰えたようでなによりだ
流石に真夏の移動で疲れたので、近くの喫茶店で少し休むことにした
健夜「ご、ごめんね…ちょっと買いすぎちゃった」
京太郎「気にすんな、荷物持ちなら慣れてるから」
健夜「それってどうなの…」
京太郎「それに、デート中女の子に荷物持たせるわけにはいかないだろ?」
健夜「そ、そうかもね///」
健夜「でも、なんでこういう場所をを選んだの?」
健夜「京太郎くんなら、ディ○ニーランドとか行くのかなー、とか勝手に思ってたんだけど…」
京太郎「おいおい健夜…ディ○ニーランドに行きたかったのか?」
健夜「ムリムリ!絶対無理!!あんなキャピキャピした空間なんて絶えられないよ!」
健夜「最悪、穴という穴から砂糖吐いて気絶するよ!!」
京太郎「何その気持ち悪い妄想……」
京太郎「まあ、でもそうだろ?だから敢えて落ち着いた場所を選んだんだよ」
京太郎「それに本好きなのは前から分かってたしな」
健夜「私のことちゃんと考えてくれてたんだ……ありがとう」
京太郎「どういたしまして」
京太郎「さ、十分休んだし、最後にもう一つだけ行こうぜ」
健夜「ここは?」
京太郎「上野恩賜公園――いわゆる上野公園だな」
健夜「へえー…あ、見て、かえるの噴水がある。かわい~」
まずは基本に沿って、交番横の入り口から入る
そのまま左側を真っ直ぐ進んでいく
人がまばらなので非常に快適だ
健夜「うわー、大都会のど真ん中にこんなに緑がたくさんあるなんて…すごい不思議」
京太郎「たしかにそう考えるとすごいよな」
ちなみにここは、1873年に日本初の公園に指定された歴史的な公園だ
ボードウィン博士という人がこの場所を公園として残すように働きかけたのがきっかけだそうだ
実際にボードウィン博士の銅像は噴水池の横にある
俺達がここでデートをすることができるのもこの人のおかげなのだ。感謝しないとな
健夜「すごい数の桜の木だね、春に来れたらもっと綺麗だったかも」
うーむ、確かにその通りかもしれないが、決しておすすめはできないだろう
何しろあの時期のここら辺はまさに人、人、人のどんちゃん騒ぎ
酒飲みの人間や至るところに散ったごみ等見るに耐えない
健夜「ふうー、やっと桜並木を抜けたね。ん、あれは何の建物かな?」
京太郎「正面にあるのは東京国立博物館だな」
健夜「へえー、ここから見ると左右対称になってて綺麗だね」
健夜「それに荘厳というか、趣を感じるよ」
東京国立博物館もまた日本最古の博物館である
健夜の言っていた建物は本館で、和洋折衷の様式となっている
主に日本及び東洋の文化財を取り扱っているのが特徴だ
歴史好きにはたまらないかもしれないが、そうでない人にとってその展示は退屈なものかもしれない
しかし本館については均整の取れた非常に美しい構造をしていて、思わずため息がこぼれる
これだけでも見る価値があるかもしれない
また、アニメ映画『時をかける少女』ではここが舞台の一つとなっている
魔女おばさんこと芳山和子はここに勤めていることになっているのだ
そして間宮千昭が見に来たと言う「白梅ニ椿菊図(はくばいにつばききくず)」はここのものだった
もちろんこの絵は実在しないものだが
健夜「あ!あれが上野動物園なんだ」
京太郎「そうらしいな、行きたいか?」
健夜「うーん、動物園なら茨城にもあるし、せっかくだから別のがいいな」
京太郎「そうか。なら博物館と美術館だったらどっちがいい?」
健夜「それだったら美術館かな、博物館の展示ってなんだか苦手なんだよね」
京太郎「それは分かる、歴史とか好きならまた変わってくるのかもしれないけどなー」
健夜「で、どこにあるのかな?」
太郎「あっちだな」
健夜「ああ、あの四角い建物だね。変わった形してるんだ」
健夜「あ!あれってもしかして有名な『考える人』かな」
京太郎「そうだな、オーギュスト・ロダンの彫刻だな」
健夜「あれ?でも前にテレビで見たのは別の場所だったような…」
京太郎「ああ、ロダンの『考える人』は世界中にたくさんあってその一つがこれなんだよ」
健夜「へえー、一つじゃなかったんだ」
京太郎「そゆこと。しかし暑いな、さっさと中入ろうぜ」
健夜「そうだね」
>>460
1行目 太郎→京太郎 でお願いします
1行目 太郎→京太郎 でお願いします
建物の中に入ると、その無機質な外観と相まってかとても涼しい
さっそく受付で常設展のチケットを購入し、展示を見ていく
健夜「すごい繊細…布と肌の質感が本物かそれより綺麗に見えるよ」
京太郎「ドルチの『悲しみの聖母』だな」
京太郎「この美術館の絵画の中でも特に人気の高い作品だ」
京太郎「実際一目でその美しさは分かるし、何度でも見たくなるよ」
健夜「ふーん、そうなんだ」
健夜「私さ、こういう分かりやすいというか、一目で綺麗ってわかる絵のよさは理解できるんだけどさ」
健夜「宗教画の楽しみ方がよく分からないんだけど…」
京太郎「宗教画かー……うーん」
京太郎「俺もよく分からないだよな、宗教画」
健夜「そうなの?」
京太郎「ぶっちゃけて言えばさ、宗教画って聖書の二次創作だろう?」
京太郎「分からなくても無理ないと思う」
健夜「あはは、ひどい言い様」
京太郎「それだったら、俺はこっちのルノワールとかモネの作品が好きだな」
健夜「この女の人の絵は見たことあるよ、名前は知らないけど」
京太郎「『帽子の女』だな。光の描き方がすごいよな」
京太郎「ルノワールはかなり親しみやすい画風なんで、世界的に人気の画家だ」
京太郎「んでこっちのがモネの作品だ」
京太郎「モネもルノワールも同じ印象派だけど、それぞれ個性があっておもしろいよな」
健夜「そうだね、でもどちらかというと私は――」
そんな他愛の無い会話をしていると、あっという間に時間が経っていった
展示物も大体見終わったので外に出ると、もう日が落ちてかなり暗くなっていた
京太郎「そろそろ帰るか」
健夜「うん、そうだね」
健夜「あ、見て!噴水がライトアップされてるよ、綺麗…」
京太郎「…せっかくだから見ていこうぜ」
健夜「いいの?ありがとう」
噴水の近くにベンチが備え付けてあったので、二人でそこに腰掛ける
健夜「今日はありがとう、とても楽しかったよ」
京太郎「どういたしまして。でもこういうの実は初めてだったからさ、正直緊張したよ」
健夜「そ、そうなんだ……じゃ、じゃあ初めて同士だね///」
京太郎「そういうことになるのかな//」
健夜「///」
京太郎「はは…」ポリポリ
健夜「私…」
京太郎「ん?」
健夜「私、京太郎くんには本当に感謝してるんだ」
京太郎「どうした、いきなり」
健夜「いきなりじゃないよ、いつもそう思ってるんだ」
健夜「入学式の日、京太郎くん、私に話しかけてくれたでしょ?」
健夜「正直あの時は、「金髪不良少年が私になんの用!?」って思ったよ」
京太郎「金髪…はその通りだけど、不良少年っておい!」
健夜「はは、ごめんごめん」
健夜「でも誰も私に話しかけない中、京太郎くんは何度も私にかまってくれたよね」
健夜「少しずつだけど、京太郎くんとも普通に話せるようになって…」
健夜「家族以外でそんな仲になったのは初めてだったんだよ?」
京太郎「……」
健夜「そんな時、麻雀部に誘われて、先輩達もいい人ばかりで…」
健夜「学校の中に居場所があると、登校するのがとても楽しくなるんだね。初めて知ったよ」
京太郎「……」
健夜「文化祭なんて、今までの私にとってはただの苦痛な行事の一つだったんだ」
健夜「でも真面目に参加して、皆と一緒に準備すると、楽しいものになるんだって気付いたよ」
健夜「京太郎くんのおかげで、クラスの女の子達とも仲良くなれたしね」
京太郎「…俺は何もしてないよ。健夜には魅力があって、誰かがその事に気付いただけさ」
健夜「ううん、そんなことない」
健夜「その後は大会に出たり、海に遊びに行ったり、合宿したり、色んなことがあったね」
健夜「そして今は、京太郎くんとここにいる」
健夜「なんだか、この何ヶ月かは私にとってはずっとジェットコースターに乗ってる気分だったよ」
健夜「京太郎くんがいなかったら、絶対こんなことになってなかったと思う」
健夜「だから、本当に心から感謝してるんだ。ありがとう」
健夜「えへへ……なんだかこういうのって恥ずかしいね///」
京太郎「そうだな」
健夜「京太郎くん…」
京太郎「健夜…」
健夜の手に、自分の手を重ねる。暖かい
だんだんと二人の距離が近づいてゆく、そして―――
「あれは何をやっているのでしょう、マム」
「ノーウェイノーウェイ、あなたにはまだ早いわ」
「それにしても最近の高校生は進んでるのね~、ママとパパなんか――」
>>471
すみません、ミスです
すみません、ミスです
びびったwwww すこやんトラウマタイムかとおもったわwwwwww
京太郎・健夜「!!」バッ
京太郎「……」
健夜「……」
京太郎「か、帰るか//」
健夜「そ、そそそそうだね//////」
京太郎・健夜「はぁー…」
健夜「ね、ねえ、京太郎くん」
京太郎「なんだ?」
健夜「来年もまた、一緒にここに来ようね」
京太郎「……そうだな」
健夜「?」
上野駅から電車に乗り、宿泊先のホテル近くの駅まで戻ってきた
京太郎「ふうー、結構疲れたな」
健夜「一日中動き回ってたからねー」
京太郎「この荷物のせいじゃないんですかねえ…」
健夜「そ、それは悪いと思ってるよ!」
京太郎「はいはい」
健夜「もうっ!」
健夜「あ、そうだ。ちょっと買わなきゃいけないものがあるんだった」
京太郎「そうなのか?だったら付き合うよ」
健夜「いいよ、もうホテルまですぐそこだし。一人で大丈夫」
京太郎「そうか?」
健夜「うん、今日はありがとうね、とても楽しかった。またね明日ね」
京太郎「おう、また明日」
そう言って、健夜は向かいの交差点を歩いて渡って行く
信号は青、人はまばら、夏の日差しが道路を照らしている
えっ?夏の日差し?
今は夜だったよな?
あれっ?
なんだこの映像
いや、この光景……前にも…どこかで
そうだ……この後……確か…車が来て…それで…
「あぶなーいっ!!!!」
京太郎「ッ!!」
荷物を捨てる、全力で走る
健夜を抱き寄せ――歩道に倒れこんだ
京太郎「大丈夫か!!」
健夜「ッ!?え?え!?」
混乱しているようだが、見たところ目立った外傷は無いようだ
よかった、本当によかった…
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京太郎「落ち着いたか?」
健夜「うん、なんとか……」
結局、信号無視した車は俺達のとなりを通り過ぎ、ガードレールにぶつかって停止した
その後、救急車とパトカーが来て一時辺りは騒然となった
俺達は警察の人に事情を説明し、救急隊員の人にも簡単に診てもらった
京太郎「ごめんな、健夜の本ばら撒いちまって」
健夜「ううん、そんなのいいよ。それに本はきれいにすればまた読めるしね」
京太郎「そうだな…」
京太郎「歩けそうか?」
健夜「うん、余裕だよ!!」ガクガクガク
京太郎「いや、だめだろ!?生まれたての小鹿みたいになってるぞ」
京太郎「ほら」
健夜「なに、その格好は?」
京太郎「ホテルまでおんぶしてやるから、乗れ」
健夜「い、いや、いいって。恥ずかしいし…」
京太郎「それで転んで怪我したら大変だろ?な、頼む」
健夜「う、うん…そうだね。じゃあお願いしようかな」
京太郎「よっこいしょ、っと」
健夜「ど、どうかな」
京太郎「どう、って?」
健夜「その……重くないかな?」
京太郎「いや、全く。むしろ軽すぎるくらいだな」
京太郎「それに幸いなことに、背中にあたるものがないから気を遣わなくていいしな」
健夜「」グイッ
京太郎「ちょ、やめ!しまってる、しまってるからっ!!」
健夜「まったく、京太郎くんはいちいち他人をからかわないと死んじゃう人なのかな!?」
京太郎「まあな、でも健夜限定だぞ?」
健夜「余計性質が悪いよね!?」
京太郎「冗談だよ」
健夜「もうっ!」
健夜「でも……」
健夜「さっきはありがとう。とってもかっこよかったよ」
京太郎「う、なんだか照れるな//」
健夜「でも、あんな危険な真似もうしないでね?」
健夜「京太郎くんがいなくなったら、私……」
京太郎「……安心しろ、俺はちょっとやそっとじゃ死なないから」
京太郎「それに、そんな約束はできないな」
健夜「え」
京太郎「健夜のピンチは、俺が必ず助けるから」
京太郎「だからどんな時間にどんな場所にいようと、跳んで助けにいくよ。必ず」
健夜「よ、よく、そんな恥ずかしいセリフを……///」カァァ
健夜「で、でも…ありがとう。覚えておくよ…///」ボソボソ
京太郎「ああ、そうしてくれ」
12年後、婚期的な意味でピンチになっているアラフォーを助ける事になると
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京太郎「……」
京太郎「……」
健夜「…zzz」スースー
京太郎「寝たか…」
まあ、無理もない。ただでさえ疲れていたのに、あんなことがあったのだ
京太郎「……」
京太郎「なあ、健夜。俺思い出したよ」
京太郎「あの日、あの時、何があったのか」
――8月上旬 インターハイ 神代さんとの面会日
京太郎「ここか…」
トシさんに渡された地図を頼りに、神代さんが待つ旅館に到着した
東京のど真ん中にもこんな立派なものがあるんだなあ
受付の人に名前を告げると、すぐに部屋まで案内された。話は通っていたのだろう
京太郎「失礼します」
中に入ると、40代くらいの男性が座っていた
もっと厳しい雰囲気の人を想像していたが、この人からそういうのは感じられない
京太郎「こんにちは、神代さんですね。今日はよろしくお願いします」
神代「こんにちは、よく来てくれたね。ささ、座りなさい」
_________
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__
神代「うーむ、何から話そうかねえ」
神代「まあ、まずはタイムリープとはどういうものなのか話そうかな」
神代「熊倉さんから聞いてるかもしれないけど、これは自体は別に珍しくはないよ」
神代「私の経験から言うと、若い人に多いと言えるかな」
神代「ほら、君も若いでしょ。ま、理由はよく分からないけど」
神代「で、タイムリープの現象はね、トンネルを考えると分かりやすいかなあ」
京太郎「トンネルですか?」
神代「そそ。でも普通のトンネルじゃないよ、ある時空を別の時空を結ぶトンネル」
神代「君はそのトンネルを通ってきたってわけ」
京太郎「そのトンネルはどうやってできるんですか?」
神代「うーむ、実はトンネルには2種類あってね」
神代「一つは元々そこにあるもの、けどこれは普通の場所にはないんだ」
神代「少なくとも、君みたいな高校生が行くようなところには無いと考えていい」
神代「もう一つは、突発的に新しくトンネルができるタイプのものだね」
神代「原因は様々で、人によるもの、自然現象によるもの、あとはオカルトとかかな」
京太郎「……人によるもの、って例えばどんなのですか?」
神代「そうだねえ、突発的に感情が大きく変化するのが原因であることが多いかな」
神代「例えば、生命の危機に直面するような事故に遭遇したときとかね」
神代「ほら、映画とか小説でよくあるような」
神代「さらに言うと、オカルト持ちの人がそういう目に会うとなりやすいと思うよ」
京太郎「逆に言えば、オカルト持ちでなければタイムリープはしにくいと?」
神代「あくまでそういう傾向にあるだけだけどね」
神代「でも君は今のところは、オカルト能力を持っていないだろう?」
神代「だから君の場合は、他の人間のオカルト能力が関係している可能性は高いね」
なるほど
神代「まあ君の場合、12年も跳躍したんだ。相当強力なオカルト能力者が関係しているのかも」
京太郎「あの、それで…肝心の帰り方なんですけど」
神代「そうだったね、それが一番重要だよね」
神代「でも、その答えはすごく簡単だよ。あるものを持っているだけでいいんだ」
京太郎「あるもの?」
神代「"心の底から帰りたいたいという気持ち"。要は気分しだい…」
神代「逆に言うとね、京太郎くん、君は心の底では帰りたくないと思っている」
神代「そうなんじゃないかな?」
京太郎「そう……かもしれません」
神代「まあ、君にも事情があるのだろう。詳しくは聞かないよ」
神代「ただね、だからといって未来を変えようとはしてはいけないよ」
京太郎「なぜです?」
神代「これも熊倉さんから聞いてるかもしれないけどね、歴史を変えるのにはリスクが伴う」
神代「そして、たとえ改変がうまくいったとしてもその埋め合わせはいつか必ず来るよ」
神代「どういう形で、とまでは分からないけどね」
やはり、未来を変えるのはだめみたいだな
ならば、自分の力でなんとかするしかない
神代「あと、なるべく早いうちに帰ったほうがいいね」
神代「この時代にいればいるほど、君のこの時代での存在が大きくなる」
神代「そうすれば、未来での不確定性もどんどん増していくだろう」
京太郎「どういう意味ですか?」
神代「うーん、例えば熊倉さんは、未来では君のことを知らなかったのだろう?」
神代「だが、この時代では既に君のことを知ってしまっている」
神代「つまり、君の知っている未来とこの時代が辿る未来には明らかに矛盾が生じてしまっている」
神代「このくらいのごくごく小さな矛盾ならまだいいんだけどね」
神代「だけど、君がここで過ごば過ごすほど、その矛盾は看過できなほど大きくになってくる」
京太郎「そうなるとどうなるんですか?」
神代「分からない…だけどそれが善いものであるとはとても思えないね」
京太郎「……」
神代「もしかしたら、ドクの言ってたみたいに銀河が消滅しちゃうかも。なーんて」
京太郎「??」
神代「あ、ごめん。分からないよね」
神代「これがジェネレーションギャップかあ、歳はとりたくないものだねまったく」
京太郎「はあ…」
神代「聞きたいことはもうないかな?」
京太郎「そうですね……何か、向こうに持っていけるものはないんですか?」
神代「それは無理だね。来たときの格好でしか帰れないから」
京太郎「そうですか…なら、帰る時間と場所は選択できるんでしょうか?」
神代「それも無理。SFみたいにそんなに便利なものでもないんだよね」
神代「だから、タイムリープした瞬間にしか戻れないよ」
京太郎「そう…ですか。ありがとうございました」
神代「……じゃあ最後におじさんから一つアドバイス」
神代「君みたいな悩み多き青少年には、時としてどうしていいか分からないときがあると思う」
神代「そういう時、自分の頭で考えることは何よりも重要だろう」
神代「だが、考えすぎて、理屈を優先して、自分の気持ちを忘れてはいけない」
神代「だから、最後の最後は自分の気持ちに素直になってみるといい」
トシさんも、同じこと言ってたな
京太郎「そうですね、ありがとうございます」
神代「さ、若者はとっとと帰った帰った!」
神代「年寄りの説教ほど、聞くに堪えないものはないから」
――8月上旬 インターハイ
女子の個人戦が終了した
結果は副部長が三回戦敗退、本人は楽しかったと喜んでいた
ついに俺達の夏が終ったのだ
祭りの後はいつも寂しい、でもこの祭りはとても楽しかった
またいつか今度こそ、俺も参加してやろう
そうすれば、咲や部長も喜ぶだろう
そのときは健夜も喜んでくれるだろうか?
――8月中旬 部活
インターハイが終ったとはいえ、部活動自体は続いている
先輩達は事実上引退なのだが、それでも部活には顔出してくれる
まあ、先輩達がいなくなると俺と健夜だけになるから助かるんだけどね
部員1「ふぃー、終った終わった。このままどこか遊びにいかねー」
部長「アホ、受験に備えて勉強するべきだろうが」
部員2「といいながら、未だに部活に来ている部長であった」
部長「うっ!それは、その…たまには息抜きも必要であってだな…」オロオロ
部員1「おしっ!なら遊びに行こう、そうしよう」
部員1「すこやんも行くよな!?」
健夜「はい、せっかくだから」
副部長「京太郎くんはどうかしら?」
京太郎「えーと、実はちょっと用事がありまして……」
健夜「えっ!?」
副部長「あら、そうなの?」
部員2「この前もそんなこと言ってたよね」
部員1「私たちに隠して何を企んでいるのやら…」
京太郎「そ、そんなんじゃありませんよ」
部員1「ほんとかな~」
京太郎「あっ!もうこんな時間だー(棒)お先に失礼します!」ダッ
健夜「……」
ガラガラガラ
ふうー、危ない危ない。あんまり追求されるとボロが出かねないな
さて、家に帰って着替えて、さっさと行かないとな
―次の部活の日
健夜「一緒にかえ――」
京太郎「銀河の歴史がまた1ページ」ダッ
―次の次の部活の日
健夜「今日は大丈――」
京太郎「それでは次週をご期待ください。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…」ダッ
―次の次の次の部活の日
健夜「……」
京太郎「次回も健夜といっしょにレリーズ!」ダッ
ガシッ
健夜「ちょっと待とうか」ニコ
京太郎「ナ、ナニカナ、スコヤサン…」
健夜「最近何かコソコソしてるみたいだけど、どこで何をしてるのかな」ニコニコ
京太郎「エ、イヤ、ソノデスネ…」
健夜「もしかして私に言えない様な事なのかな」ニコニコ
京太郎「ソウイウワケデハ…」
健夜「別にね、京太郎くんのこと信用してないわけじゃないんだよ?」ニコニコ
健夜「でもね、もうすこし私のこと信用してほしいかなー、なんて」ニコニコ
京太郎「オッシャルトオリデ…」
健夜「だいだいね――」クドクド
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