私的良スレ書庫
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元スレ京太郎「タイム…リープ!?」
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乙
エトペンって腕もがれたり蹴られたり割ときつい目にあってる気がするんだが…
エトペンって腕もがれたり蹴られたり割ときつい目にあってる気がするんだが…
乙
マジレスするとエトピリカはエトペンのモデルでは無く成りたかったもの。モデルは何かしらのペンギン
というか「お前、タイムリープしてね?」ってセリフは出ると思ったけどないのか
マジレスするとエトピリカはエトペンのモデルでは無く成りたかったもの。モデルは何かしらのペンギン
というか「お前、タイムリープしてね?」ってセリフは出ると思ったけどないのか
乙
トシさんとの別れの会話でウルっときた
12年は長いけどまた会えるかな
トシさんとの別れの会話でウルっときた
12年は長いけどまた会えるかな
事情知ってくれてるぶん、トシさんとの再会がどうなるのかすごく楽しみだ
部の仲間だった人たちとかもどうなってるのか気になるし
部の仲間だった人たちとかもどうなってるのか気になるし
>>543
こういう鉄板のやり取り好き
こういう鉄板のやり取り好き
実にすばら
ただすこやんと同い年の俺から一言言っておく
アシベ普通に知ってるぞ
ただすこやんと同い年の俺から一言言っておく
アシベ普通に知ってるぞ
>>562
そりゃアラフォーなら知ってるだろうよ
そりゃアラフォーなら知ってるだろうよ
今20前半の俺はちょうどアラサーくらいのお兄さんにアシベの話振られた時全くわからんかった
名前くらいなら知ってるんだけどね
名前くらいなら知ってるんだけどね
>>543で泣きそうになった
――8月下旬
健夜「やっぱり、このままじゃダメだよね……」
あれから、2日たったけど私はいまだに行動できずにいた
でも、このまま分かれの挨拶すらもできないのは、もっとダメだ
よしっ!
健夜「おかーさん、ちょっと出掛けてくる」
_________
_____
__
健夜「つ、着いてしまった…」
あー、勢いで来たものの、なんて言えばいいんだろう?
あんな別れ方したし、会うのは気まずいよ…
健夜「はぁー…」
トシ「おや、健夜ちゃんじゃないか。どうしたんだい?」
健夜「あ、熊倉さん。えと、その…京太郎くんいますか?」
トシ「……まあ、上がりなさい」
健夜「?はあ…」
玄関に上がると、以前とは異なる違和感を感じる、なんだろう?
それになんだか、物が減ってるような
もしかして…
トシ「さて、今日はどうしたんだい?」
健夜「えと、熊倉さんも知ってますよね?京太郎くんが転校すること…」
健夜「だから、その…最後の挨拶に……」
トシ「そうかい、ありがとう健夜ちゃん」
トシ「でも、残念だけど、京太郎はもう行ってしまってね。ここにはいないんだ」
健夜「そう…ですか……」
やっぱり、感じた違和感はそういうことだったのだ
トシ「健夜ちゃん……」
健夜「はは、少し遅かったみたいですね……」
トシ「京太郎のこと、恨まないであげて。あの子にも事情があって――」
健夜「分かってます!!分かってますけど…」
トシ「……」
トシ「これ、京太郎から健夜ちゃんにって」
_________
_____
__
健夜「ただいま」
健夜母「あら、おかえり。早かったわね」
健夜「うん……ごめん部屋行くね」
健夜母「ちょっと、健夜!?」
バタン
はは…バカみたい。別れの挨拶すらできないなんて
あの時…きちんと話を聞いてあげればよかった
熊倉さんから渡された、箱を見る
開ける気にはどうしてもなれなかったけど、それでもなんとか包装を解いていく
現れたのは、シルバーのチェーンに薄い青と透明の宝石があしらわれている――
健夜「これは、あの時の…」
間違いない。合宿のとき、京太郎くんと瑞原さんと行ったデパートで見つけた、あの時のネックレスだ
そういえば最近、京太郎くん忙しそうにしてた。きっとこのためにアルバイトしてたんだ
健夜「覚えててくれたんだ……」
健夜「馬鹿……」
こんな物より、私は京太郎くんがいてくれさえすれば、それで……
――9月上旬 二学期始め
二学期が始まった
朝のホームルームで先生が京太郎くんの転校のことを伝えると、クラスがざわめいた
その後なぜか、何人ものクラスメイトが私を慰めてくれた
中学生の頃の私だったら考えられないことだったので、素直に嬉しかった
でも正直、何を言われても心に響いてくることはなかった
今日は特に授業などもなかったので、早めに終ってしまった
なので、荷物を持って早々部室に向かう
ガラガラガラ
健夜「失礼します」
シーン…
健夜「…まあ、誰もいないんだけどね」
さすがに2学期ともなると、先輩達もほとんど顔を出せなくなる
だから、今日からは本当にひとりぼっち
健夜「……一人で麻雀なんかできるわけないじゃん」
健夜「馬鹿……京太郎くんの馬鹿」
することもないので、仕方なく持ってきていた文庫本を読む
健夜「……」ペラペラペラ
健夜「……」ペラペラ
健夜「……」ペラ…
健夜「はぁ……」
だめだ、なんだか集中できない
以前なら2時間でも3時間でも、いや1日中、本の世界に没頭することができたのに
いつからだろう?どうして変わってしまったんだろう?
そんなのは分かりきっている、京太郎くんと出会ったからだ
京太郎くんが私の世界を広げてくれたから、私の興味を外に向けてくれたから…
本当はもっと京太郎くんと過ごしたかった
他愛のない、いつものバカ話をずっとしていたかった
二人で大会に出て、また全国に行きたかった
2年生になったら、新しい部員が来てもっと部活が盛り上がるはずだった
3年生になったら、部活も引退して進路について二人で真剣に語り合うはすだった
どうして、転校なんかしたの?どうして、最後の挨拶もさせてくれなかったの?
どうして、急にいなくなっちゃうの?どうして、ちゃんと理由を教えてくれなかったの?
どうして?ねえ、どうしてなの、京太郎くん。お願いだから答えてよ……
分かれることを知っていたなら、どうしてあの時私に話しかけてきたの?
私が一人だったから、同情して付き合ってくれていたの?
私のこと、本当はどうでもいいって思ってたの?
こんなに辛い気持ちになるくらいなら、ずっとひとりぼっちの方がマシだったよ
健夜「馬鹿……」ポロポロ
馬鹿……馬鹿!……馬鹿!!
麻雀なんて…もう辞め――
コンコン
健夜「!!」ゴシゴシ
コンコン!
健夜「は、はい。どうぞ」
ガラガラガラ
「失礼しまーす」
健夜「は、はい」
「ここ、麻雀部であってますよね?」
健夜「はい、そうですけど…えーと何か用ですか」
「えーと、実は…」
コンコン
健夜「!!」
「失礼します」
健夜「え、また!?」
コンコン
「しつれいしまーす」
健夜「」
_________
______
__
結局、その後来たのは計4人。いずれも1年生の女の子だ
健夜「えーと、皆さんどういったご用件で…」
「あはは、敬語はいいよ。同い年なんだし」
健夜「う、うん…」
健夜「で、なんの用なのかな?」
「はい、これ」
健夜「えーとなになに……入部届かあ。なるほどなるほど」
健夜「……」
健夜「うえ゛!?」
健夜「入部届っ!?入部届って、あの入部届っ!?」
「それ以外になにかあったけ?」
「ないと思うけど」
健夜「ということはつまり…四人とも麻雀部の入部希望者ってことっ?」
「「うん!」」
健夜「そう、なんだ」
健夜「でも、どうして急に…?」
「熊倉君が誘ってくれたんだよねー」
健夜「えっ」
「8月の中頃くらいかなー。いきなり電話してきてさ」
ちょうどインターハイが終って、先輩達が引退した頃だ
「そうなの?私なんかいきなり家まで来たからびっくりしちゃったよ」
健夜「……」
「でも、すごい熱心ていうかさ…鬼気迫るかんじだったよね」
健夜「……」
「何度もお願いされたからね、最後にはオーケーしちゃったもん」
「私の時なんか――」
>>582までのすこやんの重さ
そら(ry
そら(ry
健夜「……」
健夜「……」
健夜「……」
健夜「……」ポロポロ
馬鹿は…馬鹿は私だ。私、自分のことしか考えてなかった
京太郎くんはこんなにも私のこと考えていてくれたのに
「えっ、え、えちちtちょっといきなりどうしたの?だだだ大丈夫?」
「落ち着け!どこか痛いところでもあるの?」
健夜「ううん…違うの……ただ、自分が…情けなくて、それで…」ポロポロ
「うん、大丈夫。大丈夫だから」ポンポン
健夜「ありがとう……来てくれて…ありがとう…」ポロポロ
「うん、うん…」
生まれたての赤ちゃんのように、その後もずっと泣き続けた
_________
_____
__
ピンポーン
トシ「おや、健夜ちゃん」
健夜「熊倉さん、お願いがあります!」
トシ「どうしたんだい、急に」
健夜「私に麻雀を教えてください!!」
トシ「…今も教えてると思うけど」
健夜「違うんです!もっと全国で……いや世界で戦えるくらい強くなりたいんです!」
トシ「……世界とは大きく出たね。どういう心境の変化だい」
健夜「京太郎くんがどこに行ったのかは知りません」
健夜「けど、私がもっと麻雀で強くなって、もっと有名になれば」
健夜「きっと、京太郎くんも見ていてくれるから……」
健夜「だから、強くならなくちゃいけないんです!」
トシ「それは自分のためかい?」
健夜「正直分かりません」
健夜「でも、私の麻雀をまた見たいって言ってくれたんです」
トシ「……」
健夜「京太郎くんからは、とても多くのものを貰いました」
健夜「信じられないほど、たくさん」
健夜「だから、ほんの少しでも、私からあげられるものがあるなら」
健夜「自分のためと言われても、構いません!」
トシ「ふふ…」
トシ「まったく、二人ともそっくりなんだから……」
健夜「?」
トシ「いいよ、明日から毎日おいで。みっちりしごいてあげるから」
健夜「あっ、ありがとうございます!!」
トシ「さあ!さっさと、京太郎に追いつかなきゃね。時間がなくなっちゃうよ」
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その後は早かった
1年生が終るまで、私は熊倉さんの指導を徹底的に受けた
団体戦では残念ながら、全国に行くことはできなかった
しかし、最後の大会では県で2位に食い込むことができた
私たちの最初の実力からすれば、相当成長できたのは確かだろう
私はこのままこのメンバーで、2年生になってもやっていくんだとばかり思っていた
だけど、1年生での終わりに突然お父さんの転勤が決まり、転校することになった
同じ茨城県だったが、新しい家から通うには少し遠すぎたのだ
新しい高校の名前は『土浦女子高校』
制服はブレザーではなく、丸襟にグレーのリボンのものに変わった
初めてできた友達や部活の仲間、熊倉さんと分かれるのは辛かった
きっと京太郎くんもあの時、こんな気持ちになったのだろう
引越しの後気付いたけど、京太郎くんから預かっていた文化祭の衣装がいつの間にかなくなっていた
京太郎くんとの数少ない思い出だったから、必死になって探したけど見つからなかった
もし誰かの手に渡っているなら、せめて大事に扱っていてほしい
熊倉さんも程なくして、福岡の麻雀の実業団で監督をするため引越しをしたそうだ
転校してからも麻雀はずっと続けた、何ものにも優先して
そのせいか、3年生の全国大会では団体戦優勝を果たすことができた
京太郎くんは見ていてくれたのだろうか?そうだと嬉しい
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