元スレ美琴「とある幸福の上条当麻、始めるわよ!」上条「マジで!?」
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351 = 336 :
シャンパンゴールドの髪の少女に手渡された閃光手榴弾が放つ轟音と閃光。
それが収まった時、既に第三王女一行はその場から逃げ去った後だった。
テッラ「これは一本取られましたねー。油断は禁物ということですか」
パンパン、と服についた埃を払うテッラ。言葉とは裏腹に喜色満面だ。
獲物を狙う狩人の愉悦。
強大な力を手にしたテッラは、己の力を振るいたい衝動に駆られていた。
テッラ「魔神の領域へ入門したばかりの私に、因果律を自在に操るのは不可能。なるほど、確かに『無限の可能性』としか表現できない」
無限の可能性
完全な存在である魔神が抱える唯一の弱点。全ての可能性を内包するが故に、勝敗をも五分五分で持たざるを得ない厄介な性質。
テッラ「しかし我が君はその弱点を完全に克服しておられる。全宇宙すら覆い尽くす彼女の威の前では、可能性すら有限なんですねー」
恍惚とした表情で主君を讃えるテッラ。マヌケにすら見える彼であるがそこは魔神の端くれ、この後の展開は完全に見通していた。
轟ッ!!!
薄暗い下水道を赤く照らす業火。
突如として現出した圧倒的火力は、左方のテッラを容赦なく飲み干し――――焼死体を作る前にあっさりと消失した。
352 = 336 :
テッラ「これはこれは、まさか貴方が来ていたとは驚きです」
炎の魔術による奇襲を受けて尚、まったく余裕を崩さないテッラの視線の先に赤い魔術師が不遜に佇んでいた。
??「なに、死体が歩いていたんでな。火葬してやろうかと思ったのだが、やはり属性的に土葬がお好みかい?」
かつての同僚に向ける言葉ではないな、と悪びれた様子も見せない赤い魔術師にテッラは肩をすくめる。
テッラ「丁度いい、先程の連中は小粒過ぎて加減が難しかったんですよ。その点、貴方は良い実験動物(モルモット)だ」
??「勘弁してほしいな。ゾンビや悪霊の類はロシアの殲滅白書の管轄だろうに」
テッラ「一度は私を殺したんです。少し付き合っても罰は当たらないと思いますがねー」
??「慢心は身を滅ぼすぞ? 以前ほど力が戻っていなさそうじゃないか」
テッラ「はて? 神の右席だった頃とは比べ物にならないテレズマを感じませんか?」
分からないという顔をするテッラの周囲に、無数の白いギロチンが展開する。
??「この期に及んで光の処刑とは。あまり俺様を舐めない方がいい」
微かな怒りを滲ませた赤い魔術師の背後に、蜃気楼の様に揺らめく不気味な腕が顕現する。
テッラ「フィアンマ、これは余裕というものです。魔神と魔術師の間に存在する絶対的な差を教えて差し上げましょうかねー」
フィアンマ「そいつは楽しみだなぁ。だが同じ相手に二度も遅れをとる俺様とは思わんことだ」
茶飲み友達と語らう様な気安さで、結果を操る魔術師と優先順位を操る魔神の戦いが始まった。
353 = 336 :
といったところで今回は終了
我、アイアンボトムサウンドにて敗北セリ。頑張って育てた金剛さんがあああああああああああああああ!?!?
355 :
待ってました!!乙です!!
356 :
乙
浜面かっこいいのになぜか爆発しろって言いたくなる
357 :
白い悪魔連合に対抗しうるにはフィアンマも味方につけんとな!
魔術サイドが闇咲だけなのは心細いし
358 :
乙です!
主も艦これですかー
359 :
魔神の域の人間にしか使えない妖精化を使ったりオティヌスも完全に騙すステルスをしたり魔神の数億の攻撃に出血程度で耐えたり
力の象徴である右手がない状態のフィアンマでも余裕で魔神レベルなのだがテッラさんそれは
360 :
>>1はあの魔術からしてアーサーか元アーサーでもあるようだか
361 :
最近はまどマギイベントでずっと張ってたな・・・
362 :
ここでフィアンマだと
大物ばかりの展開に燃えてきたじゃねーか・・・!
ところで「紳士道大原則ひとーつ!」ってリューナイト?
懐かし過ぎて確信が持てない
363 :
このスレの続きが読めるということが、俺たちにとっての『幸福』なんじゃないかと気づいた……
次回も楽しみに待ってるなっしー!
364 :
禁書「とうま、幸福はとうまの義務なんだよ」ニコォ
365 :
Xインなんとかさん
○ウルトラヴァイオレット様
366 :
畏れ多くもインパルス様の名前を「インなんとか」などと呼ぶなど不敬甚だしい!
ZAP!ZAP!ZAP!
367 :
相変わらずオモロイやんけ!乙やで!
368 :
なんというか…この燃えるような展開は1にしかかけない気がする。続き待ってる。
369 :
待て!!
しかして期待せよ!!
370 :
楽しみ
372 :
待ってるぜ!
376 :
えた
377 :
否認
378 :
可決
380 = 378 :
不快
381 :
待機
382 :
もう1ヶ月たつぞ…………
そろそろ続き早く
383 :
年末で忙しいだろうし、もう一つの方の更新もしなきゃだから年内はきついんじゃね?
384 :
まだなのか?
385 :
くりすます とやらの奇蹟に
期待するほど若くはない
386 :
もう・・・終わ~り~だね♪
388 :
さよなら さよなら さよなら
389 :
おい
まだか?
391 :
えた
392 :
のーる!
のーるったら、のーるなんだよバカヤロー!!
393 :
新年一発目の投下ー
394 :
待ってた!
395 = 393 :
イギリス市街 下水道――
浜面「ハァ、ハァ、立ち止まるな走れっ!!」タッタッタ
初春「は、はいっ!!」タッタッタ
ヴィリアン「ハァ……ハァ……」タッタッタ
御坂妹「待ってください、お姫様がもう限界です、とミサカは制止の声をかけます」
ヴィリアン「わ、私のことは…」
浜面「見捨てねえっつっただろ。走れないならおぶってや…うぐっ!?」グラッ
初春「無茶ですよ!? 浜面さんだって酷いケガなんですから!」
御坂妹「では ここはミサカが、とミサカは腰を低くしおんぶの姿勢をとります」
ヴィリアン「その気持ちだけで十分です。私が残ればあの男も追っては来ないでしょう」
浜面「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!!」ヒョイ
ヴィリアン「!」ヒメダッコ
浜面「……全員残って戦うか、全員で逃げのびるか。選択肢はこの二つだけだ」
ヴィリアン「…………」
浜面「諦めなけりゃ活路は開ける。今までだってそうだったし、今回も粘ってれば何とかなるさ」
ヴィリアン「あなたは……とても強いのですね」
御坂妹「超弱いですよ? グループ内序列において突き抜けた底辺と呼ばれてます、とミサカは訂正しました」シレッ
浜面「呼ばれた事ねーよ!? てかそんな風に見てたのお前!?」ガビーン
御坂妹「現実は残酷です」
浜面「クソがッ!! 今に見てろ! 努力してお前の上に行ってやるからな!!」ガァァ
初春「なに遊んでんですか!? 追いつかれちゃいま…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
初春「…すよ、って言ってる傍からスゴイ地震が!?」
御坂妹「地震ではありません。これは……」
??「バケモノ同士がドンパチ始めたのよな。で、お前さんらが第三王女御一行で間違いないか?」ヌッ
浜面「!」
396 = 393 :
CASE 23 INDEX 許されざる聖職者 中編
イギリス ウィンザー城前――
アウ「依然、『王室派』と『騎士派』の残党は徹底抗戦の構えを解く気配が無いようだ」
禁書「抵抗すると無駄死にするだけだって何故わからないのかな?」ヤレヤレ
アウ「しかし油断は禁物だ。楽に勝てるはずが撤退を許し、あまつさえ……」
クラレント『』ポッキリ
アウ「唖然、まさかへし折られるとは……」
禁書「レプリカとはいえ次元切断は脅威なんだよ。女王が振るうカーテナは、正しく連合王国の歴史の重みとイコールだからね」
アウ「だが相手も無傷ではなかったようだ」
ローラ「…………」
禁書「イギリス女王が心配?」
ローラ「……それなりの付き合いだもの」
禁書「うんうん、情というのは大切かも。友情、愛情、慕情、人間は情によって動く生き物なんだよ」クスクス
ローラ「ではせめて彼女の介錯は私の手で」
禁書「うん、いいよ」
ローラ「感謝の極み」キリッ
397 = 393 :
ウィンザー城内――
騎士団長「陛下」
エリザード「うむ、『清教派』の進攻を許すのも時間の問題だろう」
騎士団長「かくなる上は、残存戦力をまとめ一矢報いてみせましょう」
エリザード「ほう、逃げろと言わんのだな」
騎士団長「何処へ逃げると仰るんです? あれはそんな甘い存在ではない。矛を交えたからこそ理解出来ますよ」
エリザード「そうだ。あれの憎しみが私に向いているうちに、刺し違えてでも倒す」
騎士団長「ハッ、御供いたします」
エリザード「その意気やよし! なに案ずるな、カーテナの加護ある限り我らの勝利は揺るが…」
騎士団長「だから変なフラグを立てるなと何度言わせるんですか!?」ガビーン
ローラ「あらあら、ずいぶんと余裕がありけるのね」
騎士団長「貴様は最大主教……!」
エリザード「…………」
騎士団長「元より『騎士派』と『清教派』の折り合いは悪かったが、この有様は一体何だ! 最低限の国益すら配慮しないとは!!」
ローラ「配慮しているわ。私なりの方法でね」ニッコリ
騎士団長「なんだと?」
エリザード「例の霊装をバッキンガム宮殿から持ち出せたのか?」
騎士団長「陛下……?」
ローラ「手抜かりはなきことよ。フフ、舞台は整い役者も揃いしにつき」クスクス
398 = 393 :
ロンドン 下水道――
光の届かない薄暗い地下で、赤と緑、二人の男が天使の力を遺憾なく振るっている。
赤の魔術師、右方のフィアンマが『神の如き者(ミカエル)』の顕現である『聖なる右』で敵を屠らんと攻め立て
緑の魔神、左方のテッラはその猛攻を無数に展開した小麦のギロチンで相殺する。
フィアンマ「フン、やはり今の『聖なる右』では攻めきれんか」
テッラ「当然です。『神の薬(ラファエル)』と完全なる同期を果たした私に、未完成の術が通用する道理はありませんからねー」
フィアンマ「…………」
テッラ「もう理解したでしょう? フィアンマ、あなたでは私に敵わない」
フィアンマ「忌々しい事にな」
テッラ「あなたも聖女インデックスに恭順してはどうです?」
フィアンマ「イギリス清教の魔道図書館風情にか?」
テッラ「口を慎みなさい。彼女こそ我らの盟主にして、あらゆる魔道の秘儀を修める至高の存在です」
フィアンマ「仮にも元神の右席が小娘の走狗なんてな。笑えん冗談だ」
テッラ「あの御方が小娘? フ…フフフ、ハハハハハハハハハッ!!!」
フィアンマ「?」
テッラ「まあいいでしょう。もう少しだけ、あなた方の思惑に乗ってあげるとしますかねー」
フィアンマ「ほう」
テッラ「あなたの狙いは、私をあの御方から遠ざける事。本命は…ッ」
何かを察したテッラの眼前を赤い炎が掠める。
テッラ「どんな秘策があるのか知りませんが、聖女インデックスに挑むとは愚かな」
フィアンマ「この俺様が小細工を弄してるんだ。愚かなんて言葉では足りんほど、俺様自身が蒙昧だと自覚しているよ」
399 = 393 :
ロンドン市街――
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
上条「!」
食蜂「こんなところで地震?」
上条「いや……魔神級の魔術師が二人戦ってる。どうやら俺たち以外にも、この内乱に介入しようって物好きがいるみたいだ」
美琴「あの時の気色悪いヤツと同レベルが二人も!?」ガビーン
佐天「まあ誰が相手でも御坂さんの敵じゃないですって。超電磁砲なら一撃ですよ」
美琴「……だといいけどね」
食蜂「あれあれぇー? 野蛮力なら常盤台一の御坂さんらしくないゾ☆」
美琴「うっさい! アンタだってあの白いのの腰巾着に半べそかかされてたでしょーが!!」ガァァ
食蜂「は……ハァーーーっ!? お、憶測で物を言うのは止めてもらえないかしらぁ?///」カァァ
美琴「憶測じゃないわよ。ねえ?」
上条「うむ、しかと泣いておった」ウン
食蜂「なっ!?///」
美琴「あ、別にこの馬鹿が言いふらした訳じゃないわ。業務日報に書いてあったのよ。『泣きべそかいてた食蜂救出』ってね」プークスクス
食蜂「余計に性質が悪いわよぉぉーー!!///」ギャース
佐天「急がなくていいんですか?」
上条「慌てぬ事が肝要よ。身元がバレると面倒なので、まずは変装をしませんとね」スチャ
美琴「!」キュピーン
400 = 393 :
イギリス ウィンザー城内――
禁書「どうやら片付いたようだね」
ローラ「はい」
アウ「むっ、それにしては城内が荒れていないようだが」キョロキョロ
禁書「争うだけ無駄と相手も理解しただろうからね。名誉ある自裁ってところかな?」
ローラ「ふふっ……フフフ、自裁も善きものかしらね」
アウ「憮然、貴様 何が可笑しい?」イラッ
禁書「…………」
ローラ「心配いらないわ。殺しはしない、そうする必要が無きにしもあらずだから――ねぇ、ステイル?」クスクス
ステイル「殺させやしないさ。君も……君にも」ヌッ
アウ「何かと思えば貴様か、ステイル=マグヌス。その顔、よもや我らが盟主に反旗を翻す心算ではあるまいな?」
禁書「ッ、まさか……!」
ステイル「そのまさかさ! 最大主教っ!!」
ローラ「屈辱に耐えしこと幾星霜。イギリスを攻める、この機会をずっと待っていたのだからー!」
ステイル「能書きはいい! とっとと『自動書記』を起動しろ!!」ガァァ
ローラ「ど、怒鳴らなくても……あなたの暴挙もここまでよ、禁書目録?」スッ
禁書「」ガクリ
アウ「!?」
テッテレー
ローラ、ステイルが謀反を起こした!!
自動書記の遠隔制御霊装により、インデックスさんは行動不能に陥った?
みんなの評価 : ★
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