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元スレ八幡「ブラコンめ」沙希「シスコンめ」
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「うー・・・ま、まぁ・・・いいけど・・・」
そう言った先の手の中には──
3枚目、逆三角形を描くように顔を並べて3人で笑う1枚が握られていた。
そう言った先の手の中には──
3枚目、逆三角形を描くように顔を並べて3人で笑う1枚が握られていた。
プリクラのプチエピソードはこれにておしまいです
けどもうちょっとだけ続くんじゃ
けどもうちょっとだけ続くんじゃ
店員の顔と声が魔王さまでカラーボール投げてたバイトの兄ちゃんで再現される
超乙です!!
もうちょっとだけと言わずに、このスレを八幡沙希彩加の話と、八幡と沙希のいちゃいちゃで埋めてください!
どれだけ時間がかかってもついていきます!10スレでも100スレでもついていきます!>>1のSSが読みたいんです!!
もうちょっとだけと言わずに、このスレを八幡沙希彩加の話と、八幡と沙希のいちゃいちゃで埋めてください!
どれだけ時間がかかってもついていきます!10スレでも100スレでもついていきます!>>1のSSが読みたいんです!!
木材さん出番ないっすねとは言ったが出てこいとは言ってねえ!失せろ勇者!
>>1です
続きやってきまー
続きやってきまー
月曜日
午前中の授業が終わり、時は昼休み。
先週の嵐のような昼休みは、金曜日には台風の目に差し掛かった。
比企谷八幡
川崎沙希
嵐を巻き起こした2人が1人の天使、戸塚彩加の手によって移動した事で、一時の平穏を取り戻した。
しかし、台風の目はあくまで中心部である。
2年F組に、再び嵐が巻き起こった。
午前中の授業が終わり、時は昼休み。
先週の嵐のような昼休みは、金曜日には台風の目に差し掛かった。
比企谷八幡
川崎沙希
嵐を巻き起こした2人が1人の天使、戸塚彩加の手によって移動した事で、一時の平穏を取り戻した。
しかし、台風の目はあくまで中心部である。
2年F組に、再び嵐が巻き起こった。
「戸塚くん、ちょっといいかな?」
「え?僕?」
エンゼル戸塚に声を掛けたのは海老名姫菜だった。
「今日のお昼も3人で?」
「うん、そうだよ。」
さも当たり前のように肯定する戸塚。
戦争は先週で終わったのではないのか・・・?
「え?僕?」
エンゼル戸塚に声を掛けたのは海老名姫菜だった。
「今日のお昼も3人で?」
「うん、そうだよ。」
さも当たり前のように肯定する戸塚。
戦争は先週で終わったのではないのか・・・?
「一緒に着いて行ってもいいかな?あ、別に一緒にお昼食べようとまで厚かましい事言わないよ。ただ数枚写真を撮らせてほしくて・・・」
(((十分厚かましいわぁ!!)))
「うーん・・・アハハ・・・そういうのはやらない方がいいと思うな・・・アハハ。」
(あ、あれ・・・?)
(戸塚が結構明確に拒否してるぞ・・・?)
(ま、まさか!?海老名さんの本意に気付いてしまったのか戸塚!)
(((十分厚かましいわぁ!!)))
「うーん・・・アハハ・・・そういうのはやらない方がいいと思うな・・・アハハ。」
(あ、あれ・・・?)
(戸塚が結構明確に拒否してるぞ・・・?)
(ま、まさか!?海老名さんの本意に気付いてしまったのか戸塚!)
「あ、変な意味じゃなくて、その。あの2人は言い争いが始まると結構騒がしいから・・・迷惑なんじゃないかなと思って・・・」
(や、やっぱり険悪なのか・・・?)
「お願いっ!10枚でいいから!」
(((だから厚かましいわぁ!!)))
「なんなら場所だけでもっ!ヒキタニくんと戸塚くんの逢引き現場だけでも押さえさせ・・・」
(や、やっぱり険悪なのか・・・?)
「お願いっ!10枚でいいから!」
(((だから厚かましいわぁ!!)))
「なんなら場所だけでもっ!ヒキタニくんと戸塚くんの逢引き現場だけでも押さえさせ・・・」
「おい。」
戸塚の肩を引き、庇うように前に出た男。
「あ。」
戸塚は安心しきった顔をしている。
「その辺にしといてやれ。」
比企谷八幡、その人だった。
そして・・・
戸塚の肩を引き、庇うように前に出た男。
「あ。」
戸塚は安心しきった顔をしている。
「その辺にしといてやれ。」
比企谷八幡、その人だった。
そして・・・
「あんまり彩加に変な事教えんなよ。」
ショッキング発言。
(な・・・)
(な・・・・・・)
(((名前呼びだとぉぉぉぉぉぉ!?)))
「お・・・」
海老名が震える。
「お・・・お・・・」
海老名の顔が染まっていく。
「あ、まずっ!ヒキオ!逃げ・・・」
「『俺の彩加に手を出すな』ですってぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
(((言ってねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!)))
本日も海老名姫菜はアクセルベタ踏みだった。
「エクスタシィッ!」
ブシャァッ!!
ビチャァッ!!
「・・・あ。」
三浦が止めに入ったが時既に遅し。
戸塚を庇う様に立っていた比企谷の顔面は、海老名の鼻血によって紅に染まった。
「アチャー・・・」
「え、海老名さん大丈夫!?ヒキタニくんも大丈・・・」
駆け寄った戸部が比企谷の顔を覗く。
「って怖っ!血まみれのヒキタニくんの目ぇ超怖っ!」
何て事を口走った・・・
「オッケェェェェェイ!アリ!アリよヒキタニくん!血まみれの眼光をしたヤンデレな攻めガヤくんアリよぉぉぉぉぉぉぉあああああああ!今までヘタレ受けだと思っていたけどダメ!ダメよ姫菜!可能性よ!新たな可能性を発掘するのよぉぉぉぉぉ!!」
どうやら予備電源に切り替わったらしい。
戸塚を庇う様に立っていた比企谷の顔面は、海老名の鼻血によって紅に染まった。
「アチャー・・・」
「え、海老名さん大丈夫!?ヒキタニくんも大丈・・・」
駆け寄った戸部が比企谷の顔を覗く。
「って怖っ!血まみれのヒキタニくんの目ぇ超怖っ!」
何て事を口走った・・・
「オッケェェェェェイ!アリ!アリよヒキタニくん!血まみれの眼光をしたヤンデレな攻めガヤくんアリよぉぉぉぉぉぉぉあああああああ!今までヘタレ受けだと思っていたけどダメ!ダメよ姫菜!可能性よ!新たな可能性を発掘するのよぉぉぉぉぉ!!」
どうやら予備電源に切り替わったらしい。
「あ、あぁもう、姫菜落ち着けし。ほれ、ちーん。」
オカン三浦もここまでのエキセントリックは珍しい光景なのか、ちょっと手こずっている。
「あふん。」
活動停止。予備も動きません。
そこに長いポニーテールを揺らし近づく1つの影。
「ちょっといい?」
「へ?」
川崎沙希、その人だった。
オカン三浦もここまでのエキセントリックは珍しい光景なのか、ちょっと手こずっている。
「あふん。」
活動停止。予備も動きません。
そこに長いポニーテールを揺らし近づく1つの影。
「ちょっといい?」
「へ?」
川崎沙希、その人だった。
「ティッシュ、分けてほしいんだけど。」
「う・・・おう、まだあるし。」
三浦の苦手なタイプなのだろうか。ちょっとビクついたが、すぐさまポケットティッシュをもう1袋取り出し、川崎に渡す。
「ありがと。」
川崎は受け取ったティッシュを開く。
そして・・・
「う・・・おう、まだあるし。」
三浦の苦手なタイプなのだろうか。ちょっとビクついたが、すぐさまポケットティッシュをもう1袋取り出し、川崎に渡す。
「ありがと。」
川崎は受け取ったティッシュを開く。
そして・・・
「ほら、八幡。じっとしてな。」
「あ、あぁ悪い、沙希。」
比企谷の顔を拭き始めた。
ショッキング映像。
(((はあああああああああああああああああああああ!?)))
嵐の初日である睨み合い、その比ではなかった。
(いやいやいやいやだってこれ・・・だって・・・えええええ!?)
(おかしいでしょおかしいよねおかしいだろ!!)
(だって金曜教室から出ていく時もアレだったじゃん!アレがあんな感じであぁだったじゃん!?)
(それがどこをどうしたらこうなんのおぉぉぉぉぉぉ!?)
彼らは周りの視線などお構いなしである。
最早見えてないまである。
実際比企谷は血で前が見えてないようだ。
(おかしいでしょおかしいよねおかしいだろ!!)
(だって金曜教室から出ていく時もアレだったじゃん!アレがあんな感じであぁだったじゃん!?)
(それがどこをどうしたらこうなんのおぉぉぉぉぉぉ!?)
彼らは周りの視線などお構いなしである。
最早見えてないまである。
実際比企谷は血で前が見えてないようだ。
「八幡、大丈夫?僕を庇ったばかりに・・・あ、Yシャツにもちょっと血がついてる。早く脱いで洗わないと。」
「あ、ホントか?しょうがねぇ、午後は着替えるか。」
「ヌガシッ!」
EVINA初号機、再起動。
「ああああああああああああああああヒキタニくんヒキタニくんあああああああああああヒキタニくぅぅぅぅぅん!貴方はどうして!どうして!どうしてそんなに私を喜ばせるのぉぉぉぉぉぉ!」
馬鹿な・・・っ!動くはずがない・・・っ!
「着替え!?着替える!?何に!?タキシード!?ウェディングドレス!?燕尾服!?それともメイド服ぅぅぅぅぅぅ!?ハァァァ・・・ハァァァ・・・・っ!」
まさか・・・暴走・・・!?
「今のお前が一番冥途の近くにいるわ。」
(((比企谷ぁぁぁぁ!うまい事言ってる場合じゃないぃぃぃぃ!それ本当に洒落になって無いってぇぇぇぇ!)))
「あ、ホントか?しょうがねぇ、午後は着替えるか。」
「ヌガシッ!」
EVINA初号機、再起動。
「ああああああああああああああああヒキタニくんヒキタニくんあああああああああああヒキタニくぅぅぅぅぅん!貴方はどうして!どうして!どうしてそんなに私を喜ばせるのぉぉぉぉぉぉ!」
馬鹿な・・・っ!動くはずがない・・・っ!
「着替え!?着替える!?何に!?タキシード!?ウェディングドレス!?燕尾服!?それともメイド服ぅぅぅぅぅぅ!?ハァァァ・・・ハァァァ・・・・っ!」
まさか・・・暴走・・・!?
「今のお前が一番冥途の近くにいるわ。」
(((比企谷ぁぁぁぁ!うまい事言ってる場合じゃないぃぃぃぃ!それ本当に洒落になって無いってぇぇぇぇ!)))
「そこに居るのは三浦と戸部か?俺がここに居ると死者が出そうだし退散するわ。すまんが後は頼む。」
「へっ!?あ、あぁ、任せろし・・・」
「あ、うん判った・・・お気をつけて・・・」
3人は出て行った。
「ほら八幡、水道はこっちだ。」
「おうサンキュー。イチチ・・・まだ前がよく見えねぇ・・・」
「アヒッ・・・アヒッヒヒッヒヒヒヒ・・・」
昼休み、海老名姫菜が戻ってくる事は無かった。
「へっ!?あ、あぁ、任せろし・・・」
「あ、うん判った・・・お気をつけて・・・」
3人は出て行った。
「ほら八幡、水道はこっちだ。」
「おうサンキュー。イチチ・・・まだ前がよく見えねぇ・・・」
「アヒッ・・・アヒッヒヒッヒヒヒヒ・・・」
昼休み、海老名姫菜が戻ってくる事は無かった。
放課後
「戸塚くん」
俺は声を掛ける。
「あれ?葉山くん。どうしたの?」
「あぁ、部活前にちょっと聞いてみたい事があってね。」
今、比企谷の最も近くに居る人物の1人。俺が見間違っていないなら雪ノ下さんや結衣よりも。
「もしかして、八幡の事?」
戸塚くんはこう見えて結構鋭い。
「あぁ、戸塚くんは以前からヒキタニくんと仲が良かったみたいだけど。」
「戸塚くん」
俺は声を掛ける。
「あれ?葉山くん。どうしたの?」
「あぁ、部活前にちょっと聞いてみたい事があってね。」
今、比企谷の最も近くに居る人物の1人。俺が見間違っていないなら雪ノ下さんや結衣よりも。
「もしかして、八幡の事?」
戸塚くんはこう見えて結構鋭い。
「あぁ、戸塚くんは以前からヒキタニくんと仲が良かったみたいだけど。」
そう。
戸塚くんはあの文化祭の一件の後でも、比企谷との関係を失わなかった。
雪ノ下さんと結衣は判る。同じ部員である彼女たちが事情を知らない訳がない。
同時に彼に惹かれている。
川崎さんは判らない。
なぜ突然彼女が比企谷の近くに現れたのか。
彼女は比企谷のどんな確信に触れたのか。
そして彼、戸塚くん。
以前テニスコートを賭けて比企谷と勝負したことがある。
それ以来、彼は比企谷に対して絶対的な信頼を寄せている。
戸塚くんはあの文化祭の一件の後でも、比企谷との関係を失わなかった。
雪ノ下さんと結衣は判る。同じ部員である彼女たちが事情を知らない訳がない。
同時に彼に惹かれている。
川崎さんは判らない。
なぜ突然彼女が比企谷の近くに現れたのか。
彼女は比企谷のどんな確信に触れたのか。
そして彼、戸塚くん。
以前テニスコートを賭けて比企谷と勝負したことがある。
それ以来、彼は比企谷に対して絶対的な信頼を寄せている。
「俺もヒキタニくんとは仲良くやっていきたいんだ。彼の事、少し教えてもらえないかな?」
俺は自分の気持ちが理解できないでいる。
文化祭での件、目の前で自ら傷ついてゆく彼を見て、俺はどう思っていたのか。
修学旅行での件、そんな方法を取ると知りつつ彼に頼ってしまった時、俺は何を思っていたのか。
悔しさか?憐みか?怒りか?憎しみか?それとも嫉妬だろうか?
俺は自分の気持ちが理解できないでいる。
文化祭での件、目の前で自ら傷ついてゆく彼を見て、俺はどう思っていたのか。
修学旅行での件、そんな方法を取ると知りつつ彼に頼ってしまった時、俺は何を思っていたのか。
悔しさか?憐みか?怒りか?憎しみか?それとも嫉妬だろうか?
「うーん・・・葉山くんは八幡と仲良くやっていきたいの?それとも上手くやっていきたいのかな?」
ドキリとする。
「できれば仲良くなりたいと思っているよ。」
「そっかぁ・・・葉山くん、多分だけど・・・」
「うん?」
ドキリとする。
「できれば仲良くなりたいと思っているよ。」
「そっかぁ・・・葉山くん、多分だけど・・・」
「うん?」
「今の葉山くんだと、難しいと思うな・・・」
「え・・・?」
心臓の鼓動が早くなる・・・
「そろそろ部活行くね?それと今度僕に八幡の事聞きたい時は・・・名前、間違えないでほしいな。」
いつもと変わらない笑顔を向けられて・・・鼓動が止まったかと思った。
見透かされていた。
「ご、ごめん・・・」
そう言うのが精一杯だった・・・
戸塚くんはそのままテニスコートへ向かって行った。
奉仕部
「む~・・・」
部活が始まって以降、由比ヶ浜さんはふくれている。
視線の先は判っている。いつもと変わらぬ姿勢でいつも通りに読書している男だ。
読んでいる本は文庫本に戻った。
しかし彼はまた1つ変化を持ち込んでいた。
「・・・」
ポチポチポチ・・・
・・・
・・
・
ブブブブブ・・・
マナーモードの振動音。
彼は"友達"とメールをするようになった。
「む~・・・」
部活が始まって以降、由比ヶ浜さんはふくれている。
視線の先は判っている。いつもと変わらぬ姿勢でいつも通りに読書している男だ。
読んでいる本は文庫本に戻った。
しかし彼はまた1つ変化を持ち込んでいた。
「・・・」
ポチポチポチ・・・
・・・
・・
・
ブブブブブ・・・
マナーモードの振動音。
彼は"友達"とメールをするようになった。
「ヒッキー!」
「ん?どした?」
少し余裕のある返事をする比企谷くん。
腹立つわね・・・
「あたしとは!?あたしとは全然メールしないじゃん!」
「だっておめぇよぉ、顔文字つけねーと文句言うじゃん」
どうやら由比ヶ浜さんと比企谷くんはさほど頻繁にはメールのやり取りをしていないようだ。
「だって表情描かないとどんな顔してるのかわかんないじゃん!」
私の隣でぎゃぁぎゃぁと喚き散らす由比ヶ浜さん。
「ん?どした?」
少し余裕のある返事をする比企谷くん。
腹立つわね・・・
「あたしとは!?あたしとは全然メールしないじゃん!」
「だっておめぇよぉ、顔文字つけねーと文句言うじゃん」
どうやら由比ヶ浜さんと比企谷くんはさほど頻繁にはメールのやり取りをしていないようだ。
「だって表情描かないとどんな顔してるのかわかんないじゃん!」
私の隣でぎゃぁぎゃぁと喚き散らす由比ヶ浜さん。
「メール!あたしともメールしろぉ!」
「・・・」
ジャーンジャーンジャーンジャジャージャジャーン
由比ヶ浜さんの携帯から着信音が鳴り響く。
「はぁ・・・由比ヶ浜さん、マナーモードにしてくれるかしら?」
「アハハハ・・・ごめんごめん。」
由比ヶ浜さんが携帯を開くと画面が視界に入る。
FROM ヒッキー
「え!?」
驚いた由比ヶ浜さんが恐る恐るボタンを押す。
「・・・」
ジャーンジャーンジャーンジャジャージャジャーン
由比ヶ浜さんの携帯から着信音が鳴り響く。
「はぁ・・・由比ヶ浜さん、マナーモードにしてくれるかしら?」
「アハハハ・・・ごめんごめん。」
由比ヶ浜さんが携帯を開くと画面が視界に入る。
FROM ヒッキー
「え!?」
驚いた由比ヶ浜さんが恐る恐るボタンを押す。
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FROM ヒッキー
TITLE nontitle
('A`)
----------------
「ほわあああああああああああ!?」
絶叫。
顔文字に疎い私でもなんとなくこの表情は読み取れた。
「今度機会があったら常にその顔文字つけとくわ。」
「や、やめろぉー!だ、大体ヒッキーいつもこんな顔してんじゃん!」
「そうね、比企谷くんに相応しい顔ね。」
今にも死にそうな顔ね。
絶叫。
顔文字に疎い私でもなんとなくこの表情は読み取れた。
「今度機会があったら常にその顔文字つけとくわ。」
「や、やめろぉー!だ、大体ヒッキーいつもこんな顔してんじゃん!」
「そうね、比企谷くんに相応しい顔ね。」
今にも死にそうな顔ね。
「よく判ってんじゃん。つまり由比ヶ浜は顔文字なんて無くても俺の表情くらい判るという訳だ。」
「へ?あ、う、うん・・・」
う、頷いちゃうのねこの子・・・
「・・・って今馬鹿にしたでしょ!?からかったでしょ!?」
「あぁした。」
あっさり認める。
「今お前は『俺が由比ヶ浜をからかった』という事実を読み取った。突き詰めれば『メールなんてしなくても思いは伝わる』という事だ。つまり、俺とおまえはメールなんてしなくても通じ合えている、OK?」
無茶苦茶な暴論が発せられた。
「え・・・そ、そうかな・・・エヘヘ・・・通じ合ってるだなんて・・・」
「由比ヶ浜さん、流石にそれは納得するところじゃないわ。」
なんでこの子はこんな簡単な屁理屈に丸め込まれるのかしら。
「へ?あ、う、うん・・・」
う、頷いちゃうのねこの子・・・
「・・・って今馬鹿にしたでしょ!?からかったでしょ!?」
「あぁした。」
あっさり認める。
「今お前は『俺が由比ヶ浜をからかった』という事実を読み取った。突き詰めれば『メールなんてしなくても思いは伝わる』という事だ。つまり、俺とおまえはメールなんてしなくても通じ合えている、OK?」
無茶苦茶な暴論が発せられた。
「え・・・そ、そうかな・・・エヘヘ・・・通じ合ってるだなんて・・・」
「由比ヶ浜さん、流石にそれは納得するところじゃないわ。」
なんでこの子はこんな簡単な屁理屈に丸め込まれるのかしら。
「まぁ確かに比企谷くんの言うとおり、顔文字というのは必要性を感じないわね。メールなんだし、要点さえ伝えられればいいと思うのだけれど。」
「全くもって同意だ。」
「えぇー!じゃぁゆきのんとヒッキーだったらどんなメールするのさ!?」
ふむ・・・想像はつかないわね・・・
「なら比企谷くん、私にメールを送ってみてくれるかしら?」
「あいよー。」
ポチポチポチ・・・
・・・
・・
・
ブブブブブ・・・
「全くもって同意だ。」
「えぇー!じゃぁゆきのんとヒッキーだったらどんなメールするのさ!?」
ふむ・・・想像はつかないわね・・・
「なら比企谷くん、私にメールを送ってみてくれるかしら?」
「あいよー。」
ポチポチポチ・・・
・・・
・・
・
ブブブブブ・・・
マナーモードの振動音。
・・・比企谷くんの携帯から。
「あちゃー、MALER-DAEMONさんから返信きちゃったわー。」
「・・・比企谷くん、一体どこにメールを送ったのかしら?」
「んぁ?hidoiyoyukinoshitaあっと・・・」
「もういいわ・・・」
そもそも連絡先を教えていなかったわ。
「というかヒッキーは誰とメールしてるの!?」
「あぁ、この時間は彩加は部活中だし、沙希しかいねーぞ。」
・・・比企谷くんの携帯から。
「あちゃー、MALER-DAEMONさんから返信きちゃったわー。」
「・・・比企谷くん、一体どこにメールを送ったのかしら?」
「んぁ?hidoiyoyukinoshitaあっと・・・」
「もういいわ・・・」
そもそも連絡先を教えていなかったわ。
「というかヒッキーは誰とメールしてるの!?」
「あぁ、この時間は彩加は部活中だし、沙希しかいねーぞ。」
"彩加"
"沙希"
彼の友達。
「ってそうそれ!何で川崎さんとさいちゃんを名前で呼んでるの!?」
「あいつらにゃ負けちまったんでね。」
「負けたら名前で呼ばなきゃいけないの!?・・・ってさいちゃんも?」
「あぁ、金曜の件は川崎の罠だったが、先週の月曜からのは彩加の罠だ。」
"沙希"
彼の友達。
「ってそうそれ!何で川崎さんとさいちゃんを名前で呼んでるの!?」
「あいつらにゃ負けちまったんでね。」
「負けたら名前で呼ばなきゃいけないの!?・・・ってさいちゃんも?」
「あぁ、金曜の件は川崎の罠だったが、先週の月曜からのは彩加の罠だ。」
川崎さんと戸塚くんが・・・罠・・・?
「まぁ俺はまんまとあいつらの罠に引っ掛かって1週間マヌケぶっこいちまったワケさ。」
あ・・・
少し、ほんの少しだけ見えた気がした。
罠の意味・・・彼が元気になった意味・・・
「まぁ俺はまんまとあいつらの罠に引っ掛かって1週間マヌケぶっこいちまったワケさ。」
あ・・・
少し、ほんの少しだけ見えた気がした。
罠の意味・・・彼が元気になった意味・・・
「メールの内容は?どんな事やり取りしてるの?」
「沙希はゼミの話や弟の話、あとはスーパーのセール品の話とか。彩加だったらテニスの話や休日の予定とか、期末試験の話もしたかな。」
「な、なんか思ってたより普通だね・・・ってかセール品の話って・・・」
「見返してみりゃお前と縁のありそうな話は殆どねぇな。やっぱり俺とメールはしなくていいんじゃないか?」
「だーっ!そんな事ないもん!うー・・・」
全貌が見えたわけじゃないけど・・・
そうね・・・川崎さんと戸塚くんには・・・感謝しないといけないわね。
「沙希はゼミの話や弟の話、あとはスーパーのセール品の話とか。彩加だったらテニスの話や休日の予定とか、期末試験の話もしたかな。」
「な、なんか思ってたより普通だね・・・ってかセール品の話って・・・」
「見返してみりゃお前と縁のありそうな話は殆どねぇな。やっぱり俺とメールはしなくていいんじゃないか?」
「だーっ!そんな事ないもん!うー・・・」
全貌が見えたわけじゃないけど・・・
そうね・・・川崎さんと戸塚くんには・・・感謝しないといけないわね。
図書室
うちがここに来たのはたまたまだった。
そこまで目立つほど成績のいいわけじゃないうちだもの、図書室に参考書を借りに来る事くらいある。
そこで見つけてしまった。川崎さんの姿を。
川崎さんは静かに勉強しながら、たまにメールを打っている。
ふーん・・・川崎さんがメールかぁ・・・相手はこの間の騒ぎの時に言ってた弟さんだろうか?
それとも・・・比企谷だろうか・・・?
うちがここに来たのはたまたまだった。
そこまで目立つほど成績のいいわけじゃないうちだもの、図書室に参考書を借りに来る事くらいある。
そこで見つけてしまった。川崎さんの姿を。
川崎さんは静かに勉強しながら、たまにメールを打っている。
ふーん・・・川崎さんがメールかぁ・・・相手はこの間の騒ぎの時に言ってた弟さんだろうか?
それとも・・・比企谷だろうか・・・?
比企谷。
うちのトラウマとも言える人物。
文化祭最終日、居場所を見失い屋上に逃げたうちを真っ先に発見し暴言を浴びせた。
・・・あの目で。
その後あいつは当たり前のように周囲から軽蔑の目で見られていた。正直、ざまぁみろと思っていた。
だけど・・・あの目は。奥底から向けられるあの目だけは未だに怖い。
いつか報復が来るのではないか?そんな恐怖と向き合わないよう、あいつの事を極力視界に入れないようにしていた。
そんな目をしたあいつとまともに睨み合い、あの暴言の数々を同じ分だけ打ち返した人物が目の前に居る。
本棚の影に隠れてしまった。
・・・このまま静かに出て行こう。
うちのトラウマとも言える人物。
文化祭最終日、居場所を見失い屋上に逃げたうちを真っ先に発見し暴言を浴びせた。
・・・あの目で。
その後あいつは当たり前のように周囲から軽蔑の目で見られていた。正直、ざまぁみろと思っていた。
だけど・・・あの目は。奥底から向けられるあの目だけは未だに怖い。
いつか報復が来るのではないか?そんな恐怖と向き合わないよう、あいつの事を極力視界に入れないようにしていた。
そんな目をしたあいつとまともに睨み合い、あの暴言の数々を同じ分だけ打ち返した人物が目の前に居る。
本棚の影に隠れてしまった。
・・・このまま静かに出て行こう。
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