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元スレ八幡「ブラコンめ」沙希「シスコンめ」
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月曜日
「うわぁ~。改めてみると川崎さんのお弁当綺麗に整ってるね。・・・うん、それに美味しい!」
先攻は川崎のターン。
戸塚は自分の分は用意しているようで、比企谷と川崎自身の2人分のお弁当が拡げられている。
ジャッジである戸塚は自分のお弁当の具を少しずつ交換しながら食べている。
「まぁね、裁縫とかと一緒で整えるのは得意なんだ。」
「しっかし大志にはちょっと物足りないんじゃないのー?中学生男子なめんな。」
「いいんだよ大志は好き嫌いない子だし。下手に量が多いだけよりも、栄養価が高い方が頭も体も動けるんだよ。」
「つーかなんだよこのアスパラガスとミニウィンナーを串で連ねたヤツ。爆竹みてぇな絵ヅラじゃねーか。」
(何でいちいち攻撃しないと食べられないんだよ小姑かお前は!)
「うわぁ~。改めてみると川崎さんのお弁当綺麗に整ってるね。・・・うん、それに美味しい!」
先攻は川崎のターン。
戸塚は自分の分は用意しているようで、比企谷と川崎自身の2人分のお弁当が拡げられている。
ジャッジである戸塚は自分のお弁当の具を少しずつ交換しながら食べている。
「まぁね、裁縫とかと一緒で整えるのは得意なんだ。」
「しっかし大志にはちょっと物足りないんじゃないのー?中学生男子なめんな。」
「いいんだよ大志は好き嫌いない子だし。下手に量が多いだけよりも、栄養価が高い方が頭も体も動けるんだよ。」
「つーかなんだよこのアスパラガスとミニウィンナーを串で連ねたヤツ。爆竹みてぇな絵ヅラじゃねーか。」
(何でいちいち攻撃しないと食べられないんだよ小姑かお前は!)
「よく子供がカエルで遊んでるだろヒキガエル。」
「完全に俺への当てつけじゃねーか!大志関係ねーよ!何でお前が俺のトラウマネーム知ってんだよ!爆破テロか!?」
(聞きたくもねぇトラウマ発掘されたー!果てしなくどうでもいいんだよそんな個人情報は!)
「まぁまぁ八幡。物足りないなら僕のサンドイッチいる?」
「いる!超いる!食べさせてください!」
「完全に俺への当てつけじゃねーか!大志関係ねーよ!何でお前が俺のトラウマネーム知ってんだよ!爆破テロか!?」
(聞きたくもねぇトラウマ発掘されたー!果てしなくどうでもいいんだよそんな個人情報は!)
「まぁまぁ八幡。物足りないなら僕のサンドイッチいる?」
「いる!超いる!食べさせてください!」
火曜日
「八幡のお弁当は可愛らしいね。あ、このミニグラタンも手作り?すごいなぁ。」
後攻は比企谷のターン。
本人の見た目とは裏腹にどうやら可愛さアピール全開のようだ。
「そりゃ小町用の弁当だしな。あいつに無骨な中身の弁当を広げさせるわけにはいかねーさ。」
「馬鹿じゃないの?いちいち周りの目なんか気にしちゃってさ。」
「ったくお前ってヤツは。お前みたいなのが周りがEXILEの話題で盛り上がってる中で、一人だけSADSあたりのファンで会話の輪に入れないんだよ。」
「時代背景が古いんだよ!冷たい地下室にブチ込まれたいの!?」
(結局清春好きなんかい!図星なの?会話の輪に入れなかったの?きっとファン居たって!EXILEと方向性がちょっと違っただけでちゃんと居たって!)
「八幡のお弁当は可愛らしいね。あ、このミニグラタンも手作り?すごいなぁ。」
後攻は比企谷のターン。
本人の見た目とは裏腹にどうやら可愛さアピール全開のようだ。
「そりゃ小町用の弁当だしな。あいつに無骨な中身の弁当を広げさせるわけにはいかねーさ。」
「馬鹿じゃないの?いちいち周りの目なんか気にしちゃってさ。」
「ったくお前ってヤツは。お前みたいなのが周りがEXILEの話題で盛り上がってる中で、一人だけSADSあたりのファンで会話の輪に入れないんだよ。」
「時代背景が古いんだよ!冷たい地下室にブチ込まれたいの!?」
(結局清春好きなんかい!図星なの?会話の輪に入れなかったの?きっとファン居たって!EXILEと方向性がちょっと違っただけでちゃんと居たって!)
「誰が硝子の少年だよ。俺のガラスハートを砕くつもりか?」
「それ違う少年じゃないか!どいつもこいつもミーハーぶりやがって!」
(やべーよ超ムキになってるよ!こっちもこっちでトラウマ発掘しちゃったよー!そっちも古ぃーよ!)
「まぁまぁ川崎さん。僕はちょっと興味湧いたかな。」
「ほんと?今度CD貸すよ。」
「それ違う少年じゃないか!どいつもこいつもミーハーぶりやがって!」
(やべーよ超ムキになってるよ!こっちもこっちでトラウマ発掘しちゃったよー!そっちも古ぃーよ!)
「まぁまぁ川崎さん。僕はちょっと興味湧いたかな。」
「ほんと?今度CD貸すよ。」
水曜日
川崎のターン。
「あ、今日はちょっと男の子っぽい内容だね。」
「ま、まぁね。そんな日もあるよ。」
(対抗心燃やしまくりじゃないですか・・・)
「あ、このハンバーグ、中にチーズが入ってるんだ。美味しいー。」
「てっめこのチーズどうせアレだろ?裂けるチーズなんだろ?さきさき。」
「全然うまくないんだよ!何であたしの名前と弁当の内容が直結するんだよ!あとさきさき言うな!八つ裂きにされたいの!?」
「おいやめろ、それもうさきさきじゃなくてザキだ。」
(やめてぇー!教室が血の海になるぅー!もうお肉食べられなくなっちゃうー!)
川崎のターン。
「あ、今日はちょっと男の子っぽい内容だね。」
「ま、まぁね。そんな日もあるよ。」
(対抗心燃やしまくりじゃないですか・・・)
「あ、このハンバーグ、中にチーズが入ってるんだ。美味しいー。」
「てっめこのチーズどうせアレだろ?裂けるチーズなんだろ?さきさき。」
「全然うまくないんだよ!何であたしの名前と弁当の内容が直結するんだよ!あとさきさき言うな!八つ裂きにされたいの!?」
「おいやめろ、それもうさきさきじゃなくてザキだ。」
(やめてぇー!教室が血の海になるぅー!もうお肉食べられなくなっちゃうー!)
木曜日
比企谷のターン。
「今日のお弁当、なんだかちょっと大人っぽいね。野菜多めだぁ。」
「おう、レパートリーは豊富な方がいいからな。ドレッシングもあるぞ。」
(見た目に変化つけるのもう義務なの?やらなきゃいけない事なの?)
「しそ風味のドレッシング?僕好きなんだぁ。」
「知らないなら教えてやるけど、犬って肉食なんだよ、HACHI。」
「HACHIってなんだよハチって!昨日の仕返しか!?そういう事は渋谷駅前に俺の銅像立ててから言いやがれ!」
「目の腐った銅像を集合場所にする人の身にもなりなよ。」
(ソレもうただのカルト集団じゃねーか!あるわけねぇだろそんな銅像!)
比企谷のターン。
「今日のお弁当、なんだかちょっと大人っぽいね。野菜多めだぁ。」
「おう、レパートリーは豊富な方がいいからな。ドレッシングもあるぞ。」
(見た目に変化つけるのもう義務なの?やらなきゃいけない事なの?)
「しそ風味のドレッシング?僕好きなんだぁ。」
「知らないなら教えてやるけど、犬って肉食なんだよ、HACHI。」
「HACHIってなんだよハチって!昨日の仕返しか!?そういう事は渋谷駅前に俺の銅像立ててから言いやがれ!」
「目の腐った銅像を集合場所にする人の身にもなりなよ。」
(ソレもうただのカルト集団じゃねーか!あるわけねぇだろそんな銅像!)
(つーか週頭の頃はまだ妹弟バトルっぽかったのに後半の方はもう敵しか見てねぇじゃねーか!)
(前半でお互いのトラウマ発掘したのがそんなに堪えたの?お互い一撃必殺だよこれ!)
(こえーよあいつら、目ぇ合わせただけで過去のトラウマ見抜かれるとか恐怖以外の何物でもねーよ!)
(ぼっち同士が徒党を組んだらどんな事になるか・・・その片鱗を垣間見てしまった・・・)
そして最終日
「じゃあ今日は最後だし、場所を変えよ?」
「そうだね、あんたも無様に負ける様を他人に見られたくないだろ?」
「ふざけんなよ何で俺が負ける事前提なんだよ。」
そう言って3人は教室を出て行った。
「じゃあ今日は最後だし、場所を変えよ?」
「そうだね、あんたも無様に負ける様を他人に見られたくないだろ?」
「ふざけんなよ何で俺が負ける事前提なんだよ。」
そう言って3人は教室を出て行った。
1週間もその光景を目にしてきたからか、居なくなったらなったで少しだけ寂しさが残る。
「なんていうか意外だったねー。」
「そうだねー。最初はあのシスコンっぷりとブラコンっぷりにちょっと・・・いやかなり引いちゃったけど。」
「なんだかんだであの3人のトークは面白かったなぁ・・・会話だけなら面白いんだけど・・・目が・・・」
「あぁ判る、比企谷と川崎さんが言い争ってそれを戸塚が抑え込む様式美みたいな?」
「いやー・・・でもやっぱりあの2人はちょっと怖いかな、私。」
「川崎さんはともかく、比企谷なんかにお弁当の内容で負けたのはホントにムカつくわ・・・マジキモい。」
ひそひそとだが、思い思いの言葉を語り合っている。
もうどっちが勝つかなんて、どうでもいいのだろう。
「なんていうか意外だったねー。」
「そうだねー。最初はあのシスコンっぷりとブラコンっぷりにちょっと・・・いやかなり引いちゃったけど。」
「なんだかんだであの3人のトークは面白かったなぁ・・・会話だけなら面白いんだけど・・・目が・・・」
「あぁ判る、比企谷と川崎さんが言い争ってそれを戸塚が抑え込む様式美みたいな?」
「いやー・・・でもやっぱりあの2人はちょっと怖いかな、私。」
「川崎さんはともかく、比企谷なんかにお弁当の内容で負けたのはホントにムカつくわ・・・マジキモい。」
ひそひそとだが、思い思いの言葉を語り合っている。
もうどっちが勝つかなんて、どうでもいいのだろう。
屋上
「うん、ちょっと寒いけど風もないし、天気もいいから問題ないかな。」
太陽にさらされた戸塚の白い笑顔が眩しい。
最初から屋上で食べるのを決めていたのか、戸塚はビニールシートを持ってきていた。
3人でシートを広げ腰を下ろす。
短いようで長く感じた1週間だった。
待ってろ小町。お兄ちゃんが勝利を持ち帰ってやるからな。
「うん、ちょっと寒いけど風もないし、天気もいいから問題ないかな。」
太陽にさらされた戸塚の白い笑顔が眩しい。
最初から屋上で食べるのを決めていたのか、戸塚はビニールシートを持ってきていた。
3人でシートを広げ腰を下ろす。
短いようで長く感じた1週間だった。
待ってろ小町。お兄ちゃんが勝利を持ち帰ってやるからな。
俺と川崎が持ってきた弁当は、先週の金曜日の時とほぼ同じものだった。
ふっ・・・判ってるじゃないか川崎。
「最初と同じ弁当か・・・あんたのシスコンっぷりもここまで来ると呆れるね。」
「お前だってしっかり最初のをチョイスしてんじゃないかブラコン。まぁ最終回でOP曲が流れるのは清々しい最後に相応しいだろ?」
「あんたはどうせバッドエンドなんだし、素直にドッグフード詰め込んで来ればよかったんじゃないの?」
こんにゃろう・・・事あるごとに挑発してきやがって・・・雪ノ下とは違うベクトルで口撃してきやがる。
ってか戸塚サン?この状況でニコニコしてるとか結構肝据わってますね。
ふっ・・・判ってるじゃないか川崎。
「最初と同じ弁当か・・・あんたのシスコンっぷりもここまで来ると呆れるね。」
「お前だってしっかり最初のをチョイスしてんじゃないかブラコン。まぁ最終回でOP曲が流れるのは清々しい最後に相応しいだろ?」
「あんたはどうせバッドエンドなんだし、素直にドッグフード詰め込んで来ればよかったんじゃないの?」
こんにゃろう・・・事あるごとに挑発してきやがって・・・雪ノ下とは違うベクトルで口撃してきやがる。
ってか戸塚サン?この状況でニコニコしてるとか結構肝据わってますね。
「んなわけねーだろ!小町の弁当の丸コピーだって言っただろ!?」
「何が妹の弁当だよ見栄ばっかり張っちゃって。大体あんたの妹の中学はお昼給食じゃないか馬鹿。」
「馬鹿はお前だ!そんな事お前んとこの弟も同じだろーが!小町と大志はそもそも同級せ・・・」
え・・・?
俺は今・・・何に気付いた・・・?
中学・・・同級生・・・給食・・・
・・・あっ!?
「何が妹の弁当だよ見栄ばっかり張っちゃって。大体あんたの妹の中学はお昼給食じゃないか馬鹿。」
「馬鹿はお前だ!そんな事お前んとこの弟も同じだろーが!小町と大志はそもそも同級せ・・・」
え・・・?
俺は今・・・何に気付いた・・・?
中学・・・同級生・・・給食・・・
・・・あっ!?
川崎を見る。
今まで見たこともないニヤけ面で『今更気づいたのか』みたいな視線を投げかけてくる。
戸塚を見る。
胸の手前で手を合わせ『ゴメンネ』とでも言いたそうな顔をこちらに向ける。可愛い。
そうだよ・・・確かに俺は知っていた・・・小町の中学が給食だって事を。俺も同じ中学だったし。
だから最初から"小町の為の弁当"なんてものはハッタリだったんだよ。全力で作ったけど。
そんでもってこいつは・・・こいつも・・・
・・・って・・・あ・・・あ・・・ああああああああああああ!?
「あんたの負けだな。」
ハメやがったああああああああああああああああああ!!
比企谷八幡、完全敗北の瞬間だった。
今まで見たこともないニヤけ面で『今更気づいたのか』みたいな視線を投げかけてくる。
戸塚を見る。
胸の手前で手を合わせ『ゴメンネ』とでも言いたそうな顔をこちらに向ける。可愛い。
そうだよ・・・確かに俺は知っていた・・・小町の中学が給食だって事を。俺も同じ中学だったし。
だから最初から"小町の為の弁当"なんてものはハッタリだったんだよ。全力で作ったけど。
そんでもってこいつは・・・こいつも・・・
・・・って・・・あ・・・あ・・・ああああああああああああ!?
「あんたの負けだな。」
ハメやがったああああああああああああああああああ!!
比企谷八幡、完全敗北の瞬間だった。
ヒッキーってホント
馬鹿だよねええええええええええええええええええええええええ
馬鹿だよねええええええええええええええええええええええええ
弁当を食い終わり、俺は敗北の余韻に浸っていた。
「つーか何?もしかして最初にスーパーで会った時から今日のこの時まで丸々茶番?」
「あっはははははははは!まぁそういう事になるかな。多少、まぁ多少は本気だったけど・・・ッククク。」
川崎がこんなに笑うのを初めて見た。殴りてぇ・・・返り討ちになるのがオチだろうけど。
「八幡ごめんね。でも今週の件は僕の案だったんだ。」
ぐぬぬ・・・戸塚がそう言うなら許してやらん事もないが・・・
それにしたって何だってこんな・・・
「つーか何?もしかして最初にスーパーで会った時から今日のこの時まで丸々茶番?」
「あっはははははははは!まぁそういう事になるかな。多少、まぁ多少は本気だったけど・・・ッククク。」
川崎がこんなに笑うのを初めて見た。殴りてぇ・・・返り討ちになるのがオチだろうけど。
「八幡ごめんね。でも今週の件は僕の案だったんだ。」
ぐぬぬ・・・戸塚がそう言うなら許してやらん事もないが・・・
それにしたって何だってこんな・・・
「それで、どう?全力になれた感想は?」
「なっ・・・!?」
「今週の八幡、先週とは比べ物にならないくらい元気だったよ。」
「んなっ・・・!?」
「1週間続くかどうかは結構賭けだったんだけど、こうも上手く行くとはねぇ。」
「な、何がだよ・・・」
「八幡ってさ、あんまり思ったことをすぐに口にしないタイプでしょ?心の中で一度整理してから言葉を選んでたよね。」
「だ、だから何を言って・・・」
「これまでのやり取りを思い返してみなよ。普段の慎重さなんてすっかり忘れたような頭の悪い内容だったよ。」
お・・・お前ら・・・
「なっ・・・!?」
「今週の八幡、先週とは比べ物にならないくらい元気だったよ。」
「んなっ・・・!?」
「1週間続くかどうかは結構賭けだったんだけど、こうも上手く行くとはねぇ。」
「な、何がだよ・・・」
「八幡ってさ、あんまり思ったことをすぐに口にしないタイプでしょ?心の中で一度整理してから言葉を選んでたよね。」
「だ、だから何を言って・・・」
「これまでのやり取りを思い返してみなよ。普段の慎重さなんてすっかり忘れたような頭の悪い内容だったよ。」
お・・・お前ら・・・
「ほら、昼休みもそろそろ終わりだよ。」
「八幡、放課後部活前にちょっと時間取れる?」
「あ、あぁ・・・」
「じゃあもう一度ここに来て。そこで色々話したいことがあるから。」
「・・・わーったよ。負けちまったし、断るわけにはいかねーな・・・くっははは」
自然と笑い声が出た。
わり、小町。俺、負けちまった。
まったくよぉ・・・
やっぱり最終回でOP曲が流れるのは清々しい最後に相応しかったってわけだ。
最初の弁当どころか、最初のきっかけで決着つけられちまったぜ・・・
「八幡、放課後部活前にちょっと時間取れる?」
「あ、あぁ・・・」
「じゃあもう一度ここに来て。そこで色々話したいことがあるから。」
「・・・わーったよ。負けちまったし、断るわけにはいかねーな・・・くっははは」
自然と笑い声が出た。
わり、小町。俺、負けちまった。
まったくよぉ・・・
やっぱり最終回でOP曲が流れるのは清々しい最後に相応しかったってわけだ。
最初の弁当どころか、最初のきっかけで決着つけられちまったぜ・・・
放課後
「由比ヶ浜ー、今日の部活は遅れるって伝えといてくれ。」
「え?うん、わかった。何か用事?」
「あぁ、昼の決着つけてくるわ。」
「そっか。それじゃ伝えとくね・・・へへへ・・」
「なんだよいきなり気持ち悪ぃ・・・」
「キモくないし!なんていうか、さ・・・ヒッキーなんだかすっきりした顔してる。」
「今更俺の顔褒めても目の腐敗くらいしかやれねぇぞ?」
「いらないよ!」
「そうだな、俺も簡単に手放さんよコイツは。」
そう言って、俺は屋上へと足を運んだ。
去り際に見た由比ヶ浜の顔は、なんだか不思議そうな顔をしていた。
ま、そりゃそうか。
「由比ヶ浜ー、今日の部活は遅れるって伝えといてくれ。」
「え?うん、わかった。何か用事?」
「あぁ、昼の決着つけてくるわ。」
「そっか。それじゃ伝えとくね・・・へへへ・・」
「なんだよいきなり気持ち悪ぃ・・・」
「キモくないし!なんていうか、さ・・・ヒッキーなんだかすっきりした顔してる。」
「今更俺の顔褒めても目の腐敗くらいしかやれねぇぞ?」
「いらないよ!」
「そうだな、俺も簡単に手放さんよコイツは。」
そう言って、俺は屋上へと足を運んだ。
去り際に見た由比ヶ浜の顔は、なんだか不思議そうな顔をしていた。
ま、そりゃそうか。
「来たぞー。」
「ん・・・」
「あ、八幡ー。」
屋上についたのは俺が最後のようだ。
もう勝負はついた。
これからは種明かしだ。
「ん・・・」
「あ、八幡ー。」
屋上についたのは俺が最後のようだ。
もう勝負はついた。
これからは種明かしだ。
「おう。お話、聞こうじゃないか。」
「うん、この1週間の事なんだけどね・・・」
「実はね、サポーターが居たんだよ。」
「サポーター?」
「そ、あたしたちの・・・じゃなくて戸塚の目的は文化祭や修学旅行で何があってあんたが落ち込んでいるかを、他ならぬあんたから聞き出すこと。」
「でも普通に聞いたら絶対教えてくれないもん。だから八幡が、僕らの事を"本音が言える友達"って判らせる必要があったんだよ。」
と、友達って・・・
「八幡、どんな関係の人にも辛い事とか話してくれないんだもの。」
う・・・
「んで、その協力者が・・・あんたの妹だよ。」
「うえぇ!?」
「うん、この1週間の事なんだけどね・・・」
「実はね、サポーターが居たんだよ。」
「サポーター?」
「そ、あたしたちの・・・じゃなくて戸塚の目的は文化祭や修学旅行で何があってあんたが落ち込んでいるかを、他ならぬあんたから聞き出すこと。」
「でも普通に聞いたら絶対教えてくれないもん。だから八幡が、僕らの事を"本音が言える友達"って判らせる必要があったんだよ。」
と、友達って・・・
「八幡、どんな関係の人にも辛い事とか話してくれないんだもの。」
う・・・
「んで、その協力者が・・・あんたの妹だよ。」
「うえぇ!?」
日曜日の朝、小町の携帯に来たメールは川崎からの呼び出しメールだった。
ご丁寧に俺にバレないように大志経由で。
にゃろうあの男・・・小町のメアドを消してないとはまだ諦めてなかったのか?
呼び出したはいいが、その時は文化祭や修学旅行の事は何も聞かなかったらしい。
いやどうせ小町にも話してないけど。
昼食をダシに小町は川崎たちにある依頼を受けた。
俺の弁当献立を教える事。
俺の好きな弁当の具を教える事。
そして
普段の小町と俺の会話やりとりを教える事。
ご丁寧に俺にバレないように大志経由で。
にゃろうあの男・・・小町のメアドを消してないとはまだ諦めてなかったのか?
呼び出したはいいが、その時は文化祭や修学旅行の事は何も聞かなかったらしい。
いやどうせ小町にも話してないけど。
昼食をダシに小町は川崎たちにある依頼を受けた。
俺の弁当献立を教える事。
俺の好きな弁当の具を教える事。
そして
普段の小町と俺の会話やりとりを教える事。
妙に川崎が会話の切り替えし上手かったのはそのせいか・・・
戸塚がなだめるタイミングも妙に自然だったし・・・
「しかしなんだってこんな・・・」
「八幡。」
戸塚が俺の言葉を遮る。
「僕、ちょっと怒ってるんだからね?」
戸塚がなだめるタイミングも妙に自然だったし・・・
「しかしなんだってこんな・・・」
「八幡。」
戸塚が俺の言葉を遮る。
「僕、ちょっと怒ってるんだからね?」
・・・それは。
・・・いつだったか、誰かが言った台詞。
・・・その時の相手は・・・意地を張って無理していたヤツだ。
そっか。
俺ってば、そう見えてたんだな。
「話してほしいな、八幡の辛かったこと。」
「あぁ・・・」
俺は文化祭まで遡り、その出来事を話した。
そして、修学旅行で何をしたのか。それ以来の奉仕部内の空気の事を。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「真相さえ聞いてしまえば何てことはないな。」
えぇー・・・それはそれで悲しすぎるんですけどー・・・
「あぁ・・・」
俺は文化祭まで遡り、その出来事を話した。
そして、修学旅行で何をしたのか。それ以来の奉仕部内の空気の事を。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「真相さえ聞いてしまえば何てことはないな。」
えぇー・・・それはそれで悲しすぎるんですけどー・・・
「八幡が考えた事だもん。時間が無かったり、切羽詰まった場面で仕方ない事だってあるよ。」
「・・・」
「でもね、僕たちが聞きたかったのは、そういった八幡の悩みとかなんだよ。」
「すまんかった・・・」
「ダメだよ。許してあげない。」
ぐあぁ!
と、戸塚に・・・戸塚に見捨てられる!?
「・・・」
「でもね、僕たちが聞きたかったのは、そういった八幡の悩みとかなんだよ。」
「すまんかった・・・」
「ダメだよ。許してあげない。」
ぐあぁ!
と、戸塚に・・・戸塚に見捨てられる!?
「だからちょっとお願いを聞いてもらうよ。」
「わ、わかった!」
戸塚はにこにこと微笑んでいる。
あ、この返し方と頼み方は小町に似てるなー。
こんな細かいやり取りまで教えてたのか・・・
「これからは、僕の事名前で呼んで?」
「え!?あ・・・」
「わ、わかった!」
戸塚はにこにこと微笑んでいる。
あ、この返し方と頼み方は小町に似てるなー。
こんな細かいやり取りまで教えてたのか・・・
「これからは、僕の事名前で呼んで?」
「え!?あ・・・」
「じゃあ、僕からはおしまい。次は川崎さんだよ。」
「えっ、あ、あぁ・・・」
「僕ちょっとジュース買ってくるね。」
「あ、ちょ・・・」
とつ・・・彩加は行ってしまった。
「えっ、あ、あぁ・・・」
「僕ちょっとジュース買ってくるね。」
「あ、ちょ・・・」
とつ・・・彩加は行ってしまった。
川崎は何やら言いづらそうにモジモジとしている。
弁当ウォーズの時は芝居だったり、小町から聞いた情報から予行演習するなりして平気だったかもしれんが・・・
こいつは結構口下手なんだよな。
わざとらしく深呼吸をすると、ようやく口を開き始めた。
弁当ウォーズの時は芝居だったり、小町から聞いた情報から予行演習するなりして平気だったかもしれんが・・・
こいつは結構口下手なんだよな。
わざとらしく深呼吸をすると、ようやく口を開き始めた。
「比企谷・・・さっきあたしは"真相さえ聞いてしまえば何てことはない"って言ったよな?」
「あぁ。」
「何てことないんだよ。あんたが変な解消法で自爆したり、自分に欺瞞を感じたって構いやしないよ。」
「へ・・・?」
「あたしたちはまだ高校生だろ?そんな何でもかんでもやってのけようなんて無理だよ。」
「あ、あぁ・・・」
「だから、あんたが考え抜いた方法で派手に墓穴掘っても、あたしも戸塚も遠ざかってやんない。」
!?
「あぁ。」
「何てことないんだよ。あんたが変な解消法で自爆したり、自分に欺瞞を感じたって構いやしないよ。」
「へ・・・?」
「あたしたちはまだ高校生だろ?そんな何でもかんでもやってのけようなんて無理だよ。」
「あ、あぁ・・・」
「だから、あんたが考え抜いた方法で派手に墓穴掘っても、あたしも戸塚も遠ざかってやんない。」
!?
誰だよ口下手って言ったヤツ。
あぁ俺だ。この1週間こいつとしゃべり続けた俺だったわ。
こいつはもう俺に対して遠慮しない距離に居るんだな・・・
あれだけ同じ部活で一緒に過ごした雪ノ下や由比ヶ浜でも招き入れた事のない不可侵領域。
17年間、小町だけが居座り続けた孤島。
たった1週間で・・・この2人は・・・俺が溝を作る暇を与えずにやって来た。
あぁ俺だ。この1週間こいつとしゃべり続けた俺だったわ。
こいつはもう俺に対して遠慮しない距離に居るんだな・・・
あれだけ同じ部活で一緒に過ごした雪ノ下や由比ヶ浜でも招き入れた事のない不可侵領域。
17年間、小町だけが居座り続けた孤島。
たった1週間で・・・この2人は・・・俺が溝を作る暇を与えずにやって来た。
「あんたはやたら人との間に溝作るのは得意みたいだけど、ここまで来たんだ。もうあたしたちには通用しないよ。」
「・・・・・」
「戸塚が1週間前に何言い出したと思う?溝を埋める方法じゃなくて飛び越える方法だったよ。」
「んげっ・・・」
反則じゃねぇか・・・ってルールとか別に無かったか。
「斜め下ばっかり見てっから、斜め上に気付かなかったんじゃないの?あんた。」
「ごもっともです・・・。」
「・・・・・」
「戸塚が1週間前に何言い出したと思う?溝を埋める方法じゃなくて飛び越える方法だったよ。」
「んげっ・・・」
反則じゃねぇか・・・ってルールとか別に無かったか。
「斜め下ばっかり見てっから、斜め上に気付かなかったんじゃないの?あんた。」
「ごもっともです・・・。」
シスコンブラコン戦争は俺に下を向かせるフェイク。
その間に空からやって来られちゃ勝ち目ねぇわな・・・どうやって飛んだんだよ・・・
あ、と・・・彩加は天使だったか。そりゃ空も飛べるわマジ天使。
その間に空からやって来られちゃ勝ち目ねぇわな・・・どうやって飛んだんだよ・・・
あ、と・・・彩加は天使だったか。そりゃ空も飛べるわマジ天使。
気づいた。
とんでもなく強引で、凄まじく効果的。そんな方法をいつも取り続けてきた人物。
・・・俺じゃねぇか。
自分で言うのもなんだが、そんな悪魔みたいな方法なんて思いつくのなんて、周囲を一切気にしないぼっちくらいにしか・・・
あ、こいつぼっちだったわ。そりゃこんな強行策を思いつくはずだわマジ悪魔。
とんでもなく強引で、凄まじく効果的。そんな方法をいつも取り続けてきた人物。
・・・俺じゃねぇか。
自分で言うのもなんだが、そんな悪魔みたいな方法なんて思いつくのなんて、周囲を一切気にしないぼっちくらいにしか・・・
あ、こいつぼっちだったわ。そりゃこんな強行策を思いつくはずだわマジ悪魔。
「し、しかしなんだってお前まで俺に近づこうとしたんだ?」
「ん?」
「だ、だってよ・・・お前だってその・・・女だし・・・?あんまりそうやって強引に近づかれるとその・・・」
「あぁ、その事か。」
そう言って、彼女は俺に近づいてくる。
真っ直ぐこっちを見て。
鼓動が早くなる。
目が離せない。
そして俺の目の前まで来て。
「愛してるぜ、比企谷。」
言ってのけた。
「ん?」
「だ、だってよ・・・お前だってその・・・女だし・・・?あんまりそうやって強引に近づかれるとその・・・」
「あぁ、その事か。」
そう言って、彼女は俺に近づいてくる。
真っ直ぐこっちを見て。
鼓動が早くなる。
目が離せない。
そして俺の目の前まで来て。
「愛してるぜ、比企谷。」
言ってのけた。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「どうだい?どこまで勘違いした?」
「ふへっ!?」
勘違い・・・勘違い・・・そう、いつも俺が自分を戒めてきた事・・・
「思い知ったか!あたしが文化祭以来抱えてきたモヤモヤを!」
「あ・・・あぁ!?あああああああああああああああああ!?」
言った!確かに言った言っちゃってたぁぁぁぁぁ!
何てこった・・・俺が勘違いしたんじゃなくて、俺が勘違いさせていたんだった!
「あれ以来まともにあんたを視界に入れられない日々が続いちゃったよ!」
「うああああああ・・・」
「ずっと何て話しかけていいか判んなかったよ!」
「うああああああ・・・」
何てこった・・・俺が勘違いしたんじゃなくて、俺が勘違いさせていたんだった!
「あれ以来まともにあんたを視界に入れられない日々が続いちゃったよ!」
「うああああああ・・・」
「ずっと何て話しかけていいか判んなかったよ!」
「うああああああ・・・」
「・・・クハハ。ま、これで許してあげる。」
「・・・え?」
「あんたさっきから『え?』とか『へ?』とか『うああああああ』とかしか言ってないよ?」
「し、仕方ねぇだろ!あんな事言われちゃ・・・」
「・・・あたしも言われたんだけど。」
「う・・・」
「・・・え?」
「あんたさっきから『え?』とか『へ?』とか『うああああああ』とかしか言ってないよ?」
「し、仕方ねぇだろ!あんな事言われちゃ・・・」
「・・・あたしも言われたんだけど。」
「う・・・」
「その場のノリみたいなもんだってのは判ってたんだけどさ、やっぱりそうなっちゃうじゃない?」
「そうだな・・・それは良く判る。」
「だから、これで貸し借り無し。謝罪もいらない。」
それは・・・いつか俺が誰かに言った言葉。
「そんで、こっからやり直し。」
それは・・・いつか誰かが俺に言った言葉。
「それがあたしが今回やりたかった事。あんただったら貸し借り無しにした時点で、それまでの関係ごと溝の外へふっ飛ばしちゃうんだろうけど。」
確かにそうだった。
「そうだな・・・それは良く判る。」
「だから、これで貸し借り無し。謝罪もいらない。」
それは・・・いつか俺が誰かに言った言葉。
「そんで、こっからやり直し。」
それは・・・いつか誰かが俺に言った言葉。
「それがあたしが今回やりたかった事。あんただったら貸し借り無しにした時点で、それまでの関係ごと溝の外へふっ飛ばしちゃうんだろうけど。」
確かにそうだった。
「あんたとあたしは、ちょっとくらい似てたかもしれないけど、全然違うからね。」
「あぁ、そうだな。」
ったく、今日は負けてばっかりだ・・・ほんっと、敵わない。
「あぁ、そうだな。」
ったく、今日は負けてばっかりだ・・・ほんっと、敵わない。
「おまたせ2人とも。」
しばらくして彩加が戻ってくる。
むぅ・・・心の中でも名前呼びはちょっと恥ずかしいものがある。
「はい八幡。」
「あぁ、サンキュー。でもいいのか?貰っちゃって。」
「うんいいよ。これまでお弁当たくさん分けて貰ってたし。」
「はい川崎さんも。お疲れ。」
「ん。」
3人、壁を背にして座り込む。
俺の両脇に座る彩加と川崎。俺たちの距離感を表現したような位置。
俺たちの距離感だって・・・?全く、普段の俺からは想像もつかない考えに行きついちまったもんだ。
「ったくお前ら良かったのか?俺と居るとろくな人間にならんぞ?」
この期に及んで見苦しいが、つい聞いてしまう。
もしかしたらこの一言で怒られてしまうかもしれなかったのに。
それでも聞きたかった。
俺の両脇に座る彩加と川崎。俺たちの距離感を表現したような位置。
俺たちの距離感だって・・・?全く、普段の俺からは想像もつかない考えに行きついちまったもんだ。
「ったくお前ら良かったのか?俺と居るとろくな人間にならんぞ?」
この期に及んで見苦しいが、つい聞いてしまう。
もしかしたらこの一言で怒られてしまうかもしれなかったのに。
それでも聞きたかった。
「アハハ。それは無いよ。」
彩加が笑って切り返す。
断言しちゃうのか。
「ずっと一緒に居たあんたの妹さんは、ろくな人間じゃないって言うの?」
川崎が横目で切り返す。
おのれさすがブラコン。シスコンを言いくるめる術を知ってらっしゃる。
彩加が笑って切り返す。
断言しちゃうのか。
「ずっと一緒に居たあんたの妹さんは、ろくな人間じゃないって言うの?」
川崎が横目で切り返す。
おのれさすがブラコン。シスコンを言いくるめる術を知ってらっしゃる。
「あんたは自分の目を腐らせちゃったけど、妹さんは腐らせない。そうだろ?」
「おま・・・っ!お前らまさか・・・」
「うん、小町ちゃんから八幡の目の話、聞いたよ。」
昔。小町が中学に上がった頃。
小町が家で泣いたことがあった。
原因は俺・・・の風評。
俺自身はその頃にはもう風当たりの強さには慣れてしまっていたが、小町はそうもいかなかった。
小町自身が悪く言われたわけではないのに。
我が家で小町が泣いているという絵ヅラは非常に不味く、こんな光景が両親に見られたら間違いなく俺がどやされる。
その時の俺は多分そんな事を考えていたんだろう。
俺は小町にこう教えたんだ。
小町が家で泣いたことがあった。
原因は俺・・・の風評。
俺自身はその頃にはもう風当たりの強さには慣れてしまっていたが、小町はそうもいかなかった。
小町自身が悪く言われたわけではないのに。
我が家で小町が泣いているという絵ヅラは非常に不味く、こんな光景が両親に見られたら間違いなく俺がどやされる。
その時の俺は多分そんな事を考えていたんだろう。
俺は小町にこう教えたんだ。
"涙流してしまえば辛い事なんざ一緒に流されていく"
"でも流しきれないうちにまた辛い事があると悪循環が起こって目元に辛い事が溜まっちゃうんだ"
"結果、目が腐る"
しかしあいつは不貞腐れて『なら小町もお兄ちゃんと一緒に腐る』とか言い出しちゃったんだ。
そんな事になってみろ、俺は家を追い出されかねん。
"俺は別にこの目が嫌いなわけじゃないんだ、むしろ気に入ってるまである"
"腐っちまった目ん玉だから腐らせちゃいけないものくらい一発で解るんだぜ"
"お前は腐っちゃいけないヤツだから、辛い事があったら逆に笑うんだ"
「『じゃないと俺はこの家から追い出されるぞ』だっけか?」
「うがあぁぁぁぁ!比企谷家でトップクラスに恥ずかしいエピソードをお前らぁぁぁ!」
"でも流しきれないうちにまた辛い事があると悪循環が起こって目元に辛い事が溜まっちゃうんだ"
"結果、目が腐る"
しかしあいつは不貞腐れて『なら小町もお兄ちゃんと一緒に腐る』とか言い出しちゃったんだ。
そんな事になってみろ、俺は家を追い出されかねん。
"俺は別にこの目が嫌いなわけじゃないんだ、むしろ気に入ってるまである"
"腐っちまった目ん玉だから腐らせちゃいけないものくらい一発で解るんだぜ"
"お前は腐っちゃいけないヤツだから、辛い事があったら逆に笑うんだ"
「『じゃないと俺はこの家から追い出されるぞ』だっけか?」
「うがあぁぁぁぁ!比企谷家でトップクラスに恥ずかしいエピソードをお前らぁぁぁ!」
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