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    元スレほむら「魔法少女の日常」

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    タグ : - まどほむ + - 暁美ほむら + - 魔法少女まどか☆マギカ + - 鹿目まどか + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    601 = 596 :

    「あぅ…ん…」

    「だから人前でいちゃくらしないでっての! ほむらも自重! あんたの理性が一応、最後の砦なんだから! 不安だけど!」

    「だ、大丈夫よ。多分…」

    「頼むよぉーほむらぁー…」

    さやかがお願いだから、とほむらに抱きつく。

    602 :

    おいそんなことしたら

    603 :

    まどかさーん!

    604 :

    さやかちゃん終わった…

    605 :

    まどかさんによる儀式(ご褒美タイム)を邪魔した挙句、ほむらちゃんにくっつくなんて・・・

    606 :

    ムチャシヤガッテ...

    607 :

    ほむらはまどかアタックに満更でもないのだから、この際、受身だけでなく自ら求め攻めるようにすれば色々と解決するのではないか
    パパとママの睡眠不足以外は

    608 :

    「……」

    「……」

    静かな沈黙。

    「あ」

    そして、はっと我に返って顔を青ざめさせるさやか。

    609 = 608 :

    「……」

    やばい。

    私死ぬる?

    花も実も実らないうちに死ぬるの?

    生涯の最後に感じるのは、ほむらのほんのりしたシャンプーと肌から匂い立つほむら自身の香り?

    610 :

    >生涯の最後に感じるのは、ほむらのほんのりしたシャンプーと肌から匂い立つほむら自身の香り?

    良い冥土の土産ができたな

    611 = 608 :

    悪くないかも。

    いやいや困る。悪くないけどそれは困る。

    「……」

    恐る恐るまどかの方を見ると、意外にもその表情は至って穏やかだった。

    「どうしたの? さやかちゃん」

    612 = 608 :

    まどかの視線にも、『アゴニーア・ベッロ・グワルダトゥーラ』(美しき死の視線 byマミ)は感じられない。

    「あ…いや、なんでもないです。ええと…、へ、平気…なの?」

    「ウェヒ。今のは邪な気配を感じないからセーフだよ」

    「そ、そっか! 今のならいいのか! あたし生きてるうううううぅっ!」

    きっと今、あたしの頭上には天から光が差している!

    613 = 608 :

    「…で。まどかさん? 邪な気配を…か、感じたら?」

    「死の宣告。1ターンでDEATH♪」

    「やめてええぇっ! 即死じゃんかああっ!」

    慌ててほむらから離れる。

    「なんまんだぶなんまんだぶ…。い、今あたしソウルジェムそんな余裕無いからたのんますぅ…」

    614 = 608 :

    「さやか、落ち着いて。今みたいのなら大丈夫ってまどかも言っていたじゃない」

    「そ、そうだよね! だよね! あたし生きてるよね! 魚とかになってないよね! いや、なんかそんなビジョンが脳裏に浮かんだ気がしただけだけど! だからほむら、悪いけどグリ」

    「魔女になれたらまだいい方かもね…」

    「ひいいいいいっ!」

    「まどかっ!」

    615 = 608 :

    「ウェヒー」

    「落ち着いてさやか。まどかの冗談だから。それに…」

    「え?」

    「私だって、心配してくれたあなたにこうして抱きつかれるのは、何も嫌な事じゃ…ないわ」

    ふい、と顔を逸らしながらほむらが呟く。

    616 :

    あれこの展開は・・・まどほむ→ほむさやか

    617 = 608 :

    「ごはっ!」

    嬉しいけどやめてくださいほむらさん。

    そのほんのり頬を染めた表情は反則です。あんた美人だからヤバイのマジでその顔は。

    別の意味でも本当の意味でも即死death。

    まどかが心なし、あたしを見る視線に冷気を込めはじめているんで。

    618 = 608 :

    「ウェヒ。平気だよ。だって、ほむらちゃんの可愛さは誰だってイチコロにしちゃうから、仕方ないよね。まぁ、私だけが本当のそれを受け止められるんですけどー」

    「…時々、まどかの言葉だといちころ、が一殺に聞こえる時があるけどね」

    「ウェヒ」

    そのにっこり、は肯定なの? 否定しないの? ねぇ?

    「じゃあ、そろそろ私達は帰るわ」

    619 = 608 :

    「あ、うん。そうだね。あたしもこれ以上墓穴掘らないうちに。うん」

    「まどか、行きましょう」

    「ウェヒー」

    まどかか一鳴きして手を振っている。

    ああ、あれ、バイバイ、なんだ。

    620 = 608 :

    あたしもバイバイ、と手を振ると、二人は手を繋いで歩いて行った。

    後に残るは二人の話し声。

    ホムー

    ウェヒー

    「…なんかだんだん人語を忘れていってない? あの二人」

    621 :

    まぁ、とりあえず今日も生き残れそうです。居るか知らないけど神様ありがとう。

    中学生が今日の生存を喜ぶ日常ってのも、実際どうかと思うけどね。

    「…ん?」

    さやかがふと気付く。

    あの時…ほむらは魔女退治の帰りだって言っていたよね。

    622 = 621 :

    じゃあ、なんであの時に魔女反応を感じた訳?

    「ほむら…」

    さやかは仲良く一つの影になって帰って行く二人の遠い背中を見つめ、呟いた。

    「…ところでそっち、まどかの家なんだけど」

    明日は土曜日。

    623 = 621 :

    「……」

    これ以上は何も言うまい、とさやかはオトナの階段を二段飛ばしどころか屋上までひとっ飛びで昇っていそうな二人を見送った。



    夜。

    「そりゃっ!」

    さやかは単身、魔女と戦っていた。

    624 = 621 :

    最初に発見し、しかも孵化したてだった為、慌てて変身して中に飛び込んだ。

    こういうときは一人で戦うのは仕方ないが、しかし、そう言えば何か大事な事を忘れている気がする。

    でもまぁ、だからって引っ込むわけにはいかないしね。

    さやかは躊躇わず結界を進む。

    「あたしだって一人前だよ! …一応!」

    625 = 621 :

    結界内は、時代劇を思わせる絵に描いたような江戸時代。

    現れる使い魔は、足軽みたいな格好でぞろぞろとやって来る。

    「BASARAだったらここで必殺技ぼーん、の100コンボ、なんだけどなぁ」

    だが、数が多いだけで苦労するほどでは無い。疲労こそするが、さやかは斬っては避け、斬っては避けを繰り返して奥、この場合の江戸城へと進んでいった。

    「斬って斬ってじゃなくって避けも入れているところ、ほむらが見たら感心してくれるかな」

    626 :

    だんだんさやかがふびんになってきた(棒読み)

    627 :

    ホムー
    ウェヒー

    628 :

    翌日は土曜日
    つまりノンストップオールナイトですね

    629 :

    つまりまどかの両親もノンストップオールナイトだな(寝れない的な意味で)

    630 :

    1年後、弟か妹が出来てるな

    631 :

    いつまでも鉄砲玉扱いはさせないよ、とさやかは進む。

    城下町を突き進んでいたその時、不意に使い魔が消え、周囲が普通の江戸の街みたいに町人で賑わう光景になった。

    「?」

    突然江戸ワンダーランド日光江戸村みたいな雰囲気になった事にさやかは戸惑う。

    その時。

    632 = 631 :

    「鰹は渡さねぇ!」

    「そりゃ俺が買ったんだっ!」

    突然、ふんどしTバッグの若者二人が鰹を奪い合い、喧嘩しながら通りへ飛び出してきた。

    「へっ?!」

    さやかが呆気にとられていたその時。

    633 = 631 :

    「アブソリュートタイムANZX-9121年83時05分。無事、タイムワープ成功しました」

    「誰っ?!」

    「当時の人々にとって、私は時空を超えた存在です。彼らにとって私は宇宙人のような存在です。彼らに接触する際には細心の注意が必要です。私自身の介在によって、この歴史が変わることも有り得るからです。彼らに取材を許してもらうためには、特殊な交渉術を用います。それについては極秘事項のためお見せすることは出来ませんが、今回も無事密着取材することに成功しました」

    「だから誰?! 取材って何?!」

    いつの間にか、さやかの隣に青づくめの長身の男が立っていた。

    634 = 631 :

    「えー、初鰹を求める商人の欲求はこのように毎年加熱し、時には刃傷沙汰を起こす事もあったと言われています。他にも初なすびなど季節の旬のものが初物として重宝され、初物を食べる事で寿命が七十五日延びるとさえ言われていました」

    「ほー…。じゃなくって!」

    「苦労して手に入れた初鰹は、場合によっては自分が食べる為と言うより、客人に振るまい、その持て成しによって自分の羽振りの良さを見せつけ、地位を鼓舞する事に利用されていたと言う事です」

    「…えーと」

    どうしよう、色々。とさやかが頭をかく。

    635 = 631 :

    「主に料理方法としては」

    青い男が包丁を振りかぶった。

    「刺身にして」

    「!」

    「腹を切り裂いて」

    636 = 631 :

    さやかが体を反らし、寸出のところで包丁を避ける。

    「赤い血をまき散らし」

    だが、僅かに避けきれず、胸の真ん中に痛みが走り、そして鮮血が散る。

    「八つ裂きにしたと言います」

    たった今までカナメール王子か二階堂かG3の中身のような顔だった男はぐにゃりと歪み、能面のような、しかし口の裂けた顔の、十二単姿の魔女に姿を変えた。

    637 = 631 :

    「こ、こいつが魔女っ!」

    さやかが後ろに跳びながら剣を構える。

    「くっ! 不意打ちとはやってくれるじゃん!」

    容赦しないよ、とさやかが剣をありったけ精製しようとしたその時。

    ソウルジェムがどくん、と濁った。

    638 = 631 :

    「…そ、そうだ。忘れて…」

    何も出来ないまま、さやかはよろめくようにして地面に降りる。

    ソウルジェムは、黒かったのだ。

    「そうだよ…。最近、ちょっと頑張りすぎて…。だからほむらに、あの時グリーフシード譲ってって…言うつもりだったんだ…」

    夕方の事を思い出す。

    639 = 631 :

    それに少し前もほむらに同じ事を言った時、今は無いから、魔翌力消費は控えめにしてて、と念を押して言われていたんだった。

    なのに、ソウルジェムの穢れを今の今まで忘れていた。

    今日、言えたのに。

    「…でも、だからって逃げられない! 今逃げたら、誰かがこいつの餌食に…。でも、やばいなぁ」

    魔女が包丁、と言うには刃が長すぎる、殆ど刀のようなそれを十本以上も飛ばす。

    640 = 631 :

    「よりによっておんなじような武器かよっ! でも、遅…あっ」

    穢れたソウルジェムは、時々腹の中に鉛でも入れられたかのように体を重くする。

    素早さが売りのさやかが足をもたつかせ、そして脇腹に包丁が一本突き刺さった。

    「あぐぅっ!」

    熱いほどの激痛が脳を揺さぶる。

    641 = 631 :

    包丁は腹から背中まで突き抜け、地面に刺さってさやかを縫い付ける。

    「…せ、脊髄は逸れてくれたか」

    只でさえ脊髄は今ヤバイんだから、喰らったら正直駄目だったかも。

    つうか今のあたし、かなりスプラッタだなこれ。腹からこぼれたら流石にモザイクもんだよね。

    ソウルジェムは限界。つまり攻撃はおろか治療も出来ない。だとすれば…あたしは…。

    642 = 631 :

    あたし…。

    …もしかして、本気でビンチ?

    さやかが顔を青ざめさせる。

    裂けた口を赤々と染めた魔女が、棲羽亜陀のような剣に舌なめずりして振りかぶる。

    あー…。あの武器手に入ったんだ。いいなぁ。

    643 = 631 :

    何か、テレビでも見ているかのように現実感が無い。

    …これ、詰み?

    じゃ、仕方ないなぁ。

    ごめんね。みんな。あたし、リタイヤみたい。

    神様、あなたの元に行きます。居るか知らないけど。

    644 = 631 :

    さやかがうつむき、目を瞑りかけたその時。

    耳をつんざく金属音と共に魔女の持つ刀が砕け、魔女が体中に穴を開けながら吹き飛ぶ。

    「あなたらしくないわね。さやか」

    黒い髪の魔法少女が、ふわりと髪を手で梳きながら声をかけた。

    「うぉう! 神様ありがとーっ! まだあんたのトコロにはいかないぞぉっ!」

    645 = 631 :

    今日はここまで。

    646 :

    このさやかはいいなぁwwww

    >>1乙!!

    647 :

    誤爆したのかと思ったが面白かった

    649 :

    「何の話?」

    「こっちの事っ! そしてほむらぁーっ! 愛して…っ! え?」

    さやかが一転満面の笑みで破顔したその先には、屋敷の屋根の上で黒い羽を広げながら機関銃を構えるほむらが居た。

    「ちょっ?! 何その羽!? かっこいいじゃん! マミさん見たら絶対また何か名前付けるよそれ! また新しい技? ちょっとチート過ぎるよ! 不公平だあーっ! どうやったのよっ?!」

    「気張ったら出た」

    650 = 649 :

    「なにそれ?!」

    「主人公補正は自分じゃどうしようも無いのよ。諦めなさい」

    ほむらがさやかの前に降り立ち、手に弓矢を生成してして構える。

    「ちょ! ちょっと! その前にこれ抜いてこれ! 痛いの! かなり! 乙女のお腹に傷が残っちゃう! いやマジ痛いの!」

    「今抜くとこぼ…かえって危ないわ。魔女を倒して消滅させた方がいい。もう少しだけ、我慢して」


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