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元スレ上条「俺がジャッジメント?」初春「2です!」
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また。
まただ。
こう、胸にキュンと来る様な、妙にギュッとしたくなる様な。
初春「パスタもいいなー。でもハンバーグも捨てがたいな、むむむ」ムー
上条「……………………」キュン
初春「デミグラスソースのオムライスもいいし、ピザも美味しそうですー……………………当麻さん?」
上条「ん? あ、いや、どした?」
初春「あっ、ごめんなさい、私ばっか見ちゃってました」アセ
上条「はは、いいぞ」
変な所を見られたか、と取り繕う言葉を出すがどうやら怪訝には思われなかったらしく上条は少し安堵していた。
すると初春が、テーブルの上の彼女よりにあったメニュー表を真ん中当たりまで移動させ、上条に微笑みかける。
上条「ん、決まったか?」
初春「いえ、まだですけど………………当麻さんと、一緒に見たいな、って…………///」
…………それは反則だろう。
その様子に照れ隠しで初春から真ん中に寄せられたメニュー表を覗き込む様にして視線を逸らす。
初春もメニュー選びを再開させ、二人でそれをじっと眺めていた。
───……………………ち、近い…………!
ふわ、と彼女の頭から甘い香りが漂う。
本日、実は彼女の頭にはいつもの花飾りではなくワンポイントの一輪の花が象られたヘアピンがついているだけ。
佐天がつけているそれとどうやら同じタイプの物で、それも実に彼女に似合っていると思う。
というか、あの花飾りでは無しに直に彼女の頭が僅か数cm目と鼻の先にあるものだから、彼女の使用しているシャンプーの甘い香りが息をするだけで入り込んでしまうのだ。
上条「……………………お、俺はもう決まったか?」
初春「は、はい?」
妙な緊張感から支離滅裂な文章が口から出たのは仕方のないこと…………かなぁ?
初春「そういえば、当麻さんっていつもご飯はどうされてるんですか?」
上条「ご飯? いつも作ってるぞ?」
初春「あれ、インデックスさんは料理は…………」
上条「あいつは作らない、というか作れないんだよなぁ」
初春「そ、そうなんですか? あれ、それじゃ今日はインデックスさんは」
上条「ああ、それなら大丈夫だ。代役頼んであるからなー」
午前中、出掛ける際に「今日俺の分のご飯はいらないから」と言うと妙に訝しげな視線を三つ投げ掛けられたがオルソラの「了解なのでございます」の声で何とか有耶無耶に薄められて難を逃れていた。
こういう時に妙に勘の働く少女達の様子にたじろぎながら逃げる様にして仕事場まで逃れた事はまあいいのだろう。
初春「あの、聞いてもいいですか?」
上条「ん? どした?」
初春「その…………インデックスさん、って」
上条「ああ、インデックスの事ね。んー、と…………」
何と説明したらいいのだろうか。
魔術の事はなるべくなら学園都市内ではおおっぴらにしたくないし、それに。
目の前の少女に、危険が迫るのだけは特に避けたい。
ただ魔術の事を口に出した所で初春がどういう行動に出るのかはわからないし、どうなるのかはわからない。
ただそれでも、やはり少しでも彼女に危機が降り懸かる可能性というのを無くしたい。
ましてや今、まだ詳細はわからないのだがこの学園都市でその魔術の事件が起きたばかりという状況なのだ、殊更中々に言いづらい事だ。
あの時、病院内で聞いたあの話。
打ち止めを守る為に、勇敢に学園都市第二位の男に立ち向かったというのだ。
ジャッジメントとしてというのもあるのだろうが、そんな正義感溢れる彼女の様子からこの事件の匂いを嗅ぎ付ければきっと彼女はそれに自分からも関わろうとしてしまうのだろう。
目の前の少女が傷付くのは、一番見たくない。
上条「そうだな、訳あってウチで預かってるだけなんだ。ほら、昨日のあの三人いただろ? あの三人はその、保護者みたいなもんでさ。あいつらから頼まれたんだよ」
初春「その、訳とは?」
上条「んー…………、なんつーか、その…………」
どうしよう。
何とかごまかしたいのだが。
ただ、上条は揺れている。
彼女を危険から遠ざけたい自分と………………隠し事をしたくない、自分と。
相手が美琴とかだったのならば問答無用で隠していた。
しかし、彼女は違う。
ありのままの自分で接したくて、ありのままの全てを知ってほしくて。
自分の知っている数少ない物を、共有したくもあって。
上条「…………………………っ」
言葉に、詰まった。
が。
初春「ぁ………………当麻さん、ごめんなさい」
上条「え────────」
ペコリと下げられた頭に、上条は戸惑った。
初春「言えない事、言いたくない事。誰にでもありますよね」
上条「……………………」
初春「御坂さんの事も、御坂さんから話してくれるまで私は聞かないって決めたんです」
上条「……………………ああ」
初春「全てを聞くだけが優しさ、親しい間柄じゃないってあの時知ったのに、また言いづらそうな事をつい当麻さんにも聞いてしまって。ダメだな、私って」
コツン、と自分の頭を叩くようにして自嘲した笑い顔を浮かべる初春を見て、胸がズキッと痛んだ。
痛い。
違う。
彼女にそんな顔をさせる為に、そうしたんじゃないのに。
上条「………………初春さん、ごめん。御坂と同じように、今は言えない。言えないけど」
初春「……………………はい」
上条「危ない事もあるから、言えないけど。でも、初春さんには何となく知ってほしい気もするんだ。だから、言うよ。いつか言えるようになったら、その時は聞いてほしい」
初春「……………………はいっ、当麻さん……」
気付けば、そんな言葉を呟いていた。
その時の少し寂しそうな笑顔が、やけに印象的に写った。それが、より一層上条の心を揺らす。
上条「……………………ダメだ、抱きしめてぇ」ボソッ
初春「え、え/// と、当麻さん………………?///」
上条「ぬああっ!? き、聞こえてた…………?」
初春「は、はい…………その、聞こえてしまいました……/// オ、オネガイシマシュ…………///」
上条「いいいいいいいいいいのか?」
初春「は、はい………………っ///」
上条「…………いや、でもお店の中だしお店の中じゃなくても抱きしめるというのはというか俺何言ってんだこの、このしっかりしろ当麻しっかりしなさいうわヒーハー」
初春「と、当麻さん………………その、来てくれないんですか…………?///」
赤い顔をして、上目遣いでおねだりするようなその初春の表情。
頬に手を当てて少々意識が飛びそうになっている所も…………やたらと、ギュッとしたくなった。
初春「抱きしめて、ください………………っ///」
その言葉ですぐさま初春の元に向かってギュッと抱きしめてしまったのは上条だけのせいではない。
上条「…………………………」ギュギュウ
初春「ふぁ……………………っ////////」
うん、きっとそうだ。
「お待たせ致s………………………………何をしているんですか? とミサカは目の前でいちゃつくバカップルの男性の方を見て驚きと苛立ちが隠せませんんんんんんん」
上条「」
初春「」
店員(?)「離れなさい」パシッ
上条「いてっ、ってみ、御坂妹!? な、何でこんな所に!?」パッ
初春「え、み、御坂さん………………の妹さん? ぁっ、でも当麻さん離れちゃ…………ヤデス///」ギュッ
上条「」ブハッ
御坂妹「」イライラッ
御坂妹の突然の登場も霞んでしまうくらいの。
なんだよこの可愛い生き物、もう。
おつ。
はぁぁぁぁああああああああ~、初春ちゃんはかーわいーなー……ぎゅぅぅぅうううってしてぇ……
はぁぁぁぁああああああああ~、初春ちゃんはかーわいーなー……ぎゅぅぅぅうううってしてぇ……
朝一番に読んだおかげでテンションMAXになりますた
ついでに電車内で2828していたので周りから不審な目で見られました
ついでに電車内で2828していたので周りから不審な目で見られました
乙
ちみくるって何かと思ったらつねるのことだったのね
よくわかったな、お前ら
なにこの可愛い生き物
お持ち帰りしたいんですけど
ちみくるって何かと思ったらつねるのことだったのね
よくわかったな、お前ら
なにこの可愛い生き物
お持ち帰りしたいんですけど
おいおいこんなんで落ちない男がいたらそれは男としてどうかと思うぞwwwwww
初春さん可愛すぎ!!
俺んとこの方言なんか「はよしねー」ってのがあって、無意識に他の地方の人に使ったら……
まあ「す」の連用形と「ぬ」の命令形で平安言葉そのままなだけなんだが
初春さん可愛すぎ!!
俺んとこの方言なんか「はよしねー」ってのがあって、無意識に他の地方の人に使ったら……
まあ「す」の連用形と「ぬ」の命令形で平安言葉そのままなだけなんだが
つねるって意味だとはわかったけど方言だったのね
修羅場クルー?
修羅場クルー?
やばい俺今すげーニヤニヤしててキモイwwwwww
女の子は素直が一番かわいいな
つまり初春が一番かわいい
女の子は素直が一番かわいいな
つまり初春が一番かわいい
なんでそんな突っかかってんの
前もお前らが発端だったじゃんよ
前もお前らが発端だったじゃんよ
御坂妹「こんな所で何をされてるんですか何をとミサカはあなたにズイッと詰め寄ります」
上条「いや、べ、別に普通に飯食いに来ただけなんだが…………」
御坂妹「普通にご飯を食べにですか? あなたはご飯を食べる所で一々女の子を抱きしめる風習があるのですか? 何かの儀式なのですか? とミサカはあなたの言質を取ります」
上条「い、いや、それはだな…………」
御坂妹「大体あなたは少し目を離すとすぐに女の子を引っ掛けていますね。たまに会えば必ず違う女の子を…………ミサカだって…………」
上条「み、御坂妹………………?」
御坂妹「と、ミサカは恋する乙女のモノローグの雰囲気を醸し出します」
上条「あのなぁ…………」
あれから少し時間が経ち落ち着いた(?)頃に上条と初春は座り直し、店員扮する御坂妹にとりあえずと応対していた。
とは言ってもそのまま上条は初春が腰をかけている長椅子の横に座り、初春も上条の腕をその胸に抱いたままの状態であった。
上条「それで。御坂妹はここで何してるんだ?」
御坂妹「アルバイトですが、この恰好を見てもわかりませんか? とミサカはあなたの鈍感具合を心配します」
上条「アルバイトなんて始めてたのか」
御坂妹「カエル医者からの薦めです。社会勉強の一環としてミサカはここで働かせてもらっているのです、とミサカはあなたの質問に律儀にわざわざ答えます」
上条「そうなのか、はは……………………」
なぜか知らないがやけに突っ掛かるような言い方をする御坂妹に上条は顔を引き攣らせ、苦笑いを浮かべる。
確かに今現在の彼女はこの洋食屋の給仕服で身を包んでおり、デミグラスソースのオムライスを運んだそのお盆を抱えていた。
ただ視線は鋭い。
それは上条の…………いや、彼と初春とそして彼らの腕に行ったり来たりしていて、ピクピクと時折眉を動かしている様にも見えた。
御坂妹「…………………………」
初春「……………………あ、あの……御坂さんの妹さん……ですよね?」
少々声を掛けにくそうに恐る恐るといった感じで初春が声を出す。
御坂妹の目はなんだか焦点が合ってないような、それでいて見透かされているかのような気もした。
他人から見て、その少女の顔はまさに美琴本人だ。
余りにも似過ぎているその容姿、姿形。
初春の知る幼い打ち止めもそうだが、今回会ったその少女は肉体的にも美琴のそれである。
彼女を、上条は妹だと言っていたが。
御坂妹「……………………」
上条「御坂妹?」
御坂妹「え、あ、はい。ミサカはお姉様の妹のようなものです、とミサカは答えます」
初春「そ、そうなんですか」
何だか歯切れの悪い御坂妹の言い方に何だろうと思いながらとりあえずはそう返事をする。
何を考えているのかは全く掴めなくただじっと初春はその少女の方を見つめていた。
上条「どうしたんだ? 御坂妹、調子でも悪いのか?」
御坂妹「いえ、至って異常はありません、とミサカは健康である事を報告します」
上条「そっか、それならいいんだけど」
御坂妹はじっと初春を見ている。
その彼女の様子に、初春も何か顔についてるのかなと顔に手を当ててみるが異常はなさそうだ。
その視線に、どうにも落ち着けない。
初春「え、えと。その」
御坂妹「……………………以前、あなたは
「おーい、6番テーブルさんのこれ持っていって」
御坂妹「あ、申し訳ありません。すぐに向かいます、とミサカは答えます」
するとそこで厨房の奥の方からコックさんらしき声が響き、御坂妹はそちらの方に返事をする。
ただいま御坂妹は仕事中で時間帯も夕食時の忙しい頃だ、戻らなくてはなるまいだろう。
ペコリと上条と初春の方に一礼すると、御坂妹はたったっと厨房の方に戻って行った。
上条「…………どうしたんだろ? なんか様子が変だったけど」
初春「なにか私、悪い事しちゃったのかな」
上条「ん? どうしてだ?」
初春「いえ…………御坂さんの妹さんにずっと見られていた様な気がしまして」
それに。
『以前、あなたは────────』
何を言いかけたのだろう。
御坂妹とは会った事もなく、これが初対面であった。
しかし御坂妹のその言葉に、どうやら前から接点があったかの様な意味合いを感じさせられ初春を考えさせる。
上条「んー、まあでも初春さんは気にする事はないんじゃないか? 今日初めて会ったんだろ?」
初春「はい。初めて、ですね」
上条「何だろうな。聞いてみるか?」
初春「あ…………いえ、でも何でもないのでしたらいいんですけど」
初春「え、えと。その」
御坂妹「……………………以前、あなたは
「おーい、6番テーブルさんのこれ持っていって」
御坂妹「あ、申し訳ありません。すぐに向かいます、とミサカは答えます」
するとそこで厨房の奥の方からコックさんらしき声が響き、御坂妹はそちらの方に返事をする。
ただいま御坂妹は仕事中で時間帯も夕食時の忙しい頃だ、戻らなくてはなるまいだろう。
ペコリと上条と初春の方に一礼すると、御坂妹はたったっと厨房の方に戻って行った。
上条「…………どうしたんだろ? なんか様子が変だったけど」
初春「なにか私、悪い事しちゃったのかな」
上条「ん? どうしてだ?」
初春「いえ…………御坂さんの妹さんにずっと見られていた様な気がしまして」
それに。
『以前、あなたは────────』
何を言いかけたのだろう。
御坂妹とは会った事もなく、これが初対面であった。
しかし御坂妹のその言葉に、どうやら前から接点があったかの様な意味合いを感じさせられ初春を考えさせる。
上条「んー、まあでも初春さんは気にする事はないんじゃないか? 今日初めて会ったんだろ?」
初春「はい。初めて、ですね」
上条「何だろうな。聞いてみるか?」
初春「あ…………いえ、でも何でもないのでしたらいいんですけど」
上条「そうかー、ってかそろそろ腕離してくれると嬉しいんですけど…………」
初春「あ…………それはまだ、このままでいさせてください…………その、当麻さんの料理が来るまで…………///」
上条「いや、でもだな…………初春さんのオムライスも来た訳なんだし冷めちゃう訳で」
初春「ダメ、ですか………………?」シュン
上条「」
上条「ダメじゃない」キリッ
初春「…………えへ。ありがとうございます」ギュウウ
上条(ふわぁぁああああぁぁっ!!)
上条の心の叫びもそこそこに。
結局は自分からもその感触を離すのが惜しくて上条の料理が運ばれてくるまでなすがままの状態であった。
上条「このハンバーグ美味いな。ソースどうやって作ってるんだろ」
初春「オムライスもすっごく美味しいですー」
和気藹々とした雰囲気が戻り、二人は雑誌にも載るほどの洋食屋の料理に舌鼓を打っていた。
なかなか雰囲気もいいお店だ、と思う。
目の前でスプーンでちょこちょこ口元にオムライスを運ぶ少女の笑顔にも癒されつつ、上条はお気に入りのお店認定しようとうんうんと頷いていた。
とは言え、金銭的な理由で次に来られるのがいつのなるのかは全く予想も出来ないのだが。
初春「卵ふわふわー♪」フワーン
食べ方も自分とはまるで違う、まさに女の子らしい食べ方。
申し訳なさ程度とも言えるその小さく開いた口の中に少しずつ入っていくオムライス、その唇。
整った綺麗なピンク色の、小さいそれ。
上条「……………………」
───何考えてんだよ俺…………。
何だか今日はずっとそわそわしていて妙に落ち着かない。
何かに心を掻き回されるかの様に…………いやそれは少々大袈裟であるのかも知れないが、心境的にはそんな気分だ。
目の前の少女がやけに気にかかる。
優しさと素直さを兼ね備えた、素直に可愛いと思える少女に。
初春「あの、当麻さん…………ど、どうしました?///」
上条「ん? あ、いや、ごめん。何でもない」
見とれてました、なんて気を抜いていれば恐らく言葉に出てしまっていたのだろう。
先程も抱きしめてぇ云々の失言があったばかりで、自分にブレーキをかけるが如く自制心と湧き出る感覚が激しく戦っていた。
上条「はは、オムライスも美味そうだなーって」
まあこういう時は誤魔化す様に吐く言葉が起爆剤となるのが常套句であるのだろう。
初春「と、当麻さん」
上条「んー?」
初春「はい、あ、あーん………………///」
上条「oh………………」
頬に手を当てて恥ずかしそうにはにかみながら、スプーンにオムライスを乗せて差し出すその姿には上条も思わずその声しか出なかった。
なんだ。なんだ。
一体何だというのだ、この胸の動悸は。
さっきから目の前の少女が可愛くて仕方がない。
その仕草、行動全てに目を心を奪われてしまうような、そんな感覚。
上条「えっと、でも、そのだな」
初春「た、食べてくだひゃい………………///」
噛んだ。今噛んだね。
その様子でさえも胸のきゅんきゅんが上条を襲う。
だがまあせっかくの申し出。
彼女がそうしてくれるのだ、甘えてもいいのだろう。
上条「………………ん」パク
初春「はぅ…………///」
上条「おお、う、美味い!」
初春「お、美味しいですよねっ、ねっ///」
美味しい、それは間違いない。
しかしそれ以上の甘味が感じられ、実のところしっかりと味わう所までは出来やしない。
普段は間接キスなど気にしない上条であるのだが、なぜかこの時ばかりは違う。
なんだかよくわかんなくなってきた。
こうなったら、もう開き直っちゃえばいいのではなかろうか。
上条「んじゃ初春さんも。ほい、あーん」
初春「え、え…………/// い、いいんですか?」
今度は自分の使っていたフォークに小さく切ったハンバーグを突き刺し、それに初春の口元へと運ぶ。
初春はそれを遠慮するように恥ずかしがるように両手で頬を覆いながら上目遣いで一度上条に視線を向けると、意を決して目をつむって控え目にその口を開けた。
下ろしたその手が覚悟を決めるようにぐっと小さな握り拳を作っていた所まで、可愛い。
初春「ん………………///」パク
上条「どう? 美味しいだろ?」
初春「は、はい、美味しいです///」モキュモキュ
上条「よかった」
とろーんとした様子で味の感想を告げた初春に、上条が笑って答える。
初春のその幸せそうな表情が、やけに嬉しかった。
そんな普通の食事風景でも、バカップルがイチャつきまくっている風景に見えるのはどうやら気のせいではないのだろうと思う。
上条「美味しかったなー」
初春「当麻さんすみません、ご馳走様でした」
上条「なんのなんの。また、食べに来ような」
初春「は、はいっ///」
店を出て、街を歩く。
もうすっかり夕暮れから夜の色に街並は変わり、もう冬ともいえる冷たい風はより一層身を縮こまらせる。
大切な時間は、やっぱり流れるのが早い。
冬の哀愁を感じる季節も相俟って、それが寂しく思えた。
上条「よし、んじゃ帰るか。送っていくぞ」
初春「え、そこまでしていただなくても…………」
上条「ダメ。………………もうちょい、一緒にいような」
初春「え────と、当麻さん…………///」
今日は、彼の言う言葉一つ一つが卒倒してしまいそうなほど初春の心を揺らしている。
手も繋いだし、腕も組んだし………………抱きしめてもらったし。
もうダメ。
彼が好きになりすぎて、今幸せ過ぎてどうにかなってしまいそうな、そんな心境。
初春「当麻さん、手を繋いでもいいですか?」
上条「おう」ギュ
初春「………………あったかいです」ギュ
上条「はは、俺も」
大好きな人の優しさ、暖かさ。
それが初春の心を満たしていて、嬉しさで涙さえ出てきてしまいそうなほど。
帰り道の途中にある公園に差し掛かる。
指を絡ませて繋いだ手もそのままに、二人は言葉静かに歩いていた。
でも気まずい空気はない。
公園内を吹き抜ける風が髪を揺らしたって、寒くも感じなかった。
上条「初春さん………………? ってど、どうした?」
初春「え────────あ」ポロポロ
気付けば、頬を涙が濡らしていた。
上条「どこか痛むのか!? 大丈夫なのか!?」
初春「え、全然そんな事ないです。どうして涙が出ちゃったんだろ」
上条「そ、そうなのか…………? それとも、なにか悲しい事でも……」
初春「えへ、そんな事全然ありません。当麻さんといられてそんな風に思う訳はありませんから」
上条「でも、なら何で泣いて…………」
初春「どっちかというと。嬉し泣き、です」グイ
目元を拭い、上条と向き合う。
なぜ自分が泣いたのかはわからないが、彼に心配を掛けさせてしまって申し訳なく思った。
上条「……………………」グイ
初春「ふぁ………………」
そっと微笑んで、彼は指で自分の目元を拭ってくれた。
彼が何度か自分にしてくれた、その行為。
その瞬間に自分の涙は止まってしまう、初春だけに効く魔法のようで。
大好きな彼が、自分を見ている。
大好きな彼が、こんなにも近くにいる。
大好きな彼が、大好き。
上条「もう大丈夫か?」
初春「当麻さん………………」
初春「大好き、です────────」
上条「ん────────!!??」
気付けば、彼の首に腕を回し。
そっと、彼の唇と自分の唇を重ねていた。
御坂妹「これは………………!? とミサカは後を追って来てみたはいいのですが衝撃的な展開に驚くしか出来ません………………って何をしているのですか! 離れなさいっ!」
初春「」エ?
上条「んん───んん───(御坂妹)!!??」イヤソレヨリモクチビルガガガ
出遅れた感に襲われながら御坂妹は後をこっそりつけた二人のまさかの行動にストップを必死の形相でかけていた。
ふぅ……
なにこのかわいいいきもの……おもちかえりしたい……
なにこのかわいいいきもの……おもちかえりしたい……
読んでてまさかとは思ったが…
イィィヤッホォォォイィィィィィィ!!!!!
もうこれだけで今日は生きていけるぜ!
イィィヤッホォォォイィィィィィィ!!!!!
もうこれだけで今日は生きていけるぜ!
ふぅ、乙
しかし初春さんも大概不幸だな
毎回いちいち修羅場るしww
しかし初春さんも大概不幸だな
毎回いちいち修羅場るしww
あらあら、当麻さんが…あの鈍感な当麻さんがついに恋心を自覚したのですね…
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