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元スレ上条「俺がジャッジメント?」初春「2です!」
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>>1乙
>>555
は?
は?
>>555
何を今更
何を今更
俺たちは舞つことを…
強いられてるんだ!
何かしてないと落ち着かない(泣)
強いられてるんだ!
何かしてないと落ち着かない(泣)
>>1
生存報告してー
生存報告してー
>>561
こらテメェあげんな!
こらテメェあげんな!
垣根「……」
何をするでもなく、当てもなく一人の男は歩く。
何をしようにも、何処かへ行こうにも『喪失した記憶』が垣根の思慮の道を閉ざす。
自分が何者で、どういう人間だったのかも思い出せずただ道を歩く。
上条の部屋に運ばれる前の事はほとんどない。
自分というモノを教えてくれるのは、自身が唯一はっきりと思い出した名前だけ。
道行く人々に『垣根帝督という男を知っているか?』と尋ねても恐らく生返事しか返ってこないのだろう。
すれ違う人々から妙に顔を見られたり声をかけられる訳でもなく、自分は顔が知られている有名人という訳でもない事はわかった。
自分を知ってるぅ? などというナンパにも近い声のかけ方などする気もないし、そこまでのナルシズムは持ち合わせていない……と、言いたい。
まぁ傍目から見ればそこそこ受けは良さそうな顔をしているのだが。
垣根「はぁ、これからどうすっかな。いつまでもあいつの世話になる訳にはいかねぇし、あいつんとこにいる子らは全員あいつにハートマークの矢を今にも引こうっていう状況みたいだしなぁ」
その矢の向きを全部自分に向けられたら……なんていう思考は全く浮かんでこない。
状況が状況だ、今はとにもかくにもいち早く記憶を取り戻す事が先決だろう。
あの時、自分は死んだのではないか──
上条の部屋にてその疑問が咄嗟に口から出たのは一体何だったのだろうか。
死地へと向かう道の途中であったのか。
思い出したい、思い出さねばならない。
自然と沸き上がるこの義務感が、少し垣根を焦らせてもいた。
ため息混じりの息を吐き、当てもない記憶探しの探索を続行する事にした。
佐天「すっごーい、もう着いちゃった」
黒子「まるで馬にも乗っているかの様な気分でしたの」
初春「むー……」
上条「もうね? 明日の朝どうなるか予想がついちゃってる訳よ? ここ最近学級裁判が頻繁に行われてね? 毎回被疑者は俺ね? 最終的にはいっつも裁判員達から執行猶予無しのタコ殴り実刑判決でね?」
早く着いたすごーいというキラキラした視線を上条に送る佐天
引っ付けた事による喜びを表したいけどこっ恥ずかしさが先行して馬扱いする黒子
上条にひっ付くのは私だけですという怨めしい視線を二人に送る初春
翌日に自身に降り懸かる危害を懸念し一人でぶつくさ壁にかけられたカレンダーに一人ごちる上条
カオスとまではいかないが何というか、説明のし難い状況、それぞれの心持ちであった。
固法「こんにちはー……うん?」
それは次に第一七七支部に姿を現した支部長の反応を見てみればわかりきった事だろう。
黒子「そういえば、脚はもう大丈夫なんですの?」
上条「ん? おー。お? 言われてみりゃもう大丈夫だな」
黒子「先程のあの走りぶりから恐らくもう大丈夫だろうとは思いましたが、それならよかったですの」
上条「はは、さんきゅ」
黒子(上条さんの脚が治った事は喜ばしいのですが……)
しかし腕が組めなくなったというジレンマにほんの少し憂鬱になりかける黒子であったが、ぶんぶんと頭を振ってその考えを消しておいた。
特に事件もない日のジャッジメントの仕事は大体見回り警邏、という形になる。
先輩風紀委員に連れられ、研修風紀委員である上条は黒子と共に街中を歩く。
特に変わった事もなく、いつもの学園都市の風景だ。
黒子(でも、これは、これは。実質、ほほ、ほ放課後デートというもの……!)
妙に張り切っているような黒子を見て仕事熱心なんだなと上条は感想を漏らす。
黒子の内心抱いているものには全く気付かないのはいつも通りの上条だった。
黒子「脚は大丈夫の様ですが、お顔の方はどうですの?」
上条「ん? そうだなぁ、目立たない程度には治るんじゃないかな。診てくれたのはあの先生だし」
黒子「あんなに血が出てらしたのに……」
上条「まだガーゼは取れないけどなー、でも痛みもないし大丈夫なんじゃね?」
黒子「またご自分の事をまるで他人事の様に……」
上条「インデックスもな、言うんだよ。『とーまはいっつも怪我して帰ってくる』ってな、怪我しようと思ってしてきてる訳でもないんだけどどうにも不幸体質でなー」
黒子「貴方はもう少し自分の事を考えるべきですの」
上条「はは、インデックスにも言われた。ほっぺた見たらいきなり泣きそうになってたし、神裂も五和も刀と槍持ち出して犯人が収容されたとこに襲撃に行こうとしてたし……」
黒子「……どういう方々なんですの。というか、学園都市の外部の方々だとお見受けしましたが、ID等はお持ちなのでしょうか」
上条「んあ、あ、ID……? も、持ってんじゃないかなー……?」
黒子「曖昧ですわね。学園都市の規則で定められている以上、外部の人間は滞在許可証を取得しなければなりませんのよ? これはジャッジメントである私共がキチンと取り締まらなければなりませんの」
上条「そ、そーですねー……」
黒子「……まあ、貴方の関係者であるのならばそれはそれで信頼に値しますが……当麻さんならば」ボソッ
上条「ん? なんてったの?」
黒子「い、いえ、なんでもありませんの///」
本来ならば一人で行うであろうパトロールの時間も、今は上条と一緒。
そしてこれから暫くこの状況が続くとなれば、自然と黒子の口元も緩んでしまうというものだ。
それを上条には悟られない様に隠すのに努力を続ける事になるのだろうが。
充実感、というものが黒子の心の内の大部分を占めていた。
黒子「ただいま戻りましたの」
上条「ただいま戻りましたー」
初春「あっ、おかえりなさい当麻さん! 白井さんに変なコトされませんでしたっ?」
上条「いや、別に何もされてないけど……」
黒子「ど、どういう意味ですの初春っ!」
上条と黒子が一七七支部に戻ると、真っ先に初春が上条の元へと駆け寄る。
今にも飛び付きそうなほどの勢いに圧され、上条は一瞬たじろいで苦笑いをしながら答える。
本日は特に大した事件や仕事もなく、定時には終わるのだろう。
平凡な学園都市は今日も平常運行だ。
……ただ。
上条の懸念する不穏な空気は、誰にも気付かれる事なく水面下で様々なところへとその手を伸ばしていた。
黒いフードを被った齢二十歳前後の男が地面に描いた魔法陣の上にどこからか拾ってきただろう様々な動物の死体を並べる。
犬、猫、亀、土竜、そして人間らしき骨も────。
「……神の右席でさえも退けた連中、ね」
ボソッと呟きながら黙々と作業を続ける。
夜目がきくのだろうか、夜の帳が落ちた闇の中でも頭の中で描いた計算と寸分違わずにそれをこなしていく。
「神の右席、というのは解らぬが。まあ、だがこれならさすがにその連中にも手も足も出ないんじゃないかえ?」
しかし、完全に独り言とも取れる状況の中、男の声に答える一人の女の声。
口調からは古風めいた言葉が見受けられるのだが、声色からするにこちらもまた男と同年代かそれか少し上くらいのものだろう。
「……いたんスか。いるならいるって言ってくださいよ」
「ふむ、わらわはここにいるぞよ」
「……」
突然の返答に男は驚く素振りも見せずに驚いたという。
しかしその男の様子から、視界は暗く表情は窺えないのだが恐らく女は面白くないとも感じているのだろう。
「ちぇっ、つまらない奴じゃの」
「へーへー、これから面白くなる所なので座して幕開けをお待ちになって下さいな」
「なんじゃその暗愉は。わらわの時代には伝わらぬ例えじゃ」
「舞台もなければ演技もない時代でしたね、確か。でもこれくらい察してください。頭いいんでしょう?」
「わらわに向かってその口遣い、本来なら即刻首が跳ねておるがの」
「時代が違いますよ時代が。まあそれらも総てが終わった後にゆっくりと覚えていけばいいでしょう。教えますよ、貴女が滅した後の日本というものを」
「にほん、とはなんじゃ」
「ああ……そこからでしたね。貴女の時代で言うのなら、倭の国──邪馬台国、と云った所でしょうかね」
「ふむ……やはり滅びておったか」
「いずれ取り戻せましょうよ。幻想殺しの死と魔道図書館をもって、ね」
「敵となるのは幻想殺し、天草式と言っておったな」
「あとはこの学園都市全体、でしょうね。ここを落とせれば世界の総て、貴女の手の元に」
「ふむ、せかいというものも解らぬが。しかし、妙な時代に『黄泉がえり』させられたものじゃな、わらわも」
「貴女の魅力にとりつかれた一人ですよ、僕は────ヒミコ様」
「わらわを呼び寄せる程の実力の持ち主にそう言われるのも悪くは思わぬがね」
恋人同士の蜜時と見る人が見ればそういうのだろうか。
お互いを信頼しているのかしていないのか。
従事か愛情か。
それはきっと当人同士にしかわからないのだろう。
しかし、そう言い合いながらも二人の口は幾分か愉しそうだ。
それはこれから起こる事柄、彼らが思い描く未来に期待を寄せて、なのだろう。
『おいでませ、おいでませ
死道より出でし輪廻の廻道よ
こりゃまた狭き門 幅広げ
滅せしその身をこの世にと
また一つ おいでませ おいでませ』
男の流れる様な唄が闇に響く。
描いた魔法陣から光が浮かび上がり、死体を包み込む。
まるで天から息吹を吹き込まれる様な。
まるで神からの祝福を受けるかの様な。
ヒミコと呼ばれた女は、心なしかその光景に目を奪われていた。
土御門「……なんだと?」
金髪にサングラスという如何にもガラの悪そうな男がそのサングラスの奥の瞳を震わせる。
電話口から発せられたその言葉が信じられない、という風に。
彼の出身といえば、代々受け継がれた位高き陰陽師一家。
誇り高き家柄は他の追随も赦さぬものであり、またその人となりの心構えも幼少より鍛え上げられる。
家の為、一家の為。
それを叩き込まれた名家の一族は、決して自分の家の名に泥が付くような真似などしない。
学園都市に来た土御門自身も、彼の真意は誰にもわからないのだが土御門という家の名を汚す事はしない。
彼の裏の顔としても、仕事を完璧にこなし容易に名を知られたりはさせない。
土御門「あいつが……?」
電話口から告げられたその名を土御門は反芻する。
様々な感情が今彼の中でひしめき合っている様だ。
土御門にとって、縁のある人物であったのだろうか。
土御門「……ああ、わかった」
苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべ、乱暴に電話をポケットに仕舞う。
暗部が解体されたからといって、土御門に課せられる仕事は実はなくなる訳ではない。
やらなければ、やられる──その世界に身を置いてきた。
ふぅ、と一息つき彼はいつもの顔に戻す。
もうそろそろ大切な家族が顔を出す頃だろう。
舞夏「あにきー、ご飯どーする?」
土御門「にゃー、舞夏の作ったもんならなんでもいいぜい。ちょっくら用事でカミやんとこに行ってくるにゃー。ご飯出来る頃に戻ってくるぜい」
舞夏「おー、いってらっしゃい」
バタン、とドアが閉まる。
もう一度、土御門はふぅと一息ついていた。
本当にごめんなさい
最近いきなり忙しくなっちって書いてる時間がどうしても作れなかった
幾分かマシになったから時間空かない様に頑張るぜ
中傷罵倒とか甘んじて受ける
また次回!
最近いきなり忙しくなっちって書いてる時間がどうしても作れなかった
幾分かマシになったから時間空かない様に頑張るぜ
中傷罵倒とか甘んじて受ける
また次回!
きてたー
待ってるから自分のペースで投稿してくれたらいいぜ!
待ってるから自分のペースで投稿してくれたらいいぜ!
やっと追い付いた…htmlの海に沈んだパート1を今朝から読み始めたが、漸く追い付いた
>>593
知り合いだったら殴った後に連絡絶つレベル
知り合いだったら殴った後に連絡絶つレベル
やっといてなんだがageた程度で怒るのが理解できない
「あ、更新じゃないのか」ぐらいに思って済むレベルだと思うんだが
いい加減その流れ寒くないか
「あ、更新じゃないのか」ぐらいに思って済むレベルだと思うんだが
いい加減その流れ寒くないか
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