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元スレ上条「俺がジャッジメント?」初春「2です!」
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>>152
そげぶっぶ
そげぶっぶ
黒子、本当に可愛い。
ってか、上条に殺意覚えるのって、もしかして僕だけ?
ってか、上条に殺意覚えるのって、もしかして僕だけ?
>>155
俺はお前に殺意を覚えたかな
俺はお前に殺意を覚えたかな
>>155
お前臭いな
お前臭いな
>>155
よし、死ね
よし、死ね
>>155のうんこはくさい
なんだこの流れwwww
>>155の人気に嫉妬wwwwww
>>155の人気に嫉妬wwwwww
仕事であるはずのパトロールがこんな楽しい時間に変わろうとは。
上条「それでなー、青ピと土御門のせいで連帯責任っつって。俺まですけすけみるみるさせられる事になってな」
黒子「それは災難でしたのね。それですけすけみるみる、とは?」
上条「ああ。目隠ししてトランプを見ずに図柄と数字を10回当てるやつでさー…………」
黒子「それは透視能力のカリキュラムではありませんの?」
上条「小萌先生がさー、なんか『上条ちゃん達は努力が足りませーん』って言い出してさ、努力すれば見えるはずっつってもわかる訳ないっつの。できないから『ポーカー10回勝ったらにしてあげますぅ』ってそれも目隠しされたままで、当然勝てるはずもなく」
黒子「それはまた無茶な話ですわね」
上条「だろ? コロンブスの卵じゃなくともクリアなんかできなくてさ。結局完全下校時刻寸前まで捕縛くらっちまってたんだよな」
黒子「それにしても、小萌先生、とおっしゃいましたか。以前お見かけした時に教師とお伺いして、失礼ながらとてもそうには見えませんでしたが」
上条「だよな。あー、そういえば一方通行の奴も言ってたな。二五〇年法だったっけ、不老不死の研究がどうのこうのっての。それ小萌先生が対象者なんじゃないのかって」
黒子「いくら学園都市といえどもそのようなモノは…………いえ、確かにあのお姿を見ればそう言われても否定できませんわね」
二人で腕を組みながら街中を歩く。
それは警邏、というよりもまるで恋人同士が仲良く話し合いながら歩いているという図にしか見えなく、実際にこちらの様子をなんだか見る学生達の視線も暖かい。
それでも黒子は、嫌な気分など少しもしなかった。
以前ならば、首を振って彼を蹴飛ばしてでも否定して拒絶していたのだろう。
しかし、今は違う。
どちらかというと自分から望んで、またそう見られるのが心躍るような思いになっている。
彼の歩行を支えている、というのが名目なのだがこの自分の腕で包む彼の腕をギュッと抱き寄せる様に無意識でしていた。
上条「つさ、パトロールってこんなんでいいの?」
黒子「構いませんわ。ジャッジメントが見回っている、という状況だけでも大事な防犯に繋がりますの」
上条「これはただの談笑しながらの散歩にしか思えないんだけどな…………」
黒子「あら、意外と真面目ですのね。とはいっても四六時中周りを睨みをきかせるように歩いていても疲れてしまいますわ。適度に、というのが肝心ですの」
上条「そういうもんか」
黒子「そういうもんですの」
上条「なるほどですの」
黒子「真似しないで下さいまし」チク
上条「いてっ。悪かった、腕ちみくんないでくれー」
黒子「……………………ふふ」クスクス
異性など黒子にとってあまりよくは思わないものだったのに。
こうして男の腕を抱くなど、黒子は夢にも思っていなかった事だった。
犯罪者を捕縛する時も、大抵は男であるパターンが多く黒子も手心を加える様なことはしない。
先輩支部長から「やりすぎ」と言われようが、心の根っこの部分で男に対して嫌悪感を持っているのだからそれは仕方のない事だ。
触れる事も、近付く事でさえ身構えてしまうものなのに。
しかし、彼だけは例外だ。
寧ろ彼だけには触れてほしい、彼だけには関わりたいと思える。
この嫌なはずの男らしい肉付きの腕も、彼の腕ならば、と自分から手を引いていて。
その腕から感じる暖かさに、胸の心地好い高鳴りが響く。
彼の声と優しさと温かさと。
この自分の大切だと思える心音も彼に届いているのかもしれない。
しかしそれでも、黒子は離れる様な事はしなかった。
黒子「…………初春よりも先に、気付いていればよかったですの」
上条「ん? 初春さんがどうしたって?」
黒子「何でもありませんの。ほら、行きますわよ」
上条「引っ張んなって。足ももう多分大丈夫だし、そろそろ離れた方がいいんj
黒子「お断り致しますの。あなたは黙って引っ張られていなさいな」
上条「うぅ…………視線が気になるんだよ…………」
黒子「ジャッジメントの仕事と思わせれば問題ないのではありませんか」
上条「とてもそんな風に思わす事が出来るとは思わないんだけど」
黒子「職務を放棄して遊んでいる訳でもないんですの。そう言われたとしてもいくらでも状況説明して差し上げますわ」ギュ
上条「ダメだこりゃ、梃子でも動かねえ…………」
溜息を吐くようにして頂垂れる上条だったが、それでも黒子は離そうとはしない。
そうして一通り見回りが終わるまで、二人の腕はずっと組まれていたままであった。
「やぁ、今日は一体どうしたんだい? 怪我をしたようにも病気にかかったようにも見えないけど?」
浜面「ちわっす。いや、聞きたい事があって」
第七学区内にある病院にて、浜面達はカエル顔の医者を訪ねていた。
白衣を着、椅子に座りながらコーヒーを飲むその人物は不思議そうな顔をして浜面にそう問い掛ける。
ぱっと見、とても凄そうな人には見えないのだが、この人物がどんな大怪我や重病の死の淵からでも連れ戻してしまう「冥土帰し」という異名を持つ凄腕の医者だ。
その冥土帰しとは、麦野が入院した時期にお見舞いした際に何度か見掛け、お互い面識を持っていた。
独特のその雰囲気で浜面達を迎えると、とりあえずと冥土帰しは椅子に座らせる。
冥土帰し「聞きたい事ってなんだい?」
浜面「聞きたい事というか、紹介してほしい人がいて」
冥土帰し「ふむ、紹介してほしい人、とは?」
浜面「AIM拡散力場を専攻としてる研究者の人なんだが…………」
冥土帰し「AIM拡散力場専攻の研究者? 何人か知り合いはいるけど、急にどうしたのかな?」
目の前の冥土帰しが、自分達を見定める様にして疑問を投げ掛ける。
まあそれも当然だろう、突然スキルアウトの風貌した三人の男が訪ねてきて研究者を紹介しろというのもまた変わった話である。
やはりこれは説明せねばなるまいか、と浜面が口を開きかけた時、この診療室のドアがノックされた音が響き渡った。
コンコン、ガチャ。
「失礼するよ」
冥土帰し「おや? どうしたんだい?」
「教え子がちょっと怪我をしてしまってね。診てやってほしいんだ」
「痛いよぅ…………」
冥土帰し「何処を怪我したのかな?」
「えっと、ここ」
冥土帰し「ふむ、大丈夫だよ? すぐに治るんだね?」
浜面「むー…………俺達、ここにいてもいいんかな?」ボソ
半蔵「さあ? ま、いいんじゃないか?」ボソ
「この白衣着た人も綺麗だ………………」ボソ
「大丈夫そうなら安心した。それより、この少年達は?」
すると白衣を着た、目の隈が特徴的な女性が浜面達に一度目を向けて冥土帰しに聞いていた。
何となく居心地が悪そうな気がした浜面だったが、何となしにその場にいてその女性に目をやる。
ウェーブのかかった長い髪が似合う綺麗な人だなという印象は喉の奥で飲み込む事にしたが。
冥土帰し「これでよし、だよ? 包帯巻いたから今日一日は動かさないようにするんだね?」
「わぁ、ありがとうございます」
浜面「治療早っ!?」
ほんの少しの間、目を離したその一瞬の内に治療が終わった事を冥土帰しが言葉に出すと浜面は思わずそうツッコんでいた。
さすがは冥土帰しと言われる人物だ、あの状態の麦野の身体を治しただけの事はあった。
冥土帰し「そこの少年達、AIM拡散力場専攻の学者さんに用があるみたいだよ? 木山くんの事じゃないのかな?」
木山「そうなのかい?」
浜面「んあ?」
木山と呼ばれた女性がその言葉を耳にすると再び、今度はまじまじと浜面達の方に目を向ける。
それはまあ何と言うか、タイミングが良かったというか。
浜面達にとって願ってもない邂逅であった。
黒子「只今戻りましたの」
上条「戻りましたー」
初春「あっ! 戻ってきましt」
黒子「至って問題はありませんでしたの」
上条「平和な街でした」
黒子「学生達は皆笑っておりました」
上条「それぞれ休日を楽しんでいる様でした」
黒子「忙しそうな平日とは違い、緩やかな時間が流れておりました」
上条「蔓延る悪の気配はありませんでした」
黒子「伸び伸びと買い物に勤しむ女学生を見ました」
上条「本を読み歩きながらぶつぶつ独り言を言う受験生も見ました」
黒子「何やら女の子が描かれた紙袋を大事そうに抱える男子学生も見ました」
上条「ああ、父よ母よ」
上条・黒子「「今日も学園都市は平和です」」
初春「」
佐天「」
固法「」
帰ってきた矢先に何を言い出すんだこの二人は。
お互いを見合って、「ぷっ」と吹き出す上条と黒子に声をかける猛者はこの風紀委員第一七七支部の面子にはおらずただ言葉を無くしていた様だった。
初春「じゃなああああああぁぁぁいです! ってか白井さん! なに当麻さんと仲良さそうにしてしかも腕を組んでるんですか!」
黒子「あら? あらあら」
上条「ぬお。そうだ、もういいよな、白井?」
黒子「ダメです、とわたくしが言えばあなたはどうするおつもりで?」
上条「え、まだダメなの?」
黒子「ええ、わたくしがいいと言うまで、このままの状態ですの」
上条「いやもういいだろ…………女の子と腕を組むなんつー事、出来る事なら上条さんの精神的に擦り減る物が多くてご遠慮いただきたいのですが……」
黒子「……あなたはお嫌いなんですのね、わたくしの事…………」オヨヨ
上条「なんでそうなるんだ。そんなわけあるか」
黒子「なら先輩の言う事は黙ってお聞きなさいな?」キライジャナイ? ヤッター
初春「しいいいいぃぃぃぃらああああぁぁぁぁいいいいぃさああああぁぁぁんんんんんんん?」ゴゴゴゴゴ
黒子「う、初春から黒いオーラが…………!」
上条「ひいいいぃぃぃ、背景にどっかの怪獣映画に出てきた花の怪獣が見える!?」
これはやばいか、と上条は情けない悲鳴を上げながら何とか初春を宥める。
完全にノリで黒子との会話を深く意味も考えもせず合わせていたのだが、何かが覚醒してしまいそうな初春を見て
少しふざけすぎたなとちょっぴり反省していた。
佐天「い、いつの間にこんな仲良しに…………?」
初春「むー……………………」
完全に確信した。黒子はライバルだ。
黒子の様子を見れば一目瞭然である。
決して異性に対して気の許す事のない黒子が、ここまで彼に自分の方から近付くとは思いもしなかった。
黒子「ふざけが過ぎてしまいましたの。悪かったですわ、初春」
初春「」プイ
上条「ほ、ほら、初春さんごめんって。ふざけすぎた」
初春「当麻さん………………」
黒子「………………わたくしの事は完全無視ですの」
あれから目に涙さえ浮かべると、黒子と上条はようやく離れていた。
彼に自分以外の女の子が近付く事の悲しさと悔しさのような物を感じて初春はぷんすかとその頬を膨らましており、佐天もそんな初春を見て苦笑いを浮かべていた。
誰よりも好きなのは、自分なのに。
白井さん、応援してくれるって言ったじゃないですかーと怨みの様な感情も混ぜて黒子に鋭い視線を送る。
すると黒子はうっ、とたじろぎ、言葉少なげにしてすごすごと引き下がっていた。
どうやら黒子とは、もう一度しっかり話し合うべきなのではないかと思えてくるくらい、黒子の態度は一変していた。
初春「でも、当麻さん………………足は、大丈夫、ですか?」
上条「ん? ああ、もう大丈夫だぞ。明日になりゃ完全に治ってるって」
初春「…………白井さんは気付いたんですね、当麻さんの足のコト」
黒子「………………ええ、まあ」
少し落ち着いて彼を見てみれば自分も気付けた事のはず。
しかしここに来る際、彼に会えたという事で気分が喜びの最高潮で落ち着く事ができず、それに気付けないでいた。
自分の事ばかりで。
彼の様子も気にかけられなかった事が初春は悔やんでいた。
ましてや自分じゃない黒子が気付き、そして歩行を手助けしてあげるという事で腕も組んでいたというのだ。
彼を一番に見ているのは、自分ではないのではないかという思いさえ浮かんできて、またそれが初春の気分を沈ませる。
彼の目に一番に映る者はまだわからないのだが、彼を想う者では一番でありたかった。
彼を一番に気遣い、一番に想い、一番に好きで。
この確かな想いを自負していたいたのに、彼の身体の異常という非常事態に気付けなかったというのが、ひどく初春の気持ちを落ち込ませていた。
上条「ほら、もう大丈夫だって」ナデ
初春「え──────」フワ
しかし、初春のその思考は中断させられる事になる。
この頭に覆いかぶさる感触が、初春の心の涙を止めた。
グイ、と抱き寄せられるように彼の身体に自分の身体がぶつかる。
彼の胸元に顔を埋める様にして、初春はただ驚きながらもその暖かく優しい感触を噛み締める。
撫でられて、抱き寄せられて。
滲んだ心が、晴れ渡るかのよう。
上条「そんな泣きそうな顔しないでくれ。初春さんが泣きそうになると、こっちまで心が痛むぞ」ナデ
初春「当麻さん……………………」ギュ
黒子「くっ……………………!」
佐天「(わお……………………)」
固法「(私の知らない間に色々な事があったみたいね…………)」
どうしようもなく、温かい。
優しい、愛しい、好き。
一気に感情が押し寄せる様にして、初春は上条の背中に腕を回した。
身体を包む彼の匂いが、心地良い。
落ち着く、ずっと触れていたい、ずっとこうしていたい。
初春「あったかいです、当麻さん…………」
上条「はは、初春さんも。あったかいな」
胸の動悸も、彼に伝わっても良い。
それが彼の心に、少しでも届いてくれればいい。
だからしばらくそうして、自分の身体を重ねる様にして強く彼の身体を自分からも抱き寄せていた。
上条「元気になったか?」
初春「はいっ」
上条「そっか。よかった」
彼と接する度、彼の顔を見る度。
どんどん想いが膨れ上がっていくのがわかる。
風船で例えるならば、それはもう破裂寸前の所なのかもしれない。
もう声を大にして「大好きです」と言ってしまいたい気分。
上条「ほら、今日はご飯食べに行くだろ? せっかくだから、そういう良い顔してくれりゃ俺も嬉しいぞ」
初春「………………はいっ、そうですね」
黒子「ご飯………………だと………………?」
まあそんな言葉にピクリと眉を動かした少女が一人いたのだが。
浜面「という訳なんスけど。何か心当たりはないですかね?」
木山「ふーむ、なるほどね」
湯気が立ち込める紙コップに注がれたコーヒーを少しずつ口に含みながら木山が答える。
浜面達の話をしっかりと吟味するように十分に時間を置き、木山は言葉を選ぶようにしてそれだけ口に出していた。
病院で紙コップ──────それって、何だかなぁと浜面達はなんとなく遠慮しておき紙パックのジュースを購入していたのだがまあそれは完全に余談である。
木山「まあ、心当たりはないことはないが」
「まじっすか!」
浜面「おお」
木山が告げた言葉に浜面達は歓喜の様な声を上げる。
やったな、今度こそビンゴか、とお互いの顔を見合っていた。
木山「『DMリカバリディスク』。それは何の事かわかるかい?」
「………………いや、わかんねっス」
浜面「なんだろ」
木山「まあ実際にはあってないような物だからね」
「……………………えっ、どういう事っすか?」
浜面「あって、ないようなもの?」
木山「ふむ、そうだね。ヒントを上げるとすると、実際にはそのデータカードは“存在しない”んだ。普通の方法ではね」
浜面「ど、どういう事なんですか?」
木山の呟く言葉が何だかよくわからないという表情で浜面達は詰め寄る。
やはり研究者、学者達と自分達の頭の構造は違うのであろうか、イマイチ理解できない。
頭を必死に絞るが、やはりどうにもそれらを繋げて一本の線に結ぶ事はできなかった。
半蔵「ふむ、普通の方法、とは?」
木山「ああ。データカードというモノはコンピューターがあって初めて成り立つものさ。しかしそれが普通の方法では成り立たないのが『DMリカバリデバイス』というものなんだ」
半蔵「つまり、普通ではない方法を当て嵌めればいいという訳だな?」
木山「ほう、君は頭が切れるんだね」
浜面「おい、お前わかるか?」
「わかると思うか?」
浜面「全然」
「なら聞くな」
半蔵は何かを掴んでいるのか、掴みかけているのか。
わからないが何やら意味深な会話を木山と交わしており、一呼吸置いて頷くようにして紙パックのジュースに手をかける。
浜面達二人はただ横で聞いているだけの、傍観者に近いものになりつつあった。
半蔵「それで、方法とは一体?」
木山「データカードと言えばコンピューター。それに準ずるものを思い浮かべるといい──────ん?」
prrrrrrrrrrrrrrr────
またわかりにくいような言葉を残し、木山は着信を告げる電話を手に取り、確認するとポケットにもう一度しまう。
その一連の動作に、やけにインテリ感を感じながら浜面はじっと木山を見つめていた。
木山「おっと、そろそろ私はいかなければ」
浜面「ええっ? も、もう少しヒントを」
どうやら着信は呼び出しだったのだろうか、そうしている内に木山は席を立った。
木山「すまないね、そろそろ行かなくてはならなくなった」
「まじっすか………………まあそれなら仕方がないっすね」
その言葉に歩き出した背中越しに手を振りながら答える。
そして数瞬の逡巡の後、もう一度振り返って浜面達と視線を合わせた。
木山「残りのキーワードは、『別次元の構築プログラム』というもの。それもとびっきり頑丈な、きっと彼女にしか扱えないもの。彼女だけの構築プログラム、それはヒントだ」
半蔵「なるほどね」
浜面「どういう事だよ」
木山「中途半端ですまないね、それでは私は失礼するよ」
そういうと今度こそ木山は連れて来た小さい彼女の(教え子)?の手をひっぱり部屋を後にしていった。
半蔵「普通ではない、か。構築プログラムね」
浜面「どういう事だよ、教えろよ」
半蔵「確証はまだない。だがこれらの情報は決して無駄なんかじゃなかったな」
「もったいぶらずに言ってくれ…………」
半蔵「この街最強のネットワークシステム防衛者──────『守護神』の構築プログラムならばあるいは、という事なんだと思う」
浜面「……………………おい」
「……………………おい」
半蔵「……………………ん?」
「「ますますわかんねーよ」」
半蔵の名探偵ばりの推理の様な言葉に返せたのはかろうしてそれだけな二人であった。
時間空いてしまって焦りながら寝ぼけて書いた文章だから所々おかしいところがある
また次回!
また次回!
>>1おつ。
初春ちゃんが事件に巻き込まれそうな悪寒……
初春ちゃんが事件に巻き込まれそうな悪寒……
乙
初春がまた巻き込まれそうで怖い
つか初春と黒子が可愛すぎて、上条さんはよく鼻血噴かないものだな
初春がまた巻き込まれそうで怖い
つか初春と黒子が可愛すぎて、上条さんはよく鼻血噴かないものだな
乙
魔術サイドが出てきそうだったり、浜面達が初春と関わりそうだったり、話がどんどん大きくなってきたな
魔術サイドが出てきそうだったり、浜面達が初春と関わりそうだったり、話がどんどん大きくなってきたな
黒子、初春に対し、正式に宣戦布告したか。
ってか、ビオランテ・・・。ゴジラ?
ってか、ビオランテ・・・。ゴジラ?
17:00が今日のジャッジメントの仕事の終業時間。
残り10分まで迫った所で、初春はまだかまだかという思いで時計と睨めっこをしていた。
倍速鬼モードで自分の仕事は既に30分前に終わらせており、今現在は佐天と共にお茶を啜っている。
佐天「それにしても。今日だったんだ? 上条さんとの約束のお食事会は」
初春「えへ。そうなんですよー」
黒子「」ピク
初春「早く時間にならないかなー」
黒子「」ピクピク
佐天「…………なんか白井さんがぴくついてるよー」
まだ残っている仕事に手をつけながら初春が言葉を出す度に様子を窺うようにして妙な反応を示す黒子に佐天が取り敢えずツッコんでおく。
ぐぬぬ、と恨めしい様な視線を初春に送っているのだが、当の初春は可愛らしいカップを両手で口元に運びながら視線だけをずっと時計と上条の方向に行ったり来たりさせていて黒子の様子も視界に入れない。
現在固法が上条に付きっ切りで書類処理について教授をしており、上条もそれを真剣な表情で聞いている。
…………真剣な、とは少し違うか。
時々ちんぷんかんぷんそうに眉を引き攣らせていて、彼のこういう作業は苦手だーと訴える様なその表情を見て初春はクスッと柔らかい笑みを浮かべる。
確かにジャッジメントの書類処理等の作業は面倒で、また頭も使う。
事件や事故の首尾、また第一七七支部が受け持つ地域の治安の様子を逐一、上に報告する義務があり、その際には自分で言葉を考えて詳細まで書き記さなければならない。
事件が起きて犯人を捕まえるだけが仕事ではない。
初春も当初慣れるまで少し時間がかかったのだ、こういう分野が苦手な上条が大変そうにしているのは実によく分かった。
初春「……………………」ジー
佐天「…………ってさー、…………よね」
初春「……………………」ジー
佐天「だと……うぃ……してもさ、……………なのにね。って初春聞いてる?」
自由な方向に向いている髪の毛。
普段はそう見えなくても、いざという時には力強くなるその目。
シュッと整った鼻、形のいい口。
………………以前自分の頬に触れた、その唇。
初春「ふええっ///」
佐天「ええ!? いきなり煙が頭から出た!?」
黒子「何をしているんですの…………」
大好きな人の、顔。
見ていられるだけで幸せな気分にも陥ってしまう初春には、もはや他のものなど眼中にはないのだろう。
~~~♪ ~~~♪
初春「」ガタッ
上条「お、終わったぁ…………」
固法「ふふ、お疲れ様」
時計の時刻が変わった事を知らせる電子音が響くと、初春はその瞬間に席を立つ。
その身の早さ、恐らく早撃ち対決だったのならば誰にも初春に勝てる者はいなかったのだろう。
彼の間延びた声とそれを労うような固法の声が届くと、自分の鞄にちゃっちゃと荷物を仕舞う。
筆箱とレポート用紙とノートパソコンと、その他諸々。
もう見なくたってその一連の動作を手早く済ませてしまった初春は、タッタッと上条に駆け寄りその手を取った。
上条「わわっ」
初春「当麻さん、行きましょう!」
上条「ちょ、ちょっと待って荷物取ってくるから」
初春「らじゃです」バッ
佐天「くぅ、どんだけ楽しみにしてたかわかる動きだね」
黒子「………………………………む」
はは、と苦笑いして上条は鞄を手に取る。
というか、もう帰ってもいいの? という視線を固法に向けるが、固法がニヤニヤした頷きを見せると上条も納得して椅子を机の奥にしまった。
上条「それじゃ、お疲れ様っした。行くか、初春さん」
初春「はいっ。行きましょう当麻さん」ギュ
上条「……………………手の感触ががが」
初春「えへへ」ギュウ
小さく柔らかいその手の感触に上条がたじろぐが、初春はさっさと手を引っ張って支部室から出ていく。
一応「お疲れ様でした」という挨拶はしていたがそれはもう完全に流れ作業としてで心はもう彼との時間一直線であった。
佐天「お疲れ様ー、初春、後で聞かせてもらうからねー」ニヤ
固法「私もまた聞かせてもらうわ」ニヤ
黒子「………………………………ぅ」
バタン──────
佐天「さて、私達も帰りましょうか?」
固法「そうね。ねね、ケーキ屋寄って行かない?」
佐天「あ、いいですね。お供しまーす!」
固法「白井さんもどう………………って、白井s
黒子「うがあああああああぁぁぁぁ!!」ダンッ
佐天「」
固法「」
もし今ここにちゃぶ台があれば絶対にひっくり返しただろう。
そんな少女の咆哮が彼らが出て行った支部室で響いていた。
上条「さむっ」
初春「もう完全に冬の季節到来ですね」
上条「初春さん大丈夫? 寒くないか?」
初春「わ、私は………………ぁったかぃでしゅ……///」ギュギュゥ
上条「お、おう…………そっか」
ビルから出ると、秋から冬にかけての季節の夕暮れ時の一段と冷たい風が吹きすさび、上条はその寒さにちょっぴり身を震えさせる。
もう季節柄、陽ももう少しで完全に落ちてしまう時間帯でかろうじてその夕焼けがそびえ立つビルの間から覗かせていた。
知識としては知ってはいるのだが、実際には『初めて』味わうこの季節になんだか夏とは違う哀愁を感じ、毎年こんな感覚味わってたんかなと感想を抱く。
淋しいとは少し違う、人肌恋しくなる様なこの感覚。
だが、この右手を包む柔らかい温もりがそれを晴らしてくれていた。
自分の肩付近にあるその頭、柔らかそうな髪質、まっすぐ街に目をやるその大きな瞳。
それが妙に庇護欲というか、愛護心というかこう、ギュッとしたくなるというか…………何というか。
初春「………………? 当麻さん、どうしました?」
上条「………………っ、い、いやなんでもないぞー」
自分の視線に気付いたか、こちらに顔を向けてちょこんと首を捻る彼女の様子に。
上条は咄嗟に目を逸らしていた。
───今の可愛すぎだろ………………
自然と顔がなんだか熱くなっていた事に上条はそわそわしだす。
この感覚は、きっとこの季節感のせいだけではないのだろう。
右手に繋がれたこの少女の存在を、守りたい。
本気で、守り通したい。
上条「…………………………」ギュ
初春「と、当麻、さん………………///」
上条「どこ行くか、決めた?」
初春「は、はい、一応…………///」
自分からも強く、自然にその手を握り締めていた。
「いらっしゃいませ」
店内の暖かい空気が身体に染み渡ると、上条は縮こまらせていた身体を居直して寒さから肩に入っていた力を抜いた。
まあロシアの寒さよりはまだマシであったのだが、こっちでもそろそろマフラーがいるなぁなんて感想を漏らしながら店内の様子に視線を向ける。
「お客様、二名様でよろしいでしょうか?」
上条「あ、はい」
初春「中はあったかいですね、当麻さん」
上条「ん、そうだな」
それではこちらにどうぞ、という店員さんに導かれて奥のテーブル席まで向かう。
店内では流行りの音楽が掛かっており、また食欲をそそる芳醇な香りが漂っていて実に美味しそうなお店の雰囲気を醸し出していた。
初春が選んだお店は、前から一度行ってみたかったという洋食屋であった。
何かのグルメ雑誌で目にしたお店の様で、チェーン展開している大衆レストランよりもほんの少し上品で小洒落た印象の洋食屋だ。
上条としてはなるべくなら高価そうなものではない事を祈り、初春に導かれるがままについてきたはいいのだがそのお店の高価そうな印象を受けるその外観にかなり焦ったというのは彼だけの秘密。
ただ店のガラス張りで展示されていたサンプル品と書かれていた案外良心的な値段設定を見て、何とかなりそうだとほっと一息撫で下ろしてもいた。
こういうのは男が奢るものだろう。
後は初春が何を注文するかで自分の注文も変わってくるのだがそんな雰囲気は感じ取らせない。
「ご注文は後ほどお伺い致しますね」
上条「はい」
マニュアル通りにお冷やとおしぼりを二つテーブルに並べ、下がっていく店員さんを見て上条はメニューをテーブルの上に広げた。
初春「わぁ、どれも美味しそうです!」
上条「だな、何にしようかなー」
初春「むむー」
初春は楽しそうな表情でメニューの端から端へと目をやっている。
んー、どうしようかなと口元に指を当てて考え込む様子を見て上条はピク、と動きを止めていた。
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