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    元スレ紅莉栖「岡部、IS学園に転入して」

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    みんなの評価 : ★★
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    51 = 1 :


    千冬「是非にとも、部屋を交換したいと……な。
        本来ならばそんな勝手な要望は突っぱねるところなんだが……。
        牧瀬自身も色々と複雑な身体だからな、専用機持ちとの相部屋はメリットかもしれん」

    紅莉栖「?」

    千冬「セシリア・オルコットと相部屋になってもらう。ルームメイトたっての希望だ」

    紅莉栖「セシリア・オルコットって……イギリスの代表候補生のですか?」

    千冬「そうだ、彼女はIS操縦者としても優秀だ。色々聞いてくれ。
        織斑は岡部の面倒を見ろ。以上だ」

    一夏「へぇ、紅莉栖はセシリアと同室か」

    千冬「(もう名前で呼んでるのか、一夏め)」

    紅莉栖「一夏の知り合い?」

    一夏「あぁ、仲の良い友達だ」

    紅莉栖「そ、なら良かった。仲良く出来そうね」

    52 = 1 :


    岡部「Ms.サウザンウィンター」

    千冬「?」

    岡部「あ……ごほんうぉっほん! 先生、お……私の白衣と携帯電話をその……」

    千冬「あぁ、そうだったな。ほれ。白衣は学校では着るなよ、寮内なら問題ない。
       授業中に携帯は許さん。それと、これは参考書だ」

    岡部「あ、りがとうございます」ペコリ

    千冬「あぁ、以後気をつけろ。行って良し」

    一夏「失礼しました」


    ──ガラガラ ピシャ。

    53 = 1 :



    一夏「いやーそれにしても、凶真が相部屋で嬉しいよ」

    岡部「今後ともよろしく頼むぞ、ワンサマーよ」

    一夏「任せてくれって。そう言えば、なんで白衣なんて持ってきてたんだ?」

    岡部「白衣は俺の普段着だ。通常であればこのような制服は着ないところなのだが……。
        この歳になってまさか学生服を着るハメになるとはな」

    紅莉栖「どうみても、オッサンのコスプレです。本当にありがとうございました」

    岡部「貴様こそ、人のことを言えた義理では無いだろうクリスティーーーーーーッナ」

    紅莉栖「あら残念。一応私も年齢的にはギリギリ高校三年生に基準する訳で……不自然ってことは無い訳だが?」

    岡部「ぐぬぬ……」

    一夏「ははは、二人とも仲良いんだな」

    岡部 「どこが!」
    紅莉栖「どこが!」

    一夏「息もぴったりじゃないか、はははっ」

    54 = 1 :


    紅莉栖「全く、もう……」

    一夏「そうだ! 夕飯を一緒に食べないか? 俺の仲間を紹介するよ」

    岡部「む、どうする助手よ」

    紅莉栖「どうするって、なんで私に聞くのよ。あと助手って言うな」

    一夏「ほらほら、皆で食べたほうが美味いからさ!」

    紅莉栖「あっ、ちょ」

    岡部「おおう……」

    55 = 1 :



    ─食堂─


    ラウラ「で、その二人は何だと言うんだ」

    一夏「一緒に飯食おうってなってさ」

    ラウラ「貴様と言うやつは……」

    シャル「まぁまぁ、ラウラ。一夏に悪気は無いんだし、ね?」

    ラウラ「むう……」

    セシリア「一夏さんは女心と言うものが本当に解ってないですわね……」

    一夏「な、なんで皆気難しい顔してるんだ……? 飯は皆で食ったほうが美味いだろ?」

    シャル「これじゃぁねぇ……?」

    ラウラ「ふんっ」

    セシリア「もう……」

    56 = 1 :


    「どうでも良いが、結構な大所帯だ。席が無くなる。先に探しに行くぞ」

    一夏「あ、箒ちょっと待ってくれよ! 俺も席探すからさ!」

    岡部「……」

    紅莉栖「えと、私達お邪魔かしら……」

    シャル「いやいや、そんな訳じゃないんだ!」

    セシリア「はぁ。そうですわ、一夏さんが唐変木だと言うだけの話しですから」


    一夏「なぁおい、箒? なんか怒ってないか?」

    「怒る? 私がなぜ怒るんだ」

    一夏「いやだって、顔が怒ってるじゃないか」

    「そんなことはない」

    一夏「うーん……」

    鈴音「おーい一夏ぁ! こっちこっち!」

    57 = 1 :


    一夏「鈴! なんだ、席取っておいてくれたのか?」

    鈴音「まっ、まぁね」

    一夏「サンキュ! じゃぁ皆呼んでくるから箒とここで待っててくれ!」

    鈴音「え、皆……?」

    「そう言うことだ」

    鈴音「どういうことよ!」

    「転校生が入って来たことは知っているだろう」

    鈴音「えぇ、二人目の男性適性者でしょ? ニュースになってたもの」

    「一夏は仲良くなりたいらしい」

    鈴音「あー……そゆこと。でもまぁ……男なら別に……」

    「転入してきたのは男女一名ずつだ」

    鈴音「え」

    「つまり、そういうことだ」

    58 = 1 :


    鈴音「一夏ぁ……」


    一夏「お待たせ、さっ、飯を取りに行こうぜ」

    岡部「何か、お勧めはあるのか?」

    一夏「ここの食堂は何でも美味しいんだ。取り合えず今日は、和と洋があるから好きな方をって感じかな」

    「和食は……鰆の焼き魚定食だな」

    セシリア「洋食は半熟卵のカルボナーラとありますわね」

    一夏「俺は和食っと……凶真はどうする?」

    岡部「では俺も和食にするとしよう」

    一夏「紅莉栖は?」

    「(っ……すでに呼び捨てだと!?)」

    セシリア「(なんですって……?)」

    シャル「(はぁ……もう、一夏の馬鹿)」

    鈴音「(ねぇちょっとどういう事よ……)」

    59 = 1 :


    紅莉栖「えっと、じゃぁ洋で」

    ラウラ「私はフルーツサラダだけで良い)

    紅莉栖「ラウラ・ボーデヴィッヒ……さんでしたっけ? それで足りるの?」

    ラウラ「ラウラで良い。夜は摂取量を控えている、一夏のススメでな」

    紅莉栖「そうなの?」

    一夏「いや、まぁ……ただ単に俺が夜少なめに食べるタイプだって説明したらそうなっちゃって……」

    紅莉栖「なるほど」

    「(一瞬目を離した隙に親しげになってる……)」

    セシリア「(まさか紅莉栖さんまで……)」

    シャル「(うー……楽しそうだなぁ)」

    鈴音「(もう、殺そう。うんそうしようよ、ねぇ)」

    ラウラ「後ろが詰まっている。配給を受けたら席へ移動すべきだ」

    一夏「おっと、悪い悪い。さぁ行こう」

    60 = 1 :



    ─着席─


    一夏「では、頂き──」

    シャル「ねぇ、一夏! ちゃーんと、自己紹介をするべきだと思うんだけどどうかな?」

    セシリア「そうですわ! 私と一夏さんの関係をこのお二人に説明するべきではなくって?」

    鈴音「そうよ、ちゃんと説明しなさいよね!」

    「……」

    ラウラ「ぱくぱく」

    一夏「おっと、そうだった! 二人に皆を紹介するはずだったんだ。良いか? 凶真、紅莉栖」

    岡部「うむ」

    紅莉栖「えぇ、お願い」

    61 = 1 :


    一夏「えっと……こいつが篠ノ之 箒(しののの ほうき)。俺の幼馴染で、専用機持ちの一人」

    「一夏の幼馴染(強調)篠ノ之 箒だ……」

    一夏「IS開発者の束さんの妹でもあるんだ」

    「一夏! 余計な事は言わなくて良い!!」

    岡部「……」

    「(ノーリアクション……?)」

    一夏「あっ、そうか……あんまり言わない方がいいんだっけ?」

    「あぁ……あまり言うべきでは、無いな……その、色々騒がれても面倒……だ」

    岡部「(IS開発者か。俺には関係の無いことだな)」

    紅莉栖「(転入前に聞かされていた情報だし、ノープロブレム)」

    一夏「っとまぁそんな感じ。それでその隣が──」

    62 = 1 :


    セシリア「私がイギリスの代表候補生にして入試主席の──セシリア・オルコットですわ!」

    一夏「って感じ」

    紅莉栖「あなたが、セシリアさんね?」

    セシリア「どういう事ですの?」

    紅莉栖「今日からアナタのルームメイトになる牧瀬紅莉栖です。よろしく」

    セシリア「へ?」

    一夏「そうだった。さっき千冬姉ぇに言われたんだよ。
        凶真は俺と同室。紅莉栖は部屋変えでセシリアと同室になったって」

    セシリア「あぁ、そう言うことでしたの……。コホン、よろしくお願い致しますわ。
          それと貴女の方が年上なのですから、さん付けはよろしくってよ」

    紅莉栖「了解。ありがと、セシリア」

    セシリア「(何だか調子が狂いますわね……年上の余裕と言うやつなのかしら)」

    63 = 1 :


    シャル「ねぇねぇ、一夏」

    一夏「ん? 次はシャルの番だけど……」

    シャル「うん、それは良いんだけど“きょーま”って誰のこと? 岡部さんを指してるようだけど……。
         確かファーストネームは“倫太郎”だった気がするんだ」

    一夏「んー、何て説明したら良いかな。凶真、先に凶真の自己紹介頼んでも良いかな?
        鈴音は違うクラスだったしさ」

    岡部「(また自己紹介か……乗り切るしかあるまい……)」

    岡部「我名は“鳳凰院凶真”フェニックスの鳳凰に院、凶悪なる真実と書く。
        常に『機関』から追われており、逃亡中の身であったが此度ISの適性が認められ現在に至る……」

    セシリア「機関……?」

    紅莉栖「あー、それはね──」

    岡部「そーぅだ、Ms.シャーロック」

    セシリア「え? シャーロック?」

    紅莉栖「多分、イギリスだから……」

    64 = 1 :


    岡部「貴様の母国はイギリスであったな? イギリス情報局秘密情報部MI6とは衝突することもあれば、互いの利益が合致し協力したこともある……」

    セシリア「MI6……! そんな、まさか……」

    岡部「ふふ、DGヒュームは息災かな? 彼には色々してやられたものだ……フゥーハハハハ!」

    セシリア「(この人は一体……!)」

    一夏「(凶真って凄いやつなんだなぁ)」

    シャル「(この人、もしかしたら危険な人なんじゃ……)」

    ラウラ「(軍人……には見えないが、諜報活動を主としていたと言うことか……?)」

    鈴音「(なによこいつ、ちょっと危ない世界の人間だったってこと?)」

    「(そんな世界の住人には見えないが……)」

    紅莉栖「(そう言えば、岡部ったら最近ゴルゴ13を読んでたわね……はぁ)」

    セシリア「つまり、コードネームのようなものですの?」

    岡部「真名、真なる名前だ……」

    一夏「だから俺は凶真って呼んでるんだ」

    65 = 1 :


    シャル「そっかー、でもたしか教室で“オカリン”って呼ばれてたよね?」

    岡部「ぬっ、あれは違っ──」

    紅莉栖「そうそう! こいつのアダ名は“オカリン”って言うの!
         学園生活をしている以上はそちらで呼んであげて!」

    岡部「じょ、助手貴様何を勝手に──」

    シャル「オカリン、オカリンかぁ……うん、なんかしっくり来る呼び方だね!
         僕はシャルロット・デュノア。フランスの代表候補生なんだ、よろしくね」

    紅莉栖「こちらこそ、よろしく」

    岡部「オカリンではなぁい! 第一その声でオカリンと呼ぶなっ!」

    シャル「え? こっ、声……?」

    岡部「あっ、いや……なっ、なんでもない……」

    66 = 1 :


    セシリア「私は敬意を込めて、倫太郎さんと呼ばせて頂きますわ。なにやら、イギリスとは深い関係のご様子ですし……」

    紅莉栖「(ファーストネームで呼ぶ……だと……私ですら苗字なのに……)」

    鈴音「私は、凰 鈴音。中国の代表候補生。よろしくね、っつってもクラスも違うしあんま興味無いからどうでも良いけど。
        機関云々で一夏に迷惑かけたら承知しないからね」

    ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒ。ドイツの代表候補生だ」

    一夏「ええと、俺はこれからも凶真って呼んで良いのかな? それともやっぱり危ないのか?」

    岡部「全く問題ない」

    一夏「良かった。呼び方換えるのって何か難しいもんな!
        それにしても凶真は凄い世界を生きてたんだなぁ……俺とそう歳も変わらないのに、すげぇや」

    紅莉栖「(嘘……マジで? 信じちゃってるの?)」

    セシリア「えぇ、一体どのような活動をなさってたんですの?」

    岡部「そうだな、最近ではフランスのS……いや、何でもない。忘れてくれ……」

    67 = 1 :


    シャル「(S……? なんだろう……)」

    シャル「ねぇねぇ、オカリン。今フランスって言葉が出てきたけど何かあるのかな?」

    岡部「まゆりには関係の無いことだ」

    シャル「まゆ……?」

    岡部「あっ……。違っ……スマン。今のは忘れてくれ」

    シャル「?」

    紅莉栖「(なに? もうホームシックでまゆりの名前が出てきちゃう訳?)」

    鈴音「ふぅん、何だか危なそうな橋渡ってたんだ」

    岡部「そうだな……(ここで“SERN”の名は出さないほうが無難だな、何がきっかけで繋がるか解らない)」

    紅莉栖「(なにココの子達。ちょっと純粋すぎやしない? 全部信じてるの? 本当に?)」

    68 = 1 :

    ラウラ「ふんっ。軍人であれば、危険地区への潜入など日常だ」

    岡部「ほう、その口ぶり。貴様は軍関係者か眼帯娘よ」

    ラウラ「私は貴様のような諜報員ではない。本物の軍人だ。それと……その呼び方は不愉快だ、辞めろ」

    岡部「くくくっ……(本物の軍人って……ココは一体どんな学校なんだよ!)」

    ラウラ「何がおかしい」

    岡部「ゲーレン機関、それも第1課であるヒューミントとは良くやりあったものだ……と思い出しだけだよ」

    ラウラ「貴様……ドイツとも……」

    岡部「まぁ待て慌てるな眼帯娘よ。今は同じ学び舎で筆を握る同士だ。
        昔の出来事を蒸し返すほど俺もまだ老いてはいない……ここは一つ、学友として手を組むのが双方の為だと思うが?」

    ラウラ「(コイツの言ってる情報は本物か?)……ふんっ」

    69 = 1 :


    紅莉栖「(え、また信じちゃった? 岡部のデタラメ妄想トーク信じちゃった?)」

    一夏「まぁまぁ、凶真も言った通り今は同じ学校の友達なんだ。仲良くやろうぜ」

    「あぁ、よろしく頼む。
     (この男は本当にそれほどの修羅場をくぐりぬけて来たのか……?)」

    シャル「そうだね、友達が増えて僕も嬉しいよ!
        (何を言いかけたんだろう……調べた方が、良いかもしれない)」

    セシリア「そうですわね、これでまた1年1組の質が上昇しますわ。
         (いくら前職のキャリアが凄くてもISでは負けませんわ……!)」

    鈴音「はいはい、よろしくねー。
       (一夏……へんな事にこれ以上巻き込まれないでよ……)」

    ラウラ「……ふん。
        (クラリッサに連絡を取る必要があるな……)」

    紅莉栖「こちらこそ、よろしく。楽しい学園生活にしましょう。
        (不安すぐる……いつ岡部の化けの皮が剥がれるか……)」

    70 = 1 :


    一夏「で、最後に紅莉栖。鈴も居るし、もう一度自己紹介頼んで良いかな?」

    紅莉栖「ん? それもそうね」

    ─コホン。

    紅莉栖「牧瀬紅莉栖です。本来ならアナタ達より年上だけど訳あって同学年としてここで生活を送ることになりました。
         紅莉栖と呼んでね、敬語もいらないから仲良くしましょう?」

    一夏「そうそう、凶真は解るんだけどなんで紅莉栖も転入してきたんだ?」

    シャル「うん。僕もちょっと気になってたんだ」

    紅莉栖「えっと……私って元々アメリカの大学を飛び級で卒業しててね?
         “国際IS委員会”からISの技術開発研究に力を貸してくれってオファーが来て……。
          日本、アメリカとどちらの国で従事するにしてもIS学園を卒業したって言う事実が欲しいんですって。
         (って言うのは建前なんだけど……)」 

    セシリア「そんな話し初めて聞きましたわ」

    鈴音「うん。IS学園から技術者にって人は沢山居るけど、元々そんな知識や技術があるならわざわざ転入する必要って……」

    71 = 1 :


    紅莉栖「“アラスカ条約 ”の国際規約のお陰で、各国は学園の関係者に対して一切の干渉を受けない。
         つまり私の帰属する国や部署が決まるのに時間がかかるから取り合えずココに居てねってのが本音だと思う」

    一夏「紅莉栖もかなり凄い人ってことか……?」

    紅莉栖「貴方ほどではないけれどね? 
         “国際IS委員会”目下の議題は一夏をどの国の所属にするか……それの決着が付く前に岡部倫太郎の登場。
         正直、牧瀬紅莉栖程度に構ってる暇はないってのが私の予想される解。
         (さすがに、これで信じるでしょ)」

    シャル「なるほど……」

    セシリア「それでも、貴女をこの学園に入れるという事はやはりそれだけの人物……と言うことなのでしょう?」

    紅莉栖「ふふ、これでも一応……天才少女と呼ばれた私なのだぜ?」

    72 = 1 :


    岡部「だが、俺の助手だ」

    シャル「へ?」

    セシリア「?」

    ラウラ「?」

    「?」

    岡部「世界を股に掛けるマッドサイエンティスト。
        アインシュタインにも匹敵するIQ170の灰色の脳細胞を持つ鳳凰院凶真の助──」

    紅莉栖「はい、よろしく! いただきます!」

    73 = 1 :



    ─廊下─


    岡部「助手! さっきのは一体なんだ!」

    紅莉栖「なんだとはなんだ! アンタが暴走するから切り上げただけだろうが!」

    岡部「暴走などしていない、この俺のへぁんぱない経歴の数々と助手の助手たる由縁を紹介しようと──」

    紅莉栖「へぇあんぱない妄想垂れ流していただけだろうが! それとココで助手って言うなと言ってるだろ!」

    岡部「なんだと!」

    紅莉栖「なによ!」

    ─パァンッ! ペチン。

    岡部 「あだっ!」
    紅莉栖「いてっ!」

    千冬「廊下で騒ぐな、馬鹿者供が」

    岡部「ぬ、Ms.サウザンウィンター」

    紅莉栖「織、斑先生……失礼しました」

    74 = 1 :


    ─パァンッ!

    岡部「あだっ!」

    千冬「なんだその呼び名は。織斑先生と呼べ」

    岡部「おおお」

    岡部「おおお、脳細胞が……一日に一体何個死んだと言うのだ……おおお……」

    千冬「返事」

    岡部「はい」

    千冬「さっさと部屋に行け」

    岡部「はい」

    紅莉栖「(くすっ)」

    千冬「牧瀬、お前もだ」

    紅莉栖「はっ、はい」

    千冬「まったく……」

    75 = 1 :



    岡部「恐ろしい……」

    紅莉栖「アンタって店長とか、織斑先生とかあの手のタイプにはとんと弱いわよね」

    岡部「彼らは脳筋だ。マッドサイエンティストである俺とは属性が異なりすぎている……」

    紅莉栖「もやし乙」

    岡部「ふん……俺は部屋へ戻る」

    紅莉栖「私も」

    岡部「ではな」

    紅莉栖「──岡部っ!」

    76 = 1 :


    岡部「ん?」

    紅莉栖「こっ、この学校って制服のカスタムが自由なのよ……」

    岡部「ん? そうなのか?」

    紅莉栖「アンタがして欲しいって言うなら……その……」

    岡部「???」

    紅莉栖「白衣っぽくカスタムしてやらんこともないぞ……? 裁縫は得意なほうだし……」

    岡部「な……に……? 本当か!」

    紅莉栖「う、うん……元の制服が白だし、出来る……と思う」

    岡部「それは助かる。是非に頼むぞ! さすが助手だ!」

    紅莉栖「(思ったより喜んだな……えへへ)」

    岡部「では、後で白衣と制服を渡すから頼むぞ」

    紅莉栖「ん。2.3日はかかるからな。私の制服をカスタムした後だ」

    岡部「解った、よろしく頼む」

    77 = 1 :



    ─自室─


    一夏「おかえり、凶真。あの後、牧瀬さんと何か話してたのか?」

    岡部「色々と、な」

    一夏「そっか。それで風呂なんだけど、この部屋にはシャワーしかないんだ」

    岡部「大丈夫だ、問題ない。我ラボにもシャワーしか付いていないからな、慣れている」

    一夏「らぼ?」

    岡部「む、説明していなかったな。この鳳凰院凶魔が創設した秘密組織“未来ガジェット研究所”通称ラボだ」

    一夏「……すっげぇ! 秘密組織!? 凶真って本当に何者なんだ……?」

    岡部「ふっ。話す時が来れば、いずれその時に話そう……。そう言うわけだ、シャワーには慣れている」

    一夏「おう! 楽しみにしてるぜ!」

    78 = 1 :



    ─セシリア・紅莉栖部屋─


    紅莉栖「これは……」

    セシリア「どうしましたの? 今日からここは貴女のお部屋でもありますのよ?
          荷物も来ているようですし、お好きになさって?」

    紅莉栖「(これは酷い……あぁ、なんとなく読めたわ。ルームメイトが部屋交換を希望した理由ってやつが)」

    セシリア「私はこれからお風呂に行きますが……紅莉栖さんはいかがいたします?」

    紅莉栖「えっと、私は荷物の片付けが済んだらにする。ありがと」

    セシリア「では私は一人で参りますわね。この部屋にもシャワーはありますが、入浴は出来ないので大浴場をお勧めしますわ。では」

    紅莉栖「……ふぅ。しかし、凄い部屋だな。
         それともコレが年頃の娘の部屋なのかしら……トランク一つの私が異常なのか?」

    紅莉栖「考えても仕方なし。さっさと片付けてお風呂に行きますか」

    79 = 1 :



    ─大浴場─


    ─キャッキャ、ウフフッ。

    セシリア「~♪ やはり、一日の疲れはお風呂で流すに限りますわね」

    シャル「んー、やっぱり湯船は気持ち良いね」

    鈴音「(ッチ。まさかこの二人と入浴時間が被るなんて……)」

    ─ガラッ。

    紅莉栖「~♪」

    シャル「あっ、牧瀬さんだ」

    紅莉栖「ん、ハァイ。えっと、セシリアにデュノアさんに、凰さん……よね?」

    シャル「あはは、シャルロットで良いですよ」

    鈴音「私も鈴って呼んで。何かむずむずするし」

    紅莉栖「ありがと、私も紅莉栖構わないわ。敬語も使わなくって良いから」

    シャル「そう言えば、自己紹介の時にそう言ってたね。うん、宜しくね紅莉栖!」

    紅莉栖「こちらこそ宜しくね」

    80 = 1 :


    鈴音「……(これは……)」

    ─ジィー。

    紅莉栖「(何か、視線を感じる……)」

    鈴音「(仲間っ……!)」

    紅莉栖「(胸を見られてる……?)」

    シャル「でさー、一夏ったら──」

    セシリア「まぁそうなんですの──}

    鈴音「(紅莉栖、ゆっくりと二人の胸を見て)」

    紅莉栖「(胸……? っな……)」

    鈴音「(篠ノ之 箒は、もっとでかい……)」

    紅莉栖「(なん……だと……。15,6歳だろ? どうなっているんだ……)」

    鈴音「(大浴場はタイミングをミスると惨めな思いをするだけよ……)」

    81 = 1 :


    紅莉栖「(ありがと……気をつけるわ。にしても……全員年下なのに……)」

    鈴音「(アジアと西洋の差……と言いたいけれど、篠ノ之 箒に千冬さん、山田先生も大きいのよね……)」

    紅莉栖「(なぜ、そんな情報を私に……?)」

    鈴音「(っべ、別に……大した理由は無いわよ……)」

    シャル「僕達もう上がるけど、二人ともまだ入ってるー?」

    セシリア「お先に失礼致しますわ」

    紅莉栖「(立ち上がるとさらに……なんて不公平な世の中なの……)」

    鈴音「うっ、うん。まだもう少し入ってるからお先にどうぞ」

    シャル「のぼせないようにね? それじゃぁ──」

    紅莉栖「(はぁ……まさかこんなところで劣等感を感じる日が来るとは)」

    鈴音「(胸なんて、女の価値には関係無いわ……)」

    紅莉栖「はぁ……」
    鈴音 「はぁ……」

    紅莉栖「(岡部って、大きいほうが好きなのかな……)」

    82 = 1 :



    ─シャル・ラウラ部屋─


    ラウラ「では、難しいと言うことか……」

    クラリッサ「はい。軍のデータベースに“鳳凰院凶真”なる人物は見当たりません。
           可能性を挙げるのであれば、重要機密人物として情報が隔離されてるやもしれません。
           各国の諜報部データにクラッキングを仕掛ければあるいは……」

    ラウラ「いや、これ以上の深追いは危険だ」

    クラリッサ「お役に立てず……」

    ラウラ「いい。それ程の人物だという事が解っただけで収穫だ。
        害意は無いようだ、これからも私が目を光らせれば十分だろう」

    クラリッサ「お気をつけて……」

    ラウラ「ふう……」

    シャル「らーうら、何してたの?」

    83 = 1 :


    ラウラ「わっ! シャ、シャルロットか……脅かすな。危うくナイフで攻撃を仕掛けるところだった」

    シャル「えへへ、ごめんね。
         それで今のって、オカリン……岡部倫太郎のこと?」

    ラウラ「……あぁ。
         正体が解らない。情報は多い方が良いだろう。最悪、一夏を抹殺しに来た暗殺者。
         もしくは、白式のデータを盗みに来たエージェントの可能性もある」

    シャル「(盗みに……か)それで、何か解ったの?」

    ラウラ「いや、何も掴めなかった」

    シャル「そっか……フランスについても何か言おうとしてたけど……。気になるなぁ」

    ラウラ「気になるのは確かだが、打つ手が無い。尋問するのは容易だろうが事を荒立てる段階でもない」

    シャル「尋問って……」

    ラウラ「それよりシャルロット。私はココアが飲みたい」

    シャル「くすっ……。暖かいココアを飲んで、今日はもう寝ようか」

    84 = 1 :



    ─セシリア・紅莉栖部屋─


    ……。
    …………。
    ………………。


    牧瀬紅莉栖。言いたいことは解るね?

    紅莉栖「はい……」

    よろしい。
    それでは岡部倫太郎と供にIS学園に転入し情報収集を。
    十中八九、織斑一夏と同様に専用機が渡されるはずだ。そのデータを全て記録。
    可能ならば織斑一夏の“白式”のデータも欲しいところだ。

    紅莉栖「努力します」

    女性しか扱えなかったISが、男性にも使用出来るようなれば世界が変わる。
    ISの知識が豊富であり、尚且つ岡部倫太郎と近しくその適性を発見した君にだから出来る仕事だ。
    将来“国際IS委員会”に末席を連ねる予定の君だ、期待しているよ。

    紅莉栖「……はい」

    そうそう、君の父親……。
    ロシアへの亡命が失敗したようだが、こちらで上手く手引きしておいた。

    紅莉栖「あ、りがとうございます……」

    では、三年間と少々長い仕事になるが終わる頃には君も委員会の一員だ。
    期待してるよ。

    紅莉栖「……」

    紅莉栖「(岡部……)」


    ……。
    …………。
    ………………。

    85 = 1 :



    ──チクチク。

    セシリア「ん……紅莉栖さんはまだ眠ってらっしゃらないの?」

    紅莉栖「あ、ごめんなさい。起こしちゃった?」

    セシリア「いえ……なにをなさってるの?」

    紅莉栖「眠れなくって、制服のカスタムをちょっとね」

    セシリア「起用な物ですわね……でも、それっと男子用……」

    紅莉栖「ちょっと、頼まれちゃって……」

    セシリア「まっ、ままままさかその男子って……いっいい一夏さんではありませんこと!?」

    紅莉栖「えっ……お、岡部だけど……」

    セシリア「ふぅ、そうでしたの。なら良いんですの、私は寝なおしますわね……ふぁ……」

    紅莉栖「ん。起こしちゃってごめんなさいね、おやすみなさい」

    ──チクチク。

    紅莉栖「このペースなら、明日には二着出来るな……」

    紅莉栖「(岡部、喜ぶかな……)」

    紅莉栖「(昨日の今日で完成したら、そりゃ喜ぶわよね! ふふ……)」

    ──チクチク。

    紅莉栖「(データ収集か……嫌だな……)」

    ──チクチク。

    ──チクチク。

    86 = 1 :



    ─我輩は猫である(名前はまだ無い)─


    ──カタカタカタカタ。

    「うーんうーん、わかんないなーなんだろーなー!
      岡部倫太郎って子は何者なのかなー。
      わっかんないなぁ」

    ──ごろごろごろごろ。

    「ふにゃぁ、データ取りたいなー。
      でもでもぉ脳開いちゃったら元に戻すの無理だしぃ……。
      やぁっぱ、IS渡して直接データ見るのが一番手っ取り早いかな。
      ようし……くーちゃんや! くーちゃんや!」

    くー「はい」

    「お使いを頼まれて欲しいのだよ」

    くー「何なりと」

    「もー相変わらず堅いんだから。何時になったら束さんのことママって呼んでくれるのかな?」

    くー「……それで、使いと言うのは」

    「うん、コレなんだけどねー」

    くー「これは……ISのコア……?」

    「そー! ある意味超絶レアもんだよん!」

    くー「はい。これをどちらに?」

    「IS学園職員のちーちゃんに。この手紙と一緒によろしくーん!」

    くー「了解しました」

    「んー……ん、ん~♪
      さぁって、自立進化は全てコアに任せちゃうとして……それに応える機体を用意しようかなー!
      中々面白そうなことになりそうだね……」

    87 = 1 :

    本日の投下は終了です。

    書き溜めがあっと言う間に消えてビビった。
    プロットは出来上がってるので、未完で終了は無いかと思います。
    読んでくれてる方々、感謝です!

    88 :

    乙!こないだもIS×シュタゲの良いやつあったから期待してます。

    89 :

    >>88
    これは酷いwwwwww

    90 :

    >>1
    PICの解説がスラスラ出来てるというだけで期待が持てる。頑張って!

    91 :

    オカリンがあのピチピチスーツを着るのかwwwwww

    93 = 1 :

    レスありがとうございます。
    説明ウザイかもしれませんが……。

    >>92
    シュタインズゲートに出てくる300人委員会と、ISに出てくる“IS国際委員会”は全くの別物です。

    94 :

    ISってみたことないな
    なんかモップ?だかモッピ?ってキャラはでないのか?

    96 = 1 :

    >>94

           ハヽ/::::ヽ.ヘ===ァ
           {::{/≧===≦V:/
           >:´:::::::::::::::::::::::::`ヽ、
        γ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
      _//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ      モッピーだよ
    . | ll ! :::::::l::::::/|ハ::::::::∧::::i :::::::i     
      、ヾ|:::::::::|:::/`ト-:::::/ _,X:j:::/:::l
       ヾ:::::::::|≧z !V z≦ /::::/
        ∧::::ト “        “ ノ:::/!
        /::::(\   ー'   / ̄)  |
          | ``ー――‐''|  ヽ、.|
          ゝ ノ     ヽ  ノ |
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    モッピーのことでしょうか?
    モッピーは篠ノ之箒をデフォルメしたAAのことです。
    「モッピー知ってるよ。○○って事」といった喋り口調が特徴です。
    箒は登場してますが、箒とモッピーはもはや別キャラです。

    >>95
    国際IS委員会
    国家のIS保有数や動きなどを監視する委員会。IS条約に基づいて設置された国際機関。現在の議題は一夏をどの国の所属にするかである。

    wikiからの完全転用ですが……。
    原作・アニメその両方ともあまり、委員会のことは書いてありませんので都合よく使わせて貰っています。

    97 = 1 :

    画像がいつまで持つか解りませんが……。

    ・岡部倫太郎
    http://kie.nu/.zF
    Steins;Gateの主人公であり、今SSの主人公です。

    ・牧瀬紅莉栖
    http://kie.nu/.zG
    Steins;Gateのメインヒロインの内の一人。天才少女です。


    ・織斑一夏
    http://kie.nu/.zH
    IS-インフィニット・ストラトス-の主人公。

    ・織斑千冬
    http://kie.nu/.zI
    主人公、一夏の姉でありIS学園の教員。ISの実力は世界大会で優勝した経歴あり。

    ・ISのメインヒロイン
    http://kie.nu/.zJ
    左から順に、
    ラウラ・ボーデヴィッヒ(独
    セシリア・オルコット(英
    篠ノ之 箒(日
    凰 鈴音(中
    シャルロット・デュノア(仏

    98 :

    簪と楯無はなしか

    99 :

    本編終盤のオカリンは意識しないと鳳凰院になれなくなっていったはずだが

    100 :

    これは本編終了後の話だから鳳凰院になれるかなんとかは未確認


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