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    元スレ垣根「友達が欲しいんだが」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 麦野沈利 + - とある魔術の禁書目録 + - 一方通行 + - 垣根 + - 垣根帝督 + - 心理掌握 + - 木山 + - 番外個体 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    友人というものを持ちたい垣根帝督が一方通行といろいろやってなんのかんのする話なんや

    2 = 1 :

    ファミリーレストラン内は、適度な喧騒で賑わっていた。
    親子連れに、カップル達。他愛ない事で騒いでいる学生達はその年相応にはしゃいで店内の活気の大部分を占めている。

    そんな光景の中、異様な雰囲気を醸し出している二人組の姿があった。
    店の扉を開けて右を向いた突き当たり、窓際の四人席に向かい合って座る彼らは和気藹々とした店内で珍しく揃って黙り込んでいた。
    肩口まで伸ばした茶髪に制服のような服を着崩した軽めの装いの一人に対して、もう片方の男は上下黒色のイメージでで揃えられた服に脱色したかの様な白髪と透き通るような白い肌がひときわ際立っている。
    身長差故かほんの少し見下すように眼前の白黒の少年を鋭い眼差しで窺う茶髪の少年。
    それとは対照的に、白髪の少年は何か理解できない物を見るような視線で茶髪の少年を観察している。口が、開きっぱなしだ。
    頭の中を整理するように瞑目した白黒の少年が、気だるげに一度閉じた口を再び開く所からこの物語は始まる――――

    3 = 1 :

    一方「――――てめェ今何つった。俺の耳穴がクソで埋まっちまってよォ、うまく聞こえなかったンだ」

    垣根「だぁぁぁから、友達が欲しいっつってんだよ何度もいわせんなはずかしい」

    一方「」

    一方「ハァァァァ!? お得意のメルヘンお花畑ががとうとう脳ミソにまで侵食したんですかァァァ!?」

    垣根「あれは俺の意思とは無関係な現象だと何度も言ってんだろう第一位! 俺の切実さ加減が理解できないのかよ!」

    一方「時々ワラワラ群れてるお仲間は何なンだ。あいつらもオトモダチだろォが」

    垣根「……あいつらはそういうのとはちげぇ。俺が力を持ってて、強くて、それに群がってくるだけだ。後は仕事の付き添いだけだな……そういうのとはちげえ」

    一方「だからって、よりにもよって俺ンとこ来るかねェ普通。頭ン中も常識が通用しませんってか?」

    垣根「来ちゃ悪いかよクソが! 相談しに来てるんだからハイ喜んでっつーのが筋ってもんじゃねえのか!!」

    一方「……それで本当に友達作る気があンなら一目置いてやンよ。誇れよ第二位」

    垣根「…………」

    4 = 1 :

    垣根「なんかやけに上から目線をくれてる所悪いがな、そういうお前に友達はいんのか?」

    一方「ァ?」

    垣根「お前だって似たようなもんじゃねえのかよ!」

    垣根「立場、力、それに擦り寄ってくるウジ虫共! もっとこう色々あるだろ学園都市の陰惨たる部分の結晶染みた悲劇的エピソードが!」

    一方「ちげーし、お前と一緒にすンなし」

    垣根「あああ頭にくるわ……、第一位様は友達付き合いもナンバーワンですってか! 流石に優等生様は格が違った!」

    一方「俺ァてめェと違って常識あるンですゥー、自分から態々群れン中突っ込んでお山の大将なんざごめンってだけだァ」

    垣根「……? ああなんだ、やっぱお前も友達いないんじゃねえか」

    一方「センセー垣根クンが今誰も触れてはならない逆鱗に触れましたァ、世の中には本当の事でも言って良い事と悪ィことがあるって教わっただろドカスがァ!」クワッ

    6 = 1 :

    >>5
    ありがとう、全力で頑張る。書き溜めもしてあるけどその貯金を崩さないように書きながら書いてるからスローだけどごめんな!




    垣根「だがよ、お前もまともに勉強して無いんじゃねえの? 能力開発ばっかで。歯が浮きすぎて空に飛ぶまで頑張っても、テメェが自分から勉学に励むタイプとは言えねえよ」

    一方「演算関連と自分だけの現実を広げる意味での現象系は叩き込まれた。が、国語とかは手付かずってやつだ」

    垣根「俺もだな。形式だけ入った小学校の教科書なんざ埃被って安らかにお休みだ」

    一方「そういや俺ンちでも教科書が箱に入っておいてあったな……。たまたまこないだ家にあったごんぎつねとか言う糞くっだらねェ話を読ンだ」

    一方「最後によォ、ごんぎつねは鉄砲で撃たれちまうんだァ、糞くっだらねェ理由でなァ。あんなくっだらねェ理由でなら最初っから銃なンざ振りかざすンじゃねェよ糞がァ」グスッ

    垣根(おいおいこいつのがよっぽどメルヘンじゃねえか……純粋ってレベルじゃねえぞ……)

    8 = 1 :

    一方「それはそうと、さっきも言ったけどなンで俺ンとこ来たンですかァ?」

    垣根「ああ、いや。た、大した理由じゃないんだがな? だろ?」

    一方「俺に聞くなよ、俺は精神感応能力者じゃねェだろ」

    垣根「だから、その……だな……」

    垣根(お前なら俺よりつええから媚びる事もねえ、境遇も環境もわかるかもしれねから友達になってくれるかも……)

    垣根「って言えるかぁぁぁああああ!!」バンッ

    一方「……急にでけェ声だすなよ、ビックリすンだろ」

    店長「申し訳ありませんお客様、他のお客様の迷惑になりますのでもう少し静かにして頂けませんでしょうか」

    二人「「す、すンませンしたァ」」

    9 = 1 :

    一方「あーあ、怒られちまったじゃねェか。で、結局なンなンだよ」

    垣根「あー、んー、あれだよ。お前から溢れ出る中二病オーラがな」

    一方「中二病? なンだそりゃ」

    垣根「知らないのかよ? 痛い奴の代名詞、か? 精神性のはしかみたいなもんだ、一遍かかると二度とかからねえ」

    一方「(こいつ幽白読んだな……)……一方通行≒中二病=痛い奴 一方通行=痛い奴、ふーン、こういう事か」

    一方「未元物質爆発しろよォ、今この場で」

    垣根「いやなんつーかほら、変なポエム書き出したりとか、自分は理解されてないって思い出したりとか」

    一方(…………あれェ?)

    垣根「意味も無く孤独を好んだりとか、自分は特別な存在だとか思い始めたり、保護者の言うことにやけに反抗したり」

    一方(お、おいおいおいィちょっと待って下さいよォ)

    垣根「あとはそうだな……、他人に理解されないような奇抜な趣味を探したり、タバコとかコーヒーとかの大人の代表格みたいな嗜好品を好んだりな」

    一方(ぜ、全段命中ゥ…………。一方通行=中二病確定か……、俺って痛ェ奴だったのかよ……)ズゥーン

    垣根「その様子だと図星らしいな、俺もその意味では人の事言えた立場じゃねえ」

    10 = 1 :

    垣根「かくいう俺も若干中二病気味でよ……、ついこの間まで好きでもない翼を嫌々背負ってる自分かっこいいとか思って好きだった」

    一方「それ矛盾してンよな」

    垣根「おう。ふと気がついてから純粋に翼が嫌いになった。だってなんか痛いし。見た目が」

    一方「得意の未元物質で何とかなンねェの?」

    垣根「羽を消そうとする未元物質を出そうとすると羽が出て、その羽を消そうと未元物質出そうとすると羽が出て、繰り返してたらどんどん羽がでっかくなってった……」

    一方「…………俺が悪かった」

    垣根「羽がぁぁぁ、でっかっくなっちゃった! って出来なくもねえからいいよ」

    11 = 1 :

    一方「そォいやタバコは保護者に止められたンだ。ガキが健康に悪ィ事すンじゃねェってよ。だから吸ったことはねェ」

    垣根「俺は吸ってて咽る事が三遍くらいあってやめた」

    一方「何回挑戦したンですかァ?」

    垣根「三回……、いや二回か?」

    一方「なんで咽る回数より吸った回数のが少ねェンだよ、しかも毎回じゃン」

    垣根「まあ最近学園都市でも喫煙者の肩身が狭くなってるからな、吸ってても得はないだろうぜ」

    一方「うちのもヤニが高くなっただの何だのぼやいてたなァ」

    垣根「ほぉ、保護者は咥えてんのかよ」

    一方「家ン中じゃ吸わねェな。もっぱらベランダに行って吸ってる。ホタル族ってのか?」

    垣根「んだよ、良い奴じゃねえか」

    一方「………………」

    12 = 1 :

    垣根「まあ、お前に相談した理由だが。端的に言うと同類の空気を感じ取ったからだな」

    一方「ないない、それはない」

    垣根「断言するまでの速さが尋常じゃねえぞ……。そんなことはねえ、俺とお前はどこか似通ってる部分がある筈だ」

    一方「俺とテメェがァ? 冗談もそこそこにしろよ三下ァ。どこのへンを同類項で結べるっつーンだよ」

    垣根「……中二病とか?」

    一方「俺に聞くンじゃねェ。あとその話題はもうかンべンしてくれ、なンだか心が痛ェんだ」

    垣根「まあとにかく友達が欲しいんだ、速やかに何とかしろ。打開策を与えてくれても一向にかまわねえ」

    一方「100%他力本願寺入りましたァー」

    13 = 1 :

    一方「そもそもがアレだァ、さンざ俺に喧嘩ばっか吹っかけてやがった奴が急に頼み事? ヘソが茶ァ蒸発させるぜ」ハッ

    一方「いつから俺を笑い殺しさせる能力にシフトしたンですかァ?」

    垣根(状況は芳しくないな……、このまま押してもキリが無い。ここは一つ押してだめなら……)


    垣根「こっちにも事情が色々あんだよ、その上でお前に相談しに来てやったんだ。それともアレか? 第一位はこの程度の頼みも聞けないような器ちっちぇえ野郎だったのかよ」

    一方「――――」ピクッ

    垣根「あーあ、態々来て損しちまったぜ。こんなこったらその辺の野郎共に相談しといた方がよおっぽど有意義だったかもしれねえ」

    一方「――――」ピクピクッ

    垣根「テメェに期待した俺がメルヘンだったな、悪かったよつき合わせて」

    垣根「……」チラッ

    14 = 1 :

    ちょっと連続で投下しといて風呂入ってくる。また帰って来るわ

    15 :

    おー。待ってる。

    16 = 1 :

    かええーってきたぞー かええーってきたぞー
    風呂上りの納豆は至高。続きを投下する

    17 = 1 :

    一方「よォォォォォォくもそこまで抜け抜けと上ン口からビチクソ垂れ流せたもンだな、下痢気味もいい加減にして下さいよォ?」

    垣根(よぉぉぉしよしよし。――――しかしそれでいいのか第一位)

    一方「この学園都市第一位、一方通行様が直々にテメェに友達ができるまでプロデュースしてやろォじゃねェか未元物質ァァァ!」

    垣根「ん? 別に無理して頑張ってくれなくても構わねえよ」チラッ

    一方「随分とこの俺の力を見くびってくれンじゃンよ三下ァァァァ! 友達百人でっきるっかなァァァァァァァ!?」ゴッパァァァァァ

    店長「大変申し訳ございませんがお客様、もう少し(ry」

    二人「「すンませンしたァ……」」





    垣根「こうして一方通行による、垣根帝督の友達作ろう大作戦。その序幕が、粛々と開いたのである」

    垣根「題して、野薔薇をプロデュース。ハッ、小説漫画ドラマアニメ映画化とメディアミックスして一世を風靡する光景が目蓋に浮かぶ。勿論主演俳優は俺だな」

    一方「……アー、誰の何が野薔薇だって?」

    垣根「それは言わぬが花、ってやつじゃねえのか」キラン

    一方「花って程上品なツラかボケが、ボケの花でもボケっと眺めてろ」

    垣根「ないわー、うわー今の一方通行ないわー」ドン引き

    一方「ちっ、ちげェ! 今のはたまたまだァ!」

    18 = 1 :

    垣根「で、実際プロデュースは良いとして何をどうするつもりなんだよ。オラ、正解を言いたくて言いたくて仕方ない小学生みたいにさっさと答えな」

    一方「今すぐテメェの首に乗っかってるサッカーボールをシュートしてェ」

    垣根「ボールハトモダチ、トモダチ、ケル、ヨクナイ」

    一方「ダチを作るには幾つかの行程が存在する。知り合う、過ごす、繰り返すだ。繰り返さなきゃ厚みが生まれねェし、過ごさなきゃ関係に幅ができねェ。第一、知り合わなきゃ何もできンって事だァ」

    一方(って、木原クンが言ってたなァ多分)

    垣根「ハイ、質問だ一方通行先生」

    一方「なンですかァ未元物質クン」

    垣根「そもそもどうやって知り合うんだよ」

    一方「慈善事業じゃねェぞ、そン位は自分でケツ拭け。要介護のジジィでもあるまいし」

    19 = 1 :

    一方「ただ、残りン二つに関しちゃァなンとかなる。」

    垣根「ほう、腹案がありますってか?」

    一方「果てしなく不吉な発言はやめろ」

    一方「テメェの対人コミュ力がどの程度か知らねェが、これさえありゃ人間関係間違えるこたァねェ」

    一方「逆に、これに欠けると人間関係は好転しようが無い。ガス入ってねェ風船みたいなもンだな、風船見つけてガスをアホみたく入れてやれば空に浮かぶ」

    垣根「例えはよくわかんねえが成る程、一理あるな……。やるじゃねえか第一位、見直したぜ」

    一方「崇めろ、第二位」

    一方(って、木原クンが力説してたなァ確か)

    20 = 1 :

    垣根「ハッ、理論は理解した。後に残るは答え合わせだけってか」

    一方「いや、Q. E. D. にはまだはえェ」

    垣根「まだ底を見せないだと? 奥が深いな、友達作り!」

    一方「対人関係の重要な要素にコミュニケーション力がある。こン位は持ってるな?」

    垣根「持つも持たないもねえ、流石に見下し過ぎじゃねえのか第一位? そういうお前はどうなんだよ」

    一方「舐めンな、必要最小限位はある」

    垣根「ですよねー」

    一方「ンですよねー」

    垣根「…………」
    一方「…………」



    一方(たぶン俺ァ大丈夫だよなァ……)←聴いた話ばっか+変人+口調+目つき+ツンデレ+自虐癖+中二病=コミュ障
    垣根(たぶん俺は大丈夫な筈だろ……)←メルヘン+世間ズレ+軽薄+絡み癖+直情+沸点低+中二病=コミュ障

    21 = 1 :

    一方「これァ余計なお世話かもしンねェが、お前誰かとどっかで遊ンだ事あンの?」

    垣根「見縊るなよ第一位、一人でゲーセンに行ったりカラオケに行った経験位は所有してる。この未元物質に死角はねえ」

    一方「そりゃ両手にグローブ嵌めて『野球できます』っつってるようなもンじゃねーか」

    垣根「その心は」

    一方「第二位の来世にご期待ください」

    垣根「………………」

    垣根「あれ……涙がとまらねえ……」

    22 = 1 :

    一方「そこで俺ン出番だなァ」

    垣根「っつーと?」

    一方「俺がテメェの選択肢のバリエーションを増やすのに付き合ってやる。何処に誰かと行くにしても、一回でも意識してパターンを構築しちまえば熟練度がちげェ」

    垣根「お前相手なら失敗を気に病む必要もねえ……、反論の余地が見当たらねえよ」

    垣根「お前思ってたよりイィ奴だな、再評価もやむなしだ」

    一方「は、ハッ! テメェに褒められた所で誰が喜ぶかっつンだァ!」フフン

    垣根(やべえコイツこうやって見てると面白いな)



    一方「それはそうとちっと質問いいか?」

    垣根「んだよ、第一位」

    一方「てめェ女だったりしねェの?」

    垣根「」

    垣根「えっ?」

    23 = 1 :

    垣根「ままま待て、落ち着け、ひとまず落ち着け一方通行、冷静になれよ一方通行」

    一方「俺は落ち着いてンぞ」

    垣根「オーケー落ち着いてその発言ができるほどお前の脳はぶっ飛んでんのか。 俺が女? どんな演算したらそんなメルヘンな解が弾き出せるんだよオイ」

    一方「ンだよ、純粋な疑問って奴じゃねェか。心狭いと友達できねェぞ」

    垣根「俺が女ならテメェが男の娘でもおかしくねーなあ! スカートでも穿いてみっか?」

    一方「穿く前に吐くからやめろ」

    垣根「俺やお前みたいな女がいるかよ、馬鹿馬鹿しい」

    一方「てめェ鈴科百合子馬鹿にすンのかァああああ!?」

    垣根「――――――は? え? え? 何言ってんのこの子」

    一方「いやなんでもねェ、宇宙のパワー受信しちまっただけだァ」

    24 = 1 :

    垣根「で、結局なんでそんなぶっ飛んだ発言に至った過程を詳しく」

    一方「いやよォ、正直下らない話なンだけどなァ」

    垣根「そういう予防線とか別にいいから」

    一方「ほンッッっと下らなすぎて涙出てくんぞ」

    垣根「D・V・D! D・V・D!」

    一方「…………有事に備えて、友達作りとかデートコースとかの予行演習に付き合う……。普通こういうの女の子相手にやってフラグがどォとかそういうンじゃなかったっけなァって」

    垣根「」

    垣根「え、キメェ。なんていうか、ただ、まあ、あれだ。うん、キメェ」

    垣根「さっきの再評価を更に再評価しなきゃならねえ。そんでもって、ああ、やっぱりキメェ」

    一方「だァァァァァァァァから言いたくなかったンですゥゥゥゥゥう」

    25 = 1 :

    垣根「そりゃゲームか漫画の見すぎだな。第一位まで今流行のゲーム脳に毒されてんのかよ、世も末じゃんか」

    一方「なンでもかンでもゲーム脳にする風潮はよくわかンねェよな」

    垣根「そんなジョークを見た事がある。全然無害なものをいかにも有害っぽくでっち上げてく論文みてえな」

    一方「後付けの理屈だな。屁が出ちまう」

    垣根「今にゲーム脳のせいで世界が滅びだすぜ」

    一方「な、なンだってーー!」




    一方「まあテメェが120%男って事ァ理解した」

    垣根「戸愚呂かよ。残りの20%はどこへ行った……」

    垣根「それはそうと俺の未元物質に常識は通用しねえ。因みに性転換するのに態々タイに行く必要なく今この場でも可能だ」

    一方「おいばかやめろ気持ちわりィ」

    垣根「冗談だよ当たり前だろ。俺の未元物質にだって不可能はある」

    一方「ンですよねー」
    垣根「ですよー」

    26 = 1 :

    一方「今日はもう夕方だァ、なんかするにしてもまた今度だな」

    垣根「そういう季節だしな、油断してっとあっという間に太陽が逃げてっちまう」

    一方「取りあえず明日はなンか予定あンのかよ」

    垣根「学校があった気がしなくもないが、そんな事はなかったぜ」

    一方「オレキトク、スグカエルってかァ?」

    垣根「少しだけ面白くて悔しいじゃねえか」

    一方「まあ学校なんかわかりやすい同年代の奴らが群れてっからよォ、知り合い作るのにたまに顔出しとけ。学校ちゃンと行ってンのか?」

    垣根「そこそこはな。それはそうと質問のベクトルを反射する」

    一方「行ってるように見えるか」

    垣根「俺が浅はかだった」

    27 = 15 :

    面白いな。支援します!

    28 = 1 :

    一方「ンじゃ、明日の一時半位にここのファミレスで構わねェか?」

    垣根「取り合えず、何をするつもりか位聞かせろよ。明日までのお楽しみなんてメルヘンはガラじゃねえんだ」

    一方「つっこまねェぞ。明日は取り合えずカラオケにでも行こォかと思ってる。その後どっかもう一箇所だな、そいつはノリで決めれば良ィ」

    垣根「問題ないな、そんくらいで妥当な線だろ。時間についても異論はねえ」

    一方「ン。じゃ勘定はよろしくな」

    垣根「待ちやがれ。何ガラにも無く爽やかにさりげなーく押し付けようとしてんだ?」

    一方「大して頼んで無ェンだから良いじゃねェの。明日世話になるんだからこんくらい恩売っててもバチァ当たらねェぞ」

    垣根「――――チッ、仕方ねえな」アリガトウゴザイマス マタオコシクダサイマセー



    垣根「じゃあ明日は一時半だな」

    一方「おォ。あ、メシは少し早めに食っとけよォ」スタスタ

    垣根「? わかった。あばよ、第一位」スタスタ

    29 = 1 :

    垣根「…………」スタスタ

    垣根(しかしなんつーか……)

    垣根(自然に話せてた、よな……? 今まで俺の顔色ばっか伺ってこられたけどそういうのが無いからっつーか……)

    垣根(ガキの頃から特異な能力だとかでくる日もくる日も開発漬けで同年代の知人なんか殆どいなかった)

    垣根(少し余裕ができてきた時にはもう俺の力を恐れて遠巻きにしか見てこねえ)

    垣根(擦り寄ってくんのは下心見え見えの薄汚え畜生共ばっかりだった)

    垣根(………………)




    一方「…………」スタスタ
    一方(とは言ったものの俺にもダチなンざいねェ……)

    一方(そもそもアイツ以上に俺学校行ってねェしな……)

    一方(ま、要所要所でそれっぽい事いっときゃなンとかなンだろ)

    一方(折角態々俺ンとこに頼ってきてンだもンな、理由はどうしょうもねェが)

    一方(……今日の晩メシはなンだろな、と)

    30 = 1 :

    今回はここまででー、>>7>>27もマジ読んでくれてありがとうな
    おやすみすー

    31 :

    投下乙です。
    垣根と一方さんとか俺得すぎる
    頑張ってほしい

    33 :

    ちゃんとみてたよ
    期待

    34 = 5 :

    1レスにつき×10は見てる人がいるってばっちゃが言ってた
    乙なんだよ!

    35 :

    やっぱりなんだかんだ言ってもこの二人が好きだなwwww
    応援してるぜ、1乙!

    36 :

    一瞬、垣根帝子の匂いがしたんだよ!いいよいいよ!支援!

    37 :

    おつ

    38 :

    >>1
    この二人見てたら上条さんのリア充度がヤバイな…
    友達、知り合い多いし稀代のフラグメイカーだし

    39 :

    乙ですぞ

    40 = 1 :

    読んでくれてる人がいるとかこんなに幸せな事は無いよね!
    相変わらず貯金しながら貯金を崩すというイミフな書き方してるからスローすぎてあくびがでるけど頑張るわ

    41 = 1 :

    翌日。

    本人自身誰にも言えないと思っていたし誰に言うつもりも無かった事実だが、垣根帝督は昨夜熟睡したとは到底言えなかった。
    理由は極々単純かつ明快なものである。例えば、遠足の前夜に小学生が中々眠れない、それとほぼ似たようなものを想像してくれれば良い。

    ――――しかし、それは無理も無い事だっただろう。
    いくら予習のようなものとは言っても、それは間違いなく前々から望み続けていた『友人との一時』なのだから。


    朝、一人で住む学生寮――――一人で住むにしては規模の大きい部屋。学園都市第二位という能力者のレベルやそれに対する周囲の対応のせいである――――で眠い眼を擦った所で、垣根帝督はまず時計に目を向ける。
    無機質なデジタルで表された数字は、昨夜彼がアラームをセットしていた時刻の十分前。午前九時五十分を示していた。
    本来ならば二度寝したい程度の眠気具合だったが、その場合万が一の事態が起こり得てしまう。
    その可能性を潰すべくぐいと立ち上がった彼は、そこで軽い貧血に襲われて壁に頭を激突させ、改めて意識を覚醒させた。


    用を足して、顔を洗い、歯を磨いている所でけたたましく鳴り出した時計を右足で正確にボタンを狙った上で弾き飛ばしながら、彼は考えていた。

    垣根(一時半に待ち合わせるなら、その十分前には着いておきてえ。まあどうせ暇だし三十分位前に行っちまっても構わねえだろうな。時間的にも、昼飯は個別を前提としたものだろうし定食屋ででも食うか)

    垣根(少し早めに食っとけとの言葉通りにするなら、十二時にはもう食べ始めておく事だな……)

    逆算した上での時間を加味してはじき出した結論に従い時間を潰しつつ定食屋で食事の後目的地へ向かう。
    かくして垣根帝督は、待ち合わせ時刻の一時半、そのおよそ三十分前に前日一方通行と会話していたファミリーレストランのドアをくぐった。

    42 = 1 :

    店員「いらっしゃいませこんにちはー、お一人様ですか?」

    垣根「一人で」

    店員「かしこまりました、禁煙席と喫煙席、ご希望はございますか」

    垣根「えーと」

    垣根(――――あれ? あの昨日と同じ席に座ってんの一方通行じゃねえのか?)

    垣根「ああ、知り合いがいたんで」

    店員「あ、失礼いたしましたー」


    垣根「………………」スタスタ

    垣根「よう、はええじゃねえか一方通行」

    一方「…………? あァ、テメェか。時間は……、はえェのはそっちもだろォが」

    垣根「お互い様ってこったな」ガタガタ

    43 = 1 :

    垣根「またコーヒーかよ、昨日も飲んでたじゃねえか」

    一方「好きなンですゥ。テメェは昨日は甘いもンばっか飲みやがってお子様かってンだメルヘン野郎」

    垣根「ちゅうn……ま、人の趣味はそれぞれだな」

    一方「途中まで言ったンだ、最後まで言えや」

    垣根「やだよ、お前怒るじゃねえか」

    一方「いいからさっさと言えっつってンだ」

    垣根「中二病乙」

    一方「[ピーーー]ぞオラァ!」

    垣根(どうすりゃ良かったんだ、このやり取りに正解はあったのか……?)

    44 = 1 :

    一方「取り合えず俺は食休みも兼ねてンだ、予定の時間まではここにいンぞ」

    垣根「食休みね、だから早めにメシ食っとけとの仰せか?」

    一方「メシ食ってすぐ運動やらカラオケはよくねェんだ。カラオケだと特に、声が出にくいンだと」

    垣根「成る程な、色々考えてんじゃねえの」

    一方(って、木原クンが薀蓄垂れてたなァあの時)

    垣根「あ、店員さん俺もドリンクバー一つで」

    店員「かしこまりました、グラスはあちらにありますのでご自由にお使いください」

    垣根「よし、入れてくるか」

    一方「俺も行くわ」ガタッ

    45 = 1 :

    垣根「はぁ、抹茶ラテうめぇ」

    一方「泡が上にあるやつは泡の温度と中身の温度が違いすぎて困る」

    垣根「俺も最初は火傷こいたな。……お」

    一方「どォしたよ」

    垣根「あそこの信号のとこの子見えるか?」

    一方「ァ? …………ムートン付いたダッフルコート?」

    垣根「その子。悪くねえな、あの雰囲気は悪くねえ」

    一方「お前あァいうのが良いのかよ。年上に見えンな」

    垣根「色気があるに越したことは無い。大学生前後がベスト」

    一方「ふゥん、まァいいがよ」

    垣根「随分興味無さげだなオイ。あん中で一人くらいコイツはってのいねえのかよ?」

    一方「……別にィ?」

    垣根「スカしてかっこつけてんじゃねえぞ。ほら、誰が良いんだよ。あっちのOL風なんてどうだ?」

    一方「――――――強いて言うなら、あの金髪だな。右端の」

    垣根「ありゃあ……常盤台中学の制服か? ちいっと改造してるっぽいな。おいおいテメェ年下好みかよ」

    一方「うっせェな、強いて言うならっつってンだろ。……コーヒー取ってくる」

    垣根「あ、俺も行くわ」

    一方「早ッ」

    46 = 1 :

    垣根「はぁ、抹茶ラテうめぇ」

    一方「コーヒーうめェ」

    垣根「カラオケっつっても何処の行くんだ?」

    一方「Sダックス。金無ェ奴がいるとかでも無い限りドリンクバーの店のが良いぜ」

    垣根「ヒトカラはたまに行くから大丈夫だ。が、Sダックスは行ったことねえな。いつもは歌大広場だ」

    一方「そこァ安いンだがなァ……、Sダックスのが綺麗な事が多いンだ」

    垣根「ふぅん……、カラオケなんざ何処も一緒じゃねえのか。参考になるわ」

    一方(まあ、木原クンカラオケ好きだしなァ…………あンだけ連れてかれりゃ嫌でも覚えるわ)

    垣根「……今度は左から二番目のデパートの袋持ってる子だな、80点。お前は誰かいるか?」

    一方「――――――ノーストライク、フォアボール」

    垣根「せっまいストライクゾーンしてんなおい」

    一方「ン、そろそろ時間だな。行くぜェ」ガタガタッ

    垣根「うーい」ガタガタッ

    47 = 1 :

    一方「さてまあそンなこンなでカラオケにやって参りましたァ」

    垣根「わーーー」パチパチパチ

    一方「おい、きめェぞやめろ」

    垣根「自分で振っといてそういう態度あんま良くないんじゃねーのぉお!?」

    一方「――――お、マラカスだァ。これ振ってるとなンつーかメキシカンな気持ちに浸れンな」シャカシャカ

    垣根「流すんじゃねえ。ドドンタコスのアレか? 俺はあの菓子嫌いじゃねえよ」シャカシャカ

    一方「マジでか? 俺も嫌いじゃァない。むしろ好きだな」

    一方「……キロカロリーメイトは?」

    垣根「チョコレート。……きのことたけのこは」

    一方「たけのこの黄金比以外に選択肢がねェ。……超堅揚げポテト」

    垣根「ブラックペッパー」



      `¨ - 、     __      _,. -‐' ¨´
          | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
          |  !      `ヽ   ヽ ヽ
          r /      ヽ  ヽ  _Lj
     、    /´ \     \ \_j/ヽ
      ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
               ̄ー┴'^´



    一方「テメェは話の通じる奴だった。喜べよ未元物質ァ」
    垣根「同好の士に会えるたぁ、幸せなこったな一方通行」


    一方「ウチの保護者の野郎はきのこ派なンだがな」

    垣根「よほど早死にしたいと見える」

    一方「理由聞いたら『チョコが多いから』だとよ」

    垣根「俺がチョコ買ってやるからチョコだけ食ってろと。一生チョコ食ってろと」

    48 = 1 :

    また少し連続で投下した所でごはン食べてきまァす

    49 :

    待ってるぞー。

    50 :

    >>47
    俺も同好の士に混ぜてくれー!
    会話のテンポがサクサクしてて凄く良い、超支援


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