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    元スレ紅莉栖「岡部、IS学園に転入して」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - steins;gate + - インフィニット・ストラトス + - 岡部倫太郎 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :


    Steins;GateとIS〈インフィニット・ストラトス〉のクロスオーバーなSSです。
    時間軸はシュタゲ→アニメ終了後。 IS→原作7巻まで。
    自身、どちらも原作アニメゲーム視聴読了プレイ済みです。
    世界線、時間軸等難しい作品ですので、矛盾等あるかと思いますが生暖かい目でお願いします。

    NIPでのSS投稿はこれが初めてになりますので、作法マナー至らない点がありましたら申し訳ありません。
    まま長くなると思うので、よろしくお願いします。
                    ,, ,,
    ツッコみ大歓迎!  ヽ(*゚д゚)ノ イクヨー 

    2 = 1 :


    岡部「助手? 何を言ってるのだ……藪から棒に」

    紅莉栖「ちょっと信じ難いんだけど……アンタにIS適性があるみたいなの」

    岡部「おいクリスティーナよ、先ほどから何を訳の解らんことを……。
        IS-インフィニット・ストラトス-は女しか動かせん。
        常識ではないか」

    紅莉栖「例外が居るでしょうが」

    岡部「あぁ、何だったか日本人の男子が一人……動かして話題になっていたな」

    紅莉栖「そ。だからアンタも──」

    岡部「おい、助手。お前頭平気──」

    紅莉栖「だーかーらー! アンタもその例外の一人だったって言ってんの!」

    ダル「マジですか……」

    まゆり「ほぇ?」

    ─スチャ。

    岡部「もしもし、俺だ。助手が何者かに精神攻撃を受けている。
        あぁ、しかもかなり……重症だ。対応策を求──」

    ──パシッ!

    紅莉栖「厨二禁止!」

    3 = 1 :


    紅莉栖「あぁ、もう面倒だわ。橋田、ちょっと来て」

    ダル「お? お? なんぞ?」

    紅莉栖「この機械に腕を通して」

    岡部「なんだそれは? 血圧計か?」

    紅莉栖「いいから、早く」

    ダル「何だか知らんが……ほい。通したお」

    紅莉栖「これは私が開発した、簡易IS適性装置。細かく調べることは出来ないけれどね」

    岡部「なっ、何故に助手がそのようなものを!」

    まゆり「わぁー! 紅莉栖ちゃん凄ぉい」

    紅莉栖「忘れたのか? 私は天才少女なのだぜ?
         私の頭脳を“国際IS委員会”が放っておくはず無いでしょう」

    岡部「なん……だと」

    4 = 1 :


    紅莉栖「と言ってもこれは極秘も極秘。所属が日本かアメリカか決まってない私は、まだ秘匿し続けなきゃいけないことなんだけど……」

    ダル「ほいで、ボクは一体どうすれば良いん?」

    紅莉栖「ん。後は簡単。スイッチを押せば……」


    -Now Loading-

    適性:無し :ランク-


    紅莉栖「と、まぁこんな感じに出る訳」

    ダル「遠まわしに“お前才能無いカスだな”って言われた気分だお……」

    紅莉栖「橋田。ISは基本的に女性しか適性が無いんだからそうしょげないの」

    まゆり「わー、まゆしぃもやってみたいなぁ」

    紅莉栖「OK. 腕を通してみて」

    まゆり「やったぁ、トゥットゥルー♪」


    -Now Loading-

    適性:有り :ランクD

    5 = 1 :



    紅莉栖「うん、予想通りね」

    まゆり「ランクでーってどうなのでしょう」

    紅莉栖「一般的に何も訓練を受けてない女性はDなの。それ以下は無いから安心して。まゆりは標準ってことよ」

    まゆり「えへへ、何か嬉しいのです」

    岡部「で。だからどうしたと言うのだ」

    紅莉栖「なに拗ねてるのよ」

    岡部「拗ねてなどいない」

    ダル「牧瀬氏がIS関係者であることを知らなかったので拗ねてるんですね解ります」

    岡部「拗ねてなどいないと言ってるではないか!
        それにだ、狂気のマッドサイエンティストがそのような玩具に興味があるはずが──」

    紅莉栖「はいはい、で。次は岡部。これに腕を通して」

    岡部「なぜ俺がそのようなことを。フンッ、第一にダルがダメだったのだ。やる必要が無いだろう」

    紅莉栖「いーいーから。早く。」

    岡部「(何故そこで、目がマジになるのだ……)」

    6 = 1 :


    岡部「ふん……」

    まゆり「うふふ、オカリンが拗ねるなんて珍しいなぁ」

    岡部「拗ねてなど──」


    -Now Loading-

    適性:有り :ランクB


    ダル「え」

    まゆり「ほ?」

    岡部「なっ」

    紅莉栖「……」

    ダル「ど、どういうことだお?」

    まゆり「オカリン、女の子だったんだぁ☆」

    岡部「違う! 俺は男だ! 紅莉栖、これは一体」

    7 = 1 :


    紅莉栖「(今、紅莉栖って呼んだ……)」

    紅莉栖「コホン、つまり、そういうことよ。
         岡部にはIS適性がある。なぜかね……」

    岡部「俺に……IS適性?」

    ダル「っつか、何で牧瀬氏はオカリンに適性があること知ってるような口ぶりだったん?」

    紅莉栖「べっ、別に寝てる岡部に実験体になって貰いたかった訳じゃないからな!」

    岡部「ダルよ。つまりどういうことだ」

    ダル「今、全部説明した件について」

    まゆり「オカリン凄いよぉー!」

    紅莉栖「岡部、申し訳無いけど私は科学者としてこのデータを“国際IS委員会”に報告する義務があった。
         報告した結果、あなたをIS学園に編入させると言う結論になったの」

    岡部「ちょ、ちょっと待て助手よ。俺は今年の12月で19になる。
        あそこは確か高校だろ? 無理に決まってる」
     
    紅莉栖「大丈夫、問題ない」

    岡部「それにだ、俺には通ってる大学もある」

    紅莉栖「大丈夫だ、問題ない。
         すでに“国際IS委員会”は東京電機大学”にその事実を通達してある」

    岡部「……」

    8 = 1 :


    ダル「オカリン……」

    まゆり「オカリン、どうなっちゃうの?」

    紅莉栖「正直、申し訳ない気持ちでいっぱいなんだけど……。
         世界で二人目のレアケースだから、放って置くことも出来ないの、ごめんね」

    岡部「つまり、俺はどうなるんだ」

    紅莉栖「これからちょっと大変になると思う。
         この事実を全世界に発表、記者会見も開かれる」

    ダル「すっげ、急に現実味が無くなったお」

    まゆり「オカリンが遠くにいっちゃう……?」

    紅莉栖「現在“国際IS委員会”の議題は、織斑一夏をどの国の所属にするか。これもまだ定まって無い内に二人目の……。
         しかも同じ、日本からの男性IS適性者ってことでさらにゴタゴタすると思う」

    ダル「もう付いて行けねっす」

    まゆり「……」

    岡部「……」

    紅莉栖「これから岡部を取り巻く環境はどんどん規模が大きくなっていくと思う。
         それも世界単位で。岡部に拒否権は……無い」

    9 = 1 :


    岡部「……嘘だろ」

    紅莉栖「ごめん……」

    岡部「一体俺が何をしたって言うんだ……」

    紅莉栖「……」

    ダル「オカリン……」

    まゆり「ねぇ、紅莉栖ちゃん……」

    紅莉栖「ごめんね、まゆり。でも、もう私レベルじゃどうにもならない話しにまで発展しているの」

    岡部「俺はまた、高校からやりなおすのか……?」

    紅莉栖「ニュアンスは違うけど……そんな感じね」

    岡部「ハハッ、ちょっとしたタイムリープだな……」

    紅莉栖「……私が興味本位で実験体にしたせいで、ごめん」

    岡部「これも……これが運命石の扉の選択か……」

    ダル「……」

    まゆり「オカリン……」

    10 = 1 :


    岡部「……フ、」

    岡部「フゥーハハハハ! 良かろう、クリスティーーーナよ!
        この鳳凰院凶真にIS-インフィニット・ストラトス-の適性があると言うのであれば!
        甘んじてその運命受け入れようではないか!!」

    ダル「おぉ、何か何時ものオカリンに戻った」

    紅莉栖「岡部……」

    岡部「これより、未来ガジェット研究所は IS-インフィニット・ストラトス-の開発に力を入れることとする!
        ダル! まゆり!」

    ダル「お、お?」

    まゆり「ふぇ?」

    岡部「お前達はこれからも、今までと同様にこのラボのメンバーだ。
        これからは研究の矛先が異なるが付いて来い!」

    ダル「お……オーキードーキー!」

    まゆり「うっ、うん! まゆしぃはオカリンについて行くよ!!」

    11 = 1 :


    岡部「フゥーハハハハ! この不況の世の中だ。IS操縦者になれば職に困ることもあるまい!!
        たっぷりとこのラボの運転資金を稼いでやろうではないっっか!」

    紅莉栖「(岡部……)」

    岡部「クリスティーナよ!!」

    紅莉栖「なっ、ティーナは余計だと言っておろうが!!」

    岡部「貴様はどうするのだ。と言うか……その、どうなるんだ」

    紅莉栖「へ? 私?」

    岡部「う、うむ。俺はそのIS学園とやらに転入するのだろう? お前はどうなるんだ……」

    紅莉栖「あーえと……実は私も技術者として転入することになっててだな……」

    岡部「なにっ!?」

    ダル「えっ」

    まゆり「えぇー!」

    12 = 1 :


    紅莉栖「だから、その……岡部と一緒に学園生活を……」

    岡部「貴様はじゅーーーーはちであろう!」

    紅莉栖「え」

    岡部「飛び級で大学まで卒業した18歳がまた高校に逆戻りとは……」

    ダル「どうみてもババァです本当にありがとうございました」

    まゆり「もうっ、オカリン、ダル君っ」

    岡部「せいぜい、周りの若さに負けてしまわぬように気をつけるのだな!!
        フゥーは……は、は……ぁ、牧瀬さん……?」

    紅莉栖「……」

    ダル「ボ、ボクこれからメイクイン行くところだったんだお。それじゃ──」

    ──ガシッ。

    紅莉栖「正座」

    13 = 1 :


    岡部「……」

    ダル「……」

    紅莉栖「このIS教本、分厚くっていい感じだと思わない?
         ほら、この角とか丁度尖ってて──」

    岡部「申し訳ありませんでした」
    ダル「正直、調子に乗りました」

    まゆり「あぅ……」

    紅莉栖「二度目は無いわよ」

    岡部「(年齢、気にしてるんだな)」
    ダル「(そりゃ、気にするっしょ……クラスメイトがピチピチの……)」

    紅莉栖「まだなにか?」

    岡部「」
    ダル「」

    14 = 1 :


    紅莉栖「フンッ……(はぁ、これから岡部の周りには16歳だの何だののピチピチした子が……)」

    岡部「あの、牧瀬さん」

    紅莉栖「あぁ?」

    岡部「実際問題、何時頃から動きはじめるのでしょうか」

    紅莉栖「ふん、明日よ」

    まゆり「ず、随分と急だねぇ……」

    紅莉栖「ん……そうね、本当にごめん」

    まゆり「……紅莉栖ちゃん。オカリンをよろしくなのです」

    紅莉栖「任された。責任は取るわ」

    15 = 1 :


    ダル「これって遠まわしなプロポー……」

    紅莉栖「……」

    ダル「~♪」

    岡部「実家になんと報告すれば良いんだかな……」

    紅莉栖「あぁ、それならもう根回しされてるはずよ」

    岡部「なっ、何時の間に……」

    紅莉栖「言ったでしょ? アンタを取り巻く環境はこれから世界単位で動いていくって」

    岡部「ふぅ……疲れそうだな」

    紅莉栖「私が付いてるわ」

    岡部「頼もしい限りだ……」

    16 = 1 :



    こうして、俺の世界はガラリと変わった。

    これが、世界線シュタインズゲートの未来だったのだろうか。
    どの世界線からも、紅莉栖の口からISに関する話題など出たことは無かった。
    自身の口からIS研究者であることは極秘であり口外出来ないとも言っていた。
    つまり、他の世界線でも紅莉栖はISに関係していた……そういうことか。

    ……俺か? やはり、俺が原因なのだろうか。
    他の世界線でも紅莉栖は俺を実験体にしてあの装置を作っていた可能性がある。
    しかし結果は通常通り。男の俺に適性があるはずもなく、何事も起きなかった。
    シュタインズゲートに到達したことにより、何かが変わり……。

    そう言えば、未来から来た鈴羽。
    第三次世界大戦の詳しい様を聞かなかったな……。
    57億人も死んだんだ……当然ISも使われたのだろうな。
    こんな事になるのなら、もう少し詳しく聞いておくのだった。

    17 = 1 :



    岡部「考えても、まとまる筈が無い……か」

    岡部「明日から高校生か……勤まるのか? 俺に。
       明らかにぼっちになってしまうではないか……。
       あぁいや、紅莉栖が居たな……」

    岡部「む。べつに助手との学園生活が楽しみだとかそういったのは無いからな!
       勘違いするな、俺よ!」

    岡部「フン……考えすぎて疲れてしまったな。
       もう、寝よう……明日も明日で転入手続きやらなにやらで疲れそうだ……」

    18 = 1 :



    ─1年1組教室─


    山田「えーっと、今日から皆さんのクラスメイトになるお二人を紹介します」

    岡部「俺の真名は鳳凰いったぁ!」

    ──ギュゥゥゥッッ。

    紅莉栖「……」

    岡部「岡部 倫太郎です」

    紅莉栖「牧瀬 紅莉栖です」

    山田「えっとぉ、皆さんニュースを見てご存知だとは思いますが……。
        岡部さんは世界で二人目のIS適性を持った男の子だと言うことで……」

    ──わいわい、がやがや。

    千冬「静かに。教師が喋っているだろうが」

    ──ピタッ。

    19 = 1 :


    山田「えー、皆さんより年上になりますがどうぞ仲良くしてくださいね?
       (はうー、またこのクラスに……問題が起きなければ良いのですが)」

    山田「そして、こちらの牧瀬紅莉栖さんですが実は大学も飛び級で合格なされてる天才さんです。
        では、お二人とも自己紹介をお願いして良いですか?」

    紅莉栖「失礼して私から。
         コホン、先ほども名乗りましたが牧瀬紅莉栖です。
         本来ならばISの技術開発研究等に携わる予定だったのですが、急遽IS学園にて三年間の学生生活を送ることになりました。
         皆さんより若干年齢を重ねていますが同じ学び舎の同士として接してくれると嬉しいです」

    ──わいわい、がやがや。

    千冬「……」

    ──ピタッ。

    20 = 1 :


    岡部「(お、俺か?)」

    紅莉栖「(当たり前でしょ)」

    岡部「おお、俺は……お、岡部凶真だ」

    ──きょうま? えっ? どういうことだろ? がやがや。

    紅莉栖「(ちょっと何言ってんの!!)」

    岡部「し、失礼。岡部倫太郎だです。あの……その……」

    ──シーン。

    岡部「……」

    ──スチャ。

    岡部「お、俺だ。潜入は成功、だがしかし機関から精神攻撃を受けている!
        なんとかならないのか!? このままでは──」

    ──ゴンッ!

    21 = 1 :


    岡部「ぁ痛っっ!」

    千冬「何を自己紹介中に携帯電話を弄っているんだ大馬鹿者め。
        ん? 電源が入ってないじゃないか……」

    紅莉栖「(もう……ばか……)」

    岡部「ふ……フゥーハハハハ!!
        と、特別に教えてやろう。それは俺以外が触ると自動的に電源がオフになる。
        特殊任務仕様の携帯なのだ……フゥーハハハハハ!」

    千冬「そう、独り言か……」

    紅莉栖「……」

    岡部「……」

    ──ゴンッ!

    岡部「~~~っっ!」

    22 = 1 :


    千冬「没収しておく。後で職員室に取りにくるように」

    岡部「はい」

    山田「えっと……自己紹介でしたー」

    ──シーン。

    千冬「以上だ。岡部と牧瀬は後ろの席に座れ」

    岡部「はい」

    紅莉栖「はい(Yes! 岡部の隣……えへっ)」

    千冬「HRは終了だ。山田先生、職員室に」

    山田「あっ、はい! では皆さん、お二人と仲良くして下さいね」

    ──ガラガラ ピシャ。

    23 = 1 :


    岡部「はぁ……疲れた」

    紅莉栖「疲れた、じゃないわよ! このスカポンタン!」

    岡部「仕方が無いだろうが! あの様な場は不慣れなんだ……この年齢になって自己紹介など出来るか!」

    紅莉栖「これだからコミュ障は困るのよ」

    岡部「だれがコミュ障だ! 助手よ、貴様こそなんだその格好は……」

    紅莉栖「な、なによ……制服なんだから仕方ないじゃない。それと、ここでは助手って言うな!」

    岡部「スカートなぞ穿きおって」

    紅莉栖「お、お前こそ白衣はどうした!」

    岡部「……Ms.サウザンウィンターに没収された」

    紅莉栖「着てきたのね……」

    岡部「科学者として当然だろう。あの女史め……白衣のみならず携帯まで……」

    紅莉栖「最悪のスタートです本当にありがとうございました」

    岡部「ふんっ。ボッチなど等の昔になれている」

    24 = 1 :


    紅莉栖「こっ、今回は私が居るだろうが……」

    岡部「あっ……そ、そうだな……」

    ???「おかりんおかりん~」

    岡部「!?」

    ???「へらへら」

    岡部「(誰……だ?)」

    ???「おかべりんたろうだから~おかりん」

    岡部「あっ……あぁ確かにそのように呼ぶ者も居る……が」

    ???「じゃぁけっていだね~」

    紅莉栖「ええと?」

    本音「布仏 本音(のほとけ ほんね)。くらすめいと、よろしくね~?」

    岡部「あぁ、よろしく。だがオカリンと言うのは──」

    紅莉栖「よろしく!」

    25 = 1 :


    子達「(なっ! 先を越されたっ!?)」
    子達「(まだまだ一日目、焦る時間じゃないわ)」

    本音「えへへ~、おともだちおともだち」

    岡部「(紅莉栖め、被せてきおって……。しかし、なんだか変わった娘だな……)」

    生徒「ねぇねぇ! 岡部君ってIS動かせるんでしょ!?」
    性徒「ってことは、その内に織斑君みたく専用機持ちになるってこと!?」

    紅莉栖「(しまった! 徐々に岡部を若い子達が取り囲んできている……」

    岡部「専用機? ん? 一体何を?」

    一夏「──ちょっと、ごめん。良いかな」

    26 = 1 :


    生徒「織斑君!」

    一夏「男同士で少し話したいかなーって、ダメかな?」

    生徒「(悪戯に女子にちょっかい出されるより……)」
    生徒「(織斑君に差し出したほうが利口ね……!)」
    生徒「どうぞどうぞ」

    一夏「悪い」

    岡部「(む、男……?)」

    紅莉栖「(織斑 一夏。男で唯一ISを操縦出来る……出来た。もう過去形だけど、その当人よ)」

    岡部「(なるほど……新参者であるこの俺に焼きを入れに来たと言う訳か。面白い)」

    紅莉栖「(ちょ、ちょっと! 何もそう決まった訳じゃ)」

    岡部「(ふんっ、高々15やそこいらの小僧にこの鳳凰院凶真が遅れを取る訳あるまい)」

    一夏「えっと、岡部──さんで良いのかな。ちょっと時間貰って良い?」

    岡部「望むところだ」

    一夏「やった、サンキュ。えっとー屋上で良いかな」

    岡部「良かろう。お誂え向きだな」

    27 = 1 :


    シャル「一夏……? 転校生の人とどこか行くの?」

    岡部「なっ!?」

    シャル「っわ」

    岡部「(一瞬、まゆりの声が聞こえたが……気のせいか?)」

    セシリア「どこかへ行くのでしたら、私もお供しますわ」

    ラウラ「うむ。私も同行しよう」

    「……ふん」

    一夏「悪いみんな。ちょっと男同士で話したいんだ」

    シャル「そっか……うん。解ったよ一夏」

    セシリア「そう……ですの」

    ラウラ「……同行してはダメなのか?」

    28 = 1 :


    一夏「ごめんなラウラ。その代わり、夜は一緒に食べよう」

    ラウラ「う、うむ……」

    シャル「あ! ずるいよ一夏! 僕も僕も!」

    セシリア「勿論、私もご同伴致しますわよ?」

    一夏「あ、ははは……そうだな、皆で食おう」

    紅莉栖「(なにこれ……なんというハーレム……)」

    「用事があるのなら、さっさと行って来たらどうだ。転校生が待ってるぞ」

    一夏「そうだった、ありがとな箒」

    29 = 1 :


    「ふん」

    一夏「じゃぁ行こうか?」

    岡部「あぁ」

    紅莉栖「(行ってしまった……怪我しないでよ、岡部)」

    生徒「ねぇねぇ、牧瀬さんって岡部さんの恋人?」
    生徒「私も気になってたー! ねぇねぇどうなの?」

    紅莉栖「こ、恋人!?」

    シャル「わー、実は僕も少し気になってたんだ!」

    セシリア「お付き合いしてるんですの?」

    紅莉栖「べべべ別にアイツとはその……なんでも無いって言うか……」

    30 = 1 :



    ─職員室─


    千冬「一夏に続き、二人目の男性IS適性者……これからますます忙しくなりそうだ」

    山田「はい……しかも同じ日本人で1年1組にですから、各国の反応も……はぁ」

    千冬「恐らく、近いうちに岡部の専用機が作られる……いや、もしかしたらもう完成しているかもしれない」

    山田「1クラスに専用機持ちが6人……どこと戦争にな……失礼しました」

    千冬「……束。お前はどう考えているんだ……」

    31 = 1 :

    一旦休憩。
    投稿がサクサクで違和感感じまくりです。
    まだ投稿は続きます。

    32 :

    期待してるぜ

    34 :

    どうしても制服姿の岡部が想像できねぇ・・・

    35 = 1 :

    ご飯も食べたし投下再開。
    書き溜めてある分全て放出してしまいます。

    36 = 1 :



    ─屋上─


    一夏「良かった、誰も居ない」

    岡部「(ふん、一体どのような手を使ってくる? 精神攻撃か? それとも──)」

    一夏「回りくどいのは苦手だ。先に、謝っておく……」

    岡部「(まさかいきなり殴り合い!? まて、俺は体力には……)」

    一夏「ごめん!!」

    岡部「──っっ!」

    ──ぺたぺた。

    岡部「……ん?」

    ──さわさわ。

    岡部「なにを……しているのだ? 何故、胸部をさすっている」

    37 = 1 :


    一夏「……」

    ──なでなで。

    岡部「えええい! くすぐったいではないか!」

    一夏「良かった……よっしゃああああ!!」

    岡部「」

    ──ガシッ!

    一夏「良かった良かった!!」

    岡部「(なんだこいつ、もしや危ないヤツか!?」

    一夏「も、もしかしたら女なんじゃないかって!」

    岡部「女……は? え?」

    38 = 1 :


    一夏「以前にもこういう事があったんだ、転入してきた男子が実は女の子だったって言う。
        だから、少し疑心暗鬼になっちゃってさ……」

    岡部「そのために俺をここに?」

    一夏「あぁ! でも良かったよ」

    岡部「女な訳があるかああ!! どぅぉこの世界線にヒゲをはやした女子が居る!!」

    一夏「あっ、確かに」

    岡部「俺が女になるなんて世界線は存在しない!!」

    一夏「世界線?」

    岡部「あっ、いや。なんでもない……」

    一夏「へへっ、でも安心した。俺は織斑 一夏。よろしく」

    岡部「鳳凰院凶真。それが俺の真名だ」

    一夏「えっ? でも、確か岡部って……」

    39 = 1 :


    岡部「それは仮の名だ。鳳凰院、または凶真と呼んでくれ」

    一夏「ん? 何か良く解らないけど、解った。ヨロシク、凶真!」

    岡部「我真名を呼ぶとは……ふふ、友と呼ぶに相応しい人材だな。ワンサマーよ」

    一夏「わんさまー?」

    岡部「貴様の真名だ」

    一夏「一夏だからワンサマー? 面白いこと言うなー」

    岡部「フゥーハハハハハ!!」

    一夏「ハハハハハ!」

    一夏「あっ、そうだ。凶真は俺より年上なんだよな? 敬語とかあんま使ってなかったけど」

    岡部「む? 気にする必要は無い。今日から同じ学び舎の同士だ、敬語など不用。
        それに助手も年下だが敬語など使ってこないしな……」

    40 = 1 :


    一夏「そっか、なら良かった。仲良くなれそうだ! ってか、助手って?」

    岡部「助手は助手だ。クリスティーナのことだ」

    一夏「クリスティーナ? 牧瀬紅莉栖のこと?」

    岡部「うむ。アイツはマッドサイエンティストであるこの俺の助手なのだ」

    一夏「へー、凶真ってここへ来る前までは科学者だったんだ! すげぇ!」

    岡部「フゥーハハハハハ!!」

    一夏「ハハハハハ!」

    岡部「(中々良いヤツではないか、この分なら何時かラボメンに加えてやっても良いだろう)」

    一夏「(凶真って面白いヤツだな。でも良かった……これで男友達が出来たぜ!)」

    41 = 1 :



    ──キーンコーンカーンコーン。


    一夏「やべっ、チャイムだ! 早く教室に戻らないと」

    岡部「講義の時間か」

    一夏「授業だよ授業! 次は千冬姉ぇの授業だから遅れるとヤバい!」

    岡部「そう言えば、ワンサマーとサウザンウィンターは姉弟だったな」

    一夏「怒るとすっげー怖いから注意な! 行こう凶真!」

    岡部「(確かに、Mr.ブラウンに通じる何かを感じる)う、うむ!」

    42 = 1 :



    ─教室─


    紅莉栖「」

    岡部「どうした助手、元気が無いではないか」

    紅莉栖「助手って言うな……疲れただけよ」

    岡部「?」

    紅莉栖「女子高生パワー侮っていたわ……」

    岡部「なるほど、現役の女子高生と比べたらババァだからな」

    紅莉栖「それ以上言ったら、あんたの大脳新皮質をポン酢漬けにしてやる……」

    岡部「どういう脅し文句だ……」

    紅莉栖「うるさい黙れ……」

    千冬「お前ら黙れ、授業を始める」

    43 = 1 :


    紅莉栖「っと……」

    千冬「まず、牧瀬!」

    紅莉栖「はい」

    千冬「“ハイパーセンサー ”について、簡単に説明しろ」

    紅莉栖「はい。ISに搭載されている高性能センサー。操縦者の知覚を補佐する役目を行い、目視できない遠距離や視覚野の外(後方)をも知覚できるようになる」

    千冬「うむ。教科書通りだな、流石だ。問題無し。確認をしたかっただけだ、悪く思うな。
       (“国際IS委員会”から岡部と一緒に転入をしてきた天才か……この娘も調べる必要があるか?)」
     
    紅莉栖「いえ」

    岡部「(ハイパーセンサー? 何を言ってるんだ? 女史も合わせて厨二なのか?)」

    千冬「次に岡部!」

    岡部「!」

    千冬「“PIC”について、簡単に説明しろ」

    岡部「(ぴーあいしー? 何を言っているんだ?)」

    44 = 1 :


    千冬「何を固まっている、早く説明しろ。こんなものは常識だろう」

    岡部「(PIC PIC……あぁ!)」

    岡部「なぁに、簡単すぎる質問に少しばかり困惑していただけだ」

    千冬「ならばさっさと質問に答えろ」

    岡部「“PIC”Peripheral Interface Controller の略だ。
        1チップ内にRISC型マイクロプロセッサ, ROM, RAM, クロック発振回路, 外部接続ポートなどマイコンに必要な殆どの機能が組み込まれている。
        そして乾電池2本で動作、低消費電力、意外と高速(20MHz)、安い(100円程度~)のが特徴だな」

    一夏「???」

    シャル「???」

    セシリア「???」

    ラウラ「???」

    「???」

    教室一同「???」

    紅莉栖「(っの、馬鹿!)」

    45 = 1 :


    千冬「何を言っているんだお前?」

    岡部「何って、女史がPICを説明しろと言うから簡潔に説明したまでではないか」

    千冬「はぁ……」

    ─パァンッ!

    岡部「あだっ!」

    千冬「違う。PIC-パッシブ・イナーシャル・キャンセラー-の説明をしろ。と言ったんだ」

    岡部「ぱっしぶ? なんだそれは」

    ─パァンッ!

    岡部「あだっ!」

    千冬「教師には敬語を使え」

    岡部「すみません……」

    46 = 1 :


    千冬「昨日、入学前の参考書が配布されたはずだが?」

    岡部「む? あの電話帳のようなもの……ですか」

    千冬「そうだ」

    岡部「それならば自室に置いてあ──あります」

    千冬「読んだか?」

    岡部「いや──いえ」

    ─パァンッ!

    岡部「あだっ!」

    千冬「必読と書いてあっただろうが馬鹿者。
       後で再発行してやるから一週間以内に覚えろ。いいな」

    岡部「……わ、解った、りました」

    47 = 1 :


    千冬「ほう……物分りが良いじゃないか。
       “一週間であの分厚さはちょっと……”なんて言い出すかと思ったが」

    岡部「マッドサイエンティストを舐めるな。あの程度二日もあれば……読めます」

    千冬「……よろしい。では授業を再開する!」


    ……。
    …………。
    ………………。


    ──キーンコーンカーンコーン。


    千冬「以上で今日の授業は終了だ。織斑、岡部と牧瀬を連れて一緒に職員室に来い」

    ──ガラガラ、ピシャッ。

    ──わいわい、がやがや。

    48 = 1 :


    一夏「凶真、お疲れ」

    岡部「ワンサマーか……お前の姉はいささか凶暴すぎやしないか……」

    一夏「はははっ、千冬姉ぇは何時もあんなもんだよ」

    紅莉栖「それより、織斑君? で良いのかしら」

    一夏「俺のことは“いちか”って呼んでくれて構わないぜ」

    紅莉栖「そ。なら私も“くりす”で良いわ」

    一夏「あぁ、紅莉栖もよろしく」

    紅莉栖「サンクス。それより、何で私まで呼ばれたのかしら」

    一夏「えっと、多分部屋割りのことじゃないかな。何か聞いてる?」

    岡部「そう言えば今日からこの学園で寝泊りするんだったな……」

    49 = 1 :


    一夏「全寮制だからね」

    紅莉栖「部屋割りは今日中に決めるとも言ってたわね」

    一夏「うん。じゃぁ多分それだ、行こうぜ。案内する」

    岡部「よろしく頼む」

    シャル「あぅ……行っちゃった」

    セシリア「話しに入り込む隙がありませんわね……」

    ラウラ「フン。夕食までの辛抱だ」

    「……一夏と話す時間がどんどん無くなっていくな」

    50 = 1 :



    ─職員室─


    一夏「失礼します。二人を連れて来ました」

    千冬「案内ご苦労。二人とも、部屋割りが決まった」

    紅莉栖「(ももも、もしかして岡部と相部屋になんて事は……)」

    千冬「岡部は織斑と同室だ。本来、部屋は相部屋だったんだが男子は一人だけだったからな。丁度良かった」

    紅莉栖「(ですよねー)」

    一夏「へへっ、やった。凶真、よろしくな」

    岡部「うむ」

    千冬「(きょうま?)」

    紅莉栖「先生、私は」

    千冬「牧瀬は先ほど、ちょっとした要望があってな」

    紅莉栖「要望?」


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