元スレ吹寄「上条。その……吸って、くれない?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
451 :
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」
冷蔵庫ェ…
452 :
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」
帝凍庫ェ……
453 :
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」
工場長ェ……
454 :
糞みたいな流れでスレを消費される悲しみ
455 :
だが、それがいい
456 :
「それじゃ、チャイムも鳴ったしこれで終わりにします」
起立、礼と日直が号令をかけ、小萌先生の退室を見送る。
これで上条のクラスは昼休みに突入した。延長もほとんどなかったので、晴れて昼休みを取れることになったのだが。
「さ、さー昼飯昼飯っと」
シンと静まり返った教室に、白々しく上条の言葉が響く。
昼休みなのだ。もっと、普段ならみんなはしゃぎまわるし、煩くなるはずなのだが。
……明らかに、そういう気配はなかった。
「なあカミやん。さっきは吹寄さんに邪魔されたけど」
トントンと静かな手つきで青髪がノートと教科書を整え、机に仕舞った。
周囲のクラスメイトも、青髪と心を同じくしているらしい。
「姫神さんとの関係について、ちゃんと喋ってもらおか」
コクリと、周囲が頷いて同調した。
遠めに姫神が戸惑っているのが分かった。
そりゃあそうだろう。たまたま知り合いである自分のいる学校に転校してきたからって、
まさかそれだけで好きな男の子を追っかけてきたとか、実は付き合ってるとか、
そういう噂を立てられたら迷惑に決まっている。
ちゃんと、否定するのも礼儀だとは思う。もちろん姫神に興味がない、というわけではないけれども。
……まあ、つい昨日から、興味を持ってはいけなくなったのだった。
「ほらカミやん、黙秘も事実を認めないのも、誰のためにもならへんよ」
「待て。ちょっと落ち着いて話をしよう」
「誰が興奮してるように見えるん?」
「興奮って言うかお前完全に自分の妄想を事実認定してるじゃねーか」
「……まさか、カミやんシラ切るつもり?」
すっと青髪の声に冷たい響きが混じる。
彼女なんているわけねーよ、なんて嘯きながら影でこっそり付き合う男と言うのは、
およそ人として最低の部類に入る。友好的な関係など、結ぶ余地はない。
そんな風に青髪は暗に宣告していた。
「シラを切るっていうか、姫神と付き合ってるって事実は否定しないと、姫神に悪いだろ」
「……」
なっ?と姫神に話を振ると、姫神はつまらなさそうな顔をした。
「確かに私は。この学校を選ぶ時に上条君がいるなんて知らなかった」
「で? 知らなかったけど、同じクラスメイトにまでなっちゃって、
急激に意識し始めて二人の距離は見る見るうちに……ってことなん?」
「違うよ。別に。その。私は。上条君とはなんでもないし」
「そうだぞ! っていうかそういう変な気持ちなんかお互い持ってないっての!
そういう邪推をするなよな、なあ姫神」
457 = 1 :
否定する姫神に便乗して、上条は青髪に食って掛かる。
カップル認定された人間の両サイドから青髪を攻め立てるつもりだったので、
再び上条は姫神にアイコンタクトを送った……のだが。
なんだか、姫神の顔がひどくつまらなそうだった。
表情には乏しいほうだが、それに輪をかけて醒めた感じと言うか。
「……姫神さん?」
「君は。もうちょっと人の気持ちを察する能力を身につけたほうが良いと思う」
「へ?」
「別に。私と上条君とはなんでもないけれど」
「けど、何だよ?」
「なんでもない。それより。もう一度言うけど。上条君と私は。別に付き合っているわけじゃないから」
大きな声ではなかったが、姫神はそうクラス中に伝えるように宣告し、
そして周りの視線を一切無視してお弁当箱を取り出し、昼食の準備を始めた。
いつになく強い姫神の主張に皆はちょっと戸惑ったらしかった。
青髪の煽りに乗せられて騒ぎ始めたクラスメイトだったが、
どうもそれが早とちりらしいということになって、またざわつき始めた。
「またアイツの先走りか?」「青髪を信じるとかお前ゴシップを真に受けるタイプかよ」
「ってことは姫神はまだ相手ナシってこと?」「俺の春到来?」「それはねーわ」
「とりあえず声かけてみようかな」「俺こないだ二三言で会話打ち切られた」「俺も」「俺も」「皆一緒か」
「で、結局上条に彼女ができたって本当か?」「アイツは女子の気を引いといて放置する最悪なヤツだからなぁ」
「もしアイツが誰かと付き合えば空白を縫って俺が」「……止めろよ、そういう甘い期待をすると後が辛いぞ」
「まあ、上条に彼女が出来るとか、ねーだろ」「結局はそうだろうな」「発端は青髪だしな」
空腹は食事以外への興味を薄れさせるいいスパイスだ。
四時間目という時間帯は、むしろ上条に好都合に働いたらしかった。
「で、お前ら。お前昼飯は?」
「ボクはもう買かってあるよ」
「俺は弁当があるにゃー」
「ん、じゃあ俺パンでも買ってくるわ」
「……まさかカミやん、誰かと逢引?」
「っていうかお前はそういう迷惑な噂を撒き散らしておいて開き直るんじゃねーよ!」
きわどい反論をこなすのに冷や汗をかきつつ、上条は自然な素振りで教室を後にする。
姫神はもうそっぽを向いていて視線は会わなかったし、その近くに座る吹寄は、いつの間にかいなかった。
昼に会うことは、朝のうちに約束した事柄だ。
だからこの後上条はこっそりと吹寄と二人きりになりたいのだが、どうやって、それを成すか。
「もっかい教室に戻って、顔を合わせるのは危ないな……」
クラスメイトの視線のなくなった廊下で、上条はそう思案する。
メールか電話で確認しようと思ったところで、大切なことに、気がついた。
「俺……制理のアドレス、知らねーじゃん」
458 = 1 :
由々しき問題だった。
学生カップルの癖に、互いのアドレスを知らないなんて、間抜けもいいところだ。
携帯が役に立たない以上、自分の足で吹寄を探すほかない、と言うことになる。
「見つかるか……?」
とりあえず、昼ごはんは用意するしかないので購買のパンを買いに行く。
そして腹が膨れる程度に見繕い、上条は吹寄を探してそのあたりをうろついた。
「あいつ、弁当派ではなかったよな」
そして購買にも学食にもいなかった。すでに昼食を買ったのだろうか。
準備のいい吹寄のことだから、その可能性は高かった。
となると吹寄がいるのは、どこだろうか。そのまま、二人であれやこれやをできる場所だろうか。
正直に言って、上条にはその心当たりはほとんどなかった。
無闇に変なところには行かない性分なのだ。何があるかわからないし。
心当たりというか、吹寄と二人きりで過ごした場所と言うと、
保健室か、あの倉庫代わりの教室くらいしかないのだった。
その二箇所をとりあえず当たってみるかと早足になったところで、横から声をかけられた。
「随分と挙動不審に見えるけど? 上条」
「え……先輩?」
廊下の窓際に背中を預け、豊かな胸元の下で腕を組んだ、上条の先輩。
雲川がニヤニヤと上条を見つめていた。
手には上条と同じパンの入った袋が下げられているので、あちらも昼食を買ったところなのだろう。
「先輩、購買のパン食べるんですね」
「珍しい行動なのは認めるけど。時々、この学校臭い垢抜けなさが恋しくなるんだ」
「普通の揚げきな粉パンをそこまで貶しますか」
「愛情の裏返しだよ。何もストレートだけが恋愛のアプローチじゃない」
「はあ」
なんというか、話がかみ合っているようでかみ合ってなかった。
というか常識的な上条の対応に取り合う気がないらしかった。
この聡明な先輩は、おそらくやろうと思えばそんなことは簡単に出来るのだろうが。
「それで、あちこちキョロキョロとしているのはどうしてなんだ?」
「え? いや、まあその」
「……どの女だ?」
「へ? てか先輩! どういう目で俺を見ているんですか」
「どうもこうも、極めて純正でフェアな目で見ているよ。時々悔しくなるがね」
「悔しいってなんでですか」
459 = 1 :
この先輩は、基本的に上条をブンブン振り回して遊ぶタイプの人だった。
会った瞬間から、なんとなく不安を感じている。
だが、そんな不遜な雲川の態度が、一瞬だけ、揺らいだ。
上条にもなんとなくしか分からない隙だった。
「今日の夜、パーティがあるんだ」
「はあ」
「私には、エスコートしてくれる男性がいない」
「……先輩、もてるでしょ?」
「侍らせたい男にはもてないよ。私は高望みなほうだからな」
「はあ」
「上条。夜は、暇か?」
ニッと雲川が笑う。仮に吹寄がいなくても、断りの言葉は口にしただろう。
そう言う場所が似合う柄じゃないし、先輩のエスコートなど到底こなせないから。
だが、そういう事情に加えて、断らなければならない理由は、ちゃんとある。
「時間は、あります」
「そうか、それじゃ」
「でも、いけません」
「……どうして?」
「雲川先輩とは、なんでもない関係なので、そういうことは出来ないです」
「……」
雲川は、それ以上言い返さなかった。
聡明な人だから、もっと上条を困らせることは出来ただろうけれど。
「お前、落ち着いたな」
「へ?」
「台風に手を突っ込む立場の人間ではない、なんて気取っていたのが莫迦だったのかもしれないな」
「いや、言ってる意味全然分からないんですけど。どういうことですか?」
なんでもないよと雲川は手を振り、なにやら鈍重そうな体つきで、ふらふらと上条から距離をとった。
背中越しにポツリとこぼす。
「恋人のいるお前に、私はそれを言えないよ」
「えっ?」
「吹寄は保健室の前にいたぞ。じゃあな」
ひらひらと手を振る雲川を、上条は呆然と見送った。
吹寄との関係はせいぜい小萌先生くらいにしか、知られていないはずだったのだが。
ハッと我に帰って、吹寄を待たせるわけにも行かないからと上条は早足でそこを後にした。
460 = 1 :
そういや「常識は通用しない」ってていとくんの台詞でしたね。忘れてた。
久々の投稿でごめんよー。そしてどっかで見たようなキャストを登場させまくりました。ノリで。
雲川先輩好きだなぁ。
461 :
乙!
上条さんは姫神に殴られても仕方ないと思うの。
462 :
おっぱいきてた
463 :
なるほど、次は先輩のおっぱいを吸うのか
464 :
シリアスな上条さんは浮気はしない
これはシリアスですよね
465 :
乙~。
上条さん、姫神にその態度は残酷ですよ……。
466 :
この作者は好きなキャラを徹底的にいじめるところがあるからな。
467 :
乙
>>1は巨乳好きと見た
468 :
この上条さんはもてたとは違う!
469 = 1 :
>>461
別のSSで姫神は幸せにしてあげたからそれで許して下さい
>>464
おっぱいSSをシリアスと呼ぶ理由が分からないwww
いや、浮気はしませんよ。そういうダウナー系の展開にはしない予定なので。
>>466
褒めるなよー照れるじゃねーかよー
さてこの先の展開がいつになく変態ぽくて困る。
ちょっと引く人いるかも。俺の中ではコレはアリだけど、普通はどうだろうね。
470 = 455 :
アリです
471 :
構わん、やれ
472 = 455 :
碇司令まで読者だったのかw
473 :
まってるんだよ!!
474 :
大丈夫だ。どうせ読者にも変態しかいない。
475 :
476 :
>>475 kwsk
477 :
>>475
上嬢「おはよう」百合子百合子「おォ、おはよう」で見たが、やっぱ上嬢いいな
478 = 1 :
雲川先輩に言われたとおりに保健室に行くと、部屋の傍に吹寄がたたずんでいた。
こちらにはまだ気付かないらしく、落ち着かない様子で地面を軽く蹴っていた。
「吹寄」
「あ……」
一応人前なので、苗字で呼びかける。
それに気付いたのか、ほっとしたように吹寄の表情が和らいだ。
う、と上条は呼吸を乱した。普段はつっけんどんな顔をしているヤツなのに、
こうして時々見せる柔らかい表情は、なんだか悔しいくらいに可愛いのだ。
自分には勿体無い、と思う。人間、誰しも自分に対する自信というのは持ちきれないものだ。
こんなに可愛い吹寄の、立派な彼氏かと問われると頼りない気持ちになるのもまた事実だった。
「遅くなってごめんな」
「い、いいわよ。別に待ち合わせしたわけじゃないんだから。
むしろ思ったより早かったくらい。そ、その、どうしてここだと思ったの?」
「え?」
吹寄は、どういうつもりでここに来たんだろう?
怪我をしているわけでもなく、そして昼休みの保健室なんて千客万来もいいところだ。
こんなところで吹寄の胸を吸えるわけもない。
「いやその、さっき吹寄がここにいるって人に聞いたから」
「……」
なんだか、吹寄が期待はずれだと言う顔をした。
そりゃあそうなのだ。なんら待ち合わせ場所を指定していない相手と出会うために、
一番ありえそうな場所として吹寄が選んだのが、ここ、保健室前なのだ。
それは昨日、上条が付き合おうと言ってくれて、ファーストキスをした場所なのだ。
吹寄としては、むしろここ以外の何処で会うのだと言いたかったが、
肝心の上条はゆっくり購買でパンなんて買って、自分のことは二の次みたいだったのが気に入らなかった。
「上条は、やっぱり上条なのね」
「え?」
「なんでもない」
「あの、急かして悪いけどここにいると色々困るだろ? その」
「分かってる! ちょっと離れてついてきて。三階にいくから」
ぷいと上条に背を向けて、吹寄は早足で歩き始めた。
その機嫌の悪さに上条は困惑する。
吹寄以外の女の子と親しくしたとか、そういう理由で怒られるのならわかるが、
一体自分は、何か悪いことをしただろうか。
不自然にならないように、上条は吹寄の後を追いかけた。
479 = 1 :
階段を上り、吹寄の姿を探す。
音楽室や理科室の集まる一角の一部、三年生向けの部屋を、吹寄は鍵を使って空けた。
吹寄と上条は、まだお世話になったことのない部屋。進路指導室だった。
特殊教室からはとっくに生徒はいなくなっていて人通りは少ない。
軽く目をしのんで、上条はその部屋に入った。
「お、お邪魔します……」
部屋に入り扉を閉めると、正面に置かれたソファに吹寄が座っていた。
状況によっては保護者も入れるような、ちゃんとしたつくりの部屋だ。
「上条、鍵を閉めて」
「あ、ああ」
不機嫌そうに言いつけられ、上条はそれに従う。
扉も簡素な教室のそれと違い、閉めたら簡単には開きそうになかった。
「ここ、大丈夫なのか?」
「……ここも一応、一端覧祭の資料があるのよ。悪いことはしているけれど、
まったくあたしに関係ない場所の鍵を借りてるわけじゃないから、大丈夫」
吹寄はそう言って、スカートの裾を直した。
ちょっと座高が低くて、短いスカートなら中が見えてしまいそうなソファだった。
もちろん吹寄は真面目に膝下まであるスカートを履いているので、そういうアクシデントは期待できない。
「えっと、吹寄」
「……まだ苗字で呼ぶわけ?」
「あ、悪い。……制理」
「取って付けられても嬉しくないけれど、まあそれはいいわ」
「俺、何処に座ればいい?」
「勝手にすれば良いでしょ」
気を使って、尋ねたつもりだったのだ。
機嫌が悪いときに近づかれたくないなら、対面のソファに腰掛けてもいいと伝えたつもりだったのだが。
判断を丸投げされてしまった。
「じゃあ、隣に座るな」
「……うん」
不服な態度を崩してはくれなかったが、拒まれないからたぶんこれで正解だったのだと思う。
上条が腰掛けるとソファは沈み込んで、吹寄の体を少し上条のほうに近づけた。
「制理」
「何よ」
腕を組んでみると、軽く睨まれた。
「何でそんなに怒ってるんだよ」
「別に怒ってない」
「怒ってないって、いや、そうなのか?」
「知らない」
480 = 1 :
また、そっぽをむかれる。機嫌が悪いのは間違いなかった。
なんだか、胸の話を振ると怒られそうなので、無難な話題を頑張って探してみる。
「えっと、吹寄が授業終わって出てからさ、姫神との話を、ちゃんとクラスの連中に説明しといた」
「っ! ……なんて?」
「え?」
「どう、説明したわけ?」
真剣な表情で吹寄がこちらを見た。
それに若干うろたえながら、さっきのことを思い出して説明する。
「姫神とは付き合ってないって、言ったんだけど」
「……そう、なんだ」
「いや当たり前だろ? 今俺は制理と、付き合ってるんだし」
「付き合う相手は一人だけって、ちゃんと分かってるんでしょうね」
「当然だ! ってか制理は俺のことどう思ってるんだよ」
「だって! いっつも女子がらみで変な事件起こすでしょうが」
「なんだよその評価。んなことねーっての」
「どうだか。だってそうじゃない。あたしも噂で聞いたことしかなかったけど、
姫神とは、転校前からの知り合いなんじゃない」
「そうだけど、関係ないって」
「じゃあなんで、姫神はここを選んだのよ。別にウチくらいの学校なんて山ほどあるのに」
「知らないって。別に転校してきてからも特別仲良くしてるわけじゃないし」
姫神と、他のクラスの女子との間に差をつけた接し方はしていなかった。
だっておんなじ友達だし、普通にクラスメイトだし、むしろ変な特別扱いのほうが失礼だ。
「じゃあ、授業中に姫神を見ていたのはどうして?」
潤んだ瞳で、ツンと唇を尖らせて、吹寄は最後にそう尋ねた。
それで、ようやく上条もなんとなく、察せた気がした。吹寄の不機嫌の種を。
「制理」
「何よ」
「姫神と制理って、席近いだろ?」
「ええ」
「俺が眺めてたのは姫神じゃなくて、制理だよ」
「え?」
「いや、当たり前だろ?」
好きな女のことを追いかけてしまうなんて、ごく普通の男の性だと思うのだが。
急に吹寄は慌てて、髪を整えるように手で梳いた。
「も、もしかして授業中あたしのことを見ているわけ?!」
「ああ。やっぱ、綺麗だなって」
「っ!? バ、バカ。恥ずかしいでしょうが」
「じゃあ姫神でも見てればいいのか?」
「駄目!! あっ……」
481 = 1 :
限りなく素直な本音を、吹寄がこぼした。
そしてそれに気付いて、あっという間に真っ赤になる。
とても、それがいとおしかった。
戸惑う吹寄を、抱き寄せる。
「授業中は、窓の外か、黒板か先生か、制理を見ることにする」
「……まあ、あたしだけを見られても困るけど。でも窓の外は余計でしょ」
「体育やってる女子を見るって意味じゃないぞ?」
「そういうつもりで言ったんじゃないんだけど、何、上条、そういうのを眺めているの?」
迂闊だった。そりゃ体育やってれば女子だろうが男子だろうが見えるので、
自分で言ったことは否定はしづらかった。
「制理の後姿に、今日は釘付けだった」
「な、なんでよ」
「だって、綺麗じゃん」
「……褒めても、何も出ないわよ」
「え?」
何気なく吹寄はそういったのだが、間違いなく、吹寄の胸から出る母乳を上条は吸いに来たわけで。
「……つまらないギャグを言いたいのなら、聞いてあげるわよ」
「いや、いいです」
「まったく、もう」
吹寄が仕方ないと言った風に嘆息した。
どうも、怒っていた態度はちょっと軟化してきたらしかった。
「なあ制理」
「なに?」
「その、昼飯は用意してあるのか?」
「ええ。貴方と一緒で、パンだけれど」
吹寄はスカートのポケットから小ぶりの惣菜パンを二つ取り出した。
「パン食べるのと、制理の胸を吸うのと、どっち先にすればいい?」
「え? べ、別にどちらが先でも良いけれど」
「昼飯食った口で吸われるのはやっぱ嫌だろうし、先に胸吸おうか」
「それは気にしなくていいわよ。別に、貴方に吸われるのを汚いとは全然思わないから」
「ん、まあそういってもらえるのは嬉しいんだけど、実は飲み物を買い忘れてさ。
食べ終わった後、あんまり口の中がスッキリしないまま吸うことになるし」
「ウェットテッッシュがあるから、それは本当に気にしなくていいんだけど」
なんだか吹寄の言葉が歯切れが悪かった。
そういえば、吹寄も飲み物がないらしかった。
……そして、よくよく考えれば、吹寄の胸からこぼれるそれは、まぎれもなく液体なわけで。
「と、当麻。まさか」
「いやいやいやいや! さすがにそんなことは考えてない!」
胸を庇うようにした吹寄の仕草で、何を疑われたのかすぐに上条は理解した。
いくらなんでもそれは変態的すぎる。
「じゃ、じゃあどっちからするつもりなのよ」
「どっちでも俺は構わないけど……」
気の強い吹寄のために選択権を遺しているつもりの上条なのだが、
そういう気遣いは必ずしも必要ではないらしかった。
一瞬、無言の空白がさし挟まる。
先導して決めてやるかと、上条が心に決めて口を開こうとしたところで。
くうっと、吹寄のお腹が可愛らしく鳴った。
「あ」
「……昼飯にするか」
「……うん」
ちょっと恥ずかしそうな吹寄の髪を撫でてやって、上条はパンの入った袋の口を開いた。
482 = 1 :
HENTAIはこの後に持ち越しだな。ごめん。
晩飯をそろそろ用意せねば。買い物にいってくるノシ
483 = 473 :
ひ、ひどすぎるんだよ!!
あんまりなんだよ!!
484 = 475 :
イントラディトラスさんは静かに
あと今更だけど制理なんてあまり人の名前として良くないよな。
思春期の男なら生理って言う感じを思い浮かんでしまう・・・・
485 :
吹寄って
スカート短くなかったっけ?
間違ってたらスマソ
486 = 455 :
ひざ下まであるよ
487 = 455 :
ひざ下まであるよ
488 :
あるあるよ
489 :
飲み物買ってくる発想のない二人
いいぞもっとやれ
490 = 475 :
>>484
参考画像
491 :
今すぐ統括理事になって、滞空回線を閲覧したい。
492 :
お客様の中に17600号!17600号はいらっしゃいませんか!?
…と思ってたら何故か20000号が思い浮かんだ
死にたい
493 = 485 :
>>490
やっぱり膝上だよね
サンクス
494 :
上条さんは吹寄、姫神、雲川先輩、雲川鞠亜の4人のおっぱいを吸えばいいよ
495 = 494 :
上条さんは吹寄、姫神、雲川先輩、雲川鞠亜の4人のおっぱいを吸えばいいよ
496 :
>>490
背後霊が!!
497 = 475 :
>>496
そうそう吹寄には地獄少女という背後霊が・・・って違うよ!!
このスレで喧嘩したくないから見逃すけど、今度姫神を背後霊扱いしたらオブジェにしてやるよ
498 :
授乳も大切だけど、上条さんの右手の話とか、ヒーローやってる話とかもちゃんとしないとね
お付き合いするんだったら
ていうか時期的にはいつごろの話なのですか?
499 :
このSSで想定してる時期は16巻のチョイ手前のイメージ。大覇星祭は終わってて、一端覧祭はまだ。
ちなみに『上条「もてた」』と同じ時期で、並行世界のつもり。
あとスカートの丈ちゃんと調べたら、膝上3センチくらいなんですね。ごめん、リサーチ不足だったわ。
>>484
最愛ちゃんとか理后ちゃんとかがいる世界なので制理くらいは普通だな、うん
>>498
そういう「ちゃんとした」お話に触れることはないかもー
インデックスとの折り合いの付け方だとか、振られた美琴がどうなるかとか、
そういうシリアスな部分を描くってのは前作ですでにやってあるからなー
500 :
>>469
ダウナー系→メルトダウナー→麦のん→ヤンデレ→吹寄が病み化
ここまで考えたのは俺だけではないはず
みんなの評価 : ★
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