元スレ吹寄「上条。その……吸って、くれない?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
851 = 1 :
「ハァ、ハァ、た、助かった」
「なんでまた超追われていたんですか、浜面?」
うすら寂れた映画館。いつだったか絹旗に引きずり込まれたそこに浜面はいた。
人の多い繁華街では麦野の攻撃力は封じられる。そのうちに地理に詳しい点を生かして少しの時間を稼いだあと、
浜面は全く自分の行動からは外れたこの場所に身を隠しにやってきたのだった。
その逃げ込み先でこのC級映画大好き少女、絹旗最愛と出会ったのは必然ではないにせよ偶然というほどのことでもなかった。ここは彼女のホームグラウンドだ。
万が一に備えてあまたを低くしながら息を整える浜面を呆れた目で見つめながら、絹旗は事情を聞きにかかる。
知りたいからというよりは、あと5分で始まる映画を視聴するのに邪魔されたくなかったからだった。
「まあ、なんつーか。こないだ確保した拠点で滝壺とイチャイチャしてたら麦野がやってきて、キレた」
「そうですか。浜面が超悪いですね。死んで詫びればよかったのに」
「テメェ事情も聞かずに即効で俺を悪者扱いすんじゃねえ!」
「浜面の事情なんて超聞く価値ないですから」
さあ義理は果たしたと言わんばかりに絹旗がスクリーンに向かって座り直したのを見て、浜面はため息をついた。
いつもこんな役回りばっかりだ。別に、悪いことなんてしたはずはないのに。
「で、何を見られたんですか。キスでも超していたんですか?」
「……興味あるのか? 発育前のお子ちゃまが」
「そんな私の太ももに超釘付けになったことのある浜面が何を言うんですか」
「のほぉぉぉっ、てめ、またそんな見えそうで見えないきわどいアクションを……っ!!」
目線を上映前のスクリーンに向けたまま、絹旗が太ももを優雅に振るって組み替える。
それに気づいたのは当然浜面がその太ももを凝視していたからに他ならないが、そんな浜面を絹旗は勝ち誇った目で見下げていた。
「所詮浜面は超浜面ですね。何度やっても引っかかる学習能力のなさはいかんともしがたいんですね。
ほら、犬以下の浜面が席に座るなんておこがましい。地べたに超這いつくばれ」
「前回に引き続き不意打ちなんつーダーティな手でしか攻めて来ないお前に言われる筋合いはないね!
もっとこう、滝壺は正攻法でガチで俺を負かせに来るんだ。それに比べちゃお前なんてまだまだだ」
「恋人の肩を持つ気持ちは汲んであげたいところですが、客観的事実とは超分けてもらわないと困ります。
滝壺さんより私の方がスタイルはいいですよ。浜面だって超釘付けじゃないですか」
「いーやっ、ジャージを脱いで本気を出した滝壺はやばかった! お前なんぞ敵じゃねぇ。もう三年後くらいに比べてもお前じゃ無理だわ。
あれには永久に勝てない。おとなしく事実を受け入れるのはお前の方だ!!!」
「一体滝壺さんの何を見たというんです」
負けず嫌いで割と仲間に依存するタイプな絹旗は、あまり顔に出さないようにしたつもりで口元を露骨にひん曲げながら、イラッとした空気を周囲に撒き散らした。
周りに客が皆無なので撒き散らされたそれを受け取るのは浜面だけなのだが、当の浜面はというと、絹旗を言い負かした優越感に浸ってちょっと油断していた。
「まあなんだ、滝壺にちょっといつもより大胆な服装をしてもらっただけだ」
「……まさか、バニーですか?」
「い、いやなんで突然にバニーが出てくるんだよ」
「浜面が超酷いバニー中毒患者なのは超常識です」
「だからそれは誤解だって」
「じゃあ、滝壺さんはどんなコスを超着せられたんですか?」
「……」
浜面は図星なので、黙るしかない。ただ沈黙は雄弁なるイエスだった。
あっさりと絹旗は浜面の隠そうとした真実を読み取っていた。割とドン引きしつつ。
「雑居ビルで彼女にバニーコスを着せて遊んだんですか。しかも、それを知り合いの別の女に見られたと」
侮蔑すらなく、本心からそうすべきという顔で「浜面は超死んだほうがいいんじゃ」と呟かれた。地味に傷つく反応だった。
852 = 1 :
「ま、まあ迂闊だったのは認めるけどよ、でも何も麦野も追い回すことはないだろ?」
「……」
それは浜面の本音だったのだが、絹旗は咎めるような目でチラリと見て、押し黙った。
「な、なんだよ」
「もてる男は辛いぜ、という超自慢ですか?」
「はぁ? い、いやそんなんじゃないだろ。ってか麦野のアレは」
好意の裏返しで意地悪をするような歳では、最早あるまい。
「麦野は初子(おぼこ)いところがありますから。ああ見えて」
「はぁ?」
「彼氏なんていたことないんじゃないですか?」
「……上から目線の絹旗さんはそうでもないと?」
「さあ。でも私は麦野と違って人生超これからですから」
話を一旦切り上げるように、絹旗は立ち上がりパンパンと、ウール地の短いワンピースの太ももを払った。
傍らのポップコーンの箱をくしゃりと潰し、やや残念そうな顔で真っ黒なスクリーンを見つめた。
「絹旗?」
「仕方ありませんね。事を無事に収めるのに浜面では超力不足でしょうから」
「た、助けてくれるのか?」
「浜面」
「お、おう」
優しい顔で絹旗が微笑んだ。
「犬のように這って私の靴を舐めて『超助けて下さい絹旗サマ』って言ったら助けてあげます」
「テメェどこまで俺を下に置きたいんだ! 麦野と同類か!」
「あんな突き抜けた性格と同列視されては超不愉快ですね。助けてあげなくてもいいんですよ?
滝壺さんと麦野を同席させて、ちゃんと浜面が超弁解できるんであれば」
「ぐ……。そ、それは。いやしかし流石に」
「じゃあ負けてあげましょう。二人の目の前で私の足にすがって『超ありがとうございました絹旗サマ、ご恩は忘れず貴女の犬になります』と言って下さい」
「いやいやいや、それさっきよりハードル下がったか?」
「超我侭ですね、浜面は。所詮超浜面の癖に」
ぐぬぬ、と手をわななかせながら浜面は耐える。絹旗の仲裁があるのは正直に言って心強いのだ。
麦野と二人きりになって説得するシーンというのは、どう考えても上手く転びそうにない。
「くっ……。頼む。いや、お願いします。助けてください」
「こちらの要求にまるで届かない誠意ですね。せめて『絹旗サマ』とくらいは呼んでもらわないと」
「ぐぐぐ。き、キヌハタ、サマ」
「棒読みです。もう一度」
「だぁっ! よろしくお願いします、絹旗サマ!!」
なけなしのプライドを捨てて、浜面は絹旗に頭を下げた。もうどうにでもなーれ、というやけっぱちだった。
絹旗はこっそりと、ふうと息をつく。内心で結構満足を覚えたからなのだが、そんなことを悟らせれば浜面はきっと付け上がる。
「いいでしょう。一度くらいは犬浜面の面倒を超みてあげましょう。駄犬でも懐けば可愛いものですから」
「て、てめっ。いつかひんむいて恥かかせてやるぞ」
「そんな隙なんて見せませんよ。それに仮に剥かれたとして、恥じるようなスタイルではありませんから」
853 = 1 :
フン、と浜面を小ばかにしながら絹旗は腕を組んだ。悲しいかな、それで盛り上がるような豊かさは絹旗の胸にはなかったが。
「で、浜面」
「ん?」
「麦野に超話をつけるのはいいですが、とりあえず事情をもう少し聞かないとなんとも動けませんね。
……一体、麦野の前でどんな行為に及んでいたんですか? 手を繋いだ程度ではそこまでキレないと思うんですが」
「あ、あー……」
流石に、逡巡する。何せ絹旗は、小学生か中学生か見分けがつかないくらいの年齢だ。
「ディープキスでもかましたんですか?」
「ぶほっ。ま、まあそれくらい知ってるよな……」
「私を超馬鹿にしたいらしいですね。自分の数年前を思い出せば分かるでしょう」
「まあ、興味くらいはあったけどよ、その頃に実体験はなかったぞ」
「私にもありませんよ」
「……そっか」
「超気色悪いですよ、その半笑い顔。お兄さんぶった微笑みのつもりでしょうが超ロリ狙いの不審者の顔です、それ」
「馬鹿言え。お前みたいな未発育に興味はねーよ」
「だからそういうことは私の体を超嘗め回すようにジロジロ見るのを止めてから言ってください。……で、何をしていたんです?」
絹旗は、際どい動きで浜面の視線を誘導しようと指を動かしたところで思いとどまった。
長居すると映画が始まってしまう。中途半端に視聴するのだけは許せないので、行くならさっさと出て行きたいところだった。
話がループしかけたのを戻すために、ジロリと浜面を見上げた。
「……とりあえず、キスではない」
「それ以下でもないでしょう? 流石に麦野があれで超お子様とはいえ、抱き合っているくらいでブチ切れるとも超考えにくいです。
まあでも、浜面が滝壺さんに超バニーを着せてる時点で充分に懲罰の対象ですが」
「バ、バニーは成り行きでなっただけだって」
「あの、まさか、浜面?」
ここまではぐらかすのだ、それなりに口憚ることなのだろうと、絹旗にも想像できた。
そして、キスよりももっと先というと、それってもう、あれくらいしかないんじゃないかと思うわけで。
「バ、バニーを着せて本番ですか……?」
「お、おい! お前の歳で本番とかそういう言葉使うな!」
「浜面、それは……」
超不潔です! ってくらいに罵られるほうがマシだった。純粋な驚きと非難、そして割とガチな軽蔑の視線に、浜面は弁解を余儀なくされた。
ガシガシと頭を掻いて、ため息をつく。詳細はできればぼやかしたままにしたかったのだが。
「……こないだ、滝壺に飲ませるための能力開発薬を仕入れてきただろ?」
「ええ」
絹旗にも覚えがあった。久々の低レベル向けの開発薬を手にして、懐かしさで皆笑ってしまったのだった。
浜面を除けば絹旗、滝壺、麦野ともレベル4以上。ほとんど自分専用か、特定の能力者向けの開発薬ばかりなのだ。
それらは摂取する人間の少なさから、飲みやすさなんていうものはこれっぽっちも考慮されていない。
故に、数十万人向けの大衆薬であるその薬の飲みやすさを懐かしんで味見をしたのだった。
854 = 1 :
「アレ、最近話題になってるの知ってるか?」
「いえ……。副作用でも超あったんですか?」
「んー、死ぬようなのじゃないんだけどな」
浜面は、手を差し出して絹旗が手にしたゴミを引き取った。
「その、タイミングが悪いと、女の子は母乳が出るようになるらしいんだ」
「……」
「で、滝壺がその条件に引っかかっちまってさ」
「まさか」
「お前も想像してみろよ。嫌だろ? 自分の胸から母乳が出るようになったとして、それを流しに捨てるとかティッシュに吸わせてゴミ箱とか」
「……じゃ、じゃあ。浜面は、滝壺さんの、胸を」
「滝壺だって良いって言ったんだぞ! あとする直前で麦野にじゃまされたからノーカンだ!」
「超変態だと言って来ましたが、まさか、私の想像を超上回るとか」
「良いだろ! お前の言う本番だってそういうのアリじゃねえか。前戯で止めてんだからお前の想像よりは下いってるって!」
「母乳プレイが普通、ですか?」
価値観がゲシュタルト崩壊したかのようにフラフラと絹旗が頭を振った。
だって、そんな。一体何処の彼氏が、彼女の母乳を吸いたい等と思うのか。
「とりあえず話は全部したからな! ほら、頼む。麦野を静めてくれ」
「……」
一歩か二歩、絹旗が距離をとった。
「麦野に会います。これからの浜面の取り扱いについて、超相談する必要がありそうですので」
「おい! 俺が悪い側かよ!」
「麦野に落ち度はないでしょう? 浜面が超母乳プレイをしている時点で犯罪者は誰かなんて一目瞭然です」
隣に立った浜面を大きく迂回するように座席の間を通り抜け、絹旗は劇場の出口に立った。
「とりあえず浜面はこれから私の半径5メートル以内に近づかないで下さい」
「俺は病原菌か何かの保菌者か?!」
「襲われないための自衛です」
「不意打ちで何とかなるようなヤツかよ、お前も麦野も」
必要最小限の話以外はしません、という感じで絹旗が先を進む。
浜面は近くのゴミ箱に適当にゴミを投げ、絹旗を追った。そしてふと、思い出す。
「お前は大丈夫だったのか?」
「え?」
「いや、量は少ないけど、お前と麦野も飲んでただろ、あの薬」
「……私には何ともありませんでしたよ。確かめてくれなくて結構ですから超近寄らないで下さい浜面」
「近づいてねーだろ! ってか、まあなんともないならそれが一番だよ」
振り返った絹旗のほうを見ながら、浜面は嘆息した。
胸がないとは言わないが、年相応の、ほとんどふくらみのない上半身。
お尻も発達しているとはいいがたい、細いというよりは幼いラインを描いている。
……だから、まあ、予想としては間違っていないと思うのだが。
「まああの様子じゃ生理もまだだろうし、薬飲んでも大丈夫だもんな」
「何かいいましたか? 浜面?」
「え? い、いやなんでも?」
「随分と馬鹿にしてくれたもンですね?」
「お、おい」
図星だったからなのか、あるいは『来て』いるのに子供らしいといわれたからなのか、
いつもと違ってコンプレックスを突かれた様な顔で、冷淡に絹旗は通告した。
「超死ね、浜面!!!」
「うおぁ!? てめっ、あぶねえ!! ってか麦野だけじゃなくてお前もかよ!」
「誰が悪いのか自分の胸に手を当てて考えろこのクソ浜面が!」
容赦ない破壊音が、映画館前の路上にこだました。
……最終的に浜面が滝壺の元に戻れたのか、そして何人分のおっぱいにありついたのか、誰も知るものはいない。
855 = 1 :
次からまた上条制理にもどりますー。
遅くってごめんな。
しかし気を使わないとどんどん「もてた」と話が似てくるから困る。
856 :
>>855
超面白かった
超続きを楽しみにしてる
857 :
そうか絹旗にかかれば上条さんたちの行為は変態プレイだったのか
そんなことを半年も書いてた作者マジ変態
859 = 1 :
「中々面白い薬が出回ってるんだにゃー」
「んー?」
とある高校の学生寮。土御門という表札というか紙で書かれたネームプレートが掛かったその一室で、
その部屋の主である男子高校生がケータイを放り上げながらベッドにもたれかかった。書かれている事は結構真面目な内容だった。
学園都市の学生の半数近い無能力・低能力者の学生達、彼らのための能力開発薬に問題があって、
薬品の回収と共に、その薬を飲んだ学生を対象に無料の検査をするらしい。
「飲むとおっぱいが出るようになる薬、だとさ。なんてロマンティックな薬なんだにゃー」
「『漢の浪漫』と『ロマンティック』は実は全然違う言葉だと思うぞー」
今日は、妹が来てくれる日だった。土御門舞夏。
土御門とは血の繋がらないその妹は、メイドになるための学校に通う、非常にプロフェッショナル意識の高い娘さんだった。
今も台所でカレーを作っている。勿論カレー粉など使わずにだ。そしてそれでいて、インドのカレーを作るでもない。
きちんと小麦粉をバターで炒めているし、冷蔵庫には薄切りの牛肉が買ってきてある。
カレー粉を使わずに、インドから英国を経由して日本にもたらされたカレーをきちんと再現しているのだった。
カレー粉でも大して変わらないものが出来る、と土御門の舌は判断しているのだが、彼女にはこだわりがあるらしい。
高校生でそんなスキルを持った女の子に甲斐甲斐しく尽くしてもらえる男など万死に値するのだろうが、
土御門は当然という顔で手伝いもせずにだらけていた。まあ、手伝おうものなら迷惑そうな顔で追い出されるのだが。
「言葉選びはおいといて、男なら一度は憧れるもんだからな」
「ふーん、なんで?」
「なんで、って」
この手のしょうもない話は、ふーんと流されるのが常だったのだが、食いつかれてしまった。
「惚れたメイドさんと結婚して、お腹が大きくなったり娘が生まれたときに、
おっぱいから出る母乳をちょっと味見させてもらうって、男なら誰でも夢見るもんだにゃー」
「相手がメイド限定で、生まれる子が娘限定なのは兄貴の趣味だしなー。その他の部分も普遍性があるとは思えないし」
「な、なにをおっしゃいますか舞夏さん。世の中の男は誰だってメイド属性の一つや二つ持ってるにゃー!
ほら、カミやんの声も今日は聞こえないけど、きっとどこかでメイドの乳に溺れているに違いない!」
「……上条当麻の嗜好メイドさんじゃなくて寮の管理人のお姉さんだったと思うぞー」
「な、なんで舞夏がカミやんの嗜好を……!?」
「兄貴が心配するようなことは何にもないぞ。……ほら」
舞夏がおたまからカレールーを少しよそい、味見用の小皿に載せて土御門のところに持ってきた。
時は夕方、もういい加減に空腹で、その香りに随分と中てられていたところだ。
「ん。……いい味だ」
「これでいい?」
「ああ。ってか、味見なんて今までさせてくれたことなかったのに、どういうことだ?」
メイドの仕事に主人に味見をしてもらうなどという家庭的なことはない、というのが持論だったような気がする。
「……ミルクってのは、空腹時に飲むと以外にミルク臭さが気になることがあるんだよなー」
「はい?」
機能性の高いメイドの服装は、脱ぎ着は結構面倒だ。そのお仕着せの胸元を軽く指でつまみ、舞夏が軽く引っ張った。
地味なサイズの舞夏の胸は、分厚いその布地とエプロンを通すとあまり分からない。
「私も能力開発はからきしなの知ってるよね、お兄ちゃん」
舞夏は、普段は土御門をお兄ちゃんとは呼ばない。
多くを、舞夏は語らなかった。
「舞夏……?」
「血の繋がらない妹の母乳の味って、知ってみたい?」
ガタリと、土御門が椅子から立ち上がる音がした。
その後の二人を、知る者はいない。
860 = 1 :
シメの1レス忘れてた。つぎから本編な。
862 = 856 :
ガタガタッ!
865 :
ふざけんな舞夏が先だ
866 :
おい
舞夏はどこだ
舞夏をだせ
867 :
なん…だと…?
868 :
作者はとんでもない爆弾を落としていきました
869 :
取り敢えず土御門宅に監視カメラを仕掛けるよう、初春に手配しておいた
870 :
立ち上がれ兵どもよ!陰陽師狩りだ!!ガタッ
871 :
ちなみに血の繋がらない兄妹は結婚できるから禁断でもなんでもないぞ
872 :
なんか滝壺と麦野のおっぱいより食いつきがいいのなw
この差はなんだ。あれか、メイドがええのんか。
873 :
いや、本編でも微妙にぼかされてるからじゃあないかなww
舞夏はなんとなく鉄壁のディフェンスっぽいし。
なので、ハリーハリーハリー!
濡れ場でも、いいのよ?
874 :
>>873につきる!
それに、つっちー×舞夏ってガチ展開はなかなかお目にかかれないし
875 :
濡れ場かどうかわからないので全裸待機して待ってる。
876 :
風邪ひくなよ
877 :
何を間違ったのか、何故か母乳がでてしまった魔術サイドの方はおりませんか!
878 :
>>877
アックア「呼んだのであるか?」
879 :
噴き出す母乳でダイヤカットできそうだ
880 :
>>878
同じこと考えてた
881 :
待ち切れないぜよ!
882 :
土御門兄妹で盛り上がってるとこ悪いが俺はやっぱりふっきーとかみやんが見たい
886 :
ナニをしなければ・・・大丈夫だ、問題ない。(多分)
887 :
ナニも問題ないぞよ
889 :
おっぱいで溺死したい
890 :
ふむふむ、そのうちR18もあるというわけだな
パンツは粗大ゴミの日に出しておこう
891 :
ちなみに俺はまだむぎのん期待してる
892 :
R18キボンヌ
まあ、小萌先生の注意はしっかり守りましょう。
893 :
さわさわと、胸に掻き抱いた上条の頭を、吹寄は両手を使って撫でる。
耳の生え際の髪を整えてやったり、襟の乱れを指で直してやったりするその仕草は、浮かべているその優しい表情に似つかわしかった。
「んっ……」
ちゅくちゅくと、上条が乳房に吸い付いているのを優しく見下ろす。
上条は目を瞑って、一心不乱に乳房に甘噛みを続ける。その表情があどけなくて、ときめいてしまうのだった。
「痛っ、いよ……」
少し吸い付きがきつかった。吹寄は自覚していないが、非難の声も棘なんてなくて、柔らかい。
上条は返事をせず、吹寄の背中に回した手でそっと撫でた。
その柔らかいタッチが嬉しくて、吹寄もまた目を瞑った。
うららかというには冬めきすぎた朝日ではあったが、二人を包む空気は暖かい。
使われていない倉庫代わりの教室。そこにあったダンボールを敷いて寝転がれる場所を作り、二人は抱き合っているのだった。
荷物のジャングルに適当にダンボールを立てかけて、廊下側からは覗けないように細工もしてある。
こんな作りではいずれは見つかるのだろうが、それももはや問題ではない。
「もう、出ない?」
「ん。……そうだな。これで終わりみたいだ」
「そっか。じゃあ」
「ああ。ほら」
たくしあがった上の制服とキャミソール、そしてフロントホックの外れたブラをそのままにして、今度は吹寄が上条の胸の中に納まった。
上条も手馴れたもので、吹寄を抱き寄せ、ぎゅっと力を込める。
「はぁ……」
胸を吸われた時の快感もだが、こうやって抱きしめられたときにも、つい声が出てしまう。
吹寄としてはちょっと恥ずかしいのだが、自分がこんな反応を見せてしまったときの上条の満足そうな顔が嬉しくて、つい、甘えてしまう。
弄ぶように、上条が胸へと手を伸ばし、指で乳首を転がし始めた。
文句を言わず、吹寄はされるがままになりながら、上条の匂いを吸い込んだ。
「朝だってのに、だいぶ出なくなってきたな」
「そうね。まあ、一週間程度って言われてたし、そうでなくちゃ困るんだけど」
なんだかんだあって、母乳が出始めて、そして上条と恋人になって、もう一週間くらいになる。
母乳をあげるのも吸うのも上手くなって、手馴れてきた矢先のことではあった。
初めのうちは朝から激しくなって、その後の授業を気だるい気持ちで受けたこともあったのだが、
流石にその反省からか、この数日は朝はこうやって静かな雰囲気で授乳するようになっていた。
激しいのも嫌いではないのだが、この優しい雰囲気も、また格別だった。
余計なことをせずに胸に吸い付いている上条はやけに可愛いし、その後に、こうやって抱きしめてもらって、髪を撫でられるのも大好きだった。
「あと、どれくらい?」
「10分はこうしてて大丈夫だ」
「良かった。あは」
ふんわりと、吹寄が笑う。その表情に改めて感慨深いものを覚えずにはいられなかった。
こんなに丸い笑顔なんて、見たことがなかった。もっと勝気で、きつい女の子のイメージが、吹寄にはあったから。
今でもクラスでは以前見た顔そのままなのだが、二人きりになったときに見せてくれるこの表情には、惚れ直さずにはいられない。
894 = 1 :
「好きだよ、制理」
「嬉しい」
表裏なく、そうやって嬉しいといってくれることが、嬉しい。
やっぱ彼女がいるって幸せなことだよな、なんて思わずにはいられなかった。
朝一番、胸を吸う前にもしたけれど、もう一度吹寄にキスをした。
「おやすみ、当麻」
「朝だけどな」
「10分だけなんだから、いいでしょ」
そう言って吹寄は目を瞑った。こうやって朝は胸を吸った後、吹寄の顔を眺めながら時間を過ごす。
嫌ではないが、これが中々苦行だった。なにせ、自分も寝てしまえば遅刻は必死。
それは避けねばならないので、10分間、吹寄の暖かさと柔らかさを堪能しながら、意識をはっきり保たねばならないのだった。
一方で、吹寄にとっては至福の時間だった。
上条といるときはいつでも勿論幸せなのだが、こうやって撫でてもらいながら眠る時間は、格別だった。
うつらうつらと、深い眠りにまでは届かないこの時間に見る夢は、リアルなことが多い。
そして上条に抱かれながら眠るせいか、夢の中でも上条と一緒にいることが多かった。
フワフワとしているのに、目を瞑る前の状況に繋がっているような、そんな感覚。
ふと、吹寄は時計を見上げた。教室に備え付けられた味気ない時計が、10時を指していた。
その事実に飛び上がりそうになる。どうしよう。こんなの、絶対。
クラスのみんな、怪しんでるわよね。あたしは普段遅刻なんてしないもの。
「ヤバイ、戻ろう」なんて言って、上条が手を引いて起こしてくれた。そして、優しいキス。
当麻……どうしよう。先生に怒られるし、それにばれちゃったら。
だが上条はその吹寄の心配に取り合ってくれなかった。上条はあっという間に吹寄の手を引いて、廊下を走った。
自分達の教室が、もうそこに見えている。
――そこでハッとなる。そうよ、いつもは当麻がブラを止めてくれるのに、今日はしてない。
このままじゃ、皆に胸を吸ってたんだってばれちゃう……。それに気付いてガンガンと心臓が高鳴り始める。
当麻は、言ってくれるのかな? あたしが彼女だって、皆に。
でも、言っちゃえば、胸を吸われてたんだって、ばれちゃう。
「制理。制理」
「え……?」
状況が、瞬時には理解できなかった。
どうして、ダンボールの上に寝そべったままなんだろう? ここはさっき出て行ったはずなのに。
見下ろす上条が少し意地悪そうに、優しく笑っていた。
895 = 1 :
「制理も寝起きに寝ぼけることってあるんだな」
「あ……」
かあっと、顔に血が上る。
一体自分はどんな夢を見ていたのだ。遅刻をする夢はいい。
だけどその後、胸をはだけたままクラスに戻る心配をして、上条に彼女として宣言してもらう夢を見るなんて。
「夢、見てただろ?」
「えっ?!」
「なんかさ、夢見てるときの顔って表情豊かになるんだな」
「え、ちょ、ちょっと。嘘」
「全部可愛かったから。気にしないでいいって」
「――っっ!」
恥ずかしくて、上条の顔を見れない。
別に、胸を吸われるのはもう嫌じゃなかったし、そういうことをしているときの上条も可愛いとは思っていたけれど。
でもあんなふうに、自分から望んでるようなことなんて、きっとないのに。
「へ、変な顔とかしていなかった?」
「んー、ちょっと苦しそうな顔、だったかな?」
「そ、そう」
「どんな夢だったんだよ」
言える訳がない。そのままなんて、絶対に伝えられない。
「……貴方と一緒に寝坊する夢」
「あー、それ危険だな」
「ええ」
「最後はどうなったんだ?」
「教室に行こうとしたところで目が覚めたから、別にどうとも」
「実際にやらかしたら怒られるだろうなぁ」
「当たり前でしょう」
「クラスの連中にもばれるしな」
それはまずいよな、という顔で上条が同意を求めた。
吹寄は、いつもなら首肯しているはずなのに、即答できなかった。
「制理?」
「付き合ってるって他人にばらすのは、あたしの胸の問題が収まってからって、決めているものね」
「ああ、そのほうがいいだろ? こんなことしちまって、俺が責められるのはいいけど、制理が変な目で見られるのは悪いし」
「うん……」
今、上条との交際がばれてしまえば、口さがない連中は母乳の件と絡めずにはいられないだろう。
それは全く以って事実なのだが、揶揄されるのは嫌だった。はしたないといわれるのは当然だろうし。
上条にしても、自分が手が早いだの下半身が無節操だの、そういうことを言われるのはいいが、吹寄がゆるい女だと評されるのは不愉快だった。
「ま、もう数日の我慢だろ」
「そうね」
母乳は、ほとんど止まっている。昨日の出方と比べれば、明日には止まるだろう。医者がそう見立てていた。
だから、学校でこうやって授乳するのは、たぶん今日が最後。
896 = 1 :
「今日の昼は、どうする?」
「……たぶん、夕方までもつことはもつと思うけれど」
「じゃあやめとくか?」
「貴方が無理なら、別にしなくても大丈夫」
「いや、俺に別の用事はないし、その、吸っていいなら」
「……じゃあ、仕方ないわよね。それじゃ昼も、いつもどおりに」
「ん」
「今日も、ありがとう。当麻」
「どういたしまして。愛してる」
「うん」
毎日、吹寄は律儀にありがとうといってくれる。そんな言葉は要らないと上条は言ったのだが、吹寄は辞めなかった。
毎回、礼なんていいと言い返すのも悪いので、最近は素直に受け取って、キスを返すようにしていた。
合わせた唇を、すっと離す。これが、終わりの合図だった。
時計を見れば、始業まで五分。頃合だ。
「じゃ、ブラ留めるから」
「ありがと」
ぎゅっとカップを引き寄せて上条がパチンとフロントホックを留めた。
僅かに後ろを向くようにして、吹寄はおさまりきっていない胸をブラのカップの中に入れるようにして整える。
その間に、上条はたくしあがったキャミソールを下ろしてくれた。
二人して、立ち上がる。見下ろしたグラウンドには、ギリギリに学校に駆け込む学生達の姿。
早朝にここにくるようにしてから、随分とああいう状況とは無縁になった。吹寄は元から無縁だったが。
吹寄の髪の乱れを手で梳いてやる。その間に、吹寄がキャミソールの裾を丁寧にスカートの中に仕舞った。
軽くセーラーを整えて、吹寄の準備が整った。
「ほら当麻。貴方も髪、変になっているから」
「サンキュ」
少し背の低い吹寄が、見上げるようにしながら髪を整えてくれた。
そして崩れる要素なんてない気はするのだが、学ランの襟元を直して、ほこりを払うように軽く背中を撫でてくれた。
「行きましょうか」
「一緒に?」
「……バカ」
「悪い」
一緒にいられなくなる、この瞬間が一番寂しいのだ。
人の目があるから、この部屋から出るときは時間をずらさなければならない。
それが、吹寄も上条も嫌だった。
「先に行ってるから」
「うん」
朝の最後の、キスを交わす。
そして上条は、ダンボールで作った死角から離れ、教室の出入り口の扉に、手をかけた。
ガラガラという音と共に、上条が離れていく音がする。
その、間際。
「上条君?」
「ひ、姫神?」
扉が閉まっていくと同時に、上条が知り合いに出くわした声が、フェードアウトしていった。
897 = 1 :
とりあえず最終的にR-18になるプロットを組んだので、たぶん最終的にそうなります。
吹寄のR-18って他にもあるんだろうけど、別におまいらエロはいくらあってもおkだよね。
まあ、これからもしばらくはR-15です。
899 :
待ってたぜヒャッハー!
乙!
900 :
修羅場ktkr?
みんなの評価 : ★
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