私的良スレ書庫
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元スレ上条「アンチスキルだ!」美琴「ジャッジメントよ!」
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「アンタのロッカーは…ここじゃん」
黄泉川はロッカーの一つを指差した。
上条が手を掛けると、ここでも指紋か何かを読み取っているのか自動的にロックが解除される音がした。
ロッカーの中には警備員が普段の警邏活動で使用しているジャケットと、有事の際に着ている戦闘服が入っていた。
「へー手際がいいじゃん。サイズ合ってるか、着てみるじゃん」
「はい…」
と、上条が着替えようとして止まる。
「どうかしたじゃん?」
「あのー黄泉川先生は出るか、少なくともむこうを向いてくれないのでせうか?」
「なんでじゃん?今の男子はそんなに人目を気にする程デリケートだったっけ?
ウチのクラスの奴でも女子がいるところで堂々と着替えてるじゃんか」
「それは他の男子もいるし、女の子だってまじまじと見ないからいいんです!」
上条は叫びながら黄泉川を回れ右させた。
黄泉川は納得がいかないようで、何やらぶつぶつ言っていたが聞かないことにした。
「着替えました」
「お、まぁまぁ似合ってるじゃん」
上条は近くにあった鏡を見る。
警備員の戦闘服。
「重い…」
「何言ってるじゃん?今は装備付けてないからいいけど、作戦時はそれより更に重くなるじゃん。
あとアンタにはあまり持たせたく無いけど、場合によってはライフルだって装備するし…」
あぁそれと…と黄泉川は言って。
「これ、現場に行く時は付けるじゃん」
「フェイスマスク…」
「警邏活動の時は第七学区から離れるから付ける必要は無いじゃん。
でも緊急の時はそうはいかない、第七学区かもしれないし、カメラだってある」
要するに、知り合いに警備員をしているのを知られないための措置らしい。
とはいえ、別学区で知り合いに会わないとも限らない。
御坂美琴が22学区の温泉へ通っていたように、土御門元春が諜報員として様々な学区を駆け巡っているように、学区の移動は自由だ。
加えて、上条は知らないが風紀委員は都市内のカメラを自由に見れる。
頭に花畑を営む少女が所属する風紀委員の支部でも例外は無い。
むしろ一般の支部よりも深部の情報を手にしている。
「でも俺だけコレ付けてたら不自然じゃ…」
「隊員の中には付けてる奴もいるからそうでもないじゃん」
ま、いざと言う時は何とか言い包めるから安心するじゃん。
という答えを聞いて、案外知られたくないのは一部の警備員だけで、上層部はそうではないのかもしれないという適当な予想をする。
気休め程度だろう。
「サイズが大丈夫なら次行くじゃん。着替えて」
「…」
この後、上条はもう一度突っ込みを入れることになった。
以上です。
最近調子に乗って載せてたら
書き溜めが無くなりかけです
ちょっと頑張ります
>>156
大体同じじゃね? アニメ知識だけど。
大体同じじゃね? アニメ知識だけど。
ちょっと思ったんだけど
幻想殺しって手袋つけた状態で異能に触れても効果あるんだっけ?
幻想殺しって手袋つけた状態で異能に触れても効果あるんだっけ?
そもそも手袋程度で抑えれるなら
上条さんは常に手袋つけて
不幸を回避すると思うんだ
上条さんは常に手袋つけて
不幸を回避すると思うんだ
手袋で仮に不幸が回避できても
今度は厨二病乙って言われそうだな。
上条さんマジ不幸。
今度は厨二病乙って言われそうだな。
上条さんマジ不幸。
めっちゃ面白そう!!1さん乙です
レッサー出すなら、新たなる光4人組全員学園都市入り&上条さんと共闘
(仲間or部下)ってどうでしょう?来日理由は観光なり上条当麻訪問なりありそうですが
やば……↑の者です
ページを何日か開いたままにしてたためにレッサーが行ってしまうところを見逃してました
すいません!!!!
更衣室を出た後もいろいろな所に案内された。
広い施設だったので、少し歩き疲れたなーとか上条が思っていると。
「ま、だいたい案内するところはしたじゃん。あとは使う時に教えるじゃん」
黄泉川は腕時計で時間を確認しながら言う。
「今日は以上、もう帰るじゃん」
上条も携帯電話で時間を確認する。
気がつけばここに着いてから2時間以上も経っていた。
「明日から訓練所でみっちり鍛えてやるじゃん。
だから今日は早く帰って明日に備えて寝る!」
「は…はい」
あ、それと。
と黄泉川は何かを思い出し、手元の書類をあさる。
「これ、IDカードじゃん。
この支部やアンチスキル関連施設に入るのに指紋と声紋とこれが必要だから、無くさないように。
あと身分証明証にもなるじゃん」
IDカードと言われたが、定期入れのような物を渡された。
つまりはドラマのように相手に、警備員だ!と言って見せる物にもなるらしい。
IDカードには書庫に登録されていた写真を使われたのか、やる気のない目でレンズを見る自分に、さっきの警備員の制服が合成されていた。
「明日からは学校終わったら第二学区の訓練所に来ること。
あ、明日は学校休みか…
とにかく、電車ならそのIDでタダじゃん」
「わかりました」
「まぁ…学校のある日なら私が送ってやったほうがいいんだけど、どうする?」
「えっと…」
上条はしばし考える。
毎日のように黄泉川の車に乗るところを青髪や土御門が黙って見ているわけがない。
「電車にします…」
本当なら黄泉川に車で送ってもらったほうが楽なのだが、ここは泣く泣く電車を選んだ。
(不幸だ…)
上条がいつもの言葉を心で呟いていると、ピピピピピと無機質な電子音が鳴った。
音のするほうを見ると黄泉川の携帯電話が音を上げていた。
黄泉川は携帯電話のサブディスプレイで相手を確認すると、ニヤリと笑う。
「アンタの担任からじゃん。
多分アンタを心配してのことだろうけど」
2つ折りの携帯電話を開け、黄泉川は電話に出る。
「はい、黄泉川」
『あっ…あのっ!黄泉川せんせー!ウチの上条ちゃんは…』
声が高いためか、焦っていて大きいためか電話から声が漏れて上条にも聞こえる。
「大丈夫じゃん。
別にやましい事したわけじゃないし…」
と、ここで黄泉川は黙って何かを考える。
電話から何か声が漏れるが、相手はもう落ち着いているためか上条は聞き取れない。
ただ、この状況からして相手も困惑しているだろう。
「月詠先生、話したいことがあるじゃん。
この後、いつもの場所で」
『え…えぇ!?あの、状況が少し』
再び焦ったのか、声が鮮明に漏れていた。
だが、黄泉川は電話を耳から離し通話を切る。
黄泉川の行動に上条も怪訝な表情で見ていたが、黄泉川は上条に笑いかけながら。
「前言撤回。今日は帰りが遅くなるじゃん」
「はぁ?」
突然の前言撤回と共に意味の分からないことを言い出す黄泉川に、上条は間抜けな顔でしか反応できなかった。
以上です。
上琴にするとか言いながら
ここまで絡みが無し
もうしばらくお待ちください
>>1流の焦らしプレイってやつか
待ちますよ
待ちますよ
「こんなのまだあったのか…」
上条が黄泉川に連れて来られたのは、
昭和の雰囲気漂う屋台、赤い提灯、頑固そうな親父、おでんと書かれたのれん。
黄泉川愛穂御用達のおでん屋だった。
「何してんのさ、早く席着くじゃん」
屋台を見て呆然と立っている上条に、黄泉川は席に着きながら声を掛ける。
「あ…あぁ、はい」
「じゃ、親父。まぁいつもどおり適当に頼むよ」
頑固そうな親父は無言のままカチャカチャと食器を準備し始める。
しばらくして、おでんと一升瓶が出された。
「ちょ、先生車じゃ…」
「代理頼むじゃん。
あぁ、アンタはどうしようか」
「水で大丈夫です」
コップとボトルに入ったミネラルウォーターが出される。
「あの、黄泉川先生…
さっきの電話で小萌先生に言ってたことは…」
コップに入れた水を飲みながら上条は聞く。
「んー?」
黄泉川はおでんを頬張っているのですぐには答えてくれない。
ハフハフと熱さを我慢しつつ、途切れ途切れに話す。
「じき…に、あつっ…わかる、じゃん」
答えになってない答えに、上条は納得しないながらも、自分も出されたおでんを食べようとする。
すると
「黄泉川せんせー!」
遠くから聞こえる幼い声。
「ほらな」
しばらくすると、学園都市七不思議とされる幼女先生がのれんを揺らさず登場した。
「あれ?上条ちゃん!どうしてこんな所に?」
「私が連れて来たじゃん。ホラさっさと座って」
よいしょ、という可愛らしい掛け声。
「今日は一体何事だったのですか?」
小萌も黄泉川と同じように親父におでんを頼みながら首を傾げる。
「ま、そのことで呼んだわけじゃん」
「まさか…上条ちゃんが留年?
でも先生はそんなこと聞いてないのです!」
早くも涙目になる小萌。
「違う違う。
上条、自分から言うじゃん」
「え、いいんですか?」
さっきあれほど周囲に知られるのを嫌っていたので、上条は少し驚いた。
「月詠先生はアンタの担任。
そうでも無い私が知ってるのに、一番近い先生が知らないのはおかしいじゃん」
それに、と黄泉川は続け
「こういう心配性な人がいれば、アンタ少しは無理しないじゃん?」
「…」
黙って考える上条を見て、小萌はオロオロする。
「あの、上条ちゃん?
そんなに言いにくいことなら、無理して先生に言う必要は無いのですよ?」
「先生!」
「はっ…はい!」
まるでプロポーズを受けるかのごとく、背筋をピンと張る小萌。
「俺、今日呼ばれたのは…」
そこまで言って、上条はカウンター越しにいるおでん屋の親父を見た。
親父は上条に目を合わせなかったものの、黙って小型ラジオを取り出し耳にイヤホンを挿し込んだ。
イヤホンから音が漏れて聞こえたところで、上条はさっき貰ったIDカードを見せる。
「アンチ…スキル?」
小萌は不安そうに呟いた。
「臨時ですが…
アンチスキルになったんです」
「…どうして、ですか?」
小萌は下を向いたまま、机の上でキュッと小さな手を握りしめる。
「上条ちゃんは…ただの生徒なのに…」
「その経緯に関しては私から説明するじゃん」
その後、黄泉川から上条が臨時警備員として選ばれた経緯が話された。
上層部からの命令であったこと。
支部も含めて必死に抗議したこと。
激情したあまり上条を殴ってしまったこと。
中には上条に伝えられていないこともあった。
そして、最後に黄泉川は上条を責任を持って護ることを約束した。
小萌は話を聞いている間、ずっと俯いたままだった。
以上です。
話と全然関係のないモブに
動きをつけるのが好きだったりします
親父まじかっけぇ
こういう描写があるとメリハリがあってすごく読みやすい
こういう描写があるとメリハリがあってすごく読みやすい
そういう細かい描写大好きです。
親父かっけえ。分かる人だな。
てか、黄泉川せんせーが、上条さんが
対異能決戦兵器であると知ったらどんな反応するんだろう。
>>1です
こんばんわ。
モブのウケが良いようで安心しました
今後も自然な形で入れていければと思います
黄泉川先生の幻想殺しに対する反応は今考えています
初めはここのシーンで上条が明かすとかも考えていました
あと前回の投稿で
黄泉川先生が上条が臨時警備員に選ばれた経緯について説明する描写のところに
今回起きている事件が理由で呼ばれた
と書くのを忘れていました
申し訳ないです
「そう…ですか…」
話が終わり、しばらくの沈黙があったが小萌がそれを破った。
「先生からは何も言うことは無いのです」
顔を上げる小萌、いつもの笑顔を見せるがその目は潤んでいた。
そんな小萌を見て、妙な罪悪感に駆られる二人。
「確かにとても不安です。
でも、上条ちゃんはいつも誰かを助けるために全力を尽くして、今回だってこうして立ち上がってくれました。
それは先生にとっては凄く嬉しいことなのですよ」
小萌はコップのお酒をぐい、と飲み。
「いつも通り独りで突っ走っちゃうのなら、先生は止めていたかもしれません。でも…」
目が潤んでいるのに気付いたのか、ごしごしと両手でこする。
「今回は、黄泉川先生がいるので安心なのです!」
ぐっと手に力を込めて、自分に言い聞かせるように言う小萌。
それを見て、黄泉川は上条を全力で護らなければならないということを、改めて実感した。
「黄泉川先生、ウチの上条ちゃんをよろしくお願いします」
黄泉川に向き直り、丁寧に頭を下げる小萌。
対する黄泉川は自信に溢れた笑みを漏らした。
「まかせるじゃん。
私だって、こんな生徒が持ちたかったんだ」
「さ、それでは今日はお祝いってことで先生の奢りなのです!」
「何言ってるじゃん。
私だってお祝いするじゃんよ」
がやがやと騒ぎ出す二人を見て上条は、自分は不幸とは言ってられないな、と思いながらコップに手を伸ばす。
黄泉川が説明している間は水を飲む気が引けたので我慢していた。
その結果、乾いた喉を潤すためにコップを一気に傾けたのだが。
「あ、上条。そのコップは私の…」
小萌との話に夢中になっていた黄泉川は、上条が自分のコップを取ったのに反応が遅れた。
「ぶっ!」
上条は口に入って初めて酒だと気付いたが、吹き出すのも汚いので必死に堪える。
口に入った酒を徐々に喉に通していく、アルコールがキツイのか、喉元が焼けるように熱い。
「お、案外いける口じゃん?」
「教師兼アンチスキルが未成年者飲酒を公認でせうか!?」
ぜぇぜぇと息を荒くしながら上条は叫ぶ。
なんとか言ってくれよと小萌を見るが。
「うへぇ今日は無礼講なのですよ」
既に潰れ始めていた。
彼女の横には既に空になった一升瓶。
「え、あのしんみりとした空気から何分経ちましたよ?
明らか小萌先生コップで飲んでませんよね!
なんとか言ってください!お願いします!」
頭を抱える上条を尻目に、黄泉川は特に気にした様子もなく
「親父、もう一本頼む」
顔を青く(なった気がした。実際は赤い)する上条。
親父は何の気兼ねも無く、黄泉川に一升瓶を手渡した。
おい親父、未成年者の飲酒を黙認するっていうのなら、
まずはそのふざけた幻想をさっそく警備員という立場を使ってぶち殺そうか、
とか上条は考えながら親父を睨むが。
親父のほうは、
若い頃を思い出すわ、ちなみにコイツらの感性はわしが育てた。
と目で語っていた。
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