私的良スレ書庫
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元スレ上条「アンチスキルだ!」美琴「ジャッジメントよ!」
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美琴に投げられる視線は拒絶、憎悪。
「ちょ、ちょっと待ってよ…私別に暴走なんか…」
「100%言えることかよ?だいたいアンタレベル5だろ?
暴走したら、他の能力者より比べ物にならないくらい被害出るんじゃないのか?」
「そ…んなこと」
なんとかして歩み寄ろうとするが、できない。
さっき受けた拒絶があまりにも強烈すぎて、今の美琴の足を固めていた。
両者の間、というよりさっきから周りで見ていた野次馬たちも、美琴を中心に円形に距離を取っていた。その間に流れる、嫌な空気。
息苦しい、目眩がする。自分にはこの空気を取り繕うことは───。
「アンチスキルだ!何している!」
突如聞こえた声に、周りの生徒たちは慌てて美琴から目を逸らす。
「もうすぐ最終下校時刻だ!さっさと帰れ!」
ざわざわと騒ぎながらも、帰路につく生徒たち。
口々に「先生が言うなら仕方ないか」と言いながら。
「くだらない奴らだ。大丈夫か?」
立ち尽くす美琴に警備員の男が話しかける。
その顔には見覚えがあった、確か…前の事件の時に。
しかしぼんやりと美琴は頭が回らず、無言のまま首を縦に振る。
「そうか…もう帰ったほうがいい。このあたりの支部だろ?一人で帰れるか?」
「大丈夫です…」
力無く答える美琴。
「そんなに気にすることは無い。ア
イツらはアイツらで苦労しているだろうが、君の苦労なんて全く知らない。
知らないうえに知ろうともしない奴らのことを気にするだけ無駄だ」
「あなただって…私の苦労を知らない…」
口に出してから後悔した。せっかく心配してくれているのに。
呆れられたのではと、恐る恐る男のほうを見るとあまり気にした様子は無く、むしろ申し訳なさそうな表情でいた。
「そうだな、確かに俺は君じゃないし、能力開発も受けてないんだからそのへんの学生より君の苦労を知らない」
でもな、と続ける。
「能力開発を受けていないからこそ、能力での優劣を付けられていないからこそ、生徒と対等の気持ちで接することができる」
それを生徒も知っているから、教師の言う事なら聞ける。
どれほど自分が別け隔てなく接しようとも、他の能力者は劣等感からの壁を感じるに違いない。
そして自分が厚意のつもりでした行動も、他の能力者は見下されたように感じているのかもしれない。
「そして俺たちは何があろうと生徒の味方だ」
目の前の人物が羨ましい。
自分より遙か遠くにいて、どれほど努力しようと決して届かない。
いや、努力をしたからこそ超えてしまった存在で、決してそれに戻ることだできないのだ。
そんな大切な存在を、正直に言うと今さっきまで見下している自分がいた。
だからこそ、さっきの言葉が出たのだろう。
申し訳ない気持ちと、伝えきれない感謝の気持ちが溢れてくる。
「ご…ごめんなさい。私、生意気なこと言って…」
「いや、こっちだって無責任な発言だったよ」
「あの、この前のアンチスキルの方ですよね?怪我のほうはもう…」
「あぁ?覚えてくれてたのか、ちょっと電気流れただけだから大した事無いよ。他の奴らだってもう前線復帰している」
男は腕をぐるぐると回して、健康をアピールする。
「そうですか…」
「あの時はホントに助かったよ。君がいないと俺はここにいなかっただろうし」
「そんな大袈裟な…」
「本気だよ。君が来た時、俺は彼女に電撃を撃たれる直前だった。
電撃使いについては詳しく知らないけど、あれは撃たれたらやばかったなー」
笑いながら言うので、美琴には軽口にしか聞こえない。
「君が戦ってくれたおかげで、被害も少なかった」
「…」
「生徒を前線に出すのは気が引けるが、アンチスキルが大量に集まったところでレベル5の足元にも及ばない」
男の顔に一瞬、悔しさがうつる。
瞬きをすると元の表情に戻っていたが、見逃さなかった。
「だからこそ、俺たちはバックアップに全力を尽くす。
戦う君たちが、暴走した生徒が、何の関係も無い生徒が傷付かないようにな。
こんな事態だからこそ、それぞれができることを全力でやるべきなんだ」
だからこそ、と男は美琴の目を見る。
男の目には何らかの決意が見えて、どこかの野郎と同じ目をしていた。
「君も、君にできることを全力でやってほしい。
他の奴らが何と言おうと、能力者を止めれるのはやっぱり能力者なんだ。辛いこともあるだろうが、やってくれるか?」
答えを出すのに時間はかからなかった。
「はい!」
男は美琴の返事を聞いて、優しく笑う。
「それじゃ、気を付けてな」
男が立ち去ろうとするが、美琴は慌てて止める。
「あのっ!まだ名前を…」
「あぁ、そういえばそうだった。アンチスキル八四支部の才郷良太だ、これから先現場でもよろしく頼むよ」
「はい、ジャッジメント一七七支部の御坂美琴です。改めてよろしくお願いします!」
以上です。
投下に間が空いてすいません
アニメの才郷さん
どっちかわからないけど
どっちであろうと思ったよりおっさんっぽかった
乙!!
高位能力を持ったが故の苦悩を越えられないやつが
残骸事件のときのあわきんみたいになるのかな
高位能力を持ったが故の苦悩を越えられないやつが
残骸事件のときのあわきんみたいになるのかな
乙!
俺だったら美琴と気づいた瞬間に飛び付くのにな。
黒子げになるだけだが。
俺だったら美琴と気づいた瞬間に飛び付くのにな。
黒子げになるだけだが。
>>762
誰がうまいことry
誰がうまいことry
>>760
一方さんに思いっきり殴られるのか
一方さんに思いっきり殴られるのか
幾ら時間かかっても良い。
最後まで続けてくれるなら問題ない。
がんばってください!!
最後まで続けてくれるなら問題ない。
がんばってください!!
すでに調教済みの俺には問題ない
むしろ完結を楽しんで待つ時間が延びてうれしい
むしろ完結を楽しんで待つ時間が延びてうれしい
>1よいお年しを
>>1の無事を祈ろう
>>780
sageろよ
sageろよ
>>1です
更新は無いのですが一応生存報告です
震災のあった日にちょうど東京にいて
少し大変でしたが無事に戻っています
身内で未だに連絡が取れない人もいて、精神的に少し不安定ですが
身体はいたって健康です
明日あたりに更新できればと思っています
更新は無いのですが一応生存報告です
震災のあった日にちょうど東京にいて
少し大変でしたが無事に戻っています
身内で未だに連絡が取れない人もいて、精神的に少し不安定ですが
身体はいたって健康です
明日あたりに更新できればと思っています
>>1です
投下します
投下します
上条たちは一五学区内の大きな交差点に来ていた。
交差点と言っても車の通る道では無く、歩行者でいっぱいだ。
それでも最終下校時刻が近いためか昼間よりも人は少なく、買い物袋を下げた学生たちが商店とは逆の方向に歩いていた。
どこからか流れているクリスマスソングは今日初めて聞いた曲だったが、すでに上条の頭に染み付いている。
「さてと…」
黄泉川が立ち止まる。
三方向に別れている交差点。いわゆるT字路だが、上条たちから見て二手に別れる道は後で合流する。
商店の種類で二手に分けたようだが、一組で警邏をするとなると非常に厄介だ。
「時間も時間だし、二手に別れるじゃん」
「え?」
黄泉川の予想外の提案。
これまでは上条の経験が浅いこともあり、2人1組を崩さないまま警邏していた。
その結果、毎回この道に差し掛かった時はぐるりと一周まわった後、また同じ道を通って次の場所へ向かう形になっていた。
これでは時間もかかるうえ、疲労も溜まる。
そのためこの道に来るたび上条は憂鬱になっていたのだが。
「もういい加減慣れただろうし。あぁもちろん上条はそっちの道じゃん」
そっちの道、と言って黄泉川が指差したのは若年層向けの商店が集まった道。
若年層と言っても、学生の街学園都市においての若年層と言えば小学生や中学生のことである。
年齢層が低いため、起こるトラブルと言えばマセたガキんちょによるカツアゲ程度。
大体は警備員の注意で事はおさまる。
「何も無いとは思うけど、もし何かあればすぐに連絡するじゃん」
「了解です」
「まだ侵入者がいる可能性はあるじゃんよ。見つけたら考えるより連絡じゃん」
もう一度上条が返事をして、二人は別れた。
人通りが疎らになった通りを歩く。
上条と同じ方向に歩く者はいない。
すれ違うのは小学校高学年から中学生くらいで、時折律儀な学生が挨拶をしてくる。
「さようならー」
「おぅ、気を付けて帰れよ」
少し擽ったい気持ちになりながら挨拶を返す。
ふと時間が気になって、周りを見渡すが時計は無い。
仕方が無いのでポケットから携帯電話を取り出す。
サブディスプレイに時間を表示させようと、横のボタンを適当に押したところで上条は固まった。
“不在着信20件”
仕事中は気にならないようにサイレントモードにしていたので全く気付かなかった。
とにかく携帯を開いて誰からの着信なのか確認しようとしたところで、また着信が来た。
警邏中のため迷ったが、着信件数から考えて異常だと思い電話に出る。
「もしもし…」
『やっと繋がった!』
最大音量の声が上条の耳を駆け抜けた。
『とうまとうま!今から私の言うことをよく聞いてほしいんだよ!』
聞き慣れたその声は、上条の返事を待たずに話を続ける。
『今ね、学園都市のほうに──わわっ』
突然話が途切れて、どさり─と音がする。
『ちょっと!今私が説明しているんだよ!』
『うるさいなーこういうのは当事者が説明するべきでしょ』
なんだなんだと思っている間に、電話の相手が代わったようだ。
『あーもしもし。使えない頭を最大限に使って考えてね日本人』
「あれ?どこかで聞いた声だな…」
『私はフロリス。アンタとはハロウィン以来かしら』
面倒くさそうに、そして少し苛々とした口調で答えるフロリス。
「あぁ…あの時の…」
『アンタはいつかぶっ飛ばしてやるから』
「それは何故でせうか…」
上条の問いは無視される。
『話がずれたね。こっちも忙しいから手早く話すけど、レッサーって知ってるでしょ?』
頭に浮かぶお転婆少女。
随分と振り回されたが、いくらか迷惑もかけた。
「あぁ、レッサーがどうしたんだ?」
『こっちにいないんだよね。そのうえさ、どこかの噂ではアンタに会いに行くとか』
「え?それじゃあ、もしかしたら学園都市にいるかもしれないってことか?」
『そんなところ。でもまだ確証は無いから何とも言えない。
その様子じゃアンタのところにはまだ来てないみたいだし』
はて、と上条は考える。
今この学園都市は空からの侵入者か何かで警戒態勢。
そしてイギリスでは魔術師が1人行方不明で日本に向かったという噂。
「これはきっと…不幸だ…」
侵入者が名前も顔も知らない輩ならまだしも、知り合いとなればいろいろと面倒だ。
最悪自分が侵入を手伝ったと疑われかねない。
『はぁ?何?どうかしたの?』
「いいや…とにかく、学園都市のほうで見つけたらどうしたらいいんだ?」
彼女の性格上、言ってすぐに聞かないのは上条も知っている。
『んーそうだなーちょっと、ベイロープ』
しばらく遠くでの会話が行われたようだが、上条には聞き取れなかった。
『もしレッサーに会ったら、ベイロープの手が暴れだす前に帰ってこい。とでも言ってもらおうかな』
「はぁ?そんなことでアイツが帰るのか?」
『文句はいいから。多分血相変えて戻ると思うよ』
面倒くさそうに、それでも余裕そうにフロリスは答える。
「そうか?じゃぁそうさせてもらうよ」
『さっきも言ったけど忙しいから、そろそろ切るよ』
上条があぁ、と返事をするかしないかで電話は切れてしまった。
切れる直前、何やらカッチンカッチンと聞き覚えのある音がしたがもしかして向こうでも噛み付いて回っているのだろうか。
(とにかくインデックスには夜に電話するとして…)
ぐるりと繁華街を見回す。
疎らと感じたさっきよりも人通りは無く、わずかな生徒は早足で駅に向かっていたりして、店では店頭の商品を戻し始めている所もある。
今日一日中歩きまわったのに、今からいるかもわからないレッサーを探すと考えるとさすがに気が滅入る。
かと言って確証の無い情報を無線機で流すわけにもいかないし、そんな事をすればレッサーが学園都市にいようといまいと面倒なことになる。
「あー…不幸──
上条が力無く呟こうとした時、あるものを見つけた。
以上です
昨日言っていた身内とは今日連絡が取れました
3月の最後までしっかりと
適度に来れるように努力します
フロリスちゃん
ちゅっちゅ
昨日言っていた身内とは今日連絡が取れました
3月の最後までしっかりと
適度に来れるように努力します
フロリスちゃん
ちゅっちゅ
>>1乙
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