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元スレ上条「アンタは私のものになんのよ」美琴「……不幸だ」
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>>556
なのはさんw
なのはさんw
神奈川県 某所――
上条「なんだかんだで帰ってきました、神奈川」
美琴「……」トオイメ
上条「ちょっと早く着いたのか。上条パパはまだ来てないな」トケイミル
美琴「……父さんが迎えに来るの?」
上条「ああ、ここで待ち合わせしてたんだけど……あ!」
美琴「どうした?」
上条「不味いとこ見ちゃったなぁ」ユビサス
女性「ありがとうございます」
刀夜「当然のことをしたまでですよ」キリッ
女性「///」マッカッカ
刀夜「おや? 顔が真っ赤だ。具合が優れませんか?」
女性「い、いえ……///」
刀夜「参ったな。待ち合わせが無ければ送っていけるんだが…」
美琴「なにしてんだよ父さん……」
上条「やっぱり親子だな。そっくりじゃん」
美琴「……返す言葉もありません」
上条「詩菜さんも苦労してるんだろうね」
美琴「こ、こうしてても始まらないし、さっさと声をかけよう! うん!」
刀夜「やはり放っておけない。私が送って行こう」
女性「はい///」
美琴「ちょっと待った!!」
刀夜「はい……?」
上条「こんなとこ母さんが見たら何ていうかなぁー」
刀夜「当麻!? こ、これは違うんだ!」アタフタ
上条「何が違うんだよ。さっきから見てたけど、タクシーを呼ぶだけでいいんじゃない?」
刀夜「だがそれでは人情というものがだな…」
美琴「か…詩菜さんに言いつけてやる」ボソッ
刀夜「タクシーを呼ぼう! ……あれ?」
上条「女の人ならもう行っちゃったよ」
刀夜「そ、そうか。まあ何にせよ、おかえり当麻、美琴さん」
上条「ただいま」
美琴「た、ただいま」
刀夜「ふーむ、なるほど」
美琴「???」
上条「寒いし早く家に帰ろうぜ」
上条家への帰り道――
美琴「はぁ……」
刀夜「おい、当麻。美琴さん、元気がないようだけど何かあったのか?」
上条「ちょっとね。心に傷を負ったというか、負わせたというか……ハハハ」
刀夜「それはいかんな。きちんとケアをしておかないと」
フィ「ケアなど必要ない」
刀夜「おや? キミは…」
フィ「フィアンマだ。先に言っておくが断じてアヒルなどではない」
刀夜「これは凄いな。ナチュラルに会話をするAIなんてフィクションだと思っていたよ。フィアンマは学園都市製なのかい?」
フィ「その通りだ。フフン、俺様の凄さを一目で見抜くとは只者ではないな」
刀夜「お褒めに預かり光栄だけど、残念ながら歯牙ないサラリーマンだよ」
フィ「謙遜するな」
美琴「おまえが偉そうすぎるんだ。少しは謙虚さを…」
フィ「…俺はコイツのヒーローだろッ」ボソッ
美琴「なんでもありません! そのままの俺様キャラでいて下さい!」
上条「そんなに恥ずかしがらなくてもいいだろ。美琴がクサイ台詞を叫ぶのなんていつもの事なんだし」
美琴「ううっ、自分で言うのと他人に聞かされるのは違うんだよ……」
上条「気にしな~い♪ 気にしない♪ カッコいいじゃん、その幻想をぶち壊す!ってさ」
美琴「だからもうやめてよォォォーーーっ!!」
刀夜「ほほう、ハッタリのきいた台詞だな」
美琴「ああっ!? しっかり聞かれてる!?」
フィ「単なる厨二病というやつだ」
刀夜「中二病? そういえば美琴さんは中学二年生だったか。フフ、難しい年頃なのかな」ニコ
美琴「なんか変な誤解されてる!? そんな理解ある笑顔で見ないでぇ!!」
上条「おいおい、両親ズはあと三人も残ってるんだけど、そんな調子で大丈夫か?」
美琴「大丈夫じゃない! つーか俺たちの両親は四天王か何かか!」
刀夜「四天王かぁ。だったら父さんは井伊直政がいいな」
上条「徳川四天王かよ。因みに母さんは?」
刀夜「ハハハッ! そんなの本多忠勝に決まってるじゃないか」
詩菜「……」
刀夜「フラグ体質とやらのせいで、何度母さんの無双奥義を喰らったことか」
刀夜「当麻は知ってるだろう? 怒った時の母さんの顔っ! あれは天下無双と言うより悪鬼羅刹のソレだ」
美琴「あー……」
刀夜「おおっと、こんな話を聞かれたらまた母さんに…」
詩菜「私が何ですか?」
刀夜「焼き土下座させられ……る」
詩菜「……」ガシッ
刀夜「か、母さん?」
詩菜「当麻さん、美琴さんお帰りなさい。寒いですから先に家に上がっていてくださいね」
上条美琴「はははい!!」スタコラサッサ
刀夜「ハハッ、もう家の前まで帰りついていたのか。話に夢中で気づかなかったよ。さあ母さんも風邪を引かないうちに家に…」
詩菜「刀夜さん的には無双奥義と焼き土下座……どちらがお好みですか?」
刀夜「い、いやぁ、私もいい年だしどっちも勘弁してほしいなぁ……なんて」
詩菜「…………うふ♪」
美琴「ああっ!? しっかり聞かれてる!?」
フィ「単なる厨二病というやつだ」
刀夜「中二病? そういえば美琴さんは中学二年生だったか。フフ、難しい年頃なのかな」ニコ
美琴「なんか変な誤解されてる!? そんな理解ある笑顔で見ないでぇ!!」
上条「おいおい、両親ズはあと三人も残ってるんだけど、そんな調子で大丈夫か?」
美琴「大丈夫じゃない! つーか俺たちの両親は四天王か何かか!」
刀夜「四天王かぁ。だったら父さんは井伊直政がいいな」
上条「徳川四天王かよ。因みに母さんは?」
刀夜「ハハハッ! そんなの本多忠勝に決まってるじゃないか」
詩菜「……」
刀夜「フラグ体質とやらのせいで、何度母さんの無双奥義を喰らったことか」
刀夜「当麻は知ってるだろう? 怒った時の母さんの顔っ! あれは天下無双と言うより悪鬼羅刹のソレだ」
美琴「あー……」
刀夜「おおっと、こんな話を聞かれたらまた母さんに…」
詩菜「私が何ですか?」
刀夜「焼き土下座させられ……る」
詩菜「……」ガシッ
刀夜「か、母さん?」
詩菜「当麻さん、美琴さんお帰りなさい。寒いですから先に家に上がっていてくださいね」
上条美琴「はははい!!」スタコラサッサ
刀夜「ハハッ、もう家の前まで帰りついていたのか。話に夢中で気づかなかったよ。さあ母さんも風邪を引かないうちに家に…」
詩菜「刀夜さん的には無双奥義と焼き土下座……どちらがお好みですか?」
刀夜「い、いやぁ、私もいい年だしどっちも勘弁してほしいなぁ……なんて」
詩菜「…………うふ♪」
上条家 リビング――
上条美琴「ただいまー」
美鈴「おかえりー。あとお邪魔してまーす」
上条「ご無沙汰してます」
美鈴「ふふ、そうね。元気してた?」
上条「はい」
美鈴「美琴ちゃん、上条くんとの仲は進展した?」
美琴「え、ああ……うん///」
美鈴「あれー? 予想外の反応だわ。なんかこう……こんな奴、別に何とも思ってないんだからねっ! みたいなのを期待してたのに」
上条「……アンタは予想通りで分かりやすいな」
美鈴「アンタ、なんて他人行儀ねえ。美鈴さんでいいわ。私も当麻くんって呼ばせてもらうから」
上条「はいはい」
美鈴「返事は一回! もう……ところで詩菜さんたちは? 表で待ってたハズだけど」
美琴「と、刀夜さんが詩菜さんの逆鱗をヤスリがけしちゃって…」
上条「今頃父さん、討ち死にしてるんじゃないかなぁ」
美鈴「そ、そう。温かいもの淹れるけど、コーヒーでいい?」
美琴「うん。当麻もいいよね?」
上条「おー」
美鈴「仲がいいわねえ。それじゃ淹れてくるから」
美琴「はぁ……、緊張した~」
上条「もっと気楽にいけばいいのに」
美琴「んなこと言われてもなぁ。おまえの順応力が異常なんだよ」
上条「あ、いい事思いついた!」
美琴「……過去の経験からしょーもない事だと容易に想像できますが、一応聞いてあげましょう」
上条「入れ替わった事がどっちのせいでバレるか勝負しない?」
美琴「悪いけどパス。父さんたちが帰ったら正直に話すよ」
上条「ふ~ん、逃げるのか」
美琴「挑発には乗らねーよ」
上条「演技力に自信がないの? あーあ期待はずれだなぁ」
美琴「……なんだと? 演技力に定評のある御坂さんに自信がないだと? 上等じゃねーか! 月影先生もびっくりな演技を魅せてやるっ!!」
上条「無理すんなよ」
美琴「そっちこそ!」
上条「ハッ、重要なのは演技力じゃなくて戦略なんだよ」
美琴「いいぜ…」
上条「それじゃ…」
上条美琴「勝負だ!!」
美鈴「お待たせ。当麻くんはお砂糖いくつ?」
上条「ふたつで」
美鈴「へえ、てっきりブラック派だと思ってた。でもふたつって美琴ちゃんと同じね」
美琴「ぶっ!! 甘っ!」
美鈴「ええっ!? いつも通りに淹れたんだけど、美琴ちゃんブラック飲めるの?」
美琴「さ、最近飲めるようになったのよ。あはは」
美鈴「そうなんだ。……ところで美琴ちゃん、どこまで進展したか聞かせてほしいな!」
美琴「……そうきますよねー」
美鈴「当たり前じゃない。ほら、早く早く!」
美琴「えっと、その……つきあう事になりました///」
美鈴「おおーっ!! 凄いじゃない! それでどっちが告白したの?」
美琴「当麻からだけど……」
美鈴「意外ねぇ。私は美琴ちゃんの片思いだと思ってたし」
美琴「あはは……まあ何ていうか、ね?」アイコンタクト
上条「ん? ……」ウナズク
上条「美琴は情熱的っていうか、恥ずかしい台詞を真剣に言いますからね」
美琴「そうそう……はい?」
美鈴「うわっ、それ気になる! 美琴ちゃんってばどんな事言ったの?」
上条「もう大変だったんですよ。急に泣き出したり、切々と好意を語り出したり…」
上条「さっきなんて、こう…泣き笑いって言うのかな。そんな複雑な表情で、俺に心底惚れてる、なんて言い出して…」
美琴「わああああっ!!? 待って待つの待ってってば三段活用っ!!」
上条「なんだよ突然」
美琴「ここはさらっと受け流すトコでしょ!? アイコンタクト送ったの気づいたよね!?」
上条「あれ~おっかしいな~。俺はてっきり代わりに熱く語ってくれ、っていう視線だと思ったんだけど」
美琴「――ッ!! わざとだなこんちくしょう!! 御坂さんをいじめて何が楽しいんですかぁ!?」
上条「何がって……打てば響くその反応だろ」
美琴「ひとを太鼓みたいに言うな!! くっそ、何時までもやられっぱなしと思うなよ!!」
上条「へえ、どうするんだ?」
美琴「おまえの恥ずかしいエピソードを暴露するんだよ!」
フィ「貴様、自爆するつもりか?」
美琴「え……?」
フィ「どうのような切り口でも結局、貴様が恥をかく事になる。オチ担当の自覚を持て」
美琴「くっ…、ムカつくけど否定できない。それなら当麻の弱点を…」
フィ「あるのか?」
美琴「そんなのいくらでも……………………………………………」
美鈴「美琴ちゃん?」
上条「美琴?」
美琴「……思いつかない」グスン
美鈴「みっ、美琴ちゃん…ぷぷっ、わ、笑わせないで…アッハハハ」ケラケラ
上条「ベソかくなよ。ほら」ナデナデ
美琴「ううっ、なんか慰められてる……」
美鈴「情けないわねぇ。美琴ちゃんへっぽこすぎ!」
美琴「へっぽこって……あんまりだ」ボソッ
美鈴「なにか言った?」
フィ「誰がへっぽこだ!! 調子こいてんじゃねーぞ、ババアっ!!」
美鈴「……なんですって」ピキ
フィ「と、御坂美琴が言っていた」
美琴「うえっ!?」
美鈴「みぃーこぉーとぉーちゃぁーーーん」ニッコリ
美琴「言ってない! 言ってないよ!?」フルフル
美鈴「ママが調子に乗ってる?」
美琴「騙されないでっ!! これはフィアンマの、アヒルの罠だ!!」
美鈴「ババアかぁ……まだまだ若いつもりだったのに……傷つくなぁ」
美琴「若い! 超若々しいですっ!! 美鈴さんマジ天使、なんつって…」
美鈴「天国に召されるくらいババア……ってことかぁ」
美琴「あれ!? トンデモ解釈されちゃった!?」
美鈴「そこまで言われちゃ……ねえ?」ギロリ
美琴「ひえっ!!?」
フィ「おおう、なんと凶悪な面構え! 鬼女ミスズといったところか」
美琴「なんで火に油を注ぐの!? 俺に恨みでもあるの!? ねえっ!!」
美鈴「私をここまでコケにしてくれたのは美琴ちゃんが初めてよ?」
美琴「は、話を聞いて! 本当の敵はこのアヒル…」
美鈴「そうね。あっちの部屋でゆっくりオハナシしましょう?」ポキバキ
美琴「話をするのにどうして指を鳴らしてるの!?」ガクブル
美鈴「ふふ、ガチョウのおもちゃは当麻くんに預けて……さあこっちにいらっしゃい!!」グイグイ
美琴「助けてぇぇぇーーっ!!! 肉体言語でオハナシなんて嫌だあああああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
上条「うわー、連れてかれちゃった」
フィ「ガチョウ……」
上条「こっちは訳の分からないショックを受けてるし」
アロウン(お前も助けてやれよ。お袋さんマジギレしてたじゃないか)
上条「勝負の世界は非情なんだよ」
アロウン(ペテン試合だろうが。勝負事は五分の条件でないと楽しめまいに)
上条「えー、アイツを困らせるのは楽しいけどなー」
アロウン(……否定できんな)
上条「だろ? フィアンマも仲間みたいだし…って、フィアンマ?」
フィ「あんまりだ……。アヒルの方が万倍マシだった…」
上条「アヒルもガチョウも同じだろ」
フィ「なっ、バカな!? そんな訳あってたまるか!!」
上条「はぁ?」
フィ「アヒルは可愛らしいが、ガチョウはデカくて怖いんだぞ!」
上条「……」
フィ「がーがー五月蝿いし品が無い。まったく酷い侮辱だ!」
上条「……さっぱりわかんない。アンタの人格って美琴のイメージをサンプリングしてるんだよな」
フィ「そうだが」
上条「アイツ……ガチョウに嫌な思い出でもあるのかな…」
アロウン(い…いや、そんな記憶は無いハズだが……アレはデルタフォースの一翼だし、俺たちの想像を超えた理由があるやもしれん)
上条「それは一理あるかも……一方通行から?」pipipi
上条「もしもし?」pi
一方通行『オリジナル、今いいかァ?』
上条「ん、いいけど」
一方通行『猫と鳥……アヴァロンに連れていくならどっちだ?』
上条「……は?」
一方通行『直感でいいから答えてくれ。オレも上条も運が絡むと当てにならねェからなァ』
上条「なんかよく分かんないけど……鳥で!」
一方通行『ンじゃ鳥連れて帰るわ』pi
上条「なんだったんだ?」
アロウン(何かの隠語か? 猫といえばスフィンクスに土御門兄か、鳥……強いて挙げるならフィアンマだが目の前にいるし…ふむ)
上条「鳥みたいな人……グリフォンマスク?」
アロウン(投げ技が強力だった、ってそれはねえよ。大方空を飛べる能力者か何かだろう)
上条「気のせいかな。取り返しのつかない判断をしたような……」
上条家 客間――
美琴「痛い痛い痛いぃぃいいいい!!!」
美鈴「ママに言う事があるんじゃないかなぁ!」コブラツイスト
美琴「ゴメンなさいぃぃっ!! 俺が悪かったですぅぅッ!!」
美鈴「俺ぇ? 美琴ちゃ~ん、言葉遣いが悪いわ……よっ!!」ヨンノジガタメ
美琴「痛ぁっ!? わたっ、私が悪かったですっ!!」
美鈴「ちゃんと反省……してるっ?」キャメルクラッチ
美琴「してますっ!! してますからぁぁっ!! もう許してぇぇええええええええ!!!」
美鈴「……よしっ! ママは優しいから勘弁してあげる」
美琴「ううっ…、バラバラにされるかと思った……」
美鈴「大袈裟ねぇ」
美琴「悪口言ったのはフィアンマなのに……不幸だ」
美鈴「ペットの不始末は飼い主の責任よ? きちんと躾けなさい」
美琴「……アレが躾けられるタマかよ。てかペットじゃねーし」ボソ
美鈴「次はどんな技がいいのかな~?」
美琴「飼い主の威厳を示さないとね! だから怒りを鎮めて下さいお母様!?」
美鈴「冗談よ。……でも変ねえ。今日の美琴ちゃん、大人しすぎない?」
美琴「ギクッ!? そそそんな事ないよ!?」
美鈴「そうかなぁ。当麻くんの様子も違和感あったし……何か怪しいなぁ」
美琴「そ、それより詩菜さんたち遅いなー」ボウヨミ
美鈴「確かにね。パパもそろそろ帰ってくるし、お酒の準備しとくかな」
美琴「手伝うよ! ……ってあれ? 誰が帰って来るって…」
美鈴「パパよパパ。なんか重大発表があるそうよ」
美琴「そ、そうなんだ…」
美琴(御坂パパとか聞いてねー! と、とにかく予備知識だけでも…)
詩菜「さあ、上がってください。美鈴さんも待ちかねてますよ」ゲンカンカラ
旅掛「ハハッ、それじゃあ遠慮なくお邪魔します」
美琴(なんて考える暇も無く帰って来たーーーっ!?)
美鈴「帰ったみたいね。あんまりパパをいじめちゃダメよ?」
美琴「え…?」
上条家 リビング――
旅掛「ただいま」
美鈴「お帰りなさい。いやー久しぶりねぇ」
旅掛「し、仕事が忙しくてな。ははは…」
美鈴「上条さんは忙しくても帰ってきてるわよ?」
旅掛「……善処します。それと…あー」チラリ
美琴「お、お帰りなさい」
旅掛「……」
美琴「えっと、……おとーさん?」オズオズ
旅掛「ッ!?」
美琴「コートかけるから貸して?」
旅掛「……クッ」ブワワ
美琴(なんか泣き出したぁぁぁーーっ!? えっ? なんで!?)
美鈴「ああもうっ! いい年したおっさんが何泣いてんのよ!」
旅掛「うう、だって美琴が…お父さんって…」メソメソ
美鈴「あぁ…、今までの美琴ちゃんの態度を考えれば無理ないか…」
美琴(俺!? 俺のせい!? とっ、とにかく何とかしなきゃ)
美琴「お、お父さん、泣かないで。お…私のせいならあやま…」
旅掛「美琴ォォォおおおおおっ!!!」ガバチョ
美琴「わわっ!?」
旅掛「パパは…パパは…うおおおォォォーーーーッ!!!」
美鈴「はぁ……、何やってんだか」ヤレヤレ
アロウン(おい、お前の親父さんが大変な事になってるが……)
上条「ハハハ…、まあなんていうか……複雑な家庭の事情?」
アロウン(……親父さんの苦労が忍ばれるな)
上条「ただの反抗期だっつーの。アイツにだってあっただろ、そんなの」
詩菜「いいえ、当麻さんに反抗期はありませんでしたよ?」
上条「へえーそうなんだ」
詩菜「不幸体質のせいで人一倍まわりに気を使う子でしたから」
上条「……」
アロウン(学園都市に行くまでは、悪質ないじめも絶えなかったからな)
詩菜「ええ。あの子には本当に辛い目に遭わせてしまったわ」
アロウン(だがアレが歪まずに成長できたのは、貴女たち夫婦のお陰じゃないか)
詩菜「ふふ、そうだとしても詩菜さん的には悔しさを拭えないのですよ」
アロウン(そうだな……確かにそうだ)
上条「ちょっと待った!」
詩菜「あらあら、どうしましたか?」
アロウン(無粋な奴だな。後にしろ)
上条「何ナチュラルに話してんだよ!? 入れ替わりがバレてるのはまだしも、アロウンと話せるのはおかしいだろ!?」
アロウン(おお! あまりに自然すぎて気が回らなかったな。ハッハッハ)
詩菜「うふふ、そうですね」
上条「つ、疲れる……。あっちのフォローもしないとだし、全員揃ったみたいだし……あれ? ひとり足りないような…」
詩菜「刀夜さんでしたら玄関でお休み中ですよ?」
上条「……連れてきます」
旅掛さんは娘が前より可愛くなってても中身が違うってなると色々複雑だろうなw
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