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    元スレ垣根「友達が欲しいんだが」

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    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 麦野沈利 + - とある魔術の禁書目録 + - 一方通行 + - 垣根 + - 垣根帝督 + - 心理掌握 + - 木山 + - 番外個体 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    701 = 693 :

    心理(………………)テクテク

    心理(……あついですわ)テクテク

    心理(私も冷房物質の一つや二つ使えれば良かったのに……)テクテク

    心理(そうですわ。こんな――――このような能力等ではなく……)テクテク

    心理(仮定の話をしても詮無きこと)テクテク

    心理(だとしてもあついですわ……自然現象の方が頑張っていらっしゃるのかしら……)グデー




    心理(ようやくファミリーレストランに到着、あの方々は……いつもあの窓際の席に座っているならここから見えるかしら)ジーッ

    心理(…………あの室内灯を反射する白金の髪は一方通行で間違いないでしょうね)

    心理(とりあえず参りましょう。三日越しの再会へ)スタスタ



    (――――――っ!)

    (あのガキはこないだの……)

    (…………)ピッピッ プルルルルル

    「――――ああ、俺だよ。……いや、ちょっと頼みと良い話があんだけどよ」

    702 = 693 :

    店員「いらっしゃいませ、一名様でよろしいでしょうか?」スタスタ

    心理「ええ、でも知人がいますの」

    店員「かしこまりましたごゆっくりどうぞー」

    心理「……」スタスタ


    心理(一方通行だけが座っていますわね、ケータイでメールでも打っているのかしら。未元物質と原子崩しはどちらに……)

    心理「相席、よろしいでしょうか」

    一方「ン……、テメェか。構わねェぞ」カチカチ

    心理「ふふっ、では失礼しますわ。……垣根さんと麦野さんは今日はいませんのね」

    一方「垣根くンは道歩いてたら隕石に当たって麦野さンは大地震に巻き込まれ地割れに落ちちまったァ」

    心理「???」

    一方「……何でもねェ。ま、今日はアイツらは来ねェよ。さっきまでダーツ・マスターがいたンだが買い物行くとかでどっか行った」カチカチ パタン

    心理「ダーツマスター? 未元物質(ダークマター)とは違いますの?」

    一方「違うますの。ダーツ神な、ダーツ神」

    心理「ダーツ神……と、言うことはダーツがお上手な方なんでしょうね」

    一方「ヤバかった。両手投げとか三本投げとかなんつゥか精度とか雰囲気が違った。殺し屋の投げナイフとかのが近ェ」

    心理「……私の脳内で随分と物騒な人物像が出来上がってきているのですけれど。太い眉毛とか角刈りの頭とか」

    一方「それ、間違いなく後ろに立ったらぶン殴られンだろうな」

    703 = 693 :

    フレンダ「ハーックション!!」

    フレンダ「――――うぅぅ、ここってばクーラー効きすぎじゃない?」ズズッ

    フレンダ「それとも誰かに噂話でもされてるのかしら」

    フレンダ「…………」

    フレンダ「全然関係ないけど、私ってばダーツが上手い訳じゃなくて投擲が上手い訳よ」

    フレンダ「能力メインで戦えないけど戦闘要員とか遊撃担当だった以上、投げナイフとか遠距離着火とかする必要に迫られてって感じなのよね」

    フレンダ「…………」

    フレンダ「とかいきなり説明染みた事を口走ってみちゃったりなんだったり……」



    マダムA「あらちょっと見てよ奥様、あそこの女の子さっきから一人でぶつくさ言ってますわよぉ」ヒソォ!

    マダムB「あらやだ気味が悪いわぁ、頭の可哀想な子かしらぁ」ヒソヒソォォ!

    704 = 693 :

    一方「まァ残念だったな」

    心理「何がですか?」

    一方「折角来たのに俺しかいなくて残念でしたァ」

    心理「まあ前もって示し合わせた訳でもないのですから。仕方がありませんわ」

    一方「どォすンだ? 俺ァまだ暫くここで時間潰す予定だが」

    心理「折角来たんですもの、私も暫くご一緒させて頂いても?」

    一方「りょォかい、なンか頼むか?」

    心理「……今は飲み物だけで大丈夫ですわ」

    一方「ン……」ピッ

    心理(一人相手の方が、一つの話題に突っ込みやすいというのもありますもの、ね)

    705 = 693 :

    店員「かしこまりましたー、グラスはあちらにございますのでご自由にどうぞ」スタスタ

    一方「うし、俺もコーヒー切れたとこだァ。汲み行こォぜ」ガタッ

    心理「……ええ、そうしましょうか」ガタッ




    一方「アイマシンカートゥートゥートゥートゥトゥー」カチッ ゴリゴリゴリ

    心理「この間も仰っていましたけれど、コーヒーがお好きなのですか?」

    一方「ン? おゥ、大好きだァ。好物らしい好物でコレってのはねェけどコーヒーだけは別格だァな」

    心理「何度かは飲んだ事もありますが、あの苦さがどうにも……。正直なところ何が美味しいのか理解しかねますわ」

    一方「ンー、そォだなァ。やっぱ味の好みとかは人それぞれだしな、苦いのがいやならミルクと砂糖を山盛れば随分と良くなるだろ」

    心理「そこまでしてしまっては、もう別の飲み物ではありませんこと?」トポポポポ

    一方「いや、それは違ェ。コーヒー牛乳とカフェオレは同じ比率で作ってたとしても飲む側がそォ思えばそりゃどっちかなンだよ。他人がどォこォ口出そうとな」

    心理「……自分だけの現実の原点ですわね」

    一方「うし、戻ンぞ」スタスタ

    心理「ええ」スタスタ

    706 = 693 :

    一方「コーヒーうめェなァ……」ズズッ

    心理「玄米茶は、このなんというか香ばしさが気に入ってますの」ズズッ

    一方「香ばしさは大切だろ、コーヒーも香ばしさありきだしよォ」

    心理「先日もコーヒーでしたものね」

    一方「飲まいでか。しっかし垣根くンなんかコーヒーなんか全部同じとかふざけた事抜かしやがってよォ」

    心理「垣根さんは甘党、でしたわよね」

    一方「抹茶ラテマンな。あンまり言うからアメリカンコーヒーとブレンドコーヒー飲み比べさせたンだ」

    心理「なんと仰ってました?」

    一方「『どっちもにげえ』、ンなの当たり前だろォが。ただ薄いだけがアメリカンじゃねェンだからな」

    心理「私も造詣が深い訳でもありませんからコメントし難いですわね」フフッ

    一方「おィおィ……。ま、いいけどよ。手之家のダチにコーヒー好きとかいねェのか?」

    心理「え、ええ。私の知人にはそういう方は……」

    一方「ま、常盤台のお嬢様学校だもンな。コーヒー好きなんてシブいのそうそういねェか」ズズッ

    心理(そもそも――――仲の良い友人がいませんものね、私には)

    707 = 698 :

    男Aさんに合掌しつつ支援

    708 = 693 :

    一方「…………」ズズッ

    心理「…………」ズズッ

    心理(監視対象や標的という見方をしていたから意識していませんでしたが……)

    心理(良く考えれば殿方と二人きりでファミリーレストラン、というのは……)

    一方「おィ」

    心理「」ビクッ

    心理「どど、どうか致しましたか?」

    一方「いやどォか致したのはテメェの方だろ、一人で百面相しやがって」

    心理「ひゃ、百面相……?」カァァ

    一方(やっぱ百面相だなァ)

    709 = 693 :

    心理「そういえば……」

    一方「ン?」ズズッ

    心理「一方通行さんは、以前からこんな風にファミリーレストランにお一人で?」

    一方「そォだなァ……、どっちかっつゥと俺ァ暇な方だからな。コーヒー空き缶で一回部屋埋めてから木原くンに怒られてよォ」

    一方「そっから喫茶店に行ったり色々……、まあファミレスはここに良く来てた」

    心理「最近はもっぱらこちらですの?」

    一方「垣根くンとか麦野さンとかダーツマスターとか絹旗とか……、まァ騒げるかンな」

    心理「そうなのですか……、私は普段あまりこのようなタイプの店には来ないのですが、様々な種類等あったりするのですか?」

    一方「前垣根くンに連れてかれたスタバで見たが基地外じみた種類だったぞォ……、注文が既に記号化されてて意味わからンわありゃ」

    心理「あら……、一方通行さんは何をお頼みに?」

    一方「圧倒されてたからなァ。垣根くンに任せたらコーヒーフロートの親分みてェのが来た。垣根くンはなんちゃらフラペチーノのとかだったな。なンだよフラペチーノって、アルパチーノかよ」

    心理「あら、アルパチーノご存知なのですか? 実は私、あの方嫌いじゃありませんの。とはいっても、映画のイメージしかありませんけれど」

    一方「お、ゴッドファーザー見たことあンのか。味方と決めた奴は死んでも守り、敵と決めれば死ぬまで殺す。まあ偶像的なダークヒーローの一種だろォがそういうもンとして見りゃカッコイイな」

    心理「一般人の方からみれば、何か芯の通った悪党というものは潔いものに見えるのでしょう。命のやり取りから離れた世界では、命の重さも測れないでしょうし」

    一方「おィおィ、手之家は一般人じゃねェとでも言いたげだなァ。……あー、常盤台の派閥っつっても下っ端同士はそンなでもねェんだろ?」

    心理「え? え、ええまあそうですわね」

    心理(身内の内心が判るが故に、信じきることができない……。そんな思いをせずにただ相手を信じる事ができるのは幸せなのでしょうか……)

    710 = 694 :

    ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノか

    711 = 693 :

    心理「フラペチーノの話でしたわね。実は私それも飲んだことありませんわ、聞いた事だけならありましたけれどね。おいしかったのですか?」

    一方「ありゃ飲みもンじゃねェな、デザートだった」

    心理「デザート?」

    一方「クリームでゴテゴテだった、砂糖舐めてるみてェだった、コーヒーの味なンざしたもんじゃねェ。……普通であれなら甘めの奴とか考えるのも恐ろしィ」

    心理「ふぅん……、そうやってお話を聞いているとやっぱり興味が沸いてきますわ」

    一方「しっかし手之家も大層な箱入りっぽいなァ、あンま夜遊びとか出歩きとかしない口だろ」

    心理「機会が無いとそのようなことはあまり……、一方通行さん達が羨ましいです」ズズッ

    一方「……じゃあ今度行くか?」

    心理「――――えっ?」

    712 = 693 :

    一方「垣根くンも喜ぶだろ。そういや絹旗とかも甘いもン好きだっつってたから連れてってもらや良い」

    心理「え、そ、そうですわよね!」

    一方「ァ?」キョトン

    心理(夜遊びな訳ないじゃない……わたくし疲れてるのかしら)

    心理「でもあの、良いのですか?」

    一方「今更だろ。そもそもテメェ呼んだのは麦野さンや垣根くンだ、会っといてこのままさよならじゃ俺がぶン殴られる」ヒラヒラ

    心理「…………」

    一方「あ、いや、駄目なら別に良いンだが」

    心理「…………貴方は」

    一方「ンン?」

    心理「一方通行さんはいらっしゃらないのですか?」

    一方「さっきも言っただろォが、俺は甘いもン苦手なンだって……」

    心理「なら甘くない物を頼めばよろしいですわ。それに、あと一つ」

    心理「直接誘って下さった方がいらっしゃらないなんて、私とても悲しいですもの」

    一方「そォか?」

    心理「そォです。だから来て下さいな」

    一方「…………にてねェ」

    心理「ふふっ、残念」

    713 = 698 :

    なるほど、ロリ担当はこころんになるのか


    なるほど、なるほど

    714 = 693 :

    一方「そォだ。ケータイのアドレスとかまだ教えてねェし教えて貰ってねェだろ。麦野さンがこないだ騒いでてなァ」

    心理「あら、そういえばそうですわね」

    一方「やっぱ麦野さンも女だからかメール早いわ多いわ疲れンだよな……」

    心理「も、なんて言っているのを聞かれたら怒髪天を衝くのではありませんこと?」

    一方「たーしかに。も、ついでに言っとくと垣根くンもメール長ェんだよ。オシャレ系気取ってっとなのかなンなのか知らねェけどなァ……、ああ今のオフレコな」

    心理「麦野さんも垣根さんもきっと一方通行の事がお好きなのでは?」

    一方「悪ィ気はしねェけどメールって面倒くさくねェか……?」

    心理(さりげなく混ぜた『垣根さんからの好意』という単語をさらりと流すなんて……もしかして本当にひょっとすると……)もんもんもん

    一方「おォい」

    心理「――――――はっ」ビクッ

    心理「と、とりあえず黙っておく事は貸しひとつですわよ?」

    一方「ケッ。あ、こっちから麦野さンと垣根くンのも送信しちまうぞ。アイテムの分は麦野さンに貰ってくれ」カチカチ

    心理「え、ええ。こうです、わよね」カチカチカチ

    一方「……ゥし、俺のいったか?」

    心理「ええと……大丈夫ですわ」カチカチ

    一方「なら続けていくぞォ」カチカチカチ

    715 = 693 :

    一方「よし、これで良いなァ。もし会おうと思う時とか何かあった時やらにメールか電話くれりゃ良い。大抵暇してンからな、俺に限らず」

    心理「ええ、では早速麦野さんと垣根さんにメールでも……」カチカチ

    心理(ダミーの友人のアドレスではない、初めての知人のアドレス……。垣根さん、麦野さん、それに一方さん。このような人との繋がりも悪くは無いわ)

    心理(なんだか少し気分がふわふわしますわね。何故かしら……)


    一方「――――――ハッ」

    心理「どうかなさいました?」

    一方「……さっきも言ったがどォかなさってンのはテメェだよ。今度はいきなりやけに良い笑顔じゃねェの」

    心理「わ、わたくしがですか?」

    一方「そォだよ。あァ、コーヒー取ってくる」ガタッ

    心理「…………」

    心理「…………笑顔?」

    716 = 693 :




    ワイワイガヤガヤ




    一方「いやこないだ言いそこねてたが絶対ありゃおンなじ物だって。あのバンバンジー的な鳥肉は完全におンなじだった」

    心理「なら今度私も食べさせて頂こうかしら……ヘルシー和風サラダの鶏肉とやらを」

    一方「味自体もおいしかったしなァ。ありゃ俺的にはアタリって奴だ。……ン、もォこンな時間かよ」

    心理「あら……、随分あっと言う間に日も沈みそう。秋でも無いのに釣瓶落としなんて」

    一方「今日は何も言ってねェから木原くンも飯作ってンだろうしな。お開きにすっか」グイッ ズズッ

    心理「そう致しましょうか。私も門限がありますし」

    一方「なンか飲み物って最後に飲みきりたくならねェか?」

    心理「不思議とそんな感じはしますわね」

    一方「あ、やっぱりィ? 俺も」

    717 = 693 :




    アリガトウゴザイマシターマタオコシクダサイマセー



    心理「今日は垣根さん達には会えませんでしたが、とても楽しかったですわ。少し名残惜しいくらい」

    一方「送ってくか?」

    心理「そんなに気を使わなくてもよろしいのに」

    一方「ま、一応な。社交辞令って奴だろ、木原くンが言ってたし」

    心理「随分と紳士な方ですのね、木原さん。一度お会いしてみたいものです」

    一方「紳士ィ? 木原くンがァ!? そりゃねェな」

    心理「ふふっ。ではここで失礼しますわね、ごきげんよう」

    一方「ン、ごきげンよう。またな」ヒラヒラ

    718 = 693 :



    心理(本当にあっという間でしたわね……、今日の進展は一方通行さんにお近づきになれた事だけでしょうね)スタスタ

    心理(それでも悪くは無い気分ですけれど。なんだかとても良い気分)スタスタ

    心理「………………」ピタッ

    心理(………………ふぅ)

    心理(続かないものですわね――――良いことって)ピタッ



    心理「…………何の用でしょうか、先日の非礼を謝罪しに来たのかしら?」

    「――――っ!」

    (気付かれてたのか……? まあ良い、こいつがただの念話能力者だっていう裏は取れてるんだ……路地裏にさえ連れ込めれば何とでもなる)

    「あぁ、そうなんだよ。だから悪いけどちょっとこっちきてくんねえかな、ここ人多くて恥ずくてな」

    心理「――――――――」キィィン

    心理「……ええ、そうですか。私この後用事がありますので、できれば手早くお願いしたいのですけれど」

    「ああ、早く来てくれれば早く終わるよ。あの時一緒にいた奴らもいるから」

    心理「あらあら、殿方大勢に小娘一人では何をされるかたまったものではなさそうですわね」
    「そんな事しねえよ、とりあえずこっちな」スタスタ

    心理「――――――はぁ」スタスタ

    (何を考えてるのか知らねえが無理やり連れ込む手間が省けたな。……常盤台はお嬢ばっからしいが頭もユルいもんかねぇ)ニヤリ

    719 = 693 :




    心理「で、いつまでこんな路地裏を歩かせますの? 私は急いでいると言った筈ですが」

    「おいてめぇら、連れてきたぞ」


    ゾロゾロ


    「え? マジ? ほんとに来たの?」

    心理「下婢た笑い顔を見るに、謝って頂けるという予想は誤りだったのかしら」

    「こないだはテメェにぶつかられた性でフルボッコボコだよ。クソメスガキが、一人で歩いてたのが運の尽きだ」

    「いやごめんねー、あんだけ恥かかされてイラついてる所に見つけちゃうんだし、こんなとこまでホイホイ付いて来ちゃった君が悪いからしょうがないよねww」

    「コイツ? なんや、エエ感じの子やな。ヤッてええん? こんなん」

    「いいのいいの、その為に俺ら呼ばれたわけだし?wwww」

    心理「折角の余韻が――――――台無しですわ。貴方がたのような下種のせいで」ギリッ

    「ア? 今なんつった? まわり見てもの言えよクソアマァ……、調子こいてっとどうなるか判らせてやろうか?」ビキビキ

    720 = 693 :

    「調子こいてなくても判らせる癖に何言ってんだよw」

    「こんな上玉前にいつまでお預けさせる気だ、はやいとこやっちまおうぜ」

    心理「――――お黙りなさいな」

    「やけに威勢良い嬢ちゃんやな。好みやわぁ」

    「頭よええのかこいつ」

    心理「あなた達こそ少しは反吐以上のものを口から吐いて頂けます? 正面から相対しているのも煩わしい」

    心理「これ以上臭い息を帯びた声を浴びていたくないのではっきりと言いましょう」

    心理「私が折り紙を付けて差し上げますわ、この下種共。今すぐ消えなさい」


    「」ビキビキビキビキ

    721 = 693 :

    「……もう泣き言いうても遅いで。俺実はレベル3の発電能力者やねん」バチバチッ

    「男Eさん殺さないで下さいよwww死体とヤんのはちょっとwww」

    「はっ、その偉そうな上の口を今すぐ塞いでやるよ」ザッ

    「おい何発か殴っとけよw 抵抗されて千切られたら洒落になんねえってww」

    「ちぃっとシビれさせりゃ大人しゅうなるやろ」ザッ

    心理「あなた達に配慮は必要ないわね」ハァ

    「はい動かないでねぇ、当たり所悪いと死んじゃうかもしれないからね」ボキボキ

    心理「……低俗。あなた達こそ『動かないで』」キィィン

    722 = 693 :

    「―――――あれ?」グッ グッ

    「う、動かねえ」

    「ちょwww能力者とか聞いてねえぞwwww」

    「あ、あの能力はまさか!」

    「知っているのか男E!?」

    「いや、知らへん」

    「さいで」


    心理「……人の体は、意思で動く」

    心理「精神の意思も肉体の意思も、そのどちらをも掌握する術があれば人の動きを止める事など容易い事」

    723 = 693 :

    心理「実は私、お礼参りに来ましたの。貴方達のお陰であの方々にお近づきになれた、感謝していますわ」ニコッ

    「ふざけてんのかァ! 何しやがったテメェ!」

    心理「一度目は終わりですけれど、それともう一度お礼参りをしなければなりませんわね。今一度申しますと、あの方とのおはなしの心地よい余韻が貴方達のせいでまるで台無し」

    「体が動かんでもなぁ……、電気は飛ばせるんやぞクソアマァ!」バチッバチバチバチ

    心理「そう、なら『どうぞお好きなように』」キィィン

    「ちょwwwwwなんで俺の方あばばばばばばばばばばばば」ビリビリ

    「うあああばばばばばばばばば」ビリビリ

    「テメェなにしやがあばばばばばばばばば」ビリビリ


    「な、な、な、な…………」

    「な、何しおった! 俺の手がかか勝手に……」

    心理「私、精神能力者ですもの。あなたの手は勝手に動いたのではなく、動いてもらったのですわ。私の命令で」

    「そんなレベルの精神能力者なんてそういてへん筈やぞ! それにオマエは念話能力者の筈……、何もんや!」

    心理「ええ『それ』もできますわね。……ああ、あなたも『休んでしまってもよろしくてよ』」キィィン

    「あばばばばばばばばばばばばば」ビリビリ

    724 = 693 :




    シュゥゥゥゥゥゥゥゥ


    心理「能力の強度も精神力も弱い……、こんなに簡単に掌握できるなんて異能力か低能力級ではありませんこと? 低能に加えて低脳だなんて……なんて救いようの無い」

    「ぅ、ぅぅぅぅぅぅ…………」

    心理「さあ、二人きりですわね。謝ってでもいただけるのかしら?」

    「!」

    (し、死にたくねえ! 何とかここで逃げられれば後は人数でも集めてこいつをぶっ殺せる! 所詮精神能力者だ、認識外の攻撃に弱いはずだ!)

    「あ、ああ! 悪かった、もうしねえ! 仲間達にも無駄に暴れんなって言っとくよ! だから見逃してくれ!」

    心理「あらあら、いきなり態度を変えてしまわれて……、改心というやつかしら」

    「そうだ改心したよ! だから許してくれ、なあいまさら俺をいたぶってもしょうがないだろ?」

    心理「もし私がここで大変な目に合わされていた時にそう言えば許してくれましたの?」

    「ゆ、許した! 許したよ当たり前だろ! だだ、だから許してくれよ!」

    心理「………………」

    (いけた……か……?)

    心理「…………あなたの心は、そうは言っていないみたいですけれど、ね。ふふっ、自分さえも騙しきれないような嘘なんて馬鹿らしいとお思いになりませんか?」キィン

    「」



    心理『――――――嘘つき』キィィン

    「――――――――ぁ」ドサリ

    725 = 693 :




    心理「…………」

    心理「……殺してなどいませんわ。次に目が覚めたら、私の事を覚えていないだけですべて元通り」

    心理「ただ、暫くの間女性に興味が持てなくなっているかもしれませんけれど」スタスタ

    「」死ーん

    心理「ま、当然の報いですわね。ではごきげんよう、救いようの無い下種の皆様方」スタスタ

    「」死ーん

    726 = 693 :

    心理(…………)スタスタ

    心理(……これが、私)

    心理(人の精神を喰らう化け物、『心理掌握』)

    心理(――――――知られたく、ない。あの方々にだけは今も向けられた悪意と恐怖の篭った視線を、向けられたくない)

    心理(……いえまだ、まだ大丈夫)

    心理(情報も漏れていない、あの方々にも疑われていない、依頼も順調に順を追ってこなしている)

    心理(そうよ、今はまだ大丈夫。今はまだ――――――)

    727 = 693 :

    「ろ、路地裏に誰か倒れてる!」

    「大丈夫かおいお前ら、しっかりしろ!」

    「……うーん」ムクリ

    「男ばっかりだな……能力者にでもやられたのか?」



    「ぐ……あれ、何で俺こんなとこに……」

    「ああ、頭もだいぶしっかりしてきおった。兄ちゃん、おおきにな」

    「ああ、俺は何もしてないしな。じゃあこれで……」スタコラサッサダゼィ

    「待ちや兄ちゃん」ガシッ

    「えっ?」

    「礼もまだしてへんがな……、よく見たら結構いい男やないかい」ジュル

    「えっ?         えっ?」

    「それじゃあもう少し奥へ行こうぜ」ガシッ

    「くんずwwほぐれつwwwwお礼してやんよwwww」ガシッ

    「」

    728 = 693 :

    「ふ、ふ、ふ、ふ、ふ」

    「不幸だァああああああああああああああああだれかたすけてくれええええええええええええええええ」

    「あかんわ兄ちゃん、たまたまかなんでか知らへんけどここは外に声が届きにくい場所やからなー」ンッフ

    「ま、待てよてめぇら!」

    「てめぇら本当にそれでいいのかよ!そんなんでいいのかよ!男同士が絡み合い肉がぶつかり合い汗が飛び散る、そんな光景を目指してお前らは今まで生きてきたのかよ!
      違うだろ!?ツンデレ気味の幼馴染やちょこっと抜けたお姉さん、突然飛び込んできた不思議ちゃんがそれまでの関係を掻き乱す、そんな怖くも楽しい甘酸っぱい思い出を目指して!
      これまでやってきたんだろ!違うか!ちなみに作者は年季の入ったOL以上か世話を焼いてくれるあねさんそれも少し陰のある感じが大好物だ!それをこんな、暗く寂しい路地裏で男同士だと!?
      非生産的にも程がある!わかっちゃいない!お前らは何もわかっちゃいない!何がわかっちゃいないかっていうと俺のこの追い詰められっぷりがだ!くんずほぐれつじゃねぇんだ!
      腐った人たちでも喜ぶもんでもない、いいかげん目覚めろよゴロツキ共!目覚めついでにまず俺を見逃してください!」

    「だが断る」



    アッーーーーーーーーーーー!!!!!



    その日、学園都市中のあらゆる生き物が断末魔の如き叫びを耳にしたという。

    それをある者は大切なものを失った者の慟哭だとし、またある者は己の不遇を嘆く雄叫びだと表した。


    時をほぼ同じくして、とあるツンツン頭の少年が虚ろな目をして町を歩いていた所を目撃されている。

    彼がどのような事件に巻き込まれ一体何を失ったのか。敢えて筆をおいておくので推して知るべし。

    唯一つはっきりしているのは、彼が紛う事無く不幸だという事実である。

    729 = 694 :

    そげぶ不発wwwwwwww

    730 = 698 :

    すげぇ…
    あのチンピラ達、上条さんの説教をスルーしてやがる…

    731 = 693 :

    一応ここまででひと段落や。とは言ったものの、もしかしたら暫く投下できない可能性があるんでもう一区切り投下するかどうか悩んでるんや
    どうしよ

    732 = 694 :

    悩むくらいなら投下するのがいいんだぜ、別に俺が読みたいとかじゃないよ?

    733 = 693 :

    いやー貯金を切りくずし過ぎると、投下のスパンが開きすぎて怒られるなとか思ったのよねww 俺書くの遅いし
    折角だから投下するわ

    734 = 698 :

    お為ごかしで「無理すんな」「作者の都合が一番だよ」「ゆっくりしていってね!!」なんて言うことはいくらでもできるけど
    あえて深夜3時過ぎのテンションに身を任せるなら、ここ最近であなたの投下以上に楽しみに待っているものなんて数えるほどしかない、とだけ

    735 = 693 :

    あ、ごめん……一つ忘れてた……

    メールのやり取りの話が出てくるんだけど、普通にカギカッコでくくるより他の所でやってるみたいな形式をお借りしてメールっぽく作ったほうが良いかなぁ

    736 = 694 :

    >>735
    (夜更かしで体調崩しても本末転倒だから無理だけはすんなよ)
    うはwwww俺得wwwwwwwwww

    書きやすい方でいいんでね?
    見やすいだろうけど、結構面倒そうだし

    737 :

    上条さんのフォローなしかよww

    738 = 698 :

    カギカッコでも十分わかりやすいとは思うが…
    あんまり懲り過ぎるとドツボにハマるのぜ

    739 = 693 :

    オーライ、雛形できたから少ししたら投下再開するぜい
    体調とか色々心配してくれてありがとな。……いえ、ひょっとして心配してくださっているのは私ではなく投下が滞る事……?

    いやー、上条さんは後で良い目にあうから同情なんてしねーし。まじしねーし。

    740 = 694 :

    >>739
    そんな如何わしい動機な訳ないじゃないですかって俺は俺は本心を偽りながら言ってみる

    まじしねしに見えた。

    741 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub  : 手之家です
    ――――――――――――――――――

    今日、一方通行さんからメールアドレスを
    教えて頂いたのでメールさせて頂きました。

    今日は麦野さんもいらっしゃらなかったので
    残念でしたが、またの機会でお会いできればと
    思います。

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub  : わお
    ――――――――――――――――――

    あ、心ちゃんかww
    わざわざメールくれちゃってthxな。
    じゃあ今日一方と二人っきりだったのか、
    何かされなかったか?

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub  : 大丈夫です
    ――――――――――――――――――

    一方通行さんにそんな心配はいりませんわね。
    前回お会いした時と似たような雰囲気でしたわ

    ――――――――――――――――――

    742 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : マジかよ
    ――――――――――――――――――

    なんだツマンネ。
    ま、何かしてたらしてたで友達付き合い
    考え直すレベルだけどなwww

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : そういえば
    ――――――――――――――――――

    そういえば、垣根さんと一方通行さんと
    麦野さんはお付き合い長いのですか?

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To :手之家心

    Sub : 実はそうでもない
    ――――――――――――――――――

    会ったばっかって訳じゃねえけど長い
    わけでもねえな。
    俺が知り合った順番は一方→麦野だ

    ――――――――――――――――――

    743 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : そうなのですか
    ――――――――――――――――――

    それにしてはとても仲が
    よろしく見えたので……

    いえ、他意は無いのですけれど

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : 間違いなく悪くはねぇよ
    ――――――――――――――――――

    まああいつらとは趣味が近いしノリも良いし
    馬が合うってやつだな

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub :それは……
    ――――――――――――――――――

    妬けてしまいそうですわ
    本当に仲が良さそうですもの

    ――――――――――――――――――

    744 = 698 :

    くさってやが(以下略

    745 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : そりゃそうと
    ――――――――――――――――――

    ああ、さっき一方からちょっとメール
    来てたんだけどスタバ一緒に行くって話だよな。
    行こうぜ、空いてる日とかある? 今週来週で

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : あら
    ――――――――――――――――――

    今週来週も週末が空いていますわ。
    ……一方通行さん行動がお早いですわね

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : イイヤツだけど
    ――――――――――――――――――

    アイツそういう細かい所気が利いたり
    するからなwwww
    基本バカだけどなwwww

    しかし一方も来るんだろ?
    アイツ甘いもの嫌いだとか言ってなかった?

    ――――――――――――――――――

    746 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : そういえば
    ――――――――――――――――――

    仰ってましたわね。前回飲んだものが
    甘すぎて飲めたものでは無かったと

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : バレてねぇのかwwww
    ――――――――――――――――――

    当たり前だぜ。
    アイツが飲んだのオプションゴテゴテな上に
    九割がたコーヒーじゃねぇもん

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : 初耳ですわ
    ――――――――――――――――――

    え? 
    一方通行さんはコーヒーだったと
    仰っていましたが

    ――――――――――――――――――

    747 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : やっぱり
    ――――――――――――――――――

    その様子だとまだバレてないっぽいな
    あれチョコレートクリームの奴だから
    全然コーヒーじゃねえよww

    あー、次は何を飲ませようかww

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : あらあら……
    ――――――――――――――――――

    あんまりからかっていると怒られますわよ。
    時折忘れそうになりますけれど、
    一方通行さんは『一方通行』ですし

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : いやでも楽しいし
    ――――――――――――――――――

    まあガチでキレさせるとワンチャン
    脳みそ飛び散るまであるなww

    まあ今週か来週の土日。一方に伝えとくか?

    ――――――――――――――――――

    748 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : 大丈夫です
    ――――――――――――――――――

    いえ、私から後で今日のお礼のメールも
    送りますから私から直接お伝えします。
    それと、またメールしてもよろしいですか?

    ――――――――――――――――――


    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : オッケーオッケー
    ――――――――――――――――――

    むしろガンガンくれよ。
    一方と麦野ファミリーの色気無いメール
    ばっかしか来ねえからな、
    心のオアシスが欲しい

    ――――――――――――――――――


    ――――――――――――――――――
    To : 垣根帝督

    Sub : あら
    ――――――――――――――――――

    社交辞令として受け取っておきますわ。
    それでは、次は今週末か来週末にでも。

    ごきげんよう

    ――――――――――――――――――


    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : オーライ
    ――――――――――――――――――

    おうお疲れ。
    こっちからもメールしたりするけどよろしくな

    ――――――――――――――――――

    749 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 麦野沈利

    Sub : 手之家です
    ――――――――――――――――――

    今日、一方通行さんからメールアドレスを
    教えて頂いたのでメールさせて頂きました。

    今日は垣根さんもいらっしゃらなかったので
    残念でしたが、またの機会でお会いできれば
    と思います

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : Re:手之家です
    ――――――――――――――――――

    今日来ちゃったの?
    タイミングわっるー。

    丁度私がいない日に来るなんて
    中々いい度胸じゃない、話したいこと
    とかもあったのに

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 麦野沈利

    Sub : でも
    ――――――――――――――――――

    こうやってアドレスを教えて頂いた以上、
    そのような事は今後そうそうは起きませんわね。
    お話は今でも伺えますけど

    ――――――――――――――――――

    750 = 693 :

    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : Re:でも
    ――――――――――――――――――

    たーしかに。話はまた今度でいいや、
    それよりも一方になんかされなかった?

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 麦野沈利

    Sub : 全くもって
    ――――――――――――――――――

    垣根さんにも同じ事を言われましたわ。
    一方通行さんって信用無いのかしら

    ――――――――――――――――――



    ――――――――――――――――――
    To : 手之家心

    Sub : 逆に信用はあるけどさw
    ――――――――――――――――――

    まあいまの質問まであわせて
    伝統芸能よ伝統芸能。
    なんかするとはこっちも思ってないってw

    とりあえずスタバ行くんでしょ?

    ――――――――――――――――――


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