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    元スレ勇者「やいやいやいっ!まおう!!!」

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    みんなの評価 : ★★
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    201 = 164 :

    妖精「えへへ・・・実は久しぶりに人間に会うのでちょっと興奮しているのです」
    勇者「魔王と遊びに行ったりしないの?人間界に」
    妖精「ええ・・・あそこは危険だ、お前が行っては狼が黙っていないとかで・・・」
    勇者「ああ、うん・・・そっか・・・」
    妖精「だから今夜は、人間界の旅の話でも聞かせてくださいな」
    妖精「色々と各国を旅していらっしゃるのでしょう?」
    勇者「いいよ、俺の話でよければ」
    妖精「ありがとうございますっ」キラキラ

    202 = 164 :


     ぴと

    勇者「・・・」
    妖精「・・・」キラキラ
    勇者「・・・あのー・・・」
    妖精「はいっ」むにっ
    勇者「な、何で・・・引っ付いてるの・・・?;」
    妖精「人の話を聞くときは出来るだけその人に近づくよう習いました!」キラキラ
    勇者「あのぉ・・・その・・・・・」

    勇者「ごめん・・・色々と耐えられないから離れてくれる・・・?」
    妖精「Σ(・ω・;)」

    203 = 164 :

    妖精「す、すみません・・・やっぱり人と魔物のハーフ何て触られても気持ち悪いですよね・・・」ズーン・・・
    勇者「い、いや、そういうわけじゃないよっ!;ただ・・・」じー・・・
    妖精「・・・?」ぷるんっ
    勇者「っ・・・男の事情というものがあるんです・・・察して下さい・・・」
    妖精「・・・?・・・??」

    204 = 164 :


     ガルル・・・・・・

    勇者「! なんだ・・・? 狼・・・?」
    妖精「あっパピー!」
    勇者「ぱ、ぱぴー?;」
    妖精「私のお友達ですっ!どうしたの?お前も話を聞きにきたのかい?」
    パピー「ゥワンッ!!」
    妖精「じゃあ一緒に聞こうねー」
    パピー「ゥワンッ!!!」ぱたぱた
    勇者「パピー(子犬)・・・・・」

    205 = 164 :

    。o0○

    妖精「・・・」すー・・・
    勇者「・・・寝ちゃった・・・」
    妖精「ん・・・にゅ・・・・・」むぎゅ~
    勇者「・・・人に言われたからといより、引っ付くのがこの子の癖なんじゃないかなぁ・・・」
    パピー「ガルル・・・」
    勇者「・・・お前、もしかして俺を見張りに来たの?」
    パピー「グゥウウ・・・」
    勇者「この子どこか無防備だもんなぁ・・・」
    パピー「グワゥ・・・」

    206 = 164 :

    勇者「・・・でも大丈夫だよ」

    勇者「俺さ・・・好きな人がいるんだ」

    パピー「・・・・・」
    勇者「いや、人じゃないよなぁアイツ」
    勇者「何て言えばいいんだろう・・・好きな魔物?」
    勇者「どっちでも良いや・・・まぁだからこの子には手を出さないよ」
    パピー「ガルル・・・」

    207 = 164 :

    勇者「・・・何でだろうなぁ・・・」
    パピー「・・・・・」
    勇者「何で好きになっちゃったんだろうなぁ・・・」
    パピー「・・・・・」
    勇者「愛情を忘れてるんだってさ・・・あの手は愛を持っていなかったのか」
    勇者「そんな手に、惚れてしまったのか」

    208 = 164 :

    勇者「優しく撫でてくれるんだ・・・」
    パピー「・・・・・」
    勇者「お前も分かるだろう?一応、犬だもんなぁ」わしわし
    パピー「グワゥッ!」ブンッ
    勇者「俺じゃ駄目か」

    209 = 164 :

    勇者「ふああ・・・・・」

     ぼふっ

    勇者「寝よ・・・」
    パピー「・・・・・」
    勇者「明日は、魔王が帰って来るんだ・・・」
    パピー「・・・・・」
    勇者「へへへ・・・何年振りかなぁ、2?3?」
    勇者「元気にしてるかなぁ・・・いや、元気じゃなかったら出掛けたりしないか」
    パピー「・・・・・」Zzz...
    勇者「・・・お前、寝るの早いな・・・・・」

    勇者「俺もさっさと寝て、明日のために体力ためとこー・・・」

    210 = 164 :

    お腹空いたから小休憩。
    アドリブは矛盾点が生まれないよう気をつけなければ・・・

    212 = 164 :


    ちゅんっちゅんっ

      ちゅんっちゅんっ

    勇者「・・・」ぐー・・・
    魔王「・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
    勇者「・・・ん・・・ぁお~・・・・・」ぎゅぅ
    魔王「・・・おい」
    勇者「ぅん・・・? あ・・・」
    勇者「お、おはようっ!か、帰って来てたんだっ!?」ぱあぁっ
    魔王「・・・・・」ギラーーーーーー
    勇者「ま、魔王・・・?;」

    213 = 164 :

    魔王「きさまぁ・・・」ゆらぁり
    魔王「私のフェアリーに手を出すとは良い度胸してるじゃねぇかぁ・・・」ベキボキッ
    勇者「えっ・・・えぇっ!?ごごご誤解だよっ!!!;ただ一緒に寝ただけっ・・・」
    魔王「寝ただとっ!?」カッ!
    勇者「あああああっ違うっ!これは言葉のあやというものでっ・・・」
    勇者「お、起きて!妖精ちゃん!!;起きて弁解してっ!!!;」ゆっさゆっさ
    妖精「んむにゃ・・・・もぅたべられましぇん・・・・・」むにゅむにゅ・・・
    勇者「あああああそんな古典的な寝言言ってないでさぁあああ」

    魔王「言い訳無用っ!!!死にさらせぇえええええええええええ!!!!!」ズガアアアアンッ!!!
    勇者「うわあああぁああぁあああああぁああああああ」

    214 = 164 :


    ~数時間後~

    もぞもぞ。。。

    妖精「んっ・・・ふあぁ~・・・」
    妖精「あれ・・・・・ゆうしゃしゃまがいましぇん・・・」キョロキョロ
    魔王「・・・」カチャリッ...
    妖精「あっ・・・まおうさまっ!」
    魔王「おはよう、妖精」にこり
    妖精「おはようございます!お帰りなさいませ!!」たたたっ

    215 = 164 :

    妖精「お食事中ですか?」
    魔王「ああ」モグモグ
    妖精「勇者様がいらっしゃってましたよ?でもどこ行ったんでしょう・・・」キョロキョロ
    魔王「・・・・・」モグモグ
    妖精「寝る前は一緒にいたのですが・・・」
    魔王「・・・」モグモグ
    妖精「別の部屋で寝たんでしょうか・・・・・」
    魔王「・・・クッ」
    妖精「?」
    魔王「クックックックックッ・・・・・」
    妖精「ま、魔王様・・・?」
    魔王「ああ本当に、美味いなぁ・・・この肉・・・」じゅるりっ・・・

    妖精「! ま・・・まさかっ・・・・・」

    216 = 164 :


    勇者「そんなわけ、ないだろ・・・・・」ボロ・・・

    妖精「あ!勇者様っ!!」
    魔王「ちっ生きてたか・・・本当にしぶとい奴だ」フンッ
    勇者「なんの・・・これしき・・・」よろよろ

    217 = 164 :

    妖精「だ、大丈夫ですかっ?直ぐに手当てをっ・・・」たたたっ・・・
    魔王「別にしなくて良いだろう、これしきの火傷など舐めときゃ治る」
    勇者「こ、これしき・・・? 全身火傷が、これしきっ?;」よろ...
    妖精「では、私が・・・」ぺろっ
    勇者「!?」
    魔王「!!??」
    妖精「・・・」ぴちゃ・・・
    勇者「あ、あ、あ、あのっ・・・/////」
    魔王「っ・・・!」

    魔王「そ、それならっそこに適した奴がいるだろうっ!!!」びしっっっ

    パピー「アゥ?」

    218 = 164 :

    勇者「・・・」ぐっちょり・・・
    パピー「はっはっはっはっ・・・」ぱたぱた

    魔王「全くもぅっ・・・そんな気軽に男に近付いちゃあ駄目だろう?」ぎゅううう
    妖精「あっ・・・魔王さまっ」あせあせっ

    勇者「・・・なんかベトベトする・・・」べちゃぁっ
    パピー「ワウッ!」ぱたぱた

    魔王「唯でさえ人を惹きつけてやまないのにいけない子だ・・・」すっ・・・
    妖精「!やんっ・・・」

    勇者「なんかさっきよりヒリヒリするし・・・・・」
    パピー「ワウッ!ワウッ!」ぱたぱた

    219 = 164 :

    魔王「そんなイケナイ子は、こうしてくれるっこうしてくれるっ」うりうりうりうりうりうり
    妖精「やーんっ魔王様っ!人様の前ではご自重を・・・っ」ぷるぷる

    勇者「・・・。人前じゃなきゃ、いいのか」
    パピー「アウ?」

    勇者「お前の愛に性の隔ては無いのか、魔王・・・」
    魔王「ない」
    勇者「そこだけ聞くのかよ」

    220 = 164 :

    魔王「男はムッキリ、女はムッチリ」
    魔王「性別によって変わる体はとても美しい・・・」うんうん
    勇者「そ、そう・・・」
    魔王「それを堪能しないなど、もったいない」
    勇者「そう・・・」
    魔王「お前はもっと鍛えなさい?まだまだ修行が足りぬぞっ」
    勇者「あんたが強すぎるだけです・・・」

    221 = 164 :

    ○魔王城:中庭○

    魔王「ということで、私が直々に相手してやろう」ジャキッ
    勇者「俺今めっちゃっ!命の危険感じてるっ」カタカタ
    魔王「何だ、さっきの傷は治してやっただろう」
    勇者「そーゆー問題じゃないぃいっ」カタカタカタ
    魔王「我がままなヤツだな・・・私が相手してくれることを光栄に思え」ビシッ
    勇者「別の意味で相手して欲しかった・・・」くぅっ

    222 = 164 :


    ガキィイイインッ!!!

    勇者「ぐはっ・・・」ドサッ
    魔王「なんだぁなんだぁ~?勇者殿はこのくらいの攻撃も回避できないのか?」にやにや
    勇者「あんた・・・・・・まだあのことを根に持っているな・・・?」
    魔王「ふっふっふっ・・・・・当たり前だ」

    223 = 164 :

    魔王「私の妖精に手を出すなど言語道断」
    魔王「稽古だと託けて切り刻んでくれるっ!!!」ジャキッ ジャキッ
    勇者「だからぁ~あれは誤解だと何度言ったら・・・」
    魔王「うっさいっ!舐められたくせにっっっ」ギラッ
    勇者「しょ、しょうがないだろうっ!?大体あんたが舐めれば治るなんて言わなければっ・・・」
    魔王「言い訳は無用だと言っている!!!どうせ昨夜は熱い夜をっ・・・くっ・・・」じわ
    勇者「っ!? そそそそんなわけ無いだろう!?」
    魔王「私の妖精を一夜かけて絆したのだろう!?だからあんなに懐いているんだろうっ!?」
    魔王「私には懐いてくれるまで結構時間かかったのにっ・・・わーんっ!」ジャキンッ ジャキンッ
    勇者「ちちっち・・・ちがっ・・・・・」
    魔王「勇者の馬鹿ああああぁああ~~~っ!!!ミンチにでもなっちまええええ~~~っ!!!」ドゴオオオオッバキィイイイイッ
    勇者「うわあああああああああああああああ・・・・・・」

    妖精「勇者様・・・お労しい」ホロリ
    側近1「全ての元凶はあなたなのですが・・・」

    224 = 164 :

    。o0○

     カアッ カアッ
       アホー・・・アホー・・・


     ・・・バタッ!

    勇者「・・・」
    魔王「・・・息の根さえしなくなって来たな」ピシッピシッ
    勇者「・・・も・・・だめ・・・・・・」チーン

    側近1「・・・相当悔しかったようですねぇ・・・あなたを絆されたことが」
    妖精「ああ勇者さまっ・・・あんなにこてんぱんに・・・」
    側近1「中に戻りましょう・・・これ以上見るのは、彼にとって酷です」ホロリ

    225 :

    魔王「おーいっ」ペシッペシッ
    勇者「・・・」
    魔王「ここで寝るのかー?夜は色んな魔物が出るから危険だぞ~?」
    勇者「・・・」
    魔王「・・・、しょうがないなぁ」

     ひょいっ

    226 = 225 :

    勇者「っ!わぁっ!?」
    魔王「ベッドまで運んでやるから感謝なさい」とことこ
    勇者「まっ・・・まてっ!お、おろせぇっ・・・」
    魔王「ハイハイ、暴れない暴れなーい」ぎゅうぅ
    勇者「っ・・・!」ズキッ
    魔王「この様子じゃ人間界に帰れそうにないな」
    勇者「おっおれのっ・・・プライドがっ・・・」
    魔王「さぁさぁ今夜もお泊まりしましょーねぇー?ゆーしゃちゃ~ん」ニヤニヤ
    勇者「わあぁあんっ・・・・・・」

    227 = 225 :

    勇者「・・・」Zzz...
    魔王「やれやれ・・・少し叩いたら眠ってしまったな」
    側近1「それは”気絶させた”と言うのでは?」
    魔王「細かいことは、気にしない」
    側近1「そうですか・・・」

    228 = 225 :

    魔王「よいせっ」

     どさっ

    魔王「ふぅ・・・結構重かったな」
    魔王「でもこんなに大きくなったのにまだまだ寝顔は幼いなぁ」くすくす
    側近1「人間は本当に成長が早いですね」
    魔王「ついこの間まであんなにチビだったのにねぇ・・・」つんつん
    勇者「うぅ・・・」ごろ...
    魔王「ふふふ・・・」
    側近「・・・・・」

    229 = 225 :

    魔王「可愛いなぁ、どうしてこんなに可愛いんだろう」
    魔王「母性本能っていうやつかな?本能とは凄いなぁ、知らないはずの感情なのに」
    側近1「・・・・・」
    魔王「・・・でもいつか、直接的にせよ間接的にせよ、」
    魔王「私はこの子を殺してしまうんだなぁ・・・」
    側近1「・・・・・」

    230 = 225 :

    魔王「・・・これはきっと残酷なことなのだろう」
    魔王「でも、私はあまり残酷だと感じない・・・」
    側近1「・・・・・」
    魔王「麻痺してしまったんだなぁ・・・時々寂しくなるよ」
    魔王「きっとこのまま機械のような存在になってしまうんだ」
    魔王「でもそこまで行ったら寂しさも感じなくなる・・・」
    側近1「・・・魔王様は」
    魔王「ん?」
    側近1「このまま何も感じなくなっても、良いと?」

    231 = 225 :

    魔王「ああ」
    側近1「・・・」
    魔王「先代と、親友との約束だ」
    魔王「守って見せるさ、この体朽ちるまで」
    側近1「・・・」
    魔王「それがきっと、・・・正しいことなのだから・・・」

    232 = 225 :


     ちゅ

    勇者「・・・む・・・」ごろん
    魔王「おやすみ、勇者」
    魔王「いつか来るその時まで・・・良い夢を」

    233 = 225 :

    今日(もう次の日だけどね!)はここまで。
    ネタがこんがらがって来たぞ・・・あ、明日で終わるのか?これ。

    そしてかなりワタクシ事ですが、JINを見て目が痛いです。
    おろろん・・・緒方先生・・・綾瀬はるかは可愛すぎると思います。
    では、目が復活次第続きを書きたいと思います。
    読んで下さった方ありがと~おやすみ~ノシ

    234 :

    乙でした。

    235 :

    乙でしたー!

    JIN面白いよね
    こっちの龍馬役が上手いから来年の大河の福山はイマイチに感じる

    236 = 225 :


    ー殺せ

    ーー殺さねば死ぬ

    ーーー倒すのだ奴を

    ーーーー憎い・・・奴らは私の妻を・・・・・


    勇者「ん・・・」


    ーーーー殺さなければ呪いが・・・

    ーーー可哀相に・・・

    ーー次はどこの国の人が・・・

    ー・・・

    237 = 225 :

    勇者「・・・」
    勇者「また、か・・・」
    勇者「最近多いな・・・追い詰められてる?」
    勇者「はぁ・・・夢の中くらい好きな人を抱きしめたいものだ」

     こんこん

    宿屋の娘「ちょーしょくできましたよ~?」
    勇者「ああ、ちょっと着替えるから少し待ってくれっ」
    宿屋の娘「・・・入りますよ~?」キィ...
    勇者「だああ少し待つっ!あれ?いったい上着どこ行ったんだ・・・」ごそごそ

    238 = 225 :

    宿屋の娘「別にだらしなーいお客さまなんてたくさん見てきてるからいいのに・・・」とん
    勇者「ははは・・・(紋章見られたら正体バレてしまうからなぁ)」
    宿屋の娘「旅人さまはここ辺りで見かけない顔ですがどちらのご出身で?」
    勇者「えーっと・・・ここから東へ向かったところにある国だよ」
    宿屋の娘「まぁっじゃあ勇者が生まれた国ではありませんか?」
    勇者「ああうん、そうだね・・・」
    宿屋の娘「わぁー!じゃあお姿を見かけたことも?」
    勇者「う・・・うん・・・まあ・・・」
    宿屋の娘「きっと神々しくって崇高なお方なんでしょうねっ!いいなぁ私も一度だけでいいからお姿を拝見したいなぁ~」うっとり
    勇者「・・・」

    勇者(・・・・・耳が痛い・・・)

    239 = 225 :

    ~と或る国の町~

    からん からん

    洋菓子店の店員「いらっしゃいませ~」にこにこ
    勇者「うーん・・・どれがいいかなお土産は・・・そもそも甘いものが好きなのかも分からんし・・・」じー
    勇者「店員さん、何かオススメの商品とかある?」
    洋菓子店の店員「当店のオススメスイーツはこちらのシュークリームとこちらのミルフィーユになります」
    勇者「ふーむ・・・」
    洋菓子店の店員「どちらも甘さ控えめで、男性にも女性にも受けますよ?」
    勇者「・・・んじゃ、シュークリーム五個、ミルフィーユ五個お願いします」
    洋菓子店の店員「畏まりました」にこ

    240 = 225 :

    ~魔王城遊園七回目~

    魔王「ふむ・・・」パラ・・・
    勇者「お、今日は居る」ひょこっ
    魔王「ああ・・・勇者じゃないか」
    勇者「・・・(・ω・)」

    241 = 225 :

    勇者「元気・・・にしてるか?」
    魔王「いたって健康だ」
    勇者「そう」
    魔王「・・・」
    勇者「・・・」

    242 = 225 :

    魔王「・・・」パラ・・・
    勇者「・・・何読んでるの?」
    魔王「ああ・・・実はな、」
    魔王「妖精が旅に出ててな」
    勇者「旅?妖精ちゃんが?」
    魔王「うん・・・」

    243 = 225 :

    魔王「本人が人間界を旅したいと至極希望するんでな」
    魔王「まあ長い間閉じ込めてきちゃったし、可愛い子には旅をさせよと言うことで送り出したんだが・・・」
    勇者「心配で気が気でない、と」
    魔王「まあそういうことだ」

    244 = 225 :

    魔王「これは護衛としてついて行かせた魔物の報告書だ」パラ・・・
    勇者「へー」
    魔王「私のフェアリーは何処に行っても美しいびゅーてぃふぉーとモテはやされるらしい」
    勇者「まーあれだけ美人ならなぁ」
    魔王「我々の美意識と人間の美意識は大して変わらんのだな」
    勇者「もしかしたら恋人でも作ってくるかもね~」ニコニコ
    魔王「・・・○月△日、□□王国の王子にプロポーズされる・・・」
    勇者「・・・・・」

    245 = 225 :

    魔王「『仲間の一人の説得により、承諾することはなかったが本人は満更でもなさ気』」
    魔王「『きっと”王子に告白される”というシチュエーションが乙女心を揺さぶったのだろう』・・・」
    勇者「・・・・・」
    魔王「・・・よし、」
    勇者「?」
    魔王「ちょっくら□□王国を滅ぼしてくる」ガタッ
    勇者「止めてください」ひしっ

    246 = 225 :

    魔王「冗談だ。本気にしないでくれ」
    勇者「いや、目がマジでしたよあんた・・・」
    魔王「私情で動く様な魔王様ではない」
    勇者「ならいいんだけど・・・」
    魔王「そもそも私は生態系を管理するために存在するんだ」
    勇者「? 生態系を、管理?」
    魔王「そう」

    247 = 225 :

    魔王「元々、魔族は増えすぎた種族を削り取るために生まれた、と言われている」
    勇者「へぇ・・・」
    魔王「最初は各々バラバラに暮らしていたんだが、ある日その魔族の中から王が作られた」
    魔王「ただ初代魔王が人を食うタイプの魔物だったんでな。当時は余分なくらい人間が魔物に食われてしまったらしい」
    勇者「・・・」

    248 = 225 :

    魔王「だから人間は魔物を憎んだ」
    魔王「そしてその憎しみが力になり、人類を守るために・・・己の種族から”勇者”という存在を生み出した」
    勇者「・・・・・」
    魔王「初代が死んだ後、次に王を受け継いだ者は今までやってきたことが過ちだと知る」
    魔王「だから人を無闇に殺すことを謹んで、頂点に立つ者らしく」
    魔王「全ての魔物を管理し、多く増えすぎた種族は己の部下達によって刈ることにした」
    勇者「・・・・・」
    魔王「あくまで言い伝えだがな」
    魔王「なかなか信憑性があるだろう?」

    249 = 225 :

    魔王「本当は、我々が生まれた理由などわからない」
    魔王「だが巨大な力はその力を奮いすぎると全てを壊してしまう・・・」
    魔王「だから、壊さないように、全てを奪ってしまわないように」
    魔王「バランスを取りつつ世界を生きている」

    250 = 225 :

    魔王「だからさ、情なんていらないんだ・・・」
    勇者「・・・・・」
    魔王「私情を持ったら正確な判断などできなくなる」
    魔王「親しいものでも、ルールの枠から出たものは容赦なく刎ねる」
    魔王「だから、情なんていらない・・・」


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