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    元スレQB「僕と契約して魔法少女になってよ!」キョン「やれやれ」

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    553 = 315 :

    しかし、彼女は何も覚えていなかった

    「ちょっと待ってください。えーっと、なんか覚えがあるんですけど……」

    「そうです! 私、魔法少女になったのです!」

    「その後が……駄目です。覚えてないです……」

    「なんで私あんな願い事したんでしょう?」

    願い事は覚えているが、その願いへの情熱のようなものは綺麗さっぱり忘れていた
    とりあえず、仲間達が経緯を色々説明した

    「佐々木さん達がおもろいことをしているのはわかりました」

    「それで、私は魔法少女になって、色々活躍して、力使い果たして全部忘れたってことなのですね?」

    554 = 315 :

    キョン「記憶の障害は、彼女の魂を安定させるためにQBが何かをしたからじゃないのか?」

    QB「ボクがしたのは最も安定する精神的位置に魂を微調整したことだけど、その影響かもしれないね」

    キョン「生き残った理由は、先程の推測通り、
        魔法少女の願い事以外に強力な『生きたい理由』があったからで良さそうだな」

    QB「そうだろうね。ボクは見落としていた、というより必要ないから関心を向けていなかったんだけど、
       魔法少女の願いや力と関係の無い所に、そういう物があったという事だろうね。
       益々もって人類の精神的活動というものは興味深いよ」

    キョン「今回、お前が行ったその調整を補助リングに組み込む事は可能か?
        記憶の障害は問題だが、まずは生き残る可能性を高くして欲しいんだ」

    QB「やってみよう。とはいっても、人間の魂のあり方というものは個人差が大きいから、
       伝授するときにボクが個別に調整する必要があるだろうね」

    556 = 315 :

    話は少し巻き戻って決戦の真っ最中


    ハルヒ「歌が聞こえたわ」

    杏子「歌ぁ?」

    ハルヒ「そうよ。あの上側の歯車の真ん中あたりで」

    キョン(少女)「なんだ?」

    ハルヒ「いや、判らないけど、なんかあの魔女から受ける印象と全然違ってたから」

    キョン(少女)「違ってたって?」

    ハルヒ「『魔女』って感じじゃなかったのよ。子守唄? じゃないか、なんだろう? 優しい感じよ」

    キョン(少女)「旋律は覚えているか?」

    ハルヒ「え? えーと……んんんーーんんー……♪ って感じ?」

    557 :

    ソラシーーラソー

    チャルメラだな

    558 = 349 :

    全く関係ないゲームの歌連想したww

    559 = 333 :

    いーつーか君がー瞳にともすー

    561 :

    ワルプル中にMagia流れ出すとマジでテンション上がるわ

    562 :

    たしかにチャルメラは優しい感じだな

    563 = 315 :

    キョン(少女)「……試してみる価値はあるか?」

    ハルヒ「え? なに?」

    キョン(少女)「これで」

    キョンは魔法でリコーダーを出した。

    ハルヒ「おー」

    魔女退治には全く役に立たないのだが、キョンは『リコーダーを吹く』という魔法を使えた。
    この魔法は拡声装置なしに結構広範囲に力強く笛の音を聞かせることが出来る。

    キョン(少女)「これで、ワルプルギスの夜が少しでも静まってくれれば」

    今、『夜』は手が付けられない状態だった。
    まだ逆さまのままだが、狂ったように踊り、跳ね回っている。
    あの巨体が跳ね回るのだから周りは大変なことになっている。

    564 = 351 :

    んんんーーんんー
    リコーダー

    チャルメラ確定

    565 :

    前から見てるよ
    私怨

    567 = 315 :

    ハルヒ「どうするのよ?」

    キョン(少女)「近づいて聞かせるしかないだろ。出来ればその『歌』を直接聞きたいんだが」

    ハルヒ「いいわ。なら、あたしが連れて行く」

    キョン(少女)「大丈夫か?」

    ハルヒ「もちろんよ。じゃなきゃあたしが魔法少女になった意味が無いわ」

    568 = 315 :

    この後、何人かの魔法少女が護衛を申し出てくれたが
    逆に魔女を刺激しかねないので、二人だけで行くことにした

    ハルヒ「じゃ、行って来るわね」

    マミ「気をつけて」

    キョン(少女)「俺はしばらく指示が出せないけど後は頼んだ」

    杏子「おう、指揮は任せろ!」

    569 :

    あんこちゃんに指揮なんてむづかしいことできるの

    570 = 321 :

    ちゃんとした?魔法少女じゃないとテレパシーはダメなのか

    571 = 315 :

    使い魔たちをやり過ごし、降り注ぐ廃墟のような塊を避けながら
    キョンと涼宮ハルヒの二人は激しく動き回る『夜』に近づいていった

    ある程度まで近づいて、キョンが
    ハルヒが先ほど口ずさんだ『魔女のメロディー』を織り交ぜて
    即興で『穏やかな笛の音』を聞かせたところ、『夜』の活動が変化した

    まだまだ、使い魔が暴れまわり魔女本体もあたりかまず攻撃をしてくるのだが
    飛び跳ねなくなり先ほどの狂乱状態よりは幾分マシになった

    ハルヒ「じゃあ、近づくわよ」

    キョン(少女)「ああ、護衛は頼んだ」

    移動だけならキョンの魔法でもハルヒに付いて行ける
    しかし、攻撃や防御にかけては無いに等しいのだった

    キョンとハルヒが接近している間、下手に魔女を刺激無いように
    最後の作戦にあたる魔法少女達には魔女に近づかず
    作戦発動予定時刻まで待機しているように言ってあった

    ハルヒの先導でキョンは逆さの魔女の上側、大きな歯車に見える部分に接近した

    572 = 315 :

    逆さの魔女の一番上
    幾つかの大小の歯車があるが外から見えるものの一番の上の歯車の上に
    二人は降り立った

    キョン(少女)「ここは何なんだ?」

    ハルヒ「戦闘中にここに来たときもこうだったわ」

    そこは台風の目のように穏やかで
    どういうわけか使い魔も魔女自身の攻撃もやってこない場所だった

    キョン(少女)「歌は?」

    ハルヒ「こっちよ」

    歯車の円の中心軸付近

    それは恐らく今の地上の誰もが知らない言語で唄われていた
    キョンはそこに立ち、魔法で作り出したリコーダーでその歌のメロディーに答えるように吹き始めた

    鳴り響く、古代の異国の旋律

    それは魂の響きとして、キョンの心に、ハルヒの心にも伝わってきた――。

    574 :

    キョンが笛を吹き始めてから、魔女とその使い魔たちの活動は目に見えて沈静化していった

    杏子「ゆきのやつ、やったな」

    マミ「今度こそ上手く行くわね」

    杏子「上手く行くんじゃねえ。行かすんだよ!」

    マミ「そうね。その通りだわ」

    作戦開始時刻になり、魔法少女達が魔女を『神の鉄槌』の元に誘導するために飛び出して行った

    再び暴れられたら終わりである
    なので、直接の打撃は与えないように、力をあわせて拘束して引っ張っていくのだ

    全員の魔力で巨大な魔女を囲む網が形成される

    作戦は今度こそ上手く行くかのように見えた

    575 = 574 :

    いつのまにか歌が止まっていた

    ハルヒ「なんか、ヤバそうね。離脱するわよ」

    キョン(少女)「そうだな。急ごう」

    魔法少女達が作った巨大な網の目をくぐって二人は『夜』の『頂上』から離脱した

    魔女は所定の位置に向かって移動しつつあり、作戦はこの時点で順調のように見えた

    576 :

    フラグが…

    577 :

    こわいこわい

    578 :

    ほむちょっぷ

    579 = 574 :

    トリガー部分は装置の中でも最も魔力が集中する部位であり
    これは十分予想できたことなのではあるが

    網に捕らわれたまま『ワルプルギスの夜』は再び射出ポイントに誘導することが出来た
    これはなんとか上手くいった

    そして、装置が動作を始めようとした瞬間、再び『夜』が活動を始めたのだ

    だか、とにかく『夜』は所定の位置に来た。拘束もまだ生きている

    佐々木「動かすよ!」

    周防「――了――解――」

    装置のトリガを引くのはタイミング的にキョンが指示することは出来ないので
    建設・運用チームが任されていた

    「鹿目さん!」

    まどか「了解だよ!」(オーバーロード分の魔力放出)

    580 :

    カッコがいちいち面白いw

    581 = 574 :

    それは、キョンとハルヒが離脱している最中、
    沈静化していた『夜』の使い魔たちが再び蠢き始めた時であり、『鉄槌』が再稼動を始めた時でもあった

    つい先程まで、キョンとハルヒが居た場所、魔女のてっぺんにある歯車の一つが大爆発を起こした

    杏子「なんだ!? 自爆か?」

    マミ「いいえ、違うわ……」

    そして、『それ』が現われた

    582 :

    なにそれこわい

    583 = 578 :

    原作よりおもしろい

    584 = 574 :

    杏子「あいつ、まだ隠し玉もってやがったのか!」

    そいつは飛び切り強力な人型の使い魔であった

    目に見える衝撃波のような攻撃で魔法少女達を蹴散らしながら
    そいつは魔法で編みこんだ網を破壊していった

    マミ「みんな逃げて! 防御できないわ!」

    そいつは一撃で数十人がかりで作った魔法の帯をいとも簡単に薙ぎ払った。

    それでも、その使い魔が超強力とはいえ、人間サイズであったことが幸いしてか
    あるいはそれが強力すぎて魔女の本体を巻き込む攻撃を避けていたからなのか
    魔法少女達がかけた『夜』を覆う巨大な網は一撃で全部が破壊されることはなかった

    585 :

    どうやら深夜で終われそうだ。

    586 = 574 :

    『神の鉄槌』は『夜』の加速を始めていた

    その周りでは使い魔たちと魔法少女達の攻防戦が繰り広げられていた

    とにかく、加速し切って『終幕』前に郊外まで投げ飛ばせば我々の勝ちである
    暁美ほむらのデータから魔女が現界できる時間がもうそれほど残っていないことは判っていた

    杏子「ねばれよ! あの馬鹿強いやつは直接相手にしなくていいから、網を維持し続けるんだ!」

    使い魔に網が破壊されたら、魔法少女達が死角に回ってそれを修復する

    魔法少女達が修復する速度より、使い魔が『網』を破壊する速度の方が速いのだが
    投げ飛ばしが成功するまで持てば良い

    攻撃に晒されつつも、なんとか持たせていたが
    『鉄槌』が最高速度を出したあたりでとうとう『網』は完全破壊された

    マミ「離脱よ!」

    杏子「今度こそぶっ飛んでくれよな!」

    587 = 574 :

    魔女は――


    射出後、軌道を大きく右に旋回して大きな円軌道を辿り、また帰ってきた


    下手をすると『夜』にも匹敵する程の強力な使い魔もそのまま伴って

    588 :

    ああ…

    589 = 574 :

    再充填のための魔力を放出した後
    鹿目まどかは暁美ほむらと一緒に居た

    ほむら「もう、私は何も出来ないわ。時を止める魔法ももう使えない」

    まどか「ほむらちゃん……」

    ほむら「でも、あなたを守るくらいなら出来る。だからここに居させて」

    まどか「うん。嬉しいよ」

    ほむら「////」

    そんなほのぼの空間は長く続かなかった

    キョン(少女)「魔女が来るぞ! 急いで退避しろ!」

    『鉄槌』が与えた最高速度のまま、『魔女』はその場に突っ込んできた

    異空間への退避はもはや叶わない
    二回目の射出で空間維持の魔力も使ってしまったからだ

    590 = 574 :

    退避はぎりぎりだった

    目の前でトリガー部の建造物がほぼ全壊し、魔女はそのまま通過していった

    ほむら「そんな……」

    まどか「みんなは?」

    キョン(少女)「一応無事だ。いま一箇所に集まってると思う」

    まどか「キョン君は行かなくていいの?」

    キョン(少女)「ああ、ハルヒや佐倉さんに任せてきたよ」

    キョンは憔悴していた

    あの『夜』の“隠し玉”に全部持っていかれた、と

    594 = 574 :

    ~魔法少女達が集結している場所~

    ハルヒ「じゃあ、ここいにいる魔法少女はみんな同じ意思ってことでいいのね?」

    魔法少K「オッケーだよ」

    魔法少L「ここまで来て『帰ってもいい』なんて、そりゃないよな」

    魔法少O「そうそう。人命救助とかそういうことじゃないの。これは魔法少女としてのプライドの問題よ」

    それぞれの思いの差はあれど、協力して魔女を撃退したいという意思は、皆一緒だった
    ここにはそんな数十人の魔法少女達が集結していた

    殲滅しなくても良いのだ
    誘き寄せるのでも、引きずっていくのでも良いからとにかく、『終幕』の大暴れから町を守ればこちらの勝ち

    これはそういうゲームなのだ

    杏子「判ってると思うけど、個人プレイじゃ死ぬぜ? なるべくまとまった人数で効果的にやらないと」

    最悪、数ある避難所だけでも守り通せばぎりぎりで勝ちだ
    だから皆、最後まで諦めるつもりは無かった

    595 :

    か弱い少女たちが…

    597 = 574 :

    崩壊したトリガーの建物にいた運用チームはまどかとほむらを残して皆
    魔法少女達が集っているところへ行ってしまった

    まどか「ねえ、みんな何をする気なの?」

    キョン(少女)「……俺からはもう何も言えなかった」

    魔法少女の力だけで状況を打開しようとベテランの魔法少女達が中心になって話をしていて
    もはやキョンの出る幕はなかった

    まどか「……特攻する気?」

    キョン(少女)「死ぬつもりは無いと言っていた。最後の決戦に臨むとな。だけど無理だ。
            行動が機械的といっていたが、やはり魔女だ。
            力が大きいだけでなく、巧妙に対応してくる。それにあの使い魔が強すぎる……」

    この土壇場に来て手詰まりなのである

    キョンは一応理論派の人間だ
    だから実はこういう論理的に考えてどうしようもない状況には弱かった

    599 = 574 :

    まどか「キョン君。大丈夫だよ」

    キョン(少女)「え?」

    まどか「まだわたしがいるよ」


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