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    元スレ女「君はボクの何になってくれるんだい?」

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    351 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:31:20.83 ID:q1Fp7cOk0 (+40,+30,-46)
    「結構しっかりと説明してくれてさ」

    「そうなのか?」

    「そこであった事件とかも教えてくれたよ」

    ……アイツ、やるな。

    「あとはね、男の話もしたよ」

    「俺の?」

    やっぱりしたのか。
    352 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:34:44.96 ID:EFDTSkso0 (-22,-12,+0)
    353 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:34:47.24 ID:q1Fp7cOk0 (+45,+30,-69)
    「男ってさ、私がいなくても大丈夫だったんだねー」

    「どういうことだ」

    「だって、小学校の頃よく泣いてたじゃん」

    うぐ。

    「よ、よく覚えてないな……」

    「嘘ー! すぐ泣いてたよ!」

    「……それが、なんの関係がある?」

    「私、引っ越すとき心配だったんだ、男のこと」
    354 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:38:47.54 ID:EFDTSkso0 (-22,-12,+0)
    355 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:40:21.94 ID:q1Fp7cOk0 (+43,+30,-135)
    なんだよそれ。

    「小学校がだんだん上がっていくに連れて、どんどん泣かなくなってたけど」

    そう言うと一旦、幼馴染はコップに入ったお茶を飲んだ。

    「私が越す時に、泣いてたでしょ?」

    「……覚えてない」

    「それでね、いっつも私男が泣いたらよしよししてたから、『私がいなくなったらどうなっちゃうんだろー』って思ってて」

    恥ずかしい。

    「でも、そんなことなかった。男は、女さんと一緒にいて、少し強くなったみたい」

    「……」

    強くなった、と言えるのだろうか。

    まあ、下ネタの反応は早くなった。

    嫌な成長だ。
    356 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:43:55.50 ID:q1Fp7cOk0 (+45,+30,-113)
    「女さん驚いてたよ。『彼が泣いているところなんて見たことない』ーって」

    「そうかい」

    幼馴染とよく遊んだことは覚えているが。

    よく泣いていた記憶はすっぽ抜けている。

    人間、自分の都合の悪いところは忘れちまうもんだな。

    「あの頃の泣き虫さんじゃなくなったんだねー」

    「うるせー」

    妹がニヤニヤしながらこっちを見ている。

    くそ、聞かれた。
    357 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:45:32.42 ID:EFDTSkso0 (+4,+14,-11)
    しえん
    358 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:52:18.62 ID:NkujH+P00 (+1,+11,+0)
    359 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:52:46.96 ID:AI8sxZU10 (+14,+29,+0)
    佐々キョン
    360 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:54:16.38 ID:PqXVW0p40 (+22,+29,-12)
    いもにゃんきゃわわしえん
    361 : 以下、名無しにか - 2013/09/08(日) 23:58:51.62 ID:eT54EPTyO (+22,+29,-12)
    妹の外伝タイトル希望
    362 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:00:01.63 ID:CEzHqcLw0 (+24,+29,-2)
    読む暇ないから他のスレの内容産業
    363 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:06:22.92 ID:EKnvt0tW0 (+31,+29,+0)
    >>362
    産業じゃ難しい
    読んだほうがいい
    364 : バイさるくらいま - 2013/09/09(月) 00:10:12.75 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-75)
    「女さんには最近の男のこと教えてもらって、私は昔の男のこと教えてあげたんだ」

    「なんだその生産性のない話題」

    「あるよ! あるある!」

    「……?」

    まあ、共通の話題ってことではあるのか。

    「なんかさ、女さんって凄く知的で、物静かな娘だよね」

    俺のイメージと齟齬が有り過ぎて誰かわからん。
    365 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:15:17.08 ID:siBIvKwG0 (+30,+30,-50)
    頭が良いのは認めるが。

    物静かはダウトだ。

    わかってないなぁ、幼馴染は。

    俺もコップに入っているお茶を飲む。

    「でね、男は、女さんみたいな人が好きなの?」

    お茶を吹き出してしまった。
    366 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:20:50.01 ID:EKnvt0tW0 (-18,-6,+0)
    367 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:21:03.25 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-87)
    「な、なんでそんな話になる!」

    お茶以上と腹ン中のまで吹きそうになったぞ!

    「えー、でもすっごく仲良さそうなんだもん」

    「いや、そりゃ中学から一緒なの、高校では俺とアイツしかいないし」

    「結構な進学校なのに、よく入れたね、男」

    うるせえ。

    そういえば後輩って勉強できるんだろうか。

    ……いないやつの話をするのはやめておこう。
    368 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:24:34.29 ID:a5bk7erK0 (+27,+29,-2)
    http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre.html ずっと前にもボクっ娘スレ何回か立ってたよね
    369 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:25:07.25 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-94)
    「俺の努力が実を結んだのさ」

    「女さんのおかげのくせに、よくいうよ」

    妹、それは言わないでくれよ。

    「へえ、勉強教えてもらってるの?」

    「ああ、まあ」

    「へー? やっぱり仲良しじゃん!」

    「……」

    まあ、否定はしないでおこう。
    370 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:29:05.17 ID:SLotynqE0 (-27,-15,+0)
    371 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:30:02.52 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-121)
    「それでなんだけど」

    「ん?」

    「修学旅行の班とかって、決まってるの?」

    そういえば、まだ決まってなかった気がする。

    なにしろ、テストが終わった後のことだし。

    「いや、まだ」

    「じゃあさ、男と女さんと私で一緒になろうよ! あと誰か二人くらい誘ってさ!」

    思い出した。

    幼馴染は、こういうことはテキパキやるタイプだったな。

    委員長やってたくらいだし、当たり前か。
    372 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:36:05.01 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-109)
    「そうだな」

    どうやら話を聞くに、アイツと仲良くなったみたいだし。

    「ええっ、お兄ちゃん修学旅行行くの!?」

    「行くよ」

    「……わ、私を一人置いていくつもり!?」

    そんな悲しそうな目をしないでくれ。

    「幼馴染……俺は今行こうか行くまいかちょっと揺さぶられてしまった」

    「男、私もだよ……!」

    軽度のシスコンを患っているので、しかたのないことだ。

    幼馴染も……いや、シスコンとは言わないけどな。
    373 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:43:21.73 ID:SuO0zjwt0 (+22,+29,+0)
    いもかわぺろりしえん
    374 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:43:40.97 ID:keq1iho00 (-22,-10,+0)
    支援
    375 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:44:21.67 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-68)
    そして。

    幼馴染が転校してきて、ゆるやかにと九月が過ぎ去った。

    木の葉の色は赤く色づき、俺達は衣替えの移行期間と共に、十月が到来したのである。

    「テストはもうすぐだ。これからドピュドピュ教えていくからね」

    テスト週間に入ったのであった。

    「ドピュドピュ教えてもらうのは嫌なんだが」

    「じゃあ、パンパン?」

    お前の擬音センスは本当に酷いな。
    376 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:48:31.56 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-66)
    「ドンドン教えてくれ」

    「ドンドンって……叩かれたいのかい?」

    太鼓じゃねえんだから。

    「生憎、ボクにはそんな趣味は持ち合わせていないよ」

    むしろ叩かれたい。

    と、ヤツは口走って。

    「おっと、今のはカットで」

    できるかよっ。
    377 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:49:53.34 ID:fDt7325q0 (+24,+29,-4)
    明日帰ってくるころには完結してるかな・・・
    378 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:52:32.45 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-68)
    「それじゃあ、今回のテスト範囲なんだけれど」

    と言って、ヤツは小さな紙を取り出した。

    「え、なんでお前そんなの持ってんだよ」

    「先生が口頭で言っていたから、メモしていただけだよ」

    クソ、こういうとこだけは優等生だ。

    「……もしかして、範囲がわからないのかな?」

    「……」

    まったくわからん。
    379 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 00:58:06.75 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-60)
    「まあなんだ、とりあえずその紙をだな」

    ヤツの持っている紙を取ろうとしたが、上にあげて。

    「だーめ☆」

    と、いたずらっぽく言った。

    ムカつく。

    「簡単に見せるほど、ボクは甘くないよ」

    「なんだよ急に」

    「桃尻だけど甘くないよ」

    全然うまくねえし。
    380 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:01:56.01 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-74)
    桃尻は甘くないじゃないのか。

    主に桃だろ甘いのは。

    ボケに真剣にツッコミを入れる必要はないな。

    「見せてくださいお願いします」

    「それじゃあ『三回回ってニャンっ』して」

    なっ……。

    「してくれたら、見せてあげるよ」

    と。

    小悪魔のような微笑みを浮かべながら言いやがった。
    381 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:04:26.27 ID:5YIVtFiR0 (+19,+29,-12)
    俺にもこういう同級生がいたらなぁ
    382 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:05:34.21 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-57)
    「ふふっ」

    まだ小さいポニーテールを手で遊ばせながら笑ってやがる。

    「……」

    この際仕方ない。

    コイツの前でなら別に大したことでもない気がしてきた。

    俺は立ち上がって、一回転、二回転。

    そして、三回転――

    「こんにちはー」

    「にゃんっ!!」

    と、叫んだのだった。
    383 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:05:57.67 ID:D48QFMm9i (+24,+29,-4)
    実際こういう女って本当にいるのかな
    やっぱ二次元だけか
    384 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:08:58.83 ID:siBIvKwG0 (+30,+30,-53)
    「へ!? あの……あれ!?」

    「……幼馴染」

    タイミング悪すぎる。

    「え、えーっと……」

    妹のやつ、また勝手にあげたな。

    妹よ俺に何も言わずに客をあげるのどうにかできないもんかね。
    385 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:13:14.26 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-69)
    「男がテストの勉強困ってるかなーと思って来たんだけど……」

    「……」

    俺は顔を赤くしながら座る。

    「あ! 女さん!」

    「……」

    小さく一礼。

    「『二人で勉強しよう』とか言ってなかったから、心配できたんだけど」

    なんだ、私必要無かったね。

    と、幼馴染は苦笑した。
    386 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:19:44.94 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-79)
    「いやあ、そんなことないぞ幼馴染!」

    いい時に来てくれたな!

    「こいつがさ、テストの範囲見せてくれなくて困ってるんだよ」

    「え? そうなの?」

    「幼馴染もチェックしてるだろ? 範囲」

    「え、えーっと……」

    これで勝てる!!

    「私、範囲とか考えずに勉強してるから、いちいち覚えてないよ」

    へ?
    387 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:22:54.35 ID:siBIvKwG0 (+30,+30,-32)
    「……ボクも」

    なっ!?

    「もしかして、女さん、男のために範囲チェックしてあげてるの!?」

    そ、そんなことないだろ!?

    「……」

    う、頷いてやがる……。

    すげー迷惑かけてるじゃん、俺……。
    388 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:26:55.51 ID:2BvjyeMpO (-25,-10,+0)
    支援
    389 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:29:20.02 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-55)
    「うわうわー、男は本当に酷いねー!」

    「う、うるせえ!」

    というかなんで今回に限って範囲を教えるのを渋ったんだ。

    なんか、恥ずかしくなる結果になっちまったじゃねえか!

    「……早くやろう」

    「あ、ああ……」

    というかそれよりも。

    キャラ変わりすぎだっつーの!!
    390 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:36:08.71 ID:siBIvKwG0 (+40,+30,-47)
    いつもならここで、

    『さあ早くヤろう!』

    とか言い出すところなのに。

    黙々と勉強を始めやがった。

    この状態のヤツは、なんか話しかけづらい。

    「……あの、幼馴染」

    「なに?」

    「ここ教えてもらうか?」

    必然的に、幼馴染に教えてもらうことになる。
    391 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:37:09.08 ID:vDbfRhTL0 (+19,+29,-3)
    なんか微笑ましいな
    392 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:38:37.90 ID:siBIvKwG0 (+35,+29,-12)
    >>390
    訂正。
    ×「ここ教えてもらうか?」
    「ここ教えてもらえるか?」
    393 : 誤字脱字、本当に - 2013/09/09(月) 01:41:00.50 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-102)
    「うん、いいよ」

    まあ別にいいよな。

    三人で勉強するんだから、どっちかに聞くのが妥当だし。

    今のアイツは、どうも苦手だしな。

    「ふむふむ」

    「……てことで、こうなるんだよ!」

    「なるほどな。わかりやすくていいな」

    ちょっと、ちょっかいを出してみるか。

    「誰かさんより、教え方上手いよなぁ」

    チラリと見てみる。が、

    「……」

    ヤツは、我関せずといった感じ。

    逆に腹が立つ。
    394 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:50:23.34 ID:a5bk7erK0 (-7,+4,-1)
    しえ
    395 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 01:57:43.14 ID:FLfp6NXr0 (-20,-10,+0)
    支援
    396 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 02:00:04.60 ID:HEWrPMtc0 (+33,+28,-9)
    〉〉1
    このシリーズまとめてるサイトとか持ってない?
    読みたいんだけど
    397 : バイさる…… - 2013/09/09(月) 02:00:19.30 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-83)
    って、俺はなぜコイツにちょっかいを出そうとしてるんだ。

    今は目の前の勉強に集中だ。

    「……んん?」

    首をひねる幼馴染。

    「ねえねえ女さん」

    「?」

    「これ、わかる?」

    「……」

    ヤツは問題文を読むと、サッサと文章を書き上げた。

    そこには解説がびっしりと書いてあるようだ。

    「ふんふん……なるほど! 女さんありがとう!」

    「どういたしまして」

    ……仲良いな、こいつら。
    398 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 02:05:50.91 ID:FLfp6NXr0 (-22,-12,+0)
    399 : >> - 2013/09/09(月) 02:05:56.11 ID:siBIvKwG0 (+35,+30,-35)
    どうやら、学力的にはヤツの方が少し上のようだ。

    「じゃあじゃあ、ここは?」

    「……」

    「な、なるほど!」

    俺には理解できない次元の話をしている。

    まあ、いいさ。

    俺は目の前のことに集中すればいいんだ。
    400 : 以下、名無しにか - 2013/09/09(月) 02:09:24.64 ID:EKnvt0tW0 (-18,-6,+0)
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