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    元スレ咲「ノドカの牌??」

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    1 :

    前スレ
    「ノドカの牌?」
    http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1360070579/

    2 :

    きたあああ!

    3 = 1 :

    「ツモです。2000・8000」パララ

    (やったね! 和ちゃん、二組のベストフォーに入れたよっ! これで来月からは)

    (ええ、そうですね。やっとと言うべきか、ついにと言うべきか)

    「おっ、和、勝ったの? おっめでとー!」

    「あ、憧さん。ありがとうございます」

    「最初はどうなることかと思ったけど、成績、順調に伸びてるみたいね。今月の和はっと……おっ! 二組の二位じゃないっ!!」

    シズ「えっ!? 和、もう二位になったの!!? すごいなー! 私なんて半年近くかかったのにー」

    「おめでとう、和ちゃん」

     ヤンヤヤンヤ

    「みなさんっ! あ、ありがとうござますっ!」ペコリ

    「ふふーん。でも、和、喜ぶのはいいけど……わかってる? 来月から和が戦う相手は――私たちなのよ?」

    シズ「うおおおおお!! やっと和と打てるっ!!」

    「私たちみんな、研究会とは一味違うからね?」

    「もちろん、心得ていますよ。改めて……よろしくお願いします」

    「ようこそ、一組へ!!」

    5 :

    キターーーけど2000、8000とな

    6 = 1 :

     ――

    「じゃあ、和、一組の主なメンバーを紹介するねっ。入れ替わりの激しい院生の中でも、安定して一組上位にいるのはほんの一握りなんだよ?
     そうね、まずは一組一位の――」

    「私だね!」フンス

    「玄さんは初めてお会いしたときからずっと一位ですよね、すごいです」

    「ありがとうっ!! もっと褒めてくれてもいいんだよ!?」

    シズ「でも、最近その一位の座がちょっと危ういですよね」

    「どういうことですか?」

    「小鍛治さん門下の――大星淡。
     和のちょっと前に入ったんだけどね、ものすごい速さで順位を上げてきたの。年は和よりも一つ下、院生の中でも最年少ね。今のところの順位は、一組二位」

     ――淡「いっくよー、ダブリーッ!!」ゴッ

    「あっ、知ってます。院生に入って最初の頃に打ちました。年下なのにびっくりするほど強くて、印象に残っています」

    「ま、確かに麻雀は強いけど、普段はただの生意気ながきんちょよね」

    「憧ちゃんは小鍛治さん門下に厳しいなぁ」

    「私が嫌いなのは宮永照だけ。小鍛治八冠や弘世七段は好きだもん」

    7 = 1 :

    あ。

    ――修正

    「ツモです。2000・4000」パララ

    9 = 1 :

    「あの、他の方は?」

    「そうねぇ、あと覚えておいたほうがいいのは数絵かなー。ほら、あのポニーテールの。年は私と同じで、順位は私の一つ上、三位」

     ――南浦(13)「ロン。リーチ一発……裏々。12000」

    シズ「南浦さんはしり上がりに調子を上げていくタイプなんだ。だから、東場で勝ってても絶対に油断しちゃダメだよ?」

    「覚えておきます」

    「プロ試験に合格できるのは三人だけだからね。玄と、大星淡と、数絵。この上位三人とせめて対等に打てるようにならなきゃ、プロ入りは厳しいと思ったほうがいいわ」

    「私の力がどこまで通用するのか……。早く打ってみたいです」

    「おっ、燃えてるねー! まあ、あとのメンバーは……おいおい打てばわかるわよ」

    「わかりました。ありがとうございます」

    「再来月には若獅子戦もある。和、早く上がっておいでよ?」

    「頑張ります」

    10 :

    あれか

    12 = 1 :

     ――

    胡桃(15)「ロン。7700」ポンッ

    (院生六位……鹿倉胡桃さん。驚くべきはそのリーチ率ですね。まさかゼロなんて人がこの世にいるとは。麻雀の世界は広いです!)

    莉子(11)(胡桃さんが強いのはいつものことだけど、この新人さんもかなり強いっ!)

    はるる(11)「」ポリポリ

     ――

    いちご(15)「ツモじゃ。12000オール」

    シズ「わわっ!? 三倍満っ!!?」

    友香(11)「あいたたたでー!!」

    (院生五位の佐々野いちごさん……それに七位の森垣友香さん。二人とも火力が高い。かなり持っていかれた……!)

     ――

    「さーて今日も私が勝たせてもらうよー!!」

    「ちょっと、がきんちょ! 言っとくけど! 私は玄と数絵に負けてるから四位なだけで、あんたにはわりと勝ってるんだからね!? そこんとこ勘違いしないでよね!」

    南浦「二人とも、うるさい」

    (今日は二位と三位と四位が相手ですか。プロになるための一つの目安……この人たちに勝たなければ、試験合格はない!)

    14 = 1 :

     ――終局・検討中

    「そう言えば、若獅子戦ってなんですか?」

    「和ってばそんなことも知らないのー? 低段者の若手プロと、院生の一組十六位以上が混ざってトーナメントするんだよ」

    「十六位ですか……」

    「それどこ情報よ。若獅子戦は一組八位以内が参加」

    (どちらにせよ参加条件は厳しいですね)

    「あっれー? おかしいな。弘世先輩が言ってたんだけど」

    南浦「弘世七段は院生じゃなかったはず。何か勘違いしてたのかも」

    「へえ? そうなんだ。院生通らずにプロ入りするなんてテルくらいだと思ってたけど、そんなに珍しくないの?」

    南浦「あの世代は特別……って私のお祖父様が言っていたわ。弘世七段と同世代の中堅雀士のほとんどは、あの『失われた夏』の――」

    「数絵、それ以上は言わない」

    南浦「失礼。ま、そういうことだから。確か、小鍛治門下で院生になるのはあなたが初めてのはずよ、大星さん」

    「えっ!? そうだったの!!?」

    (失われた夏……?)

    16 = 1 :

     ――帰り

    「失われた夏、ですか。なんだか気になりますね。弘世七段と同世代ということは……福路先生あたりに聞くのがいいでしょうか」ブツブツ

    (和ちゃん、そんなことより、和ちゃんの今月の順位は?)

    「一組十五位ですね。シズや莉子さんとは大分張り合えるようになってきましたが、まだ一組上位陣には負け越しです」

    (なら、もっと練習したほうがいいんじゃない? 和ちゃん、まだまだイージーミスが多いでしょ。ネット麻雀なら一組上位陣とだって渡り合える力はあるのに)

    「うっ……そうですね。どうにも人が相手だと調子が狂ってしまうようです。自分はそんなつもりないのですが、対局が終わって牌譜を見ると、疑問手ばかりで……」

    (若獅子戦、だっけ? そこにはきっとあの宮永照が出てくるんだよ。和ちゃん、あの子と再戦したくないの?)

    「……したい、です」

    (じゃあ、一組で八位以内に入らなきゃ。十五位になったくらいで浮き足立ってたらプロなんて夢のまた夢だよ)

    「そうですね。確かに、今は自分のことに集中しなくてはいけません。では、早く帰ってネット麻雀をしますか」

    (うん、そうだね)

    「しかし、珍しいですね。咲さん、いつも自分が打ちたい自分が打ちたいってそればっかりなのに、急に私にもっと練習しろだなんて」

    (え!? そんなことないよ!!? 私はいつだって和ちゃんの雀力と胸の成長を暖かく見守ってきたつもりだよ!!?)

    「咲さん、私をそんな目で見てたんですね……」

    17 = 2 :

    俺もそんな目で見てるよ!

    18 = 1 :

     ――小鍛治門下

    「もー! 弘世先輩のせいでえらい恥かいたよー!」

    「それは、すまんことをした」

    「ま、別に十六位以内でも八位以内でも楽勝だけどねっ! ねー、テル、決勝で戦おうねー!!」

    「うん、そうだね……」

    「テルー?」

    「ねえ、淡。原村和、って今院生にいるんだよね?」

    「ん、あの胸の大きい人なら、こないだ一組に上がってきて、十五位まで順位を上げてきたよ。私の敵じゃないけど」

    「十五位……そっか」

    (……テル、そんなにあの原村和ってやつが気になるんだ。麻雀は私のほうが断然強いのに。あんなミスの多いデジタル打ちの何がそんなにいいのかなぁ……むー……!!)

    20 = 1 :

     ――

    「ロンです。9600」パララ

    はるる「……はい」

    シズ「あー今日は和の勝ちかー!!」

    友香「原村さん、今日はいつもよりキレがいいみたいでー」

    「(穏乃がいるからですかね。確かに自宅にいるときと同じような感覚で打てました)今日はみんな同級生ですから、リラックスできたみたいです」

    友香「これでトップは原村さんかぁ。はるるはここのとこ不調でー。もしかして、黒糖切らした?」

    はるる「」コクッ

    シズ「早く鹿児島から届くといいねっ!」

    21 = 1 :

    友香「けど、これはもしかして順位が動く感じでー?」

    シズ「えっと……あっ、本当だ! 和、やったよ! 滑り込みセーフ!!」

    「なんの話ですか?」

    シズ「若獅子戦!! 和、今の一局で春さんを抜いて八位なんだよっ!!」

    (おおお! よかったね、和ちゃん)

    「し、穏乃は……?」

    シズ「私は変わらず十位。だから……若獅子戦は全力で和たちの応援するよっ!」

    「あ……」

    シズ「そんな顔しないでよ、和。大丈夫。強い人はどんどん上に行ったほうがいい。私もすぐに追いつくから、心配しないで!」

    「はい……わかりました。若獅子戦、穏乃の分まで頑張ります!」

    シズ「その意気その意気!」

    22 :

    支援するしかないよもー

    23 :

    まってたよー

    24 :

    支援だー

    25 :

     ――小鍛治門下

    「テルー! 若獅子戦の組み合わせが決まったよー!! 私とテルーは反対側っ! これはもう決勝でぶつかるしかないねっ!!」

    「うん、そうだね……」チラッ

     ――――宮永照(プロ初段)

     ――――原村和(院生八位)

    (原村……和)

       『照さんは……私の目標です。倒すべき相手です』

    (まさか、名前が並んだだけで、追いついたなんて思ってないよね……?)

    「テルー、どうしたの?」

    「ううん、なんでもない。淡、決勝まで来れたら、私のとっておきのお菓子屋さんに連れていってあげるね」

    「いいの!? やったー!!」

    (まあ……たぶん決勝に来るのは淡でも難しいと思うけど、お菓子は買っておこう)

    26 :

    今北産業

    27 = 25 :

     ――若獅子戦・当日

    「来たわね、宮永照に借りを返す日が!!」メラッ

    「いや、憧ちゃんは反対側だから、宮永さんと戦うには決勝に行かないとだからね……?」

    (私は……一回戦を突破すれば、照さんと戦える……!!)

    シズ「三人とも頑張って!!」

    「お、揃ってるね」

    「灼さん! お疲れ様です!!」

    「お疲れ。今日はよろしくね、宥さんと赤土さんも直に来るよ」

    「赤土門下大集合だねっ!」

    「ま、それを言うなら小鍛治さん門下もだけど……」

    誠子「お疲れー、鷺森さん」

    尭深「……よろしく……」

    「よろしく。お互い、若獅子戦に出れる最後の年齢だけど、最後くらいはいい思いしたいよね」

    尭深「……そうですね……」トオイメ

    29 = 25 :

    「えっ、今まではいい思いしてこなかったんですか?」

    誠子「私ら三人は同期なんだけどさ、一期上にあの天江衣がいたから。若獅子戦はあいつが段数制限に引っかかるようになるまでずーっとあいつの独壇場」

    「で、天江さんの段位が上がったと思ったら、今度は今度で――」

    尭深「……あ……来た……」

     ザワザワ

    小蒔(25)「み、みなさん、今日はよろしくお願いしますっ!!」ペコッ

    「神代小蒔二段……なんと完熟なおもちっ!!」

    (あの人が神代小蒔二段……天江五段と双肩をなす若手最強の雀士……!!)

    誠子「しかし、去年はともかく、今年は神代小蒔の独壇場になるかっていうと微妙かもな。麻雀界史上、最高の新初段と名高い『三強』――」

     ドヨドヨ

    「よろしくお願いいたします」

    「よろしくですわ~」

    智葉「よろしくお願いします」

    30 :

    ふーむふむ、なるほど~なるほどなるほど

    32 = 25 :

    (て……照さん……!!)

    「あっ……」タッタッタッ

    「あ、あの、て――」

    「亦野先輩、尭深先輩、それに鷺森三段も、今日はよろしくお願いします」ペコッ

    和・憧・玄・シズ(む――無視……!!?)

    尭深「……よろしく……」

    誠子「よろしくな。淡はどうした?」

    「寝坊したそうで。弘世先輩が車で迎えに行ってます。もう間もなく着くそうですよ」

    誠子「こりゃあとでシャープシュート決定だな。ま、バカは放っておいて、対局の準備をしようか」

    「私たちも、卓に着こう。みんな、ベストを尽くすんだよ」

    「はいっ!」

    (照さん……!)

    (勝てばいいんだよ、和ちゃん。そしたら、きっとあの子も和ちゃんを見てくれる)

    (そう、ですね。勝てば……いいんですよね!)

    35 = 25 :

     ――

     タンッ タンッ タンッ タンッ ツモ タンッ

    赤土(おっ、始まってる始まってる)コソッ

    (玄ちゃん……灼ちゃんと宮永さんの卓かぁ)コソッ

     ――A卓

    (松実玄……プロ試験のときに打ったけれど、ドラが使えなくなるのは相変わらず面倒だ)タンッ

    (宮永さん、東一局は大人しい……前に打ったときもそうだった。稼ぐなら、今の内……)タンッ

    (さて、若獅子戦。せめて一回戦は突破したいものだけれど……段位戦と関係ないところで宮永照の研究もしておきたい)タンッ

    胡桃(今日こそ宮永さんのコークスクリューツモを注意しなきゃ。去年のプロ試験ではびっくりして注意し損ねたからね)タンッ

     ――

    赤土(玄、調子よさそうだな)

    (宮永さん相手だと萎縮しちゃうかと思ったけど、今日は灼ちゃんがいるから大丈夫みたいですね)

    37 = 25 :

     ――C卓

    (先生……優勝せんとフルボッコや言うてたけどなぁ。今日は宮永さんと辻垣内さんだけやなくて神代二段がおるからなぁ……こりゃしんどいで)タンッ

    亦野「(荒川憩……私のことは眼中になしか。ま、照と張り合っている時点で素質の差は明らか。とは言え、こちらもプロになって四年目。通したい意地ってものがある)ポンッ」タンッ

    「(亦野三段の得意な鳴き麻雀……オッケー、なら私も、自分の得意分野で打つっ!)チー!」タンッ

    いちご(よう鳴きよる……じゃが、ちゃちゃのんはちゃちゃのんの打ち方を守らんとな。せっかくプロを相手にしとるんじゃ、いつも通りの麻雀を……冷静に……)タンッ

     ――

    赤土(憧のやつ、宮永照を意識し過ぎて熱くなってるかと思ったら、ちゃんと場が見えているじゃないか)

    (憧ちゃんだって成長してますから。今年こそは結果が出るといいですね)

    38 = 25 :

     ――D卓

    (よし……いい感じっ! 普段から打ってる相手が違うんだ。私の打ってる相手はあの小鍛治先生やテル――それに比べれば断然楽だよ!)タンッ

    美幸(小鍛治門下の大星淡……宮永照の下にまだこんなのがいたなんてびっくりだなもー。ま、友香の手前、そんな簡単には負けられないけどもー……!)

    友香「(美幸先輩……大星淡を意識してる……? 悔しい……せっかく先輩と同卓できたんだから……ちゃんと私を見てほしい。勝負かけるんでー!)リーチッ!」

    小蒔(みなさん手強い……九面、使いますか。どうしましょう……今日は三回対局をしなければならない。
     ここは……とりあえず一番弱い神様で様子を見ましょう……ダメなら少しずつ段階を上げていくまでです……)オオオオオオオ

     ――

    赤土(お、これが……神代小蒔のアレか。私はまだ直に対局したことはないが……とんでもないプレッシャーだな)ゾワッ

    (私はありますよ……たぶんですが、これはまだほんの小手調べってところだと思います)

    赤土(ははっ、面白い。早く上がって来ないものかな)

    40 = 25 :

     ――B卓

    尭深(……原村さん……随分変わった……けど……いずれにせよ強敵……)タンッ

    智葉(渋谷三段には一発があるからな。あまり戦いたくない相手ではある。が、無論プロになったからにはどんな相手だろうと蹴散らす。それが絶対のルールだ)タンッ

    南浦(やはりプロの二人は別格。東場は耐えるのが精一杯……それでも南場になればと思っていたが……不運なことにオーラスに強い渋谷三段に当たってしまった。
     否、むしろ好機と思おう。南場ばかりに頼っていたのでは……プロにはなれない。私にできることを模索するいいチャンスだ)

    (………………)タンッ

     ――

    (おっ、これはこれは赤土さん。お久しぶりですね。和ちゃんを見に来たんですか?)

    赤土()ジー

    (なんだか懐かしいですね。子供麻雀大会がきっかけで、小鍛治さんと赤土さんと打つことになって……ま、結局、あの対局はなかったことになってしまいましたけど)

    (それに、赤土さんは和ちゃんが中学生の大会に出て龍門渕さんと打ったときも見てくれたんでしたっけ)

    (あれは……どっちも私ですよ……?)

    (気になってるんでしょ? 私と打ちたいんでしょ? だったら……今すぐここでどうですか? 卓もあります。面子なら松実五段と穏乃さんがいます。
     どうですか……私と打ちたくないですか……?)

    41 = 28 :

    咲さん……

    42 :

    咲さんが暇すぎてついに自分だけの世界に・・・

    43 = 25 :

    赤土()

    (なーんて、聞こえてないですよね。いいですけど。私はネット麻雀とか、色々楽しませてもらってますし。赤土さんとは、いつか、どこかで対局するような気もしますし)

    (それよりも、和ちゃんはどうですか? 赤土さんの門下生とも互角にやり合うようになってきたんですよ? まだちょっとミスが多いですけど……って!!)

    ()タンッ

    (和ちゃん!!? そっち!? そっちいっちゃう!? もううう家で打ってるときはもっと冷静なのにー!)

    赤土()フム

    (あれ、赤土さん……? ん……?)チラッ

    (へえ、和ちゃん……あの状況から一巡で立て直してきたか。
     そうそう、そうやっていつも通りに打てばいいんだよ。いつもの和ちゃんなら、それくらいの悪手はいくらでもカバーできる。その力はある。
     ま、今回は運もあったんだろうけど、これで手が生き返った。ホント、デジタルなのにハラハラする麻雀を打つよね、和ちゃんって)

    (和ちゃん……これからプロになって、ここにいる人たちや、他の色んな雀士と……何十年も麻雀を打っていくのかな。
     私は……そんな和ちゃんの傍にいて……何をするつもりなんだろう……)

    (というか……私って、なんのために現世に蘇ったんだっけ……?)

       ――麻雀って楽しいよね!!

    (嫌なこと……思い出しちゃったよ……)

    44 = 25 :

     ――終局・D卓

    (ま……捲くられた……!!?)

    小蒔「………………」オオオオオオオオ

    美幸「(届かなかった……!)お疲れっしたもー……」

    友香「(ラスかぁ……壁……高いんでー)お疲れ様です」

    美幸「友香」

    友香「は、はいっ!」

    美幸「今すぐ友香の淹れたお茶が飲みたいもー!(癒しが足りないもー!!)」

    友香「えっ? あ、はい。アッサムでよかったですか……?」

    45 = 25 :

     ――終局・C卓

    「お疲れ様です~」

    誠子「……お疲れサマサマ」

    いちご「(なかなか思うようにいかんのう)お疲れじゃあ」

    「(足りなかったかぁ……)ありがとうございました」

    (前のプロ試験のとき……荒川憩には手も足も出なかった。去年の若獅子戦だって、私はプロ相手に全然振るわなかった。けど……今年は違う)

    (少しだけど……打っているうちに慣れてきたっていうか……手応えがあった。状況や運に左右されない……確かな実力がついてる感触があった……!)

    (行ける……! 今年こそ……プロになるんだ!!)

    「あ……そういえば、玄と灼は……」タッタッタ

    46 :

    しえん

    47 = 25 :

     ――終局・A卓

    「お疲れ様でした。あ、あと、ツモるときのあれは……本当にすいません。けど、あれは私に必要不可欠な動作で……」

    胡桃「む、不可欠なら仕方ない」

    「ふう……お疲れ」

    「こちらこそ……お疲れ様でした」ペコリ

    (シ、シズ、玄と灼は!?)

    シズ(そ、それがなんと……!!)

    「じゃあ、玄。二回戦、頑張ってね」

    「はい。お任せあれです」

    「ま、こんなところで勝ってもプロになれなければ仕方ないんだけどね」ボソッ

    「……灼さん」

    「玄は強いよ。院生でずっと一位。こうしてプロの私にも勝てちゃう。けど、どんなに強くたって、プロになれなきゃ一歩も前に進めないんだ」

    「ううう……はい……」ウツムキ

    (あ、灼っ! いくらなんでもそれは言い過ぎ――)

    シズ(ちょ、憧さん、ストップっ!!)

    49 = 25 :

    「だからさ、玄」

    「はい……」

    「早く、こっちに――プロの世界に来なよ。玄にはその力があるんだから」

    「はい……今年こそは、必ず……!!」

    「うん。そのくらいの気合がないと。玄はどうにもメンタルが不安定だから」

    「そ、そうですよね……」ズーン

    「ほらぁ、またそうやって落ち込む。憧と穏乃が後ろで心配してるよ?」

    「え? あ……二人とも……ごめん」

    「なんで頭下げてんのよ、玄。玄は勝ちあがったんでしょ? なら、前だけ向いて打てばいいの! 私やシズの分まで勝ってきてっ!!」

    穏乃「そうですよっ! 玄さんなら大丈夫ですっ!! もしピンチになっても私たちが元気を送りますからっ!!」

    「二人とも……ありがとう。灼さんも、ありがとうございます。私……もっと強くなるね……!!」


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