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元スレP「安価でアイドルプロデュースしてIA大賞獲得を目指す」
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>>506
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バンッ!
雪歩「っ! え、え……?」
雪歩「スポットライト……ま、眩しいですぅ……」
P「……雪歩っ!!」
雪歩「は、はいっ……」
P「……行ってくるんだ……ステージへ……!」
雪歩「……ステージ……え、えっと……?」
真美「ゆきぴょん、は、早くっ!」
あずさ「置いていっちゃうわよ~?」
P「歌とダンスで……、存分に、お前自身を表現してこい!」
P「そして、俺に見せてくれっ!」
P「アイドルアカデミー大賞受賞者としてふさわしい……、最高のステージを……!」
雪歩「……っ……!」
雪歩「……はいっ!!!」
>>506
いい仕事だ
いい仕事だ
―――
司会『……それでは』
司会『本年度IA大賞グランプリに輝いた、ロッソストラーダの皆さんに……歌って頂きましょう』
司会『曲は……『 i 』』
―――
ワー ワー
雪歩「……」
雪歩(……なんにも、考えられない)
雪歩(まだ、何が起こっているのか、よくわかんなくて……)
雪歩(でも……!)
スゥ……
……―― 新しい服 着替えて出掛けよう ――……
ワァァアア!!
……―― 靴も鞄も 買いたて下したて ――……
雪歩(目の前には、たくさんのファンの人達がいる)
雪歩(たくさんの声援があって、光があって……)
雪歩(そして……!)
……―― 青い空には 太陽眩しいな ――……
雪歩(……仲間がいる……!)
雪歩(真美ちゃん、あずささん、それに……)
……―― 人目気にせず 歌でも口ずさもう ――……
雪歩(あなたがいるから……!)
雪歩(だからこの体は動いてくれる、この口は歌ってくれる)
雪歩(だから私は……アイドルになれる!)
……―― 言葉だけでは言えない 熱い気持ちを ――……
……―― 少しだけでも届けられたならば……幸せ ――……
パチパチパチ……!!!
雪歩『……はぁ、はぁ……』
雪歩『……っ……』
雪歩『……み、皆さん! 聞いてくださいっ!』
雪歩『私は……こんな舞台に立てる日が来るなんて……』
雪歩『本当は……夢にも思っていませんでした』
雪歩『……私なんかじゃ、きっと無理だ、って……』
雪歩『ずっとずっと、そう思いながら……ここまで、歩いてきたんです』
雪歩『前までの私は……何をやってもダメダメで……』
雪歩『すぐにくじけて、涙を流して、穴を掘って埋まりたくなって……』
雪歩『……いいえ、前までの私、というのは……本当は違います』
雪歩『それはきっと……、今だって、変わっていません』
雪歩『私は、今でもとっても泣き虫です』
雪歩『みんなを引っ張っていく立派なリーダーになんて、とてもなれなくて……』
雪歩『ひとりじゃなんにも出来ない、弱虫なままで……、それはずっと、変わっていません』
雪歩『……でも……!』
雪歩『でもそんな私を……、私は好きになれました!』
雪歩『ダメダメな私を、ありのままの私を……認めてくれた人がいたからっ!』
雪歩『私に足りないところを、目一杯に埋めてくれる、大切な仲間がいたからっ!』
雪歩『おそるおそる踏み出した、あの最初の一歩から……』
雪歩『今日この日まで、みんなで歩いてきたこの道を……』
雪歩『私は……何よりも誇りに思います!』
雪歩『そして、私は……いいえ、私達は! これからも……!』
雪歩『これまで応援してくれた皆さんと、私達をいつも見守ってくれる人達に向けて……』
雪歩『精一杯の、感謝の気持ちを込めて……少しでも、私のこの気持ちが届くように……!』
雪歩『最高の歌を……、歌い続けます!』
スゥ……
雪歩『……ありがとうございましたぁっ!!』
パチパチパチ……!!!
―――
P(曲の披露が終わっても……)
P(会場につめかけたファンからの拍手は、いつまでも鳴り止むことはなかった)
P(息つく間も無く、賛辞と祝福を浴びせられながら……)
P(俺達は……、誰からともなく、足を向けていた)
P(四人だけで話せる、この場所へと……)
【国立オペラ劇場 屋上テラス】
雪歩「……まだちょっと、信じられないですぅ……」
真美「真美もだよ~……夢とかドッキリのほうが、まだわかるって感じ……」
あずさ「そうね~……早く目が覚めないかしら~……」
P「ははは……気持ちはわからなくもないけどな。……さて、みんな!」
P「改めて……IA大賞受賞、おめでとう!」
雪歩「っ!」ジワ
P「思えば、これまでみんなとは、色んなことがあったな……」
P「初めてみんなに出会って、初めてレッスンをした、あの日から……」
P「今日まで俺達は、喧嘩もしたし、時には涙を――
真美「兄ちゃんっ! 今はそんな思い出話してる場合じゃないっしょ!」
P「そ、そうか? いや、一応こういうのは必要かなって……」
雪歩「そうですよ、プロデューサー……いま、そんなことを思い出したら……」
雪歩「わだし……ほ、ほんどうに……涙がぁ……!」
真美「それに兄ちゃん、真美達は、ケンカなんてしてないよ?」
真美「ケンカに見えたのは、ただ遊んでただけっしょ~!」
あずさ「そうね~……私達は、これまでずーっと仲良しでしたから」
あずさ「もちろん、それはこれからも、ですけれど……ふふっ♪」
P「みんな……」ジワ
P「……っ……」
ゴシゴシ
P「……本当に今まで、良くやってくれた」
P「俺は、そんなお前達のことを……」
1 誇りに思うよ
2 愛しているよ
3 忘れないよ
>>527
>>506
スバラシイ
スバラシイ
P「誇りに思うよ……!」
雪歩「! う、うぅ……!」
P「お前達は、俺の大切な宝だ……家族と言ったって、いいかもしれない」
真美「……兄ちゃん……」
P「本当に……ありがとう……!」
あずさ「……プロデューザーざん……」ウルウル
P「な、なんだよみんな! 今日は何より嬉しい日のはずだろ?」
P「そんな、涙目になんてなるなって……」
雪歩「プロデューサーこぞぉ……!」
P「え? ……あはは、おかしいな」
ポロ……
P「なんで、俺まで……はは、なんか、かっこ悪いな……」
P「……と、とにかく! 俺のことはいいんだ。それよりもな……」
P「みんなには本当に、感謝してもしきれない。何よりそれが言いたくて……」
雪歩「感謝、ですかぁ……?」
P「……ああ。さっきの、あのステージは、確かに……」
P「俺達が、力を合わせて駆け抜けてきたこの一年の結晶だった」
真美「んっふっふ~! 真美も頑張っちゃったもんね!」
P「ああ、そのとおりだよ、真美!」ワシャワシャ
真美「あう」
P「……最後に、あんなに素晴らしい舞台を見せてもらって……本当にありがとう」
P「だからもう……俺には、心残りは何もない」
あずさ「……っ……」
P「……俺のプロデュースは、今日で終わりだけど……」
P「この一年で手に入れた、三人の絆を……、これからも大切に、活動を続けて欲しい」
雪歩「……任せてくださいっ! プロデューサーはなんにも心配すること、ありませんからね?」
真美「真美達、兄ちゃんが帰ってくるまでに、もっともっとすっごいアイドルになってるかんね!」
あずさ「……お別れは、さみしいけれど……でも、私達なら、きっと大丈夫です」
P「……みんな……!」
雪歩「……それじゃあふたりとも……、そろそろいくよ?」
真美「うんっ!」
あずさ「……ええ!」
P「……? いくって、なんのこ――
雪歩「せーのっ!」
雪歩「プロデューサー!」 真美「兄ちゃんっ!」 あずさ「プロデューサーさん!」
「「「一年間……ありがとうございましたっ!!」」」
P「……っ!!」
P「な、なんだよ……そんな、改まっちゃって……」
P「……お、お前達らしく……ないじゃないか……!」
雪歩「えへへ……で、でも……これだけは、絶対言おうって……」
真美「そーだよ……だって兄ちゃんには、たっくさん、たっくさん……!」
あずさ「数え切れないほどの、思い出を……いただきましたから……」
P「……っ……」
ポロ……
P「……ははは、まったく……そういうことばっかり言うんじゃないよ……」
P「いま……そんなこと言われたら、さすがの俺だって……!」
ポロポロ……
P「う、うう゛……」
P(雪歩、真美、あずささん……)
P(三人との、これまでの思い出が……溢れるように、心の中で蘇って……)
P(も、もう……限界だ……!)
雪歩「ぷろでゅーさぁ~……」ポロポロ
真美「に、兄ぢゃん……!」
あずさ「……えぐっ……プロデューサーざん……!」
P「……っ!」
「「「「……うわぁあ゛ああぁああん!!!」」」」
(´・ω・`)
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 ̄_|,..i'"':, ̄ ̄ ̄ ̄
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\ \`_',..-i スッ…
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\ \`_',..-i スッ…
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―――
P(その後、俺達はしばらくの間……)
P(手をとりあい……、肩を抱き合って。大いに泣き……、そして笑った)
P(押し寄せてくる色々な感情を整理するのに、それ以外の方法を見つけることできなかったからだ)
P(でも、そんな風に共に泣き、笑い合える仲間がいることを……)
P(その場にいる誰もが、幸せに感じていた)
P(……本当に……ありがとう、みんな……!)
【街道】
雪歩「……こうして、プロデューサーと一緒に歩けるの……とっても楽しいです」
P「俺もだよ……でも、いいのか? みんなと一緒に帰らなくて……」
雪歩「いいんです。みんなも……許してくれましたから」
P「許す……?」
雪歩「……あの、プロデューサー?」
P「ん、どうした?」
雪歩「お願いが……あるんですけど……」
P「……なんでも言ってみてくれ。俺に出来ることなら、なんでもするよ」
雪歩「えへへ……ありがとうございます」
雪歩「あの……その、お願いっていうのは……」
P「……」
雪歩「ご褒美が……欲しいんです」
雪歩「これまで、私は……たくさん頑張ってこれた、って思うから」
雪歩「こうして、アイドルアカデミー大賞も受賞できて、それで……」
雪歩「あの、そのぉ、だから……」モジモジ
P「……」
雪歩「うう……言ってる意味、わかってもらえましたか?」
P「う、うん……。……それじゃあ、雪歩」
1 こっちにおいで
2 頭を撫でてあげよう
3 自分の口で言ってごらん
>>542
P「……こっちにおいで」
雪歩「! は、はい……」
P「……」
ぎゅっ
雪歩「……えへへ……」
雪歩「もっと、強く……」
P「……これくらい?」
ぎゅーっ
雪歩「……っ……も、もっと、もっと……!」
P「これ以上強くしたら、雪歩の体が……」
雪歩「……いいんです……」
雪歩「わ、私の体に……プロデューサーのこと、少しでも、覚えさせておきたいからぁ……」
雪歩「だから……、もっと……強く……抱きしめてください……!」
P「……」
―――
雪歩「……えへへ。ありがとうございます、プロデューサー……」
P「大丈夫か? 痛くないか?」
雪歩「ちょっと痛いですけど……でも、プロデューサーが残してくれた痛みだから、平気です」
P「……」
P(……いやいや、ここで野暮なことを考えるのはよそう)
雪歩「……最後に……実は、私からも……、プロデューサーに、プレゼントがあるんです」
P「……プレゼント?」
雪歩「はい。それは……歌ですぅ。……聴いてくれますか?」
P「……ああ、もちろん。聴かせてくれ」
雪歩「……良かった……」
雪歩「私、この歌が完成したら、一番にプロデューサーに聴いて欲しかったから……」
P「……」
P(以前、千早からもらった、あのテープの歌か……ついに、完成したんだな)
雪歩「……この歌は……、プロデューサーと私の思い出を、綴ったものなんです」
雪歩「私は、プロデューサーのおかげで……きっと、たくさん変われました」
雪歩「だから今度こそ、一人でも強く歩いていけるように……」
雪歩「……それでも、最初の一歩を決して忘れないように」
雪歩「そんな願いを込めて……」
P「……」
雪歩「タイトルは……」
雪歩「……『First Step』」
……――♪ ――♪ ――♪
『そう、何を隠そう俺は……君のプロデューサーだよ』
『……そんなわけないだろう。こんな格好をして喜ぶ変態大人が、この世にいるわけない』
―――――――――――――――――――――――
初めて会った日、覚えてますか?
あなたの優しいまなざし
―――――――――――――――――――――――
『それじゃあ、これから俺は君のことを、雪歩って、呼ばせてもらうよ!』
『これから一緒に、トップアイドル目指してがんばろうな』
―――――――――――――――――――――――
わたしより大きくて広い背中が 少し眩しかった
―――――――――――――――――――――――
――♪ ――♪ ――♪
『まいったな……どうしたら、機嫌を直してくれるんだ?』
『ずるくても結構さ。雪歩の機嫌が直るんなら、安いものだ』
―――――――――――――――――――――――
喧嘩も時々はあったよね
泣いてばかりで ごめんなさい
―――――――――――――――――――――――
『……もう、これですれ違いは終わりだ……!』
『俺自身、雪歩達といっしょにいたいんだよ……』
―――――――――――――――――――――――
ささいなすれ違いも大切 ふたり強くなれた
―――――――――――――――――――――――
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