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元スレわたし「人類は衰退し、わたしは疲労困憊なのです」
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>>550
ふがしおいしいです?
ふがしおいしいです?
わたし「タイトルは呪いの面、です」
祖父「ほう、なかなか普通だな」
わたし「そう言わないで下さいよ。これは……わたしが学舎時代に体験した実話なんですが」
祖父「創作だろう」
わたし「どうしてそうやって水を差すんですか。実話というところから創作です」
祖父「すまん。続けてくれ」
わたし「先に言っておきますけど、わたしのホラーセンスの無さを笑わないでくださいよ?」
祖父「笑わん」
わたし「では……」
祖父「ほう、なかなか普通だな」
わたし「そう言わないで下さいよ。これは……わたしが学舎時代に体験した実話なんですが」
祖父「創作だろう」
わたし「どうしてそうやって水を差すんですか。実話というところから創作です」
祖父「すまん。続けてくれ」
わたし「先に言っておきますけど、わたしのホラーセンスの無さを笑わないでくださいよ?」
祖父「笑わん」
わたし「では……」
しかし、わたしちゃんの階段は尋常でないほど恐ろしかったのだ……
みたいな?
みたいな?
これは、わたしが学舎時代に体験した実話です。
学舎には寄宿舎と呼ばれる寮があり、わたし達はそこで生活していました。
寮部屋は通常六人部屋ですが、少子化の影響で生徒数も減り、ついには各個人に個室が与えられるようになります。
わたしの寮生活初日は、それはそれは悲惨なものでした。
誰かの悪戯で部屋に鍵がかけられていたのです。それも、廊下側から鎖で施錠されていたんです。
途方に暮れていると、ふと、扉の下に一枚の紙切れが落ちている事に気付きます。
リドル、です。これを解けば、部屋の鍵を与える、と書かれています。
わたしはリドル(謎解き)を解きながら部屋の鍵を追っていたんですが、次々にリドルを解いても一向に鍵は見つかりませんでした。
その内に夜の帳が下ります。
消灯時間が過ぎても尚、わたしは部屋に入れずにいました。
手元にある手紙は、最後に解いたリドルから得たものです。
『そしてリドルはおしまいへ。解明、おめでとう』
そう、リドルは終わりを告げているのです。
ならばわたしの手元には鍵があるはず。
だって……最初のリドルは、わたしに鍵を渡す為に作られたものである事は明白だったのですから。
祖父「なかなか雰囲気があるじゃないか」
わたし「ここからですよ」
学舎には寄宿舎と呼ばれる寮があり、わたし達はそこで生活していました。
寮部屋は通常六人部屋ですが、少子化の影響で生徒数も減り、ついには各個人に個室が与えられるようになります。
わたしの寮生活初日は、それはそれは悲惨なものでした。
誰かの悪戯で部屋に鍵がかけられていたのです。それも、廊下側から鎖で施錠されていたんです。
途方に暮れていると、ふと、扉の下に一枚の紙切れが落ちている事に気付きます。
リドル、です。これを解けば、部屋の鍵を与える、と書かれています。
わたしはリドル(謎解き)を解きながら部屋の鍵を追っていたんですが、次々にリドルを解いても一向に鍵は見つかりませんでした。
その内に夜の帳が下ります。
消灯時間が過ぎても尚、わたしは部屋に入れずにいました。
手元にある手紙は、最後に解いたリドルから得たものです。
『そしてリドルはおしまいへ。解明、おめでとう』
そう、リドルは終わりを告げているのです。
ならばわたしの手元には鍵があるはず。
だって……最初のリドルは、わたしに鍵を渡す為に作られたものである事は明白だったのですから。
祖父「なかなか雰囲気があるじゃないか」
わたし「ここからですよ」
>>1さんのもちべーしょんがしんぱいです?
>>576
よゆうならはりーあっぷです
よゆうならはりーあっぷです
>>579
おぬしなにものです?
おぬしなにものです?
わたしは考えました。
『そしてリドルはおしまいへ。解明、おめでとう』
これ自体がリドルという説です。
しかし、分からない。ヒントが少なすぎます。
リドルはおしまいへ、という書き方が気になりますが、だからといって答えは見えてこないのです。
さらにさらに途方に暮れていると、薄暗いというか、真っ暗な廊下の奥から何かがやってくる音がします。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ……。
「……ッ」
幼いわたしは、最後の手紙を胸に抱いて音のする方向に視線をやります。
ぜんぜん、なにもみえません。
視覚は役に立たず、代わりに敏感になった聴覚が、その音といやなぐらい鮮明に聞き取ります。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ……。
それは、わたしの視線に気付いたのか……突然、音を止めました。
停止したのか、あるいは……移動手段を変えたのか?
わたしに分かるはずがありませんでした。
『そしてリドルはおしまいへ。解明、おめでとう』
これ自体がリドルという説です。
しかし、分からない。ヒントが少なすぎます。
リドルはおしまいへ、という書き方が気になりますが、だからといって答えは見えてこないのです。
さらにさらに途方に暮れていると、薄暗いというか、真っ暗な廊下の奥から何かがやってくる音がします。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ……。
「……ッ」
幼いわたしは、最後の手紙を胸に抱いて音のする方向に視線をやります。
ぜんぜん、なにもみえません。
視覚は役に立たず、代わりに敏感になった聴覚が、その音といやなぐらい鮮明に聞き取ります。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ……。
それは、わたしの視線に気付いたのか……突然、音を止めました。
停止したのか、あるいは……移動手段を変えたのか?
わたしに分かるはずがありませんでした。
>>582
もともとそうだったきがするです
もともとそうだったきがするです
「ミス……そこで何をしているのかしら」
「きゃっ」
と、突然背後から声。
人の声。それは機械的な先の音とのギャップがあり、むしろ恐怖そのものでした。
恐る恐る振り向くと……!
「消灯時間が過ぎています。早く部屋に戻るように」
そこには見知った顔が。
今朝、わたしをここまで連れてきた寮監さんです。
「鍵がかかっていて、入れないんです」
「おや」
寮監さんが鎖に気付いて首を傾げます。
あれ、今朝も一緒に見ましたよね……?
「では、何か鎖を切る道具を持ってきます。ここで待っているように」
「え、わ、わたしも……」
「あまり動くと、見つかりますよ」
意味深な言葉を残し、寮監さんは去っていきました。
静寂が訪れます。
何の気配もない。
……わたしは不安になり、自分の部屋(のはず)の扉に背を預けます。
鎖の感触が痛かったけれど、背後に壁があるという安心感には変えられません。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ……。
またあの音がします。
ちょっとずつ近付いてきていると、そう感じました。
「きゃっ」
と、突然背後から声。
人の声。それは機械的な先の音とのギャップがあり、むしろ恐怖そのものでした。
恐る恐る振り向くと……!
「消灯時間が過ぎています。早く部屋に戻るように」
そこには見知った顔が。
今朝、わたしをここまで連れてきた寮監さんです。
「鍵がかかっていて、入れないんです」
「おや」
寮監さんが鎖に気付いて首を傾げます。
あれ、今朝も一緒に見ましたよね……?
「では、何か鎖を切る道具を持ってきます。ここで待っているように」
「え、わ、わたしも……」
「あまり動くと、見つかりますよ」
意味深な言葉を残し、寮監さんは去っていきました。
静寂が訪れます。
何の気配もない。
……わたしは不安になり、自分の部屋(のはず)の扉に背を預けます。
鎖の感触が痛かったけれど、背後に壁があるという安心感には変えられません。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ……。
またあの音がします。
ちょっとずつ近付いてきていると、そう感じました。
しばらくして寮監さんが戻ってきます。
結局音の正体は分からぬまま、鎖は呆気なく破壊されました。
「ほら、鍵を落としていますよ」
「……え?」
寮監さんがわたしの足元に落ちていた鍵を拾います。
それは、わたしの寮部屋の鍵でした。
「スペアを持ってきていたのだけれど、意味が無かったですね。鍵の扱いには十分注意するように」
にっこりと微笑んで、寮監さんは慣れた動きで真っ暗な闇に溶けていきます。
さようなら。
鍵が手元に。
……いや、足元に落ちていた?
そんなはずはありません。
わたしはついさっきまで、扉の前に座っていたのです。
立ち上がる時にも何も落ちていない事は確認しましたし、そもそも――そもそも、わたしは鍵なんて預かっていない。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ。
「……く、くる!」
「RYOBO230rデス。違反者を発見、部屋に戻って下さい」
「……」
表紙抜けでした。ぎぃぎぃという音は、寮母ロボットの音だったのです。
「お掃除中ですか?」
「ハイ、今朝も掃除をさせていただきました」
「紙、落ちてましたよ、これ」
「……落ちておりませんでしたが?」
え?
「今朝は、この廊下にずっとイマシタ。ゴミはありませんでした。オヤスミナサイ、ミス……」
……今朝は、紙が落ちていなかった。
結局音の正体は分からぬまま、鎖は呆気なく破壊されました。
「ほら、鍵を落としていますよ」
「……え?」
寮監さんがわたしの足元に落ちていた鍵を拾います。
それは、わたしの寮部屋の鍵でした。
「スペアを持ってきていたのだけれど、意味が無かったですね。鍵の扱いには十分注意するように」
にっこりと微笑んで、寮監さんは慣れた動きで真っ暗な闇に溶けていきます。
さようなら。
鍵が手元に。
……いや、足元に落ちていた?
そんなはずはありません。
わたしはついさっきまで、扉の前に座っていたのです。
立ち上がる時にも何も落ちていない事は確認しましたし、そもそも――そもそも、わたしは鍵なんて預かっていない。
ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ、ぎぃ。
「……く、くる!」
「RYOBO230rデス。違反者を発見、部屋に戻って下さい」
「……」
表紙抜けでした。ぎぃぎぃという音は、寮母ロボットの音だったのです。
「お掃除中ですか?」
「ハイ、今朝も掃除をさせていただきました」
「紙、落ちてましたよ、これ」
「……落ちておりませんでしたが?」
え?
「今朝は、この廊下にずっとイマシタ。ゴミはありませんでした。オヤスミナサイ、ミス……」
……今朝は、紙が落ちていなかった。
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