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元スレ恒一「僕たちに」 鳴 「明日はない」
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恒一「……警察、じゃないね」
鳴 「訓練されたプロの動き。体格的に見て、日本人じゃない」
急ごしらえでも、監視用カメラは役に立ってくれた。玄関口や裏口、あえて開けておいた侵入経路に仕掛けた目。
私たちの前のモニターに、複数の人影が写っている。
見るからに動きやすそうな暗い色の服と、黒の目出し帽。脇に抱えているのは、黒い――銃。
恒一「となると、赤沢家お抱えの私設軍隊か。予想どおり投入してきたね」
鳴 「かなり本格的な装備。はっきり言って勝ち目はないわ」
恒一「目的は僕たちの確保かな?」
鳴 「多分恒一くんを人質にして、私に呪いを解除させるつもり。私を殺したら、赤沢さん自身が解放されない」
恒一「となると、僕は相当酷い目に遭わされそうだなあ。怖いから想像しないでおこう」
鳴 「杉浦さんたちはどうしてたの?」
恒一「視聴覚室で勅使河原と風見に説明してたよ。不幸自慢みたいな心理なのかな?」
鳴 「訓練されたプロの動き。体格的に見て、日本人じゃない」
急ごしらえでも、監視用カメラは役に立ってくれた。玄関口や裏口、あえて開けておいた侵入経路に仕掛けた目。
私たちの前のモニターに、複数の人影が写っている。
見るからに動きやすそうな暗い色の服と、黒の目出し帽。脇に抱えているのは、黒い――銃。
恒一「となると、赤沢家お抱えの私設軍隊か。予想どおり投入してきたね」
鳴 「かなり本格的な装備。はっきり言って勝ち目はないわ」
恒一「目的は僕たちの確保かな?」
鳴 「多分恒一くんを人質にして、私に呪いを解除させるつもり。私を殺したら、赤沢さん自身が解放されない」
恒一「となると、僕は相当酷い目に遭わされそうだなあ。怖いから想像しないでおこう」
鳴 「杉浦さんたちはどうしてたの?」
恒一「視聴覚室で勅使河原と風見に説明してたよ。不幸自慢みたいな心理なのかな?」
鳴 「これから先はもっと不幸なのにね」クスクス
恒一「ダビングしたビデオをもうバラ撒いたんでしょ? えげつないなあ」
鳴 「これで、学校中の男子が杉浦さんたちに『協力』してくれる。助けてあげただけ」
恒一「物は言い様だね。望月を犯してくれる女子が出てくれればいいけど」
鳴 「あの顔立ちだから、苛めたいと思ってる女子は実は結構いる」
恒一「え、そうなの?」
鳴 「前に藤巻さんと多々良さん、江藤さんがそんな話を女子トイレでしていた」
恒一「うーん、見てみたいけど時間切れだね」
恒一「ダビングしたビデオをもうバラ撒いたんでしょ? えげつないなあ」
鳴 「これで、学校中の男子が杉浦さんたちに『協力』してくれる。助けてあげただけ」
恒一「物は言い様だね。望月を犯してくれる女子が出てくれればいいけど」
鳴 「あの顔立ちだから、苛めたいと思ってる女子は実は結構いる」
恒一「え、そうなの?」
鳴 「前に藤巻さんと多々良さん、江藤さんがそんな話を女子トイレでしていた」
恒一「うーん、見てみたいけど時間切れだね」
鳴 「始めましょう。トラップくん一号、作動」
恒一「了解」
恒一くんが手元のリモコンを操作すると、複数のモニターの画面が突然噴出した白い煙で隠れた。
遠隔操作で消火器を噴射しただけの事だけど、画面の中の侵入者たちは慌てふためいている。
中学生二人に抵抗されるなんて、想定外だろう。
鳴 「間を置かず、トラップくん二号も発進」
画面の中で、人体模型と骨格標本が踊る。天井に貼り付けて、スイッチ一つでテグスでぶら下がるというだけ。
でも、白煙で視界が悪い中で人型が動くとなれば。
ガガガガッ! パンパンパン!
恒一「撃ったね。音声なしなのに、直接聞こえてきた」
鳴 「そんな勢いで弾をバラ撒くなんて、捕まえる気がないのかしら」
恒一「あ、通信してる。多分上司に怒られてるんだろうね」
鳴 「命よりも指示が優先。宮仕えの辛いところ」
恒一「了解」
恒一くんが手元のリモコンを操作すると、複数のモニターの画面が突然噴出した白い煙で隠れた。
遠隔操作で消火器を噴射しただけの事だけど、画面の中の侵入者たちは慌てふためいている。
中学生二人に抵抗されるなんて、想定外だろう。
鳴 「間を置かず、トラップくん二号も発進」
画面の中で、人体模型と骨格標本が踊る。天井に貼り付けて、スイッチ一つでテグスでぶら下がるというだけ。
でも、白煙で視界が悪い中で人型が動くとなれば。
ガガガガッ! パンパンパン!
恒一「撃ったね。音声なしなのに、直接聞こえてきた」
鳴 「そんな勢いで弾をバラ撒くなんて、捕まえる気がないのかしら」
恒一「あ、通信してる。多分上司に怒られてるんだろうね」
鳴 「命よりも指示が優先。宮仕えの辛いところ」
恒一「とは言っても、実際に仲間が死んだりしたらその限りではいられないだろうね?」
鳴 「そう願いたいわ。じゃあトラップくん三号」
恒一「起爆」
侵入者たちが階段に近付いてきたところで、手作り対人地雷が弾ける。ガラス片を
ぎっしり詰め込んだクッキー缶が吹き飛び、数人が一度に薙ぎ倒された。火薬の量が多かったかもしれない。
恒一「さすがに防弾チョッキ相手だと効果が薄いかな?」
鳴 「人体の急所は胴体だけじゃない」
画面の中は、音は伝わってこないけど大騒ぎだった。赤い血がそこら中に飛び散り、顔や足を手で抑えている者が殆ど。
その中に、倒れたまま動かない者がいた。周りの者が駆け寄って肩を揺すっても、反応らしい反応をしていない。
恒一「……どう見る?」
鳴 「……首に大きいのが刺さってる。あれは助からない」
恒一「そう。じゃ、そろそろ準備しようか」
鳴 「そう願いたいわ。じゃあトラップくん三号」
恒一「起爆」
侵入者たちが階段に近付いてきたところで、手作り対人地雷が弾ける。ガラス片を
ぎっしり詰め込んだクッキー缶が吹き飛び、数人が一度に薙ぎ倒された。火薬の量が多かったかもしれない。
恒一「さすがに防弾チョッキ相手だと効果が薄いかな?」
鳴 「人体の急所は胴体だけじゃない」
画面の中は、音は伝わってこないけど大騒ぎだった。赤い血がそこら中に飛び散り、顔や足を手で抑えている者が殆ど。
その中に、倒れたまま動かない者がいた。周りの者が駆け寄って肩を揺すっても、反応らしい反応をしていない。
恒一「……どう見る?」
鳴 「……首に大きいのが刺さってる。あれは助からない」
恒一「そう。じゃ、そろそろ準備しようか」
シャワーを浴びたかったけど、さすがにそんな贅沢が言える状況じゃない。ウェットティッシュと清潔なバスタオルで、
手早く体を拭いて身支度を整える。制服をきちんと着て、髪も梳かす。左目の眼帯も、新品に替える。
今の時点での、出来る限りのおめかし。私たちはこれから、二人で遠くに出かけるのだ。
恒一「うん、やっぱり鳴は綺麗だね」
鳴 「恒一くんも、素敵」
恒一「鳴。怖い?」
鳴 「いいえ、少しも。一人じゃないから」
恒一「ふふっ」
私の右手と、恒一くんの左手。しっかりと絡めるように握り合って、舌を絡めるように口付けて。
繋いでいない方の手で、ポケットの中の長方形の箱を握る。きっと、恒一くんも同じようにしている。
近付いてくる無粋な足音を聞きながら、箱の上についている小さなスイッチを強く握り込む。
恒一「何しろ仲間がやられてるんだし、僕たちが抵抗する素振りを見せれば」
鳴 「きっと容赦なく撃ってくる。私たちの期待どおりにしてくれるはず」
二つ向こうの部屋。そして、隣の部屋。怒りと焦りを感じさせながら、足音は大きくなる。
もう一度――これが最後と、私も恒一くんも理解している――小さく、唇を触れ合わせるだけのキスを交わして、
私たちは部屋の扉に向き直る。
鍵もかけていない、ただの板切れのような扉が蹴破られ、銃を持った男たちが三人――いや、五人。踏み込んでくる。
彼らに向かって、私と恒一くんは、ポケットの中の手を素早く彼らに向かって構える。
手早く体を拭いて身支度を整える。制服をきちんと着て、髪も梳かす。左目の眼帯も、新品に替える。
今の時点での、出来る限りのおめかし。私たちはこれから、二人で遠くに出かけるのだ。
恒一「うん、やっぱり鳴は綺麗だね」
鳴 「恒一くんも、素敵」
恒一「鳴。怖い?」
鳴 「いいえ、少しも。一人じゃないから」
恒一「ふふっ」
私の右手と、恒一くんの左手。しっかりと絡めるように握り合って、舌を絡めるように口付けて。
繋いでいない方の手で、ポケットの中の長方形の箱を握る。きっと、恒一くんも同じようにしている。
近付いてくる無粋な足音を聞きながら、箱の上についている小さなスイッチを強く握り込む。
恒一「何しろ仲間がやられてるんだし、僕たちが抵抗する素振りを見せれば」
鳴 「きっと容赦なく撃ってくる。私たちの期待どおりにしてくれるはず」
二つ向こうの部屋。そして、隣の部屋。怒りと焦りを感じさせながら、足音は大きくなる。
もう一度――これが最後と、私も恒一くんも理解している――小さく、唇を触れ合わせるだけのキスを交わして、
私たちは部屋の扉に向き直る。
鍵もかけていない、ただの板切れのような扉が蹴破られ、銃を持った男たちが三人――いや、五人。踏み込んでくる。
彼らに向かって、私と恒一くんは、ポケットの中の手を素早く彼らに向かって構える。
彼らは、優秀だった。銃を向けられたら撃てと、教育を受けている。予想したとおり、ここまでに仕掛けられていた罠が彼らを刺激して、
冷静な判断力を失わせてくれていた。私たちが持っている物が何なのかも確認せず、私たちの動作だけで、取る行動を決めた。
全身を同時に、無数の小さな熱い塊で貫かれた。想像していたよりもかなり痛いけど、これはしょうがない。
銃で撃たれる痛みなんて、例える材料が見つからなかった。
全身から抜けそうになる力を、恒一くんと繋いでいる右手だけに集めて、彼の手を強く握り直す。
恒一くんも、同じように私の手を握ってくれた。
物を持っていられないほどに脱力した左手からは、黒い長方形の箱が飛んでいく。恒一くんの右手からも、飛んでいく。
私たちが押し込んだスイッチが、押さえを失って飛び出す。
それが、最後のトラップ。私たちの死で起動する、デス・スイッチ。
手を繋いだまま床に倒れるよりも早く。
鼓膜が破れるほどの轟音が、部屋を――いや、建物を包み込む。
冷静な判断力を失わせてくれていた。私たちが持っている物が何なのかも確認せず、私たちの動作だけで、取る行動を決めた。
全身を同時に、無数の小さな熱い塊で貫かれた。想像していたよりもかなり痛いけど、これはしょうがない。
銃で撃たれる痛みなんて、例える材料が見つからなかった。
全身から抜けそうになる力を、恒一くんと繋いでいる右手だけに集めて、彼の手を強く握り直す。
恒一くんも、同じように私の手を握ってくれた。
物を持っていられないほどに脱力した左手からは、黒い長方形の箱が飛んでいく。恒一くんの右手からも、飛んでいく。
私たちが押し込んだスイッチが、押さえを失って飛び出す。
それが、最後のトラップ。私たちの死で起動する、デス・スイッチ。
手を繋いだまま床に倒れるよりも早く。
鼓膜が破れるほどの轟音が、部屋を――いや、建物を包み込む。
私の隣に、恒一くんが横たわっている。小さく咳をするたびに、血の塊が口からこぼれる。二人とも、制服が穴だらけの血まみれだった。
地獄とはこんな場所かと思うほどに、空気が熱い。侵入者たちは千切れ飛んでいて、皮肉な事に人の形を残しているのは、
散々に撃たれた私たちだけだった。
デス・スイッチの仕掛けは、建物中に仕掛けた爆薬の同時起爆。智香さんのお客の米軍関係者から横流ししてもらった物を、
惜しみなく使わせてもらった。もうじき私たちも炎に包まれて、倒壊に巻き込まれるだろう。
恒一「め、い……」
鳴 「……うん……」
恒一「結末は、ちょっと、違う……演出だけど」
恒一「ご希望に、添えた、かな?」
鳴 「これ以上なんて、ない」
恒一「そう……なら、良かった」
血に汚れた口の端を上げて、恒一くんが微笑んだ。私たちは、まだ手を繋いだままでいる。これからも、ずっと。
地獄とはこんな場所かと思うほどに、空気が熱い。侵入者たちは千切れ飛んでいて、皮肉な事に人の形を残しているのは、
散々に撃たれた私たちだけだった。
デス・スイッチの仕掛けは、建物中に仕掛けた爆薬の同時起爆。智香さんのお客の米軍関係者から横流ししてもらった物を、
惜しみなく使わせてもらった。もうじき私たちも炎に包まれて、倒壊に巻き込まれるだろう。
恒一「め、い……」
鳴 「……うん……」
恒一「結末は、ちょっと、違う……演出だけど」
恒一「ご希望に、添えた、かな?」
鳴 「これ以上なんて、ない」
恒一「そう……なら、良かった」
血に汚れた口の端を上げて、恒一くんが微笑んだ。私たちは、まだ手を繋いだままでいる。これからも、ずっと。
恒一「昔、見た」
鳴 「あの、映画みたいに」
恒一「僕たちに」
鳴 「明日はない」
私たちは、同時に目を閉じた。
end
鳴 「あの、映画みたいに」
恒一「僕たちに」
鳴 「明日はない」
私たちは、同時に目を閉じた。
end
三年くらい前にこんな感じのやつ携帯小説で見たわ
vipperてこんなんみて喜んでるのかなるほど
vipperてこんなんみて喜んでるのかなるほど
お疲れ様でした
クライマックスへの疾走感が素晴らしかった
とても面白かったよ
クライマックスへの疾走感が素晴らしかった
とても面白かったよ
支援してくれた人たち本当にありがとう。朝方に一度抜けちゃって申し訳ない
読んでくれた人は分かってると思うけど俺が言いたいのは
①いじめ、カッコ悪い
②仲良き事は美しき哉
③何事もほどほどに
って事だ
分かるよな?
読んでくれた人は分かってると思うけど俺が言いたいのは
①いじめ、カッコ悪い
②仲良き事は美しき哉
③何事もほどほどに
って事だ
分かるよな?
原作オマージュで三神先生か望月姉が裏切るかと思った
おつかれ
おつかれ
>>385
あんたに、幸いあれ
あんたに、幸いあれ
まだ読んでないから分かんないんだけどこれってキャラアンチの自己満足SS?
>>388
小椋ちゃんとこういっちゃんがラブラブエッチするのも書けや
小椋ちゃんとこういっちゃんがラブラブエッチするのも書けや
>>388
次は女キャラ全員性奴隷にする話書いてくれ
次は女キャラ全員性奴隷にする話書いてくれ
鳴ちゃんが赤沢さんに「イキながら排卵しろ」って命令するとこ見たかったな
で、恒一くんが「犬の精子と人の卵子でも受精するからね」とか言って赤沢さん発狂
裂傷や雑菌なんかで腫れた膣の違和感のを、着床して犬の子供を妊娠したと思って精神崩壊、的な
で、恒一くんが「犬の精子と人の卵子でも受精するからね」とか言って赤沢さん発狂
裂傷や雑菌なんかで腫れた膣の違和感のを、着床して犬の子供を妊娠したと思って精神崩壊、的な
だよなー自分で書いといてなんだけどこんだけ鳴ちゃんマンセーだとさすがに引くわwww
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