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    元スレ古畑「another……?」

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    201 = 196 :

     教室

     ガラッ シーン...

    古畑「……あれぇ?」

    久保寺「古畑君、病院での用事は済みましたか?」

    古畑「あぁ、どうも先生。あの、みなさんはどちらに……」

    久保寺「古畑君、桜木さんのことは残念でした。ですが、あまりくよくよしてもいられない」

    久保寺「みんなで頑張って乗り越えていくしかない。そのためには、君の協力も必要です」

    久保寺「クラスの決めごとには必ず従うようにしてください。いいですね」

     タン、タン...

    古畑「……」

    202 = 128 :

    早い段階で二人目を作ってきたな

    203 = 196 :

     翌日 教室

    古畑「おはよう」

    久井「っ!」フイッ

    古畑「?」チラッ

    望月「!」フイッ

    古畑「……」

     廊下

    古畑「勅使河原君、ちょっと……」

    勅使河原「あっ……」フイッ

    勅使河原「すまねえ……」

     スタスタ...

    古畑「なるほどぉ……」グリグリ

    205 = 196 :

     授業中

    古畑「……」ナデナデ

    望月「……」プルプル

    古畑「……」ワシャワシャ

    望月「せ、先生、トイレに行ってきますっ」ガタッ

    古畑「くっくっく」ニヤニヤ

    赤沢「……」イライラ

    206 :

    わーい待ってたよー

    208 :

    気体

    209 = 196 :

     トイレ

     ガチャッ

    古畑「……」ポンポン

    勅使河原「うわっ!?」

    古畑「……」ニヤニヤ テクテク

     掃除用具入れ

     ガチャッ

    古畑「……」ジロッ

    小椋「ひいっ!?」ビクッ

    綾野「あっ、あ……」ガクガク

    古畑「……」ニヤニヤ スタスタ

     中庭

    古畑「zzz」スヤスヤ

    金木「……よそ、いこうか」

    松井「そうだね……」

    210 = 196 :

     女子更衣室

    古畑「ここは……やめておいたほうがいいか」

    見崎「……」ジロッ

    古畑「あぁ、見崎さん。お探ししていましたぁ」

    見崎「……いいの? 話しかけても」

    古畑「んっふっふ、実はですねえ、どうやらお仲間になれたようでして」

    見崎「えっ……そう、そう来たんだ」

    古畑「え~恐らくたとえ<いないもの>に対して声をかける者がいようと」

    古畑「そいつを<いないもの>に加えれば対策は続行されると考えたのでしょう。理解できる話です」

    見崎「……でも無駄でしょうね。一度始まった災厄は、その程度では止めようがない」

    古畑「データからも裏付けが取れています。ですが耳は傾けていただけないでしょうねえ。しばらくはこのまま耐えるしかない」

    古畑「私としてはあなたがいるだけでもずいぶん楽ですが。お互い頑張りましょう」

    見崎「……そうね」

    211 :

    ドラマってまず犯行を観せてからそれを古畑が解くって手法だったっけ

    212 = 196 :

     屋上

    見崎「そう。お父さんがこの学校の出身だったんだ」モグモグ

    古畑「どうやら3組の生徒だったようですが、無事卒業は出来たそうで」モグモグ

    古畑「ただ、妹の怜子さんもまたここの出身ですから、よもやということがあるかもしれません」

    見崎「……ひどい話ね。死因は?」

    古畑「母の話ではアメリカへ帰ったとかなんとか。幼い子への方便だったんでしょうね。はじめから信じていませんが」

    見崎「そっか。知ってたのかな? お母さん、夜見山のこと」

    古畑「どうでしょうねえ。知っていたなら、あの家に迷惑をかけてまで寄越さなかったとは思いますが」

    213 = 208 :

    >>211
    それであってる

    214 :

    トリビアの八嶋さんだっけ?
    あの人たまに出るけど古畑より早く犯人知るんだよな

    215 = 196 :

    古畑「改めてうかがいますが、見崎さんはどうした経緯で今のご家族に?」

    見崎「……霧果には子供が出来なくてね。そんな時、私の本当の両親が気を遣って、養子に出したらしいの」

    見崎「もっともこの話は未咲から聞いた。霧果にそのことを伝えると、今までになく慌てていたわ」

    見崎「私が未咲と会うだけでも、そんなによく思っていなかったみたい」

    見崎「その割には、私にはほとんど手をかけずに人形ばかり作っているけれど」

    見崎「お父さんも、大して違いはないわ。ドイツかどこかに行って、たまに日本に帰ってきて」

    見崎「形ばかりの家族サービスをするばかり……こんなこと、古畑君に言っても困るだろうけど」

    古畑「……」モグモグ

    216 = 128 :

    >>211
    犯行とは言わなくても玲子さん死亡のシーンは提示してるけどね

    母親じゃなくて父親が夜見山出身なのは何か意味があるのかな?

    217 = 196 :


    古畑「私が何か言っても仕方ないとはわかっています。何より一番悩んでいるのは見崎さんのはずですから」

    古畑「どんなことを言っても、きっととうの昔にお考えになっていることばかりでしょう」

    古畑「ただ、いまだ見崎さんが悩んでいるということだけはわかります。どっちにつけば良いかと迷っていることもまた」

    古畑「それは当たり前のことであって、そうしたためらいが無ければ嘘だと思います」

    古畑「心というものは状況に応じて揺れ動くものですから。そしてそれは万人に当てはまることです」

    古畑「変わらない愛情というのもないと思いますが、最初から悪意しか持っておらずそれを変えようがない、というのもありえない」

    古畑「大事なのは他人のそうした心をわかってあげた上で接することであると考えております」

    見崎「……そうね」

    218 :

    嫌がらせわろたw

    219 :

    古畑系SS好きだからありがたい

    220 = 196 :

     キーンコーンカーンコーン

    見崎「授業に出る?」

    古畑「いえ。この際ですし災厄の調査にフル活用しようかと」

    見崎「そのほうが良いかもね。授業の時の顔と、災厄の時の顔がまるっきり違うもの」

    古畑「ふふふ、では第二図書室にでも向かいましょうか」スクッ

    見崎「ええ」スクッ

    222 = 193 :

    支援しときますね

    223 :

    しかしこのペース・・・
    完結できるのか?

    224 = 196 :

    古畑「えー、ところで、災厄のことはどういった経緯で伝わってくるんでしょうか? 担任の教師から?」

    見崎「3組に上がると、『申し送りの会』っていうのが開かれるの。卒業生と在校生が懇談会めいた体裁で集まって」

    見崎「けれどそこで伝えられるのは、災厄と現象の実態、そしてその対処法」

    見崎「そして<ある年>か<ない年>かを確認した後、<いないもの>が相談の末に決められる」

    古畑「ん~? とすると……」

    見崎「どうしたの?」

    古畑「ああいえ、続けてかまいません。あとでお話ししますし」

    225 = 128 :

    >>217
    なる、古畑のパーソナル情報なんて覚えて無かったな…

    226 :

    全部フルボイスで脳内再生しようと思ったら脳みそが過負荷でぶっ壊れた

    227 = 196 :

    見崎「<ある年>か<ない年>かを判定するためには、机が足りているかどうかで判断するのは知ってるよね」

    見崎「今年は机が過不足なく揃っていた」

    古畑「あれ、ではどうして」

    見崎「けれど、ちょっとした事態、具体的に言えばあなたの転校で、話が変わってきた」

    古畑「……私が<もう一人>じゃないかと思われた、と」

    見崎「そうね。転校生が来たらどう扱うかは、マニュアル化してなかったみたい。だから細心の注意を、ってことで」

    見崎「でもあなたは死者じゃないわ。そのことは請け合う」

    古畑「どうしてまた?」

    見崎「……これもその内わかると思う。ともかく、こんなところかしらね」

    古畑「ん~、なにはともあれありがとうございます。ですが、そうすると引っかかることがありますねえ」

    古畑「詳しく言いますと、災厄がぱたっと止まったと思しき年があるんですよ。<いないもの>の対策もない頃に」

    古畑「そこで何かの対策が取られていたかもしれないのに、それが伝わっていなかった。うーん……」

    228 = 173 :

    し」

    229 = 196 :

    見崎「……現象のせい、かしら」

    古畑「わかりません。ともかく記録をお見せします」

     第二図書室

    千曳「やあ……そうか、君もまた」

    古畑「ん~なかなか鋭いですねえ、ええと千曳先生と仰いましたか?」

    千曳「先生はやめてくれたまえ。それはもう、廃業したようなものだから」

    見崎「千曳さんはね、今は司書をしているけれど、元はと言えばこの学校の教師だったの。しかも、26年前の……」

    古畑「そうでしたか、お察しします」

    千曳「やめたのはその後だがね。次々と重なっていく災厄の連鎖に、恐れをなしてしまったんだ」

    千曳「形としては逃げているようなものだが、それでもこうしてここに残ることによって君達の手伝いを出来ればと思っている」

    古畑「十分すぎるほどの尽力です。えー、では早速なんですが、過去の記録を調べたいもので」

    古畑「1983年、15年前の記録を……」

    千曳「15年前……ふん、ちょっと待っていてくれたまえ」

    231 = 196 :

    千曳「……ん? 15年前と言うと、怜子君が卒業した年だったな」ガサゴソ

    見崎「……もしかしたら古畑君のお父さん、三神先生のお兄さんもそこで」

    千曳「……なるほど。しかし、古畑ねえ」

    古畑「面倒な話ですが、近頃母が再婚したもので」

    千曳「……それはまた。ん、となると三神か。うん、確かに似ているよ、君は」

    古畑「それはともかく記録の方を」

    千曳「うん。15年前、確かに8月にぱったりと死者が途絶えている。しかし、何故見落としていたのだか……」ペラッ

    見崎「死者は一月に一人が基本だけど、終わる月はまちまちだったはず」

    古畑「ん~しかし8月に止まるというのはあまりに速過ぎるんです」

    古畑「そこでなにかがあったはずなんですが、恐らくそうした痕跡もまた、消されてしまっているのでしょう」

    千曳「覚えていないということはそういうことなのだろうな……恐らく記録を調べても、さして得られるものはない、か」

    千曳「となると、誰かの記憶に訴えるしかない。私が三神先生に問いただしてみるほかないか」

    古畑「そうしていただけると助かります」

    232 = 196 :

    古畑「えー、ところでなんですが、26年前の状況を、差し支えなければ教えていただきたいのですが」

    千曳「……誰にも悪意はなかったんだ。ひょんなところから出た言葉に対して、善意でもって応える」

    千曳「もちろん疑問を持った生徒もいたがね。私としては、絵空事が実現出来る可能性の方に賭けたかった」

    千曳「生徒のみならず、私の今後の糧にもなるだろう、との算段でね。だが、あまりに甘い見積もりだった」

    古畑「そんな、千曳さんには責任はございません」

    千曳「そう許してくれる上であえて言えば、もう始まりがどうこうの問題ではないと思うんだ」

    234 = 196 :

    千曳「一つのたとえを用いれば、なんの意図もなしに積もった雪があるとしよう。そこで雪玉が出来る」

    千曳「雪玉は転がり、勢いに任せるあまりあらゆるものを取りこみ大きくなって、最早対処のしようがなくなってしまう」

    千曳「ここでいうあらゆるものとは、ひょっとすると恨みつらみなのではないかと考えている」

    千曳「3組で亡くなった生徒達の、ね」

    古畑「ん~もっともな解釈だとは思います。しかし、実に好ましくない解釈だ」

    千曳「……そうだね。そう解釈してしまうことで、恨みに対して恨みを加えることとなる」

    古畑「それどころか、そもそも災厄が怨念の集合体であるとさえ考えてはならないと思います」

    古畑「あくまで死者は死者であって、災厄とは切り離すべき、哀れな被害者です」

    古畑「彼らは何も語りません。無言の存在です。無力の存在です。だからこそ我々は彼らを守らなければならない」

    古畑「そのためには、災厄を感情もへたっくれもない単なる現象と考えた上で、それを断固として消し去るしかないのです」

    千曳「……君の言うとおりだ。面目ないな、教師とあろうものが」

    千曳「……しかしだね、古畑君。その意見を踏まえてもなお、訊きたいことがある」

    千曳「君は死を覚悟してまで、我々の理解を絶したとんでもない存在を食い止めようとするのか?」

    古畑「はい」コクリ

    235 :

    稀代の1がいるスレと聞いて

    236 :

    しえん

    237 = 196 :

    千曳「……」ジッ

    古畑「……」ニヤッ

    千曳「……よかろう。ここは好きに使うがいい。どちらにせよ誰も来ないから、下校時間まで使い放題だ」

    千曳「うん、そうだ。三神先生だけでなく他の卒業生に連絡を取ってみたら、手がかりがつかめるかもしれないな」

    千曳「注意を要することだから、彼らに対する聞きこみも、私が手を尽くしてあげよう」

    古畑「ありがとうございます」ペコリ

    見崎「……」

    238 = 196 :

     帰り道

    見崎「……」テクテク ピタッ

    古畑「?」クルッ

    見崎「……私にね、これから死ぬ人がわかる、って言ったら、古畑君は信じてくれる?」

    古畑「唐突な話ですねえ、んふふふ。んん~、あいにくそうしたことに造詣はありません」

    古畑「ただし、以前も申しましたが、検討を重ねた末に信じざるを得ないのならば私は信じることにしております」

    見崎「……そう。まあ、冗談なんだけどね。そういえば古畑君って、女子には敬語だよね。どうして?」

    古畑「あっはっは、なんと申しましょうかぁ」

    見崎「シャーロック・ホームズの流儀なの?」

    古畑「いやぁ、そんな大層なものではありません。単に照れくさいだけです、くっくっく」

    古畑「もっともホームズは女嫌いではありますが、英国紳士らしい態度は欠かさない人でしたぁ」

    古畑「しかしあまりに悪しざまに女性を罵るもので、しかもワトスン君との付き合いが長いものですから」

    古畑「そのぉ、下世話な噂が色々と立っておりまして、えっへっへ」

    見崎「……そっか」

    239 = 196 :

     三神宅

    「……」

    古畑「怜子さん、ちょっとよろしいでしょうか……」

    「……手短になら、いいわ」

    古畑「では端的に。15年前のこと、覚えている範囲でいいのでお教えいただけないでしょうか」

    「千曳さんにも訊かれたけれど、そっか、任三郎君が……」

    「……ごめんなさい。何も遠慮して、とかそういうのでもなく、上手く思い出せないの」

    「……止まった、のかしら、ある時期を境に死者が、出なくなったような……」ズキズキ

    古畑「記録によると8月を境に止まったと見られます。8月に、なにか?」

    「8月……? ううん、どこかに行ったような……」ズキズキ

    「いや、行かなかった? うう……」ズキズキ

    古畑「……怜子さんの助けが必要なんです」ジッ

    240 :

    中学生って書いてあるのに田村正和でしか脳内再生されない

    241 :

    はいはいさるよけさるよけ

    242 = 196 :

    レーちゃん「レーチャン、レーチャン!」

    「っ!」ズキッ

    「……ごめんね、任三郎君。私には、よくわからない」ダッ

    古畑「あっ……」

     タッタッ... ガチャッバタンッ

    祖母「どうしたの、任三郎ちゃん」

    レーちゃん「ドーシテドーシテ」

    祖父「怜子も可哀想になあ……葬式はもう堪忍、堪忍だ……」

    古畑「……」

    243 = 218 :

    時系列はあまり気にしない方がよさそうだな

    244 :

    いえ~い

    245 = 128 :

    古畑だからその辺早い段階で気が付いたって言える
    まぁ、二人目の居ないモノは早い感じだけど故意に鳴と接触してるからとも言えるし

    246 = 196 :

     翌朝

     プルルルル... プルルルル...

    古畑「うーん」ゴロン

     プルルルル... プルルルル...

    古畑「うるさいなぁ、もうっ」ピッ

    古畑「……ふぅ」スゥ スゥ

     プルルルル... プルルルル...

    古畑「そういや消したらいるってわかるんだっけな……」

    248 = 196 :

    古畑「はい、もしもし?」

    古畑母「ちょっと、酷いじゃない任三郎ちゃん! お母さんがせっかく電話してあげたっていうのにぃ」

    古畑「一ヵ月電話寄越さない母親の気紛れな電話になんで感謝しないといけないの」

    古畑母「ごめんねえ、ちょっとこっちも色々と忙しくて。もっとも、あの人とは順調なんだけど」

    古畑「あっそ。それじゃあ」

    古畑母「ああんちょっと待ってよ、あの人ね、実は子供がいるらしくて。任三郎ちゃんにお兄さんが出来るかもしれないの」

    古畑「……そう。あっ、そういえば。お父さんのことなんだけどさ」

    古畑母「なぁに? お父さんは良い人よ、来たいならいますぐこっちに来なさい。あっ、でもパスポートとかないかぁ」

    古畑「そうじゃなくて、昔の……」

    古畑母「そっちも大変でしょ、お義父さんボケちゃったって聞いたし、お義母さんも介護で大変そうよねえ」

    古畑母「後はぁ……ま、いっか、それじゃね、任三郎ちゃん。いつでもいらっしゃい」

     ガチャッ ツーツーツー

    古畑「……」カリカリ

    249 = 196 :

    「あっ、任三郎君……」

    古畑「おはようございます。昨日は失礼しました。話を急ぐあまりそちらの事情を考えず」

    「……ううん。いいのよ、ふがいないのは私なんだから。ごめんね、本当に」

    「でもどうしようもない。任三郎君のことも、クラスのことも、何とかしてあげるべきなんだけど……」

    古畑「それは皆が思っていることです。抱え込んでも仕方ありません」

    「……ところで、さっきの電話は、お母さんから?」

    古畑「そうですが」

    「そう……大変よね。こういう時、私が任三郎君の支えになるべきなんだけど、でも……」

    「……先に、学校に行ってるわ。任三郎君も、事情はわかるけどあまり授業を抜け出さないようにね」

     スタスタ... ガラッ ピシャッ

    古畑「……」

    祖母「任三郎ちゃん、どうしたの、こんなところに突っ立って。朝ごはん、出来てるわ。食べなさい」

    古畑「わかりました」コクリ


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