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    元スレほむら「だからあなたのことなんか嫌いよ……鹿目まどか」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - シリアス + - 美樹さやか + - + - 魔法少女まどか☆マギカ + - 鹿目まどか + - 黒ほむら + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :


               ____
      .ni 7      /ノ   ヽ\   
    l^l | | l ,/)   / /゚ヽ  /゚ヾ\      .n
    ', U ! レ' / /   ⌒   ⌒  \   l^l.| | /)
    /    〈 |  (____人__)  |   | U レ'//)
         ヽ\    |lr┬-l|   /  ノ    /
     /´ ̄ ̄ノ    ゙=ニ二"   \rニ     |

    4 = 1 :

    >>3

               ____
      .ni 7      /ノ   ヽ\   書いて下さい
    l^l | | l ,/)   / /゚ヽ  /゚ヾ\      .n
    ', U ! レ' / /   ⌒   ⌒  \   l^l.| | /)
    /    〈 |  (____人__)  |   | U レ'//)
         ヽ\    |lr┬-l|   /  ノ    /
     /´ ̄ ̄ノ    ゙=ニ二"   \rニ     |

    5 :

    じゃあ私マミさんのところ行くね

    6 = 3 :

    ほむら「くっ……」

    マミの拘束魔法によって、魔女の結界内に拘束されてどれくらい経っただろうか。
    彼女の拘束魔法は、きつくもなく緩くもなく、程良い力加減でわたしを宙にぶら下げていた。

    ほむら「マミっ……絶対に、油断しないでっ……!」

    マミはまどかと一緒に奥へと向かって行った。恐らく、今のマミはまどかが契約してくれると約束して、浮かれているはずだ。
    ここの魔女はまずい。今までの世界でも、高確率でマミはこの魔女にやられている。
    今回も、浮かれて油断していたら……!

    ~~~

    マミ「ティロ・フィナーレ!!」

    召喚した大砲から、高威力攻撃を仕掛ける。拘束魔法によって縛りあげた魔女に直撃。
    これで、倒した。―――そう思っていた。

    7 = 3 :

    マミ「……え?」

    何が起きたのか、理解が遅れる。
    攻撃が直撃した魔女の小柄な体から、新しい体が這い出て来た。
    そいつは、猛スピードでわたしの目前へと迫る。

    まどか「マミさんっ!!」
    さやか「っ……!!」

    わたしの目前で、その口を大きく開く。それでも、わたしには何が起こっているのか、理解出来ていなかった。
    いや、理解は出来ていた。ただ、目前に迫った死に、体の反応が追いつかなかった、というだけの話だ。

    マミ(わたし……死ぬ……の……?)

    ようやくそこまで理解が達した頃には、もう遅かった。
    わたし一人では、対処できない所にまで来てしまっていたのだ。

    ―――そう、『わたし一人』では。

    8 :

    ほむほむ

    9 = 1 :


               ____
      .ni 7      /ノ   ヽ\   おもしろそうじゃん
    l^l | | l ,/)   / /゚ヽ  /゚ヾ\      .n
    ', U ! レ' / /   ⌒   ⌒  \   l^l.| | /)
    /    〈 |  (____人__)  |   | U レ'//)
         ヽ\    |lr┬-l|   /  ノ    /
     /´ ̄ ̄ノ    ゙=ニ二"   \rニ     |

    10 = 3 :

    直後、魔女の大きな体がぐらりと横に大きく逸れた。

    マミ「…!?」

    またも、理解が数瞬遅れる。
    今まで口を大きく広げた魔女がいたわたしの目前には、ピンク色の服を纏った少女が静かに立っていた。

    まどか「大丈夫ですか、マミさん!?」
    マミ「……鹿目、さん……?」

    その子は、鹿目まどかその人だった。
    物陰からわたしの戦いを見守っていた二人の内の、一人だ。

    魔女が、吹っ飛ばされた体を起こしあげる。そしてボロボロになった体を、まるで脱皮するかのように脱ぎ捨てる。
    その口から、新しい体が出てきていた。

    まどか「話は後にしましょう!今は魔女を!」

    鹿目さんが、手に持った弓を引き絞り、放つ。
    放った光の弓は、魔女の体を横一線に貫いた。

    11 = 5 :

    まどか契約したか

    12 = 2 :

    マジかよ

    13 = 3 :

    QB「間に合ったようだね、よかったよ」

    今まで一緒にいたキュゥべえが、口を開く。

    さやか「キュゥべえ……」
    QB「すぐに二人一緒に契約は出来なかったから、まどかとだけになってしまったけれど。さやかも、今からでも契約してあの戦いに参戦したいかい?」
    さやか「……いや、あたしはいいや。あの二人がいれば、なんだか勝てそうだしね」

    物陰から、まどかが加わった戦いを見守る。
    まどかの決断は早かった。

    まどか『キュゥべえ!わたしはマミさんを助けたい!!』
    さやか『あ、あたしも!!」
    QB『了解だ、キミの祈りはエントロピーを凌駕した。ただ、二人一気には出来ない。まずはまどかから』

    それだけの会話で、まどかは魔法少女の姿となってマミさんを助けた。
    ……あたし、自分が情けないよ。マミさんを助けたいと思ったのに、勝てそうになったらやっぱり躊躇うなんて。

    14 :

    すごいのはあの瞬間に契約→変身→弓構える→弓を射る
    を瞬時にやってのけたまどか。アクセルフォームかと

    15 = 3 :

    マミ『鹿目さん、そっちに行ったわ!」

    わたしの攻撃を受けて吹っ飛んだ魔女が、慣性の法則を利用してそのまま離れた位置にいる鹿目さんへ攻撃を仕掛ける。

    まどか「はい!!」

    キリキリと弓を引き絞り、頭の中で魔力を込めるイメージを浮かべる。
    それがうまくいったことを合図するかのように、矢が放つ光は強くなる。

    まどか「これで……トドメぇ!!」

    力いっぱいに引き絞った矢を、解き放つ。
    光の矢は強い光を放ち、さながら不死鳥のようなシルエットを浮かべながら魔女の長い体をその中心から貫いた。

    シャルロッテ「グオオオオオオァァァァ……」

    魔女の体を貫いた矢は、その勢いを衰えさせず、結界の天井に当たる。

    力尽きた魔女が、地へと落下する。

    16 = 3 :

    ほむら「……!」

    結界の崩壊が始まった。廊下の壁から生えていた拘束リボンが、その支えを失ってはらはらと落ちる。
    わたしの体に巻きついていた部分も、一緒に地面へと落ち、その形を崩して行く。

    ほむら「マミ……勝てた……のね」

    地面に着地し、崩れ行く結界を見ながら、わたしは安堵していた。

    ~~~

    さやか「! 転校生……」
    ほむら「勝てたのね、マミ。正直、予想外だったわ」
    マミ「………」

    皮肉をぶつける。しかし、本当に安心した。

    まどか「あ、あの、ほむらちゃん……」
    ほむら「なにかしら、まどか?」
    まどか「……これ、なんだけど……」

    差しだしてきたまどかの手のひらを見る。そこには、ピンク色のソウルジェムが乗っかっていた。

    17 = 5 :

    まみみ

    18 = 3 :

    ほむら「………っ!!!」

    文字通り、言葉を失った。まさか、こんなに早くにまどかが契約をするなんて……。

    マミ「拘束して、悪かったわね、暁美さん。詫びの印、というわけではないけれど。これ、さっきの魔女が落としたグリーフシードよ。あなたにあげるわ」

    マミが、グリーフシードをわたしに向けて投げて来る。
    わたしは、それを受け取る余裕などなかった。
    放られたグリーフシードは、そのままわたしの横を通り過ぎ、地面へと落ちた。

    まどか「ほ、ほむらちゃんも魔法少女なんだよね?だったら、わたしたちと協力……出来ない、かな?」

    さやかとマミが何かを言っている。しかし、その言葉はわたしの脳には届かない。
    ただ、突き付けられた現実を受け入れるのに必死だった。

    さやか「マミさん?拘束していたって―――」
    マミ「ああ、それはね―――」

    まどかが何かを言っている。しかし、その言葉さえもわたしの脳には届かなかった。
    ただ、突き付けられた現実を受け入れるのに必死だった。

    19 = 3 :

    ほむら「………っ!!!」

    文字通り、言葉を失った。まさか、こんなに早くにまどかが契約をするなんて……。

    マミ「拘束して、悪かったわね、暁美さん。詫びの印、というわけではないけれど。これ、さっきの魔女が落としたグリーフシードよ。あなたにあげるわ」

    マミが、グリーフシードをわたしに向けて投げて来る。
    わたしは、それを受け取る余裕などなかった。
    放られたグリーフシードは、そのままわたしの横を通り過ぎ、地面へと落ちた。

    さやか「マミさん?拘束していたって―――」
    マミ「ああ、それはね―――」

    さやかとマミが何かを言っている。しかし、その言葉はわたしの脳には届かない。
    ただ、突き付けられた現実を受け入れるのに必死だった。

    まどか「ほ、ほむらちゃんも魔法少女なんだよね?だったら、わたしたちと協力……出来ない、かな?」

    まどかが何かを言っている。その言葉さえもわたしの脳には届かなかった。
    ただ、突き付けられた現実を受け入れるのに必死だった。

    20 = 14 :

    なんとなくまどマミ、ほむさやに別れそうな予感

    21 = 3 :

    ほむら(……そう、か。そうよね。油断しているマミ一人で、あの魔女が倒せるなんて思えない)

    冷静さを取り戻し、思考を回し始める。
    そうだ、普通に考えればその答えに行きつくはずだったのだ。
    なのに、その答えには行きつかなかった。
    ……いや、行きつこうと思わなかったのだ。

    まどか「ほむらちゃん……?」
    ほむら「っ……!!」

    ギリリ、と歯を食いしばる。わたしの忠告を聞いていなかったのか、と。そんな怒りが沸々と湧いて来る。

    マミ「どうかしたかしら、暁美さん?」

    マミが、敵意を晒しながらわたしに話しかけて来る。

    ほむら「……このグリーフシードはいらないわ。あなたが倒した得物なのだから、あなたが持っていなさい」

    地面に転がったグリーフシードを拾い上げ、マミに向けて強めの力で投げ返す。

    マミ「っ…!」

    それを、体にぶつかる直前で反応して受け止める。

    22 = 3 :

    まどか「ほむらちゃん?」

    まどかが、わたしに向けて手を伸ばしてくる。

    ほむら「……わたしに話しかけないで」

    その手を払いのけ、そんな言葉が口を突いて出る。

    まどか「っ……」

    払いのけられた手をもう片方の手でさすりながら、悲しげな瞳をわたしに向けて来る。

    ほむら「わたしはもう帰るわ。……それと、まどか」
    まどか「な、何……?」
    ほむら「近い将来、あなたは必ず後悔するわ。それだけは覚えておきなさい」

    それだけ言い残し、病院前を後にする。

    23 = 1 :


               ____
      .ni 7      /ノ   ヽ\   こんなの待ってた
    l^l | | l ,/)   / /゚ヽ  /゚ヾ\      .n
    ', U ! レ' / /   ⌒   ⌒  \   l^l.| | /)
    /    〈 |  (____人__)  |   | U レ'//)
         ヽ\    |lr┬-l|   /  ノ    /
     /´ ̄ ̄ノ    ゙=ニ二"   \rニ     |

    24 = 14 :

    >>23
    そろそろそのAAはやめろwwwwwww

    25 :

    ほむほむイジメは生かさず殺さず生殺しにして、最後の最後で希望を与えるのが至上

    26 = 3 :

    家へと帰ってくる。
    着替えるのも億劫で、鞄だけその辺に放るとベッドに倒れ込んだ。

    ほむら「………っ」

    この世界でも、まどかとの約束を守れなかった。
    それも、こんなに早くに……。

    ほむら(ごめんなさい、まどか……)

    まどか『キュゥべえに騙される前の、バカなわたしを……助けてあげて、くれないかな……』

    ほむら「っ………!」

    あの世界で、この手にかける直前に交わした約束を思い出す。

    ほむら(……もう、この世界には用はなくなった)

    しかし、時間遡行の魔法はワルプルギスの夜が襲来する日までは使えない。
    それまで、契約してしまったまどかと同じ世界に居続けなければならないの……?
    そんなの……酷いじゃない……っ!!
    また、まどかをこの手にかけろって言うの……!?

    ほむら「……っ、グス……ヒック……」

    閑散とした部屋に、わたしの押し殺した泣き声だけが響いていた……。

    27 :

    おいハッピーエンド頼むぞおい

    29 = 25 :

    ハッピーエンド前提なら酷い事されてもいい

    30 = 3 :

    ほむら(それなら、いっそ……)

    この世界でだけでも、まどかのことを嫌いになってしまえば楽なんじゃないだろうか。
    そんな考えが浮かんでくる。

    ほむら(……いえ、それだけじゃ足りない)

    まどかにも……この世界のまどかにも、わたしの事を嫌いになってもらおう。
    今のところまどかのわたしに対する印象は、良くも悪くもないはずだ。
    今後の接し方次第で、いくらでも悪くすることが出来る。

    ほむら(……どうせ、ワルプルギスの夜なんて倒せなくってもいいんだものね……)

    心の底から、どす黒い感情が滲みだしてくるのがわかる。
    ああ、なんだ、この心地いい感覚は。
    何もかも吹っ切ると、こんなに心地いいのか。

    ほむら(……もう、今日はいいや。寝てしまおう……)

    空いたお腹も、今は気にならない。そのまま目を瞑り、気だるい感覚に全てを任せ、わたしは眠りについた。

    33 = 3 :

                                  ~美樹さやか~

    さやか「恭介、何聴いてるの……?」
    恭介「……亜麻色の髪の乙女」
    さやか「ああ、ドビュッシー?良い曲だよね……」

    夕陽に染まる病院の一室。今日もあたしは、恭介のお見舞いに来ていた。

    恭介「………」

    しかし、今日の恭介はなんだか元気がなかった。
    イヤホンで耳をふさぎ、窓から外の光景を眺めているだけだ。

    さやか「恭介……?どうかしたの?」
    恭介「ねぇ、さやかは、さ。僕をいじめているのかい?」
    さやか「……え?」

    予想もしていなかった言葉が、恭介の口から出て来た。

    34 = 5 :

    その世界のまどかがそう望んだからといってどこの世界でもそう望むとは限らないが・・・

    35 :

    交わした約束忘れないよ

    36 = 3 :

    イヤホンを外し、あたしを睨みつけて来る。

    恭介「なんで今でもまだ音楽なんて聴かせるんだ?嫌がらせのつもりなのか?」
    さやか「え、だ、だって…それは、恭介、音楽好きだから……」
    恭介「っ……!もう聴きたくなんてないんだよっ!!自分で弾けもしない音楽なんてっ!!」

    脇に置いてあったCDケースに思い切り左手をぶつける。CDケースが割れて、恭介の手からは血が流れていた。

    さやか「だ、ダメ!大丈夫、きっと、きっと治るよっ!諦めなければ、きっといつか……!」

    恭介の手を握り締め、動きを制止させる。

    恭介「諦めろって言われたのさ……!!」
    さやか「え……?」
    恭介「もう、奇跡か魔法でもない限りは……っ!!」
    さやか「……っ!」

    その時、あたしの頭で歯車がかみ合った気がした。

    さやか「……あるよ。」

    窓際に、キュゥべえの姿があった。

    さやか「奇跡も、魔法も、あるんだよ」

    37 = 8 :

    さやさや

    38 = 3 :

    恭介をなだめすかせ、あたしはキュゥべえと一緒に屋上へと来ていた。

    さやか「本当に、どんな願いでも叶えられるんだね?」
    QB「大丈夫。キミの願いは必ず遂げられる」
    さやか「なら、お願い。あたしの願いは……恭介の手の怪我を、治してほしい」
    QB「了解だ。キミの祈りはエントロピーを凌駕した。

    あたしの胸の中心に、光が収束する。それを両手で包む。
    数秒の後、あたしの手に小さなものがコロン、と落ちた。

    さやか「………これが」
    QB「受け入れるといい。それが、キミの運命だ」
    さやか「……!」

    手にしたばかりのソウルジェムが、光を放っていた。

    QB「どうやら、さっそく仕事みたいだね」
    さやか「マミさんも、転校生も、まどかもいるけど……あたしだって、今からは魔法少女なんだ。
         行こう!」

    あたしは、あたしの運命を受け入れる。

    41 :

    徹底的なbad endの気がしてならない

    43 = 3 :

                              ~暁美ほむら~

    町外れの廃工場を目指し、町の中を歩いて行く。
    今日、そこでまた新しい魔女が姿を現すはずだ。

    ほむら(………)

    極力何も考えないように務める。
    今回の魔女も、厄介な相手だったはず。
    マミやまどかが来るかもしれないが、そんなことはどうだっていい。

    廃工場には既に、魔女の口づけによって何人かが集まっていた。
    その中に、見知った人がいた。

    仁美「うふふ、楽しみですわね」
    ほむら(志筑仁美……そうか、彼女も誘いこまれていたのね)

    彼女は確か、まどか、さやかの友人だったはずだ。

    ほむら(……ふふ、いいことを思いついた)

    踵を返し、廃工場を後にする。

    44 = 27 :

    胸糞の予感

    45 = 3 :

    廃工場から少しだけ離れ、まどか達が姿を現すのを待つ。
    恐らく、気配を察知してここに駆けつけて来るはずだ。

    ほむら(早く来なさい……)

    わたしの予想よりも早く、まどかとマミは姿を現した。

    マミ「!」
    まどか「ほむら……ちゃん……?」

    二人はわたしの姿を確認すると、その歩みを止めた。

    ほむら「二人とも、急いでどこへ向かっているのかしら?」
    マミ「……言わなくってもわかるんじゃないかしら?」
    まどか「この先で、魔女の気配があるんだよ!急がなきゃ、マミさん!」
    ほむら「魔女の口づけで集まった人の中に、志筑仁美の姿があったわ」

    まどかの動揺を誘う為、その事を教える。

    まどか「え!?仁美ちゃんが!?」
    ほむら「彼女を助けたいのなら……急ぎなさい」
    まどか「どうして……」
    マミ「鹿目さん!彼女を問い詰めるのは後よ!急がないと……!」

    48 = 3 :

    まどか「っ……!」

    二人はわたしの脇を通り抜け、廃工場を目指す。
    それから数分後に、今度はさやかが姿を現した。

    ほむら「あら、美樹さやか。あなたもこの先に用があるのかしら?」
    さやか「……転校生……?なんであんたが……いや、魔法少女なら当然か」
    ほむら「そういうあなたも、どうやらキュゥべえと契約したみたいね?」
    さやか「まぁね」

    そう言いながら、得意げにソウルジェムをわたしに見せつけて来る。

    さやか「まぁそんなわけだから、あたし行くね」

    言いながら、さやかもわたしの脇を通り抜けようとする。
    その腕を掴んで、さやかの動きを止める。

    さやか「っ!? なにすんのさ、転校生?」

    明らかに動揺した声で、わたしを問い詰める。

    ほむら「行くこと自体を止めはしないけれど……きっとあなたが行ったら、後悔することになるわよ?」
    さやか「……どういう、意味?」
    ほむら「この先には、既にマミとまどかが向かって行った。あなたが行かなくても、あの二人がいれば魔女を倒すことができると思うわ。
          ……あなたは、行く必要はない」

    49 = 25 :

    ゴクリ

    50 = 3 :

    さやか「……二人よりも三人。三人よりも四人の方がいいんじゃないの?」
    ほむら「まあ、確かに人数が多い方が勝率はあがるでしょうね」
    さやか「だったら転校生も……!」
    ほむら「いいわ、聞きなさい美樹さやか。これからあなたに振りかかる運命を……」
    さやか「………」

    わたしの言葉を受けて、興味を持ったのか。今まで振りほどこうと力を込めていた手から、力が抜けていくのを感じ取った。

    ほむら「それでいいわ。まずひとつ。あなたの契約する時の願いは、あなたの想い人の手を治してあげる、でしょう?」
    さやか「っ?なんでそれを……」
    ほむら「今は黙って、わたしの話を聞きなさい」
    さやか「………」
    ほむら「この先には、あなたの友人、志筑仁美がいたわ」
    さやか「仁美が!?な、ならやっぱり急がないと……!」

    友人の名を聞いて、再び手に力が込められる。




    ほむら「………あなたは、彼女を助けたらきっと後悔する」

    魔性の一言を、放つ。


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