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    元スレ勇者「狩人に魔法使いをNTRれたんだよ!」 まおう「えぇ!?」

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    みんなの評価 : ★★
    タグ : - NTR + - 勇者 + - 魔王 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    まおう「……ってNTRれって何ですか?」

    勇者「それを俺に説明させるのか」

    まおう「あっいえ、それは私の勉強不足なので……」

    勇者「まぁいい。しかしお前みたいなガキにも事情を知ってもらう必要がある。
        俺達がこうなった原因、その一端を担っているのだからな」

    まおう「私の責任ですか?」

    勇者「正確にはお前の親父だ。素直にその王座に座って俺の到着を待っていれば良かったものを……
        恐怖の大王が腹痛で死ぬのかよ! 原因は拾ったものを食ったと来た!」

    2 = 1 :

    まおう「それと勇者さまが困っている事に、何の関係が……?」

    勇者「だから寝取られたつってるだろ。俺の恋人であったはずの魔法使い……
        故郷に帰ったら結婚しようと約束し、その為にずっと互いの純潔を守り続けていたのに!」

    まおう「もしかして寝取られるって、睡眠不足って意味になるという事ですね」

    勇者「ああそうかもな確かに寝られなくなったよ。
        俺達はパーティを組んで順調にここへ向かってきた。魔物は格段に強くなっていく。
        いつでも死ねるとは誰もが理解していたが、それがいつになるかは逆に誰も解らなかった。
        そんな緊張の連続があったせいか、俺と魔法使いは互いを想う仲になってたんだ」

    まおう「そういうの本で読んだことあります。素敵で憧れますね」

    勇者「……だがこの関係は、俺達の悲願が達成されると同時に崩れ去った」

    3 = 1 :

    まおう「勇者さまの悲願って……やっぱり魔王討伐ってことに?」

    勇者「そうだ。しかしあのクソッタレは死んだ」

     カッ カッ カッ

    神官「おやおや騒がしい」

    まおう「あ、神官さん」

    神官「おはようございますまおう様。勇者殿と何の話をされていたのですか」

    勇者「何ナチュラルに登場してんだよジジイ」

    4 :

    続けて

    5 = 1 :

    神官「申し遅れました。私めは元魔王様の神官であり、現在はまおう様を補佐する者でございます」

    まおう「神官さん。私にはどうも勇者さまの事情が理解しきれないので、手助けしてくれませんか」

    神官「良いでしょう。ですがまおう様にはまだ教育上よろしくない話の様なので、私めが受け答えさせてもらいましょう」

    勇者「そっちで話まとめんなコラ」

    神官「しかしお仲間の姿が見当たりませんね……魔王様の支配力が消えたとはいえ、この辺の魔物は段違いに強かったはずでは」

    勇者「俺の怒りがどれほどのものかと言う証明だ。
        俺の仲間たちは結局、国の圧力と生死の緊張、ないしは個人の勝手によって結束されていただけだった。
        魔王が死ねば空中分解する事など想像に難くないだろ」

    まおう「そういうものなのですか……」

    6 :

    ねとられれ・・・?

    7 = 1 :

    勇者「狩人は以前から魔法使いの体を狙っていたらしい。どさくさに紛れて人の処女を狩ったうえで、
        本来被害者である魔法使いは何て言ったと思う?」

    神官「さしずめ『あんまり勇者がもったいぶらせるから、狩人に貰われちゃった』とかでしょう」

    勇者「なっ……!」

    神官「こんな老いぼれでもかつての魔王千年帝国でナンバー2だったのです。魔法など使っておりませぬぞ」

    勇者「ああ……思い出しただけでも腹が立つ! 人と約束をしておいて! それを大事に守っていたらこの様だ!
       何が「乙女時間は短い」だよ! 「強引な方が良い」だよ! 俺が無理やり押し倒せばよかったのか!? ああ!?」

    神官「勇者殿にも問題が無い訳ではないはずですが……まぁ気の毒ですね」

    8 :

    魔法使いもたいがいだな

    9 :

    次はお前の番だ 答えろ

    10 :

    何言ってんだこいつ

    11 = 1 :

    まおう「ええと……結局どういう事ですか神官さん」

    神官「要するに、勇者殿は自分の恋人を他人に奪われたので、文句を言うためにこの城へと乗り込んで来た訳ですよ」

    まおう「そうなのですか……! それは、その……なんというか、申し訳ありません……」

    勇者「くく……謝られると余計に腹が立つと教えてあげた方が良いのかぁ……?」チャキッ

    神官「そのようなネガティブな根性だから嫌われたのかと。無駄に勇者力が備わった真面目系クズですな」

    勇者「貴様ぶっ殺s――がっ!?」

    神官「魔王千年帝国のナンバー2……いえ、現状においては頂点の私めを1人で倒そうなど笑止」

    12 :

    勇者「くっ……もういい。俺の目的は魔王の死亡確認と、あんたの言う通り文句を言いに来ただけだ。
        目的は果たされた。だからもう帰る」

    まおう「ま、待って下さい勇者さま!」

    勇者「どうしたクソガキ」

    まおう「その……これからどこへ」

    勇者「俺を派遣した王国に帰って討伐報告。それからは知らん。気が晴れるまでどこぞ歩くだけだ」

    まおう「それならその……わ、私を連れていってはくれませんか!」

     ぽく ぽく ぽく ちーん

    勇者「……あー、何て言ったか聞こえなかった」

    まおう「私を、一緒に、連れて行って、ください!」

    勇者「……テメェ自分で言ってる意味分ってるのか」

    13 = 12 :

    勇者「……テメェ自分で言ってる意味分ってるのか」

    神官「…………」

    勇者「ジジイも何か言えよ! このガキとんでもないこと言ってるって翻訳しろっての!」

    神官「まぁそれも良いかもしれませんね」

    勇者「はぁ!?」

    まおう「お願いします……」

    勇者「いやいやお前はあの魔王直系の娘なんだろ? 俺に付いていくなんて、殺されに行くようなものだぞ」

    神官「勇者殿は魔王崩御後に起きた世界の変化については知らないと」

    勇者「手前の事でいっぱいいっぱいだってのに、全世界の変化なんか見てられるかよ!」

    14 :

    >>7
    紫でオナシャスw

    >>10
    まとめさん虹色でお願いしますw

    15 = 12 :

    神官「この世界……いえ、おおよその世界には“バランス”と言うものがあります。
        しかし大昔、誰とも解らぬ者がそのバランスを壊してしまったのです」

    まおう「そのおかげで魔法が生まれ、魔王が生まれ、勇者という対立が生まれました。お父様からよく聞かされた話です」

    神官「かつての魔王様はその“世界のバランス”を占有して千年王国を建立され、大きな力を振るいました。
        それが解放されてしまった今、世界は非常に不安定な状態になっているのです」

    勇者「何だか皮肉な話だな……巨大な悪が滅した先の方が不安定になるだなんて」

    神官「世界規模のバランスと言うのは、元来そういうものです」

    16 = 12 :

    勇者「話は理解したが、それがどうしてガキを連れていくと言う話になるんだ」

    神官「現状、まおう様は権力を引き継がれ王座に座っているだけです。
        見てわかる通り従来の魔王千年帝国を実効支配する能力はほぼ無きに等しい。
        そうなると小悪党や下剋上を狙う輩が出てくるのです」

    勇者「そんなの……俺の知った事か」

    まおう「…………」

    神官「そんな現状ならばいっその事お強い方の元へと失脚された方が、まおう様の身は安全なのです。
        たとえ帝国そのものが崩壊しても、すぐ魔王様と台頭されるような実力者はいませんから」

    17 = 12 :

    勇者「……目の前にいるんだが」

    神官「それはそれはとんでもない。この老いぼれ生まれてより2千年、そんな欲など当の昔に消え去りました。それに……」

    勇者「それに?」

    神官「まおう様は実質私の娘みたいなものです。今は帝国の名誉や栄光よりも、この子の命の方がずっと大切に思っているのですから」

    勇者「ふん……テイのいい育児放棄だ。絶対にお断りだ。じゃあな」

    18 :

    幼女かよ

    19 = 12 :

    まおう「まってくださいぃ!」
     とてとてとて

    まおう「あっ」 ズシャー

    勇者「無駄に装飾がかった服着てるから転ぶんだ」

    まおう「はいぃ……すびば――」パァン!

    まおう「痛っ!?」

    勇者「いいかクソガキ。どんな箱入り状態で育てられたかは知らんが、今のが最小限の痛みだ。俺の張り手くらいで涙目になってどうする」

    まおう「うぅ……」

    勇者「炎で骨まで焦がされた事があるか? 毒を喰らって視界が反転したりする事があるか?
        お前の頭ほどもある爪で腸(はらわた)をえぐられた事はあるか? 外の世界はそういう恐ろしい事でいっぱいなんだ」

    神官「…………」

    20 = 12 :

    勇者「それに俺も、今みたいに平気でお前を叩いたり殴ったりするかもな。置き去りにするかもしれん。
        昔は真面目系クズだったかもしれんが、今は真面目崩れのクズとでも言えばいい」

    まおう「うっ……うっ……」

    勇者「神官のジジイも見ただろ。こんな野郎のところに娘を送る事もない……そういう事だ。じゃあな」

     ガシッ!

    勇者「!?」

    まおう「……放しません!」

    勇者「ちょ、お前」

    まおう「はいと言うまで放しません!」

    勇者「バッカ腕にしがみつくなコラ!」

    まおう「うー! うぅー!」

    22 = 12 :

    まおう「うー! うぅー!」

    神官「……勇者殿」

    勇者「テメェも神妙な声出してないで何とかしろ!」

    神官「私めからも……お願いします」

     神官は膝をついて頭を下げた。

    勇者「は、はぁ……?」

    神官「この城はもう長く持ちません。今まで辛うじて決壊しないよう魔力を保ってきましたが、魔王様に及ばぬ私めには重すぎる仕事です。
    勇者殿がまおう様を連れて行って下されば、私は安心してこの地を捨てる事が出来ます。あなたの名誉も加えて大きくなるでしょう」

    勇者「……もう、勝手にしろ。俺はガキの手なんか引っ張ったりしないからな。付いて来れないなら置いていく」

    まおう「も……もちろんです!」

    神官「まおう様……貴女も、勇者さまのおっしゃることは肝に銘じておかなければなりません」

    まおう「はい、解ってます神官さん。でも大丈夫です。私が本物の痛みに遭う前に、
         それを実力で解らせようとしてくれたくらいに、勇者さまは優しいのですから」

    勇者「バカ言うなクソガキ」

    まおう「えへへ」

    23 = 12 :

    ――荒野の国――

    まおう「うわー! 広いですね!」

    勇者「不毛の土地見て爛漫に喜ぶ奴初めて見たぞ。本当に城の外へ出たことないのか」

    まおう「城の周りくらいは出させてもらいましたけど……それでも今まで100年の内に数回です」

    勇者「見た目も頭もその程度で白寿越えかよ。これだから魔族は……」

    まおう「えへへ、すみません勇者さま」

    24 = 12 :

    勇者「とりあえず街に入りたいが……その前にお前をどうにかしないとな」

    まおう「なんです?」

    勇者「自分で気づかないのか。飾りばっかりの魔王の格好だとすぐ命を狙われるだろ」

    まおう「あ、そうですね。でも荷物なんてほとんど持ってきてないですし……」

    勇者「下着くらいはあるだろ。替えが無いならそのままでいろ。服は俺の予備で十分だ。とっとと着ろ」

    まおう「わかりましたぁ」ぬぎぬぎ

    26 = 12 :

    勇者「おい草葉の陰に隠れるとか言う考えはないのかよ!」

    まおう「でもここ枯れ木しかありませんよ?」

    勇者「俺が聞いてるのはそういう事じゃ……ったく、着替え終わったら言えよ」プイ

    まおう「私、また失礼なこと言っちゃったのかな……」


    まおう「着替え終わりましたぁ」

    勇者「ああ、あとはフードをかぶせて……まぁこんなもんだろ。じゃあ行くぞ」

    27 = 12 :

    まおう「ああ待ってください勇者さま!」

    勇者「その呼び名もやめろ! 勇者の連れなんてバレたら、最高か最低どっちかの待遇しか受けられないぞ」

    まおう「私は勇者さまについていけるならどちらでも構いませんよ?」

    勇者「……本当に馬鹿だなこのクソガキ……」

    28 :

    なんだよ、魔王はますおさんで想像してたのに

    29 = 12 :

     荒野の国、その中心に踏み入る。

    まおう「大きな壁ですね」

    勇者「まだ魔王の城からそう離れていないからな。ここは付近の強力な魔物を遠ざける為に、
        退魔鉄筋を仕込んだ分厚い壁で囲われてる街だ。ちなみにお前に利くかどうかは知らん」

    まおう「んー……たぶん大丈夫だと思いますよ」

    勇者「魔物が不快感を覚えて近寄らないのはもちろん、ゲートに差し掛かると魔血を逆流させる呪いまでかかってるんだが」

    まおう「勇者さまが何とかしてくれます!」

    勇者「俺をどんな聖職者だと思ってんだ……」

    31 = 12 :

     壁沿いを縫ってしばらく歩くと、小さく穴があけられたようなところにゲートがあった。

    守衛「どのような用件で」

    勇者「アイテムの補充と1晩の滞在だ。許可証はないが半券ならある。3日前のものだ」

    守衛「なるほど……ま、いいでしょう。長期滞在する際には再度役所に申し出てください」

    勇者「どうも」

    まおう「…………」

    守衛「…………ん」

     慣れた態度で交渉を押し切り街中へと入っていく。

    32 :

    ねとられれとな

    33 = 12 :

    勇者「大丈夫みたいだな」

    まおう「はい、何故かは分かりませんが」

    勇者「本当にあの魔王の娘なのか?」

    まおう「もちろんですっ。このいげんで判りません?」

    勇者「無い胸張るな」

    まおう「中に入るにも理由が要るんですね」

    勇者「この街では昔からの事だが、魔王が死んでからはどこの街でもそうなっている。
        あのジジイが言ってる事は何も間違っちゃいないんだ。
        魔王と言う存在は大きな災いであると同時に、強力な抑止力でもあったんだ。
        おかげで今は小さい力を寄せ集めた悪党が幅を利かせている。
        だからお役所や守衛たちは神経を尖らせ、さらに力のない民衆は余計に困窮している」

    まおう「お父様も人間の役に立っていたのですね」

    勇者「間違っちゃいないが正解とは言わない」

    34 = 12 :

     門を抜けてしばらく歩く。砂嵐が壁を遮ってくれているおかげか、街中では風景や物がとても鮮明に見える気がした。

    まおう「勇者さま勇者さま! これ何ですか!」

     まおうは市場の軒先へと一直線に走って行く。こんな時だけ無駄に早いのはやはり子供らしい。

    勇者「この辺で栽培されるサボテンリンゴだな。食感は気持ち悪いが、水分補給になるし味も悪くない」

    まおう「そうなのですか! あーむぐっ」

    店主「おい嬢ちゃん! 勝手に食べちゃダメだよ」

    勇者「だぁーすみません! コラちょっと来いバカ」

    まおう「あぁー痛いですっ! 耳は引っ張らないで!」

    35 :

    >>28
    氏ね
    まおうがたらちゃんになったじゃねえか

    36 = 12 :

    勇者「付いていく以上は余計な事するなと念を押して言ったはずだぞおい」

    まおう「はわわ……」

    勇者「……」 ガスッ!

    まおう「あがっ!?」

    勇者「ガキは犬みたいなものと聞いた。身体で覚えなきゃ癖が付くらしいからな。金払ってくるからそこで大人しくしてろ」

    まおう「は……はい……」

    37 :

    勇者真面目系クズでもなんでもねーじゃん

    38 = 12 :

    店主「へいまいど。しかし勇――あいや、あんたがこの街に戻ってきたと思ったら子連れになっちまってら。一体どういう事だい」

    勇者「面倒くせぇ事情に巻き込まれてな」

    店主「しかし勝手にサボンゴ食ったくらいで顔パンはねぇだろ顔パンは。こっちが申しわけなったぜ」

    勇者「あんたには解りようがないかもしれんが、あれも任された立派な仕事だ。 教 育 ってやつさ」

    店主「世界が突然おかしくなったって言うのに、あんたは順調に壊れていくねぇ……」

    勇者「そう褒めるなよ」

    39 = 12 :

    まおう「あ、勇者さま。おかえりなさい」

    勇者「黙って佇んでるかと思ったらケロっとした顔色で迎えやがって。何のつもりだ」

    まおう「別に何でもありませんよ? これからどこに行くのですか?」

    勇者「……まだ買い物だ。いろいろ細かく調達しなきゃならん。置いてくと後で探すのが面倒だ、仕方ないから付いてこい」

    まおう「はいっ!」

     妙な感じだ。違和感じゃない。まおうは本当に犬のごとく付いて来る。
    子供を殴ったりすればすぐにスネられ、拒絶されるものかと思ったのに。
     今の内なら1人歩きで城まで帰せる。そんな算段が絶望的に思えた。

    40 = 12 :

     簡単に市場を縦断した後、戻りながら目のついた店に顔を出す。
    必要なものを買い揃えながらゲートの方へと戻っていくと、ガキは湿気た鉱物店の前で立ち止まった。

    まおう「はぁ……!」

    勇者「なんだ、それが気になるのか」

    まおう「はい……! この濁った白色がたまりません」

    勇者「どうせ買うなら宝石とかにしろ。金ならあるし、油臭い石とか効果の知れない魔法物とかなら困る」

    まおう「うー……」

    勇者「……そんなにその石が良いのか」

    まおう「はい……」

    41 :

    まおうは外見では何歳ぐらいなのだろう?

    42 :

    何者でちゅか?

    43 = 12 :

    まおう「はい……」

    鉱石店主「さっきから酷い言い様だねぇ。こっちも商売だからちゃんと調べてるよ。
          それは魔法石の素材だけど、見ての通り白成分が濁りすぎて使えなくてな。
          かと言って変な魔法が発動しても困るから元の力を完全に消してもらったんだ。
          どうだい、250ゴールドで手を打たないか」

    勇者「ジャンクの更生品にしちゃ高いな……ま、外の魔物狩ればすぐだしいいか」

    鉱石店主「ありゃりゃしたー」

    まおう「ふふふーむふふー」

    勇者「気持ち悪いから抑え笑いするな」

    まおう「ゆーしゃさまとお揃いのプーレゼントー!!」

    ガスッ

    勇者「3歩あるけば何とやら、さしずめお前は鳥頭か。犬に鶏と来てさてはキメラの末裔か」

    まおう「いぃぃ……私は魔王のまおうですよっ!」

    勇者「呪いでその口封じるぞ」

    まおう「」手で口を押える

    勇者「……あほらし」

    44 :

    どんどん続けて

    45 = 12 :

    まおう「勇者さまも自分の分買いましたよね?」

    勇者「こっそり2つ買ったのに見てたのかよ……冷静に考えてみれば、俺なんかに宝石が似合う訳ないし、パッとしない見た目が更に霞んで見える」

    まおう「でも私は嬉しいです、ふふふ」

    勇者「バカにしてんのか」

     必要なアイテムを買い揃えている内に、日はあっという間に暮れてしまった。揃って活気を上げていた店も軒を畳み、人通りも少なくなる。

    まおう「そう言えばずっと気になっていたんですけど、寝る所はどこにあるのですか?」

    勇者「あー、宿探さないとな」

    まおう「やど……?」

    勇者「そうかお前にはそういう概念もないのか」

    まおう「……ああ! カタツムリの呪術の」

    46 = 12 :

    勇者「もう突っ込みたくないくらい違う」

    まおう「要するに、自分の城がない場所に留まりたい時は、お金を払って城を借りるんですね」

    勇者「言い方の問題だな。ホテルとかロッジとかいう看板があったらそれだ」

    まおう「向こうに見えますよー!」


    勇者「う……この宿は」

    まおう「どうかしたのです?」

    勇者「ここはダメだ。他を探す。ここはダメだ」

    まおう「何で2回……」

    勇者「ダメつったらダメなんだよ!!」

    まおう「うひっ!? は、はい。ごめんなさい」

    47 = 12 :

    勇者「ここ一体は宿泊施設が並んでいるはずだ……別にここじゃなくても困る理由なんて――」

    「ああ、すまねぇが今日は満室なんだ」
    「1泊3万5000ゴールドでございます」
    「今日はVIP待遇で他のお客さんを受けてないんだ」
    「休館日だよ」

    勇者「なんでほぼ全滅なんだよ!」げしっ

    まおう「あ痛っ! そんな……私に言われても」

    勇者「外でくるまってたら兵士にとっ掴まるし、何よりも寒すぎる……街の外でなんて自殺行為だし」

    まおう「あぁやめてください! 髪の毛引っ張るの痛いんですぅぅぅ!!」

    勇者「……しかたない。ここにするか」

    48 :

    いいよいいよ

    49 = 18 :

    しつけって名目があるならまだしも特に理由もなく殴ったりするとか屑杉ワロン

    50 = 12 :

    宿主「はいいらっしゃい」

    勇者「宿泊……」

    宿主「おや勇者さんお久しぶり。お連れの方は1人だけでよろしいのですか?」

    まおう「はいっ!」

    勇者「てめぇは黙ってろ」ボコッ

    まおう「うぅ……」

    宿主「まぁ魔王も死んだことですしそう大所帯になる事ももうないでしょうね。
        部屋は空いてますのでどうぞ。料金据え置きでうちの一番良い部屋ですよ」

    勇者「………………そりゃどうも」

    まおう「?」


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