元スレあかり「君と好きな人が百年続きますように」

みんなの評価 : ★
251 = 4 :
わろた
252 = 210 :
これじゃ風呂の間のただの保守だよね
254 = 114 :
―――――
―――――
次の日、結局熱を下げることができずに学校を休んでしまった私は、
けれどそのおかげでちなつちゃんに対しての気持ちにきちんと向き合うことができた。
私はちなつちゃんが好き。
ちなつちゃんは結衣ちゃんが好き。
だったらあかりは、ちなつちゃんと結衣ちゃんのことをきちんと応援しなきゃ。
あかり「……うん!」
そう夜の間に改めて決めた私は、すっかり治ってぴんぴんした身体に制服を着て、鏡を
覗き込んだ。
大丈夫、ずっとちなつちゃんと結衣ちゃんのこと応援してきたんだから。
256 = 140 :
切ないのう…
259 = 114 :
けれど、その決心はすぐに崩れそうになってしまった。
いつもの場所、結衣ちゃんや京子ちゃんと話すちなつちゃん。
一旦受け入れてしまった暗い気持ちは、そう簡単に心を離れてはくれないらしい。
それでもあかりは。
笑顔でいなきゃいけないのだ。
それから冬休みまでの残りの時間。
痛む心をひた隠し、私は過ごした。けれどどれだけ痛んだってちなつちゃんの笑顔が
癒してくれるし、結衣ちゃんも京子ちゃんも笑っていて。
あかりはこれで、幸せなのだ。
264 :
痛々しいわぁ…
265 = 114 :
そう思わなきゃ、ちなつちゃんのことを傷つけてしまいそうな気がした。
私自身が、壊れてしまいそうな気がした。
だからクリスマスの日、ちなつちゃんのことを諦められるように、
あかりはこれで幸せなのだと、思わなきゃいけない。
266 = 114 :
◆
終業式も終わり、冬休みに入った。
日に日に落ち着きをなくしていくのが自分でもわかってしまってなんだか
恥ずかしかったり、戸惑ったりで、毎朝起きてすぐ時計やカレンダーを見ることが
すっかり日課になったりして。
あかり「……」
確かにあかりが誘われたもののちなつちゃんにとっては結衣ちゃんの代わりなのだと、
そう自分に言い聞かせたってうまく落ち着けるはずなんてなかった。
267 = 124 :
ちなあかちなあか
269 = 114 :
いつのまにかなにを着ていこうかとか、なにをしようとか、どんなことを話そうなんて
そんなことばかりを考えている自分に気付いて苦笑することがほとんどだ。
あかりはやっぱり、ちなつちゃんのことが好きなんだと、嫌でもそう気付いてしまう。
気付いて嫌になって、でもやっぱりまたちなつちゃんのことを考えて。
その繰り返し。
ちなつちゃんと会わない時間を過ごしたら少しはマシになると思ったのに逆だった。
お母さんには「デートでもあるの?」なんて言ってからかわれてその単語に自分でも
びっくりするくらい大袈裟な反応をしてしまったり。
クリスマスの日が早く終わって欲しい。
そんなふうにも思ったし、もうずっと来ないで欲しい。そんなことも考えて。
だけど時間は嫌でもいつものように早くも遅くもなく、ただ過ぎていく。
270 = 114 :
結衣ちゃんから電話があったのは、クリスマスイブの前日だった。
272 = 108 :
ほ
273 = 264 :
ほっしゅ
274 = 182 :
ほ
275 = 114 :
もうそろそろ寝てしまおうとベッドにもぐりこんだちょうどそのとき、暗い部屋に
ぶるぶると携帯が震えて。
結衣『あ、あかり?』
向こう側から聞こえてきた声は、着信画面にあったとおり結衣ちゃんだった。
私は「うん……」と小さく頷いて。
結衣『急にごめんな、寝るとこだったよね?』
あかり「ううん、大丈夫だよ」
結衣『そっか……』
一瞬の沈黙の後、結衣ちゃんは『あのさ、あかり』と。
276 = 140 :
これはまさか…
278 = 114 :
結衣『明後日のクリスマスの日、あかりは空いてる?』
明後日?と私は結衣ちゃんに訊ね返した。
明後日は、結衣ちゃんがちなつちゃんが誘ったのを断って、それで私とちなつちゃん、
二人だけで約束した日で――
あかり「ど、どうして?」
279 = 222 :
うっ⋯
280 = 264 :
え?
281 = 140 :
そっちか…!!
282 = 140 :
ほ
283 = 114 :
結衣ちゃん、そんなのひどいよ!
そう言いかけた私は、だけれど次の結衣ちゃんの言葉に何も言えなくなってしまった。
結衣『……ちなつちゃんが、クリスマスの日遊びたいって言ってくれてたからさ』
あかり「え……」
結衣『せめてごらく部みんなで集まりたいなって思って』
まだちなつちゃんのことは誘いにくいから、先にあかりを誘っちゃったんだ。
結衣ちゃんがそう言って電話の向こうで笑う。
あかり「……」
ちなつちゃんが結衣ちゃんのことを好きになるのは当たり前なのだと、その時ぼんやり、
そう思った。
だって結衣ちゃんは、優しいよ。
284 :
結衣『あかり?』
返事をしなくなった私に、結衣ちゃんが困ったように声を上げた。
私は「……ごめんね」と小さく呟いた。
結衣『なにが?』
あかり「……えへへ、あかり、空いてないや」
結衣『もう予定入っちゃってる?』
あかり「うん」
けれど。
結衣ちゃんへの、ほんの少しの嫉妬心が。
ちなつちゃんへの気持ちを、勝ってしまった。
285 :
ほ
286 = 284 :
結衣『そっか……』
あかり「ちなつちゃんも」
ちなつちゃんも、たぶん無理じゃないかなぁ。
あかりは、ひどい。
そんなの、わかってる。誰よりも最低で、ちなつちゃんに嫌われたって仕方無い。
だけど――
電話を切った後、私は枕に突っ伏したまま、ぐっと涙を堪えた。
だけど、このまま宙ぶらりんなちなつちゃんへの気持ちを、抑えることなんてできないだろうから。
287 = 284 :
クリスマスの日はきっと、一つのけじめだ。
288 :
すばらしい
290 :
切ない
291 :
あげ
292 = 284 :
◆
その日、目を覚ますと外はうっすら暗かった。
起き上がって、思わず身震いしてしまうほどに部屋が冷えていることに気付く。
カーテンの隙間から覗いた外は、真っ白だった。
あかり「……あ、雪」
呟いた間にも、雪はどんどんと降り積もっていく。
ホワイトクリスマス。
ちなつちゃんは、会ったときどんな顔をするだろうか。
枕元に置いてあったプレゼントもそのままに、私は顔を洗って用意を済ませる。
緊張は、してない。
だけど、不安だった。不安で、ちなつちゃんに会うことが怖かった。
その不安や恐怖を拭うように、冷たい水で頭を冷やす。
293 = 284 :
眠すぎて頭がまわらんので少し寝てくる
明日の昼までには必ず再開します、ごめんなさい
294 = 291 :
一応ここまで乙
保守タイムに入るか
295 :
えー!
と言いたいところだが、眠いまま書いて残念な出来になるくらいなら
スッキリさせていいラストを書いてほしいのでおやすみ
298 = 295 :
ほ
299 = 285 :
とりあえずここまで乙
よく寝てまた再開してくれよ
待ってるよぉ
300 = 291 :
ほ
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