元スレキョン「さて、ゴミを捨てにいくか」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×5
1 :
~放課後 部室~
ハルヒ「キョン、ちょっとゴミ捨ててきて」
キョン「はぁ? ゴミ?」
ハルヒ「うん。ドアの外の所に置いてあるから」
キョン「何で俺が」
ハルヒ「ざ・つ・よ・う・が・か・り」
キョン「はぁ、分かったよ」ガチャ
キョン「えーと、この半透明の袋のだな。うわ、いろいろゴミが詰まってるな」
キョン「何でお菓子の箱や袋がこんなに大量にあるんだよ。勝手に飲み食いでもしてるのかアイツ」
ボトッ・・・
キョン「……ん? もう1つあるな。黒いゴミ袋? こっちは中身が見えないな」
キョン「何か得体の知れないものでも入ってるんじゃないだろうな? ま、どうでもいい」
キョン「さて、ゴミを捨てにいくか」
3 = 1 :
~焼却炉前~
キョン「せーの、よっと」ポイッ
ゴオオオオオオオオオ・・・
キョン「おお、燃えてる燃えてる。もう1つの黒いゴミ袋も……」
ドクン
キョン「ん? 何だ……? 今、変な感じが……」
キョン「……こいつか? この黒いゴミ袋を捨てようとしたら、何か嫌な予感が……」
キョン「本当に何なんだこれ……? まさか中に本当に変なものが……」
キョン「…………って、考えすぎか。とりゃ、投入!」ポイッ
キョン「これでよし。部室に戻るか」
4 :
いやぁ久々の名作SSで楽しかったよ。これは微笑以来の名作だなw
トピ主はラノベ作家と予想^^
俺も書き手だけど参考になったよ。
5 = 1 :
~部室~
キョン「ただいまー」ガチャ
ハルヒ「お帰りー」
長門「……」
古泉「やあ、どうも」
キョン「おう。2人とも来てたのか。あれ?」
古泉「どうかしましたか?」
キョン「朝比奈さんはまだ来てないのか。今日はずいぶんと遅いな」
古泉「朝比奈さん、ですか?」
ハルヒ「何言ってるのよキョン」
ハルヒ「みくるちゃんならたった今、あんたが捨ててきたじゃない」
6 :
おわり
7 :
右京「はいぃ?」
8 = 1 :
キョン「はぁ? 何言ってるんだ」
ハルヒ「……」
キョン「冗談も大概にしろ、まったく」
古泉「……」
キョン「何黙ってるんだよ。ドッキリならもうちょっとうまく仕掛けろよな」
長門「……」
キョン「おい、もういいって。朝比奈さんはどこだ?」
ハルヒ「……」
キョン「お、おい……」
キョン(な、何だよこの空気……まさか……いや、ないだろいくら何でも)
キョン(しかし……相手は何でもありのハルヒだ……まさか……まさか本当に……)
ハルヒ「……ひひひ」
キョン「ひっ!」
9 :
長門かと思ったゴミだし
10 = 1 :
みくる「こんにちは~。遅れちゃってごめんなさい」ガチャ
キョン「わあああ! お化けー!? って、あ、あれ?」
みくる「どうかしたんですかキョンくん?」
キョン「あ、朝比奈さん……?」
ハルヒ「ぷっ、くくくく……あーっはっはっは! 引っかかった引っかかった!」
キョン「ぐ……やっぱりドッキリだったか、ちくしょう。深読みしすぎた……」
ハルヒ「『ひっ!』だって!? 情けない悲鳴上げちゃって! うっひゃっひゃ!」
キョン「うるせえ! 笑いすぎだ!」
ハルヒ「あんな単純なドッキリに引っかかるなんて、あんたも馬鹿ねぇ。あー面白かった」
古泉「すみません。涼宮さんに言われて断れなかったのですよ」
長門「……」
キョン「お前らもグルだったのか。まったく……」
みくる「えっと、何があったんでしょうか……?」
12 :
みくるデュクシwwwwwww
13 = 1 :
キョン「はぁ、もういい。怒るのも馬鹿らしくなってきた……あれ?」ゴソゴソ
ハルヒ「どうしたのよ?」
キョン「カバンに入れといたCDがない。おかしいな。確かに入れといたはずなんだが」
ハルヒ「間違って捨てたんじゃないの?」
キョン「んなわけあるか。くそ、買ったばかりだってのに……」
みくる「キョンくん、お茶です」
キョン「あ、どうも。ありがとうございます」
みくる「あ!!」ガッ
バシャア!
キョン「ぎゃあああ! 腕に!? あちゃちゃちゃちゃ!?」
みくる「きゃあああ! ごご、ごめんなさいキョンくん!?」
ハルヒ「いいわねみくるちゃん! うっかりコケてお茶をぶっかけるなんて、さすがドジっ娘メイド!」
キョン「アホか!?」
古泉「これはこれは。すぐに手当てをしましょう」
14 :
おわ?
15 = 1 :
みくる「本当にごめんなさい! あたしったら何てことを!」
キョン「あ、ああ、いいですよ。わざとやったわけじゃないですし」
みくる「はぁ、あたしって何でこんなにドジなんだろう……キョンくんを傷つけて……」
キョン「そんなに自分を責めないでください。俺ならこれくらい全然平気ですから」
キョン(それにしても、朝比奈さんのドジっ娘ぶりも筋金入りだな。まさかここまでとは)
キョン(いつか命に関わるほどのドジをやらかしたりは……それはさすがに嫌だな)
『そんな危なっかしい朝比奈さんはいらないな…………捨ててしまうか』
キョン「な!!」ガタッ
古泉「どうしたのですか? 急に立ち上がったりして」
キョン「あ……いや、何でもない」
ハルヒ「そろそろ下校時刻ね。みんな帰りましょう。最後の人は戸締りよろしく」
キョン「あ、ああ、分かった」
16 = 1 :
~夜 キョン家~
キョン「ふう、だいぶ痛みも治まってきたな。よかったよかった」
キョン「…………それにしても、何だったんだあの声は」
『そんな危なっかしい朝比奈さんはいらないな…………捨ててしまうか』
キョン「いきなり頭の中に響いてきたが、あの声は……」
キョン「まさか、また何かよくないことが起きる前触れなのか……?」
キョン「……」
キョン「はぁ、考えすぎか。今日はドッキリやら火傷やらいろいろあったからな」
キョン「それで若干まいってるんだろう。こういう時はさっさと寝るに限る」
キョン「よし、おやすみ」ボフッ
キョン「……」
キョン「そういや、結局CD見つからなかったな。まだ封も開けてなかったのに。ちくしょう」
17 :
うーん…
物書きとして感激したんだけど
何この表現豊かな文章
18 = 1 :
~翌日 放課後 部室~
キョン「うぃーす。って、あれ? 俺が1番乗りか」
ボトッ・・・
キョン「あれ? 今何か音が…………ん? これは……黒いゴミ袋?」
キョン「ハルヒの奴、またゴミを出したのか。まったく」
キョン「しょうがない。命令される前にさっさと捨てに行ってくるか。よいしょっと」グッ
キョン「む、昨日のゴミ袋よりも重たいな。中に何が入ってるんだ?」
キョン「ま、俺が気にすることでもないか。さっさと行ってくるとしよう」
~焼却炉前~
キョン「そいやっと。おー、よく燃えるな」
キョン「これでよし。またハルヒが悪巧みを考える前に、部室に戻るとするか」
19 :
しかし人一人を軽々と捨てるとはキョンは怪力超人か
20 = 1 :
~部室~
キョン「うぃーす。お、もうみんな来てたか」
古泉「どうも」
長門「……」
ハルヒ「キョン、あんたどこ行ってたのよ?」
キョン「どこって、ゴミ捨てだよ。またお前がゴミ袋を置いてただろう?」
ハルヒ「ゴミ袋? あたしそんなの知らないわよ」
キョン「はいはい。ドッキリはもういいって。あれ?」
ハルヒ「今度は何よ?」
キョン「朝比奈さんはまだ来てないのか。今日も遅れてるのか?」
ハルヒ「はあ? 朝比奈さんって誰よ?」
21 = 1 :
キョン「はぁ、またドッキリか。もういいっての」
ハルヒ「だから何のことよ?」
キョン「はいはい。どうせ昨日と同じで少し遅れてるだけなんだろ」
ハルヒ「こら、話を聞きなさい!」
キョン「よいしょっと。古泉、今日は将棋か? オセロか?」
古泉「……」
キョン「何だよ?」
古泉「あの……僕も朝比奈さんという方には心当たりがないのですが」
キョン「お前も律儀だな。そこまでハルヒの言うことに従わなくてもいいだろうに」
古泉「いえ、僕は本当に……」
ハルヒ「はぁ。まぁいいわ。キョンが変なことを言い出すなんて、今に始まったことじゃないしね」
キョン「お前が言うな」
長門「……」
22 :
あらら…
23 :
ふむ
24 = 1 :
~夕方~
ハルヒ「今日はここまで。みんな、じゃーね」
キョン「……結局、朝比奈さん来なかったな。何かあったのか?」
古泉「ですから……その朝比奈さんとは誰なのですか?」
キョン「まだ言うか。ハルヒはもう帰ったんだから、もういいだろう」
古泉「どうも話が噛みあいませんね」
キョン「こっちのセリフだ。同じSOS団の仲間のことをそんなふうに言うんじゃねえよ」
古泉「SOS団の仲間? はて」
キョン「何だよ?」
古泉「SOS団は涼宮さんとあなた、それに長門さんと僕の4人のはずですが?」
キョン「…………もういい。気分悪い。帰る」スタスタ
古泉「あ……」
キョン(たく、いつまでドッキリを続ける気なんだか。しかし、何で朝比奈さんは来なかったんだ?)
キョン(ま、以前ハルヒにセクハラされた時も来なかった時があったしな。そんなこともあるだろう)
25 = 1 :
~翌日 朝 キョンの部屋~
キョン「ムニャ……あー、もう朝か。起きないと……」
キョン妹「キョンくーん、おっはよーう!」ボスッ!
キョン「ごふっ!? お、お前、飛び乗ってくるんじゃ……ゲホッ! グホゴホッ!」
キョン妹「きょ、キョンくん!? どうしたの!?」
キョン「ガホッ! お、お前の膝がみぞおちに……ジャストミートして……グッホガハッ!」
キョン妹「ご、ごめんね。痛かった?」
キョン「はぁ、はぁ、まったく。起こしてくれるのはいいが、もう少し起こし方を考えてくれ」
キョン妹「はい、ごめんなさい……」
キョン(まったく。元気なのは結構だが、いい加減もう少しおしとやかになってほしいもんだな)
キョン(いつまで経っても手間のかかる妹だ。ミヨキチみたいな妹だったらよかったんだが)
『あんな騒がしいだけの妹はいらないな。捨ててしまうか』
キョン「な! 今の声、また……」
26 = 1 :
~北高 放課後~
キョン(今朝聞こえてきたあの『声』、何だったんだろうな?)
キョン(いや、今朝だけじゃない。昨日も……ただの空耳か?)
キョン(ま、いいか。ハルヒに立て続けに変な事されたから疑り深くなってるだけだろ)
キョン「うぃーす。あれ? また俺が1番乗りか?」
ボトッ・・・
キョン「ん? って、また黒いゴミ袋……おいおい、いくらなんでもゴミ出しすぎだろ」
キョン「まーた俺が捨てに行かないといかんのか? 面倒くさいな……」
キョン「……はぁ、どうせ断っても無理矢理行かされるんだろうな。はいはい、捨ててきますよ」
キョン「よっと。本当に何が入ってるんだこのゴミ袋? どうせろくなもんじゃないだろうが」
キョン「ま、下手に詮索しない方がいいな。ちゃちゃっと行ってくるか」
27 = 1 :
~焼却炉前~
キョン「到着っと。何で3日連続でこんなところに来ないといけないんだ」
キョン「はぁ、愚痴ってもしょうがないか。せーの……」
タスケテェ・・・・・・ダレカァ・・・・・・
キョン「ん? 今何か声が聞こえたような。また例の空耳か?」
クライヨォ・・・・・・ココカラダシテヨォ・・・・・・
キョン「いや、あれとはまた違う感じだな。何て言ってるのかは聞きとれんが……」
キョン「……あれ、聞こえなくなったな。やっぱり空耳か」
キョン「どうも最近空耳が多いな。よいしょっと」ポイッ
ゴオオオオオオオオ・・・
キョン「相変わらずよく燃えるな。これでよしっと」
28 :
このキョン脳に障害でもあるんじゃね
29 = 1 :
~夕方 帰り道~
キョン「結局今日はみんな用事があるとかで、俺とハルヒしか来なかったな」
キョン「おかげでやることがありゃしない。俺は毎日何しに部室へ行ってたんだっけ?」
ガッ!
キョン「おわ! とっとっと!」ビターン
キョン「いってぇ……何かが足に引っかかって……紐? 電柱と電柱の間に紐が……」
谷口「わっはっは! 引っかかったなキョン!」
キョン「谷口! これはお前の仕業か!」
国木田「あーあ、見事に転んじゃったね、キョン」
キョン「国木田まで……」
谷口「くっくっく、あんな単純な仕掛けに引っかかるとはな。いやー、面白いもんが見れた」
キョン「お前なぁ……くだらんイタズラしやがって……」
30 = 1 :
国木田「大丈夫、キョン?」
キョン「お前もこんな馬鹿のやることに付き合うなよ……」
国木田「僕は止めたんだけど、谷口が無理矢理……」
キョン「ったく、どいつもこいつも」
谷口「そう怒るなよ。友達だろ? 今度何か奢るからさ」
キョン「なーにが友達だ。いけしゃあしゃあと」
『こんな馬鹿な友達はいらねえな。2人とも捨ててしまおう』
キョン「な!!」
キョン(聞こえた! 確かに聞こえた! 空耳なんかじゃない、ハッキリと聞こえた!)
キョン(何なんだ! 何なんだよこれ!?)
谷口「おーい、どうしたんだ? 急に黙り込んで」
キョン「あ、いや、何でもない! じゃあ俺は帰るから!」ダダダッ
谷口「あ、おい! 何だぁあいつ?」
31 :
タイトルは涼宮ハルヒの焼却でおk?
32 = 1 :
~キョン家 キョンの部屋~
キョン(あの声は空耳なんかじゃなかった。しかも、どうやら俺にしか聞こえていないらしい)
キョン(何と言うか、頭の中に直接響いてくるというか……それにもっと気になるのが……)
キョン(響いてきた声が……どこかで聞いたことがある声なんだよな。うーん、誰だったか……)
キョン(あの声は何と言ってた? 確か誰かを捨てるとか言ってたような……)
母「晩御飯できたわよー。下りてらっしゃい」
キョン「ああ、今行くー」
キョン(気になる。とりあえずメシ食ってじっくり考えてみるか)
キョン「ああ腹減った。あれ?」
父「どうした?」
キョン「何で食事が3人分? あいつのは?」
母「あいつって誰よ?」
キョン「妹のだよ。今日はどっか泊まりにでも行ってるとか?」
母「何を寝ぼけたこと言ってるの。あんたに妹なんていないでしょ?」
33 = 1 :
キョン「は? え……え?」
母「あんたは1人っ子でしょうが。何? あんた妹が欲しかったの?」
キョン「いやいやいや。何言ってるんだよ。あんな騒がしい奴を忘れるなんてこと……」
父「お前……まさか妙な漫画だとかアニメを見て、妹がほしいとか言ってるんじゃないだろうな?」
キョン「違う違う! そういうんじゃない!?」
キョン(これは……どうなってる? 2人とも嘘を言ってるようには……)
キョン(そうだ、確か朝比奈さんの時もそうだった。みんなが朝比奈さんの事を知らないと……)
キョン(俺は勝手にドッキリだと決めつけてロクに話を聞かなかったが、まさか本当に……)
母「どうしたのよ。さっきから様子がおかしいわよ」
キョン「ごめん! ごちそうさま!」ガチャ ダダッ
母「ちょっと! 一口も食べてないじゃないの!」
キョン「嘘だろ……家中から妹の写真がなくなってる……」
キョン「いや、写真だけじゃない。妹がいたという痕跡がまったくない」
キョン「まるで……最初から妹なんていなかったかのように……」
34 :
はぁ
35 = 1 :
~キョンの部屋~
キョン「くそ、もっと早く事態に気づくべきだった。なんてマヌケなんだ俺は!」
キョン「頭の中に響く声。それにあの黒いゴミ袋も、今思えば怪しすぎる」
キョン「いつからだ? いつから異変は始まってた?」
キョン「確か……そうだ、朝比奈さんにお茶をかけられて……その直後に声が聞こえてきて……」
キョン「それから次の日に部室に黒いゴミ袋が……それを捨てに行って、その日から朝比奈さんは来なくて……」
キョン「それから妹に変な起こされ方された直後にも声が……その日も部室に黒いゴミ袋があって……」
キョン「そうだよ。あの黒いゴミ袋を捨ててからだ。2人が忘れ去られたのは……」
キョン「……待てよ、黒いゴミ袋を捨てて、姿が見えなくなって、みんなに忘れ去られて」
キョン「まさか…………まさかあのゴミ袋の中身は…………」
キョン「いやいやいや! 何怖いこと考えてるんだ俺は!」
キョン「そういや、あの大きさのゴミ袋にしてはやけに重いなと……うぎゃああ! 考えるな俺!?」
キョン「と、とにかく、また厄介なことになったな。どうする? これからどうする?」
36 = 1 :
キョン「ん? 待てよ……そうだ! 谷口と国木田!」
キョン「あいつらといる時にあの声が聞こえたということは……くそ! 電話!」ピッ
キョン「頼む、出てくれ! 無事でいてくれよ……」
谷口『おうキョン、どうしたんだ?』
キョン「谷口! お前大丈夫なのか!」
谷口『はぁ? 大丈夫って何がだよ?』
国木田『何? キョンから電話?』
キョン「この声は……国木田も一緒なのか?」
谷口『おうよ、宿題を写させてもらうために、国木田の家に泊まりにきてるんだよ』
キョン「そっか、よかった……」
谷口『なぁ、何が「大丈夫か」なんだよ。気になるじゃないか』
キョン「え? ああ、お前の頭が大丈夫なのか気になってな」
谷口『何だとこの野郎!』
キョン「やかましい! あんな変なイタズラ仕掛けやがったくせに偉そうに言うな!」
37 :
おぉ…生きてたか…
38 = 1 :
キョン「ふう、とりあえず2人は無事だったか。しかし朝比奈さんと妹は……」
キョン「いや、まだ最悪の事態だと決まったわけじゃない。まだ2人を取り戻す方法はあるかもしれない」
キョン「何たって何でもありの存在が身近に何人かいるからな。あまりそいつらに頼りすぎても駄目だが」
キョン「何にせよ、まずは事態の把握からだ。まだ何が起こってるのかハッキリと分からないからな」
キョン「情報は少ないが……まとめると……」
キョン「謎の声が頭に響いて……黒いゴミ袋が出現……それを焼却炉に捨てると……存在の消滅……」
キョン「もし俺の想像していることが正しいとしたら、やはり俺が焼却炉に捨てたゴミ袋には……」
キョン「いや、考えるな! そこを深く考えたら進めなくなる! 今は事態の解決が先決だ!」
キョン「やはり分からないことが多いな。俺の頭に響いてくる声は何なのか。何者かの仕業なのか」
キョン「その何者かはいったい何が目的なのか。はぁ、本当に厄介だな」
キョン「いや、弱音を吐いてる場合じゃない。何としても朝比奈さんと妹を取り戻さないと!」
キョン「とりあえず、明日長門か古泉に相談だな。何とか協力してもらわないと……」
39 :
こういうのの主人公って馬鹿だよな
一回目で気づくだろ
40 :
ふうむ
41 :
世にも奇妙やな...
42 = 23 :
涼宮ハルヒのちょっと恐い話
43 = 1 :
~翌日 朝 教室~
キョン「いっけね。考え事してたらすっかり夜更かししちまった。遅刻ギリギリだ」
ハルヒ「おはよキョン」
キョン「おう、おはよう……あれ?」
ハルヒ「どうしたの?」
キョン「国木田……谷口もか。2人ともまだ来てないな」
ハルヒ「そういえばそうね。遅刻かしら?」
キョン(いや、谷口はともかく国木田が遅刻は考えにくい。まさか……)
岡部「みんな席に着けー。今日はHRの前に言っておかないといけないことがある」
岡部「実は谷口と国木田なんだが、昨日の夜から行方が分からなくなっているらしい」
キョン「な、何だと……?」
岡部「谷口が泊まりに行って2人一緒に勉強してたらしいんだが、途中から消えるようにいなくなっていたらしい」
キョン(まさか……嘘だろ……そんな……)
44 = 37 :
>>39
ドッキリあったんだから仕方ないだろ
まぁどの道ゴミの確認しないキョンはバカだけど
45 :
心先輩の魔法でバラバラになってたら気失う
46 = 1 :
キョン「くそ……くそ! どうなってるんだよ!」ダダッ
岡部「あ、おい!」
ハルヒ「ちょっとキョン! どこ行くのよ!?」
~部室前~
キョン「谷口……国木田……昨日電話した時は元気だったじゃないかよ……」
キョン「くそ、頼む。外れててくれ……」ガチャ
ボトッ・・・ ボトッ・・・
キョン「……」
キョン「は……はは……黒いゴミ袋が2つ……か……」
キョン「今までゴミ袋は必ず部室にあったからひょっとしてと思ったが……見事に大当たりかよ」
キョン「本当に……本当に谷口と国木田なのか……? この黒いゴミ袋が……」
48 = 1 :
キョン「……ん? ゴミ袋から何かはみ出てるな。何だこれ?」グイッ
キョン「よっ、この、何かに引っかかって……よし、取れた!」
キョン「これは……携帯? この携帯、確か……」
キョン「そうだ。この携帯、谷口のだ…………つまり、このゴミ袋の中にはやっぱり……」
キョン「う、うわ、うわああああああ!?」
キョン「嘘だ! このゴミ袋、人が入るにはあまりにも小さいんだぞ! それなのに……!」
キョン「くそ! 何でこんなことに! くそ! くそぉ! 今出してやるぞ2人とも!」グググ・・・
キョン「……駄目だ、全然破れねぇ……何でできてるんだよ、このゴミ袋は!」
キョン「は! いかん、取り乱すな。落ち着け、落ち着け……」
キョン「とりあえず……この2つのゴミ袋はどうする? このままここに置いておくわけには……」
ドクンッ
キョン「あ……」
キョン「そっか……そうだよな……ゴミは……ちゃんと捨てにいかないと……」ズリ・・・ ズリ・・・
49 :
怖いな
50 = 1 :
~教室 授業中~
キョン「……」ボー・・・
キョン(何だ……? 何か……何かを忘れてるような……?)
ハルヒ「ちょっとキョン」ヒソヒソ
キョン「え? あ、な、何だ?」
ハルヒ「あんた今日はどうしたのよ? 血相変えて飛び出したかと思ったら、ボーっとした様子で戻ってきて」
キョン「え? 俺そんなことしてたのか?」
ハルヒ「してたのかって……あんた頭大丈夫?」
キョン「頭? 頭大丈夫……何かを思い出せそうな……」
(谷口『なぁ、何が「大丈夫か」なんだよ。気になるじゃないか』)
(キョン「え? ああ、お前の頭が大丈夫なのか気になってな」)
(谷口『何だとこの野郎!』)
キョン「……そうだ! 谷口! 国木田!」ガタン
みんなの評価 : ★★★×5
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