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キュゥべえが別の棟から一部始終を見守っていた
QB(充分だ…。杏子?)
杏子(んー? もういいのか?)
杏子がホテルの窓からキュゥべえを見ている
QB(うん。本当にありがとう)
杏子(ったく、付き合ってらんねーっつーの)
杏子は変身を解いた
杏子「終わったってさ。ほら、釈放だ」
一緒にいた仁美の背中を押す
仁美「ご迷惑をおかけしましたわ…」
杏子「いや。こっちこそ、キュゥべえの奴が悪いことしたね。あたしからも謝るよ」
仁美「いいんですの。今回のことがなければ、私は大切なお友達を裏切ってしまうところでしたわ」
杏子「青春してんねぇ。…ま、さやかみたいになりたくなければ、
あんたはキュゥべえの誘いには死んでも乗らないことだね」
深々とお辞儀をする仁美
QB(充分だ…。杏子?)
杏子(んー? もういいのか?)
杏子がホテルの窓からキュゥべえを見ている
QB(うん。本当にありがとう)
杏子(ったく、付き合ってらんねーっつーの)
杏子は変身を解いた
杏子「終わったってさ。ほら、釈放だ」
一緒にいた仁美の背中を押す
仁美「ご迷惑をおかけしましたわ…」
杏子「いや。こっちこそ、キュゥべえの奴が悪いことしたね。あたしからも謝るよ」
仁美「いいんですの。今回のことがなければ、私は大切なお友達を裏切ってしまうところでしたわ」
杏子「青春してんねぇ。…ま、さやかみたいになりたくなければ、
あんたはキュゥべえの誘いには死んでも乗らないことだね」
深々とお辞儀をする仁美
仁美「決心はつきましたわ。私自身が後悔しない為にも、恭介君に伝えて参ります
さやかさんが言えなかった、本当のことを」
杏子「ははは、あの坊やにはさやかなんかよりあんたのほうがよっぽど相応しいんじゃねーか」
――暗い表情で教室に戻って来るさやか
さやか「……」
まどか「さやかちゃん」
さやか「…ごめん。ちょっと疲れちゃった…」
まどか「大丈夫!? どうしたの、顔色悪いよ…保健室行こう?」
さやか「…ほっといて」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「…なんであたしが、こんな目に…」
まどか「…もしかして、告白…」
さやかさんが言えなかった、本当のことを」
杏子「ははは、あの坊やにはさやかなんかよりあんたのほうがよっぽど相応しいんじゃねーか」
――暗い表情で教室に戻って来るさやか
さやか「……」
まどか「さやかちゃん」
さやか「…ごめん。ちょっと疲れちゃった…」
まどか「大丈夫!? どうしたの、顔色悪いよ…保健室行こう?」
さやか「…ほっといて」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「…なんであたしが、こんな目に…」
まどか「…もしかして、告白…」
冷たい目でまどかを睨むさやか
まどか「…!」
さやか「…あんたは振られて落ち込んでると思ってるんだろうけど、そんなもんじゃないから」
まどか「え…?」
さやか「…仁美の件、うまく説明できなくてさ…なんか勘違いされちゃって
『友達を騙すような卑怯者と付き合うつもりはない』って…そう言われたんだよ」
まどか「そんな…駄目だよ…さやかちゃんはずるいことなんてしてないよ!
今からでもきっと遅くないよ…上条君に、ちゃんと本当のこと伝えよう!?」
さやか「言える訳ないじゃん!」
まどか「…!」
さやか「あたしは魔法少女です、あなたの手を治しました、
告白しないと仁美は死にますだから付き合ってくださいって言えっての?
あんたは何にも知らない恭介にそんなこと言って、信じてくれると思う訳!?」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「…もういいよ。どうでも。これで少なくとも仁美は助けられるんだ…」
まどか「こんなの…おかしい…絶対おかしいよ…!」
まどか「…!」
さやか「…あんたは振られて落ち込んでると思ってるんだろうけど、そんなもんじゃないから」
まどか「え…?」
さやか「…仁美の件、うまく説明できなくてさ…なんか勘違いされちゃって
『友達を騙すような卑怯者と付き合うつもりはない』って…そう言われたんだよ」
まどか「そんな…駄目だよ…さやかちゃんはずるいことなんてしてないよ!
今からでもきっと遅くないよ…上条君に、ちゃんと本当のこと伝えよう!?」
さやか「言える訳ないじゃん!」
まどか「…!」
さやか「あたしは魔法少女です、あなたの手を治しました、
告白しないと仁美は死にますだから付き合ってくださいって言えっての?
あんたは何にも知らない恭介にそんなこと言って、信じてくれると思う訳!?」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「…もういいよ。どうでも。これで少なくとも仁美は助けられるんだ…」
まどか「こんなの…おかしい…絶対おかしいよ…!」
さやか「…帰るわ。早く仁美を探さないと。でなきゃ恭介に嫌われた意味なくなっちゃうから」
まどか「……」
――校門の前
キュゥべえが座っている
さやか「……」
QB「おかえり、さやか」
さやか「…来てたんだ」
QB「『見守っている』って言ったろう」
さやか「…仁美に会わせてよ。あたしは約束守ったよ」
QB「そのことなんだけど…僕はさやかに嘘をついたんだ…」
さやか「は…?」
QB「仁美のソウルジェムを見て」
さやか「な…なんでよ…」
まどか「……」
――校門の前
キュゥべえが座っている
さやか「……」
QB「おかえり、さやか」
さやか「…来てたんだ」
QB「『見守っている』って言ったろう」
さやか「…仁美に会わせてよ。あたしは約束守ったよ」
QB「そのことなんだけど…僕はさやかに嘘をついたんだ…」
さやか「は…?」
QB「仁美のソウルジェムを見て」
さやか「な…なんでよ…」
鞄を開けるさやか
さやか「!?」
仁美のソウルジェムが、小さなセメントの欠片に摩り替わっていた
さやか「何よ、これ…!」
QB「ただの石ころだ。杏子の魔力で、形だけソウルジェムに変えていた
…仁美とは契約してないよ」
さやか「…!」
さやか「!?」
仁美のソウルジェムが、小さなセメントの欠片に摩り替わっていた
さやか「何よ、これ…!」
QB「ただの石ころだ。杏子の魔力で、形だけソウルジェムに変えていた
…仁美とは契約してないよ」
さやか「…!」
――――――――
――昨夜の出来事
ホテル一室
QB「――このまま見過ごしたくないんだ…これではさやかが報われない…!」
杏子「だからって強硬手段かよ? それでさやかが満足すると思うか?」
QB「…間違いなく怒るだろうね。だけど、恭介の為に沢山尽くしてきたさやかが
ここで追い出されるなんて、僕はどうしても許せないんだ…」
杏子「…あたしの時は、助けようともしなかったじゃないか」
QB「…!」
杏子「…まー今更文句言うつもりもないけどね
あの頃のお前と今のお前じゃだいぶ違うみてーだし」
QB「…ごめん」
杏子「悪いけど、お断りだわ。だいたい無茶苦茶なんだよ、さやかの恋敵を誘拐しろだなんてさー
さやかの奴もちっとはかわいそうだと思うけど…
人に手伝ってもらわなきゃ告白できないってんなら、所詮その程度の気持ちなんだろ
あいつのことだし、ほっといても何日かすりゃ忘れるんじゃねーの」
QB「…さやかは、真剣に悩んでる…」
杏子「お前もわかんない奴だね」
――昨夜の出来事
ホテル一室
QB「――このまま見過ごしたくないんだ…これではさやかが報われない…!」
杏子「だからって強硬手段かよ? それでさやかが満足すると思うか?」
QB「…間違いなく怒るだろうね。だけど、恭介の為に沢山尽くしてきたさやかが
ここで追い出されるなんて、僕はどうしても許せないんだ…」
杏子「…あたしの時は、助けようともしなかったじゃないか」
QB「…!」
杏子「…まー今更文句言うつもりもないけどね
あの頃のお前と今のお前じゃだいぶ違うみてーだし」
QB「…ごめん」
杏子「悪いけど、お断りだわ。だいたい無茶苦茶なんだよ、さやかの恋敵を誘拐しろだなんてさー
さやかの奴もちっとはかわいそうだと思うけど…
人に手伝ってもらわなきゃ告白できないってんなら、所詮その程度の気持ちなんだろ
あいつのことだし、ほっといても何日かすりゃ忘れるんじゃねーの」
QB「…さやかは、真剣に悩んでる…」
杏子「お前もわかんない奴だね」
QB「…」
杏子「どうしてもって言うんならさ」
QB「うん…」
杏子「お前1人でやれば?」
QB「…!」
杏子「とにかくあたしは動かねーよ」
QB「…わかった。茶番に付き合わせようとしてごめん」
――その後、仁美の部屋
QB「――君にも最低限の素質はあるだろう。志筑仁美。君はなかなか興味深い
僕と契約すれば、魂は取り出され、あの子のような過酷な運命を背負うことになる」
仁美「お願いですわ、こんなお話、やめてください!」
耳を塞いでうずくまる仁美
キュゥべえが目を光らせた
杏子「どうしてもって言うんならさ」
QB「うん…」
杏子「お前1人でやれば?」
QB「…!」
杏子「とにかくあたしは動かねーよ」
QB「…わかった。茶番に付き合わせようとしてごめん」
――その後、仁美の部屋
QB「――君にも最低限の素質はあるだろう。志筑仁美。君はなかなか興味深い
僕と契約すれば、魂は取り出され、あの子のような過酷な運命を背負うことになる」
仁美「お願いですわ、こんなお話、やめてください!」
耳を塞いでうずくまる仁美
キュゥべえが目を光らせた
仁美「もう聞きたく――」
QB「『お願い』と言ったね。『話をやめろ』…それが君の願い事か」
仁美「!?」
QB「いいだろう。どんな奇跡も君の望むまま。容易い御用だ。君の祈りは遂げられる」
仁美「――!」
杏子(おい! キュゥべえ! 何やってんだよ!!)
唐突にテレパシーが送られて来た
QB(杏子…!)
杏子(テメェ、気でも触れたか? どういうつもりだ!)
QB(…時間を稼ぐ為に少し脅かそうとしただけだ)
杏子(本当か? とにかく出て来い。お前、イカレてるよ)
QB(……)
杏子(話がある。来ねーんならこっちから行くぞ)
QB(…わかった)
QB「『お願い』と言ったね。『話をやめろ』…それが君の願い事か」
仁美「!?」
QB「いいだろう。どんな奇跡も君の望むまま。容易い御用だ。君の祈りは遂げられる」
仁美「――!」
杏子(おい! キュゥべえ! 何やってんだよ!!)
唐突にテレパシーが送られて来た
QB(杏子…!)
杏子(テメェ、気でも触れたか? どういうつもりだ!)
QB(…時間を稼ぐ為に少し脅かそうとしただけだ)
杏子(本当か? とにかく出て来い。お前、イカレてるよ)
QB(……)
杏子(話がある。来ねーんならこっちから行くぞ)
QB(…わかった)
QB「志筑仁美…契約は中断する」
仁美「え…?」
QB「用事が済んだら戻って来る」
仁美「……」
――仁美の家の前
杏子がリンゴをかじっている
QB「…話って?」
杏子「…お前、さやかに何の思い入れがあるんだ?」
QB「…別に」
杏子「じゃあさっきのは何なんだよ。どっからどう見ても異常じゃねーかよ」
QB「訳があるんだ」
杏子「言ってみろよ」
QB「…それは言えない」
仁美「え…?」
QB「用事が済んだら戻って来る」
仁美「……」
――仁美の家の前
杏子がリンゴをかじっている
QB「…話って?」
杏子「…お前、さやかに何の思い入れがあるんだ?」
QB「…別に」
杏子「じゃあさっきのは何なんだよ。どっからどう見ても異常じゃねーかよ」
QB「訳があるんだ」
杏子「言ってみろよ」
QB「…それは言えない」
髪を掻き毟る杏子
杏子「ムカつく。あームカつく! はっきりしろよ!
困った時はあたしに頼るくせに、事情を聞けばダンマリじゃねーか!」
QB「……」
杏子「…説明しろよ。納得のいくようにさ。お前がここまでするぐらいだから、
何かあるのは想像ついてる。内容によっちゃあ協力しないでもない」
QB「…わかったよ」
杏子はリンゴを食べ終えて、小首をかしげながら腕を組んだ
仁美が窓から見下ろしている
QB「さやかのことは…もちろん好きだ。だけど、放っておけない理由はそれだけじゃない」
杏子「…?」
QB「ソウルジェムは君達の魂そのものだ。感情の状態によって、様々な変化が起こる…
例えば、深い悲しみや絶望に落ちた時、ソウルジェムは急激に穢れる…」
杏子「…!」
QB「それは長い目で見れば一時的な落胆であっても、穢れの量が一度限界に達すると、
ソウルジェムはその場で砕けてしまうんだよ…」
杏子「何だって…! それ、本当のことか…?」
杏子「ムカつく。あームカつく! はっきりしろよ!
困った時はあたしに頼るくせに、事情を聞けばダンマリじゃねーか!」
QB「……」
杏子「…説明しろよ。納得のいくようにさ。お前がここまでするぐらいだから、
何かあるのは想像ついてる。内容によっちゃあ協力しないでもない」
QB「…わかったよ」
杏子はリンゴを食べ終えて、小首をかしげながら腕を組んだ
仁美が窓から見下ろしている
QB「さやかのことは…もちろん好きだ。だけど、放っておけない理由はそれだけじゃない」
杏子「…?」
QB「ソウルジェムは君達の魂そのものだ。感情の状態によって、様々な変化が起こる…
例えば、深い悲しみや絶望に落ちた時、ソウルジェムは急激に穢れる…」
杏子「…!」
QB「それは長い目で見れば一時的な落胆であっても、穢れの量が一度限界に達すると、
ソウルジェムはその場で砕けてしまうんだよ…」
杏子「何だって…! それ、本当のことか…?」
QB「ああ、そうだ…。恭介が親友に取られるところを目の当たりにすれば、
1つのことに集中しすぎるさやかのことだから…どうなってもおかしくはないよね」
杏子「……」
QB(嘘は言ってない…でも杏子は鋭いから…)
杏子「なんでそんな大事なこと早く言わねーんだよ!」
QB「魔法少女なら、穢れを溜め込まないように普段から心がけてる…
だから、前もって言うまでもないだろうとたかをくくっていたんだ…」
杏子「ったく…お前は本当に肝心なところが抜けてるな」
QB「ごめん…」
QB(誤魔化し切れた…)
杏子「でもさー、こればっかりはしょうがねーだろ…
あたしやあんたがいくらバックアップしてやったって、
あんな立派な家の天才坊やが、こっちのお嬢様よりさやかを選ぶってのも考えらんねーし」
QB「それはわかってる…ただ、これまでの苦労や覚悟を全部タダで仁美に明け渡すよりは、
真っ向から当たって砕けたほうが後悔は少なく済むんじゃないかな…
そこまでしても駄目だったなら、僕ももう諦めるしかない」
杏子「…さやかは、死ぬってことか…?」
1つのことに集中しすぎるさやかのことだから…どうなってもおかしくはないよね」
杏子「……」
QB(嘘は言ってない…でも杏子は鋭いから…)
杏子「なんでそんな大事なこと早く言わねーんだよ!」
QB「魔法少女なら、穢れを溜め込まないように普段から心がけてる…
だから、前もって言うまでもないだろうとたかをくくっていたんだ…」
杏子「ったく…お前は本当に肝心なところが抜けてるな」
QB「ごめん…」
QB(誤魔化し切れた…)
杏子「でもさー、こればっかりはしょうがねーだろ…
あたしやあんたがいくらバックアップしてやったって、
あんな立派な家の天才坊やが、こっちのお嬢様よりさやかを選ぶってのも考えらんねーし」
QB「それはわかってる…ただ、これまでの苦労や覚悟を全部タダで仁美に明け渡すよりは、
真っ向から当たって砕けたほうが後悔は少なく済むんじゃないかな…
そこまでしても駄目だったなら、僕ももう諦めるしかない」
杏子「…さやかは、死ぬってことか…?」
QB「…残念だけど。と言っても、打てる手をできる限り打っておけば、
助かる可能性だってずっと上がるはずだ」
杏子「…かもな」
ガチャ
家の中からパジャマ姿の仁美が出て来た
杏子「!」
QB「仁美…」
仁美「あの…死神さん…」
杏子「…?」
QB「何だい…」
仁美「これ…夢じゃないんですのよね…? さやかさんは、本当に魔法使いなんですのよね…?」
QB「…さっき見せた光景は全て事実だ」
杏子「お前が仁美か?」
仁美「はい…。あなたは…?」
助かる可能性だってずっと上がるはずだ」
杏子「…かもな」
ガチャ
家の中からパジャマ姿の仁美が出て来た
杏子「!」
QB「仁美…」
仁美「あの…死神さん…」
杏子「…?」
QB「何だい…」
仁美「これ…夢じゃないんですのよね…? さやかさんは、本当に魔法使いなんですのよね…?」
QB「…さっき見せた光景は全て事実だ」
杏子「お前が仁美か?」
仁美「はい…。あなたは…?」
杏子「あたしは佐倉杏子。さやかと同じ、こいつと契約した魔法少女だ」
仁美「よろしければ…その、契約について詳しくお聞きしたいのですが…」
杏子「やめとけ。魔法少女に興味なんか持つもんじゃねー
特にお前みたいな、裕福で何一つ不自由なく暮らしてる奴はね」
仁美「あなたはさやかさんのお友達ですの…?」
杏子「んー…まぁ、なんつーか。…否定するほど遠くもねーな。ああ、友達だ
事情はだいたい知ってるよ。上条って坊やを取り合ってんだろ?」
仁美「……」
―――――――――
QB「僕達は仁美に経緯を説明した。僕の考えた狂言誘拐についても…」
さやか「…」
仁美「よろしければ…その、契約について詳しくお聞きしたいのですが…」
杏子「やめとけ。魔法少女に興味なんか持つもんじゃねー
特にお前みたいな、裕福で何一つ不自由なく暮らしてる奴はね」
仁美「あなたはさやかさんのお友達ですの…?」
杏子「んー…まぁ、なんつーか。…否定するほど遠くもねーな。ああ、友達だ
事情はだいたい知ってるよ。上条って坊やを取り合ってんだろ?」
仁美「……」
―――――――――
QB「僕達は仁美に経緯を説明した。僕の考えた狂言誘拐についても…」
さやか「…」
―――――――――
仁美「さやかさんは私の大切なお友達であるだけでなく、命を救ってくれた恩人ですの
単に1日お待ちするだけでは、同じスタートラインに立てませんわ」
QB「君は、恭介がさやかの恋人になっても、さやかと友達でいられるかい?」
仁美「もちろんですわ。寂しくないと言えば嘘になりますけれど…
恭介君自身がさやかさんを選ぶなら、それが私にとっても一番の幸せです…
嫉妬の涙は一晩で終わり。心からお二人を祝福しますわ」
杏子(出来た子だな…)
仁美「さやかさんと対等である為にも、進んで協力しなくてはなりません
そうでなくては、恩を仇で返すことになりますもの」
QB「…ありがとう」
杏子「ったく…どうなっても知らねーからな」
変身する杏子
杏子「キュゥべえ。さやかが嫌がるってのは承知してるんだろうな?」
QB「…ああ」
杏子「なら取っとけ」
ドコッ
仁美「さやかさんは私の大切なお友達であるだけでなく、命を救ってくれた恩人ですの
単に1日お待ちするだけでは、同じスタートラインに立てませんわ」
QB「君は、恭介がさやかの恋人になっても、さやかと友達でいられるかい?」
仁美「もちろんですわ。寂しくないと言えば嘘になりますけれど…
恭介君自身がさやかさんを選ぶなら、それが私にとっても一番の幸せです…
嫉妬の涙は一晩で終わり。心からお二人を祝福しますわ」
杏子(出来た子だな…)
仁美「さやかさんと対等である為にも、進んで協力しなくてはなりません
そうでなくては、恩を仇で返すことになりますもの」
QB「…ありがとう」
杏子「ったく…どうなっても知らねーからな」
変身する杏子
杏子「キュゥべえ。さやかが嫌がるってのは承知してるんだろうな?」
QB「…ああ」
杏子「なら取っとけ」
ドコッ
杏子は不意にキュゥべえの腹を蹴り飛ばした
QB「!!」
宙に浮いて背中から落ちるキュゥべえ
QB「うぅ…!」
仁美「死神さん!」
杏子「そいつの名前は『キュゥべえ』だ。死神じゃねーよ」
仁美「…キュゥべえさん。大丈夫ですか…?」
QB「平、気…何ともない…」
むせ返りながら立ち上がる
QB「!!」
宙に浮いて背中から落ちるキュゥべえ
QB「うぅ…!」
仁美「死神さん!」
杏子「そいつの名前は『キュゥべえ』だ。死神じゃねーよ」
仁美「…キュゥべえさん。大丈夫ですか…?」
QB「平、気…何ともない…」
むせ返りながら立ち上がる
―――――――――
QB「それから杏子は偽のソウルジェムを作って、仁美を学校の近くのホテルに連れて行った
仁美はわざと誘拐されたんだ」
さやか「…どうして嘘なんかついたのよ。みんなして…」
QB「君にどうしても告白してほしくて、こんなやり方をしてしまった…
これくらいしか方法が思いつかなかったんだ…ごめんね」
さやか「そのおかげで恭介に卑怯者呼ばわりされたんだよ…?」
QB「それは誤解だ…恭介は今日1日の出来事で君を軽蔑したりしないよ」
さやか「なんでそう言えるのよ…。恭介のことなんて何も知らないくせに…!
あんたが余計なことするから――!」
QB「さやか」
QB「それから杏子は偽のソウルジェムを作って、仁美を学校の近くのホテルに連れて行った
仁美はわざと誘拐されたんだ」
さやか「…どうして嘘なんかついたのよ。みんなして…」
QB「君にどうしても告白してほしくて、こんなやり方をしてしまった…
これくらいしか方法が思いつかなかったんだ…ごめんね」
さやか「そのおかげで恭介に卑怯者呼ばわりされたんだよ…?」
QB「それは誤解だ…恭介は今日1日の出来事で君を軽蔑したりしないよ」
さやか「なんでそう言えるのよ…。恭介のことなんて何も知らないくせに…!
あんたが余計なことするから――!」
QB「さやか」
さやか「……」
1人で歩き出すキュゥべえ
さやか「! ど、どこ行っちゃうの…?」
体ごと振り返る
QB「一緒に帰ろう?」
さやかは下を向いた
さやか「……」
無言でキュゥべえを拾う
それから、少し強く抱き寄せたまま歩いて行った
1人で歩き出すキュゥべえ
さやか「! ど、どこ行っちゃうの…?」
体ごと振り返る
QB「一緒に帰ろう?」
さやかは下を向いた
さやか「……」
無言でキュゥべえを拾う
それから、少し強く抱き寄せたまま歩いて行った
―――――――――――
――魔女結界
さやか「くっ! えい!」
さやかが魔女を滅多斬りにしている
粘液状の使い魔達がさやかに取り付く
ジュ…
腕やふくらはぎから煙が上がった
構わず魔女を斬り続ける
さやか「くっ…! もう、さっさと消えて!」
QB「……」
やがて結界が崩落した
まとわり付く使い魔が溶けていく
――魔女結界
さやか「くっ! えい!」
さやかが魔女を滅多斬りにしている
粘液状の使い魔達がさやかに取り付く
ジュ…
腕やふくらはぎから煙が上がった
構わず魔女を斬り続ける
さやか「くっ…! もう、さっさと消えて!」
QB「……」
やがて結界が崩落した
まとわり付く使い魔が溶けていく
さやか「はぁ…はぁ…」
剣が重い
あちこちに深い火傷を負っている
倒れ込むさやか
キュゥべえがグリーフシードをくわえて駆け寄る
QB「さやか。よく頑張ったね。さあ、ソウルジェムを貸して」
さやか「うぅ…ちょっと、待って…」
皮膚のただれを癒していく
変身を解いてソウルジェムを差し出した
剣が重い
あちこちに深い火傷を負っている
倒れ込むさやか
キュゥべえがグリーフシードをくわえて駆け寄る
QB「さやか。よく頑張ったね。さあ、ソウルジェムを貸して」
さやか「うぅ…ちょっと、待って…」
皮膚のただれを癒していく
変身を解いてソウルジェムを差し出した
結局出し抜くうんぬんはただの理由だろ
ずっと一緒にいた幼馴染みが
そんなことするわけないって分かるもんだろ
さやかちゃんは幸せになれないで
円環の理に導かれるのがお似合いさ
ずっと一緒にいた幼馴染みが
そんなことするわけないって分かるもんだろ
さやかちゃんは幸せになれないで
円環の理に導かれるのがお似合いさ
――帰り道
下を向いたまま黙々と歩いていくさやか
QB「大丈夫…?」
さやか「…何が?」
QB「すごく痛そうだった…」
さやか「…平気。すぐ治るのわかってたし、もう慣れっ子だよ」
QB「…そう。ならいいんだ」
さやか「具合悪い訳でもないのに早退して、ずる休みみたいになっちゃったし…
これくらいの仕事はしとかないとね」
QB「…ああ。ともあれグリーフシードが手に入ったのは大きい…」
さやか「……」
QB(どうしよう、本音で話ができない…きっとさやかもそうなんだろう
…これが『気まずい』という状況なのか…嫌な感じだ…)
下を向いたまま黙々と歩いていくさやか
QB「大丈夫…?」
さやか「…何が?」
QB「すごく痛そうだった…」
さやか「…平気。すぐ治るのわかってたし、もう慣れっ子だよ」
QB「…そう。ならいいんだ」
さやか「具合悪い訳でもないのに早退して、ずる休みみたいになっちゃったし…
これくらいの仕事はしとかないとね」
QB「…ああ。ともあれグリーフシードが手に入ったのは大きい…」
さやか「……」
QB(どうしよう、本音で話ができない…きっとさやかもそうなんだろう
…これが『気まずい』という状況なのか…嫌な感じだ…)
――夕方。さやかの家の前
さやか「…?」
恭介が壁にもたれて座り込んでいる
QB「恭介だ…」
顔を上げる恭介
上条「! さやか…」
さやか「あっ…」
杖にすがって歩み寄って来る
さやか(ちょっと…なんで恭介がここにいるのよ…何しに来たの…?)
キュゥべえがさやかの肩から降りた
QB「…行ってあげな」
さやか「え…う、うん…」
キュゥべえを置いて早歩きで近づいていく
さやか(な、何…? 何て声かけたらいいんだろ…)
さやか「…?」
恭介が壁にもたれて座り込んでいる
QB「恭介だ…」
顔を上げる恭介
上条「! さやか…」
さやか「あっ…」
杖にすがって歩み寄って来る
さやか(ちょっと…なんで恭介がここにいるのよ…何しに来たの…?)
キュゥべえがさやかの肩から降りた
QB「…行ってあげな」
さやか「え…う、うん…」
キュゥべえを置いて早歩きで近づいていく
さやか(な、何…? 何て声かけたらいいんだろ…)
上条「さやか…」
さやか「……」
上条「よかった…家にいないから心配したんだ…」
さやか「そ…そりゃ、どうも…」
上条「あの後早退したって聞いて、すごく怖かった…
さやかが僕の前からいなくなってしまうような気がして…」
さやか「あはは…またまた…」
さやか(何…?)
さやかは屋上での別れを思い出した
さやか「あ…そうだ、さっき…ごめん。突き飛ばしたりして…」
恭介は首を振った
上条「確かめたいことがあるんだ…」
さやか「え…?」
上条「志筑さんから聞いたんだけど…君は…」
さやか「…仁美が、何か言ったの…?」
さやか「……」
上条「よかった…家にいないから心配したんだ…」
さやか「そ…そりゃ、どうも…」
上条「あの後早退したって聞いて、すごく怖かった…
さやかが僕の前からいなくなってしまうような気がして…」
さやか「あはは…またまた…」
さやか(何…?)
さやかは屋上での別れを思い出した
さやか「あ…そうだ、さっき…ごめん。突き飛ばしたりして…」
恭介は首を振った
上条「確かめたいことがあるんだ…」
さやか「え…?」
上条「志筑さんから聞いたんだけど…君は…」
さやか「…仁美が、何か言ったの…?」
上条「君は…一体何をしたんだ」
さやか「は…?」
上条「僕は真偽を知らなくちゃいけない。僕の手が急に動くようになった理由を…!」
さやか「…!」
上条「さやか…君なのか? 君が僕の手を――」
さやか「な、何言ってんのさ。そんなことある訳ないじゃん」
上条「答えてよ…奇跡も魔法も、今なら信じられる気がするから…」
さやか「う……」
振り向いてキュゥべえの姿を確認する
キュゥべえはいなくなっていた
上条「さやか。僕の目を見て」
さやか「…!」
恭介が真剣な眼差しでさやかを見つめている
さやか「うぅ…」
さやか「は…?」
上条「僕は真偽を知らなくちゃいけない。僕の手が急に動くようになった理由を…!」
さやか「…!」
上条「さやか…君なのか? 君が僕の手を――」
さやか「な、何言ってんのさ。そんなことある訳ないじゃん」
上条「答えてよ…奇跡も魔法も、今なら信じられる気がするから…」
さやか「う……」
振り向いてキュゥべえの姿を確認する
キュゥべえはいなくなっていた
上条「さやか。僕の目を見て」
さやか「…!」
恭介が真剣な眼差しでさやかを見つめている
さやか「うぅ…」
上条「さやかは『奇跡はある』って言ってたよね…あれからすぐに奇跡は起きた
君が偶然だって言うならそれで構わない…僕もそうだと思いたい
だけど、もし本当だったら…?」
さやか「……」
恭介が杖を手放してさやかの肩を掴んだ
さやか「!」
上条「僕は、責任を取らなきゃいけない…!」
さやか「せ…責任って…」
上条「……」
さやか「馬鹿…」
上条「……」
さやか(…やっぱり、あんたはあたしのこと好きな訳じゃないんじゃん…
それで付き合ってもらっても、嬉しくなんかないよ…)
さやか「もう、やんなっちゃうなー。あんたはあたしを振った。あたしの恋もこれまで!
今日から心機一転、さやかちゃんは自由気ままに生きていくのでしたー
めでたしめでたし! さ、恭介は帰った帰った。あたしはもう吹っ切れてるからさ」
恭介は手を下ろした
君が偶然だって言うならそれで構わない…僕もそうだと思いたい
だけど、もし本当だったら…?」
さやか「……」
恭介が杖を手放してさやかの肩を掴んだ
さやか「!」
上条「僕は、責任を取らなきゃいけない…!」
さやか「せ…責任って…」
上条「……」
さやか「馬鹿…」
上条「……」
さやか(…やっぱり、あんたはあたしのこと好きな訳じゃないんじゃん…
それで付き合ってもらっても、嬉しくなんかないよ…)
さやか「もう、やんなっちゃうなー。あんたはあたしを振った。あたしの恋もこれまで!
今日から心機一転、さやかちゃんは自由気ままに生きていくのでしたー
めでたしめでたし! さ、恭介は帰った帰った。あたしはもう吹っ切れてるからさ」
恭介は手を下ろした
上条「さやか…」
さやか「そーいうことで! んじゃねー…」
語尾が震えた
歩き始めるさやか
さやか(これでいいんだよ…あたしなんか…)
恭介が後ろからさやかの服を引っ張った
さやか「…?」
上条「…何から何まで聞いてしまった…」
さやか「……」
上条「今ので、なんとなくわかったよ…全部本当だったんだって…」
さやか「な……」
上条「悪魔は本当にいるんだね…さやかは魂を売り渡したんだね…」
さやか「……」
上条「君の心はもうここにないってことなんだね…」
さやか「……」
さやか「そーいうことで! んじゃねー…」
語尾が震えた
歩き始めるさやか
さやか(これでいいんだよ…あたしなんか…)
恭介が後ろからさやかの服を引っ張った
さやか「…?」
上条「…何から何まで聞いてしまった…」
さやか「……」
上条「今ので、なんとなくわかったよ…全部本当だったんだって…」
さやか「な……」
上条「悪魔は本当にいるんだね…さやかは魂を売り渡したんだね…」
さやか「……」
上条「君の心はもうここにないってことなんだね…」
さやか「……」
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