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元スレ勇者「魔王は死んだ」

みんなの評価 : ★★★×4
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猫叉「はッ…くだら、ねぇよ!」
猫叉は大きく拳を振り下ろし地面へと叩き付ける
そして爆音と共に砂塵が舞う
兵士1「!?」
兵士2「うお!?」
兵士3「な、なんだ!」
兵士4「前が見えん!」
猫叉「ウチらは見えんだよ!」
猫叉は縦横無尽に動き周り一人、また一人、更に一人兵士を打ち倒す
兵士1「くは!」
兵士2「ごえっ!」
兵士3「ぎゃ!」
猫叉「屁でもねぇな…!」
そして再度拳を振るうが―
兵士5「ひっ!」
猫叉「!?お、女…?」
兵士5「あ、あ」
猫叉「…ちィッ」
猫叉「気絶してろ!」
猫叉はその兵士のみぞおちに拳を叩き付ける、勿論気絶する程度の力で
兵士5「っ!?」バタッ
猫叉「…女まで戦場に駆り出されんのかよ」
メデューサ「猫叉ちゃん伏せて!」
猫叉「!?」
メデューサの声が響く、猫叉は素早く身体をかがめる。そして眩しい閃光
猫叉「…あぶね」
猫叉の背後には既に石になった兵士
メデューサ「あ、危なかったよ…」ハァハァ
猫叉「助かったぜ…にしても、魔王さん…遅えな」
メデューサ「賢者ちゃんや妖精側近様も居ませんし…どうしたのでしょう」
猫叉「…嫌な予感がするぜ」
メデューサ「どうします…?」
猫叉「…とりあえず、ここを抜けてからだ…!」
猫叉はそう言って、駆け出す
メデューサ「ま、待ってくださいぃ」ウネウネウネ
賢者「」
魔王『…死んだか』
賢者の身体、いたるところから溢れ出る血
魔王『…やはり脆いな、人間は。そして愚かだ』
魔王『何故立ち向かう』
魔王『何故戦う』
魔王『何故助けを乞う』
魔王『』
魔王『くだらぬ』
魔王娘「お父様」シュン
魔王「娘か、手筈は整ったか」
魔王娘「勿論です。さあ、参りましょう」
魔王『』ガシッ
魔王『?』
魔王『…渋とさも愚かなり』
賢者「…行か、せません」
魔王娘「下種が、汚い手でお父様に触れるな!」
バァン!!
激しい音と共に賢者の身体が舞い、吹き飛ばされる
賢者「くあッ!」
魔王娘「貴様の存在はイレギュラーだったが、過去の事。ここで葬ってやる」
魔王『待て』
魔王娘「…お父様?」
魔王『…気が変わった。この賢者の娘も我らと同じ魔族にするのも滑稽』
魔王『堕とし、我の奴隷として使おう』
魔王娘「しかし…」
魔王『それに、興が冷めた』
賢者「!?」
―まだ、行ける
魔王娘「…お父様がそう言うなら」
魔王『お前は前線に迎え、我はこの賢者の娘を堕とした後、向かおう』
魔王娘「はい。お父様…お待ちしています」シュン
魔王『』
賢者「」ハァハァ
魔王は弱り切った賢者へと近付き、腕を掴み、持ち上げる
賢者「あうッ」
魔王『無様だな。賢者の娘』
持ち上げたまま疲弊しきった賢者の顔へと顔を近付け―
魔王『(静かに)』
賢者「!?」
口付けすると見せかけての耳打ち
魔王『(すまん…今戻った)』
賢者「(ゆ、勇者さん…ですか?)」
魔王『(一応な)』
賢者「(い、いつ…戻ったのですか)」
魔王『(最初からだ)』
賢者「」バチィィィィン!!
賢者の平手打ちが魔王の頬に叩き付けられる
魔王『(‥すまん)』
賢者「(許しません)」
賢者「(何故言ってくれなかったんです…!)」
魔勇者「(妖精側近を欺く為だ)」
魔勇者「(あの変な液体を飲まされる時から怪しんでいたからな、しかし…予想通りに事が運んで万々歳だ)」
賢者「(…まさか、これの為に…ま、魔王は蘇ってないんですか?)」
魔勇者「(あんなもの俺の芝居だ。何か怪しかったが‥やはり妖精側近は魔王の娘だった。戦った時も手を抜いてんだろう)」
賢者「(…)」
魔勇者「(それに)」
魔勇者「(妖精種はあんなに大きくない)」
賢者「あっ」
賢者「(じ、じゃあ…猫叉さんやメデューサさんは、私達を騙して?)」
魔勇者「(違うな、アイツらも知らない筈だ…そしてあの魔王娘の狙いは)」
魔勇者「(お父様、つまりは魔王と二人だけの世界を造る事だ)」
賢者「」
魔勇者「(この人間と魔物の戦い)」
魔勇者「(魔王の復活)」
魔勇者「(全ては最初から仕組まれ、魔王娘に踊らされていた)」
魔勇者「(そしてこの戦いが終われば、魔物、人間共に戦う力を無くし疲弊する)」
魔勇者「(そこを魔王として蘇る筈の俺が生き物全てを殺し‥そして魔王娘の願いが叶う)」
魔勇者「(話すとこういう事になる)」
賢者「」
賢者「(ヤンデレ?)」
ファザコンでヤンデレ
ファザンデレ!
なんか呪文みたいカッコイイ
ファザンデレ!
なんか呪文みたいカッコイイ
魔勇者「(そんな感じだな)」
賢者「」
魔勇者「(俺は魔王娘の所に行く。そして決着を付ける)」
賢者「(‥勇者さん)」
魔勇者「(何処かで休んでおけ)」
魔勇者は賢者の身体を軽く廊下へと放る。
賢者「あぅっ」
賢者「!?…勇者さん」
そして既に魔勇者の姿は廊下にはなかった
―お父様!
―綺麗なお花でしょう?
―何処で摘んで来たかって?
―ふふふ、内緒です!
魔王娘「」
魔王娘「お父様―…もうすぐです」
シュンッ
魔王『』
魔王娘「お父様!」
魔王『遅くなったな。』
魔王娘『いえ…終わったのですか?』
魔王『ああ、容易く堕ちた。勇者の身体も悪くはないな』
魔王娘「…そんな事しなくても、私達二人になるんですよ?」
魔王『そう言うな、一時だけでも賢者の娘に勇者の身体を堪能させてやれ』
魔王娘「まあ、良いです。ではお父様」
魔王『ああ、終わらせるとしよう―全てを!!』
―綺麗なお花でしょう?
―何処で摘んで来たかって?
―ふふふ、内緒です!
魔王娘「」
魔王娘「お父様―…もうすぐです」
シュンッ
魔王『』
魔王娘「お父様!」
魔王『遅くなったな。』
魔王娘『いえ…終わったのですか?』
魔王『ああ、容易く堕ちた。勇者の身体も悪くはないな』
魔王娘「…そんな事しなくても、私達二人になるんですよ?」
魔王『そう言うな、一時だけでも賢者の娘に勇者の身体を堪能させてやれ』
魔王娘「まあ、良いです。ではお父様」
魔王『ああ、終わらせるとしよう―全てを!!』
魔王娘「!?」
魔王は力一杯、腕を振るい魔王娘を凪ぐ―
魔王娘「」
が、身体に当たる手前、シールドに防がれる
魔王『』
魔王娘「」
魔王娘「お父様…お父様を何処にやったあァァァァ!!!!」
魔勇者「(一撃で決めれなかった―マズい!)」
魔勇者は剣を引き抜き、勢いに任せ剣を魔王娘に叩き付ける、が―
キィィィン!!
折られる
魔勇者「――!?」
魔王娘「返セェェェ!!!」
魔王娘の魔力が爆発する。辺り一面の地面が一気に陥没する
魔勇者「ぐお―…!?」
魔勇者の隙、魔王娘は我も忘れ魔勇者に吶喊する
魔勇者「く…」
魔勇者はすかさず腕を眼前でクロスさせ防御の体制
ドガァッ!!
鈍い殴打音
魔勇者の身体は弾き飛ばされる
魔勇者「―オーバードライブか…!!」
魔王娘「ウぁアアアアア!!」
凄まじい雄叫びを上げながら魔王娘は吶喊
魔勇者「(こんな力が合ったのか!!ならば容赦は)」
魔勇者「しない!!」
身体を回転させ体制を整え着地
拳を引き、そして一気に前に突き出す―激しい衝撃波
バァアァァン!!
衝撃波は魔王娘に当たり、激しい爆音。
魔王娘「―お父様」
魔勇者「!?」
しかし掠り傷
魔勇者「(魔王より強い魔王の子とは聞いた事はあるが…これの事か、しかも剣が折られた)」
魔勇者はじりじりと距離を詰め
ダァン!!
地面を蹴り、一気に接近
魔勇者「せい―!!」
接近の勢いに任せ右手を魔王娘に振るう
バチィィィィ!!
再びシールドに防がれる音―そして
終わりまで書けた後は投下する
魔王娘「―お父様…何処に…行ったの」
魔王娘の瞳から、一粒の水滴
魔勇者「!…泣いてるのか」
魔王娘「…私、は憎い…人間が、あなたが…全てが」
更に一粒
魔勇者「…」
魔王娘「…お父様は死んだ。これほど悲しい事はなかった」
魔王娘「毎晩泣き暮れた。孤独だった。寂しかった…お父様だけが私の唯一の存在だった」
水滴が零れ落ちる
魔王娘「…一人は、嫌なの」
魔勇者「…」
―俺と、同じ
魔勇者「もう止めよう」
魔王娘「…え」
魔勇者「こんな戦い…無意味だ」
魔勇者「お前は俺と同じだ。魔王娘」
魔勇者「孤独だった。寂しかった…俺と同じだ」
魔勇者「俺と同じ奴と…戦いたくない」
魔勇者「もう終わりだ、全部。こんな争い…してたまるか」
魔王娘「っう、ううゥ」
―ウワァァアァアァ!!!……
魔王城
魔王娘「」
猫叉「」
メデューサ「」オロオロ
賢者「」ボロッ
魔勇者「」
猫叉「んで?」
魔王娘「いや、だからな」
猫叉「あぁぁん?」ギロリ
魔王娘「まだ何も言っていないだろう!」
メデューサ「ま、まあ落ち着いてください…よ、要は妖精側近さんは前魔王様の娘さんで」
メデューサ「前魔王、お父さんを蘇らせたくて勇者さんに目を付けた」
メデューサ「そして蘇らせ様としたけど失敗ちゃんちゃん」
メデューサ「魔王娘さんは結局、全部を皆殺ししてお父さんと二人だけでキャッキャッウフフしたかったという事ですよね?」



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